JP2000090883A - 金属蒸気放電灯 - Google Patents

金属蒸気放電灯

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JP2000090883A
JP2000090883A JP10270482A JP27048298A JP2000090883A JP 2000090883 A JP2000090883 A JP 2000090883A JP 10270482 A JP10270482 A JP 10270482A JP 27048298 A JP27048298 A JP 27048298A JP 2000090883 A JP2000090883 A JP 2000090883A
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tube
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JP10270482A
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Noboru Haraguchi
昇 原口
Hiroshi Kawai
博 川井
Fumihide Uehara
文秀 植原
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Iwasaki Denki KK
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Iwasaki Denki KK
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J61/00Gas-discharge or vapour-discharge lamps
    • H01J61/02Details
    • H01J61/36Seals between parts of vessels; Seals for leading-in conductors; Leading-in conductors
    • H01J61/366Seals for leading-in conductors
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J61/00Gas-discharge or vapour-discharge lamps
    • H01J61/82Lamps with high-pressure unconstricted discharge having a cold pressure > 400 Torr

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  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電流導入体を封止した細管状突き出し部を両
端に備えたセラミック発光管を有する金属蒸気放電灯に
おいて、点消灯の繰り返しに対しても細管状突き出し部
へのクラックの発生を防止するように構成する。 【解決手段】 放電容器1の両端に該放電容器より小さ
な外径のセラミック突き出し部2を設け、該突き出し部
の内部に、先端閉塞部3aに電極芯棒5の端部を溶接接
続してなる薄肉のモリブデン管を微小間隙を介して挿入
配置し、前記セラミック突き出し部の内壁面と前記モリ
ブデン管の外周面の間をフリット層8で封止してセラミ
ック発光管を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、セラミック発光
管を用いたメタルハライドランプなどの金属蒸気放電灯
に関し、特に電流導入体の封止部の構成を改善したセラ
ミック発光管を用いた金属蒸気放電灯に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、メタルハライドランプのセラミッ
ク発光管としては、セラミック放電容器の両端部に細管
状セラミック突き出し端部を備えたものが知られてい
る。かかる構成の発光管として、特開平6−19613
1号公報には、水素及び酸素透過性金属を電流導入体と
して用いたものについて開示がなされている。この公報
開示の発光管においては、発光管の気密性を保つため、
端部のガラスフリットによる封着部には、電流導入体と
して細管状突き出し端部の材料であるアルミナとほぼ同
じ熱膨脹係数をもつニオブ金属ピンを用いて封着部の応
力に対する信頼性を確保している。そして、ニオブピン
が発光管内部に露出していると、発光管動作中に封入し
たハロゲン化物の液相と接触して腐食してしまうため
に、ニオブピンを発光管内部に延在させないようにした
り、更にタングステンやモリブデンなどの耐ハロゲン性
の高い金属膜で被覆したりしている。
【0003】更に簡単な手法としては、細管状セラミッ
ク突き出し端部に挿入配置される金属電流導入体とし
て、ニオブピン,モリブデンピン,電極芯棒の順に発光
管の外側から内側へ向けてそれぞれ突き合わせ溶接され
て一本の導体として構成したものが示されており、そし
てガラスフリットを溶融して細管状セラミック突き出し
端部とニオブピン間に流入させ、更にモリブデンピンの
一部まで流入させてシールした構成のものが示されてい
る。この構成においては、電流導入体と該電流導入体を
小間隙を介して囲んで配置されている細管状突き出し端
部との間の微小間隙部のうち、メタルハライド成分の腐
食作用を受けない温度領域部分を、ガラスフリットによ
り封止させるようになっており、上記電流導入体と細管
状突き出し端部との間の微小間隙は 100μm程度であ
り、ガラスフリットが封入されない前記微小間隙部分
に、ハロゲン化物の液相が浸透したとしても、その液面
は十分蒸発可能な高温度に達し、蒸発が不可能な温度領
域の端部までハロゲン化物液相の全量が侵入してしまう
ことを防止できるようにしている。なお、この公報開示
の技術は、特公平3−1777号公報に開示されている
技術が基礎になっているものである。
【0004】またセラミック発光管の形状として両端に
細管状突き出し端部は備えていないが、電流導入体とし
て耐ハロゲン性の高いモリブデン金属導体を放電容器の
閉塞部を貫通させて封止している構成のものが、特開昭
51−72187号公報に開示されている。この公報開
示の発光管においては、アルミナ放電容器の両端に設け
たリング形状のセラミック成形体の中心部をモリブデン
管が貫通しており、更にモリブデン管の内部に円筒形状
のセラミック成形体が挿入され、リング状セラミック成
形体とモリブデン管及びモリブデン管内のセラミック成
形体との間の隙間に、ガラスフリットを流入してシール
している。この構成の発光管では、シール材付近にメタ
ルハライドが滞留しやすく、また発光特性を向上させる
ために、シール材付近のメタルハライドの滞留部の温度
を 700℃から 800℃になるように設定すると、ランプ寿
命と共にシール材がメタルハライド成分によって浸食さ
れ、ひいては発光管内のガスがリークしてしまうという
問題がある。
【0005】この点を改善したものとして、特開平5−
198285号公報には、セラミック発光管と、該発光
管本体を構成している材料、例えばアルミナよりも熱膨
脹係数の小さい金属電流導入体との間の気密性を保つ方
法として、発光管本体と電流導入体の中間に、両者の中
間的熱膨脹係数を有するアルミナタングステンサーメッ
トを中間層として用い、そして上記3部材の気密化を、
同時焼結の焼き縮みを利用して達成するようにした構成
のものが開示されている。そして、更に電流導入体とし
て薄肉のパイプや、セラミック発光管本体の外径に対し
て1/10以下の径の細線を用いることによって、焼結後
の部材の歪みを最小化して、各部材のクラックの発生等
を防止するようにしている。
【0006】しかしながら、このような焼き縮みを利用
して気密性を保持する手段を用いたのみでは、長時間の
ランプの点滅による応力サイクルによって気密性がなく
なり、発光管内のガスがリークしてしまう。そのため
に、通常モリブデン電流導入体とサーメット間の気密性
をガラスフリットによって確保している。このガラスフ
リットはサーメット外端面において電流導入体を中心に
山状に付加されている。これにより発光管内のメタルハ
ライド成分の滞留部分とモリブデン管のシール部位がサ
ーメット中間層の長さ分だけ隔絶され、シール材が侵さ
れにくいようになっている。
【0007】発光管の電流導入体を封止するために用い
るシール材に関しては、特開平7−21990号公報に
は、アルミナ,シリカ,イットリア,酸化モリブデンを
組成とするフリットが開示されており、モリブデンとア
ルミナを基材とするサーメット界面を気密にシールでき
ることが示されている。しかし、発光効率と光の質を良
好にするということを前提にすれば、発光管の動作時に
おける端部の部材からの熱損失を考慮したとき、サーメ
ットの全長は余り大きくすることができないので、依然
としてガラスフリットによるシール部の温度は高く、熱
負荷の繰り返しによってクラックを生じやすい。また閉
塞用サーメットの焼結により、電流導入体として用いる
薄肉のモリブデン管を発光管に固定することは、特に薄
肉であるためにモリブデンの再結晶化による脆化が問題
となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来の耐ハロゲン性を有する金属電流導入体をセラミック
発光管にガラスフリットを用いて気密にシールするとき
の問題点は、シール後におけるセラミック発光管に残る
歪みの大きさが、セラミック発光管にクラックを発生さ
せるレベルにまで達することであり、また、シール直後
にはセラミック発光管の点消灯の繰り返し応力によるク
ラックが発生することがある。
【0009】本発明は、従来のセラミック発光管におけ
る上記問題点を解消するためになされたもので、細管状
突き出し部を両端に備えたセラミック発光管を有する金
属蒸気放電灯において、該細管状突き出し部に耐ハロゲ
ン性のモリブデンの電流導入体を挿入し直接シール可能
となり、且つ点消灯の繰り返しに対してもクラックの発
生を防止できるようにした高い演色性を備えたセラミッ
ク発光管を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、本発明は、内部にイオン化放電物質が封入され、両
端に電極システムを備えたセラミック発光管を有する金
属蒸気放電灯において、該セラミック発光管は、放電部
分を囲む放電容器と、該放電容器の両端に配設した該放
電容器より小さな外径のセラミック管状突き出し部とを
備え、該管状突き出し部の中空内部に、先端閉塞部に電
極芯棒の端部を溶接接続してなる薄肉の耐ハロゲン性金
属管状導体を微小間隙を介して挿入配置し、前記管状突
き出し部の内壁面と前記薄肉管状導体の外周面との間を
シール材で封止して構成するものである。
【0011】このように構成したセラミック発光管にお
いては、先端閉塞部に電極芯棒を溶接接続した薄肉の耐
ハロゲン性金属管状導体を微小間隙を介して管状突き出
し部内に挿入し、該管状突き出し部の内壁面と薄肉管状
導体の外周面との間をシール材で封止しているので、点
消灯の繰り返しによっても発生しようとする歪は薄肉管
状導体により吸収され、セラミック管状突き出し部等へ
のクラックの発生は有効に阻止することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、実施の形態について説明す
る。図1は、本発明に係る金属蒸気放電灯の実施の形態
のメタルハライドランプの発光管を示す概略断面図であ
る。図1において、1は入力 150Wメタルハライドラン
プのセラミック発光管を構成する放電容器で、該放電容
器1は両端部が傾斜した円筒形状で構成されており、そ
の両端中心孔部には、放電容器1の両端外径のほぼ1/
3の外径を有し、内径1mm,肉厚1mmの細管状のセラミ
ック突き出し部(以下キャピラリー部と称する)2を、
放電容器1の端面1aからの突き出し長を14mmとして一
体的に焼結により形成している。なお、発光管の電流導
入部の構成は左右対称なので、同一符号を付して示すこ
ととする。3は図2の拡大図に示すように、キャピラリ
ー部2の中空部内にシールされているモリブデン管で、
該モリブデン管3は酸化ランタンをドープしたモリブデ
ンで形成されており、これにより再結晶化後の脆化を防
止し、加工性と溶接性の向上を図っている。モリブデン
管3の外径は0.95mmで、肉厚は 0.1mmであり、一端が閉
塞部3aで気密に閉塞されている。4はモリブデン管3
の中空部内に挿入されている外径 0.7mmのモリブデン管
3と同材質のモリブデン棒で、その一端はモリブデン管
3の閉塞部3aの内側にプラズマ溶接で溶接されてい
る。5はモリブデン管3の閉塞部3aの外側に、一端を
モリブデン管と同軸にして抵抗加熱溶接で溶接された電
極芯棒である。なお、電極芯棒5の先端には電極6が形
成されており、図3に示すように、電極芯棒5とモリブ
デン管3とモリブデン棒4とで電流導入体7を構成して
いる。
【0013】そして、電極芯棒5とモリブデン管3とモ
リブデン棒4とからなる電流導入体は、所定長さ分キャ
ピラリー部2の中心孔部を通して放電容器1内に挿入さ
れる。キャピラリー部内のモリブデン管3の溶接部分ま
で含めた長さは12mmである。そして、このように挿入さ
れた電流導入体のモリブデン管3とキャピラリー部2の
間の隙間は、キャピラリー部2の端面から5mmの部分が
ガラスフリットによって気密にシールされている。図2
において、8はフリット層を示している。ガラスフリッ
トとしては、アルミナ,シリカ,イットリア,酸化モリ
ブデンを組成にもつガラス粉砕物であり、バインダを混
合してリング状に成形したものを用いて、シールを行っ
ている。ガラスフリットの熱膨脹係数はモリブデンと放
電容器1及びキャピラリー部2を構成しているアルミナ
との中間のほぼ5×10-7である。
【0014】室温における封着後のモリブデン管3,フ
リット層7,アルミナキャピラリー部2の応力を考える
と、アルミナキャピラリー部表面に引っ張り応力がかか
り縦割れを起こそうとする。しかしキャピラリー部2の
内部に挿入されているモリブデン管3は薄肉で形成され
ているために、この応力はモリブデン管3により吸収さ
れ、アルミナキャピラリー部2を破壊するまでに到らな
いようにすることができる。また、フリット層7には圧
縮応力が作用することになるが、フリット層7は圧縮応
力による破壊に対しては強固である。また、フリット層
7は放電容器内に封入されるハライドに対しても、応力
腐食を起こしにくい。このように、本実施の形態で用い
るフリット層7は耐ハロゲン性及び耐熱性を有している
が、フリット層7の厚みが0.03mm以下という薄さであ
り、フリット層内に割れを発生しにくい。
【0015】上記実施の形態では、キャピラリー部2の
内部への電流導入体の挿入長は12mm,シール長は5mmと
しているが、モリブデン管内に挿入されるモリブデン棒
4により電極芯棒5へ電流を供給するとしても、モリブ
デン管3の開放端部はキャピラリー部2の端面より外部
へ突き出るように配置する必要がある。その理由は、も
し、モリブデン管3の開放端がキャピラリー部2の端面
より突き出していないと、シール時に溶融したフリット
がモリブデン管3とモリブデン棒4との隙間に流入して
固化するおそれが生じ、このようにその隙間にフリット
が流入して固化すると、薄肉のモリブデン管3の緩衝作
用が失われ、キャピラリー部2にクラックが発生するよ
うになるからである。したがって、溶融したフリットが
上記隙間に入らずにキャピラリー部2とモリブデン管3
との間の隙間にのみ流入するように、モリブデン管3を
キャピラリー部2の端面より外側へ突き出すように配置
している。
【0016】以上のように、放電容器1の一方の端部の
キャピラリー部2に電流導入体をシールしたのち、所定
量の水銀,メタルハライド成分としてヨウ化ディスプロ
シウム,ヨウ化タリウム,ヨウ化ナトリウムを放電容器
内へ投入し、次いで、放電容器1の他方の端部に設けた
キャピラリー部2へ、電極芯棒5,モリブデン管3及び
モリブデン棒4を溶接により組立てた同様の構成の電流
導入体を挿入し、アンゴン中で同様にフリットで封止し
て発光管を完成する。完成した発光管には電流導入体の
モリブデン棒4に外部リードを接続して電流を供給する
ようになっている。このように電流導入体のモリブデン
管3ではなくモリブデン棒4に外部リードを接続するよ
うにしているので、接続が容易である。なぜならば、モ
リブデン管3は薄肉なので、室温では管をつぶす方向の
力に対して縦に割れやすく、外部リードを溶接でモリブ
デン管3に接続する場合には、外力のかからないような
方法で溶接を行う必要があるという問題が発生するから
である。
【0017】図4は、電流導入体の他の構成例を示す図
である。この構成例の電流導入体17では、電極芯棒15の
長さが図1〜3に示した実施の形態のものに比べて2倍
に設定されていて、電極芯棒15とモリブデン管13との溶
接部が放電容器のより外側方向に位置するように構成さ
れており、モリブデン管3のキャピラリー部の内部に挿
入される長さはシール(フリット層)長に対して1mmほ
ど長いだけとなる。また、電極芯棒15の周りにはモリブ
デンのコイル18が、モリブデン管13との溶接部よりキャ
ピラリー部の放電容器側端部に位置する部分までの長さ
に亘って密に巻回されており、このコイル18の一端はモ
リブデン管13に溶接されており、巻回されたコイル18の
外径はモリブデン管13の外径とほぼ同径となるように構
成されている。なお、図4において、14はモリブデン
棒、16は電極である。このように構成された電流導入体
17の場合、各部の溶接位置が図1〜3に示した実施の形
態のものに比べて低温となり、ハライドによる腐食が発
生しずらくなる。なお、ここで電極芯棒15の周りにモリ
ブデンコイル18を設けているのは、もしこの電極芯棒の
長さを大にした構成の電流導入体においてモリブデンコ
イルを設けないと、発光管内に封入したハロゲン化物の
気相や液相が電極芯棒とモリブデン管の溶接部付近まで
侵入してしまい、放電空間で蒸発するハロゲン化物の量
が減って、発光色が変化してしまうという問題が発生す
る。つまり、モリブデンコイルは発光管の端部のキャピ
ラリー部内部と電極芯棒間の空隙を埋めて、この空間に
ハロゲン化物が凝集するのをなるべく防止するために設
けられるものである。
【0018】図5は、電流導入体の更に他の構成例を示
す図である。この構成例の電流導入体27は、図1〜図3
に示した実施の形態における電流導入体の構成におい
て、モリブデン管の内部に配置するモリブデン棒を除い
た構成のもので、外部リードをモリブデン管に外力を余
り加えないで直接溶接接続することができる場合に用い
ることができる。
【0019】以上のようにして完成された発光管は、窒
素ガスを 0.5気圧入れた硬質ガラス製の外球に封止され
てメタルハライドランプを構成し、点灯されることにな
るが、次に、本発明における電流導入体のシール長(フ
リット層長)とモリブデン管の肉厚の設定に際して行っ
た実験について説明する。この実験においては、シール
長及びモリブデン管の肉厚を種々変えた発光管を用いて
ランプを試作し、点灯試験を行った。点灯試験方法は、
30分点灯30分消灯を繰り返し、キャピラリー部へのクラ
ックの発生の傾向を調査した。その試験結果を図6に示
す。図6において、横軸は外径0.95mmのモリブデン管の
肉厚を、縦軸はクラックが発生するシール長を示し、両
者の関連を表している。この図6から、肉厚が大きくな
ると同じシール長でもキャピラリー部にクラックが発生
しやすくなることがわかる。発光管の点消灯によってフ
リット層とモリブデン管との界面の剥離が発生しやすく
なるが、シール長が2mmであると1000時間足らずの点灯
時間で発光管内のガスがリークする確率が増大するの
で、シール長は4mm以上とするのが好ましい。このよう
な条件からキャピラリー部のクラックの発生を防止する
ためのモリブデン管の肉厚は、0.13mm以下とすべきこと
が判明した。また、モリブデン管の肉厚が0.08mm未満に
なるとシール部分の応力はより低減されるが、電極芯棒
との溶接時にモリブデン管自体にクラックが発生しやす
くなるので、モリブデン管の肉厚は0.08〜0.13mmに設定
される。なお、モリブデン管とモリブデン棒との間の隙
間は、両者の気密溶接時の歩留まりとモリブデン管の弾
性保持という要求から、 0.1〜0.025mm 程度が好まし
い。
【0020】本発明における電流導入体の構成及びシー
ル構成により、キャピラリー部における発光管の点滅に
伴うクラックの発生が抑制される原因は判然としない
が、電流導入体の熱の流れを考えると、電極からの熱流
はモリブデン管内に挿入されているモリブデン棒を主に
伝導して発光管外へ伝達されるものと考えられる。この
ためシール部分を構成する部材(キャピラリー部,フリ
ット層,モリブデン管)毎の温度差が小さく、熱応力が
発生しにくいためと考えられ、またモリブデン管の肉厚
を適度に薄肉とすることにより、その変形等により熱応
力が吸収されるためと考えられる。
【0021】
【発明の効果】以上実施の形態に基づいて説明したよう
に、本発明によれば、先端閉塞部に電極芯棒を溶接接続
した薄肉の耐ハロゲン性金属管状導体を微小間隙を介し
てセラミック管状突き出し部内に挿入し、該管状突き出
し部の内壁面と薄肉管状導体の外周面との間をシール材
で封止するように構成しているので、点消灯の繰り返し
によっても発生しようとする歪みは薄肉管状導体により
吸収され、セラミック管状突き出し部へのクラックの発
生を防止できるようにしたセラミック発光管を備えた金
属蒸気放電灯を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る金属蒸気放電灯の実施の形態を示
す概略断面図である。
【図2】図1に示した実施の形態の要部を拡大して示す
断面図である。
【図3】図1及び図2に示した実施の形態における電流
導入体の全体構成を示す図である。
【図4】電流導入体の他の構成例を示す図である。
【図5】電流導入体の更に他の構成例を示す図である。
【図6】モリブデン管の肉厚とクラックが発生するシー
ル長との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 放電容器 2 セラミック突き出し部(キャピラリー部) 3 モリブデン管 4 モリブデン棒 5 電極芯棒 6 電極 7 電流導入体 8 フリット層 13 モリブデン管 14 モリブデン棒 15 電極芯棒 16 電極 17 電流導入体 18 モリブデンコイル 27 電流導入体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植原 文秀 埼玉県行田市壱里山町1−1 岩崎電気株 式会社埼玉製作所内 Fターム(参考) 5C043 AA14 CC03 CD01 DD18 EA01 EB15 EC02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部にイオン化放電物質が封入され、両
    端に電極システムを備えたセラミック発光管を有する金
    属蒸気放電灯において、該セラミック発光管は、放電部
    分を囲む放電容器と、該放電容器の両端に配設した該放
    電容器より小さな外径のセラミック管状突き出し部とを
    備え、該管状突き出し部の中空内部に、先端閉塞部に電
    極芯棒の端部を溶接接続してなる薄肉の耐ハロゲン性金
    属管状導体を微小間隙を介して挿入配置し、前記管状突
    き出し部の内壁面と前記薄肉管状導体の外周面との間を
    シール材で封止していることを特徴とする金属蒸気放電
    灯。
  2. 【請求項2】 前記耐ハロゲン性金属管状導体の肉厚
    は、0.08mm〜0.13mmに設定されていることを特徴とする
    請求項1に係る金属蒸気放電灯。
  3. 【請求項3】 前記耐ハロゲン性金属管状導体の中空内
    部に、先端を該管状導体の閉塞部に溶接接続した耐ハロ
    ゲン性金属ロッドを挿入配置し、該金属ロッドから電流
    を供給するように構成されていることを特徴とする請求
    項1又は2に係る金属蒸気放電灯。
  4. 【請求項4】 前記耐ハロゲン性金属管状導体の開放端
    部は、前記セラミック管状突き出し部の外部端より外側
    へ突き出すように配置してシール材で封止されているこ
    とを特徴とする請求項3に係る金属蒸気放電灯。
  5. 【請求項5】 前記シール材は、Al ,Si ,Y,Mo
    の酸化物からなることを特徴とする請求項1〜4のいず
    れか1項に係る金属蒸気放電灯。
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