JP2000123790A - 金属蒸気放電灯の発光管 - Google Patents

金属蒸気放電灯の発光管

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JP2000123790A
JP2000123790A JP10307809A JP30780998A JP2000123790A JP 2000123790 A JP2000123790 A JP 2000123790A JP 10307809 A JP10307809 A JP 10307809A JP 30780998 A JP30780998 A JP 30780998A JP 2000123790 A JP2000123790 A JP 2000123790A
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electrode
halogen
arc tube
resistant
discharge lamp
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JP10307809A
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Koji Yoshida
浩二 吉田
Hiroshi Kawai
博 川井
Toshiyuki Okada
稔之 岡田
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Iwasaki Denki KK
Original Assignee
Iwasaki Denki KK
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J61/00Gas-discharge or vapour-discharge lamps
    • H01J61/02Details
    • H01J61/36Seals between parts of vessels; Seals for leading-in conductors; Leading-in conductors
    • H01J61/361Seals between parts of vessel
    • H01J61/363End-disc seals or plug seals

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  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)
  • Discharge Lamp (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期における色特性の変化及び色ばらつきが
少なく、且つ発光管の黒化による光束の低下なしに高演
色性が得られる金属蒸気放電灯の発光管を提供する。 【解決手段】 セラミック放電容器2と、該放電容器2
の両端に備えた細管状突き出し部3と、該突き出し部3
の中空部に封止固着した電極システム11とで発光管1を
構成し、電極システム11は、先端に電極コイル4を備え
たタングステン電極芯棒5と、該電極芯棒5の電極コイ
ル4及びその近傍を除いた部分に嵌合配設された耐ハロ
ゲン性パイプ7と、該ハロゲン性パイプ7と電極芯棒5
の一端に接合された、管状金属導体8とその内部に配設
された外部リード9とからなる電流導入体11とで構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、メタルハライド
ランプなどの金属蒸気放電灯の発光管に関し、特に電極
システム構造を改善した高演色性を有する金属蒸気放電
灯の発光管に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内部にイオン化放電物質と両端に
電極システムを有するメタルハライドランプなどの金属
蒸気放電灯の発光管としては、図8に示すように、セラ
ミック放電容器(図示せず)の両端部に該放電容器の外
径よりも小径のセラミック細管状突き出し部101 を備
え、該細管状突き出し部101 の中空部に電極システム10
2をガラスフリット103 で封止固着したものが知られて
いる。そして、電極システム102 は、導電性外部リード
104 と耐ハロゲン性中間リード105 と先端に電極コイル
106 を備えたタングステン電極芯棒107 を溶接接続した
もので構成され、タングステン電極芯棒107 と耐ハロゲ
ン性中間リード105 の溶接接続点は、ランプ点灯時にお
ける腐食を考慮して、放電部すなわちタングステン電極
芯棒107 の先端電極コイル部分より3mm以上離れた位
置、すなわち低温部寄りに位置するように配設されてお
り、したがって、上記溶接接続点は細管状突き出し部10
1 の中に位置するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に構成された電極システムにおける溶接接続点が、発光
管の両端の細管状突き出し部内に位置していると、電極
芯棒の径は細管状突き出し部の内径より、かなり小さく
設定されているので、電極芯棒の周りに広い隙間が生じ
ている。この隙間空間が大きいと、発光に関与しない細
管状突き出し部への発光管添加物の移動が多くなり、初
期におけるランプの色特性の変化の原因となる。
【0004】更に、この隙間空間が添加物の溜まり場と
なり、発光管の蒸気圧が上がらず、高演色タイプとして
良好な色特性を得ることができなくなる。これに対処す
るため、過剰量の添加物を発光管に封入することにより
発光管内の蒸気圧を上げようとすると、発光管の黒化の
原因となり、光束の低下につながることが判明してい
る。
【0005】このため、適量の添加物で発光管内の蒸気
圧を上げようとするには、余分な上記隙間空間を埋める
必要がある。この隙間空間を埋める方法として、従来、
図9に示すように、電極芯棒107 にモリブデンコイル10
8 を巻き付ける手法が知られているが、モリブデンコイ
ルを巻き付けた場合、コイル間に隙間が形成されてい
て、十分に空間を埋めることができない。また、電極芯
棒にコイルを巻き付けた場合、細管状突き出し部の内壁
面との間の隙間の広い部分と狭い部分が、同じ温度域の
中に存在するため、細管状突き出し部と電極芯棒との間
の隙間空間への添加物の移動がスムーズに行われず、安
定した特性を得ることが難しく、色ばらつきの原因にも
なるという問題点がある。
【0006】本発明は、従来の金属蒸気放電灯の発光管
における上記問題点を解消するためになされたもので、
初期におけるランプの色特性の変化及び色ばらつきが少
なく、更に発光管黒化による光束の低下なしに高演色タ
イプとして良好な色特性を備えた金属蒸気放電灯の発光
管を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、本発明は、内部にインオン化放電物質と両端に電極
システムを有する金属蒸気放電灯の発光管において、セ
ラミック放電容器と、該放電容器の両端部に設けた該放
電容器の外径よりも小径のセラミック細管状突き出し部
と、該細管状突き出し部の中空部に封止固着してなる電
極システムとを備え、該電極システムは、先端に電極コ
イルを備えたタングステン電極芯棒を有する電極部と、
内径が前記電極芯棒の外径以上で外径が前記細管状突き
出し部の内径以下であって、前記電極部の電極コイル及
びその近傍を除いた部分に嵌合され且つ前記細管状突き
出し部内に配設された耐ハロゲン性パイプと、該耐ハロ
ゲン性パイプと前記電極部の一端に接合され、前記細管
状突き出し部より一部突出させて配設された電流導入体
とで構成されていることを特徴とするものである。
【0008】このように耐ハロゲン性パイプを設けるこ
とにより、発光管の細管状突き出し部の内壁面と電極芯
棒との間の隙間空間を、十分に且つ均一に埋めることが
でき、初期におけるランプの色変化及び色ばらつきを抑
え、更に適当の添加物で所定の蒸気圧が得られるので、
添加物の過剰封入による発光管の黒化に基づく光束の低
下なしに高演色タイプとして良好な色特性を得ることが
できる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、実施の形態について説明す
る。図1は、本発明に係る金属蒸気放電灯の発光管の第
1の実施の形態の全体構成を示し、図2はその電極シス
テム部分の拡大断面図である。この実施の形態は、ラン
プ電力 150Wのメタルハライドランプの発光管を示して
おり、セラミック発光管1は、透光性アルミナからなる
円筒状の放電容器2と、該放電容器2の両端部にセラミ
ックキャップ2aを介して配設したアルミナセラミック
製の細管状突き出し部3とで構成されている。細管状突
き出し部3の中空部には、先端に電極コイル4を備えた
タングステン電極芯棒5からなる電極部6と、該電極芯
棒5に嵌合配置したモリブデン金属からなる耐ハロゲン
性パイプ7と、前記電極芯棒5と耐ハロゲン性パイプ7
の一端を閉塞部に溶接接続した管状金属導体8と該管状
金属導体8の内部に該管状金属導体8の内壁面と微小間
隙を保って挿入され一端を閉塞部に溶接接続し、他端を
該管状金属導体8の開放端部より突出させて配設した外
部リード9とからなる電流導入体10とで構成した電極シ
ステム11を、電極部6の先端の電極コイル4を放電容器
2の内部に突出させ、管状金属導体8の一部が細管状突
き出し部3の外端面より突出するようにして挿入配設し
ている。そして、細管状突き出し部3の内壁面と電流導
入体10の管状金属導体8との間の微小間隙部は、ガラス
フリット12により気密に封止固着されている。そして、
主として外部リード9から電流が供給されるようになっ
ている。
【0010】ランプ電力 150Wのメタルハライドランプ
の場合、放電容器2の寸法は、外径11mm,内径9.2mm ,
全長19mmであり、細管状突き出し部3の寸法は、外径
2.6mm,内径0.98mm,長さ17mmである。電極部6は、外
径 0.5mm,長さ13.0mmのタングステン電極芯棒5に、直
径 0.2mmのタングステン線をコイル状に巻いて電極コイ
ル4を形成したもので構成されている。また、電極芯棒
5に嵌合配置されるモリブデン金属からなる耐ハロゲン
性パイプ7は、外径0.95mm,内径0.51mm,肉厚0.22mmで
あり、セラミック製細管状突き出し部3と耐ハロゲン性
パイプ7との間の空隙部分の長さを10mmとしたとき、空
隙容積は0.24mm3 となり、この値は、従来のモリブデン
コイル巻構造のものの空隙容積2.12mm3 の11.3%とな
る。
【0011】また、細管状突き出し部3に電極システム
11の電流導入体10を挿入した際、細管状突き出し部3の
内壁面と管状金属導体8の作る微小間隙寸法も、それら
をガラスフリット12で溶融固着する上で非常に重要で、
実験の結果、0.02mmから0.03mmが好ましいことが確認さ
れている。管状金属導体8の材質は、酸化ランタンを約
0.1%ドープしたモリブデン金属であり、寸法は外径0.
95mm,パイプ肉厚は0.1mm ,長さは10mmである。パイプ
肉厚は小さいほど、フリット溶融後の残留応力とランプ
点灯・消灯における熱応力を低減する効果があり、した
がって、この肉厚は応力低減と金属管強度の兼ね合いか
ら決定されるが、0.08mm〜0.12mmが好ましい。電流導入
体10の外部リード9は外径0.7mm ,材質は管状金属導体
8と同じく酸化ランタンを 0.1%ドープしたモリブデン
線である。
【0012】次に、ガラスフリット12の組成は、酸化ア
ルミニウム,酸化珪素,酸化ディスプロシウム,酸化モ
リブデンからなり、これらの粉体を十分に粉砕混合した
のち成形用バインダーPVA(ポリ・ビニル・アルコー
ル)を添加し、プレス成形で外径2.0mm ,内径1.2mm ,
厚み1.0mm のリング成形体に形成し、大気中 700℃で脱
バインダーした後、Ar(アルゴン)気流中で1000℃の焼
成を行ったものを用いるようにしている。そして、この
ように形成したリング状ガラスフリットを、細管状突き
出し部3の端面に配置し、溶融させて細管状突き出し部
3と管状金属導体8との間の微小間隙部へ流入させ、固
化するようになっている。
【0013】本実施の形態に係るメタルハライドランプ
の主なランプ仕様は、ランプ入力 150W,アーク長10mm
で、添加物として水銀14mg,ヨウ化ディスプロシウム2.
0mg,ヨウ化タリウム1.0mg ,ヨウ化ナトリウム5.0mg
,始動用ガスとしてAr1.3×104Pa を封入して発光管
を構成している。
【0014】このような構成の第1の実施の形態の色温
度及び平均演色評価数(以下Ra と記す)を、従来のモ
リブデン巻き構造のものと対比して求めたところ、従来
例のものでは初期における色温度が3400K,Ra80 であ
るのに対し、モリブデンパイプを配設した本発明の実施
の形態に係るものでは、初期における色温度が3060K,
Ra85 と極めて良好な色特性が得られた。更に色温度、
Ra の経時変化を検討したところ、コイル巻き構造の従
来例のものでは、点灯時間が1時間から10時間に達する
と、色温度の変化ΔTc は+250 ,Ra の変化ΔRa は
−10となり、更に点灯時間が10時間から 100時間に達す
ると、色温度の変化ΔTc は−230 ,Ra の変化ΔRa
は+3となり、色特性の経時変化が大きいのに対し、本
発明に係る実施の形態のものでは、点灯時間が1時間か
ら10時間に達した場合の色温度の変化ΔTc は+10,R
a の変化ΔRa は±0,点灯時間が10時間から 100時間
に達した場合の色温度の変化ΔTc は−50,Ra の変化
ΔRa は+1と、極めて小さな経時変化が発生するのみ
であることが確認された。
【0015】このように本発明の実施の形態に係るモリ
ブデンパイプを配設したものが、経時変化が小さいの
は、空隙容積が小さくなっているばかりでなく、発光管
端部の温度分布の点においても、電極コイル先端からガ
ラスフリットによるシール部に到る温度勾配が、従来例
のものに比較して滑らかであることによるもので、これ
により安定したランプ特性が得られるものと考えられ
る。
【0016】次に、第2の実施の形態について説明す
る。図3は第2の実施の形態の電極システム部分の構成
を示す拡大断面図である。この実施の形態は、電極シス
テムの電流導入体を、酸素水素透過性のニオビウムから
なる導電性外部リード9′のみで構成するもので、タン
グステン電極芯棒5を耐ハロゲン性パイプ7の中空部に
挿入、つまりタングステン電極芯棒5に耐ハロゲン性パ
イプ7を嵌合し、タングステン電極芯棒5の端面と耐ハ
ロゲン性パイプ7を気密に接合した後、酸素水素透過性
の外部リード9′に溶接接続して電極システム11を構成
し、このように構成した電極システム11を細管状突き出
し部3へ挿入し、ガラスフリット12で封止固着して発光
管を構成するものである。この際、ガラスフリット12に
よる封止固着部は、導電性外部リード9′と耐ハロゲン
性パイプ7と電極芯棒5の溶接接続部分を覆うように形
成される。これにより、添加物による導電性外部リード
9′の浸食を防止するという利点が得られる。
【0017】次に、第3の実施の形態について説明す
る。図4は第3の実施の形態の電極システム部分の構成
を示す拡大断面図である。この実施の形態は、電極シス
テムの電流導入体を、ニオビウムからなる酸素水素透過
性の導電性外部リード9′と該外部リード9′の一端に
溶接接続してなる該外部リード9′とほぼ同径のセラミ
ックと金属との焼結体、例えばアルミナとモリブデンの
焼結体、アルミナとタングステンの焼結体からなる耐ハ
ロゲン性中間リード13とで構成し、該中間リード13の他
端を、電極芯棒5と耐ハロゲン性パイプ7との一端に溶
接接続して電極システム11を構成する。そして、このよ
うに構成した電極システム11を細管状突き出し部3へ挿
入し、ガラスフリット12で封止固着して発光管を構成す
る。この際、ガラスフリット12による封止固着部は、中
間リード13と導電性外部リード9′の接続部分を覆うよ
うに形成される。
【0018】次に、第4の実施の形態について説明す
る。図5は第4の実施の形態の電極システム部分の構成
を示す拡大断面図である。この実施の形態は、電極シス
テムの電極部を、先端に電極コイル4を備えたタングス
テン電極芯棒5と該電極芯棒5の一端に溶接接続した該
電極芯棒5とほぼ同径の耐ハロゲン性中間リード14とで
構成し、該電極部を耐ハロゲン性パイプ7内へ挿入し、
耐ハロゲン性中間リード14の一端を耐ハロゲン性パイプ
7の一端と溶接接続すると共に、これらを酸素水素透過
性外部リード9′の一端に溶接接続して、電極システム
11を構成する。そして、このように構成した電極システ
ム11を細管状突き出し部3へ挿入し、ガラスフリット12
で封止固着して発光管を構成する。この実施の形態にお
いても、ガラスフリット12による封止固着部は、耐ハロ
ゲン性パイプ7と電極部と外部リード9′の溶接接続部
を覆うように形成される。
【0019】上記各実施の形態において、電極部と外部
リードとの接合点、あるいは電極部と中間リードとの接
合点は、電極コイル4の先端から、なるべく遠い位置に
配設するように構成する方が、ランプ点灯時における該
接合点の腐食を軽減することができる。
【0020】次に、上記第1の実施の形態に係る構成の
発光管において、電極システムの電極部に嵌合配設して
いるモリブデンパイプの肉厚を変えた場合、すなわち細
管状突き出し部の内壁面との間の空隙容積を変化させた
場合における、色温度及びRa の経時変化を実験した結
果を、モリブデンコイル巻き構造の従来例の実験結果と
共に図6及び図7に示す。肉厚を 0.1mm,0.17mm,0.22
mmとしたものにおける経時変化を、それぞれ曲線a,
b,cで表し、従来例のものを曲線dで表す。空隙容積
は、モリブデンパイプの肉厚を 0.1mmとしたときは2.61
mm3 ,0.17mmとしたときは1.11mm3 ,0.22mmとしたとき
は0.24mm3 となる。図6及び図7からわかるように、初
期の色温度Tc ,Ra は、肉厚 0.1mmのときTc :3390
K,Ra :79,肉厚0.17mmのときTc :3270K,Ra :
82,肉厚0.22mmのときTc :3060K,Ra :85であり、
それらの経時変化については、肉厚を厚くした方、すな
わち細管状突き出し部との間の空隙容積を小さくする方
が、経時変化が小さく安定した特性が得られることが判
る。
【0021】また、本実施の形態に係る発光管において
は、発光管内に過剰な量の添加物を封入していないの
で、光束維持率は 100時間経過において99.5%,1000時
間経過時においても95.0%と良好な特性が得られた。
【0022】なお、モリブデンパイプの肉厚を 0.1mmと
した場合は、空隙容積は2.61mm3 となり、従来のモリブ
デンコイル巻き構造における空隙容積2.12mm3 より大き
くなるが、色温度Tc 及びRa とも経時変化は従来例の
ものより小さく、細管状突き出し部の内壁面との空隙を
埋める部材の形状を、コイル状のものからパイプ状のも
のに換える、すなわち空隙を均一に埋めるようにしただ
けでも、ランプ特性を安定にする傾向があるといえる。
【0023】また、アルミナ(Al2 3),モリブデン
(Mo),タングステン(W)の熱膨脹率の関係は、Al2
3 >Mo >Wであるので、これらの材料で構成されて
いる本実施の形態に係る発光管端部の各構成部材間にお
いて、熱膨脹率の差によるクラックなどの発生のおそれ
はない。
【0024】また、電極芯棒に嵌合配設される耐ハロゲ
ン性パイプ(モリブデンパイプ)に関して、切れ目のな
い完全な円筒状のものではなく、切れ目のある、例えば
長さ方向に沿って、20μm程度の間隙のある筒状のパイ
プを用いて実験を行ったところ、完全な円筒状のパイプ
を用いたものと同等の効果が得られ、したがって、微小
間隙のあるパイプであっても同等の作用効果が得られる
ことが確認された。
【0025】前記耐ハロゲン性パイプとして、モリブデ
ンパイプについて説明したが、耐ハロゲン性金属を主成
分とするサーメット、例えばモリブデン金属とアルミナ
よりなる導電性サーメットあるいはタングステン金属と
アルミナよりなる導電性サーメット性のパイプでもよ
い。又、金属性パイプのみならず、セラミックとしての
アルミナ管を用いてもよい。
【0026】
【発明の効果】以上、実施の形態に基づいて説明したと
おり、本発明によれば、電極芯棒に耐ハロゲン性パイプ
を嵌合配設して、細管状突き出し部の内壁面と電極芯棒
との間の空間を小さく且つ均一にしているので、初期の
色特性の変化、並びに色ばらつきを抑えることができ
る。また、過剰な量の添加物を封入せずに必要な発光管
内蒸気圧を得ることができるので、発光管黒化による光
束の低下なしに高演色タイプとしての良好な色特性の金
属蒸気放電灯を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る金属蒸気放電灯の発光管の第1の
実施の形態の全体構成を示す概略図である。
【図2】図1に示した第1の実施の形態における電極シ
ステム部分の構成を示す拡大断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態における電極システ
ム部分の構成を示す拡大断面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態における電極システ
ム部分の構成を示す拡大断面図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態における電極システ
ム部分の構成を示す拡大断面図である。
【図6】図1及び図2に示した第1の実施の形態におい
て、耐ハロゲン性パイプの肉厚を変えた場合の色温度特
性の経時変化を示す図である。
【図7】図1及び図2に示した第1の実施の形態におい
て、耐ハロゲン性パイプの肉厚を変えた場合の平均演色
評価数(Ra )特性の経時変化を示す図である。
【図8】従来の金属蒸気放電灯の発光管の電極システム
部分の構成例を示す拡大断面図である。
【図9】従来の金属蒸気放電灯の発光管の電極システム
部分の他の構成例を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 発光管 2 放電容器 3 細管状突き出し部 4 電極コイル 5 電極芯棒 6 電極部 7 耐ハロゲン性パイプ 8 管状金属導体 9 導電性外部リード 9′酸素水素透過性導電性外部リード 10 電流導入体 11 電極システム 12 ガラスフリット 13 耐ハロゲン性中間リード 14 耐ハロゲン性中間リード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 稔之 埼玉県行田市壱里山町1−1 岩崎電気株 式会社埼玉製作所内 Fターム(参考) 5C043 AA01 AA03 AA06 CC03 DD11 EA09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部にインオン化放電物質と両端に電極
    システムを有する金属蒸気放電灯の発光管において、セ
    ラミック放電容器と、該放電容器の両端部に設けた該放
    電容器の外径よりも小径のセラミック細管状突き出し部
    と、該細管状突き出し部の中空部に封止固着してなる電
    極システムとを備え、該電極システムは、先端に電極コ
    イルを備えたタングステン電極芯棒を有する電極部と、
    内径が前記電極芯棒の外径以上で外径が前記細管状突き
    出し部の内径以下であって、前記電極部の電極コイル及
    びその近傍を除いた部分に嵌合され且つ前記細管状突き
    出し部内に配設された耐ハロゲン性パイプと、該耐ハロ
    ゲン性パイプと前記電極部の一端に接合され、前記細管
    状突き出し部より一部突出させて配設された電流導入体
    とで構成されていることを特徴とする金属蒸気放電灯の
    発光管。
  2. 【請求項2】 前記電流導入体は、耐ハロゲン性中間リ
    ードと該中間リードの一端に接続した外部リードとから
    なり、前記中間リードの他端を前記電極芯棒部と耐ハロ
    ゲン性パイプとの一端に接合していることを特徴とする
    請求項1に係る金属蒸気放電灯の発光管。
  3. 【請求項3】 前記電極部は、前記電極芯棒と該電極芯
    棒の一端に接続した耐ハロゲン性中間リードとからな
    り、前記耐ハロゲン性パイプは前記耐ハロゲン性中間リ
    ードを含む電極部に嵌合配設され、前記耐ハロゲン性パ
    イプと耐ハロゲン性中間リードの一端に前記電流導入体
    を接合していることを特徴とする請求項1に係る金属蒸
    気放電灯の発光管。
  4. 【請求項4】 前記耐ハロゲン性パイプの熱膨脹係数
    は、前記細管状突き出し部の熱膨脹係数より小さく、前
    記電極部の熱膨脹係数より大きく設定されていることを
    特徴とする請求項1に係る金属蒸気放電灯の発光管。
  5. 【請求項5】 前記耐ハロゲン性パイプは、隙間のない
    完全な筒状体あるいは長さ方向に沿って微小隙間が形成
    されている筒状体で構成されていることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれか1項に係る金属蒸気放電灯の発光
    管。
  6. 【請求項6】 前記耐ハロゲン性パイプは、耐ハロゲン
    性金属、又は該金属を主成分としたサーメットあるいは
    セラミックで形成されていることを特徴とする請求項1
    〜5のいずれか1項に係る金属蒸気放電灯の発光管。
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