JP2000105953A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気テープの回転ドラムへのローディング時
及びアンローディング時に発生する座屈等のテープダメ
ージを防止する。 【解決手段】 磁気テープをカセット内から引き出して
回転ドラムに巻き付けるテープガイド１０にコイルスプ
リング６ａで下方に付勢した下フランジ３とコイルスプ
リング６ｂで上方に付勢した上フランジ５とを設け、ロ
ーディング完了位置において、コイルスプリング６ａ、
６ｂの付勢力に抗して下フランジ３及び上フランジ５を
所定位置に変位させる斜面７ｂ、７ｃを設けた磁気記録
再生装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、テープ状の磁気記
録媒体を用いた磁気記録再生装置に関し、特に、カセッ
トから磁気テープを引き出して回転ドラムに巻き付ける
テープローディング機構に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、磁気ヘッドを搭載した回転ド
ラムにカセットから引き出した磁気テープを斜めに巻き
付けて傾斜トラックを形成して信号の記録再生を行う磁
気記録再生装置が知られている。

【０００３】このような磁気記録再生装置では、記録又
は再生に先立ってカセットから磁気テープを引き出して
回転ドラムの所定範囲に磁気テープを巻き付けるという
所謂テープローディング動作と、この逆に、記録又は再
生の終了後、磁気テープを回転ドラムからカセット内に
引き戻すという所謂テープアンローディング動作とが行
われる。

【０００４】そして、このようなテープローディング動
作及びテープアンローディング動作は、磁気記録再生装
置に設けられてカセット内の位置と磁気テープを回転ド
ラムに巻き付けた位置との間で移動可能なテープガイド
によって一般に行われる。また、このテープガイドに
は、磁気テープの走行高さを一定の高さに規制するため
に上下にフランジが一定の間隔（Ｌ３）で設けられてい
る。

【０００５】図２に、このような従来のテープガイドの
構成を示す。図２（Ａ）は上面図であり、図（Ｂ）は部
分断面図である。これらの図において、テープガイド２
０は、ポールベース２１に植設されたシャフト２２と、
シャフト２２に嵌合した下フランジ２３、ローラ２４
と、シャフト２２の上端部形成された図示しないネジに
螺合した上フランジ２５と、ポールベース２１と下フラ
ンジ２３の間に間挿されたコイルスプリング２６とから
大略構成されている。

【０００６】また、２７は図示しない回転ドラムを支持
するドラムベースであり、ドラムベース２７上には、磁
気テープを図示しない回転ドラムに巻き付けた態様でポ
ールベース２１のＶ溝２１ａを係止してテープガイド２
０の位置決めを行うキャッチャー２７ａが設けられてい
る。なお、２８はテープガイド２０を図示しないカセッ
ト内の位置と図２に示す位置（磁気テープを図示しない
回転ドラムに巻き付ける位置）と間で移動させるテープ
ガイド移動手段である。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】さて、従来の磁気記録
再生装置では、斯かるテープガイド２０によって磁気テ
ープのローディング及びアンローディングをおこなうこ
とになるが、カセット内におけるテープガイド２０の高
さと図２示す位置におけるテープガイド２０の高さとは
一般に異なるためローディング動作又はアンローディン
グ動作において、テープの走行高さが変化するため、テ
ープガイドの下フランジ２３又は上フランジ２５でテー
プエッジを圧迫し、座屈等のダメージが発生する危険性
がある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点に
鑑みなされたものであり、請求項１に係る発明は、「磁
気ヘッドを搭載した回転ドラムと、磁気テープを案内す
る移動可能なテープガイドとを有し、該テープガイドに
より磁気テープを収容したカセットから該磁気テープを
引出して該回転ドラムに巻付けて記録再生を行う磁気記
録再生装置において、該テープガイドに設けられて該磁
気テープの幅方向の位置を規制すべき移動可能な上下の
フランジと該上下のフランジをそれぞれ上下方向に付勢
する付勢手段と、該磁気テープを該回転ドラムに巻き付
けた態様における該テープガイドの位置を規制する位置
規制手段と、該位置規制手段に設けられて該付勢手段の
付勢力に抗して該上下フランジの間隔を所定間隔に規制
するフランジ間隔規制手段とを有することを特徴とする
磁気記録再生装置。」を提供するものである。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、図１を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図１（Ａ）は、テープロー
ディング途中のテープガイド１０の状態を示す部分断面
図であり、図１（Ｂ）は、テープローディング完了時の
テープガイド１０の状態を示す部分断面図である。

【００１０】これらの図において、テープガイド１０
は、ポールベース１に植設されたシャフト２と、シャフ
ト２に嵌合した下フランジ３、ローラ４、上フランジ５
と、ローラ４と下フランジ３との間に間挿されたコイル
スプリング６ａと、ローラ４と上フランジ５との間に間
挿されたコイルスプリング６ｂとから大略構成されてい
る。なお、２ａはシャフト２に挿通されたピンであり、
上フランジ５のストッパー機能を果たしている。

【００１１】また、７は図示しない回転ドラムを支持す
るドラムベースであり、ドラムベース７上には、磁気テ
ープを図示しない回転ドラムに巻き付けた態様でポール
ベース１の図示しないＶ溝を係止してテープガイド１０
の位置決めを行うキャッチャー７ａと下フランジ３のテ
ーパー部３ａに当接する斜面７ｂと上フランジ５のテー
パー部５ａに当接する斜面７ｃとが設けられている。な
お、８はテープガイド１０を図示しないカセット内の位
置と図１（Ｂ）に示す位置（磁気テープを図示しない回
転ドラムに巻き付ける位置）と間で移動させるテープガ
イド移動手段である。

【００１２】本発明の実施の形態に係る磁気記録再生装
置はこのような構成であるため、磁気テープのローディ
ング途中又はアンローディング途中においては、図１
（Ｂ）に示すように、下フランジ３はコイルスプリング
６ａによって下方に付勢されるとともに上フランジ５は
コイルスプリング６ｂによって上方に付勢されているた
めそれぞれ下方上方に変位して両フランジ間の間隔Ｌ１
は磁気テープの幅に対して充分大きな間隔に設定され
る。このため、ローディング途中又はアンローディング
途中では、磁気テープのエッジが上下フランジ３、５に
接触することがなく座屈等のダメージの発生が防止され
る。

【００１３】一方、図１（Ｂ）に示すように、テープロ
ーディング完了時には、ドラムベース７に形成された斜
面７ｂ、７ｃがそれぞれ下フランジ３のテーパー部３ａ
と上フランジ５のテーパー部５ａに当接し、コイルスプ
リング６ａ、６ｂの付勢力に抗して下フランジ３及び上
フランジ５を変位させて両者の間隔Ｌ２を磁気テープの
幅に略等しい間隔に設定するとともに、図示しない回転
ドラムに対するテープガイド１０の高さも所定の高さに
設定する。従って、磁気テープは下フランジ３と上フラ
ンジ５によってその高さ方向の位置が規制されて走行す
ることになる。

【００１４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁気記録
再生装置によれば、ローディング途中又はアンローディ
ング途中に磁気テープの高さズレが発生してもテープガ
イドのフランジによるテープエッジのダメージを防止す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の磁気記録再生装置の実施の形態に係る
テープローディング途中におけるテープガイドの状態と
テープローディング完了時のテープガイドの状態を示す
部分断面図である。

【図２】従来の磁気記録再生装置におけるテープガイド
の構成を示す上面図及び部分断面図である。

【符号の説明】

１ ポールベース ２ シャフト ２ａ ピン ３ 下フランジ ３ａ テーパー部 ４ ローラ ５ 上フランジ ５ａ テーパー部 ６ａ コイルスプリング ６ｂ コイルスプリング ７ ドラムベース ７ａ キャッチャー ７ｂ 斜面 ７ｃ 斜面 ８ テープガイド移動手段 １０ テープガイド

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】磁気ヘッドを搭載した回転ドラムと、磁気
   テープを案内する移動可能なテープガイドとを有し、該
   テープガイドにより磁気テープを収容したカセットから
   該磁気テープを引出して該回転ドラムに巻付けて記録再
   生を行う磁気記録再生装置において、 該テープガイドに設けられて該磁気テープの幅方向の位
   置を規制すべき移動可能な上下のフランジと該上下のフ
   ランジをそれぞれ上下方向に付勢する付勢手段と、 該磁気テープを該回転ドラムに巻き付けた態様における
   該テープガイドの位置を規制する位置規制手段と、 該位置規制手段に設けられて該付勢手段の付勢力に抗し
   て該上下フランジの間隔を所定間隔に規制するフランジ
   間隔規制手段とを有することを特徴とする磁気記録再生
   装置。