JP2000105463A - レジストの成膜方法、レジストパターンの形成方法、およびx線露光用マスクの製造方法 - Google Patents

レジストの成膜方法、レジストパターンの形成方法、およびx線露光用マスクの製造方法

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JP2000105463A
JP2000105463A JP27548198A JP27548198A JP2000105463A JP 2000105463 A JP2000105463 A JP 2000105463A JP 27548198 A JP27548198 A JP 27548198A JP 27548198 A JP27548198 A JP 27548198A JP 2000105463 A JP2000105463 A JP 2000105463A
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resist
mask
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ray
exposure
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JP27548198A
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Atsuko Fujino
敦子 藤野
Teruhiko Kumada
輝彦 熊田
Atsushi Oshida
敦史 押田
Koji Kichise
幸司 吉瀬
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 露光前のレシ゛スト膜の応力を低下させることに
より微細ハ゜ターンの位置精度を向上させる。 【解決手段】 基板上にレシ゛スト溶液を塗布した後、減圧
下で上記塗布したレシ゛スト溶液中の溶媒を揮発させるレシ゛スト
の成膜方法。基板上にレシ゛スト溶液を塗布した後、減圧下
で上記レシ゛スト溶液中の溶媒を揮発させてレシ゛ストを成膜する
工程と、露光によりレシ゛ストにハ゜ターンを転写する工程と、現
像液を用いてレシ゛ストを現像してレシ゛ストハ゜ターンを形成する工
程とを備えたレシ゛ストハ゜ターンの形成方法。X線吸収体4を成
膜したX線マスク基板1上に、レシ゛スト溶液を塗布した後、減
圧下で上記レシ゛スト溶液中の溶媒を揮発させてX線露光用マ
スク作製レシ゛スト5を成膜する工程と、レシ゛ストをハ゜ターニンク゛して
レシ゛ストハ゜ターンを形成するする工程と、レシ゛ストハ゜ターンをマスクと
して上記X線吸収体をハ゜ターニンク゛する工程と、レシ゛ストハ゜ターン
を除去する工程とを備えたX線露光用マスクの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超LSIなどの半
導体デバイスの微細パターンを形成するために使用する
例えば、KrFエキシマレーザ、ArFエキシマレー
ザ、電子線、X線等の短波長光を露光エネルギーとして
用いたリソグラフィーに好適に用いられるレジストに関
するもので、特にレジスト膜の低応力化の方法、またそ
れを用いた微細パターンの形成方法、並びにX線を用い
た転写を行う際にその転写の原版となるX線露光用マス
クの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの高集積化が求められる
中、微細加工技術の開発がすすめられている。この技術
を実現するためには、光リソグラフィー技術で使用する
光源の短波長化が進み、i線(波長365nm)からK
rF(波長248nm)エキシマレーザ、ArF(波長
193nm)エキシマレーザや、さらに使用波長が短い
ため解像度が高く、レジスト中の透過率が大きく、レジ
ストの光吸収を考慮する必要がないという利点を持つ電
子線、X線等を露光光源に使用するなど露光技術が検討
されている。
【0003】リソグラフィーにおけるレジストパターン
形成の一般的な基本工程を示す。まず、レジストを塗布
する前に、前処理として、基板洗浄やシランカップリン
グ剤を用いて基板の表面の改質を行う。その後、レジス
ト塗布を行う。通常、レジストを基板上に滴下し、基板
を高速に回転してレジストを塗布する。塗布後、プリベ
ークを行う。塗布後のレジスト中には溶剤が多量に残留
しており、膜の自由体積が大きく緻密さに劣っているた
め、現像液に対する溶解速度が大きく不安定な状態にあ
る。また、このままでは接着性も劣る。このため、熱板
(例えばホットプレート)や、オーブンを用いて加熱
(プリベーク)を行い、レジスト中に残留している溶剤
を揮発させると同時に基板との接着性も高める。次に、
露光を行う。光で露光する場合はフォトマスクを介して
照射する。また、SR(Synchrotron Radiation)転写
の場合には、SR転写用のX線マスクを介して照射す
る。次に、現像に先立ちベークを行うことがある。その
後、現像液中に浸漬、もしくは現像液をスプレーするこ
とによってレジストを現像し、レジストパターンを形成
する。現像液はリンス液でリンスした後、回転乾燥し、
レジストパターンを得ることができる。なお、パターン
形成の工程はこれに限るものではない。
【0004】半導体素子の微細化に伴い、上述のパター
ン形成において、マスクを介してパターニングされるパ
ターンの寸法精度と位置精度には厳しい要求が求められ
ている。また、g線、i線やエキシマレーザを用いる光
リソグラフィーで使用されるフォトマスクは縮小露光法
(縮小率は1/4から1/5)を用いたものであるが、
X線転写に用いられるマスクは、g線、i線やエキシマ
レーザを用いる光リソグラフィーでの縮小露光法を用い
たマスクとは違って、等倍マスクであるという特殊性が
あり、X線露光用マスクのパターニングは非常に高い解
像度とパターンの位置および寸法精度が要求される。な
お、ここでいう位置精度とは、設計パターン位置と実際
の描画パターンの位置関係をいうものである。
【0005】図1は例えば特開平7−135157号公
報に示された従来の一般的なX線マスクの製造工程およ
び基本構造を示す断面構成図である。X線マスクは、さ
まざまな基板や膜が積層された構造になっている。以
下、図1(a)〜(g)を用いて代表的なX線マスクの
構造およびその製造方法を説明する。図において、1は
シリコン基板、2はシリコン基板1上に形成された例え
ば厚さ1〜2μmの炭化珪素や窒化珪素などからなるX
線透過膜(以下、メンブレンともいう)、3はメンブレ
ン2上に形成された例えばインジウム−すず酸化物等か
らなる反射防止膜、4は反射防止膜3上に形成された例
えばタングステンやタンタルなどの重金属からなるX線
吸収体、5はレジスト、最下層の6はシリコン基板1を
接着剤7により接着したガラスあるいはセラミックから
なる支持枠(以下、サポートリングともいう)である。
【0006】次に、上記のように構成された従来のX線
マスクの製造方法について説明する。まずシリコン基板
1にメンブレン2を成膜する(a)。この後、シリコン
基板1の一部を裏面から除去(バックエッチ)し、メン
ブレン領域を形成する(b)。次に、メンブレン2上に
反射防止膜3を塗布法によって成膜する(c)。次に、
反射防止膜3上に、X線吸収体4をスパッタリングプロ
セスなどを用いて成膜する(d)。次に、X線吸収体4
上に感光剤であるレジスト5を回転塗布して通常百数十
℃で乾燥させる(e)。そして、シリコン基板1にサポ
ートリング6を接着剤7にて接着する(f)。次に、電
子線描画を行い、その後、現像することによりレジスト
5のパターンを形成する。そして、このパターニングさ
れたレジストパターンをマスクとして、X線吸収体4の
ドライエッチを行い、X線吸収体4のパターニングを行
い、その後、X線吸収体4上のレジスト5を除去し、X
線マスクを形成する(g)。なお、シリコン基板1のバ
ックエッチ工程、およびサポートリング6へのシリコン
基板1の接着工程は必ずしもこの工程通りに行われるも
のではなく、例えば、メンブレン2を成膜した後に接着
工程を行う製造方法や、メンブレン化する工程を電子線
描画工程の後に行う製造方法なども採用されている。
【0007】X線マスクはこのように、フォトマスクと
は異なり、膜が何層にも重なって形成されていたり基板
1がバックエッチされていたりと複雑な構造をしてお
り、さらに、そのX線マスクのパターンは数ミクロンの
薄膜上に形成されるため、従来の製造方法ではレジスト
の応力変化が描画パターンの位置精度を悪くする要因と
なっている。
【0008】また、位置ずれの原因を材料の反応からみ
ると、X線マスクにおけるレジスト5のパターニングは
電子線描画によって行われ、それには、電子線用レジス
トが用いられる。この際、この電子線用レジストは電子
線に感度を有するものであれば特に限定されないが、最
も古典的なレジストとしては、ポジ型ではPMMA(ポ
リメチルメタクリレート)に代表される分子量変化型が
ある。これは、電子線の照射によりレジストを構成する
ポリマーの主鎖が切断され低分子量化することで現像液
に対して高い溶解性を持つようになる。さらに、PMM
Aと同様の主鎖が切断されるようなレジストで、PMM
Aとほぼ同程度の解像性能を有し、2〜3倍高感度なレ
ジストも使われている。このような反応系のレジストで
は、露光前後でレジスト中の主鎖が切断されることによ
りレジスト膜の応力が変化し、つまり、露光前の応力が
露光によって減少するという現象が起こり、露光した部
分と未露光の部分とで応力の差が生じ、その差が起因し
て上述のパターンの位置ずれが生じ、パターン位置精度
が悪くなっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】すでに述べたように、
半導体の微細化により、微細パターンの寸法精度、位置
精度が要求され、さらにX線転写技術においては、通常
の光転写とは転写方式が大きく異なり、等倍マスクを用
いるために光マスクをはるかに越える精度が要求されて
いる。上述のX線マスク製造工程のレジストパターニン
グにおいてレジスト塗布後のベーク時にレジスト溶剤の
蒸散によってレジスト膜に応力が生じると考えられてお
り、その際に生じたレジスト応力は露光時の光反応によ
って露光後に減少するため、パターン描画時に露光前後
でレジスト応力差が生じてしまう。つまり、露光が終わ
った部分とまだ露光されていない部分との応力値に差が
生じ、光照射された部分が露光前の応力をもつ部分に引
っ張られてパターンの位置ずれが引き起こされる。この
ように、応力差が直接マスク上のパターンの位置に影響
を与え、応力差が大きいほど位置ずれが大きいといえ
る。この露光前後において生じた応力差による位置ずれ
の大きさは、ギガビットクラスのDRAM用X線マスク
の要求精度に対して無視できないものである。そこで、
この露光前後に生じる応力差を小さくすることによって
パターン位置ずれを小さくすることができる。それを実
現するために、露光前のレジスト膜の応力を低下させる
ことが有効である。つまり、露光前のレジスト膜の応力
を低下させることにより、露光後の応力との差を小さく
することができる。
【0010】本発明は、上記のように微細パターンの位
置精度を向上させるためになされたものであり、露光前
のレジスト膜の応力を低下させる方法を提供することを
目的とするものである。さらに、上記方法を用いて微細
パターンを形成する方法、さらにその方法を用いてX線
露光用マスクを製造する方法を提供することを目的とす
るものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明によるレジス
トの成膜方法は、基板上にレジスト溶液を塗布した後、
減圧下で上記塗布したレジスト溶液中の溶剤を揮発させ
ることを特徴とするものである。
【0012】第2の発明によるレジストパターンの形成
方法は、基板上にレジスト溶液を塗布した後、減圧下で
上記塗布したレジスト溶液中の溶剤を揮発させてレジス
トを成膜する工程と、露光により上記レジストにパター
ンを転写する工程と、現像液を用いて上記レジストを現
像してレジストパターンを形成する工程とを備えたもの
である。
【0013】第3の発明によるX線露光用マスクの製造
方法は、基板上にメンブレンを成膜する工程と、上記メ
ンブレン上にX線吸収体を成膜する工程と、上記X線吸
収体上にレジスト溶液を塗布した後、減圧下で上記塗布
したレジスト溶液中の溶剤を揮発させてX線露光用マス
ク作製レジストを成膜する工程と、上記レジストをパタ
ーニングしてレジストパターンを形成する工程と、上記
レジストパターンをマスクとして上記X線吸収体をパタ
ーニングする工程と、上記レジストパターンを除去する
工程とを備えたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】実施の形態1.本発明に係るレジ
ストの成膜方法おいては、基板にレジスト溶液を塗布し
た後に、減圧下に放置し、溶剤を揮発させることにより
レジスト膜を得る。減圧下であれば、特に装置を限定し
ないが、例えば、デシケータ中に基板を配置し、真空ポ
ンプで減圧にすることで、レジスト溶剤を揮発させるこ
とができる。また例えば真空オーブン中に基板を配置
し、減圧下でレジスト溶剤を揮発させることができる。
このように、熱をかけずにレジスト溶剤を揮発させる方
法で、露光前のレジスト膜の応力を、加熱して処理した
ものよりも低応力化することができる。これは加熱処理
するとレジスト溶剤が急に蒸散するなど膜の状態変化が
激しく、また基板とレジストとの熱膨張係数の差によっ
ても膜応力が高くなるが、熱をかけない場合にはこのよ
うなことが低減されるためかと考えられる。それによっ
て、形成されたレジスト膜に露光によって生じる露光部
分と未露光部分の応力の差を小さくすることができ、そ
の膜の引っ張りによるパターン位置ずれを小さくするこ
とができる。
【0015】次に、レジストパターンの形成方法につい
て説明する。上記のようにして形成された低応力なレジ
スト膜に、マスクを介してパターンを転写し、さらに、
基板を現像液に浸漬したり、現像液をスプレーしたりし
てパターニングを行い、現像液をリンス液でリンスす
る。このような方法で、レジストの微細パターンを得る
ことができる。なお、リンスはしない場合もある。この
パターン形成方法において、露光前のレジスト膜を低応
力化することができ、従来例の場合よりもパターンの位
置精度を向上させることができる。さらに、レジスト応
力によるウエハの反りを小さくすることできるのでフラ
ットネスの効果もある。さらに、今後、ウエハの大きさ
が大きくなった場合にも、露光前のレジスト応力による
ウエハの反りの影響を低減することができフラットネス
の効果も生じる。上記のように、位置精度の高い微細な
レジストパターンを形成することができるので、X線転
写に用いられるマスクの製造に好適に用いられるが、こ
れに限るものではなく、例えば一般的な半導体装置の微
細パターンの形成にも適用することができる。
【0016】なお、減圧とは数十Torr以下を言い、特に
1Torr以下が望ましいが、真空度は高いほどよい。ロー
タリーポンプを用いた場合1×10-2Torr〜1×10-3
Torrくらいの真空度まで可能であり、拡散ポンプを用い
るとさらに真空度を上げることができる。また、減圧下
に保つ時の温度は特に限定されないが、室温付近である
ことが望ましい。好ましくは室温〜50℃の範囲が適当
である。温度が低すぎると溶剤が蒸発しにくく、高すぎ
ると溶剤が急に蒸散したり基板とレジストとの熱応力の
差が大きくなったりして不都合である。また、減圧下に
レジストを置く時間は特に限定しない。レジスト溶剤に
よっても沸点の違いにより異なってくるが、溶剤がほと
んど残らない状態まで、減圧下で処理することが望まし
い。溶剤がレジスト膜中に残留すると、膜の現像液に対
する溶解性が高くなり、露光部と未露光部の溶解速度の
差が小さくなり、現像後のレジストパターンのコントラ
ストが悪くなる。また、解像性が悪くなる。レジストの
種類も特に限定しない。ただし、本発明に用いられるレ
ジスト溶剤としては、特に限定はないが、沸点が100
〜220℃の範囲の溶剤が望ましい。沸点が100℃よ
り低い場合は、減圧で溶剤を揮発させるのは容易である
が、塗布した時にむらができやすく良好な膜を得ること
が難しい。また、沸点が220℃よりも高い場合は、減
圧によって溶剤を揮発させることが容易ではなくなる。
上記のような溶剤の具体例としては、例えば、メチルセ
ルソルブ、エチルセルソルブ、メチルセルソルブアセテ
ート、エチルセルソルブアセテート、メチルメトキシプ
ロピオネート、エチルエトキシプロピオネート、プロピ
レングリコールモニメチルエーテルアセテート、プロピ
レングリコールモノエチルエーテルアセテート、酢酸エ
チル、ピルビン酸エチル、2−ヘプタノン、ジエチレン
グルコールジメチルエーテル、シクロペンタノン、シク
ロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、酢酸イソアミル、
クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、アニソールなどが
あげられる。なお、露光光源も特に限定されないが、例
えば上述のi線(波長365nm)からKrF(波長2
48nm)エキシマレーザ、ArF(波長193nm)
エキシマレーザや、電子線、X線等が好適に用いられ
る。
【0017】実施の形態2.次に図1を用いてX線露光
用マスクの製造方法について説明する。まずシリコン基
板1にメンブレン2を成膜する(a)。この後、シリコ
ン基板1の一部を裏面から除去(バックエッチ)し、メ
ンブレン領域を形成する(b)。次に、メンブレン2上
に反射防止膜3を例えば塗布法によって成膜する
(c)。次に、反射防止膜3上に、X線吸収体4をスパ
ッタリングプロセスなどを用いて成膜する(d)。次
に、X線吸収体4上に感光剤であるX線露光用マスク作
製レジスト5を回転塗布し、実施の形態1と同様に減圧
下でレジスト溶剤を揮発させてX線露光用マスク作製レ
ジスト膜5を成膜する(e)。そして、シリコン基板1
にサポートリング6を接着剤7にて接着する(f)。次
に、電子線描画を行い、その後、現像することによりレ
ジスト5のパターンを形成する。そして、このパターニ
ングされたレジストパターンをマスクとして、X線吸収
体4のドライエッチを行い、X線吸収体のパターニング
を行い、その後、X線吸収体4上のレジスト5を除去
し、X線マスクを形成する(g)。なお、シリコン基板
1のバックエッチ工程、およびサポートリング6へのシ
リコン基板1の接着工程は必ずしもこの工程通りに行わ
れるものではなく、例えば、メンブレン2を成膜した後
に接着工程を行う製造方法や、メンブレン化する工程を
電子線描画工程の後に行う製造方法なども採用されてい
る。
【0018】X線露光用マスク作製レジスト膜を成膜す
る方法は、先にも述べたが、通常はレジスト塗布後、高
温オーブンで、例えば、160〜200℃のオーブン中
で処理し、レジスト溶剤を揮発させて膜を形成する。そ
れに対して本実施の形態ではレジスト塗布したX線マス
ク基板を減圧下においてレジスト溶剤を揮発させること
で膜を得ることができる。それによって、高温で処理し
たレジスト膜よりも露光前の膜の応力を小さくすること
ができ、そのため、低応力の膜の状態で露光することが
できる。そして、露光した部分と未露光の部分との応力
差を小さくすることができ、その膜の引っ張りによるパ
ターン位置ずれを小さくし、レジストパターンの位置精
度を向上させることができる。従って、位置精度の高い
X線露光用のマスクパターンを得ることができる。
【0019】なお、X線露光用マスク作製レジストの処
理条件は、実施の形態1でも述べたが、減圧下に基板を
配置することができればよく、例えば、減圧(真空)デ
シケータ中に基板を配置し、真空ポンプで減圧にするこ
とで、レジスト溶剤を揮発させることができる。また例
えば真空オーブン中に基板を配置し、減圧下でレジスト
溶剤を揮発させることができる。なお、減圧の方法につ
いては、これに限るものではなく、できる限り真空度は
高い方が好ましいと考えられるが、数十Torr以下に減圧
できればよい。また、減圧下に保つ温度は特に限定せ
ず、高温で加熱しなければよく、実施の形態1の場合と
同様に室温付近で行うのが良く、好ましくは室温〜50
℃の範囲が適当である。また、減圧下にレジストを置く
時間は特に限定しない。レジスト溶剤によっても沸点の
違いにより異なってくるが、溶剤がほとんど残らない状
態まで、減圧下で処理することが望ましい。溶剤がレジ
スト膜中に残留すると、膜の現像液に対する溶解性が高
くなり、露光部と未露光部の溶解速度の差が小さくな
り、現像後のレジストパターンのコントラストが悪くな
る。また、解像性が悪くなる。また、X線露光用マスク
作製レジストは、電子線に感度を有するものであれば特
に限定しない。
【0020】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例について説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0021】実施例1.レジストとして、ZEP−52
0(型名、日本ゼオン(株)製)を用い、そのレジスト
溶液をシリコンウエハ上に塗布して、35℃の真空オー
ブンに入れ、約6時間減圧下(1×10-2Torr以下)に
放置し、レジスト膜(2500Å)を形成させた。この
レジスト膜の応力を、応力測定装置(商品名FSM89
00TC、Frontier Semiconductor Measurements
(株)製)を用いて測定した。その結果、従来の高温でレ
ジスト膜を処理したプロセス、例えば、レジスト塗布
後、160℃のホットプレート上で90秒間処理して形
成されたレジスト膜の応力と比較すると、真空オーブン
により塗布後処理したレジスト膜の方が、約35%低応
力値が得られた。
【0022】実施例2.シリコン基板上にメンブレン
(SiC)をCVD法によって成膜し、次にメンブレン
上にタングステン−チタン(W−Ti)膜をスパッタリ
ングにより成膜した。シリコン基板の一部を除去(バッ
クエッチ)し、次に、X線露光用マスク作製レジストと
して、ZEP−520(型名、日本ゼオン(株)製)を
用い、実施例1と同様の方法でレジスト膜を形成した。
その後、電子線描画を行い、現像液として23℃のキシ
レンを用いて90秒間現像し、乾燥させてレジストパタ
ーンを得た。得られたレジストパターンの位置精度は、
レジスト塗布後、180℃のオーブンで30分間処理し
て成膜したレジストを用いた場合よりも、位置ずれ量が
約10%小さくなった。次に、得られたレジストパター
ンをマスクにして、X線吸収体のドライエッチを行い、
レジストを除去してX線マスクを形成した。
【0023】実施例3.レジストとしてPMMAを用
い、そのレジスト溶液をシリコンウエハ上に塗布してデ
シケータ中に入れ、室温において約10時間真空ポンプ
で減圧(1Torr以下)にしてレジスト膜(2500Å)
を形成した。この時、真空デシケータと真空ポンプの間
にコールドトラップを入れてゴム管でつなぎ、デュア瓶
中に液体窒素を入れてコールドトラップを冷却し、溶剤
がコールドトラップ中でトラップされるような状態にし
た。このようにして成膜されたレジストの応力を、応力
測定装置(商品名FSM−8900TC、Frontier Se
miconductor Measurements(株)製)を用いて測定し
た。その結果、従来の高温でレジスト膜を処理したプロ
セス、例えば、レジスト塗布後、160℃のホットプレ
ート上で90秒間処理して形成されたレジスト膜の応力
と比較すると、真空オーブンにより塗布後処理したレジ
スト膜の方が、約30%低い応力値であった。
【0024】実施例4.実施例3で形成したレジスト膜
に、マスクを介してDeep UV(主に波長250n
m付近の光)による露光を行って、パターニングを行っ
た。露光後、現像はMIBK(メチルイソブチルケト
ン)とIPA(イソプロピルアルコール)を1:3で混
合した23℃の現像液を用いて2分行い、リンスはエタ
ノール中で15秒行い、その後乾燥させ、レジストパタ
ーンを得た。その結果、従来の高温でレジスト膜を処理
したプロセス、例えば、レジスト塗布後、160℃のホ
ットプレート上で90秒間処理して成膜したレジスト膜
を用いた場合よりも位置ずれ量が約8%小さくなった。
【0025】
【発明の効果】以上のように、第1の発明によるレジス
トの成膜方法は、基板上にレジスト溶液を塗布した後、
減圧下で上記塗布したレジスト溶液中の溶剤を揮発させ
ることを特徴とするので、応力の低いレジスト膜を提供
することができる。
【0026】また、第2の発明によるレジストパターン
の形成方法は、基板上にレジスト溶液を塗布した後、減
圧下で上記塗布したレジスト溶液中の溶剤を揮発させて
レジストを成膜する工程と、露光により上記レジストに
パターンを転写する工程と、現像液を用いて上記レジス
トを現像してレジストパターンを形成する工程とを備え
たので、レジスト応力による位置ずれが小さく、パター
ン位置精度が向上する。また、基板の反りが小さく、フ
ラットネスの効果もある。
【0027】また、第3の発明によるX線露光用マスク
の製造方法は、基板上にメンブレンを成膜する工程と、
上記メンブレン上にX線吸収体を成膜する工程と、上記
X線吸収体上にレジスト溶液を塗布した後、減圧下で上
記塗布したレジスト溶液中の溶剤を揮発させてX線露光
用マスク作製レジストを成膜する工程と、上記レジスト
をパターニングしてレジストパターンを形成する工程
と、上記レジストパターンをマスクとして上記X線吸収
体をパターニングする工程と、上記レジストパターンを
除去する工程とを備えたので、パターン位置精度の高い
X線露光用マスクが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一般的なX線露光用マスクの製造工程および
基本構造を示す構成図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板、 2 X線透過膜、 3 反射防止
膜、 4 X線吸収体、 5 レジスト、 6 支持
枠、 7 接着剤。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/30 564D 567 (72)発明者 押田 敦史 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 吉瀬 幸司 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AA00 AA02 AB16 AB20 AC04 AC05 AC06 AC08 AD03 BF03 DA14 DA30 EA10 FA10 FA15 2H095 BA06 BA10 BB10 BB11 BC02 4D075 AC64 BB24X BB46Z BB48Z BB65X BB66X BB99Z CA50 DA06 DB14 DC22 EA07 EA45 5F046 CA04 CA08 GA16 GD01 JA27

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にレジスト溶液を塗布した後、減
    圧下で上記塗布したレジスト溶液中の溶剤を揮発させる
    ことを特徴とするレジストの成膜方法。
  2. 【請求項2】 基板上にレジスト溶液を塗布した後、減
    圧下で上記塗布したレジスト溶液中の溶剤を揮発させて
    レジストを成膜する工程と、露光により上記レジストに
    パターンを転写する工程と、現像液を用いて上記レジス
    トを現像してレジストパターンを形成する工程とを備え
    たレジストパターンの形成方法。
  3. 【請求項3】 基板上にメンブレンを成膜する工程と、
    上記メンブレン上にX線吸収体を成膜する工程と、上記
    X線吸収体上にレジスト溶液を塗布した後、減圧下で上
    記塗布したレジスト溶液中の溶剤を揮発させてX線露光
    用マスク作製レジストを成膜する工程と、上記レジスト
    をパターニングしてレジストパターンを形成する工程
    と、上記レジストパターンをマスクとして上記X線吸収
    体をパターニングする工程と、上記レジストパターンを
    除去する工程とを備えたX線露光用マスクの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2488910C1 (ru) * 2012-02-03 2013-07-27 Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Институт ядерной физики им. Г.И. Будкера Сибирского отделения РАН (ИЯФ СО РАН) Рентгеношаблон и способ его изготовления
JP2019133104A (ja) * 2018-02-02 2019-08-08 日本ゼオン株式会社 ポジ型レジスト組成物、レジスト膜形成方法、及び積層体の製造方法

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JP7013900B2 (ja) 2018-02-02 2022-02-01 日本ゼオン株式会社 ポジ型レジスト組成物、レジスト膜形成方法、及び積層体の製造方法

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