JP2000103462A - コーナパッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ンボールを折り曲げて簡単に安価に製造でき
るとともに、被包装物に対する緩衝効果が向上したコー
ナパッドを提供すること。 【解決手段】 ダンボール内部に並設された長尺の中空
部の長手方向を中空軸１となし、この中空軸１と平行な
縦辺２と中空軸１と直角な横辺３とを有する略矩形板状
のダンボール基材４を折り曲げて形成されるコーナパッ
ドであって、ダンボール基材４を横辺３に沿う複数列の
折り目５で内方に折り曲げて底面部６と両側面部７と上
面部８とを有する角筒状部を形成し、一方の側面部７ａ
上端に壁部１１を延設し、側面部７に上端縁及び下端縁
に沿った切れ目９を設け、この上下の切れ目９の間の部
分を補強面部１０となし、この補強面部１０を切れ目９
に沿って内方に切り曲げて上面部８と底面部６とを突っ
ぱった状態に支持させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、被包装物のコーナ
部に装着されて梱包され、梱包状態の被包装物の輸送時
の振動を緩衝して被包装物を保護するコーナパッドに関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来、コーナパッドとしては、発泡スチ
ロール、ダンボールに発泡スチロールを接着したもの、
ダンボールを積層して形成されたもの、あるいはダンボ
ールを折り曲げて形成されたものなどが用いられてい
る。これらいずれのコーナパッドにおいても、被包装物
の上下面又は両側面のコーナ部に当接する緩衝部が形成
されている。この緩衝部は、梱包状態の被包装物の輸送
時の振動を緩衝して被包装物を保護している。また、コ
ーナパッドを被包装物の横コーナ部に装着して用いる場
合、緩衝部が被包装物の上下面に当接するため、特に下
側の緩衝部では被包装物の重量を支持できるような頑丈
な構造が望ましい。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のコーナパッドでは、発泡スチロールを用いたり、ダ
ンボールを積層して形成したものでは、材料費や製造費
が高価になるという問題があり、ダンボールを折り曲げ
て形成したものでは、緩衝部が被包装物の重量を支えき
れなかったり、緩衝効果が低かったりするという問題が
ある。

【０００４】本発明は、上記事由に鑑みてなしたもの
で、その目的とするところは、ダンボールを折り曲げて
簡単に安価に製造できるとともに、被包装物に対する緩
衝効果が向上したコーナパッドを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１記載の発明は、ダンボール内部に並設され
た長尺の中空部の長手方向を中空軸１となし、この中空
軸１と平行な縦辺２と中空軸１と直角な横辺３とを有す
る略矩形板状のダンボール基材４を折り曲げて形成され
るコーナパッドであって、ダンボール基材４を横辺３に
沿う複数列の折り目５で内方に折り曲げて底面部６と両
側面部７と上面部８とを有する角筒状部を形成し、一方
の側面部７ａ上端に壁部１１を延設し、側面部７に上端
縁及び下端縁に沿った切れ目９を設け、この上下の切れ
目９の間の部分を補強面部１０となし、この補強面部１
０を切れ目９に沿って内方に切り曲げて上面部８と底面
部６とを突っぱった状態に支持させてなることを特徴と
して構成している。

【０００６】このようなコーナパッドでは、被包装物の
上下の横コーナ部の側面に壁部１１内面を当接させ、横
コーナ部の上下面に上面部８を当接させて装着される。
上面部８が角筒状部を構成しているとともに補強面部１
０によって底面部６上に支持されているため、被包装物
によって上下方向に上面部８を押圧する力が加わって
も、上面部８がつぶれることなく強固に被包装物を支え
て保護している。また、側面部７及び補強面部１０の中
空軸１が鉛直方向であるため、側面部７及び補強面部１
０の鉛直方向の圧縮耐力が向上し、側面部７及び補強面
部１０が上面部８を強固に支持している。

【０００７】また、請求項２記載の発明は、請求項１記
載の発明において、上面部８の先端縁に垂下面部７ｂを
垂下し、この垂下面部７ｂを一方の側面部７ａに内方で
重合させてなることを特徴として構成している。

【０００８】このようなコーナパッドでは、上面部８の
先端縁に垂下した垂下面部７ｂが一方の側面部７ａに内
方で重合しているため、一方の側面部７ａが垂下面部７
ｂによって補強され、一方の側面部７ａの押圧方向の力
に対する耐強度が向上している。

【０００９】また、請求項３記載の発明は、請求項２記
載の発明において、垂下面部７ｂをその下端が底面部６
上面に至るまで延設してなることを特徴として構成して
いる。

【００１０】このようなコーナパッドでは、垂下面部７
ｂ下端を底面部６上面に当接できるため、垂下面部７ｂ
が上面部８を底面部６上に支持でき、上面部８が補強さ
れ、上面部８の押圧方向の力に対する耐強度が向上して
いる。

【００１１】また、請求項４記載の発明は、請求項２乃
至３記載の発明において、上面部８に横辺３に沿った切
れ目９を設け、この切れ目９と上面部８先端縁との間の
部分を重合面部１０ａとなし、この重合面部１０ａを切
れ目９に沿って上方に切り起こして壁部１１に内方で重
合させてなることを特徴として構成している。

【００１２】このようなコーナパッドでは、上面部８を
切り起こして形成された重合面部１０ａが壁部１１に内
方で重合しているため、壁部１１が重合面部１０ａによ
って補強され、壁部１１の押圧方向の力に対する耐強度
が向上している。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態のコーナ
パッドを図１乃至図３に基づいて説明する。

【００１４】図１は、本発明の実施形態のコーナパッド
を示す斜視図である。また、図２は、同上のコーナパッ
ドを反対方向から見た斜視図である。また、図３は、同
上のコーナパッドを示す展開図である。

【００１５】図１乃至図３に示すように、このコーナパ
ッドは、ダンボール内部に並設された長尺の中空部の長
手方向を中空軸１となし、この中空軸１と平行な縦辺２
と中空軸１と直角な横辺３とを有する略矩形板状のダン
ボール基材４を折り曲げて形成されるものである。そし
て、ダンボール基材４を横辺３に沿う複数列の折り目５
で内方に折り曲げて底面部６と両側面部７と上面部８と
を有する角筒状部を形成し、一方の側面部７ａ上端に壁
部１１を延設し、側面部７に上端縁及び下端縁に沿った
切れ目９を設け、この上下の切れ目９の間の部分を補強
面部１０となし、この補強面部１０を切れ目９に沿って
内方に切り曲げて上面部８と底面部６とを突っぱった状
態に支持させている。

【００１６】また、上面部８の先端縁に垂下面部７ｂを
垂下し、この垂下面部７ｂを一方の側面部７ａに内方で
重合させている。垂下面部７ｂは、その下端が底面部６
上面に至るまで延設されている。

【００１７】また、上面部８に横辺３に沿った切れ目９
を設け、この切れ目９と上面部８先端縁との間の部分を
重合面部１０ａとなし、この重合面部１０ａを切れ目９
に沿って上方に切り起こして壁部１１に内方で重合させ
ている。

【００１８】被包装物としては各種の形状、大きさを有
するものが考えられるが、例えば冷蔵庫、キャビネット
などの直方体形状の重量物が好適に用いられる。この直
方体形状の被包装物の２側面接合部を縦コーナ部とし、
上面と側面及び側面と下面との接合部をそれぞれ上側の
横コーナ部、下側のコーナ部としている。この場合、コ
ーナパッドは、対向する上側の横コーナ部及び対向する
下側の横コーナ部の４箇所に装着して用いるているが、
これに限らず、全ての横コーナ部や縦コーナ部に適用す
ることも可能である。

【００１９】ダンボールは、一般に波型の中央紙と、こ
の中央紙の山谷部に両外面より接着固定される両側表面
紙とから形成されている。そして、中央紙と両側表面紙
との間に長尺の中空部が並設されている。中空部の長手
方向を中空軸１と称している。ダンボールは、中空軸１
方向に対しては圧縮耐力が強く、中空軸１と直角方向に
対しては圧縮耐力が弱くなっている。このようなダンボ
ールを素材として用いて、中空軸１と平行な縦辺２と中
空軸１と直角な横辺３とを有する略矩形板状のダンボー
ル基材４が形成されている。この場合、ダンボール基材
４は、縦辺２よりも横辺３が長い略長方形状に形成され
ている。折り目５は、ダンボール基材４の横辺３に沿う
方向、すなわち中空軸１と直角方向に４列略均等な間隔
で並設されている。

【００２０】角筒状部は、このようなダンボール基材４
を折り目５で内方に略直角に折り曲げて形成され、底面
部６と、底面部６両端縁に立設された両側面部７と、両
側面部７上端縁間に水平に架設された上面部８とを備え
ている。

【００２１】また、一方の側面部７ａ内面に上面部８端
縁から垂下された重合面部１０ａが重合している。ま
た、一方の側面部７ａは、上端に壁部１１が延設されて
いる。また、上面部８略中央に略コ字型の切れ目９ａが
形成されている。この切れ目９ａは、縦辺２に沿った中
央部と、この中央部両端から一方の側面部７ａ側の先端
縁に向けて延設された両側部とから形成されている。そ
して、この切れ目９ａで囲まれた部分を切り起こして重
合面部１０ａを形成している。この重合面部１０ａの高
さ、すなわち切れ目９ａの中央部と一方の側面部７ａ側
の先端縁との間の距離は、壁部１１の高さと略同一に形
成されており、壁部１１に重合面部１０ａを重合させた
ときに、壁部１１及び重合面部１０ａの上端は略同一高
さに位置している。

【００２２】また、一方の側面部７ａの左右２箇所及び
これに重合する垂下面部７ｂの対応する２箇所にそれぞ
れ略コ字型の切れ目９ｂが形成されている。この切れ目
９ｂは、縦辺２に沿った中央部と、この中央部両端から
外方に向けて横辺３に沿って延設された両側部とから形
成されている。ただし、この場合、一方の側面部７ａの
切れ目９ｂの中央部の一端は一方の横辺３に到達し、こ
の切れ目９ｂの一方の側部は一方の横辺３が兼用してい
るため、一方の側面部７ａを切り欠いてこの側部を設け
る必要はない。そして、これら略コ字型の切れ目９ｂで
囲まれた部分をそれぞれ補強面部１０ｂとし、補強面部
１０ｂを両側部奥端から角筒状部内方へ折り曲げて上面
部８と底面部６とを突っ張った状態に支持している。

【００２３】また、他方の側面部７ｃの両端部に側面部
７上端縁及び下端縁に沿って切れ目９ｃが形成されてい
る。この上下の切れ目９ｃの間の部分が補強面部１０ｃ
を形成している。そして、補強面部１０ｃを両側部奥端
から角筒状部内方へ折り曲げて上面部８と底面部６とを
突っ張った状態に支持している。また、２重に重合され
た部分は、接着やステッチャー止めなどによって固着さ
れる。なお、被包装物は、このようなコーナパッドが横
コーナ部に装着された状態で外箱内に収納され、外箱外
周にＰＰバンドが巻き付けられて梱包される。

【００２４】このようなコーナパッドでは、被包装物の
上下の横コーナ部の側面に壁部１１内面を当接させ、横
コーナ部の上下面に上面部８を当接させて装着される。
上面部８が角筒状部を構成しているとともに補強面部１
０によって底面部６上に支持されているため、被包装物
によって上下方向に上面部８を押圧する力が加わって
も、上面部８がつぶれることなく強固に被包装物を支え
て保護している。また、側面部７及び補強面部１０の中
空軸１が鉛直方向であるため、側面部７及び補強面部１
０の鉛直方向の圧縮耐力が向上し、側面部７及び補強面
部１０が上面部８を強固に支持している。

【００２５】また、上面部８の先端縁に垂下した垂下面
部７ｂが一方の側面部７ａに内方で重合しているため、
一方の側面部７ａが垂下面部７ｂによって補強され、一
方の側面部７ａの押圧方向の力に対する耐強度が向上し
ている。

【００２６】また、垂下面部７ｂ下端を底面部６上面に
当接できるため、垂下面部７ｂが上面部８を底面部６上
に支持でき、上面部８が補強され、上面部８の押圧方向
の力に対する耐強度が向上している。

【００２７】また、上面部８を切り起こして形成された
重合面部１０ａが壁部１１に内方で重合しているため、
壁部１１が重合面部１０ａによって補強され、壁部１１
の押圧方向の力に対する耐強度が向上している。

【００２８】

【発明の効果】請求項１記載の発明では、被包装物の上
下の横コーナ部の側面に壁部内面を当接させ、横コーナ
部の上下面に上面部を当接させて装着される。上面部が
角筒状部を構成しているとともに補強面部によって底面
部上に支持されているため、被包装物によって上下方向
に上面部を押圧する力が加わっても、上面部がつぶれる
ことなく強固に被包装物を支えて保護している。したが
って、ダンボールを折り曲げて簡単に安価に製造できる
とともに、被包装物に対する緩衝効果が向上している。

【００２９】また、請求項２記載の発明では、上面部の
先端縁に垂下した垂下面部が一方の側面部に内方で重合
しているため、一方の側面部が垂下面部によって補強さ
れ、一方の側面部の押圧方向の力に対する耐強度が向上
している。

【００３０】また、請求項３記載の発明では、垂下面部
下端を底面部上面に当接できるため、垂下面部が上面部
を底面部上に支持でき、上面部が補強され、上面部の押
圧方向の力に対する耐強度が向上している。

【００３１】また、請求項４記載の発明では、上面部を
切り起こして形成された重合面部１０ａが壁部に内方で
重合しているため、壁部が重合面部によって補強され、
壁部の押圧方向の力に対する耐強度が向上している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態のコーナパッドを示す斜視図
である。

【図２】同上のコーナパッドを反対方向から見た斜視図
である。

【図３】同上のコーナパッドを示す展開図である。

【符号の説明】

１ 中空軸 ２ 縦辺 ３ 横辺 ４ ダンボール基材 ５ 折り目 ６ 底面部 ７ａ 一方の側面部 ７ｂ 垂下面部 ７ｃ 他方の側面部 ８ 上面部 ９ 切れ目 ９ａ 上面部の切れ目 ９ｂ 一方の側面部及び垂下面部の切れ目 ９ｃ 他方の側面部の切れ目 １０ 補強面部 １０ａ 重合面部 １０ｂ 一方の側面部及び垂下面部の補強面部 １０ｃ 他方の側面部の補強面部 １１ 壁部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 3E060 AA01 BB01 BB02 BB05 BC02 BC04 CC12 CC17 CC18 CC19 CC43 3E066 AA03 BA06 CA04 DA04 FA06 FA13 HA01 KA08 MA01

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ダンボール内部に並設された長尺の中空
   部の長手方向を中空軸となし、この中空軸と平行な縦辺
   と中空軸と直角な横辺とを有する略矩形板状のダンボー
   ル基材を折り曲げて形成されるコーナパッドであって、
   ダンボール基材を横辺に沿う複数列の折り目で内方に折
   り曲げて底面部と両側面部と上面部とを有する角筒状部
   を形成し、一方の側面部上端に壁部を延設し、側面部に
   上端縁及び下端縁に沿った切れ目を設け、この上下の切
   れ目の間の部分を補強面部となし、この補強面部を切れ
   目に沿って内方に切り曲げて上面部と底面部とを突っぱ
   った状態に支持させてなることを特徴とするコーナパッ
   ド。
2. 【請求項２】 上面部の先端縁に垂下面部を垂下し、こ
   の垂下面部を一方の側面部に内方で重合させてなること
   を特徴とする請求項１記載のコーナパッド。
3. 【請求項３】 垂下面部をその下端が底面部上面に至る
   まで延設してなることを特徴とする請求項２記載のコー
   ナパッド。
4. 【請求項４】 上面部に横辺に沿った切れ目を設け、こ
   の切れ目と上面部先端縁との間の部分を重合面部とな
   し、この重合面部を切れ目に沿って上方に切り起こして
   壁部に内方で重合させてなることを特徴とする請求項２
   乃至３記載のコーナパッド。