JP2000102729A - 固体酸触媒の製造方法 - Google Patents

固体酸触媒の製造方法

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JP2000102729A
JP2000102729A JP11030899A JP3089999A JP2000102729A JP 2000102729 A JP2000102729 A JP 2000102729A JP 11030899 A JP11030899 A JP 11030899A JP 3089999 A JP3089999 A JP 3089999A JP 2000102729 A JP2000102729 A JP 2000102729A
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oxide
solid acid
acid catalyst
platinum
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Kazushi Arata
一志 荒田
Makoto Hino
誠 日野
Teruaki Yamada
輝明 山田
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Japan Energy Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 炭化水素の異性化などの変換反応に用いるよ
り高い活性の固体酸触媒およびその製造方法を提供す
る。 【構成】 本発明による固体酸触媒の製造方法は、(a)
白金族金属を含み硫酸根を含まない金属含水酸化物およ
び/または酸化物からなる粒子と (b)白金族金属を含
まず固体酸触媒機能を有する部分からなる粒子とを機械
的に混合するものであり、前記硫酸根を含まない金属含
水酸化物および/または酸化物が、III族金属、IV族金
属、並びに、鉄系金属から選ばれる少なくとも1種の金
属含水酸化物および/または酸化物であることが好まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭化水素の変換反
応などの酸触媒反応に有用な固体酸触媒、その製造方法
に関する。この触媒は、炭化水素変換反応、増炭反応、
分解反応、重合反応、水素化反応、脱水素反応などを促
進する。
【0002】
【従来の技術】固体酸触媒は、回収が容易で装置腐食が
無く、環境にやさしい触媒として最近注目されている。
ジルコニウムの酸化物からなる触媒や、それらに白金等
のVIII族金属を加えた触媒は、炭化水素の異性化、低重
合反応等に有効な触媒である。
【0003】従来、行われてきた固体酸触媒の製造方法
として、一種以上の酸化物あるいは/および含水酸化物
に硫酸根を含有させた後に白金を担持する、あるいはそ
の逆を行う方法が最も良く知られている。最近、白金担
持シリカとゼオライトを混合した触媒を異性化反応に用
いた例があるが、転化率に関しては特に良好な結果が得
られていない(石油学会誌、38巻、4号、286(1
995))。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】炭化水素の異性化など
の変換反応において、固体酸触媒の活性をより高めるこ
とが望まれていた。本発明は、このような課題を解決
し、より高い活性の固体酸触媒およびその製造方法を提
供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、特定の固体
酸触媒を組み合わせて機械的に混合することにより、よ
り高い活性が得られることを見出し、本発明を完成し
た。
【0006】すなわち、本発明による固体酸触媒の製造
方法は、(a)白金族金属を含み硫酸根を含まない金属含
水酸化物および/または酸化物からなる粒子と (b)白
金族金属を含まず固体酸触媒機能を有する部分からなる
粒子とを機械的に混合するものであり、前記硫酸根を含
まない金属含水酸化物および/または酸化物が、III族
金属、IV族金属、並びに、鉄系金属から選ばれる少なく
とも1種の金属含水酸化物および/または酸化物である
ことが好ましい。
【0007】前記固体酸触媒機能を有する部分が、ゼオ
ライト、シリカ−アルミナ、ヘテロポリ酸、並びに、硫
酸根を含む金属含水酸化物および/または酸化物から選
ばれる少なくとも1種から構成されることが好ましく、
特に、前記硫酸根を含む金属含水酸化物および/または
酸化物が、III族金属、IV族金属、並びに、鉄系金属か
ら選ばれる少なくとも1種の金属含水酸化物および/ま
たは酸化物であることが好ましい。
【0008】また、前記固体酸触媒が、前記硫酸根を含
まない金属含水酸化物および/または酸化物を金属重量
として0.1〜70重量%、および白金族金属を金属重
量として0.01〜5重量%含むことが好ましい。
【0009】本発明による炭化水素の酸触媒反応に用い
られる固体酸触媒は、(a)白金族金属を含み硫酸根を含
まない金属含水酸化物および/または酸化物からなる部
分と(b)白金族金属を含まず固体酸触媒機能を有する部
分とを含み、これらの部分が混合されているものであ
る。
【0010】
【発明の作用・効果】本発明による固体酸触媒の製造方
法は、(a)白金族金属を含み硫酸根を含まない金属含水
酸化物および/または酸化物からなる粒子と (b)白金
族金属を含まず固体酸触媒機能を有する部分からなる粒
子とを機械的に混合するものであり、それぞれの部分を
単独で用いるよりも、また、同一粒子上に活性成分を担
持した場合よりも高い触媒活性が得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の固体酸触媒機能を有する
部分は、実質的に白金族金属を含まないものであり、ゼ
オライト、シリカ−アルミナ、ヘテロポリ酸、並びに、
硫酸根を含む金属含水酸化物および/または酸化物から
選ばれる少なくとも1種から構成されることが好まし
い。
【0012】硫酸根を含む金属含水酸化物および/また
は酸化物は公知の方法、たとえば荒田の文献(K. Arat
a, Appl. Catal. A; General, 146(1966)3)に記載の方
法によって調製される。金属含水酸化物および/または
酸化物は、周期律表IVB,VB,VIB,VIIB,VIII,IB,IIB,III
A, IVA族に属する金属の含水酸化物および/または酸化
物を用いることができる。IVB族金属としては、チタニ
ウム、ジルコニウムが、VB族金属としては、ニオブ、バ
ナジウムが、VIB族金属としては、クロム、モリブデ
ン、タングステンが好ましい。VIIB族金属としてはマン
ガンが、VIII族金属としては鉄、IIIA族金属としてはア
ルミニウムが、IVA族金属としては、シリコン、錫が好
ましい。特に、III族金属、IV族金属、および、VIII族
金属から選ばれることが好ましい。なお、本願において
含水酸化物とは、水酸化物、水酸化物から水が抜けたも
の、結晶水を含んだ酸化物などを含むものである。
【0013】硫酸根を含む金属含水酸化物および/また
は酸化物に含まれる硫酸根の量は、この金属含水酸化物
および/または酸化物の重量に対して、硫黄重量として
0.01〜20重量%、特には0.1〜10重量%が好
ましい。
【0014】本発明に用いられるゼオライトとしては、
Y型ゼオライト、X型ゼオライト、L型ゼオライト、ペ
ンタシル型ゼオライト、Ω型ゼオライト、β型ゼオライ
ト、モルデナイト、ZSM−5などを用いることができ
る。本発明に用いられるシリカ−アルミナとしては、S
i/Al比、製造方法によらず、固体酸触媒作用を有す
るあらゆる種類のシリカ−アルミナを用いることができ
る。本発明に用いられるヘテロポリ酸としては、タング
ストケイ酸ヘテロポリ酸、タングストリン酸ヘテロポリ
酸などのヘテロポリ酸の範疇に含まれる全種類のヘテロ
ポリ酸を用いることができる。これらのゼオライト、シ
リカ−アルミナ、ヘテロポリ酸として、藤堂ら「触媒調
製」(1974)、尾崎ら「触媒調製化学」(198
0)に記載されている化合物やその調製方法を用いるこ
とができる。
【0015】本発明に用いる硫酸根を含まない金属含水
酸化物および/または酸化物は、白金族金属を含むもの
であり、例えば、上記の荒田の文献に記載されるよう
に、公知の方法を用いて作成することができる。この金
属含水酸化物および/または酸化物としては、ジルコニ
ウム、チタン、ハフニウム、錫、鉄などの含水酸化物お
よび/または酸化物を用いることができ、特にジルコニ
ウム、チタンが好ましく用いられる。含有される白金族
金属は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウ
ム、イリジウム、白金から選択されるすくなくとも一種
であるが、特には白金あるいはパラジウムが好ましい。
白金族金属を含む金属含水酸化物および/または酸化物
中の白金族金属含有量は、任意であるが、金属重量とし
て0.01〜10重量%、特には0.1〜5重量%が好
ましい。白金族金属は一種類のものを利用してもよい
し、異なる二種類以上を組み合わせて使用することもで
きる。
【0016】白金族金属成分を担持させる時の形態は特
に制限はないが、アルカリ金属などの触媒毒となる成分
の含有量が少ないものが好適に使用できるが、例えば、
酸化物、塩化物、硫酸塩、硝酸塩、硫化物、酸素酸のア
ンモニウム塩、塩化物イオンとの錯体、アンモニウムイ
オンなどとの錯体、シアンイオンとの錯体、チオシアン
イオンとの錯体、前記イオンの複合錯体、前記錯体のア
ンモニウム塩などを挙げることができる。白金族金属成
分の結合状態は、金属状態ではないことが、特にはカチ
オン状態に近いことが好ましい。具体的には、白金族金
属のX線電子分光による4f電子の結合エネルギーが、
金属状態での結合エネルギーよりも0.5eV以上異な
っていることが好ましい。
【0017】本発明による固体酸触媒の製造方法は、上
述の(a)白金族金属を含む金属酸化物(および/または
含水酸化物)粒子と上述の(b)固体酸触媒機能を有する
部分からなる粒子とを機械的に混合するものである。混
合される粒子の大きさは、通常0.1μm〜100μ
m、好ましくは0.5μm〜20μm程度のものであ
る。混合の割合は、特に限定されないが、(a):(b)が重
量比で1:10〜10:1、特には8:1〜1:8、さ
らには6:1〜2:1が好ましい。機械的な混合は、2
種類の粒子が化学的に反応することなく、均一に混合さ
れることが好ましい。そして、混合された固体酸触媒
は、(a)を構成する金属酸化物(および/または含水酸
化物)を金属重量として0.1〜70重量%、特には5
〜30重量%、および白金族金属を金属重量として0.
01〜5重量%、特には0.1〜5重量%含むことが好
ましい。
【0018】本発明による触媒は、通常、100%硫酸
(ハッメットの酸度関数Ho は−11.93)より高
い酸強度を示すものであり、酸触媒であるいは水素化触
媒で進行する全ての反応に適用することが出来る。酸触
媒で進行する反応としては、例えば異性化、アルキル
化、アルキレーション、脱水反応、エステル化、水素
化、脱水素、重合、アシル化、エーテル化、分解などで
ある。特に、本発明による触媒は、炭化水素の変換反応
に好ましく用いられ、この変換反応には、異性化、増
炭、分解などの反応が含まれる。
【0019】これらの反応条件は当然原料によってこと
なるため特定の範囲に限定されるものではない。ここに
一例をあげると、例えば異性化などの変換反応の条件
は、対象とする炭化水素原料によって変わりうるが、温
度、空間速度、圧力等は以下の通りである。温度は15
0℃から300℃、好ましくは250℃以下であり、空
間速度は0.1から10h−1、好ましくは0.5から
5h−1である。圧力は常圧以上50メガパスカル、好
ましくは20から30メガパスカルである。ただし、こ
れらの数値によって、本特許の請求範囲が限定されるも
のではない。本触媒を用いる際の反応形式は反応に応じ
ていかなる形式も取りうる。固定床流通式反応、液相不
均一系反応、回分式反応、半回分式反応、連続式反応等
である。
【0020】
【実施例】[白金担持ジルコニアの調製]塩化ジルコニル
(ZrOCl2・8H2O)水溶液にアンモニア水溶液を加えてp
H=8にし、得られた水酸化ジルコニウムの沈殿を回
収、水洗、100℃にて24時間乾燥して乾燥水酸化ジ
ルコニウムを得た。得られた乾燥水酸化ジルコニウムを
100メッシュ以下に粉砕し、塩化白金酸水溶液を含浸
させた後乾燥させ、750℃にて3時間焼成して白金濃
度は0.5wt%の白金担持ジルコニアを得た。
【0021】[硫酸含有ジルコニアの調製]塩化ジルコニ
ル(ZrOCl2・8H2O)水溶液にアンモニア水溶液を加えて
pH=8にし、得られた水酸化ジルコニウムの沈殿を回
収、水洗し、0.5モル/Lの硫酸水溶液で処理し、6
00℃にて3時間焼成し、100メッシュ以下に粉砕す
ることにより硫酸含有ジルコニアを得た。
【0022】[酸化タングステン担持ジルコニアの調製]
塩化ジルコニル(ZrOCl2・8H2O)水溶液にアンモニア水
溶液を加えてpH=8にし、得られた水酸化ジルコニウ
ムの沈殿を回収、水洗、100℃にて24時間乾燥して
乾燥水酸化ジルコニウムを得た。得られた乾燥水酸化ジ
ルコニウムを100メッシュ以下に粉砕し、メタタング
ステン酸アンモニウム水溶液を含浸させた後乾燥させ、
800℃にて3時間焼成してタングステン濃度が13w
t%のタングステン酸担持ジルコニアを得た。
【0023】[白金担持酸化物の調製]四塩化チタンにア
ンモニア水溶液を加えることにより、水酸化物に変換し
た後、乾燥し、100メッシュ以下に粉砕した。得られ
た乾燥水酸化チタニアに塩化白金酸水溶液を含浸させた
後乾燥させ、400℃にて3時間焼成して白金濃度は
0.5wt%の白金担持チタニアを得た。
【0024】市販のγ−アルミナ(日本クロマト、AE
−11)に塩化白金酸水溶液を含浸させた後、乾燥さ
せ、500℃にて3時間焼成して白金濃度は0.5wt
%の白金担持アルミナを得た。
【0025】[硫酸含有酸化物の調製]硫酸含有チタニ
ア、硫酸含有酸化錫、硫酸含有酸化鉄は、それぞれ四塩
化チタン、四塩化錫、硝酸鉄にアンモニア水溶液を加え
ることにより、それぞれの水酸化物に変換した後、それ
ぞれ0.5、3、0.5モル/Lの硫酸水溶液で処理
し、さらにそれぞれ500℃、550℃、500℃で焼
成し、100メッシュ以下に粉砕した。
【0026】硫酸含有アルミナ−1および硫酸含有シリ
カは、市販のγ−アルミナ(日本クロマト、AE−1
1)および市販のシリカ(GLサイエンス、クロマト
用)をそれぞれ3、0.5モル/Lの硫酸水溶液で処理
した後、それぞれ650℃、400℃で焼成して得た。
硫酸含有アルミナ−2および−3は、原料としてALO
−1(日本触媒学会、参照アルミナ触媒)、ALO−3
(日本触媒学会、参照アルミナ触媒)を用いた以外は硫
酸含有アルミナ−1と同様の方法で調製した。
【0027】[白金担持硫酸含有酸化物の調製]白金担持
硫酸含有チタニアは、四塩化チタンにアンモニア水溶液
を加えることにより、水酸化物に変換した後、0.5モ
ル/Lの硫酸水溶液で処理し、塩化白金酸水溶液を含浸
させた後乾燥させ、500℃にて焼成し、100メッシ
ュ以下に粉砕した。得られた白金担持硫酸含有チタニア
の白金濃度は0.5wt%であった。
【0028】白金担持硫酸含有アルミナ−1および白金
担持硫酸含有シリカは、市販のγ−アルミナ(日本クロ
マト、AE−11)および市販のシリカ(GLサイエン
ス、クロマト用)をそれぞれ3、0.5モル/Lの硫酸
水溶液で処理し、塩化白金酸水溶液を含浸させた後乾燥
させ、それぞれ650℃、400℃で焼成して得た。得
られた白金担持硫酸含有アルミナ−1および白金担持硫
酸含有シリカの白金濃度は0.5wt%であった。
【0029】[酸性複合酸化物]酸性モルデナイトは、日
本触媒学会の参照モルデナイト触媒であるZ−HM1
0、Z−HM15,Z−HM20を用いた。シリカ/ア
ルミナ比は順に10、15、20である。Y型ゼオライ
トとZSM−5およびシリカ−アルミナも日本触媒学会
の参照触媒を使用した。これらはZ−HY5.6、Z5
−70H,SAH−1,SAL−2と略記され、シリカ
/アルミナ比は順に5.6、70、2.6、6.7であ
る。ヘテロポリ酸は和光純薬製を用いた。
【0030】[異性化による触媒の評価]作成した触媒評
価は、以下の条件によるブタンの異性化により行った。
反応は固定床触媒のパルス式反応装置を用いた。反応は
温度:140〜300℃、ヘリウムガス流速:20ml
/分、パルスサイズ:0.05mlで行い、生成物は直
結したガスクロマトグラフィーにて分析した。触媒は、
反応前に300℃にて1時間乾燥して用いた。転化率の
値はパルス実験を10回行って得られた第6から第10
パルスでの平均値を用いた。なお、以下の表で生成物と
してエタンと示した組成は、エタンおよびメタンの合計
量である。
【0031】[白金担持ジルコニアと硫酸含有酸化物の
混合触媒]白金担持ジルコニア0.8gと、上述の硫酸
含有酸化物0.2gをモーター駆動攪拌羽根付き混練機
にてよく混合して触媒を得た。硫酸含有酸化物の種類に
よる転化率および生成物組成を表1に示す。この表から
わかるように、白金担持ジルコニアと硫酸含有酸化物を
混合した触媒は、高い転化率でイソブタンに異性化され
ていることがわかる。硫酸含有チタニア、硫酸含有アル
ミナ、硫酸含有酸化鉄、硫酸含有シリカの順で高い活性
が得られることがわかる。
【0032】
【表1】
【0033】[硫酸含有酸化物の触媒]比較のため硫酸含
有酸化物および白金担持硫酸含有酸化物を単体で触媒と
して用いた場合の転化率および生成物組成を表2、表3
に示す。表2の反応温度は280℃であり、表3の反応
温度は300℃である。この表からわかるように、これ
らの混合されていない触媒は、反応温度を300℃とし
ても、ほとんどイソブタンを異性化していないことがわ
かる。
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】[白金担持ジルコニアと酸性複合酸化物の
混合触媒]白金担持ジルコニア0.8gと、上述の酸性
複合酸化物0.2gをモーター駆動攪拌羽根付き混練機
にてよく混合して触媒を得た。ただし、*で示した触媒
は、白金担持ジルコニア0.4gと、上述の酸性複合酸
化物0.1gを混合したものを用いた。酸性複合酸化物
の種類による転化率および生成物組成を表4に示す。こ
の表からわかるように、白金担持ジルコニアと酸性複合
酸化物を混合した触媒は、高い転化率でイソブタンに異
性化されていることがわかる。
【0037】
【表4】
【0038】[硫酸含有酸化物の触媒]比較のため酸性複
合酸化物を単体で触媒として用いた場合の転化率および
生成物組成を表5に示す。この表からわかるように、こ
れらの混合されていない触媒は、反応温度を300℃と
しても、ほとんどイソブタンを異性化していないことが
わかる。
【0039】
【表5】
【0040】[白金担持酸化物と硫酸含有チタニアの混
合触媒]白金担持チタニア0.8gと、硫酸含有チタニ
ア0.2gをモーター駆動攪拌羽根付き混練機にてよく
混合して混合触媒1を得た。また、白金担持アルミナ
0.8gと、硫酸含有チタニア0.2gをモーター駆動
攪拌羽根付き混練機にてよく混合して混合触媒2を得
た。混合触媒1、2による転化率および生成物組成を表
6に示す。
【0041】
【表6】
【0042】[変換反応における触媒の評価]以下で作成
した触媒は、プロパンの変換反応により評価を行った。
反応は、プロパンを原料とし、固定床触媒のパルス式反
応装置を用いた。反応は温度:200〜250℃、ヘリ
ウムガス流速:20ml/分、パルスサイズ:0.05
mlで行い、生成物は直結したガスクロマトグラフィー
にて炭素数が1、2、4または5の全炭化水素化合物を
分析し、全生成物重量にしめるそれぞれの合計重量を測
定した。触媒は、反応前に300℃にて1時間乾燥して
用いた。転化率の値はパルス実験を10回行って得られ
た第6から第10パルスでの平均値を用いた。
【0043】[白金担持ジルコニアと硫酸含有酸化物の
混合触媒]白金担持ジルコニア0.3〜1.2gと、硫
酸含有酸化物としての硫酸含有ジルコニア0.3gをモ
ーター駆動攪拌羽根付き混練機にてよく混合して触媒を
得た。白金担持ジルコニアの重量と反応温度を変え、触
媒をプロパンと反応させた場合の転化率および生成物組
成を表7に示す。この表からわかるように、白金担持ジ
ルコニアと硫酸含有ジルコニアを混合した触媒により、
プロパンがブタンに増炭されていることがわかる。な
お、表7のC1,C2,C4,C5は、それぞれ炭素数
1、2、4、5の全炭化水素化合物の生成量を示す。
【0044】硫酸含有ジルコニアの代わりに硫酸含有ア
ルミナ、硫酸含有チタニア、硫酸含有酸化鉄、または酸
化タングステン担持ジルコニアを用いて調製した触媒を
プロパンと反応させた場合の転化率および生成物組成を
表7に併せて示す。この表からわかるように、白金担持
ジルコニアと硫酸含有酸化物を混合した触媒により、プ
ロパンがメタン、エタンに分解されていることがわか
る。
【0045】これらの触媒中の白金をXPS(X線光電
子分光法)により分析したところ、白金4f電子の結合
エネルギーは72.6eVであった。これは、同じ電子
の金属状態での結合エネルギーである71.7eVから
離れており、カチオン状態での結合エネルギーに近いと
考えられ、このような結合状態にある白金が担持されて
いる状態が好ましいと考えられる。
【0046】
【表7】
【0047】[混合していない触媒]比較のため硫酸含有
ジルコニアおよび白金担持硫酸含有ジルコニアを単体で
触媒として用い、プロパンと反応させた場合の転化率お
よび生成物組成を表8に示す。これらの触媒ではプロパ
ンがほとんど変換されていないことがわかる。
【0048】
【表8】
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 C07C 5/27 C07C 5/27 9/12 9/12 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC11 AC12 AC13 AC21 AC23 AC26 AC27 AC43 AC44 AC48 BA08 BA09 BA10 BA11 BA18 BA22 BA30 BA68 BA71 BA75 BA81 4H039 CA11 CJ10 CJ30

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)白金族金属を含み硫酸根を含まない
    金属含水酸化物および/または酸化物からなる粒子と
    (b)白金族金属を含まず固体酸触媒機能を有する部分か
    らなる粒子とを機械的に混合する固体酸触媒の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記硫酸根を含まない金属含水酸化物お
    よび/または酸化物が、III族金属、IV族金属、並び
    に、鉄系金属から選ばれる少なくとも1種の金属含水酸
    化物および/または酸化物である請求項1に記載の固体
    酸触媒の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記固体酸触媒機能を有する部分が、ゼ
    オライト、シリカ−アルミナ、ヘテロポリ酸、並びに、
    硫酸根を含む金属含水酸化物および/または酸化物から
    選ばれる少なくとも1種から構成される請求項1ないし
    2に記載の固体酸触媒の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記硫酸根を含む金属含水酸化物および
    /または酸化物が、III族金属、IV族金属、並びに、鉄
    系金属から選ばれる少なくとも1種の金属含水酸化物お
    よび/または酸化物である請求項3に記載の固体酸触媒
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記固体酸触媒が、前記硫酸根を含まな
    い金属含水酸化物および/または酸化物を金属重量とし
    て0.1〜70重量%、および白金族金属を金属重量と
    して0.01〜5重量%含む請求項1ないし4記載の固
    体酸触媒の製造方法。
  6. 【請求項6】 (a)白金族金属を含み硫酸根を含まない
    金属含水酸化物および/または酸化物からなる部分と
    (b)白金族金属を含まず固体酸触媒機能を有する部分と
    を含み、これらの部分が混合されている炭化水素の酸触
    媒反応に用いられる固体酸触媒。
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