JP2000102717A - 気体分離装置 - Google Patents

気体分離装置

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JP2000102717A
JP2000102717A JP10276060A JP27606098A JP2000102717A JP 2000102717 A JP2000102717 A JP 2000102717A JP 10276060 A JP10276060 A JP 10276060A JP 27606098 A JP27606098 A JP 27606098A JP 2000102717 A JP2000102717 A JP 2000102717A
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pressure
membrane
gas separation
gas
membrane modules
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Shintarou Tsujimi
信太郎 辻見
Tomoichirou Nakamura
知一郎 中村
Terufumi Iwata
照史 岩田
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はガス分離膜の性能低下を正確に検出
することを課題とする。 【解決手段】 窒素ガス発生装置11は、ガス分離膜か
らなる膜モジュール12,13を用いて窒素ガスを分離
生成するよう構成されている。制御回路42は、装置停
止時に圧力計28により検出された圧力変化に基づいて
膜モジュール12,13が交換時期であるか否かを判定
する。すなわち、ある運転条件(例えば膜モジュール1
2,13の入口圧力及び出口圧力、中空糸膜36の温
度、製品ガスとして吐出する窒素冨化ガスの流量等)に
おける停止時の圧力変化を圧力計28により測定し、基
準となる所定圧力に低下するまでの時間t1’又はt
2’を計測し、予め膜モジュール12,13の初期状態
のときに測定した時間t1又はt2と比較することによ
り膜モジュール12,13が交換時期に達したか否かを
判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は気体分離装置に係
り、特にガス分離膜に圧縮空気を供給して窒素ガスを取
り出すよう構成された気体分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に窒素ガス発生装置における窒素ガ
ス分離方法には、深冷分離式、PSA式や膜分離
式等がある。 深冷分離式の窒素ガス分離方法では、空気を冷却して
液化し、液化温度の違いにより窒素と酸素及びその他の
ガスを分離する方法である。
【0003】PSA式は、窒素と酸素の吸着剤に対す
る吸脱着速度差を利用して分離する方法である。このP
SA式の場合、小型化も可能であり、窒素ボンベの代替
えとして酸素を嫌う食品の充填剤として利用されている
が、機器構成や制御が複雑になる。 膜分離式は、多数の中空糸が充填された膜モジュール
に空気を通気すると、中空糸を透過し易い酸素と透過し
にくい窒素とに分離することができる。この膜分離式
は、上記PSA式のものよりもさらに小型化が可能であ
り、同容量のPSA式のものに比べて取り出される窒素
ガスの純度が若干低くなる。
【0004】上記従来の深冷分離式の窒素ガス分離方法
では、大量に処理できる利点はあるが、冷却等に多くの
エネルギを要するため、ガスを取り扱うガスメーカの大
規模プラントなどでしか採用できない。また、上記従来
の空気圧縮機を利用したPSA式のものは、吸着槽へ交
互に圧縮空気を供給して窒素と酸素に分離させる構成で
あり、窒素ガス取り出し後には吸着槽内のガスを排気し
て吸着剤を再生させる必要がある。そのため、各吸着槽
の給気側及び排気側に電磁弁を設け、複数の電磁弁を各
工程毎に開閉制御しなればならない。また、PSA式の
ものは、起動開始時の立ち上りに数十分の時間を要す
る。
【0005】これに対し、膜分離式のものは、空気圧縮
機と膜モジュールのみという簡単な構成となるため、装
置の小型化や低価格化が図れると共に、高純度を必要と
しない使用方法に好適である。そのため、膜分離式の気
体分離装置の開発が促進されている。また、膜モジュー
ル式のものは、PSA式のように製品ガスを分離した後
吸着槽で脱着工程を行う必要がないので、起動開始から
製品ガスの安定供給までにかかる時間が数分程度で済
む。
【0006】しかしながら、上記膜分離式の気体分離装
置では、窒素の分離性能を膜モジュールの性状に依存し
ており、所定の分離性能を保つためには、膜モジュール
へ供給される原料空気の性状(例えば、流量、圧力、含
水量、温度など)を安定させることが重要である。ま
た、膜モジュールは、供給される空気が清浄でないと上
記吸着剤等に比べて気体分離性能の低下が著しいといっ
た特性を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の膜分離式の気体
分離装置においては、膜モジュールにより生成された製
品ガスの酸素濃度を濃度センサで検出するように構成さ
れているので、検出された酸素濃度から製品ガスの窒素
濃度を求めることができるが、膜モジュールへの空気供
給量や取り出し量や、供給圧力等の条件によって窒素濃
度が変化するため直接的に膜モジュールの気体分離性能
の低下を検知することができなかった。
【0008】ところが、膜モジュールは、供給される空
気が清浄でないとPSA式の吸着剤等に比べて気体分離
性能の低下が著しいので、気体分離性能が所定以上低下
した場合には膜モジュールの交換作業等を行う必要があ
る。その場合、膜モジュールの使用条件によらず膜モジ
ュールの性能低下を判断してメンテナンスを行うように
しなければならないが、濃度センサによる濃度検出結果
だけでは、膜モジュールの性能低下を正確に判断するこ
とが難しかった。
【0009】また、膜モジュールの性能低下を判定する
ためには、初期状態で測定した基準値を入力してメモリ
に記憶させておく必要があるが、膜モジュールを交換す
る度に基準値設定のための操作に手間がかかるといった
問題がある。そこで、本発明は上記問題を解決した気体
分離装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は以下のような特徴を有する。上記請求項1
記載の発明は、混合気体を一の気体と他の気体とに分離
するガス分離膜に圧縮空気を供給し、該ガス分離膜から
一の気体又は他の気体の一方を製品ガスとして取り出す
気体分離装置において、前記ガス分離膜より下流の系路
に設置され、該下流の系路内の圧力変化を検出する圧力
検出手段と、装置停止後に該圧力検出手段により検出さ
れた圧力変化に基づいて前記ガス分離膜が交換時期であ
ることを判定する判定手段と、を備えてなることを特徴
とするものである。
【0011】従って、請求項1記載の発明によれば、装
置停止後にガス分離膜より下流の系路内の圧力変化を検
出する圧力検出手段により検出された圧力変化に基づい
てガス分離膜が交換時期であることを判定するため、ガ
ス分離膜の気体分離性能が所定以下に低下したことを正
確に判断でき、これによりガス分離膜の交換作業等のメ
ンテナンスを効率良く行うことができる。
【0012】また、上記請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の気体分離装置であって、前記判定手段が、
装置停止後の所定時間後の圧力値が所定の基準値と異な
る場合、又は圧力変化率が所定の基準値と異なる場合前
記ガス分離膜が交換時期であることを判定することを特
徴とするものである。
【0013】従って、請求項2記載の発明によれば、装
置停止後の所定時間後の圧力値が所定の基準値と異なる
場合、又は圧力変化率が所定の基準値と異なる場合前記
ガス分離膜が交換時期であることを判定するため、ガス
分離膜の気体分離性能が所定以下に低下したことを正確
に判断でき、これによりガス分離膜の交換作業等のメン
テナンスを効率良く行うことができる。
【0014】また、上記請求項3記載の発明は、上記請
求項1又は2記載の気体分離装置であって、前記ガス分
離膜を交換した際に操作されるリセットスイッチを設
け、該リセットスイッチからの信号に基づいて前記圧力
検出手段により検出された圧力変化を前記判定手段の判
定基準の基準値として更新する基準値更新手段を設けた
ことを特徴とするものである。
【0015】従って、請求項3記載の発明によれば、ガ
ス分離膜を交換した際に操作されるリセットスイッチか
らの信号に基づいて圧力検出手段により検出された圧力
変化を判定基準の基準値として更新するため、ガス分離
膜を交換直後に判定基準の基準値を自動的に更新するこ
とができる。また、上記請求項4記載の発明は、上記請
求項1又は2記載の気体分離装置において、前記ガス分
離膜の設けられた他のガスの排出路に設けられ、装置運
転時には開弁し、装置停止後において前記ガス分離膜の
残留圧力が外気圧となる前に閉弁する排気弁と、前記排
気弁の閉弁状態時に、前記ガス分離膜の残留圧力値が外
気圧と同じになった場合には、前記ガス分離膜が交換さ
れたものと判断し、前記判定手段の前記判定基準の基準
値を更新する基準値更新手段を備えてなることを特徴と
するものである。
【0016】従って、請求項4記載の発明によれば、排
気弁の閉弁状態時に、ガス分離膜の残留圧力値が外気圧
と同じになった場合には、ガス分離膜が交換されたもの
と判断し、判定手段の判定基準の基準値を更新するた
め、ガス分離膜の交換後に判定基準の基準値を自動的に
更新することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明の実施の
形態について説明する。図1は本発明になる気体分離装
置の一実施例としての窒素ガス発生装置の概略構成図で
ある。図1に示されるように、気体分離装置としての窒
素ガス発生装置11は、空気圧縮機10により生成され
た圧縮空気を窒素と酸素に分離するガス分離膜からなる
中空糸膜が充填された膜モジュール12,13を用いて
空気を酸素と窒素に分離させ、分離された窒素ガスを製
品ガスとして抽出するよう構成されている。尚、本実施
の形態では、空気から窒素ガスを分離生成する窒素ガス
発生装置11について説明するが、酸素ガス発生装置に
も適用できるのは勿論である。
【0018】また、窒素ガス発生装置11は、膜モジュ
ール12,13に圧縮空気を供給する空気供給管路14
と、膜モジュール12,13で分離された製品ガスとし
ての窒素ガスを取り出す窒素ガス供給管路16とからな
る系路を有する。空気供給管路14に配設された空気圧
縮機10は、空気を圧縮する空気圧縮部18と、膜モジ
ュール12,13を保護するため空気圧縮部18から吐
出された圧縮空気を冷却するアフタークーラ19と、ア
フタークーラ19から吐出された空気が加圧された状態
で溜められる加圧タンク20とから構成されている。さ
らに、空気供給管路14には、加圧タンク20の余分な
空気を消音器38より排気させることにより、加圧タン
ク20からの空気を所定圧に減圧する減圧弁24と、減
圧弁24からの空気に含まれる不純物を除去するエアフ
ィルタ25と、エアフィルタ25を通過した空気を加熱
するヒータ26と、空気の逆流を防止する逆止弁27
と、入口側開閉弁43とが配設されている。
【0019】また、膜モジュール12,13の下流に形
成された系路としての窒素ガス供給管路16には、膜モ
ジュール12,13から吐出された製品ガスとしての窒
素ガスの圧力を測定する圧力計(圧力検出手段)28
と、出口側開閉弁44と、出口側開閉弁44を通過した
窒素ガスの圧力を減圧する減圧弁29と、窒素ガスの濃
度を測定させるための三方電磁弁30と、窒素ガスの流
量を所定値に調整する流量調整弁31と、窒素ガスの流
量を測定する流量計32と、窒素ガスの取り出し弁とし
て機能する電磁弁33が配設されている。
【0020】空気圧縮部18において圧縮された空気
は、アフタークーラ19を通過して約200°Cから約
60°Cまで冷却された後、加圧タンク20へ導かれ
る。加圧タンク20内の圧力は、圧力計21により監視
されている。アフタークーラ19により空気圧縮機18
から吐出された空気が冷却されるのは、加圧タンク20
内に圧縮された空気を貯溜させる際の効率を高めるため
である。
【0021】加圧タンク20内にて凝縮された水分は、
ドレン弁22より系外に排出される。また、加圧タンク
20にて40°Cまで冷却された空気は、減圧弁24、
エアフィルタ25を介してヒータ26により約50°C
まで再度加熱され、逆止弁27を介して膜モジュール1
2,13へ導かれる。また、膜モジュール12,13へ
供給されない余分な空気は、減圧弁24により消音器3
8を介して系外に放出される。これは、空気圧縮部18
の容量が膜モジュール12,13の容量よりも大きく設
定されており、膜モジュール12,13の分離可能な流
量よりも空気圧縮部18の空気吐出流量の方が充分な余
裕を持たせてあるからである。また、何らかの原因で吐
出が停止した場合も、減圧弁24に設けられた消音器3
8より系外へ排出される。
【0022】窒素ガスの純度は、三方電磁弁30より分
岐された分岐管路39に配設された流量調整弁40を介
して分岐管路39に導かれる酸素濃度計41にて酸素濃
度を計測することで求まる。制御回路42は、後述する
ように装置停止後に圧力計28により検出された圧力変
化に基づいて膜モジュール12,13が交換時期である
か否かを判定する判定処理(判定手段)を行う。
【0023】図2は膜モジュール12,13の構成を示
す縦断面図である。また、図3は図2中II−II線に沿う
縦断面図である。図2及び図3に示されるように、膜モ
ジュール12,13は、筒状のハウジング35と、この
内部35aに収納された多数の窒素富化膜として機能す
る中空糸膜36とから構成されている。多数の中空糸膜
36は、一本に結束されており、上流側端部が空気供給
管路14に連通され、下流側端部が窒素ガス供給管路1
6に連通されている。
【0024】各中空糸膜36は、微細な通路36aを有
する管であり、この管により形成される通路36a内に
加圧された空気が流入されると、管を形成する膜壁36
bを透過しやすい酸素分子が、中空糸膜36の膜壁36
bを透過してハウジング35の内部35aに排出される
と共に、膜壁36bを透過しにくい窒素分子は中空糸膜
36の通路36aを通過して窒素ガス供給管路16に吐
出される。また、ハウジング35の内部35aに排出さ
れた酸素ガスは、排気口35bから外部に排気される。
【0025】このように、膜モジュール12,13にお
いて、圧縮された空気が窒素富化ガスと酸素富化ガスに
分離される。そして、窒素冨化ガスは、窒素ガス供給管
路16に吐出され、減圧弁29、三方電磁弁30を介し
て流量調整弁31に供給される。そして、流量調整弁3
1では、流量調整弁31の下流側に設けられた流量計3
2で計測された吐出量を所望の流量となるように調整し
ており、膜モジュール12,13により生成された窒素
冨化ガスは、吐出弁33を介して系外へ吐出される。
【0026】図4は中空糸膜36の作用を説明するため
の縦断面図である。図4に示されるように、窒素冨化ガ
ス生成用に製作された中空糸膜36は、酸素を透過しや
すい材質(窒素を透過しにくい材質)により形成されて
いる。そのため、中空糸膜36の通路36aに供給され
た圧縮空気中に含まれる酸素分子が優先的に中空糸膜3
6の膜壁36bを透過する。尚、中空糸膜36の膜壁3
6bにおいては、窒素分子も透過する性質を有するが、
酸素分子に比べて透過しにくい(透過速度が酸素分子よ
りも遅い)ので、膜壁36bの内側と外側で窒素分子と
酸素分子とを分離させることができる。
【0027】従って、中空糸膜36の通路36aを通過
した圧縮空気の酸素濃度が著しく低下して窒素濃度の高
い窒素冨化ガスが製品ガスとして得られる。また、窒素
ガス発生装置11が起動後に停止操作されると、入口側
開閉弁43及び出口側開閉弁44が閉弁して膜モジュー
ル12,13の入口及び出口を遮断するため、膜モジュ
ール12,13への圧縮空気供給が停止すると共に窒素
冨化ガスの吐出も停止する。この停止状態では、膜モジ
ュール12,13の内部に圧縮空気が残留している。
【0028】そして、膜モジュール12,13において
は、装置停止後、時間の経過と共に中空糸膜36の通路
36aに残留した酸素分子や窒素分子等が徐々に中空糸
膜36の膜壁36bを透過するため、膜モジュール1
2,13の吐出側圧力が徐々に低下する。この膜モジュ
ール12,13の吐出側圧力は、圧力計28により測定
することができる。
【0029】図5は装置停止後の膜モジュール12,1
3の吐出側圧力の変化を示すグラフである。図5中、グ
ラフIで示すように、装置停止後の膜モジュール12,
13の吐出側圧力は、中空糸膜36の通路36aに残留
した酸素分子及び窒素分子が中空糸膜36の膜壁36b
を透過するまで一定の割合で低下し、時間t1が経過し
た時点で酸素分子の殆どが透過する。ここで、窒素分子
は、酸素分子よりも膜壁36bを透過する速度が遅いの
で、時間t1が経過した後のグラフIの傾斜、すなわち
圧力変化率が緩やかとなる。
【0030】そして、経過時間がt2になると、膜モジ
ュール12,13の圧力が大気圧になる。このように、
酸素分子と窒素分子との透過速度の差によりグラフIに
示すように時間t1で圧力変化の変曲点Aが現れる。そ
のため、グラフIでは、この変曲点Aを境にして圧力低
下速度が変化する。この変曲点Aは、膜モジュール1
2,13の目詰まり等により徐々に移動し、例えばグラ
フIIに示すように膜モジュール12,13の劣化により
時間t1から時間t1’へ変化する。また、膜モジュー
ル12,13の圧力が大気圧になるまでの時間もt2か
らt2’へ変化する。
【0031】よって、膜モジュール12,13の初期状
態の時間t1又はt2を予め測定し、装置停止時に測定
された時間t1’又はt2’と比較することにより膜モ
ジュール12,13の劣化具合を判定することができ
る。すなわち、窒素ガス発生装置11の制御回路42
は、ある運転条件(例えば膜モジュール12,13の入
口圧力及び出口圧力、中空糸膜36の温度、製品ガスと
して吐出する窒素冨化ガスの流量等)における停止時の
圧力変化を圧力計28により測定し、基準となる所定圧
力に低下するまでの時間t1’又はt2’を計測し、予
め膜モジュール12,13の初期状態のときに測定した
時間t1又はt2(交換時の基準値)と比較することに
より膜モジュール12,13が交換時期に達したか否か
を判定することができる。
【0032】ここで、制御回路42が実行する制御処理
について説明する。図6は制御回路42が実行する初期
設定処理のフローチャートである。図6に示されるよう
に、制御回路42は、先ずステップS11(以下「ステ
ップ」を省略する)で膜モジュール12,13が交換さ
れたことを確認すると、S12で前回の膜モジュール1
2,13の特性データ(時間t1又はt2)をメモリか
ら消去する。
【0033】続いて、S13では、窒素ガス発生装置1
1を運転して空気圧縮部18において圧縮された圧縮空
気を膜モジュール12,13に供給させる。そして、S
14では、圧力計28により測定された膜モジュール1
2,13の圧力が窒素生成時の目標圧力に達したことを
確認する。膜モジュール12,13の圧力が目標圧力に
達した時点で窒素ガス発生装置11の運転を停止させ
る。これにより、入口側開閉弁43及び出口側開閉弁4
4が閉弁して膜モジュール12,13の入口及び出口を
遮断する。そして、膜モジュール12,13の圧力は、
酸素分子が中空糸膜36を透過することにより徐々に低
下する。
【0034】次のS17では、タイマをスタートさせて
装置停止後の経過時間を計測する。そして、S18にお
いて、圧力計28により測定された圧力値が変曲点Aの
圧力値に低下したか否かをチェックする。上記S18で
膜モジュール12,13の圧力が変曲点Aの圧力値に低
下すると、S19に進み、タイマを停止させる。その
後、S20で圧力計28により測定された圧力値が変曲
点Aの圧力値に低下したときのタイマ時間を基準値t1
としてメモリに記憶させて、判定基準となる基準値を設
定する。
【0035】このように、膜モジュール12,13が新
品に交換される度に膜モジュール12,13の基準値t
1を計測してメモリに記憶させるため、膜モジュール1
2,13の気体分離特性のバラツキに影響されずに膜モ
ジュール12,13の劣化を判定することが可能とな
る。図7は制御回路42が実行するメイン制御処理のフ
ローチャートである。
【0036】図7に示されるように、制御回路42は、
S21で窒素ガス発生装置11の運転を開始した後、S
22にて空気圧縮部18の運転を開始し、且つ入口側開
閉弁43及び出口側開閉弁44を開弁させ、ヒータ26
を加温状態とする。さらに、空気供給管路14に設けら
れた三方電磁弁23を加圧タンク20と減圧弁24とが
連通されるように切り替えると共に、三方電磁弁30を
減圧弁29と流量調整弁31とを連通するように切り替
える。
【0037】これにより、加圧タンク20の圧縮空気が
三方電磁弁23、減圧弁24、エアフィルタ25、ヒー
タ26、逆止弁27、入口側開閉弁43を介して膜モジ
ュール12,13に供給される。このように空気供給管
路14を介して膜モジュール12,13に圧縮空気を供
給することにより、中空糸膜36により分離生成された
窒素ガスが膜モジュール12,13から得られる。その
ため、膜モジュール12,13で生成された窒素ガス
は、窒素ガス供給管路16に配設された圧力計28、出
口側開閉弁44、減圧弁29、三方電磁弁30、流量調
整弁31、流量計32、吐出弁33を介して系外へ吐出
される。
【0038】次のS23では、メモリに記憶された基準
値t1を読み込む。そして、S24では、膜モジュール
12,13で生成された窒素ガスが下流側へ供給され
る。S25で窒素ガス発生装置11の運転が停止される
と、S26に進み、空気圧縮部18の運転を停止し、且
つ入口側開閉弁43及び出口側開閉弁44を閉弁させ、
ヒータ26を停止状態とする。
【0039】これにより、膜モジュール12,13の内
部では、圧縮空気が残留した状態に保持されており、装
置停止後、時間の経過と共に中空糸膜36の通路36a
に残留した酸素分子が徐々に中空糸膜36の膜壁36b
を透過するため、膜モジュール12,13の吐出側圧力
が徐々に低下する。次のS27では、圧力計28により
測定された膜モジュール12,13の吐出側圧力の変化
を監視して、圧力が変曲点A(図5のグラフI参照)に
達した時点の経過時間t1’を読み込む。続いて、S2
8において、上記メモリに記憶された基準値t1と実測
値t1’に基づいて圧力変化率K(=t1’−t1/t
1)×100%を算出する。
【0040】尚、圧力変化率Kは、圧力変化の変曲点A
までの経過時間t1に限らず、膜モジュール12,13
の吐出側圧力が大気圧になるまでの時間t2に基づいて
算出しても良い。あるいは経過時間t1及びt2により
夫々の圧力変化率Kを算出するようにしても良い。そし
て、S29では、圧力変化率Kが所定以下(例えば5%
以下)かどうかをチェックする。尚、圧力変化率Kの閾
値は、5%以外の任意の値に設定することができる。
【0041】S29において、圧力変化率Kが所定以下
(例えば5%以下)であるときは、膜モジュール12,
13の性能低下が小さいので、S30に進み、膜モジュ
ール12,13が正常に使用可能であると判定する。ま
た、上記S29において、圧力変化率Kが基準値と異な
る場合、すなわち所定以上(例えば5%以上)であると
きは、膜モジュール12,13の性能低下が著しいの
で、S31に進み、膜モジュール12,13が異常であ
ると判定する。続いて、S32では、膜モジュール1
2,13が交換時期に達したことを作業者に報知する。
尚、報知手段としては、液晶ディスプレイに表示しても
良いし、あるいは音声により知らせるようにしても良
い。
【0042】このように、膜モジュール12,13が交
換時期に達したことを正確に報知することができ、その
分膜モジュール12,13の点検作業等のメンテナンス
作業を簡略化することができると共に、交換時期に達し
たことを確認できるので、直ちに膜モジュール12,1
3を交換することができる。次に本発明の変形例1につ
いて説明する。尚、変形例1の説明において、上記実施
の形態の同一部分には同一符号を付してその説明を省略
する。
【0043】図8(A)(B)は膜モジュール12,1
3に設けられたリセットスイッチを説明するための図で
ある。図8(A)に示されるように、膜モジュール1
2,13は、固定バンド51により固定されると、端部
がリセットスイッチ52の可動接点52aを軸方向に押
圧する。リセットスイッチ52は、プッシュ式スイッチ
で可動接点52aが押圧されるとオンになり、可動接点
52aへの押圧が解除されると自動的に復帰してオフと
なる。
【0044】従って、膜モジュール12,13が固定バ
ンド51により固定されると、リセットスイッチ52は
可動接点52aが膜モジュール12,13の端部に接触
してオンになる。また、図8(B)に示されるように、
膜モジュール12,13を交換するときに固定バンド5
1を弛めて膜モジュール12,13が外されると、リセ
ットスイッチ52は可動接点52aが復帰してオフに切
り替わる。
【0045】そして、膜モジュール12,13が交換さ
れた後は、再びリセットスイッチ52は可動接点52a
が膜モジュール12,13の端部に押圧されてオン状態
が維持される。このように使用済みの膜モジュール1
2,13が新しい膜モジュール12,13と交換される
と、リセットスイッチ52はオン状態からオフ状態に切
り替わった後オン状態に戻る。
【0046】制御回路42では、リセットスイッチ52
から供給される検出信号を監視しており、リセットスイ
ッチ52がオン→オフ→オンに切り替わると、膜モジュ
ール12,13の交換作業が行われたものと判断する。
また、制御回路42は、後述するように膜モジュール1
2,13の交換完了を確認すると、それまで記憶されて
いた古い膜モジュール12,13の圧力変化率Kを消去
して、交換直後の運転開始による新しい膜モジュール1
2,13の圧力変化率Kをメモリに記憶させる。
【0047】尚、リセットスイッチ52は、上記のよう
に膜モジュール12,13の交換を直接検出するように
設けられたスイッチでも良いし、あるいは操作盤等に設
けて操作員が手動でスイッチ操作する構成としても良
い。また、本変形例1では、気体分離膜としての中空糸
膜36の劣化の判定は、中空糸膜36にかかる内圧P
1,P2及び経過時間T1,T2を用いて行う。すなわ
ち、窒素ガス発生装置11の運転条件(膜モジュール1
2,13の入口圧力、出口圧力、中空糸膜36の温度、
製品ガスとして吐出する窒素富化ガス流量等)における
停止後の内圧変化を中空糸膜36にかかる内圧PがP=
P1及びP=P2のときに次式によって求める。
【0048】膜モジュール12,13にかかる内圧Pが
P=P1のときの圧力変化率K1は、式(1)によって
求まる。 K1=(P0−P1)/T … (1) 但し、P=P0のときT=0、P=P1のときT=T1
である。また、膜モジュール12,13にかかる内圧P
がP=P2のときの圧力変化率K2は、式(2)によっ
て求まる。
【0049】 K2=P1/(T2−T1) … (2) 但し、P=P1のときT=T1、P=0のときT=T2
である。これらの圧力変化率K1,K2の値を基準値と
して予め制御回路42のメモリに記憶させておくことに
より、制御回路42は後述するように圧力変化率の比較
を行って中空糸膜36の劣化具合を判定する。
【0050】ここで、変形例1の制御回路42が実行す
る制御処理につき図9乃至図11を参照して説明する。
図9乃至図11において、S41では、窒素ガス発生装
置11の運転スイッチ(図示せず)がオンに操作される
と、S42において、空気圧縮機10の運転を開始し、
入口側開閉弁43及び出口側開閉弁44を開弁させると
共にヒータ26を加温して窒素富化ガスが生成される。
【0051】このとき、S43において、リセットスイ
ッチ52がオフからオンに切り替わったかどうかを判定
し、リセットスイッチ52がオフからオンに切り替わっ
た場合にはS44にて窒素ガス発生装置11の停止スイ
ッチ(図示せず)がオンに操作されたかどうかを判定す
る。この停止スイッチがオンに操作されていないとき
は、S44に戻る。
【0052】しかし、窒素ガス発生装置11の停止スイ
ッチがオンに操作されたときは、S45で空気圧縮機1
0を停止すると共に、入口側開閉弁43及び出口側開閉
弁44を閉弁させてヒータ26を停止させる。次のS4
6では、圧力計28による圧力値Pの測定及びタイマの
測定時間Tの測定を開始する。そして、S47におい
て、圧力計28により測定された圧力値PがP=P1に
なると、S48に進み、そのときの経過時間Tから圧力
変化率K1が算出されてメモリに圧力変化率K1を記憶
させる。同様に、S49において、圧力計28により測
定された圧力値PがP=P2になると、S50に進み、
そのときの経過時間Tから圧力変化率K2が算出されて
メモリに圧力変化率K2を記憶させた後、S41に戻
る。
【0053】また、上記S43において、リセットスイ
ッチ52がオンに操作されなかった場合には、S51に
て窒素ガス発生装置11の停止スイッチがオンに操作さ
れたかどうかをチェックする。そして、S51におい
て、窒素ガス発生装置11の停止スイッチがオンに操作
されたときは、S52で空気圧縮機10を停止すると共
に、入口側開閉弁43及び出口側開閉弁44を閉弁させ
てヒータ26を停止させる。次のS53では、圧力計2
8による圧力値Pの測定及びタイマの測定時間Tの測定
を開始する。
【0054】続いて、S54において、圧力計28によ
り測定された圧力値PがP=P1になると、S55に進
み、そのときの経過時間Tから圧力変化率Kaを算出す
る。そして、S56で圧力変化率Kaと上記S48にて
メモリに記憶された基準値K1と比較する。このS56
において、圧力変化率Kaが基準値K1と異なる場合、
すなわち圧力変化率Kaが基準値K1以上(Ka>K
1)の場合、S57に進み、膜モジュール12,13の
劣化警報を出力する。これにより、膜モジュール12,
13が交換時期に達したことが分かり膜モジュール1
2,13の交換作業を行う。
【0055】また、S56において、圧力変化率Kaが
K1以下(Ka<K1)の場合、S58に進み、圧力計
28により測定された圧力値PがP=P2になったかど
うか判定する。そして、S58において、圧力値PがP
=P2になると、S59に進み、そのときの経過時間T
から圧力変化率Kbを算出する。そして、S60で圧力
変化率Kbと上記S48にてメモリに記憶された基準値
K2とを比較する。このS60において、圧力変化率K
bが基準値K2以下(Kb<K2)の場合、S61に進
み、膜モジュール12,13の劣化警報を出力する。
【0056】これにより、膜モジュール12,13が交
換時期に達したことが分かり膜モジュール12,13の
交換作業を行う。しかし、S60において、圧力変化率
Kbが基準値K2以上(Kb>K2)の場合、S41に
戻る。このように、リセットスイッチ52がオンになっ
てからの信号供給があると、圧力変化率K1,K2が算
出されてメモリに基準値としての圧力変化率K1,K2
を記憶させるため、膜モジュール12,13の交換完了
が確認されると、交換時期判定基準の圧力変化率K1,
K2の基準値を自動的に更新することができる。通常、
膜モジュール12,13の圧力変化率K1,K2は、各
膜モジュール12,13毎に異なるので、膜モジュール
12,13を交換する度に交換時期判定基準の基準値を
更新する必要がある。
【0057】しかしながら、上記のように膜モジュール
12,13の交換完了が確認されると、交換時期判定基
準の基準値としての圧力変化率K1,K2が自動的に更
新されるため、膜モジュール12,13の交換作業が容
易となるばかりか、交換時期判定基準の基準値を手動で
更新する場合のように更新忘れを防止できる。次に本発
明の変形例2について説明する。尚、変形例2の説明に
おいて、上記実施の形態の同一部分には同一符号を付し
てその説明を省略する。
【0058】図12は変形例2の膜モジュール12,1
3の構成を説明するための縦断面図である。図12に示
されるように、膜モジュール12,13のハウジング3
5から酸素ガスを排気する排気口35bには、電磁弁か
らなる排気弁55が配設されている。この排気弁55
は、窒素ガス発生装置11の運転中は開弁状態であり、
窒素ガス発生装置11の運転を停止した後に閉弁状態に
切替えられる。また、運転停止時は、入口側開閉弁43
及び出口側開閉弁44も閉弁されているので、膜モジュ
ール12,13のハウジング35の内部35aが密閉さ
れて圧力が残留した状態に保持される。
【0059】本変形例2では、運転停止後、経過時間T
2における膜モジュール12,13の内圧P2(P2≠
0)を検出した後、膜モジュール12,13の内圧P2
ga外気圧となる前に排気弁55を閉弁させることで膜
モジュール12,13の内部には内圧P2が残留圧力と
して残っている。そのため、膜モジュール12,13の
内部は、次に窒素ガス発生装置11を運転開始するまで
内圧P2に保持されている。
【0060】しかし、後述するように膜モジュール1
2,13が交換されると、交換された膜モジュール1
2,13の内部には大気圧であるので、圧力計28によ
り測定された圧力値Pがゼロとなる。そのため、本変形
例2では、運転停止後、排気弁55を閉弁させて圧力計
28からの測定値を読み込み、そのときの圧力値Pがゼ
ロであるとき膜モジュール12,13の交換が行われた
ものと判断する。
【0061】ここで、変形例2の制御回路42が実行す
る制御処理につき図13乃至図15を参照して説明す
る。図13乃至図15において、S71では、窒素ガス
発生装置11の運転スイッチ(図示せず)がオンに操作
されると、S72において、圧力計28により測定され
た圧力値Pを読み込んで膜モジュール12,13の内部
に圧力が残留しているかどうかをチェックする。このS
72において、膜モジュール12,13の内部に圧力が
残留していないときは、膜モジュール12,13の交換
が行われたものと判断してS73に進む。
【0062】S73では、空気圧縮機10の運転を開始
し、入口側開閉弁43及び出口側開閉弁44、排気弁5
5を開弁させると共にヒータ26を加温して窒素富化ガ
スが生成される。続いて、S74にて窒素ガス発生装置
11の停止スイッチ(図示せず)がオンに操作されたか
どうかを判定する。この停止スイッチがオンに操作され
ていないときは、S74に戻る。
【0063】しかし、窒素ガス発生装置11の停止スイ
ッチがオンに操作されたときは、S75で空気圧縮機1
0を停止すると共に、入口側開閉弁43及び出口側開閉
弁44を閉弁させてヒータ26を停止させる。次のS7
6では、圧力計28による圧力値Pの測定及びタイマの
測定時間Tの測定を開始する。そして、S77におい
て、圧力計28により測定された圧力値PがP=P1に
なると、S78に進み、そのときの経過時間Tから圧力
変化率K1が算出されてメモリに圧力変化率K1を記憶
させる。同様に、S79において、圧力計28により測
定された圧力値PがP=P2になると、S80に進み、
排気弁55を閉弁させる。その後、S81で経過時間T
から圧力変化率K2が算出されてメモリに圧力変化率K
2を記憶させた後、S71に戻る。
【0064】また、上記S72において、膜モジュール
12,13の内部に圧力が残留しているときは、S83
に進み、空気圧縮機10の運転を開始し、入口側開閉弁
43及び出口側開閉弁44、排気弁55を開弁させると
共にヒータ26を加温して窒素富化ガスが生成される。
次のS84にて窒素ガス発生装置11の停止スイッチが
オンに操作されたかどうかをチェックする。そして、S
84において、窒素ガス発生装置11の停止スイッチが
オンに操作されたときは、S85で空気圧縮機10を停
止すると共に、入口側開閉弁43及び出口側開閉弁44
を閉弁させてヒータ26を停止させる。次のS86で
は、圧力計28による圧力値Pの測定及びタイマの測定
時間Tの測定を開始する。
【0065】続いて、S87において、圧力計28によ
り測定された圧力値PがP=P1になると、S88に進
み、そのときの経過時間Tから圧力変化率Kaを算出す
る。そして、S89で圧力変化率Kaと上記S78にて
メモリに記憶された基準値K1と比較する。このS89
において、圧力変化率Kaが基準値K1と異なる場合、
すなわち圧力変化率Kaが基準値K1以上(Ka>K
1)の場合、S90に進み、膜モジュール12,13の
劣化警報を出力する。これにより、膜モジュール12,
13が交換時期に達したことが分かり膜モジュール1
2,13の交換作業を行う。
【0066】また、S89において、圧力変化率Kaが
基準値K1以下(Ka<K1)の場合、S91に進み、
圧力計28により測定された圧力値PがP=P2になっ
たかどうか判定する。そして、S91において、圧力値
PがP=P2になると、S92に進み、排気弁55を閉
弁させる。その後、S93でそのときの経過時間Tから
圧力変化率Kbを算出する。そして、S94で圧力変化
率Kbと上記S78にてメモリに記憶された基準値K2
とを比較する。このS94において、圧力変化率Kbが
基準値K2と異なる場合、すなわち圧力変化率Kbが基
準値K2以下(Kb<K2)の場合、S95に進み、膜
モジュール12,13の劣化警報を出力する。これによ
り、膜モジュール12,13が交換時期に達したことが
分かり膜モジュール12,13の交換作業を行う。
【0067】しかし、S94において、圧力変化率Kb
が基準値K2以上(Kb>K2)の場合、S71に戻
る。このように、窒素ガス発生装置11の運転停止後に
運転が再開されたとき、膜モジュール12,13の内部
に圧力が残留していない場合、膜モジュール12,13
の交換が行われたものと判断して圧力変化率K1,K2
を算出してメモリに基準値としての圧力変化率K1,K
2を記憶させるため、膜モジュール12,13の交換完
了が確認されると、交換時期判定基準の圧力変化率K
1,K2の基準値を自動的に更新することができる。
【0068】尚、上記実施の形態では、一対の膜モジュ
ール12,13が並列に設けられた構成を一例として挙
げたが、これに限らず、1個の膜モジュールあるいは3
個以上の膜モジュールを設ける構成としても良いのは勿
論である。
【0069】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、装置停止後にガス分離膜より下流の系路内の圧力変
化を検出する圧力検出手段により検出された圧力変化に
基づいてガス分離膜が交換時期であることを判定するた
め、ガス分離膜の気体分離性能が所定以下に低下したこ
とを正確に判断でき、これによりガス分離膜の交換作業
等のメンテナンスを効率良く行うことができる。さら
に、装置停止時にガス分離膜の劣化具合を判定するた
め、吐出流量に関係なくガス分離膜の異常の有無を判定
することができる。
【0070】また、請求項2記載の発明によれば、装置
停止後の所定時間後の圧力値が所定の基準値と異なる場
合、又は圧力変化率が所定の基準値と異なる場合前記ガ
ス分離膜が交換時期であることを判定するため、ガス分
離膜の気体分離性能が所定以下に低下したことを正確に
判断でき、これによりガス分離膜の交換作業等のメンテ
ナンスを効率良く行うことができる。
【0071】また、請求項3記載の発明によれば、ガス
分離膜を交換した際に操作されるリセットスイッチから
の信号に基づいて圧力検出手段により検出された圧力変
化を判定基準の基準値として更新するため、ガス分離膜
を交換直後に判定基準の基準値を自動的に更新すること
ができる。そのため、ガス分離膜の交換作業を行った
後、判定基準の基準値を更新する操作を不要にでき、交
換作業時のメンテナンスを簡略化できると共に、交換作
業効率を高めることができる。
【0072】また、請求項4記載の発明によれば、排気
弁の閉弁状態時に、ガス分離膜の残留圧力値が外気圧と
同じになった場合には、ガス分離膜が交換されたものと
判断し、判定手段の判定基準の基準値を更新するため、
ガス分離膜の交換後に判定基準の基準値を自動的に更新
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる気体分離装置の一実施例としての
窒素ガス発生装置の概略構成図である。
【図2】膜モジュール12,13の構成を示す縦断面図
である。
【図3】図2中II−II線に沿う縦断面図である。
【図4】中空糸膜36の作用を説明するための縦断面図
である。
【図5】装置停止後の膜モジュール12,13の吐出側
圧力の変化を示すグラフである。
【図6】制御回路42が実行する初期設定処理のフロー
チャートである。
【図7】制御回路42が実行するメイン制御処理のフロ
ーチャートである。
【図8】膜モジュール12,13に設けられたリセット
スイッチを説明するための図である。
【図9】変形例1の制御回路42が実行する制御処理の
フローチャートである。
【図10】図9の処理に続いて実行される制御処理のフ
ローチャートである。
【図11】図9の処理に続いて実行される制御処理のフ
ローチャートである。
【図12】変形例2の膜モジュール12,13の構成を
説明するための縦断面図である。
【図13】変形例2の制御回路42が実行する制御処理
のフローチャートである。
【図14】図13の処理に続いて実行される制御処理の
フローチャートである。
【図15】図13の処理に続いて実行される制御処理の
フローチャートである。
【符号の説明】
11 窒素ガス発生装置 10 空気圧縮機 12,13 膜モジュール 14 空気供給管路 16 窒素ガス供給管路 18 空気圧縮部 19 アフタークーラ 20 加圧タンク 28 圧力計 31 流量調整弁 32 流量計 35 ハウジング 36 中空糸膜 42 制御回路 43 入口側開閉弁 44 出口側開閉弁 52 リセットスイッチ 55 排気弁
フロントページの続き (72)発明者 岩田 照史 神奈川県川崎市川崎区富士見1丁目6番3 号 トキコ株式会社内 Fターム(参考) 4D006 GA41 HA02 HA18 KA01 KA67 KB14 KE04Q KE07Q KE09Q KE14P KE16Q KE22Q KE24Q MA01 PA03 PB17 PB62 PB63 PC80

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 混合気体を一の気体と他の気体とに分離
    するガス分離膜に圧縮空気を供給し、該ガス分離膜から
    一の気体又は他の気体の一方を製品ガスとして取り出す
    気体分離装置において、 前記ガス分離膜より下流の系路に設置され、該下流の系
    路内の圧力変化を検出する圧力検出手段と、 装置停止後に該圧力検出手段により検出された圧力変化
    に基づいて前記ガス分離膜が交換時期であることを判定
    する判定手段と、 を備えてなることを特徴とする気体分離装置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1記載の気体分離装置であっ
    て、 前記判定手段は、装置停止後の所定時間後の圧力値が所
    定の基準値と異なる場合、又は圧力変化率が所定の基準
    値と異なる場合前記ガス分離膜が交換時期であることを
    判定することを特徴とする気体分離装置。
  3. 【請求項3】 上記請求項1又は2記載の気体分離装置
    であって、 前記ガス分離膜を交換した際に操作されるリセットスイ
    ッチを設け、 該リセットスイッチからの信号に基づいて前記圧力検出
    手段により検出された圧力変化を前記判定手段の判定基
    準の基準値として更新する基準値更新手段を設けたこと
    を特徴とする気体分離装置。
  4. 【請求項4】 上記請求項1又は2記載の気体分離装置
    において、 前記ガス分離膜の設けられた他のガスの排出路に設けら
    れ、装置運転時には開弁し、装置停止後において前記ガ
    ス分離膜の残留圧力が外気圧となる前に閉弁する排気弁
    と、 前記排気弁の閉弁状態時に、前記ガス分離膜の残留圧力
    値が外気圧と同じになった場合には、前記ガス分離膜が
    交換されたものと判断し、前記判定手段の前記判定基準
    の基準値を更新する基準値更新手段を備えてなることを
    特徴とする気体分離装置。
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