JP2000101197A - 半導体レーザ - Google Patents

半導体レーザ

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JP2000101197A
JP2000101197A JP26810798A JP26810798A JP2000101197A JP 2000101197 A JP2000101197 A JP 2000101197A JP 26810798 A JP26810798 A JP 26810798A JP 26810798 A JP26810798 A JP 26810798A JP 2000101197 A JP2000101197 A JP 2000101197A
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noise
stripe
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Shoji Hirata
照二 平田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ノイズ低減を図れ、高密度化された光ディスク
装置等の光源として適用できるインデックスガイド型の
半導体レーザを提供する。 【解決手段】活性層構造としてバルク構造の代わりに、
MQW構造を採用し、そのウェル数を4以上で1つのウ
ェル厚を15nm以下に設定し、テーパストライプの中
央部の幅広のストライプ幅w3を7μm、端面付近の幅
を4μm以下に設定する。これにより、ノイズレベル
が、RINの値で、戻り光量1%程度、数mW出力時で
約−120dB〜125dB程度であったものを、約−
125dB〜−130dB程度とノイズを低減して、C
D等の光ディスク装置だけではなく、光密度化された光
ディスク装置、あるいはノイズ低減要求の高いアナログ
のレーザディスクにも適用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導波機構に作りつ
けの屈折率ステップがない、いわゆるゲインガイド型の
半導体レーザに関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザは、光ディスク装置等の光
源として用いられるが、この際、戻り光ノイズをいかに
抑制するかが重要である。この戻り光ノイズを抑制する
ための対策を施した半導体レーザとしては、一般に、導
波機構がリッジ構造をなす自励発振型、インデックスガ
イド(Index Guide) 型、ゲインガイド(Gain Guide)型の
ものが知られている。
【0003】これらのうち、自励発振型半導体レーザの
場合、屈折率差Δnを0.003付近に設定して、活性
層内部の横領域で自励発振を起こさせるレーザでは、1
0数μm程度の比較的大きな非点隔差を有し、かつ、出
力によって、FFPの平行な方向のビーム広がり角θ//
が変化することが多い。その結果、光ディスクの光学系
に適用することが難しいという課題がある。
【0004】また、インデックスガイド型半導体レーザ
の場合、特性状戻り光ノイズに弱いため、数百MHzの
高周波変調を行う必要があり、装置構成が複雑化すると
いう課題がある。
【0005】これに対して、屈折率差Δnをほとんど付
けないゲインガイド型半導体レーザの場合、多モード発
振を行うことから、比較的戻り光ノイズ特性が良好であ
り、静電耐圧が高いためサージ破壊に強い。このゲイン
ガイド型半導体レーザの場合、半導体レーザに要求され
るノイズレベルが、相対ノイズ強度(RIN;Relative
Intensity Noise )の値で、戻り光量1%程度、数mW
出力時で約−120dB〜−125dB程度であり、C
D等の光ディスク装置用光源として適している。
【0006】ゲインガイド型半導体レーザの場合、実用
的な観点から、導波路は、図11に示すように、ストラ
イプ幅が中央部で広く、端面付近で狭くなっているテー
パ状をなすテーパ導波路として構成される。
【0007】図11において、Lは全共振器長、l1は
テーパ領域長、l3は中央部の幅広ストライプ領域長、
w1は端面付近のストライプ幅、w3は中央部のストラ
イプ幅をそれぞれ示している。
【0008】低ノイズのためには、ゲインガイド型半導
体レーザのストライプ幅は狭い方が良い。ところが、ゲ
インガイド型半導体レーザにおいては、ストライプ幅が
狭いとしきい値電流Ithが高くなり、FFP(Far Fie
ld Pattern) の平行な方向のビーム広がり角θ//方向の
双峰性を引き起こしやすくなる。このため、従来のゲイ
ンガイド型半導体レーザでは、しきい値電流Ithの低
減、非点隔差補正、FFPの単峰化を重視し、中央部の
幅広領域のストライプ幅w3を8μm程度と広めに設定
している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年のDV
D等の光ディスクの高密度化に伴い、半導体レーザに要
求されるノイズレベルが、RINの値で、CDの時の約
−120dB/Hzから、−125dB/Hzもしくは
−130dB/Hz以下のレベルに高度化されてきてい
る。
【0010】しかしながら、従来のゲインガイド型半導
体レーザでは、上述したように、ノイズレベルが、RI
Nの値で、戻り光量1%程度、数mW出力時で約−12
0dB〜−125dB程度であり、CD等の光ディスク
装置用光源として適しているが、光密度化された光ディ
スク装置、あるいはノイズ低減要求の高いアナログのレ
ーザディスクには適用できない。
【0011】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、ノイズ低減を図れ、高密度化さ
れた光ディスク装置等の光源として適用できるインデッ
クスガイド型の半導体レーザを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、第1導電型の第1のクラッド層と、上記
第1のクラッド層上に形成された活性層と、上記活性層
上に形成された第2導電型の第2のクラッド層とを有
し、導波機構に作りつけの屈折率差を持たず、ストライ
プ状の電流注入構造を備え、かつ、当該ストライプ幅が
中央部で広く、端面付近で狭くなっているテーパ状をな
す半導体レーザであって、上記活性層がバルク構造より
緩和振動周波数が高い多重量子井戸構造を有する。
【0013】また、本発明では、上記多重量子井戸構造
におけるウェル数が4以上である。また、好適には、1
つのウェルの厚さが15nm以下である。
【0014】また、本発明では、上記テーパ形状が、端
面付近の狭いストライプ幅が4μm以下であり、中央部
のストライプ幅が7μm以下である。また、好適には、
上記ストライプ部のテーパ領域長が50μm以上であ
る。
【0015】また、本発明では、上記多重量子井戸構造
が、ガイド層を有し、当該ガイド層の厚さが100nm
以下に設定されている。
【0016】本発明によれば、活性層にMQW構造を用
いていることから、ノイズの重要な特性要因である緩和
振動周波数がバルク構造より高くなる。さらに、ゲイン
ガイドで問題になるしきい値の高さが低減される。また
線幅増大係数を減少し、自然放出光スペクトル幅が狭く
なり、自然放出光係数が小さくなる。これにより、活性
層にバルクを用いたものより、量子ノイズ特性が改善さ
れる。
【0017】また、MQW構造において、ウェル厚みを
15nm以下にすることにより、充分に量子効果が発現
される。また、ウェル数4ウェル以上とすることで、光
閉じこめ係数が充分上げり緩和振動周波数が高く維持さ
れ、その結果、パルセーションを生じやすくなる。
【0018】また、低ノイズのためには、ゲインガイド
型半導体レーザのストライプ幅は狭い方が良い。一般に
は、ゲインガイド型半導体レーザにおいて、ストライプ
幅が狭いと、しきい値が高くなり、FFPが双峰に成り
やすいが、本発明では、活性層にMQW構造を前提とし
ているため、しきい値電流値Ithの減少や、ゲイン導
波の際の損失や波面湾曲の低減が、損失の多いバルク活
性層に比べ期待できるためストライプ幅をより狭くする
ことが可能になる。そこで端面付近のストライプ幅はF
FPの平行な方向のビーム広がり角θ//を従来と変化さ
せず、端面の信頼性も確保するために端面付近の幅を4
μm以下とし、中央部の広い領域の幅を7μm以下に狭
く設定している。
【0019】
【発明の実施の形態】第1実施形態 図1は本発明に係る半導体レーザの第1の実施形態を示
す平面図、図2は図1のA−A線における断面図であ
る。なお、ここではAlGaAs系の材料により、導波
機構に屈折率差を持たないストライプ部がテーパー形状
を有するいわゆるテーパストライプ(TAPS)型のゲ
インガイド型半導体レーザを構成した場合を示す。
【0020】図1に示すように、このゲインガイド型半
導体レーザ100は、n型(第1導電型)GaAs基板
101上に、n型AlGaAsクラッド層(第1のクラ
ッド層)102、AlGaAs活性層103、p型(第
2導電型)AlGaAsクラッド層(第2のクラッド
層)104、およびp型GaAsキャップ層105が順
次積層されている。そして、p型AlGaAsクラッド
層104の上層部、およびp型GaAsキャップ層10
5は、一方向に延びるメサ型のストライプ形状を有して
いる。すなわち、これらのp型AlGaAsクラッド層
104の上層部、p型GaAsキャップ層105からス
トライプ部106が構成されている。このストライプ部
106の両側の部分にはn型電流狭窄層107が、たと
えばB+ イオンのイオンインプランテーション(イオン
注入)により高抵抗化され、これにより電流狭窄構造が
形成されている。
【0021】p型GaAsキャップ層105およびn型
電流狭窄層107の上には、たとえばTi/Pt/Au
電極のようなp側電極108が設けられている。一方、
n型GaAs基板101の裏面には、たとえばAuGe
/Ni/Au電極のようなn側電極109が設けられて
いる。
【0022】図1に示すように、本ゲインガイド型半導
体レーザ100の共振器長Lは250μm〜500μm
に設定され、かつ後述する理由によりノイズ低減に寄与
するように、テーパ領域長l1は50μm以上の100
μm、中央部の幅広ストライプ領域長l3は50〜30
0μm、端面付近のストライプ幅w1は4μm以下の3
μm、中央部のストライプ幅w3は7μm以下の6μm
にそれぞれ設定されている。
【0023】さらに、ノイズの重要な特性容易である緩
和振動周波数frをバルク構造より高くするために、本
ゲインガイド型半導体レーザ100におけるAlGaA
s活性層103の構造を、図3または図4に示すような
多重量子井戸(MQW:Multiple Quantum Well)構造と
している。
【0024】また、MQW構造におけるウェル数は、緩
和振動周波数frをパワー1mWで1GHz以上にする
ことができるように、4個以上設けられる。なお、図3
および図4の構成例では、ウェルを4個設けた場合を示
している。また、量子井戸(QW)効果を発現させるた
めには、1つのウェルLWLの厚さは15nm以下、た
とえば10nm程度に設定される。なお、バルク構造の
場合にはその厚さdが70nm以下であるとノイズが増
大する事実から、QW効果の発現という必要性を考慮し
てウェルの厚さを10nmとし、同じくバリア層10n
mとした場合、ウェル数が3個では活性層103の厚さ
dが50nm程度しかならず、ノイズ増大を招くことは
明らかである。これに対して、ウェル数が4であるなら
ば、活性層103の厚さdが70nm程度となり、ノイ
ズ増大を防止できる。したがって、QW効果を発現さ
せ、しかもノイズの増大を抑止するためにはMQW構造
におけるウェル数は最低4個は必要である。
【0025】また、図3に示すMQW構造は、いわゆる
ガイド層GUDを設けたSCH構造のものである。ただ
し、本実施形態では、ノイズ増大を抑止するため、この
ガイド層GUDの厚さは100nm以下に設定される。
【0026】また、図4に示すMQW構造は、ガイド層
を設けていない構造であるが、ゲインガイドレーザ型半
導体レーザの低ノイズ化には有効な構造である。
【0027】図1のゲインガイド型半導体レーザ100
におけるn型AlGaAsクラッド層102、AlGa
As活性層103、p型AlGaAsクラッド層104
部分の化合物の各組成比は、図3の構造の場合、n型ク
ラッド層102およびp型クラッド層はAl0.5 Ga
0.5 As、活性層103はAl0.3 Ga0.7 As/Al
0.1 Ga00.9 Asとなるように構成され、図4の構造
の場合、n型クラッド層102およびp型クラッド層は
Al0.5 Ga0.5 As、活性層103はAl0.1Ga0
0.9 Asとなるように構成される。
【0028】このような構成を有するゲインガイド型半
導体レーザ100は、活性層構造としてバルク構造の代
わりに、MQW構造を採用し、そのウェル数を4以上で
1つのウェル厚を15nm以下に設定し、テーパストラ
イプの中央部の幅広のストライプ幅w3を7μm、端面
付近の幅を4μm以下に設定することにより、低ノイズ
化を図り、ノイズレベルが、RINの値で、戻り光量1
%程度、数mW出力時で約−120dB〜−125dB
程度であったものを、約−125dB〜−130dB程
度とノイズを低減して、CD等の光ディスク装置用光源
だけではなく、光密度化された光ディスク装置、あるい
はノイズ低減要求の高いアナログのレーザディスクにも
適用できようにしている。
【0029】以下、MQW構造の活性層の厚み(ウェル
数等も含む)およびストライプ幅に制限を加えることに
より、緩和振動周波数frを高くでき、さらにノイズを
低減できる理由を、詳細に説明する。
【0030】まず、TAPSゲインガイド型半導体レー
ザのノイズが、どのような特性と相関が強く、またどの
ような機構でそのノイズ量が決定されるのかを考察す
る。
【0031】図5は、ノイズOK品(−125dB/H
z程度の試料)とNG品(−120dB/Hz程度の試
料)に関して、半導体レーザ特性のどのような項目と相
関が強いかを調べた結果を示す図である。
【0032】図5から、「戻り光が無い時のノイズ(R
IN)でIth付近の最も高いRIN値:I−RI
N」、「FFPのθ〃」、「緩和振動周波数fr」「戻
り光によって生じるパルセーション的な強度振動周波数
fr’」と相関が強いことが分かる。
【0033】ゲインガイド型半導体レーザのノイズを発
生する機構は、その要因から2種類に大きく分けられ
る。その1つは量子ノイズ、もう一つはモード競合ノイ
ズである。
【0034】図6は、量子ノイズ発生の機構を模式的に
示す図である。図6に示すように、量子ノイズはホワイ
トノイズ(white noise )の自然放出光が半導体レーザ
という光増幅器を通し、その伝達特性でレーザ出力に現
れたものであり、自然放出光係数βsp、緩和振動周波数
fr,キャリア寿命γs等できまり、光ディスクに重要
な数MHz程度の量子ノイズは、次の式(1)で示した
ような理論近似式で表される。
【0035】
【数1】
【0036】これより、緩和振動周波数frが高いほ
ど、自然放出光係数βspが小さいほど量子ノイズは低く
なることが分かり、これは図5の実験結果と一致してい
る。自然放出光係数βspの理論式は式(2)で与えら
れ、緩和振動周波数frの理論式は(3)式で与えられ
る。
【0037】
【数2】
【0038】
【数3】
【0039】図7は、これれらより、量子ノイズを低下
させるためにどのようにゲインガイド半導体レーザパラ
メータを制御すれば良いかをまとめた図である。ここで
考慮した半導体レーザパラメータはゲインガイド構造に
重要な活性層厚み関係とストライプ幅である。
【0040】また、図8は、戻り光ノイズを決める機構
を示す図である。図8から、戻り光を戻すとゲインガイ
ド型半導体レーザのノイズは増加することが明らかであ
る。
【0041】まずは複合共振器を生じることにより、新
たに複合共振器の緩和振動周波数fr’が生じ、この共
振が基となってゲインガイド型半導体レーザはパルセー
ションに似た強度変動を生じ、そのスペクトル線幅を拡
げコヒーレンスを落とす。このため、外部モード競合が
抑制される。ただし、戻り光誘起パルセーション(Refl
ection Induced Pulsation;RIP) で緩和振動周波数f
r’付近のノイズを持ち上げるため、この周波数が低周
波であればあるほど数MHzの量子ノイズを増加させ
る。
【0042】つまり、戻り光の存在によってやはり量子
ノイズが増加する(fr’が低いほど、よく上昇する)
ことと、RIPが起こりやすいゲインガイド型半導体レ
ーザほどモード競合ノイズを抑圧する。これらのことを
考慮すると、ゲインガイド型半導体レーザの戻り光ノイ
ズを低下させるためには、図9に示したような方向にパ
ラメータを制御すれば良い。これは量子ノイズがやはり
重要な要因であることと、パルセーション半導体レーザ
からの類推より、活性層厚みが大きいほどパルセーショ
ンの発生がしやすいことなどにより、ゲインガイド半導
体レーザでは図7と図9の制御方向が同じ方向である。
【0043】以上の観点より、活性層103にMQW構
造を有するゲインガイド型半導体レーザ100のノイズ
に関する最適な構造を規定した。
【0044】まず、活性層103にMQW構造を用いる
理由は、ノイズの重要な特性要因である緩和振動周波数
frをバルク構造より向上することができるからであ
る。さらにゲインガイドで問題になるしきい値の高さを
MQW活性層により低減することが可能になる点、また
線幅増大係数αを減少できることや、自然放出光スペク
トル幅を狭くできることより自然放出光係数βspを小さ
くすることができるためである。これらのことより、活
性層103にバルクを用いたものより、量子ノイズ特性
を改善することができる。MQW構造は量子効果を充分
に出し、かつ活性層全厚みを増やすことが上記ゲインガ
イドのノイズ機構より望ましいことが分かる。
【0045】そこで、図3に示したMQW構造におい
て、ウェル厚みは充分に量子効果を出すことのできる1
5nm以下、好適には10nm以下とし、かつウェル数
は4ウェル以上とすることで光閉じこめ係数Fを充分上
げて緩和振動周波数frを高く維持し、かつパルセーシ
ョンを生じやすくしている。また、MQW構造にはSC
H構造を伴うことが多いが、これまでの検討でSCH構
造のガイド層厚みを100nm以上に大きくするとノイ
ズレベルが上昇することが分かっている。これは、SC
H構造のガイド層へ注入されたキャリアが充分速くウェ
ルにはいらないため緩和振動が遅くなるためと解釈され
る。よって、SCH構造においてはガイド層を100n
m以下にする。
【0046】低ノイズのためには、ゲインガイド型半導
体レーザのストライプ幅は狭い方が良い。ところが、ゲ
インガイド型半導体レーザにおいて、ストライプ幅が狭
いと、しきい値が高くなり、FFPが双峰に成りやすい
欠点がある。そこで、TAPS構造を低ノイズのために
適正化し、かつこれらの欠点を回避するために、図1に
示すような構造としている。
【0047】すなわち、従来のTAPS構造は、しきい
値電流Ithの低減や非点格差補正、FFPの単峰化を
重視し、中央部の幅広領域のストライプ幅を8μm程度
と広めに設定している。ここでは、活性層にMQW構造
を前提としているため、しきい値電流Ithの減少や、
ゲイン導波の際の損失や波面湾曲の低減が、損失の多い
バルク活性層に比べ期待できるためストライプ幅をより
狭くすることが可能になる。これはノイズの観点から有
利である。そこで端面付近のストライプ幅はFFPの平
行な方向のビーム広がり角θ//を従来と変化させず、端
面の信頼性も確保するために幅w1を4μm以下、好適
には約3μmとし、中央部広い領域の幅w3を従来の8
μm程度から7μm以下、好適には約6μmに狭く設定
している。
【0048】以上説明したように、本第1の実施形態に
よれば、性層構造としてバルク構造の代わりに、MQW
構造を採用し、そのウェル数を4以上で1つのウェル厚
を15nm以下に設定し、テーパストライプの中央部の
幅広のストライプ幅w3を7μm、端面付近の幅w1を
4μm以下に設定したので、次のような効果を得られ
る。
【0049】1)従来型バルク活性層、TAPSゲイン
ガイド型半導体レーザのノイズレベルに対し、約5〜1
0dBのRINの低減が可能である。 2)しきい値電流Ithおよび動作電流Iopを低減で
きる。 3)緩和振動数が上昇するため、変調可能上限を高くす
ることができる。その結果、通信用レーザに適する。 4)従来を同じ工程で作成できるため歩留まり等をさら
に向上できる。また、現在低ノイズ半導体レーザとして
用いられているパルセーション半導体レーザやインデッ
クスガイドレーザに比べ 5)高周波重畳回路が必要(対インデックスガイド半導
体レーザ) 6)1回結晶成長で作成でき低コストでできる。 7)端面の破壊パワーが強いので、静電気破壊やサージ
破壊に強い。したがって、これまで応用が困難であっ
た、DVDやレーザディスク等これから現れる高密度光
ディスク装置用光源として使え、かつ高温での応用も可
能になるため利用範囲が広り、また、これまで以上の低
コスト、高信頼性が可能になるという利点がある。
【0050】第2実施形態 図10は、本発明にゲインガイド型半導体レーザの第2
の実施形態を示す平面図である。
【0051】本第2の実施形態が上述した第1の実施形
態と異なる点は、変調構造は共振器の前後で対称的にす
る代わりに、非対称型とし、かつ、全体的に幅広ストラ
イプ部を減らすため、全ての導波域をテーパ形状にした
ことにある。また、端面に対してテーパー形状は対称に
なっている必要はなく、光取り出し側の端面のFFPさ
え単峰に整形できていれば、後面のテーパーは全共振器
長に対応して自由に決めることできる。
【0052】本第2の実施形態においても、最も幅広の
ストライプ幅w3は6μmに設定されている。また、テ
ーパ領域長l1,l2も50μm以上の100μmおよ
び140〜400μmに設定され、導波損失に低減が図
られている。
【0053】本第2の実施形態によれは、上述した第1
の実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。ま
た、本第2の実施形態は、特に、赤色系レーザに多いO
FF角基板を用いたレーザでは、リッジ形状が非対称に
なるため、それに対応して非対称にすることが有効な場
合がある。
【0054】なお、上述した第1および第2の実施形態
においては、AlGaAs/GaAs系の自励発振型半
導体レーザを例に説明したが、本発明がAlGaInP
/GaInP、AlGaN/InGaN、ZnMgSS
e/ZnS系等、種々のレーザに適用できることはいう
までもない。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来のゲインガイド型半導体レーザのノイズレベルに対
し、約5〜10dBのRINの低減が可能で、また、し
きい値電流を低減でき、緩和振動数が上昇するため、変
調可能上限を高くすることができる利点がある。その結
果、通信用レーザや高密度化された光ディスク装置等の
光源として適用できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体レーザの第1の実施形態を
示す平面図である。
【図2】図1のA−A線における断面図である。
【図3】本発明に係る半導体レーザのMQW構図の構成
例を示す図である。
【図4】本発明に係る半導体レーザのMQW構図の他の
構成例を示す図である。
【図5】ノイズOK品(−125dB/Hz程度の試
料)とNG品(−120dB/Hz程度の試料)に関し
て、半導体レーザ特性のどのような項目と相関が強いか
を調べた結果を示す図である。
【図6】量子ノイズ発生の機構を模式的に示す図であ
る。
【図7】量子ノイズを低下させるためにどのようにゲイ
ンガイド半導体レーザパラメータを制御すれば良いかを
まとめた図である。
【図8】戻り光ノイズを決める機構を示す図である。
【図9】戻り光RINを低下させるためにどのようにゲ
インガイド半導体レーザパラメータを制御すれば良いか
をまとめた図である。
【図10】本発明にゲインガイド型半導体レーザの第2
の実施形態を示す平面図である。
【図11】従来の半導体レーザの他の構成例を示す平面
図である。
【符号の説明】
100…ゲインガイド型半導体レーザ、101…n型G
aAs基板、102…n型AlGaAsクラッド層、1
03…AlGaAs活性層、104…p型AlGaAs
クラッド層、105…p型GaAsキャップ、106…
ストライプ部、107…n型電流狭窄層、108…p側
電極、109…n側電極、LWL…ウェル、GUD…ガ
イド層。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の第1のクラッド層と、上記
    第1のクラッド層上に形成された活性層と、上記活性層
    上に形成された第2導電型の第2のクラッド層とを有
    し、導波機構に作りつけの屈折率差を持たず、ストライ
    プ状の電流注入構造を備え、かつ、当該ストライプ幅が
    中央部で広く、端面付近で狭くなっているテーパ状をな
    す半導体レーザであって、 上記活性層がバルク構造より緩和振動周波数が高い多重
    量子井戸構造を有する半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 上記多重量子井戸構造におけるウェル数
    が4以上である請求項1記載の半導体レーザ。
  3. 【請求項3】 1つのウェルの厚さが15nm以下であ
    る請求項2記載の半導体レーザ。
  4. 【請求項4】 上記テーパ形状が、端面付近の狭いスト
    ライプ幅が4μm以下であり、中央部のストライプ幅が
    7μm以下である請求項1記載の半導体レーザ。
  5. 【請求項5】 上記テーパ形状が、端面付近の狭いスト
    ライプ幅が4μm以下であり、中央部のストライプ幅が
    7μm以下である請求項2記載の半導体レーザ。
  6. 【請求項6】 上記テーパ形状が、端面付近の狭いスト
    ライプ幅が4μm以下であり、中央部のストライプ幅が
    7μm以下である請求項3記載の半導体レーザ。
  7. 【請求項7】 上記ストライプ部のテーパ領域長が50
    μm以上である請求項4記載の半導体レーザ。
  8. 【請求項8】 上記ストライプ部のテーパ領域長が50
    μm以上である請求項5記載の半導体レーザ。
  9. 【請求項9】 上記ストライプ部のテーパ領域長が50
    μm以上である請求項6記載の半導体レーザ。
  10. 【請求項10】 上記多重量子井戸構造が、ガイド層を
    有し、当該ガイド層の厚さが100nm以下に設定され
    ている請求項3記載の半導体レーザ。
  11. 【請求項11】 上記多重量子井戸構造が、ガイド層を
    有し、当該ガイド層の厚さが100nm以下に設定され
    ている請求項6記載の半導体レーザ。
  12. 【請求項12】 上記多重量子井戸構造が、ガイド層を
    有し、当該ガイド層の厚さが100nm以下に設定され
    ている請求項9記載の半導体レーザ。
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