JP2000098647A - 電子写真用熱可塑性樹脂フィルム - Google Patents

電子写真用熱可塑性樹脂フィルム

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JP2000098647A
JP2000098647A JP10287335A JP28733598A JP2000098647A JP 2000098647 A JP2000098647 A JP 2000098647A JP 10287335 A JP10287335 A JP 10287335A JP 28733598 A JP28733598 A JP 28733598A JP 2000098647 A JP2000098647 A JP 2000098647A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 熱可塑性樹脂フィルム基材(i)の画像
受容層の反対面に導電層(ii)を設けた電子写真用熱
可塑性樹脂フィルムにおいて、前記導電層(ii)が、
23℃、50%RHの湿度においての帯電圧半減期が
0.5〜20秒の間になる導電性組成物の塗布層である
ことを特徴とする電子写真用熱可塑性樹脂フィルム。 【効果】 熱可塑性樹脂フィルムに特定の導電層を設
け、帯電圧半減期を制御することにより印字安定性に優
れ、画像の鮮明性等に優れた電子写真用熱可塑性樹脂フ
ィルムを得、特に、ヒートロール定着式電子写真プロセ
ス式プリンターで記録した時に鮮明な画像及び排紙性が
優れ、連続して安定した記録を可能とする。また、この
電子写真熱可塑性樹脂フィルムは、電子写真記録ラベル
としても用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真用紙に関
するものであり、更に詳しくは導電層の、導電性の制
御、安定性に優れ、画像の鮮明性等に優れた電子写真用
熱可塑性樹脂フィルムに関するものである。本発明によ
り得られる電子写真用熱可塑性フィルムは、ヒートロー
ル定着式電子写真プロセス式プリンターで記録した時に
画像鮮明性及び排紙性に優れ、連続して安定した記録を
可能とする。
【0002】
【従来の技術】電子写真用紙として、パルプ系天然紙や
画像受容層を設けたプラスチックフィルムが用いられ、
普通電子写真複写機(PPC)またはレーザービームプ
リンター(LBP)によりトナー画像を形成し、これを
熱のエネルギーにより定着する方式等があり、一般記録
及び記録ラベル等使用されている。このような電子写真
方式においては、記録媒体としてプラスチックフィルム
や合成紙を使用した場合には、帯電のためにトナー定着
後の排紙時に紙詰まりを起こしたり、円筒状にカールし
て多数枚の連続印刷に支障をきたすことがあったり、ま
た、色濃度が不十分で印刷物の品位に影響を及ぼすとい
う問題があった。このため上記の電子写真用紙に導電層
を設け、該導電層により表面抵抗を制御することが行わ
れていたが、表面抵抗値の制御ではレーザープリンター
に通紙したときの画像鮮明性、排紙性との対応がとりに
くく、試行錯誤的にレーザープリンター通紙による電子
写真用紙の状態を観察する必要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点を解決するために導電性の制御、安定性に優
れることにより、鮮明な画像が得られ、連続排紙のでき
る電子写真用紙を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、基材の画像受
容層の反対面に導電層を設けた電子写真用熱可塑性樹脂
フィルムにおいて、前記導電層が、23℃、50%RH
(相対湿度)の湿度において導電層を設けた面の帯電圧
半減期が0.5〜20秒の間にあることを特徴とする電
子写真用熱可塑性樹脂フィルム、である。
【0005】(1)熱可塑性樹脂フィルム基材(i) 本発明の熱可塑性樹脂フィルム基材(i)において、使
用される熱可塑性樹脂としては、高密度ポリエチレン、
中密度ポリエチレン等のエチレン系樹脂、あるいはプロ
ピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリメチル−
1−ペンテン、エチレン−環状オレフィン共重合体、ナ
イロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−6,10、
ナイロン−6,12、ナイロン−6,T等のポリアミド
系樹脂、ポリエチレンテレフタレートやその共重合体、
ポリエチレンナフタレート、脂肪族ポリエステル等の熱
可塑性ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート、アタク
ティックポリスチレン、シンジオタクティックポリスチ
レン、ポリフェニレンスルフィド等の熱可塑性樹脂が挙
げられる。これらは2種以上混合して用いることもでき
る。これらの中でも、ポリオレフィン系樹脂を用いるこ
とが好ましい。更にポリオレフィン系樹脂の中でも、プ
ロピレン系樹脂が、耐薬品性、コストの面などから好ま
しい。
【0006】かかるプロピレン系樹脂としては、プロピ
レン単独重合体でありアイソタクティックないしはシン
ジオタクティック及び種々の立体規則性を示すポリプロ
ピレン、プロピレンを主成分とし、これと、エチレン、
ブテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1,4−メチル
ペンテン−1等のα−オレフィンとの共重合体が使用さ
れる。この共重合体は、2元系でも3元系でも4元系で
もよく、またランダム共重合体でもブロック共重合体で
あってもよい。熱可塑性樹脂フィルム基材(i)の成形
に熱可塑性樹脂とともに使用される無機微細粉末として
は、炭酸カルシウム、焼成クレイ、シリカ、けいそう
土、タルク、酸化チタン、硫酸バリウム、アルミナ等で
あって、その平均粒径が0.01〜15μmのものが使
用される。
【0007】熱可塑性樹脂フィルムがポリオレフィン系
樹脂フィルムである場合には、有機微粉末としては、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリカーボネート、ナイロン−6、ナイロン−6,
6、ナイロン−6,T、環状オレフィンの重合体等のポ
リオレフィン樹脂の融点よりは高い融点(例えば170
〜300℃)ないしはガラス転移温度(例えば、170
℃〜280℃)を有するものが使用される。
【0008】更に必要により、安定剤、光安定剤、分散
剤、滑剤等を配合してもよい。安定剤として、立体障害
フェノール系やリン系、アミン系等の安定剤を0.00
1〜1重量%、光安定剤として、立体障害アミンやベン
ゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系などの光安定剤を
0.001〜1重量%、無機微細粉末の分散剤例えば、
シランカップリング剤、オレイン酸やステアリン酸等の
高級脂肪酸、金属石鹸、ポリアクリル酸、ポリメタクリ
ル酸ないしはそれらの塩等を0.01〜4重量%配合し
てもよい。
【0009】熱可塑性樹脂フィルム基材(i)は、単層
であっても、ベース層と表面層の2層構造であっても、
ベース層の表裏面に表面層が存在する3層構造であって
も、ベース層と表面層間に他の樹脂フィルム層が存在す
る多層構造であっても良く、基材(i)は熱可塑性樹脂
35〜100wt%に、無機及び/又は有機微細粉末6
5〜0wt%を含有するものでも良い。
【0010】熱可塑性樹脂フィルム基材(i)を形成す
る熱可塑性樹脂フィルムが単層のポリオレフィン系樹脂
フィルムであり、無機及び/又は有機微細粉末を含有す
る場合は、通常ポリオレフィン系樹脂40〜99.5重
量%、無機及び/又は有機微細粉末60〜0.5重量%
を含有し、好ましくはポリオレフィン系樹脂50〜97
重量%、無機及び/又は有機微細粉末50〜3重量%を
含有する。熱可塑性樹脂フィルムが多層構造であって基
材層及び表面層が無機及び/又は有機微細粉末を含有す
る場合は、通常基材層がポリオレフィン系樹脂40〜9
9.5重量%、無機及び/又は有機微細粉末60〜0.
5重量%を含有し、表面層がポリオレフィン系樹脂25
〜100重量%、無機及び/又は有機微細粉末75〜0
重量%を含有し、好ましくは基材層がポリオレフィン系
樹脂50〜97重量%、無機及び/又は有機微細粉末5
0〜3重量%を含有し、表面層がポリオレフィン系樹脂
30〜97重量%、無機微細粉末70〜3重量%を含有
する。
【0011】単層構造、又は多層構造のベース層に含有
される無機及び/又は有機微細粉末が60重量%を越え
ては、縦延伸後に行う横延伸時に延伸樹脂フィルムが破
断し易い。表面層に含有される無機及び/又は有機微細
粉末が75重量%を越えては、横延伸後の表面層の表面
強度が低くプリンタ記録後の使用時における機械的衝撃
等により表面層が破壊しやすくなる。
【0012】本発明の熱可塑性樹脂フィルムは、基材部
分の次式で示される空孔率が5〜60%、好ましくは、
8〜35%、より好ましくは8〜25%である。5%未
満では、軽量化が図りにくく、60%を越えるとラベル
としての強度に難点が生じやすい。
【式2】
【0013】[樹脂フィルムの成形]基材(i)を形成
する熱可塑性樹脂フィルムの成形方法は特に限定され
ず、公知の種々の成形方法が使用できるが、具体例とし
ては、スクリュー型押出機に接続された単層または多層
のTダイやIダイを使用して溶融樹脂をシート状に押し
出すキャスト成形、カレンダー成形、圧延成形、インフ
レーション成形、熱可塑性樹脂と有機溶媒やオイルとの
混合物のキャスト成形またはカレンダー成形後の溶剤や
オイルの除去、熱可塑性樹脂の溶液からの成形と溶媒除
去などの方法が挙げられる。
【0014】[延伸]延伸には、公知の種々の方法が使
用できるが、具体例としては、非結晶樹脂の場合は使用
する熱可塑性樹脂のガラス転移点温度以上、結晶性樹脂
の場合には非結晶部分のガラス転移点温度以上から結晶
部の融点以下のそれぞれの熱可塑性樹脂に好適な公知の
温度範囲で行うことができ、ロール群の周速差を利用し
た縦延伸、テンターオーブンを使用した横延伸、圧延、
テンターオーブンとリニアモーターの組み合わせによる
同時二軸延伸などを挙げることができる。
【0015】延伸倍率は、特に限定されず、目的と使用
する熱可塑性樹脂の特性により適宜選択される。例を挙
げると、熱可塑性樹脂としてポリプロピレン乃至その共
重合体を使用する時には一方向に延伸する場合は約1.
2〜12倍、好ましくは2〜10倍であり、二軸延伸の
場合には面積倍率で1.5〜60倍、好ましくは10〜
50倍である。その他の熱可塑性樹脂を使用する時には
一方向に延伸する場合は1.2〜10倍、好ましくは2
〜5倍であり、二軸延伸の場合には面積倍率で1.5〜
20倍、好ましくは4〜12倍である。更に、必要に応
じて高温での熱処理が施される。
【0016】延伸温度は使用する熱可塑性樹脂の融点よ
り2〜60℃低い温度であり、樹脂がプロピレン単独重
合体(融点155〜167℃)のときは152〜164
℃、高密度ポリエチレン(融点121〜134℃)のと
きは110〜120℃、ポリエチレンテレフタレート
(融点246〜252℃)のときは104〜115℃で
ある。また、延伸速度は20〜350m/分の範囲であ
る。熱可塑性樹脂フィルムがポリプロピレン単独重合体
を使用し、テンターオーブンを用いた横延伸工程を含む
場合、後半に熱セットゾーンを設け、その設定温度をで
きるだけ高くし、延伸成形されたポリプロピレン系フィ
ルムの温度を、最も高い場合はその融解温度近傍まで高
くすることは、熱収縮率の低減に効果がある。この目的
のために、熱セットゾーンの設定温度は、延伸工程のラ
イン速度や熱セットゾーンで吹き付けられる高温空気の
流速や流量、熱セットゾーンの構造等により種々の選択
が可能であるが、一例として、158〜165℃の範囲
が挙げられる。
【0017】熱可塑性樹脂フィルムが、無機微細粉末な
いしは有機微細粉末を含有する場合には、フィルム表面
に微細な亀裂が、フィルム内部には微細な空孔が生じ
る。延伸後の熱可塑性樹脂フィルムの肉厚は、20〜3
50μm、好ましくは35〜300μmである。ポリプ
ロピレン系熱可塑性樹脂に無機微細粉末が含有したシー
ト状の物を少なくとも一軸に延伸することにより得られ
る空孔含有ポリプロピレン樹脂フィルムは、耐水性、取
り扱い性等の点から好適である。
【0018】本発明の導電層(ii)の形成に用いるス
ルホン化ポリアニリンを含有する組成物は、スルホン化
ポリアニリン、溶剤、及びアミン類ないし4級アンモニ
ウム塩類、及びバインダーとしてスルホン酸基、及び/
またはそのアルカリ金属塩基の結合した水溶性または水
分散性の共重合ポリエステルあるいはポリビニルアルコ
ール、アクリル酸、メタクリル酸ないしは、それらのエ
ステルやアミドないしはアルカリ金属塩の重合体や共重
合体、ポリビニルピロリドン等の親水性ポリマーを含ん
でなる組成物である。本発明の導電層(ii)に使用す
るスルホン化ポリアニリンとしては、アニリン、アニリ
ン誘導体及びフェニレンジアミン類よりなる群から選ば
れた少なくとも一種の化合物とアミノベンゼンスルホン
酸化合物とを共重合することにより得られるアニリン系
共重合体スルホン化物であることが好ましい。
【0019】ここで、アニリン誘導体としては、アニリ
ンの窒素原子上ないしは芳香環上の水素をアルキル基、
アリール基、アルキルエーテル基、スルホン酸基等で置
換した化合物である。その具体例としては、N−メチル
アニリン、N−エチルアニリン、N−n−プロピルアニ
リン、N−iso−プロピルアニリン、N−n−ブチル
アニリン、N−t−ブチルアニリン等のN−アルキルア
ニリン類等、アミノアニソール類等の化合物を挙げるこ
とができる。
【0020】アルコキシ基置換アミノベンゼンスルホン
酸類とは、アミノアニソールスルホン酸類であり、具体
例として、2−アミノアニソール−3−スルホン酸、2
−アミノアニソール−4−スルホン酸、2−アミノアニ
ソール−5−スルホン酸、2−アミノアニソール−6−
スルホン酸、3ーアミノアニソール−2ースルホン酸、
3ーアミノアニソール−4−スルホン酸、3−アミノア
ニソール−5−スルホン酸、3−アミノアニソールー6
ースルホン酸、4−アミノアニソール−2−スルホン
酸、4−アミノアニソール−3−スルホン酸等を挙げる
事ができる。アニソールのメトキシ基がエトキシ基、n
ープロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ
基、t−ブトキシ基等のアルコキシなどのアルコキシ基
に置換された化合物を用いることも可能である。
【0021】これらの中で好ましくは、2−アミノアニ
ソール−3−スルホン酸、2−アミノアニソール−4−
スルホン酸、2−アミノアニソール−5−スルホン酸、
2−アミノアニソール−6−スルホン酸、3ーアミノア
ニソール−2ースルホン酸、3ーアミノアニソール−4
−スルホン酸、3−アミノアニソールー6ースルホン酸
である。アニリン、前記アニリン誘導体及び前記フェニ
レンジアミン類よりなる群から選ばれた少なくとも一種
の化合物と前記アミノベンゼンスルホン酸との共重合体
を既知の種々のスルホン化剤、例えば、硫酸、オレウ
ム、ピリジン−オレウム錯体、クロロスルホン酸など
の、公知のスルホン化剤によりスルホン化して得られる
スルホン化ポリアニリン共重合体も使用可能である。
【0022】本発明に使用するスルホン化ポリアニリン
共重合体は、スルホン酸基が導入された芳香環が、該共
重合体を構成する全芳香環繰り返し単位に対し10%以
上、好ましくは20%以上、更に好ましくは40%以上
含まれるものである。該共重合体中にスルホン酸基を含
む芳香環と含まない芳香環が混在したり、交互に並んだ
りしてもよく、スルホン酸基が導入された芳香環の繰り
返し単位が10%以上の該スルホン化ポリアニリン共重
合体の混合物であってもよい。スルホン化ポリアニリン
共重合体のスルホン酸基含有率が10%未満であるもの
は、水、アルコールまたはそれらの混合溶媒系への溶解
性または分散性が不十分になり、結果として基材フィル
ム上での塗布性や延展性が悪くなり、得られる塗布膜の
導電性が不十分となる。本発明に用いるスルホン化ポリ
アニリン共重合体の分子量は300〜500,000で
あり、溶媒への溶解性及び塗布膜の強度の点から好まし
くは1,000〜300,000の範囲である。該スル
ホン化ポリアニリン共重合体は、特開平9−27745
5号公報に記載された方法により製造できる。
【0023】前記組成物におけるスルホン化アニリンの
共重合体の使用割合は、溶媒100重量部に対して0.
1〜20重量部であり、好ましくは0.5〜5重量部で
ある。前記溶媒としては、ポリプロピレンフィルム等の
基材を溶解または膨潤させない範囲で種々のものが使用
可能であるが、水または/アルコール等の混合溶媒を用
いることが使用環境面で好ましく、基材上への塗布性や
導電性に、良い結果が得られる場合もある。
【0024】組成物に使用する有機溶媒としては、メタ
ノール、エタノール、プロパノール、イソピルアルコー
ル、ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、メ
チルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類、
メチルプロピレングリコール、エチルプロピレングリコ
ールなどのプロピレングリコール類、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類、N−メチル
ピロリドン、N−エチルピロリドン等のピロリドン類等
が挙げられる。これらは水と任意の割合で混合して用い
られる。具体例として、水/メタノール、水/エタノー
ル、水/プロパノール、水/イソプロピルアルコール、
水/メチルプロピレングリコール、水/エチレンプロピ
レングリコールなどを挙げることができる。水と有機溶
媒との比率の好ましい範囲は水/有機溶媒=1/10〜
10/1である。
【0025】本発明に使用する組成物の基材上での濡れ
性の向上を目的として、少量の界面活性剤を加えること
もできる。界面活性剤の具体例としては、アルキルスル
ホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルカルボ
ン酸等の陰イオン界面活性剤、アルキルアミン、アルイ
ル4級アミンなどの陽イオン界面活性剤、カルボキシベ
タイン、アミノカルボン酸等の両性界面活性剤、ポリエ
キシエチレンアルキルエーテルポリオキシエチレンソル
ビタン脂肪酸エステルなどの非イオン界面活性剤、およ
びフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキル
カルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフ
ルオロアルキルベンゼンスルホン酸、パーフルオロアル
キル4級アンモニウム、パーフルオロアルキルポリオキ
シエチレンエタノール等のフッ素系界面活性剤が挙げら
れる。
【0026】塗布方法としては、グラビアロールコーテ
ィング法、リバースロールコーティング法、ナイフコー
タ法、ディップコート法、バーコート法、スピンコート
法、スプレーコート法などがあるが、組成物に適したコ
ート方法には特に制限はない。フィルムへの塗布を製膜
工程内で同時に行うインラインコート法と製膜製造後独
立して行うオフラインコート法があるが、用途に応じて
好ましい方法を選ぶことが可能で特に制限はない。
【0027】[帯電圧半減期]本発明における帯電圧半
減期は、23℃、50%RHの相対湿度の雰囲気におい
て樹脂フィルムに高電圧、例えば、500〜2000V
の直流高電圧をチャージし、そのチャージ量と漏洩する
量がほぼ一定になる時間、例えば、20〜60秒印加し
たのち、電圧の印加を止め、その時点を起点として樹脂
フィルムの帯電圧が印加時の半分になるまでに要する時
間である。帯電圧半減期は、市販の装置、例えばシシド
静電気(株)製のSTATICHONESTOMETE
R TYPE−5109などを使用し、10KVの電圧
を25秒間印加したのち、電圧の印加を止めて、樹脂フ
ィルムの帯電圧が半分に減衰するまでに要する時間を付
属のデータ処理装置や、レコーダーなどにより知ること
ができる。
【0028】本発明では導電層の帯電圧半減期が0.5
〜20秒であることが好ましく、より好ましくは1〜1
0秒である。帯電圧半減期が0.5秒未満であると画像
濃度が低下し、20秒を越えるとプリンター排紙時に帯
電によるカールが発生し、排紙性が悪くなり、連続印字
に支障をきたす。さらに、支持体の画像濃度、画像鮮明
性を付与するために、画像受容面に画像受容層を設ける
ことが可能である。
【0029】[導電層の塗工量]本発明の電子写真用熱
可塑性樹脂フィルムにおける導電層の塗工後乾燥前の塗
工量は、導電層を設けた面の帯電圧半減期が0.5〜2
0秒を満足する範囲で適宜選択されるが、通常0.1〜
10g/m2 の範囲であり、好ましくは0.2〜7g/
2 、より好ましくは0.1〜1g/m2 の範囲であ
る。上記のように製造された電子写真用熱可塑性樹脂フ
ィルムは、ヒートロール定着式電子写真プリンター方式
を利用するカラーレーザープリンターで、導電層の反対
面に画像を形成することができる。
【0030】本発明の電子写真用熱可塑性樹脂フィルム
は、特定のスルホン化ポリアニリンを含有する導電性組
成物を画像受容層の反対面に導電層として設けることに
より、画像面を白色の熱可塑性フィルムにすることで導
電性組成物の色調を考えなくてもよい。さらに、特定の
帯電圧半減期に制御することで電子写真プロセスプリン
ターで鮮明な画像が得られる。また、静電気の帯電によ
るカールなど排紙時の弊害がない。かつ、煩雑な分散工
程も不要であり、製造工程の簡略化、コストの削減に効
果がある。
【0031】[画像受容層の形成]熱可塑性樹脂フィル
ム(i)に表面処理を介し、画像受容面側に印字後の画
像受容性向上のために無機及び/又は有機顔料とバイン
ダーとからなる画像受容層を設けても良い。無機顔料と
しては、軽質ないしは重質の炭酸カルシウム、クレー、
酸化チタン、シリカ、アルミナ等の通常のピグメントコ
ート層に使用されるものが使用可能である。画像受容性
向上層の厚みは、通常0.1〜20μmであり、好まし
くは0.5〜15μmである。バインダーとしては、ア
クリル系、スチレン系、アクリル−スチレン系、天然ゴ
ム系、合成ゴム系、エチレン−アクリルないしはメタク
リル系、ウレタン系などの高分子系のものが挙げられ、
通常ディスパージョンやエマルジョンといった水に分散
された形態で使用することが可能である、画像受容層
は、熱可塑性樹脂フィルム基材(i)の表面上に塗工し
て形成する。塗工は、ロールコーター、ブレードコータ
ー、バーコーター、エアーナイフコーター、グラビアコ
ーター、リバースコーター、ダイコーター、リップコー
ター、スプレーコーター等により行われる。さらに、必
要によりスムージングを行ったり、乾燥工程を経て画像
受容層が形成される。
【0032】[表面処理]熱可塑性樹脂フィルム基材
(i)を形成する熱可塑性樹脂フィルムのトナー密着性
向上、トナー画像受容層と熱可塑性樹脂フィルム基材
(i)との接着向上のために少なくともプリンタ印字
面、ないしは両面に表面処理を行うことが好ましい。表
面処理の方法としては、表面酸化処理、ないしは表面酸
化処理と表面処理剤の組み合わせである。表面酸化処理
としては、フィルムに一般的に使用されるコロナ放電処
理、フレーム処理、プラズマ処理、グロー放電処理、オ
ゾン処理などを単独または組み合わせて使用できる。こ
れらのうちで好ましくは、コロナ処理、フレーム処理で
ある。処理量は、コロナ処理の場合、600〜12, 0
00J/m2 (10〜200W・分/m2 )、好ましく
は1,200〜9,000J/m2 (20〜180W・
分/m2 )、フレーム処理の場合、8,000〜20
0,000J/m2 、好ましくは20,000〜10
0,000J/m2 が用いられる。
【0033】表面処理剤は主として下記のプライマーよ
り選ばれたもので、単独あるいは2成分以上の混合物で
ある。 プライマー プライマーとしては、例えば、ポリエチレンイミン、炭
素数1〜12の範囲のアルキル変性ポリエチレンイミ
ン、ポリ(エチレンイミン−尿素)及びポリアミンポリ
アミドのエチレンイミン付加物及びポリアミンポリアミ
ドのエピクロルヒドリン付加物等のポリエチレンイミン
系重合体、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共重
合体、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル−メタク
リル酸エステル共重合体、ポリアクリルアミドの誘導
体、オキサゾリン基含有アクリル酸エステル系重合体、
ポリアクリル酸エステル等のアクリル酸エステル系重合
体、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、
ポリビニルアルコール、樹脂等の水溶性樹脂、また、ポ
リ酢酸ビニル、ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリプロピレン、
アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等の水分散性樹
脂等を用いることができる。これらの内で好ましくは、
ポリエチレンイミン系重合体及びウレタン樹脂、ポリア
クリル酸エステル等であり、より好ましくはポリエチレ
ンイミン系重合体であり、更に好ましくは重合度は20
〜3,000のポリエチレンイミン、ポリアミンポリア
ミドのエチレンイミン付加体、ないしはこららに炭素数
が1〜24のハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルケニ
ル、ハロゲン化シクロアルキル、ハロゲン化ベンジル基
によって変性された変性ポリエチレンイミンである。
【0034】本発明の前段の表面処理剤は、必要に応じ
て以下の任意成分を含有するものであってもよい。 任意成分1:架橋剤 架橋剤を添加することにより、さらに塗膜強度や耐水性
を向上させることができる。架橋剤としては、グリシジ
ルエーテル、グリシジルエステル等のエポキシ系化合
物、エポキシ樹脂、イソシアネート系、オキサゾリン
系、ホルマリン系、ヒドラジド系等の水分散型樹脂を挙
げることができる。架橋剤の添加量は、通常、上記の表
面処理剤の溶媒を除いた有効成分100重量部に対して
100重量部以下の範囲である。
【0035】 任意成分2:アルカリ金属塩又はアル
カリ土類金属塩 アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩として、水溶性
の無機塩、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸カリウム、亜硫酸ナトリウム、その他のアルカ
リ性塩、及び塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸ナ
トリウム、トリポリ燐酸ナトリウム、ピロ燐酸ナトリウ
ム、アンモニウム明礬等を挙げることができる。任意成
分の量は、通常、上記の表面処理剤の溶媒を除いた有効
成分100重量部に対して50重量部以下である。 任意成分3:表面処理剤は、更に、界面活性剤、消
泡剤、水溶性或いは水分散性の微粉末物質その他の助剤
を含有させることもできる。任意成分の量は、通常、上
記の表面処理剤の溶媒を除いた有効成分100重量部に
対して20重量部以下である。
【0036】[表面処理層の形成]上記表面処理層の各
成分は、水或いはメチルアルコール、エチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール等の親水性溶剤に溶解させ
てから用いるものであるが、中でも水溶液の形態で用い
るのが普通である。溶液濃度は通常0.1〜20重量
%、好ましくは0.1〜10重量%程度である。塗工方
法としては、ロールコーター、ブレードコーター、バー
コーター、エアーナイフコーター、サイズプレスコータ
ー、グラビアコーター、リバースコーター、ダイコータ
ー、リップコーター、スプレーコーター等により行わ
れ、必要によりスムージングを行ったり、乾燥工程を経
て、余分な水や親水性溶剤が除去される。塗工量は乾燥
後の固形分として0.005〜5g/m2 、好ましくは
0.01〜2g/m2 である。熱可塑性樹脂フィルム基
材(i)を形成する熱可塑性樹脂フィルムが延伸フィル
ムの場合、表面処理層の塗工はその縦または横延伸の前
後を問わず、一段の塗工でも多段の塗工でも構わない。
【0037】
【発明の実施の形態】以下に示す実験例および比較例に
よって、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこ
れに限定されない。なお、これら実験例において使用し
た原料素材及び評価方法は、以下に示すものを採用し
た。また、成分配合比における「部」は「重量部」を示
す。 [評価]下記評価にあたっては、電子写真用熱可塑性樹
脂フィルムを23℃、相対湿度50%の恒温恒湿室内で
1日間放置後、測定を実施した。 [帯電圧半減期]得られた電子写真用熱可塑性樹脂フィ
ルムを50mm×50mmに断裁し、STATIC H
ONESTOMETER TYPE−5109(シシド
静電気(株)製)で、10KVの電圧を25秒間印加さ
せたのち、電圧の印加を止めサンプルの帯電圧が半分に
なるまでに要する時間を半減期とした。
【0038】[排紙性]得られた電子写真用熱可塑性樹
脂フィルムをA−4(210mm幅×297mm長)に
断裁し、23℃、相対湿度50%の恒温恒湿室内で1日
間放置後、市販のヒートロール定着式電子写真カラープ
リンター、Phaser560(ソニーテクトロニクス
(株)製、商品名)で排紙時印字面が上に向いた通紙方
法(フェースアップ通紙)で印字を行った。その排紙直
後の用紙の静電気帯電による変形カールを観察した。得
られた電子写真用熱可塑性樹脂フィルムの変形が、通常
のレーザープリンター用に市販されているPPC用パル
プ紙に印字したものと比較して同等であれば、問題なし
(○)、4隅のカール高さが50mm以上で100mm
以内であれば(△)、円筒形の場合(×)とした。
【0039】[印字濃度、鮮明性]目視にて評価し、通
常のレーザープリンター用に市販されているPPC用パ
ルプ紙に印字したものと比較して同等であれば、問題な
し(○)、印字の太りや変形、地汚れ、印字濃度不足等
が目立てば不良(×)とした。 [導電剤の合成] スルホン酸基含有ポリアニリン塗布液の調整 フェニレンジアミン10重量部とp−アミノベンゼンス
ルホン酸19重量部を塩酸酸性条件下で硫酸アンモニウ
ムの塩酸溶液に滴下した。滴下終了後、さらに所定時間
攪拌した後、反応生成物を濾別洗浄、乾燥し、粉末状の
共重合体を得た。この共重合体を濃硫酸1000重量部
中に加え、所定の温度で6時間攪拌しスルホン化した。
反応生成物をエタノール液中に滴下し、得られた沈殿物
を濾別洗浄、乾燥し、スルホン化ポリアニリンを得た。
この化合物はIRスペクトルにおいて1100cm-1
近にスルホン酸基の吸収が認められた。このスルホン化
ポリアニリンのスルホン酸基の含有量は50%であっ
た。上記スルホン化ポリアニリン1.5重量部、トリメ
チルアミン1.2重量部を水50重量部及びイソプロパ
ノール50重量部に溶解した。この塗布液を導電性組成
物とした。色相は、濃緑色で外観上は不溶物が全く見ら
れなかった。
【0040】
【実施例1】<可塑性樹脂フィルム(i)>メルトフロ
ーレート(MFR)3.5g/10分のポリプロピレン
に、平均粒径1.5μmの重質炭酸カルシウム15重量
%、チタンホワイト0.7重量%、MFRが10g/1
0分の高密度ポリエチレン5重量%を配合した組成物
(C')を、250℃に設定した押出機にて混練した後、
240℃に設定した押出機に接続したTダイよりシート
状に押出し、冷却装置にて冷却して無延伸シートを得
た。尚、上記のシート状に押出した組成物及び以下の押
出しや積層に使用する組成物には、使用するポリプロピ
レンと炭酸カルシウムの合計量100部にたいして3−
メチル−2,6−ジ−t−ブチルフェノール0.05部
とフェノール系安定剤であるイルガノックス1010
(チバガイキー社製、商品名)0.05部、リン系安定
剤であるウエストン618(ゼネラルエレクトリック
(株)製、商品名)0.05部を配合した。このシート
を142℃の温度に加熱して、周速の異なるロール群か
らなる縦延伸機で縦方向に4.5倍延伸した。
【0041】MFRが8g/10分のポリプロピレン4
6重量%、マレイン酸変性ポリプロピレン4重量%、高
密度ポリエチレン(MFR;10g/10分)5%と平
均粒径1.5μmの炭酸カルシウム44.3重量%、チ
タンホワイト0.7重量%とを混合した組成物(A')を
240℃に設定した押出機により溶融混練したものと、
MFRが10g/10分のポリプロピレン50重量%と
平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム44.5重量%、
高密度ポリエチレン(MFR;10g/10分)5%、
チタンホワイト0.5重量%を混合した組成物(B')を
240℃に設定した別の押し出し機で溶融混練したもの
をダイ内で積層し、この積層物を(A')が外側となるよ
うに、上記(C')の樹脂組成物を押出して延伸して得ら
れた縦4.5倍延伸シートの両面に共押出しして5層積
層物(A'/B'/ C' /B'/A')を得た。 <延伸>上記の5層積層物をテンターオーブンにて15
7℃に加熱した後、横方向に9.4倍の延伸を行い、次
いでテンターオーブンに続いた熱セットゾーン(設定温
度168℃)を通過させて、厚さ120μmの5層積層
フィルム(各層の厚さ;7μm/23μm/60μm/
23μm/7μm)を得た。
【0042】[画像受容層の形成] <表面処理層の形成>このフィルムの両面に、印加エネ
ルギー密度100W・分/m2 にてコロナ放電処理を行
った。ついで、このフィルムの両面に、ブチル変性ポリ
エチレンイミン、ポリアミンポリアミドのエチレンイミ
ン付加物、及び第4級アンモニウム塩構造を含む基を分
子鎖内に含むアクリル酸アルキルエステル共重合体系帯
電防止剤の等量混合物を含有する水溶液をロールコータ
ーを用いて乾燥後の塗工量が片面あたり約0.1g/m
2 となるように塗工し、乾燥して表面処理層を形成し
た。
【0043】<物性測定>このものの、JIS P81
18−1976により測定された厚さは120μm、密
度は1g/cm3 、JIS P8138−1976によ
り測定された不透明度は90%、空孔率は12%であっ
た。このものを、縦横ともに100mmの正方形に断裁
し、気温23℃、相対湿度50%の恒温恒湿室内でカセ
トメーターを用いてその寸法を測定した後、130℃の
通風オーブン中に30分間熱処理し、取り出した後、同
様の恒温恒湿室内で1時間放冷し、寸法を測定して、オ
ーブン処理前の寸法と比較して収縮率を算出したとこ
ろ、縦1.2%、横0.6%で、平均0.9%であっ
た。上記フィルムの(i)画像受容層とは反対面に導電
性組成物をメイヤーバー#4でコートし、80℃で1分
間乾燥して塗工量が0.35g/m2 のフィルムを得
た。このフィルムの帯電圧半減期は1秒であった。次い
で、この熱可塑性フィルムの画像面に任意の画像をヒー
トロール定着式電子写真カラープリンター(Phase
r560、ソニーテクトロニクス(株)製、商品名)を
用いて出力した。この結果を表−1に示した。
【0044】
【実施例2】導電性組成物をメイヤーバー#3でコート
し、塗工量が0.28g/m2 のフィルムとした以外は
実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィル
ムの帯電圧半減期は3.5秒であった。次いで、実施例
1と同様に得られた熱可塑性樹脂フィルムの画像面に任
意の画像を出力した。その結果を表−1に示す。
【比較例1】実施例1記載の熱可塑性フィルム(i)を
電子写真用紙として、実施例1と同じプリンターで印字
した。その結果を表−1に示す。
【0045】
【比較例2】導電性組成物を画像受容層にコートした以
外は実施例1と同様にしてフィルムを得た。画像受容層
に濃緑色の導電性組成物を塗布すると画像面のベース色
調が緑色となり、画像の鮮明性に欠け、任意画像のイエ
ロー系トナー部が紫色に変化し、誤色が発生する。
【比較例3】導電性組成物を画像受容層にコートした以
外は実施例2と同様にしてフィルムを得た。画像受容層
に濃緑色の導電性組成物を塗布すると画像面のベース色
調が緑色となり、画像の鮮明性に欠け、任意画像のイエ
ロー系トナー部が紫色に変化し、誤色が発生する。
【0046】
【実施例3】画像受容面に画像受容層を設けた以外は実
施例1と同様にしてフィルムを得た。 <画像受容層の形成>上記フィルムの画像受容層に、以
下の操作により、塗工量約10g/m2 の画像受容層を
形成した。水100gにブリリアントS−15(沈降性
炭酸カルシウム系顔料、50重量%水分散液、白石工業
(株)製;商品名)40部、ウルトラホワイト90(ク
レー系顔料、エンゲルハード(株)製;商品名)の50
重量%水分散液10部、モビニールM735(アクリル
系エマルジョン、乾燥固形分43%、ヘキスト合成
(株)製;商品名)45部、Z−100(変性ポリビニ
ルアルコール、日本合成化学工業(株)製;商品名)の
15重量%水溶液を5部、をスリーワンモーターを取り
付けた攪拌翼にて十分攪拌しながら順に加え、全成分を
加え終わった後、室温にて2時間攪拌し、塗工液を作製
した。この塗工液を、上記のフィルム(i)の片面に、
バーコーターを用いて乾燥後の塗工量が約10g/m2
となるよう塗工し、105℃の通風オーブン中で2分間
乾燥し、取り出した後室温にて4時間放置した。以上、
得られたフィルムの結果を表−1にまとめた。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、熱可塑性樹脂フィルムに特定の導電層を設け、帯電
圧半減期を制御することにより印字安定性に優れ、画像
の鮮明性等に優れた電子写真用紙が得られ、特に、ヒー
トロール定着式電子写真プロセス式プリンターで記録し
た時に鮮明な画像及び排紙性が優れ、連続して安定した
記録を可能とする。また、この電子写真熱可塑性樹脂フ
ィルムは、電子写真記録ラベルとしても用いることがで
きる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂フィルム基材(i)の画像
    受容層の反対面に導電層(ii)を設けた電子写真用熱
    可塑性樹脂フィルムにおいて、前記導電層(ii)が、
    23℃、50%RHの湿度においての帯電圧半減期が
    0.5〜20秒の間になる導電性組成物の塗布層である
    ことを特徴とする電子写真用熱可塑性樹脂フィルム。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂フィルム基材(i)が、熱
    可塑性樹脂35〜100wt%、無機及び/又は有機微
    細粉末65〜0wt%を含有するものである請求項1に
    記載の電子写真用熱可塑性樹脂フィルム。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂フィルム基材(i)が、次
    式で示される空孔率が8〜60%のものである請求項1
    または2に記載の電子写真用熱可塑性樹脂フィルム。 【式1】
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂
    である請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真用熱可
    塑性樹脂フィルム。
  5. 【請求項5】 ポリオレフィン系樹脂が、プロピレン系
    樹脂である請求項4に記載の電子写真用熱可塑性樹脂フ
    ィルム。
  6. 【請求項6】 熱可塑性樹脂フィルム基材(i)のJI
    S P8138−1976に基づく不透明度が60%〜
    100%である請求項1〜5のいずれかに記載の電子写
    真用熱可塑性樹脂フィルム。
  7. 【請求項7】 導電層(ii)が、スルホン化ポリアニ
    リンを含有する導電性組成物である請求項1〜6のいず
    れかに記載の電子写真用熱可塑性樹脂フィルム。
  8. 【請求項8】 スルホン化ポリアニリンが、アニリン、
    アニリン誘導体及びフェニレンジアミン類よりなる群か
    ら選ばれた少なくとも一種の化合物とアミノベンゼンス
    ルホン酸化合物とからなる共重合体をスルホン化する事
    により得られるアニリン系共重合体スルホン化物である
    ことを特徴とする請求項7に記載の電子写真用熱可塑性
    樹脂フィルム。
  9. 【請求項9】 スルホン化ポリアニリンが、アニリン、
    アニリン誘導体及びフェニレンジアミン類よりなる群か
    ら選ばれた少なくとも一種の化合物とアルコキシ基置換
    アミノベンゼンスルホン酸化合物とを共重合する事によ
    り得られるアニリン系共重合体スルホン化物である事を
    特徴とする請求項7記載の電子写真用熱可塑性樹脂フィ
    ルム。
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