JP2000097289A - 高負荷伝動用vベルト - Google Patents

高負荷伝動用vベルト

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JP2000097289A JP10265899A JP26589998A JP2000097289A JP 2000097289 A JP2000097289 A JP 2000097289A JP 10265899 A JP10265899 A JP 10265899A JP 26589998 A JP26589998 A JP 26589998A JP 2000097289 A JP2000097289 A JP 2000097289A
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G5/00V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
    • F16G5/16V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts
    • F16G5/166V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts with non-metallic rings

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)
  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブロックと張力帯の干渉による発熱をなくし
てベルト寿命を長くする。 【解決手段】 下向き係合凸部10側であるブロック7
下面と上向き係止凹溝4側である張力帯1上面との間に
隙間12を形成し、ベルト走行時に互いに干渉しないよ
うにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ブロックVベル
トと呼ばれる高負荷伝動用Vベルトの改良に関し、特に
ブロックと張力帯との係合部周りの発熱対策に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】コンバインやトラクタ等の農業用機械及
び自動車等の変速装置として、変速時の操作性の向上や
燃費の改善等を図る観点から、ベルト式無段変速装置の
開発が進められている。このベルト式無段変速装置は、
駆動軸及び従動軸の各々に溝間隔が可変なプーリを取り
付けるとともに、この2個のプーリ間にVベルトを巻き
掛け、上記各プーリの溝間隔を調整して回転ピッチを変
化させることで無段階に変速するように構成されてい
る。
【0003】このようなVベルトとして、例えばエンド
レスの一対のゴム製張力帯と、ベルト幅方向両側部に上
記各張力帯を嵌合する嵌合溝及びプーリのベルト溝側部
と摺接する摺接部を有する多数のブロックとで構成さ
れ、上記各張力帯の上下面に形成された凹溝と各ブロッ
クの嵌合溝の上下面に形成された凸部とを互いに係合さ
せることにより、各ブロックが両張力帯に係止されてベ
ルト長手方向全長に亘って所定ピッチで並設されたいわ
ゆるブロックVベルトと呼ばれる高負荷伝動用Vベルト
が知られている(例えば特開平9―25999号公報参
照)。
【0004】このブロックVベルトは、プーリの側圧を
各ブロックで受けるとともに、動力伝達を張力帯で行う
ようになされており、従来のゴムVベルトに比べて屈曲
性が良く、高側圧に耐え得るようにすることが可能であ
り、また、金属Vベルトに比べて軽量化が図れて潤滑が
不要になるとともに、騒音が少ない等の多くの利点を有
している。
【0005】そして、一般には、張力帯と各ブロックと
の係合関係は、図5に示すように、各ブロック101の
下向き係合凸部102を張力帯103の上向き係止凹溝
104に係合させるとともに、上記各ブロック101の
上向き係合凸部105を上記張力帯103の下向き係止
凹溝106に係合させており、これにより各ブロック1
01を張力帯103に係止するようになっている。図5
中、107は張力帯103の本体を構成する保形ゴム
層、108は保形ゴム層107に埋設されている心線、
109は保形ゴム層107の上下両面に被着されている
帆布である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の場合
において、各ブロック101を張力帯103に係止した
状態で、各ブロック101の下向き係合凸部102と張
力帯103の上向き係止凹溝104、及び各ブロック1
01の上向き係合凸部105と張力帯103の下向き係
止凹溝106とは共に、隙間なく圧接していることか
ら、ベルト走行時、各ブロック101が揺動すると、特
にベルト上側の係合箇所で下向き係合凸部102周りの
ブロック101下面と上向き係止凹溝104周りの張力
帯103上面とが擦り合って両者間に摩擦による発熱が
生じ、ベルト寿命が短くなるという問題がある。また、
ブロックVベルトがプーリに巻き付いたり、あるいは逆
にプーリから離れる際に張力帯103が弾性変形し、こ
れに伴い、ベルト上側の係合箇所で上向き係止凹溝10
4周りの張力帯103上面が下向き係合凸部102周り
のブロック101下面に強く押し付けられて両者間に圧
縮による発熱が生じ、ベルト寿命が短くなるという問題
もある。
【0007】この発明はかかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、ブロックと張力帯の
上下2箇所の係合箇所のうち上側の係合関係を工夫する
ことにより、互いの干渉による発熱をなくしてベルト寿
命を長くすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明は、ブロックと張力帯とを上側の係合部周
りで接触しないようにしたことを特徴とする。
【0009】具体的には、この発明は、下方に突出する
下向き係合凸部を下面に有する多数のブロックと、上記
各ブロックの下向き係合凸部が係合する上向き係止凹溝
を上面に有するエンドレスの張力帯とを備え、上記各ブ
ロックが上記張力帯に下向き係合凸部と上向き係止凹溝
との係合関係により係止されてベルト長手方向全長に亘
って所定ピッチで並設され、ベルト走行時、上記各ブロ
ックのベルト幅方向両側部がプーリのベルト溝側部と摺
接する高負荷伝動用Vベルトを対象とし、次のような解
決手段を講じた。
【0010】すなわち、請求項1に記載の発明は、上記
各ブロックを張力帯に係止した状態で、ブロック下面と
張力帯上面との間に隙間を形成したことを特徴とする。
【0011】上記の構成により、請求項1に記載の発明
では、ベルト走行時、各ブロックが揺動しても、ベルト
上側の係合箇所で下向き係合凸部周りのブロック下面と
上向き係止凹溝周りの張力帯上面とは隙間がある分だけ
互いに離れていて干渉せず、両者間で摩擦による発熱が
なくベルト寿命が長くなる。また、ベルトがプーリに巻
き付いたり、あるいは逆にプーリから離れる際に張力帯
は弾性変形するが、上述の如きブロック下面と張力帯上
面との間にある隙間によって互いに干渉しないので、両
者間で圧縮による発熱がなくベルト寿命が長くなる。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、ブロック下面と張力帯上面との間の隙
間を、下記の式 c=h−d h/3≧c>0 c:ブロック下面と張力帯上面との間の隙間の寸法 h:下向き係合凸部の突出寸法 d:上向き係止凹溝の深さ寸法 の関係に設定したことを特徴とする。
【0013】上記の構成により、請求項2に記載の発明
では、請求項1の効果が確実に実現する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面に基づいて説明する。
【0015】図1〜4はこの発明の実施の形態に係る高
負荷伝動用VベルトであるブロックVベルトAを示す。
図1〜4において、1はエンドレスの左右一対の張力帯
であって、この各張力帯1は保形ゴム層2を備えてな
り、この保形ゴム層2の内部には、心線3がベルト長手
方向にスパイラル状にかつ平行に埋設されている。
【0016】上記保形ゴム層2の上面には、ベルト幅方
向に延びる多数の上向き係止凹溝4がベルト長手方向全
長に亘って所定ピッチで並設されているとともに、下面
にもベルト幅方向に延びる多数の下向き係止凹溝5が上
記上向き係止凹溝4に対応してベルト長手方向全長に亘
って所定ピッチで並設されている。上記各上向き係止凹
溝4は矩形の断面形状であり、上記各下向き係止凹溝5
は緩やかに凹状に湾曲した断面形状であり、上記保形ゴ
ム層2の上下両面には帆布6が一体に被着されている。
【0017】上記両張力帯1には、略「H」形に形成さ
れた多数のブロック7がベルト長手方向全長に亘って所
定ピッチで並設されている。この各ブロック7は上側ビ
ーム7aと下側ビーム7bとをセンタピラー7cで一体
に連結して構成され、上記上側ビーム7aと下側ビーム
7bとの間に嵌合溝8が「コ」の字形に形成され、この
両嵌合溝8に上記各張力帯1を嵌合するようになってい
る。そして、各ブロック7のベルト幅方向両側部、つま
り上側ビーム7a及び下側ビーム7bの各々の端面をプ
ーリBのベルト溝側部b1に摺接する摺接部9としてい
る。なお、この各ブロック7は、例えばアルミニウム又
はアルミニウム合金製の略「H」形に形成されたブロッ
ク本体を補強材として、このブロック本体の少なくとも
上記摺接部9をフェノール系複合材料等からなる樹脂層
で被覆して構成されているが、この発明では樹脂層を省
略して単一物として現している。
【0018】上記各嵌合溝8上面である上側ビーム7a
下面には、張力帯1の各上向き係止凹溝4に係合するベ
ルト幅方向に延びる下向き係合凸部10が下向きに突出
して形成されているとともに、各嵌合溝8下面である下
側ビーム7b上面にも張力帯1の各下向き係止凹溝5に
係合するベルト幅方向に延びる上向き係合凸部11が上
記下向き係合凸部10に対応して上向きに突出して形成
されている。上記下向き係合凸部10は上記張力帯1の
各上向き係止凹溝4に対応して矩形の断面形状であり、
上記上向き係合凸部11は上記張力帯1の各下向き係止
凹溝5に対応して緩やかに凸状に湾曲した断面形状にな
っている。そして、上記各ブロック7の嵌合溝8に張力
帯1を嵌合させて各ブロック7の下向き係合凸部10を
各張力帯1の上向き係止凹溝4に係合させるとともに、
各ブロック7の上向き係合凸部11を各張力帯1の下向
き係止凹溝5に係合させることにより、各ブロック7を
張力帯1に係止してベルト長手方向全長に亘って所定ピ
ッチで並設するようになっている。この係止並設状態
で、上記各張力帯1は各ブロック7の摺接部9から所定
寸法だけ側方に突出しており、図4に示すように、この
突出部はベルト走行時にプーリBのベルト溝側部b1に
圧接して実質的に両側の摺接部9と面一になされる。
【0019】そして、上述の如く構成されたブロック7
と張力帯1との組合わせからなるブロックVベルトA
は、駆動側及び従動側の2つの変速プーリB間に巻き掛
けられてベルト式無段変速装置を構成し、ベルト走行
時、各ブロック7の摺接部9がプーリBのベルト溝側部
b1と摺接するようになっている。
【0020】この発明の特徴として、図1に拡大詳示す
るように、上記各ブロック7を張力帯1に係止した状態
で、下向き係合凸部10側であるブロック7下面(嵌合
溝8上面)と上向き係止凹溝4側である張力帯1上面と
の間には隙間12が形成されている。
【0021】このように、ブロック7下面(嵌合溝8上
面)と張力帯1上面が隙間12だけ距離を隔てているこ
とから、ベルト走行時、各ブロック7が揺動しても、ブ
ロック7下面(嵌合溝8上面)と張力帯1上面との干渉
を回避することができ、両者間の摩擦による発熱を防止
してベルト寿命を長くすることができる。また、ブロッ
クVベルトAがプーリBに巻き付いたり、あるいは逆に
プーリBから離れる際に張力帯1は弾性変形するが、上
述の如きブロック7下面(嵌合溝8上面)と張力帯1上
面との間にある隙間12によって互いの干渉を回避する
ことができ、両者間の圧縮による発熱を防止してベルト
寿命を長くすることができる。
【0022】この際、上記ブロック7下面(嵌合溝8上
面)と張力帯1上面との間の隙間12を、下記の式 c=h−d h/3≧c>0 c:ブロック下面と張力帯上面との間の隙間の寸法 h:下向き係合凸部の突出寸法 d:上向き係止凹溝の深さ寸法 の関係に設定することが好ましいということが、次の実
験結果から明らかになった。その実験結果を表1にまと
めて下記に挙げる。
【0023】
【表1】
【0024】この実験結果によると、上記の式(h/3
≧c>0)を満たす実験例3〜5では、この実験結果に
よると、上記の式(h/3≧c>0)を満たす実験例3
〜5 では、ベルト発熱が118℃、114℃、113
℃と他の実験例よりも低く、また、騒音レベルはいずれ
も78dBと低く、耐久性においても500hr走行し
ても切断に至らず優れており、全ての評価項目において
好ましい結果が得られていることが判る。しかし、実験
例1では、ブロック7下面(嵌合溝8上面)と張力帯1
上面との間に圧縮力が作用しているため、ベルト発熱が
154℃と高く、耐久性は300hr走行で切断して乏
しく、また、実験例2では、ブロック7下面(嵌合溝8
上面)と張力帯1上面との間に隙間12がないため、ベ
ルト発熱が142℃と高く、耐久性は460hr走行で
切断して乏しく、共にベルト発熱及び耐久性の評価項目
において悪い結果が得られていることが判る。なお、実
験例6では、ブロック7下面(嵌合溝8上面)と張力帯
1上面との間に隙間12があるものの隙間12の寸法が
大きく、上記の式(h/3≧c>0)満たしていない
ため、ベルト発熱が131℃と高く、また、騒音レベル
も91dBと高く、耐久性においても420hr走行で
切断して乏しく、実験例3〜5のようには好ましい結果
を得ることができなかった。これは、 各ブロック7が
ベルト走行中に大きく揺動することによるものと思われ
る。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、下向き係合凸部側であるブロック下面と上向き係止
凹溝側である張力帯上面との間に隙間を形成したので、
ベルト走行時、ブロックの揺動やベルトがプーリに巻き
付いたりプーリから離れる際の張力帯の弾性変形によっ
ても、ブロック下面と張力帯上面とが干渉せず、摩擦発
熱や圧縮発熱を防止してベルト寿命を長くすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係るブロックVベルト
の要部を示す側面図である。
【図2】この発明の実施の形態に係るブロックVベルト
の斜視図である。
【図3】この発明の実施の形態に係るブロックVベルト
の側面図である。
【図4】図3のIV−IV線における断面図である。
【図5】従来例の図1相当図である。
【符号の説明】
1 張力帯 4 上向き係止凹溝 7 ブロック 9 摺接部(ベルト幅方向両側部) 10 下向き係合凸部 12 隙間 A ブロックVベルト(高負荷伝動用Vベ
ルト) B プーリ b1 ベルト溝側面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下方に突出する下向き係合凸部を下面に
    有する多数のブロックと、 上記各ブロックの下向き係合凸部が係合する上向き係止
    凹溝を上面に有するエンドレスの張力帯とを備え、 上記各ブロックが上記張力帯に下向き係合凸部と上向き
    係止凹溝との係合関係により係止されてベルト長手方向
    全長に亘って所定ピッチで並設され、ベルト走行時、上
    記各ブロックのベルト幅方向両側部がプーリのベルト溝
    側部と摺接する高負荷伝動用Vベルトであって、 上記各ブロックを張力帯に係止した状態で、ブロック下
    面と張力帯上面との間には隙間が形成されていることを
    特徴とする高負荷伝動用Vベルト。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の高負荷伝動用Vベルトに
    おいて、 ブロック下面と張力帯上面との間の隙間は、下記の式 c=h−d h/3≧c>0 c:ブロック下面と張力帯上面との間の隙間の寸法 h:下向き係合凸部の突出寸法 d:上向き係止凹溝の深さ寸法 の関係に設定されていることを特徴とする高負荷伝動用
    Vベルト。
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