JP2000096825A - コンクリート打設用クレーン装置 - Google Patents

コンクリート打設用クレーン装置

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JP2000096825A
JP2000096825A JP10271423A JP27142398A JP2000096825A JP 2000096825 A JP2000096825 A JP 2000096825A JP 10271423 A JP10271423 A JP 10271423A JP 27142398 A JP27142398 A JP 27142398A JP 2000096825 A JP2000096825 A JP 2000096825A
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JP
Japan
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concrete
chute
kneading
arm
kneading box
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JP10271423A
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English (en)
Inventor
Takatsugu Wakamatsu
敬継 若松
Mitsuo Takeda
光雄 武田
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Maeda Corp
Kabuki Construction Co Ltd
Original Assignee
Maeda Corp
Kabuki Construction Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリート打設用クレーン装置のシュート
からコンクリートを打設する際に、材料分離のない十分
に混練されたコンクリートを打設すること、及び打設コ
ンクリートの飛散を極力防止し、作業性及び作業環境の
改善を図る。 【解決手段】 上下に延びる支持ポスト1と、その支持
ポストに対して支持ポストの軸回りに旋回可能に設けた
アーム10と、そのアームの先端部から垂下したコンク
リート打設用のシュートSとを備え、そのシュートを介
して打設すべきコンクリートの移送経路を支持ポスト及
びアームに沿って配設したコンクリート打設用クレーン
装置において、シュートは自重により垂下して上下に延
びる混練ボックス20を含み、その混練ボックスは、内
部を流下するコンクリートの断面形状を変化させて混練
する複数の変形通路22、23と、それら変形通路に連
続する下向きの排出口bとを有する構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート打設
用クレーン装置に関し、特に、ダム施工において打設す
るコンクリートのように、クレーンを用いた高所位置か
ら大量のコンクリートを連続打設する際に、コンクリー
トの材料分離を防止しながら打設することができるよう
にした技術に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリートを打設してコンクリート構
造物等を施工する場合、そのコンクリートを予め十分に
混練してから打設する必要がある。十分に混練すること
により、必要かつ均一な流動性の確保や硬化後における
コンクリート強度の向上を図ることができるからであ
る。
【0003】従来、ダムの施工において、通称タワーベ
ルコンと呼ばれているコンクリート打設用クレーン装置
を用いてコンクリートを打設することが行われている。
このタワーベルコンによれば、例えばダムの洪水吐コン
クリート打設領域のように、打設領域が広範でしかも高
低差が著しく、人力作業では困難な場所でも極めて容易
かつ効率的にコンクリートの打設作業を行うことができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
たタワーベルコンによるコンクリート打設方法では、確
かにコンクリートの打設作業が容易になる反面、次のよ
うな点で解決すべき課題があった。
【0005】第1に、コンクリートの移送経路が長いた
め、コンクリートを混練してから打設するまでの間の時
間も長くなり、打設前のコンクリートに材料分離が生じ
る問題である。即ち、ダム用タワーベルコンの場合、コ
ンクリートの移送経路が数百メートルにも及ぶ。そのた
め、移送の途中で多少の材料分離が生じるのは避けられ
ない。このコンクリートの分離現象は、移送経路が長く
なればなるほど顕著になるという問題がある。
【0006】第2に、コンクリートの打設は、通常、ア
ーム先端から垂下させたシュートを用いて行っている
が、これには大きな高低差があるため、シュート内を落
下する際にもコンクリートの分離現象が生じやすい問題
がある。さらに、このように高低差が大きいために、コ
ンクリートがその打設面に落下した際に飛散し、その下
で均し作業や締め固め作業等を行う作業者に対する環境
を悪化させる問題もある。
【0007】第3に、打設コンクリートに材料分離現象
が生じていると、その分、締め固め作業に時間がかかる
だけでなく、打設コンクリート全体の流動性の良否や硬
化後のコンクリート強度等にも影響を及ぼす問題があ
る。
【0008】よって、本発明は、コンクリートの移送経
路の長いコンクリート打設用クレーン装置において、そ
のシュートからコンクリートを打設する際に、材料分離
のない十分に混練されたコンクリートを打設することが
できる技術を提供することを課題とする。また、本発明
は、打設コンクリートの飛散を極力防止し、作業性及び
作業環境の改善を図ることができる技術を提供すること
を課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では、上下に延び
る支持ポストと、その支持ポストに対して支持ポストの
軸回りに旋回可能に設けたアームと、そのアームの先端
部から垂下したコンクリート打設用のシュートとを備
え、そのシュートを介して打設すべきコンクリートの移
送経路を支持ポスト及びアームに沿って配設したコンク
リート打設用クレーン装置において、シュートは自重に
より垂下して上下に延びる混練ボックスを含み、その混
練ボックスは、内部を流下するコンクリートの断面形状
を変化させて混練する複数の変形通路と、それら変形通
路に連続する下向きの排出口とを有する構成とした。
【0010】混練ボックス内をコンクリートが自重によ
って流下し、その途中で混練された後に排出される。し
たがって、混練直後のコンクリートを打設することがで
きる。また、混練ボックス内での混練作用によって、コ
ンクリートの流下速度が緩慢になる。その結果、シュー
トの実質的な高低差を小さくすることができる。
【0011】本発明では、混練ボックスの排出口側に、
自身の弾力性で開口の大きさを可変にする絞りを設けた
構成とするのも大変好適である。そうすることで、混練
ボックス内にコンクリートが充満するため、混練効率を
より高めることができるからである。
【0012】混練ボックスとしては、シュートの途中又
は下部の少なくとも下部に位置している構成とすること
もできる。混練ボックスをシュートの下部に設けた場
合、その混練ボックスの排出口とコンクリート打設面と
の距離が最小限になり、コンクリートの自由落下高さを
小さくすることができる。これにより、分離防止、飛散
防止機能がより向上する。
【0013】シュート自体は、その内部流路の断面形状
を可変にするための弾力性をもつ素材で形成し、混練ボ
ックスは、シュートの長さ方向の途中に設け、その混練
ボックスの下方に位置するシュート部分で絞りを構成す
るのも大変好適である。これにより、絞りを別途に設け
る必要がないからである。
【0014】混練ボックスは、上下に接続された複数の
エレメントからなり、各エレメントはそれぞれ複数の変
形通路を有し、各変形通路はその断面形状が入口部から
出口部に向かって連続的に変化しており、それら各変形
通路の出口部と入口部との接続部分に、変形通路内を流
れるコンクリートの合流分割手段を設けた構成とするこ
ともできる。これにより、エレメントの接続数を変える
だけで、必要な混練機能を与えることができ、しかもシ
ュートを必要な長さに自在に調整することができるから
である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、添付の図1〜図7を参照して説明する。図1
は、本発明を適用したコンクリート打設用クレーン装置
の側面図であり、図2はその平面図である。図3は図1
のシュート部分の拡大図、図4は混練ボックスを構成す
るエレメントの接続態様を示す斜視図、図5はコンクリ
ートの断面の変化態様をモデル図的に示す工程図であ
る。
【0016】本実施の形態に係るコンクリート打設用ク
レーン装置は、図1及び図2に示すように、下端が基台
Kに固定されて上下に延びる支持ポスト1と、その支持
ポスト1に対して支持ポスト1の軸回りに旋回可能に設
けたアーム10と、そのアーム10の先端部から垂下し
たコンクリート打設用のシュートSと、その下部に接続
された混合ボックス20とを備える。
【0017】支持ポスト1は、鉄骨骨組みからなり、内
部にコンクリートを移送するためのバケットコンベア2
が装備されている。このバケットコンベア2に対して
は、支持ポスト1の下部に設けた供給ホッパーHからコ
ンクリートが供給される。そして、この供給ホッパーH
には、バッチャープラント等の図示しないコンクリート
製造設備から移送されてきたコンクリートが供給され
る。この移送手段として、図1においては第1供給コン
ベア3及び第2供給コンベア4が示されている。
【0018】アーム10は、それぞれ水平状態に配置さ
れた第1アーム11と第2アーム12からなる。第1ア
ーム11は、支持ポスト1の上部に配置された水平な上
部フレーム13から延びる複数の吊り材14を介して水
平に支持されている。この第1アーム11は、支持ポス
ト1に対して支持ポスト1の軸回りに回転可能に設けら
れている。即ち、支持ポスト1の上部近くには第1アー
ム11用の旋回支持部5が設けられ、この旋回支持部5
によって第1アーム11は水平面内で旋回可能に構成さ
れている。
【0019】第2アーム12は、その長手方向の中央部
分を第1アーム11の一端部に設けた筒状の支持部15
よって水平に支持されると共に、支持部15を中心にし
て水平状態で旋回可能に設けられている。第1アーム1
1の他端部には、一端部に吊り下げた第2アーム12と
の重量バランスをとるためのカウンターウエイト16が
設けられている。
【0020】そして、第2アーム12の先端部から、コ
ンクリート打設用のシュートSが吊り金具18を介して
垂下され、そのシュートSの下部に混合ボックス20が
接続されている。第2アーム12の基端部には、シュー
トS及び混合ボックス20との重量バランスをとるため
のカウンターウエイト17が設けられている。
【0021】第1アーム11の上面側にはコンクリート
の移送経路を構成するベルトコンベアB1が第1アーム
11の長手方向に沿って配設されている。このベルトコ
ンベアB1には、支持ポスト1に沿って配設してあるバ
ケットコンベア2からコンクリートが供給される。
【0022】第2アーム12の上面側にもベルトコンベ
アB2が配設され、第1アームのベルトコンベアB1か
らコンクリートが供給される。そして、この第2アーム
のベルトコンベアB2で移送されるコンクリートは、ベ
ルトコンベアB2の出口側の直下に配置した連結ホッパ
ー19を介してシュートSに供給される。
【0023】シュートS自体は、通常、耐摩耗性のある
合成ゴム等の弾力性のある素材によって形成されてい
る。断面の形状は、円形、楕円形あるいは四角形などの
筒状に形成される。図3に示す例では、断面楕円形であ
り、混練ボックス20とのフランジ付きの連結筒aが下
部に設けられている。このシュートSには、例えば3枚
の弾力性のある板材を三角形の筒状を形成するように合
わせ、互いの合わせ部を接着又は接合用止め金具等で固
定することによって、内部流路が狭まった断面三角形の
筒状に形成したものを用いる場合もある。
【0024】その場合の内部流路の断面積は、内部をコ
ンクリートが流下しない状態では、混練ボックス20の
入口部の断面積よりも小さく形成され、コンクリートの
流下状態においてはその流下時の圧力を受けて拡がり、
混練ボックスの入口部の断面積よりも大きくなるように
設定される。勿論、初めから十分に大きな断面積を持つ
ように設計しておいてもよい。
【0025】混練ボックス20は、図3に示すように縦
に接続された複数のエレメントを主体とするが、基本的
には2種類のエレメント21A、21Bを計4つ交互に
接続して構成している。勿論、必要に応じてそれ以上接
続する場合も多々ある。図4は、説明の便宜上、この2
種類のエレメント21A、21Bを接続した状態で示さ
れている。
【0026】各エレメント21A、21Bの具体的構成
について説明すると、最初に一方の種類のエレメント
(第1エレメント)21Aは、正方形をした両端部を備
え、これら両端部には当該エレメントを相互に接続する
ためのフランジFが形成されている。
【0027】このフランジF、Fには、複数のボルト穴
f1が形成され、隣接するエレメント同士はこのボルト
穴f1を利用して端部同士がボルト止めされて接続され
る。エレメント21Aは、同じ方向に並んで配置された
2つの変形通路22、23を備えている。このエレメン
ト21Aの一方の端部には、縦長の開口を左右に形成す
るように中央に仕切り壁24が設けられている。
【0028】この縦長の左右の開口が2つの変形通路2
2、23の各入口部22a、23aとなる。エレメント
21Aの他方の端部には、横長の開口を上下に形成する
ように中央に仕切り壁25が設けられている。この横長
の上下の開口が2つの変形通路22、23の各出口部2
2b、23bとなる。すなわち、エレメント21Aの入
口側端部における仕切り壁24と出口側端部における仕
切り壁25とは互いに90度方向を異にして配置されて
いる。
【0029】従って、変形通路22、23の2つの入口
部22a、23aの配列パターンは、長方形状の開口が
左右に並んで形成され、また2つの出口部22b、23
bの配列パターンは、長方形状の開口が上下に並んで形
成されている。変形通路22、23の具体的形状につい
て説明すると、各変形通路22、23は、その断面形状
が入口部22a、23aから出口部22b、23bに向
かって連続的に変化している。
【0030】その変化の態様については、各変形通路2
2、23とも、任意の位置での断面積は入口部22a、
23aから出口部22b、23bまで同じであり、断面
の形状のみが連続的に変化している。つまり、入口部2
2a、23aはX方向に長い長方形であり、入口部22
a、23aと出口部22b、23bの中間部においては
その断面形状が正方形となり、出口部22b、23bに
おいてはX方向に対して直交するY方向に長い長方形に
なるように形成されている(図4参照)。そして、変形
通路22、23の長さは同じである。
【0031】従って、各変形通路22、23を通るコン
クリートは、その断面形状がX方向に長い長方形から徐
々に正方形に変化させられ、そこから更にY方向に長い
長方形に徐々に変化させられることになる。このエレメ
ント21Aでは、図4で見て左側に位置する入口部22
aと上方に位置する出口部22bとが変形通路22で連
通し、右側に位置する入口部23aと下方に位置する出
口部23bとが変形通路23で連通している。
【0032】次に、もう1つの種類のエレメント(第2
エレメント)21Bは、基本的には前述したエレメント
21Aと同じであるが、このエレメント21Bでは図4
で見て左側に位置する入口部26aと下方に位置する出
口部26bとが変形通路26で連通し、右側に位置する
入口部27aと上方に位置する出口部27bとが変形通
路27で連通している。すなわち、このエレメント21
Bは、エレメント21Aと各変形通路の各入口部と各出
口部との連通態様を異にしている。
【0033】このような2種類のエレメント21A、2
1Bを交互に接続した状態を示す図が図4である。すな
わち、前述した2種類のエレメント21A、21Bは、
一方のエレメント21Aの出口側端部に他方のエレメン
ト21Bの入口側端部を、フランジF同士を密着させて
ボルトで接続される。
【0034】従って、2種類のエレメント21A、21
Bの接続部では、一方のエレメント21Aにおける変形
通路22の出口部22bが、他方のエレメント21Bに
おける変形通路26の入口部26aの半分と他の変形通
路27の入口部27aの半分とに連通し、また一方のエ
レメント21Aにおける変形通路23の出口部23b
は、他方のエレメント21Bにおける変形通路26の入
口部26aの残りの半分と他の変形通路27の入口部2
7aの残りの半分とに連通することになる。
【0035】そのため、一方のエレメント21Aにおけ
る各変形通路22、23を通過したコンクリートの半分
づつが、他方のエレメント21Bのそれぞれの変形通路
26、27内に入ることにより実質的に合流することに
なり、しかし1つの変形通路を通ったコンクリートにつ
いてみると2つのエレメントの接続部で半分づつに分割
されることになる。
【0036】従って、2つのエレメント21A、21B
の接続部である出口側端部と入口側端部とに形成されて
いる各変形通路の各出口部と各入口部とがコンクリート
の合流分割手段を構成することになる。このようなエレ
メント21A、21Bを図3に示されるように交互に直
列に接続すれば、それぞれの接続部にコンクリートの合
流分割手段が構成されることになる。
【0037】このように構成したコンクリート打設用ク
レーン装置の動作等について、以下に説明する。第1供
給コンベア3及び第2供給コンベア4により移送されて
きたコンクリートは、その搬出端から供給ホッパーH内
に連続的に落される。そして、その供給ホッパーH内の
コンクリートは、支持ポスト1内のバケットコンベア2
によって上方へ移送される。そこから第1アーム11の
ベルトコンベアB1にて水平移送され、さらに第2アー
ム12のベルトコンベアB2にて第2アーム12の先端
まで水平に移送される。
【0038】第2アーム12の先端まで移送されてきた
コンクリートは、その直下の連結ホッパー19に落下
し、そこから供給管19aを介してシュートSへと自重
にて流下し、シュートS内を流下後に混合ボックス20
内を流下する。混練ボックス20を流下する際に、混練
ボックス20の最初のエレメント21Aにおける2つの
入口部22a、23aから各変形通路22、23に入
り、混練ボックス20内を自重で落下(流下)しつつ混
練される。
【0039】次に、この混練ボックス20を流下するコ
ンクリートの混練過程について、その工程図を示す図5
を参照しながら以下に説明する。なお、この工程図は、
エレメント21A、21Bを2個(2段)接続した場合
におけるコンクリートの変化態様を、各エレメント21
A、21Bの入口側端部、中間部、出口側端部の領域に
ついてモデル図的に示している。
【0040】この図5から理解できるように、ホッパー
Hに投入されたコンクリートは、1段目のエレメント2
1Aにおける入口側端部で2つの変形通路22、23に
入り、その流れは結果的にA、Bの二つに分割される。
この分割されたコンクリートの各流状体断面形状は共に
X方向に長い長方形である。
【0041】次に、この1段目の中間部においては、コ
ンクリートA、Bの流状体断面形状は共に正方形に変化
し、さらに、1段目の出口側端部においては、共に入口
側の長手方向Xとは90度異にするY方向に長い長方形
に変化する。従って、コンクリートA、Bの各流状体断
面形状は、X方向に長い長方形→正方形→Y方向に長い
長方形、と変化する。
【0042】この変化する過程において、各変形通路2
2、23の内壁面によって連続的な圧縮作用(圧縮力と
剪断力)を受けることになる。その結果、コンクリート
の流状体自体に、特に断面の径方向についての連続的な
対流現象が発生し、これにより第1次の混練作用が行わ
れる。
【0043】次に、2段目のエレメント21Bの入口側
端部における仕切り壁28は、1段目のエレメントの出
口側端部の仕切り壁15と直角に交差しているため、1
段目のエレメント21Aの出口端部から出たコンクリー
トA、Bは、図3に示されるようにそれぞれ左右に分割
されてA/Bと、A/Bとに分けられる。
【0044】そして、各変形通路26、27のそれぞれ
について、コンクリートA/Bが流れることになる。す
なわち、2段目のエレメント21Bの入口側端部では、
コンクリートA、Bの一部がそれぞれ各変形通路26、
27内で合流し、各通路内のコンクリートにおける流状
体断面形状は共にX方向に長い長方形となる。
【0045】次に、2段目の中間部においては、コンク
リートA/Bの流状体断面形状が全体として正方形状に
変化させられ、そして出口側端部においては共にY方向
に長い長方形に変化させられる。この2段目において
も、コンクリートA/Bは、X方向に長い長方形→正方
形→Y方向に長い長方形、と変化する。
【0046】そして、その変化過程において、各変形通
路26、27の内壁面によって連続的な圧縮作用(圧縮
力と剪断力)を受けることになる。その結果、コンクリ
ートの流状体自体に、特に断面の径方向について連続的
な対流現象が発生し、これにより第2次の混練作用が行
われる。
【0047】3段目については、特に図示していない
が、3段目の入口側端部では、図5に示される2段目の
出口側端部における最終のコンクリートに、仮想線X1
を加えて示すように左右に分割され、A/B/A/Bの
ように合流する。以降は1段目、2あ段目と同様にして
混練される。
【0048】こうして、コンクリートには圧縮力と剪断
力が作用し、その作用力で材料を圧延し、重ね、再度そ
の材料に圧縮力と剪断力を作用させ、圧縮、重ねを繰り
返すことにより再混練される。
【0049】再混練されたコンクリートは、混練ボック
ス下端の排出口から自重落下し、目的とする場所に打設
される。打設されたコンクリートは混練直後であるた
め、材料分離のない十分に混練された流動性の均一な打
設コンクリートとなる。したがって、コンクリート打設
現場での締め固め作業も容易になり、その分、作業性が
向上する。また、このクレーン装置のように打設すべき
コンクリートの移送経路が数百メートルにも及ぶため
に、途中で材料分離現象が生じても、直前に再混練して
から打設することができるので、コンクリート強度の向
上を図る上でも極めて効果的である。
【0050】また、コンクリート打設時の自重落下に際
し、シュートSの下に混練ボックス20が接続されてい
るため、その分、排出口が下方に位置し、コンクリート
打設面までの高さも低くなる。その結果、排出口から自
由落下させて打設するコンクリートの飛散も効果的に防
止される。
【0051】通常、シュートS内は自由落下に近い状態
となるため、その下端をコンクリート打設面に近づけて
も落下距離は実質的に変わらず、飛散防止効果はそれほ
ど得られない。それに対し、本実施の形態では、混練ボ
ックス20の下端をコンクリート打設面に近づけるほど
効果的である。
【0052】なぜなら、混練ボックスから排出されるコ
ンクリートの混練ボックス内での流下速度は複数の変形
通路によって混練作用を受けるために緩慢になるからで
ある。その結果、排出口bの位置が実質的な高さとな
り、排出口bの高さを低くするほど、落下距離が小さく
なる。これにより、作業環境も良くなる。
【0053】なお、本実施の形態では、混練ボックス2
0をシュートSの下に一段接続した例について説明した
が、図3に示すように二段あるいはそれ以上接続して用
いても良い。特に、図3に示すようにシュートSと混練
ボックス20との組み合わせを一組とし、この組を複数
組用意して、コンクリート打設高さに応じて複数組接続
するようにしても良い。なお、二段目のシュートSは、
筒状のシュート用エレメントeを上下に複数接続する構
成としている。これによりシュートSの高さ調整を容易
にすることができる。
【0054】図6は、本発明の他の実施形態に係るシュ
ートと混練ボックスの構造を示す正面図である。この実
施形態では、混練ボックスの下にも下部シュートS1を
接続した例である。下部シュートS1は、混練ボックス
20の上方に位置するシュートSと基本的に同一構成の
ものを用いてもよいが、好ましくは、図7に示すような
構造のものを用いるのが良い。この図7に示す下部シュ
ートS1は、例えば3枚の弾力性のある板材を三角形の
筒状を形成するように合わせ、互いの合わせ部を接着又
は接合用止め金具等で固定することによって、内部流路
rが狭まった断面三角形状の筒状に形成したもである。
【0055】その場合の内部流路の断面積は、内部をコ
ンクリートが流下しない状態では、混練ボックス20の
出口部(排出口)の断面積よりも十分小さく形成され、
コンクリートの流下状態においてはその流下時の圧力を
受けて拡がり、混練ボックスの出口部の断面積とほぼ等
しくなるように設定される。勿論、コンクリートの流下
状態においてもこの下部シュートS1の内部流路rが、
つまり排出口bが混練ボックス20の排出口よりも若干
小さ目に設定するのも大変好適である。
【0056】その理由は、下部シュートS1の内部流路
rを混練ボックス20の排出口よりも小さくすること
で、下部シュートS1に絞り作用を持たせることができ
るからである。この絞り作用により、混練ボックス20
内にコンクリートを充満させた状態で流下させて混練す
ることが可能になる。これにより、混練効率のさらなる
向上を図ることができる。
【0057】この点について説明を加えると、コンクリ
ートは混練ボックス20内を自重により流下しつつ混練
されるが、その際に、排出口bが絞られていること、及
びシュートS内を流下するコンクリートの重量に基づく
加圧作用等により、混練ボックス20内のコンクリート
は加圧された状態で流下することになる。これにより、
コンクリートは混練ボックス20内に充満した状態で流
下する。その結果、コンクリートには上述した圧縮力や
剪断力が効果的に作用する。
【0058】これに対し、混練ボックス20内を単に落
下させる混練方法では、混練ボックス内をコンクリート
が充満しない状態で流下する場合も想定されるので、混
練に必要な圧縮力や剪断力がコンクリートに作用しにく
く、したがって混練よりも混合に適した方法と言える。
それに対し、本実施の形態ではこうした問題を解決し、
混練に適した技術として位置づけできる。
【0059】なお、前述した実施形態で用いたエレメン
トは、2つの変形通路22、23又は26、27を備え
たものであったが、3つ以上の変形通路を備えるエレメ
ントを接続して混練ボックスを構成することもできる。
【0060】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、アーム
の先端部から垂下したコンクリート打設用のシュートを
備え、そのシュートを介して打設すべきコンクリートの
移送経路を支持ポスト及びアームに沿って配設したコン
クリート打設用クレーン装置において、シュートは自重
により垂下して上下に延びる混練ボックスを含み、その
混練ボックスは、内部を流下するコンクリートの断面形
状を変化させて混練する複数の変形通路と、それら変形
通路に連続する下向きの排出口とを有する構成としたの
で、そのシュートからコンクリートを打設する際に、材
料分離のない十分に混練されたコンクリートを打設する
ことができる。
【0061】また、本発明によれば、混練ボックスをシ
ュートの下部に位置させることによって、打設コンクリ
ートの飛散を極力防止し、作業性及び作業環境の改善を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るコンクリート打設用ク
レーン装置の全体構成を示す側面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るコンクリート打設用ク
レーン装置の全体構成を示す平面図である。
【図3】本発明の実施形態に係るシュート部分の拡大側
面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る混練ボックスを構成す
るエレメントの接続構造を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係る混練ボックスの混練工
程を示すである。
【図6】本発明の他の実施形態に係るシュートと混練ボ
ックスの側面図である。
【図7】図6における下部シュートの断面図である。
【符号の説明】
1 支持ポスト 2 バケットエレベータ H 供給ホッパー 3 第1供給コンベア 4 第2供給コンベア 5 旋回支持部 10 アーム 11 第1アーム 12 第2アーム 13 上部フレーム 14 吊り材 15 支持部 16、17 カウンターウエイト 18 吊り金具 19 連結ホッパー 19a 供給管 B1 ベルトコンベア B2 ベルトコンベア 20 混練ボックス 21A エレメント 21B エレメント 22 変形通路 23 変形通路 r 内部流路 S シュート S1 下部シュート b 排出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武田 光雄 東京都豊島区高田三丁目31番5号 株木建 設株式会社内 Fターム(参考) 2E172 BA01 CA17 CA42 DB11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下に延びる支持ポストと、その支持ポ
    ストに対して支持ポストの軸回りに旋回可能に設けたア
    ームと、そのアームの先端部から垂下したコンクリート
    打設用のシュートとを備え、そのシュートを介して打設
    すべきコンクリートの移送経路を前記支持ポスト及びア
    ームに沿って配設したコンクリート打設用クレーン装置
    において、前記シュートは自重により垂下して上下に延
    びる混練ボックスを含み、その混練ボックスは、自重に
    よって内部を流下するコンクリートの断面形状を変化さ
    せて混練する複数の変形通路と、それら変形通路に連続
    する下向きの排出口とを有することを特徴とする、コン
    クリート打設用クレーン装置。
  2. 【請求項2】 前記混練ボックスの排出口側に、自身の
    弾力性で開口の大きさを可変にする絞り部材を設けたこ
    とを特徴とする、コンクリート打設用クレーン装置。
  3. 【請求項3】 前記混練ボックスは、前記シュートの途
    中又は下部の少なくとも下部に位置していることを特徴
    とする、請求項1記載のコンクリート打設用クレーン装
    置。
  4. 【請求項4】 前記シュートは、その内部流路の断面形
    状を可変にするための弾力性をもつ素材で形成され、前
    記混練ボックスは、前記シュートの長さ方向の途中に設
    けられ、その混練ボックスの下方に位置するシュート部
    分が前記絞り部材を構成していることを特徴とする、請
    求項1又は2記載のコンクリート打設用クレーン装置。
  5. 【請求項5】 前記混練ボックスは、上下に接続された
    複数のエレメントからなり、各エレメントはそれぞれ複
    数の変形通路を有し、各変形通路はその断面形状が入口
    部から出口部に向かって連続的に変化しており、それら
    各変形通路の出口部と入口部との接続部分に、変形通路
    内を流れるコンクリートの合流分割手段が設けられてい
    ることを特徴とする、請求項1記載のコンクリート打設
    用クレーン装置。
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