JP2000095737A - キノンメチド化合物 - Google Patents

キノンメチド化合物

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JP2000095737A
JP2000095737A JP27152998A JP27152998A JP2000095737A JP 2000095737 A JP2000095737 A JP 2000095737A JP 27152998 A JP27152998 A JP 27152998A JP 27152998 A JP27152998 A JP 27152998A JP 2000095737 A JP2000095737 A JP 2000095737A
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cyclohexadien
diisopropylphenyl
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JP27152998A
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English (en)
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Shoji Sugai
昌治 菅井
Naoyuki Nishikawa
尚之 西川
Kozo Aoki
幸三 青木
Shigeki Kageyama
茂樹 景山
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インターフェロンγの産生抑制作用を有し、
自己免疫疾患の治療剤の有効成分として有用な化合物を
提供する。 【解決手段】 下記一般式(I): 【化1】 (式中、R、R、R、及びRはそれぞれ独立に
水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、アシル基、アシル
アミノ基、水酸基、置換基を有していてもよい低級アル
キル基、又は置換基を有していてもよい低級アルコキシ
基を示す)で表される化合物又はその塩、並びに該化合
物又はその塩を含む医薬。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬の有効成分と
して有用な新規キノンメチド化合物に関するものであ
る。また、本発明は、該キノンメチド化合物を有効成分
として含み、自己免疫疾患の治療及び/又は予防剤とし
て有用な医薬に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自己免疫疾患は、自己組織に反応するT
リンパ球が異常に活性化されて組織破壊を起す疾患と考
えられている。これらの疾患では、T細胞のうちCD4T細
胞から変化したTh1細胞とTh2細胞のバランスが崩れ、Th
1細胞優勢に偏っていることが解明されている(J. Immn
ol., 126, 2348, 1986; Annu. rev. Immunol., 7, 145,
1989; Annu. Rev. Immunol., 10, 385, 1992)。このTh
1細胞の優勢状況を作りだすサイトカインは、抗原提示
細胞から産生されるインターロイキン12とそのレセプタ
ーが発現しているTh1細胞などから産生されるインター
フェロンγであると考えられている(J. Exp. Med., 17
3, 869, 1991; J. Immunol., 148, 92, 1992; Science,
160, 547, 1993)。
【0003】従来、自己免疫疾患の治療にはサイトカイ
ン産生を抑制する目的でシクロスポリンAやFK506のよう
免疫抑制剤の使用が検討されてきた。しかしながら、こ
れらの薬剤は、Th1細胞だけでなくTh2細胞からのサイト
カイン産生を抑制するためにTh1細胞とTh2細胞のバラン
スを制御することはできず、免疫機能を大幅に抑制する
ために感染症への感受性を高めるなどの副作用を伴うこ
とが問題であった(J. Antibiotics, 40, 1256, 1987;
N. Eng. J. Med, 321, 1725, 1989; Immuno. Today, 1
3, 6, 1989; Immuno. Today, 13, 136, 1992)。さら
に、これらの免疫抑制剤では腎や肝への副作用も報告さ
れている。
【0004】Tリンパ球からのインターロイキン12刺激
によるインターフェロンγ産生を抑制するか、インター
フェロンγ産生自体を抑制する薬物は、免疫機能を低下
させることなく自己免疫疾患を治療できる薬剤としての
有用性が期待される。しかしながら、従来、Tリンパ球
からのインターフェロンγ産生を選択的に抑制する化合
物はほとんど知られておらず、Tリンパ球からインター
フェロンγ産生を抑制する化合物で十分な薬効を発現す
るものは知られていないのが現状である。
【0005】一方、従来よりフクソン染料として4-(ビ
スフェニルメチレン)-2,5-シクロヘキサジエン-1-オン
類が知られており、その代表例としてオーリン(ローゾ
ル酸)やクロムバイオレット等の4-[ビス(4-ヒドロキ
シフェニル)メチレン]-2,5-シクロヘキサジエン-1-オ
ン類や、クロム・ブリアント・バイオレット 5R、クロ
ム・ブリアント・バイオレット BR、メタクロム・2R等
の4-[ビス(4-アルキルアミノフェニル)メチレン]-2,5
-シクロヘキサジエン-1-オン類が知られている。また、
アナーレン デア ケミストリー誌、第587巻、13
2頁、1954年には4-[ビス(4-ジメチルアミノフェ
ニル)メチレン]-2,5-シクロヘキサジエン-1-オンが報
告されている。さらに、ジャーナル オブ ケミカルソ
サィアティ誌、1961年、1285頁、同誌、196
1年、2642頁、アナーレンデア ケミストリー誌、
第599巻、131頁、1956年等には4-[ビス(4-
ジメチルアミノフェニル)メチレン]-2,5-シクロヘキサ
ジエン-1-オンの4-ジメチルアミノフェニル基または、
2,5-シクロヘキサジエン-1-オン環に置換基が導入され
た化合物が報告されている。
【0006】また、抗炎症作用を有する2,6-ジ-t-ブチ
ル-2,5-シクロヘキサジエン-1-オン誘導体として、特開
昭59-101482号公報には2,6-ジ-t-ブチル-2,5-シクロヘ
キサジエン-1-オン環の4位にチエニル基とジアルキル
アミノ基を有する誘導体が開示されており、特開平3-10
9363号公報には、2,6-ジ-t-ブチル-2,5-シクロヘキサジ
エン-1-オン環の4位にアリール基とアルキルアミノ基
を有する誘導体が開示されている。しかしながら、2,5-
シクロヘキサジエン-1-オン環の4位からメチレンを介
して二つの4-アミノ-3,5-ジイソプロピルフェニル基を
有するキノンメチド化合物はこれまで知られておらず、
またこのようなキノンメチド化合物類の生理作用も明ら
かにされていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、活性
リンパ球からのインターフェロンγの産生を抑制する作
用を有する化合物を提供することにある。また、本発明
の別の課題は、上記の特徴を有する化合物を有効成分と
して含み、自己免疫疾患の治療及び又は予防剤として有
用な医薬を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、4-アミノ-3,5-ジ
イソプロピルフェニル基を有するキノンメチド化合物が
活性リンパ球からのインターフェロンγの産生を抑制す
ることを見い出し、この化合物を有効成分として含む医
薬が免疫低下などの副作用のない自己免疫疾患の治療及
び/又は予防剤として有用であることを見出した。本発
明はこれらの知見を基にして完成されたものである。
【0009】すなわち本発明は、下記一般式(I):
【化2】 (式中、R、R、R、及びRはそれぞれ独立に
水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、アシル基、アシル
アミノ基、水酸基、置換基を有していてもよい低級アル
キル基、又は置換基を有していてもよい低級アルコキシ
基を示す)で表される化合物又はその塩を提供するもの
である。
【0010】上記発明の好ましい態様によれば、R
びRがそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、メト
キシ基、ヒドロキシメチル基、又は2-ピリジルメトキシ
基であり、R及びRがともに水素原子である上記化
合物又はその塩;並びに、R及びRがともに水素原
子である上記化合物又はその塩において、Rがメトキ
シ基であり、かつRがヒドロキシメチル基であるか、
あるいはRが水酸基であり、かつRが2-ピリジルメ
トキシ基である化合物又はその塩が提供される。
【0011】別の観点からは、本発明により、上記一般
式(I)で表される化合物又は生理学的に許容されるそ
の塩を含む医薬が提供される。この医薬は活性リンパ球
からのインターフェロンγの産生を抑制する作用を有し
ており、例えば、多発性硬化症、リウマチなどの自己免
疫疾患の治療及び/又は予防に用いることができる。さ
らに別の観点からは、本発明により、上記一般式(I)
で表される化合物又は生理学的に許容されるその塩を含
むインターフェロンγの産生抑制剤;自己免疫疾患の治
療及び/又は予防方法であって、上記一般式(I)で表
される化合物又は生理学的に許容されるその塩の治療及
び/又は予防有効量をヒトを含む哺乳類動物に投与する
工程を含む方法;並びに、上記医薬の製造のための上記
一般式(I)で表される化合物又は生理学的に許容され
るその塩の使用が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】本明細書において、ハロゲン原子
は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子
のいずれでもよい。本明細書において、アルキル基又は
アルキル部分を有する置換基(例えばアルコキシ基な
ど)のアルキル部分は、直鎖、分岐鎖、環状、又はそれ
らの組み合わせのいずれでもよい。R、R、R
及びRが示す低級アルキル基としては、例えば、炭素
数1〜8程度のアルキル基を用いることができ、より具
体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ
プロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、sec
−ブチル基、tert−ブチル基、シクロブチル基、シ
クロプロピルメチル基などを挙げることができる。ま
た、R、R、R、及びRが示す低級アルコキシ
基としては、例えば、炭素数1〜8程度のアルコキシ基
を用いることができ、より具体的には、メトキシ基、エ
トキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポシ基、n−ブ
トキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ
基、シクロプロピルメチルオキシ基などを挙げることが
できる。
【0013】R、R、R、及びRが示すアシル
基としては、例えば、炭素数1〜8程度のアルカノイル
基(アルキル部分は置換基を有していてもよい)、又は
炭素数7〜11程度のアロイル基(芳香環部分は置換基を
有していてもよい)などを用いることができる。アルカ
ノイル基としては、例えば、ホルミル基、アセチル基、
プロパノイル基などのほか、トリフルオロアセチル基な
どのハロゲン化アルカノイル基などを挙げることができ
る。アロイル基としては、例えば、ベンゾイル基、p−
メトキシベンゾイル基、p−クロロベンゾイル基、ナフ
トイル基などを挙げることができる。R、R
、及びRが示すアシルアミノ基としては、上記に
説明したアシル基で置換されたアミノ基を用いることが
できる。
【0014】R、R、R、及びRが示す低級ア
ルキル基又は低級アルコキシ基が置換基を有する場合に
は、置換基の個数、種類、及び置換位置は特に限定され
ない。置換基として、例えば、ハロゲン原子、水酸基、
アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
基、ウレイド基、カルバモイル基、モノアルキルカルバ
モイル基、ジアルキルカルバモイル基、シアノ基、ニト
ロ基、チオール基、アルキルチオ基、カルボキシル基、
アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アリ
ールカルボニル基、ヘテロアリールカルボニル基、オキ
ソ基、チオキソ基、アルキル基、アルケニル基、アルキ
ニル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール
基、アラルキル基、ヘテロアリールアルキル基、及び飽
和若しくは不飽和のヘテロ環基からなる群から選ばれる
1又は2以上の置換基を挙げることができるがこれらに
限定されることはない。2個以上の置換基を有する場合
には、それらは同一でも異なっていてもよい。また、上
記の置換基は、例えばハロゲン化アルキル基のように、
さらに他の置換基で置換されていてもよい。また、アリ
ール環、ヘテロアリール環、又はヘテロ環の環上には、
上記に例示した置換基が1個以上存在していてもよい。
これらの置換基のうち、水酸基又はウレイド基が好まし
い。
【0015】上記式(I)の化合物において、R及び
が共に水素原子であることが好ましく、R及びR
が共に水素原子であり、かつR及びRがそれぞれ
独立に水素原子、ハロゲン原子、水酸基、直鎖若しくは
分岐鎖の低級アルキル基、又は直鎖若しくは分岐鎖の低
級アルコキシ基であることがより好ましい。また、R
及びRが共に水素原子であり、かつR及びRがそ
れぞれ独立に水素原子又は塩素原子である場合;並び
に、R及びRが共に水素原子であり、Rがメトキ
シ基であり、かつRが塩素原子又はヒドロキシメチル
基である場合がさらに好ましい。特に好ましい化合物
は、R及びRが共に水素原子であり、Rがメトキ
シ基であり、かつRがヒドロキシメチル基である化合
物;並びに、R 及びRが共に水素原子であり、R
が水酸基であり、かつRが2-ピリジルメトキシ基であ
る化合物である。
【0016】式(I)で表される本発明の化合物は、酸
付加塩として存在することができ、酸性基を有する場合
には塩基付加塩として存在することも可能であり、分子
内対イオンを形成する場合もある。塩としては、例え
ば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩などの鉱酸塩、
メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、酒石
酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩などの有機酸塩のほ
か、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩などの金
属塩、アンモニウム塩、トリエチルアミン塩などの有機
アミン塩、グリシン塩などのアミノ酸塩などを挙げるこ
とができる。本発明の化合物は、遊離形態又は塩の形態
のほか、それらの水和物又は溶媒和物として存在する場
合があるが、これらの物質はいずれも本発明の範囲に包
含される。また、本発明の化合物は置換基の種類に応じ
て1以上の不斉炭素を有する場合があるが、光学異性体
やジアステレオ異性体などの立体異性体、立体異性体の
混合物、ラセミ体などはいずれも本発明の範囲に包含さ
れる。
【0017】式(I)で表される本発明の化合物の製造
方法は特に限定されないが、例えば、対応のヒドロキシ
ベンズアルデヒドと2,6-ジイソプロピルアミンとを酸を
用いて縮合してビス(4-アミノ-3,5-ジイソプロピルフェ
ニル)-ヒドロキシフェニルメタンを得た後、この化合物
を酸化することにより製造できる。縮合に用いる酸とし
ては硫酸が好ましく、通常、反応系に尿素を添加すると
反応が促進される。酸化剤としてはクロラニル、DDQ、
二酸化マンガン、四酢酸鉛等の一般的な酸化剤を用いる
ことができるが、クロラニルを用いることが好ましい。
また、ビス(4-アミノ-3,5-ジイソプロピルフェニル)-ヒ
ドロキシフェニルメタンに対してヒドロキシメチル化な
ど適宜の修飾を加えた後、同様に酸化することによって
対応の修飾化合物を製造することができる。塩を形成さ
せる場合には、対応のキノンメチド化合物を有機溶媒に
溶解して酸を滴下すればよい。なお、塩酸塩に関して
は、塩酸ガスを系中に吹き込むか、あるいは塩酸のジオ
キサン溶液等を溶液中に滴下してもよい。
【0018】本明細書の実施例には、本発明の化合物の
代表的化合物の製造方法が具体的に説明されているの
で、当業者は、上記の一般的な説明及び実施例の具体的
な説明を参照しつつ、原料化合物、反応試薬、反応条件
などを適宜選択し、必要に応じてこれらの方法に適宜の
修飾ないし改変を加えることによって、上記一般式
(I)に包含される化合物を容易に製造することができ
る。
【0019】以下、本発明の化合物の具体例を示すが、
本発明の範囲は下記の例に限定されることはない。
【0020】
【化3】
【0021】
【化4】
【0022】
【化5】
【0023】
【化6】
【0024】
【化7】
【0025】本発明の化合物は活性リンパ球からのイン
ターフェロンγの産生を抑制する作用を有しており、免
疫系の異常に起因する疾患、例えば、多発性硬化症、リ
ウマチなどの自己免疫疾患の治療及び/又は予防のため
の医薬の有効成分として有用である。本発明の医薬とし
ては、上記式(I)で表される化合物及び生理学的に許
容されるその塩、並びにそれらの水和物及びそれらの溶
媒和物からなる群から選ばれる物質をそのまま用いても
よいが、通常は、有効成分である上記物質と製剤用添加
物とを含む医薬組成物として調製されることが望まし
い。本発明の医薬の投与経路は特に限定されず、経口的
又は非経口的に投与することが可能である。
【0026】本発明の医薬の形態は特に限定されず、投
与経路により適宜の形態を選択することが可能であり、
その形態に応じて当業界で汎用の方法に従って製造する
ことができる。例えば、錠剤、カプセル剤、軟カプセル
剤、顆粒剤、散剤、細粒剤、シロップ、溶液剤、懸濁剤
などの経口投与用の医薬組成物、又は皮下、筋肉内、若
しくは静脈内投与用の注射剤、点滴剤、吸入剤、点鼻
剤、点鼻スプレー剤、点耳剤、点眼剤、クリーム剤、軟
膏剤、経皮吸収剤、経粘膜吸収剤、坐剤などの形態の医
薬組成物として調製することができる。
【0027】これらの医薬組成物の製造に使用される製
剤用添加物の種類は特に限定されず、当業界で利用可能
なもののなかから医薬組成物の形態に応じて1種又は2
種以上を適宜選択することが可能である。例えば、注射
剤の製造は、当業者が利用可能な希釈剤(例えば生理食
塩水、ブドウ糖注射液、乳糖注射液、マンニット注射液
等)に有効成分である上記物質を溶解し、濾過滅菌など
の適宜の滅菌処理を施してアンプル等の密封容器に充填
すればよい。また、日本薬局方に基いて凍結乾燥した形
態の注射剤や塩化ナトリウムと混合した粉末注射剤を製
造してもよい。また、製剤用添加物として、例えば、ポ
リエチレングリコール、HCO-60(界面活性剤;日光ケミ
カル社製)等の補助剤、エタノールおよび/またはリポ
ソーム、サイクロデキストリン等の担体を含んでいても
よい。
【0028】経口投与に適する医薬組成物又は直腸投与
に適する医薬組成物の製造は、賦形剤、崩壊剤、結合
剤、滑沢剤、懸濁化剤、等張化剤、乳化剤などの適宜の
製剤用添加物と上記物質とを常法により混合成形するこ
とにより製造することができる。使用される賦形剤とし
ては、セルロース誘導体(結晶セルロース、メチルセル
ロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロース)、ポリビニルピロリドン、デ
キストリン、デンプン、乳糖、マニトール、ソルビトー
ル、植物油(例えば、トウモロコシ油、綿実油、ココナ
ッツ油、アーモンド油、オリーブ油、落花生油など)、
中鎖脂肪酸グルセリド油等の油状エステル、鉱物油、ト
リカプリリン、トリアセチン等のグリセリンエステル
類、エタノール等のアルコール類、生理食塩水、プロピ
レングリコール、ポリエチレングリコール、動物油脂、
ワセリン等を挙げることができる。
【0029】本発明の医薬の投与量及び投与回数は特に
限定されず、疾患の種類、治療又は予防の目的、投与経
路、患者の年齢、体重、疾患の重篤度などの条件に応じ
て適宜選択可能であるが、一般的には、成人1日あたり
1 mgから3,000 mgの範囲で選択することができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定される
ことはない。なお、実施例中の化合物の番号は、上記に
好ましい化合物として示した化合物の番号に対応してい
る。
【0031】実施例1:4-[ビス(4-アミノ-3,5-ジイソ
プロピルフェニル)メチレン]-2,6-ジクロロ2,5-シクロ
ヘキサジエン-1-オンの合成(化合物I-1) 3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド95.5 g、
2,6-ジイソプロピルアニリン177 g、尿素37.7 gをイソ
プロパノール900 mlに溶解し、濃硫酸66.0 mlとイソプ
ロパノール100 mlの混合溶液を注意深く滴下して8時間
加熱還流した。放冷後水酸化ナトリウムで中和し、析出
してきた固体をメタノールと水の混合溶媒で洗浄、乾燥
し、縮合体160 gを粗生成物として得た。これを酢酸エ
チル500 mLに溶解し、クロラニル74.6 gを加え2時間加
熱還流した。析出した固体を酢酸エチルで洗い乾燥後、
メタノール800 mlに溶解して3時間加熱還流した。放冷
後析出してきた固体を10%の炭酸ナトリウム水溶液で洗
浄、乾燥し表題化合物113 gを得た。 NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.14 (d, 24H, J=6.6Hz),
3.13 (m, 4H), 6.42 (s,4H), 6.99 (s, 4H), 7.27 (s,
2H) Anal. Calcd for C31H38Cl2N2O: C, 70.85; H, 7.29; C
l, 13.49; N, 5.33. Found: C, 68.68; H, 7.08; Cl, 1
3.19; N, 5.11 λmax : 572 nm
【0032】実施例2:4-[ビス(4-アミノ-3,5-ジイソ
プロピルフェニル)メチレン]-2,6-ジブロモ-2,5-シクロ
ヘキサジエン-1-オンの合成(化合物I-2) 実施例1の方法において、3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシ
ベンズアルデヒドの代わりに3,5-ジブロモ-4-ヒドロキ
シベンズアルデヒドを用いることにより、表題の化合物
を同様に合成した。 NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.14 (d, 24H, J=6.6Hz),
3.13 (m, 4H), 6.44 (s,4H), 7.00 (s, 4H), 7.47 (s,
2H) λmax : 574 nm
【0033】実施例3:4-[ビス(4-アミノ-3,5-ジイソ
プロピルフェニル)メチレン]-2,6-ジメチル-2,5-シクロ
ヘキサジエン-1-オンの合成(化合物I-3) 実施例1の方法において、3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシ
ベンズアルデヒドの代わりに3,5-ジメチル-4-ヒドロキ
シベンズアルデヒドを用いることにより、表題の化合物
を同様に合成した。 NMR (300 MHz, CD3OD) δ 1.27 (d, 24H, J=6.6Hz), 2.
29 (s, 6H), 3.12 (m, 4H), 7.10 (s, 2H), 7.20 (s, 4
H)
【0034】実施例4:4-[ビス(4-アミノ-3,5-ジイソ
プロピルフェニル)メチレン]-2,6-ジイソプロピル-2,5-
シクロヘキサジエン-1-オンの合成(化合物I-4) 実施例1の方法において、3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシ
ベンズアルデヒドの代わりに3,5-ジイソプロピル-4-ヒ
ドロキシベンズアルデヒドを用いることにより、表題の
化合物を同様に合成した。 NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.02 (d, 12H, J=6.9Hz),
1.12 (d, 24H, J=6.6Hz), 3.10 (m, 4H), 5.64 (bs, 4
H), 6.85 (s, 4H), 7.07 (s, 2H)
【0035】実施例5:4-[ビス(4-アミノ-3,5-ジイソ
プロピルフェニル)メチレン]-2,6-ジメトキシ-2,5-シク
ロヘキサジエン-1-オンの合成(化合物I-5) 実施例1の方法において、3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシ
ベンズアルデヒドの代わりに3,5-ジメトキシ-4-ヒドロ
キシベンズアルデヒドを用いることにより、表題の化合
物を同様に合成した。 NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.24 (d, 24H, J=6.6Hz), 2.
95 (m, 4H), 3.71 (s, 6H), 4.16 (bs, 4H), 6.70 (s,
2H), 7.00 (s, 4H) λmax : 564 nm
【0036】実施例6:4-[ビス(4-アミノ-3,5-ジイソ
プロピルフェニル)メチレン]-2,6-ジイソプロポキシ-2,
5-シクロヘキサジエン-1-オンの合成(化合物I-6) 実施例1の方法において、3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシ
ベンズアルデヒドの代わりに3,5-ジイソプロポキシ-4-
ヒドロキシベンズアルデヒドを用いることにより、表題
の化合物を同様に合成した。 NMR (300 MHz, CDCl3) δ1.23 (d, 24H, J=6.8Hz), 1.3
1 (d, 12H, J=6.3Hz), 2.92 (m, 4H), 4.45 (m, 2H),
6.69 (s, 2H),6.92 (s, 4H) λmax : 518 nm
【0037】実施例7:4-[ビス(4-アミノ-3,5-ジイソ
プロピルフェニル)メチレン]-2,6-[ビス(2-メトキシ)
エトキシ]-2,5-シクロヘキサジエン-1-オンの合成(化
合物I-7) 実施例1の方法において、3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシ
ベンズアルデヒドの代わりに3,5-[ビス(2-メトキシ)エ
トキシ]-4-ヒドロキシベンズアルデヒドを用いることに
より、表題の化合物を同様に合成した。 NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.23 (d, 24H, J=6.8Hz), 2.
93 (m, 4H), 3.40 (s, 6H), 3.77 (t, 4H), 3.99 (t, 4
H), 6.71 (s, 2H), 6.95 (s, 4H) λmax : 518 nm
【0038】実施例8:4-[ビス(4-アミノ-3,5-ジイソ
プロピルフェニル)メチレン]-2,5-シクロヘキサジエン-
1-オンの合成(化合物I-8) 実施例1の方法において、3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシ
ベンズアルデヒドの代わりに4-ヒドロキシベンズアルデ
ヒドを用いることにより、表題の化合物を同様に合成し
た。 NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.13 (d, 24H, J=6.6Hz),
3.11 (m, 4H), 6.08 (bs, 4H), 6.36 (d, 2H, J=10.5H
z), 6.90 (s, 4H), 7.19 (s, 2H, d, 2H, J=10.5Hz)
【0039】実施例9:4-[ビス(4-アミノ-3,5-ジイソ
プロピルフェニル)メチレン]-2-メチル-2,5-シクロヘキ
サジエン-1-オンの合成(化合物I-9) 実施例1の方法において、3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシ
ベンズアルデヒドの代わりに4-ヒドロキシ-3-メチルベ
ンズアルデヒドを用いることにより、表題の化合物を同
様に合成した。 NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.12 (d, 24H, J=6.6Hz),
1.90 (s, 3H), 3.10 (m,4H), 5.75 (bs, 4H), 7.09 (d,
1H, J=9.9Hz), 7.12 (m, 2H) λmax :516 nm
【0040】実施例10:4-[ビス(4-アミノ-3,5-ジイソ
プロピルフェニル)メチレン]-2-メトキシ-2,5-シクロヘ
キサジエン-1-オンの合成(化合物I-10) 実施例1の方法において、3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシ
ベンズアルデヒドの代わりに4-ヒドロキシ-3-メトキシ
ベンズアルデヒドを用いることにより、表題の化合物を
同様に合成した。 NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.22 (d, 24H, J=6.6Hz), 2.
91 (m, 4H), 3.71 (s, 3H), 4.2 (bs, 4H), 6.58 (d, 1
H), 6.75 (d, 1H), 7.00 (s, 4H), 7.23 (dd, 1H) λmax : 519 nm
【0041】実施例10:4-[ビス(4-アミノ-3,5-ジイソ
プロピルフェニル)メチレン]-2-クロロ-2,5-シクロヘキ
サジエン-1-オンの合成(化合物I-11) 実施例1の方法において、3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシ
ベンズアルデヒドの代わりに3-クロロ-4-ヒドロキシベ
ンズアルデヒドを用いることにより、表題の化合物を同
様に合成した。 NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ1.14 (d, 24H, J=6.6Hz),
3.12 (m, 4H), 6.12 (s,4H), 6.41 (d, 1H), 6.95 (s,
4H), 7.15 (dd, 1H), 7.34 (d, 1H) λmax : 556 nm
【0042】実施例12:4-[ビス(4-アミノ-3,5-ジイソ
プロピルフェニル)メチレン]-2-クロロ-6-メトキシ-2,5
-シクロヘキサジエン-1-オンの合成(化合物I-12) 実施例1の方法において、3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシ
ベンズアルデヒドの代わりに5-クロロバニリンを用いる
ことにより、表題の化合物を同様に合成した。 NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.13 (d, 24H, J=6.6Hz),
3.11 (m, 4H), 3.61 (s,3H), 5.97 (d, 4H, J=11.7Hz),
6.67 (d, 1H, J=2.2Hz), 6.87 (s, 2H), 7.00(s, 2H),
7.18 (d, 1H, J=2.2Hz) λmax : 564 nm
【0043】実施例13:4-[ビス(4-アミノ-3,5-ジイソ
プロピルフェニル)メチレン]-2-ブロモ-6-メトキシ-2,5
-シクロヘキサジエン-1-オンの合成(化合物I-13) 実施例1の方法において、3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシ
ベンズアルデヒドの代わりに5-ブロモバニリンを用いる
ことにより、表題の化合物を同様に合成した。 NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.12 (d, 24H, J=6.6Hz),
3.10 (m, 4H), 3.60 (s,3H), 5.98 (s, 2H), 6.01 (s,
2H), 6.68 (d, 1H, J=2.2Hz), 6.88 (s, 2H), 7.00 (s,
2H), 7.37 (d, 1H, J=2.2Hz) λmax : 567 nm
【0044】実施例14:4-[ビス(4-アミノ-3,5-ジイソ
プロピルフェニル)メチレン]-2-ヨード-6-メトキシ-2,5
-シクロヘキサジエン-1-オンの合成(化合物I-14) 実施例1の方法において、3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシ
ベンズアルデヒドの代わりに5-ヨードバニリンを用いる
ことにより、表題の化合物を同様に合成した。 NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.13 (d, 24H, J=6.6Hz),
3.12 (m, 4H), 3.59 (s,3H), 5.99 (s, 4H), 6.69 (d,
1H, J=2.2Hz), 6.88 (s, 2H), 7.00 (s, 2H), 7.61 (d,
1H, J=2.2Hz) λmax : 571 nm
【0045】実施例15:4-[ビス(4-アミノ-3,5-ジイソ
プロピルフェニル)メチレン]-6-ヒドロキシ-2-(2-ピリ
ジルメトキシ)-2,5-シクロヘキサジエン-1-オンの合成
(化合物I-15) 実施例1の方法において、3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシ
ベンズアルデヒドの代わりに4,5-ジヒドロキシ-3-(2-ピ
リジルメトキシ)ベンズアルデヒドを用いることによ
り、表題の化合物を同様に合成した。 NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.13 (d, 24H, J=6.6Hz),
3.09 (m, 4H), 4.96 (s,2H), 5.60 (m, 4H), 6.58 (s,
1H), 6.70 (s, 1H), 6.87 (s, 4H), 7.33 (dd,1H), 7.5
2 (d, 1H), 7.85 (dd, 1H), 8.31 (s, 1H), 8.51 (d, 1
H) λmax : 532 nm
【0046】実施例16:4-[ビス(4-アミノ-3,5-ジイソ
プロピルフェニル)メチレン]-2-ヒドロキシ-2,5-シクロ
ヘキサジエン-1-オンの合成(化合物I-16) 実施例1の方法において、3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシ
ベンズアルデヒドの代わりに3,4-ジヒドロキシベンズア
ルデヒドを用いることにより、表題の化合物を同様に合
成した。 NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.13 (d, 24H, J=6.6Hz),
3.11 (m, 4H), 5.70 (bs, 4H), 6.37 (d, 1H), 6.64
(d, 1H), 6.88 (bs, 4H), 7.00 (dd, 1H) λmax : 534 nm
【0047】実施例17:4-[ビス(4-アミノ-3,5-ジイソ
プロピルフェニル)メチレン]-2-アセチルアミノ-2,5-シ
クロヘキサジエン-1-オンの合成(化合物I-17) 実施例1の方法において、3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシ
ベンズアルデヒドの代わりに3-アセチルアミノ-4-ヒド
ロキシベンズアルデヒドを用いることにより、表題の化
合物を同様に合成した。 NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.25 (d, 24H, J=6.6Hz), 2.
15 (s, 3H), 3.90 (m, 4H), 4.35 (bs, 4H), 6.61 (d,
1H), 7.02 (bs, 4H), 7.20 (m, 2H), 8.49 (s, 1H)
【0048】実施例18:4-[ビス(4-アミノ-3,5-ジイソ
プロピルフェニル)メチレン]-2-メトキシ-6-ヒドロキシ
メチル-2,5-シクロヘキサジエン-1-オンの合成(化合物
I-18) 3-メトキシ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド(バニリ
ン)3.2 g、2,6-ジイソプロピルアニリン・メタンスル
ホン酸塩7.9 g、尿素0.80 gをイソプロパノール50 mlに
溶解し約6時間、加熱還流し、放冷後析出してきた固体
をメタノールと水の混合溶媒で洗浄、乾燥した。この
1.0 gをエタノール15 mLに溶解し、0.5 N水酸化ナトリ
ウム水溶液 40 mLとホルマリン8 mlを順次加え、6時間
加熱環流した。放冷後塩酸で中和し、有機層は酢酸エチ
ルで抽出し濃縮、乾燥して、シリカゲルカラムクロマト
グラフィ(塩化メチレン:メタノール=50:1)で精製
した。次にこの 0.20 gをクロロホルム10 mLに溶解しク
ロラニル0.10 gを加え2.5時間加熱還流した。析出した
固体を酢酸エチルで洗い乾燥後、メタノールに溶解して
3時間加熱還流した。放冷後析出してきた固体を10%の炭
酸ナトリウム水溶液で洗浄、乾燥し、表題化合物0.11 g
を得た。 NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.27 (d, 24H, J=6.6Hz), 2.
93 (m, 4H), 3.73 (s, 3H), 4.59 (s, 2H), 6.75 (s, 1
H), 6.99 (s, 4H), 7.15 (s, 1H)
【0049】実施例19:4-[ビス(4-アミノ-3,5-ジイソ
プロピルフェニル)メチレン]-2,6-ジクロロ-2,5-シクロ
ヘキサジエン-1-オン・塩酸塩の合成(化合物I-19) 4-[ビス(4-アミノ-3,5-ジイソプロピルフェニル) メチ
レン]-2,6-ジクロロ2,5-シクロヘキサジエン-1-オン8.2
0 g の450 mL 塩化メチレン溶液に4 M 塩酸/ジオキサ
ン溶液 7.8 mL をゆっくり滴下し、室温で1時間撹拌し
た。析出してきた固体を塩化メチレンで洗浄、乾燥し表
題化合物を 7.91 g 得た。 NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.14 (d, 24H, J=6.6Hz),
3.16 (m, 4H), 7.09 (s,4H), 7.29 (s, 2H) λmax : 573 nm
【0050】実施例20:4-[ビス(4-アミノ-3,5-ジイソ
プロピルフェニル)メチレン]-2,6-ジクロロ-2,5-シクロ
ヘキサジエン-1-オン・硫酸塩の合成(化合物I-20) 実施例19の方法において、塩酸/ジオキサン溶液の代わ
りに硫酸を用いることにより、表題の化合物を同様に合
成した。 NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.14 (d, 24H, J=6.6Hz),
3.16 (m, 4H), 7.09 (s,4H), 7.29 (s, 2H)
【0051】実施例21:4-[ビス(4-アミノ-3,5-ジイソ
プロピルフェニル) メチレン]-2,6-ジクロロ-2,5-シク
ロヘキサジエン-1-オン・メタンスルホン酸塩の合成
(化合物I-21) 実施例19の方法において、塩酸/ジオキサン溶液の代わ
りにメタンスルホン酸を用いて、表題の化合物を同様に
合成した。 NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.14 (d, 24H, J=6.6Hz),
2.30 (s, 3H), 3.15 (m,4H), 7.07 (s, 4H), 7.29 (s,
2H)
【0052】実施例22:4-[ビス(4-アミノ-3,5-ジイソ
プロピルフェニル) メチレン]-2,6-ジクロロ-2,5-シク
ロヘキサジエン-1-オン・ベンゼンスルホン酸塩の合成
(化合物I-22) 実施例19の方法において、塩酸/ジオキサン溶液の代わ
りにベンゼンスルホン酸を用いて、表題の化合物を同様
に合成した。 NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.14 (d, 24H, J=6.6Hz),
3.16 (m, 4H), 7.08 (s,4H), 7.29 (s, 2H), 7.30 (m,
3H), 7.59 (d, 2H, J=7.9Hz)
【0053】試験例:ヒトIFNγ産生抑制試験(PMA+IOM
刺激) ヒト健常者から採取した血液から精製した抹消血単核球
(PBMC)(5×105 / ml)を10 ng/mlのPMA (Phorbol 12-
Myristate 13-Acetate) と0.5 μg/mlのIOM (Calcium I
onophore A 23187)との刺激で3日間培養し、上清中に
産生されたIFNγをファーミンジェン社(Pharmingen)
社の抗体を用いてELISAにより定量した。その結果、化
合物I-1〜22は10 μg/mlの濃度で IFNγの産生量を標準
産生量の50%以上抑制した。IFNγの産生量を標準産生量
の50%に抑制する濃度(IC50)を求めた結果を以下の表
に示す。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】本発明の化合物は、活性リンパ球からの
インターフェロンγの産生を抑制する作用を有してお
り、医薬の有効成分として有用である。また、本発明の
医薬は、免疫抑制作用が排除ないし軽減された安全な医
薬として、自己免疫疾患の治療及び又は予防に有用であ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 233/41 C07C 233/41 C07D 213/30 C07D 213/30 (72)発明者 青木 幸三 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社足柄研究所内 (72)発明者 景山 茂樹 埼玉県朝霞市泉水3丁目11番46号 富士写 真フイルム株式会社朝霞研究所内 Fターム(参考) 4C055 AA01 BA02 BA16 BB01 BB02 BB08 BB10 CA01 DA01 4C086 AA01 AA02 AA03 BC17 MA01 MA04 NA14 ZB03 ZB09 ZB15 4C206 FA31 MA01 MA04 MA14 NA14 ZB03 ZB09 ZB15 4H006 AA01 AA03 AB20 AB22 AB25 AC25 AC44 BA50 BE03 BE33 BJ20 BJ50 BR80 BU46

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I): 【化1】 (式中、R、R、R、及びRはそれぞれ独立に
    水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、アシル基、アシル
    アミノ基、水酸基、置換基を有していてもよい低級アル
    キル基、又は置換基を有していてもよい低級アルコキシ
    基を示す)で表される化合物又はその塩。
  2. 【請求項2】 R及びRがそれぞれ独立に水素原
    子、ハロゲン原子、メトキシ基、ヒドロキシメチル基、
    又は2-ピリジルメトキシ基であり、R及びRがとも
    に水素原子である請求項1の化合物又はその塩。
  3. 【請求項3】 Rがメトキシ基であり、かつRがヒ
    ドロキシメチル基であるか、あるいはRが水酸基であ
    り、かつRが2-ピリジルメトキシ基である請求項2の
    化合物又はその塩。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか1項に記載の
    化合物又は生理学的に許容されるその塩を含む医薬。
  5. 【請求項5】 自己免疫疾患の治療及び/又は予防に用
    いる請求項4に記載の医薬。
  6. 【請求項6】 請求項1から3のいずれか1項に記載の
    化合物又は生理学的に許容されるその塩を含むインター
    フェロンγの産生抑制剤。
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