JP2000095570A - セラミックス成形に用いられるスラリー用解膠剤 - Google Patents

セラミックス成形に用いられるスラリー用解膠剤

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JP2000095570A
JP2000095570A JP10265983A JP26598398A JP2000095570A JP 2000095570 A JP2000095570 A JP 2000095570A JP 10265983 A JP10265983 A JP 10265983A JP 26598398 A JP26598398 A JP 26598398A JP 2000095570 A JP2000095570 A JP 2000095570A
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JP
Japan
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slurry
deflocculant
zeolite
ceramic
cations
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JP10265983A
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English (en)
Inventor
Nobuaki Gamachi
伸明 蒲地
Hiroshi Nakao
浩 中尾
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Saga Prefecture
Original Assignee
Saga Prefecture
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Producing Shaped Articles From Materials (AREA)
  • Preparation Of Clay, And Manufacture Of Mixtures Containing Clay Or Cement (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、鋳込成形等のセラミックス成形に
用いられるスラリー用解膠剤であって、分散性に優れ、
また安価であり、保存性に優れる解膠剤の提供を課題と
する。 【解決手段】 本発明のセラミックス成形に用いられる
スラリー用解膠剤は、1価陽イオン放出能を有するゼオ
ライトからなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳込成形等のセラ
ミックス成形に用いられるスラリー用解膠剤(分散剤)
に関する。
【0002】
【従来の技術】鋳込成形は、セラミックス原料に水等の
溶媒、および解膠剤を混合し、均質なスラリーを作り、
石膏型等の型に注入することにより成形する方法であ
り、従来は、解膠剤としては珪酸ソーダ、炭酸ソーダ等
の1価陽イオンを含む水溶性の無機塩、あるいはポリカ
ルボン酸系などの水溶性有機分散剤が用いられている。
【0003】しかしながら、これらの解膠剤は水溶性で
あるために、これを用いて調製したスラリーから製造し
た成形体の表面には濃縮した解膠剤が残存し、この残存
する解膠剤の影響により製品表面が黒色化し、白色度低
下の原因となる。このため、これらの問題を解決する手
段として成形後、成形体の表面を水ぶきすることが行わ
れており、製品のコストを引き上げている。また、スラ
リーにあっては、カルシウムイオンやマグネシウムイオ
ン、アルミニウムイオン等の多価イオンを大量に含むた
め、これらのイオンの影響によって従来の解膠剤では分
散性能が著しく低下するという問題がある。また、解膠
剤が水溶性であるために吸湿性が大きく、その管理が煩
雑であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、鋳込成形等
のセラミックス成形に用いられるスラリー用解膠剤であ
って、分散性に優れ、また安価であり、保存性に優れる
解膠剤の提供を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のセラミックス成
形に用いられるスラリー用解膠剤は、1価陽イオン放出
能を有するゼオライトからなることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】セラミックス成形に用いられるス
ラリーは、セラミックス原料と水等の溶媒とからなり、
更に、解膠剤として1価陽イオン放出能を有するゼオラ
イトを添加してなる。
【0007】セラミックス原料としては、陶土、カオリ
ン、長石、珪石、セルベン、アルミナ、セリサイト、タ
ルク等が挙げられる。セラミックス成形に用いられるに
あたっては、セラミックス原料の平均粒径は0.01μ
m〜500μmである。
【0008】溶媒としては、水が好ましく使用される
が、その他アルコール、グリセリン等が例示される。ス
ラリーにおけるセラミックス原料濃度は、希望する粘度
により相違するが、50重量%〜85重量%程度であ
る。
【0009】本発明は、上記のスラリーに添加される解
膠剤として1価陽イオン放出能を有するゼオライトを使
用することを特徴とする。ゼオライトは、一般に、その
化学組成がアルカリまたはアルカリ土類のアルミノ珪酸
塩であるが、その結晶格子中に水分子を成分として含有
し、その結晶はSiO4 とAlO4 の四面体が酸素原子
を共有し、三次元的に骨格を形成するものであり、ま
た、Alの負電荷を補うために陽イオンを含有する。そ
して、この陽イオンとしてナトリウム、カリウム、リチ
ウム等のアルカリ金属イオン等の1価陽イオンを含有
し、水中で容易に多価陽イオン等と交換する特性を有す
る。
【0010】このようなゼオライトは、例えばA型、X
型、Y型、T型等と呼称されるものであり、化学組成と
しては、例えばNa2 O・Al2 3 ・2SiO2
4.5H2 Oで示されるものである。市販品としては、
東ソー(株)製「トヨビルダー」、日本化学工業(株)
製「ゼオスター」、富士シリシア化学(株)製「モレキ
ュラーシーブ」等が例示され、平均粒径1.5μm程度
の粉末状や約200μmの顆粒状のもので、球形状のも
の等が例示される。本発明においては、平均粒径0.0
1μm〜500μmのものが使用できる。
【0011】1価陽イオン放出能を有するゼオライトの
添加量は、セラミックス原料及び希望する粘度等により
適宜、定められるが、セラミックス原料に対して0.0
1重量%〜20重量%、好ましくは0.1重量%〜3重
量%の範囲で使用すれば目的を達成することができる。
【0012】また、本発明におけるスラリーには、必要
に応じて、通常のスラリー製造用解膠剤である珪酸ソー
ダ、炭酸ソーダ等の1価陽イオンを含む水溶性の無機
塩、あるいはポリカルボン酸系などの水溶性有機分散剤
を添加してもよい。通常のスラリー製造用解膠剤の添加
量は、セラミックス原料に対して、0重量%〜5重量%
の範囲である。
【0013】また、本発明におけるスラリーには、凝集
剤である酸化カルシウム、炭酸カルシウム、塩化マグネ
シウム、硫酸アルミニウム等と併用し、スラリー中に意
図的に多価陽イオンを添加してもよく、これにより、1
価陽イオン放出能を有するゼオライトのイオン交換を積
極的に行わせ、1価陽イオンを放出させることにより、
分散性に優れるものとできる。このような凝集剤の添加
量は、1価陽イオン放出能を有するゼオライトに対し
て、0重量%〜50重量%の範囲で併用してもよい。
【0014】スラリーは、 セラミックス粉末と1
価陽イオン放出能を有するゼオライト粉末とを直接混合
した後、溶媒に分散させ、均質なスラリーとする方法、
分散媒となる液体に1価陽イオン放出能を有するゼ
オライトを添加した後、セラミックス粉末を混合し、均
質なスラリーとする方法のいずれで調製されてもよく、
得られたスラリーは、石膏型等の型に注入することによ
り適宜形状に成形された後、焼成される。
【0015】スラリー中に添加された1価陽イオン放出
能を有するゼオライトは、スラリー中でナトリウムイオ
ン等の1価陽イオンを放出し、あるいはカルシウムイオ
ン、マグネシウムイオン等の多価陽イオンを補足し、1
価陽イオンとイオン交換する。すなわち、分散に寄与す
る1価の陽イオンの供給源となり、また、分散を阻害す
る多価陽イオンを固定化することにより、効率よくスラ
リー中のセラミックス粉末を分散させることができる。
添加した1価陽イオン放出能を有するゼオライトは、グ
リーン成形後はセラミックス粉末と同等の作用を示すの
で、通常のスラリー製造用解膠剤とは相違し、後行程に
影響することはない。また、1価陽イオン放出能を有す
るゼオライトは、粉末であり、また、水分に対して安定
で、加水分解を受けにくく、取り扱いが容易である。以
下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は
これらの実施例に限定されるものではない。
【0016】
【実施例】(実施例1)天草撰上陶土(平均粒径4.5
μm)に、解膠剤として1価陽イオン放出能を有するゼ
オライト(東ソー(株)製「トヨビルダー」、粒径1.
5μm、白色粉末、化学組成Na2 O・Al2 3 ・2
SiO2 ・4.5H2 Oの4A型ゼオライト)を1.0
重量%添加した後、水分量30重量%となるように水を
加え、攪拌混合を行い、スラリーを製造した。得られた
スラリーを24時間放置したが、分離が起こることはな
く、スラリーは安定していた。石膏型による鋳込成形に
おいても着肉速度、離型性とも良好であった。
【0017】 (実施例2) ・ビンタンカオリン ・・・・ 50重量% ・益田長石 ・・・・ 20重量% ・珪石 ・・・・ 30重量% の組成からなるセラミックス原料粉末(平均粒径5.2
μm)に、解膠剤として1価陽イオン放出能を有するゼ
オライト(東ソー(株)製「トヨビルダー」粒径1.5
μm、白色粉末)を0.8重量%添加した後、水分量3
0%となるように水を加え、攪拌混合を行い、スラリー
を製造した。得られたスラリーを24時間放置したが、
分離が起こることはなく、スラリーは安定していた。石
膏型による鋳込成形においても着肉速度、離型性とも良
好であった。
【0018】(比較例)実施例2におけるセラミックス
原料粉末に、解膠剤として珪酸ナトリウムを0.4重量
%添加した後、水分量30%となるように水を加え、攪
拌混合を行い、スラリーを製造した。珪酸ナトリウムを
添加したスラリーは、24時間後分離が生じた。セラミ
ックス原料におけるビンタンカオリンからスラリー中に
凝集作用のある多価陽イオンが溶出し、これにより分散
が不十分となり、凝集し、沈降したためと考えられる。
【0019】
【発明の効果】本発明のセラミックス成形に用いられる
スラリー用解膠剤は、溶媒中で分散性に資する1価陽イ
オンを放出する、或いは1価陽イオンを放出すると同時
に分散を阻害する多価陽イオンを吸着或いはイオン交換
するので、セラミックス粉末をスラリー中に効率よく分
散することができ、また、スラリー調製後の行程を短縮
できる等作業性に優れるものであり、更に、水分に対し
て安定であるので保存性にも優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D077 AB02 AC05 BA07 BA20 DB01Y DB10Y 4G030 AA03 AA04 AA36 AA37 BA32 GA09 HA05 HA15 HA25 4G052 CA04 CB11 4G056 AA02 AA06 BA07

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1価陽イオン放出能を有するゼオライト
    からなることを特徴とするセラミックス成形に用いられ
    るスラリー用解膠剤。
JP10265983A 1998-09-21 1998-09-21 セラミックス成形に用いられるスラリー用解膠剤 Pending JP2000095570A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7560154B2 (en) * 2005-03-24 2009-07-14 Ngk Insulators, Ltd. Method for manufacturing honeycomb structure and the honeycomb structure
CN108238780A (zh) * 2018-02-05 2018-07-03 湖南筑巢智能科技有限公司 一种改善陶泥或瓷泥成型性能的方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7560154B2 (en) * 2005-03-24 2009-07-14 Ngk Insulators, Ltd. Method for manufacturing honeycomb structure and the honeycomb structure
CN108238780A (zh) * 2018-02-05 2018-07-03 湖南筑巢智能科技有限公司 一种改善陶泥或瓷泥成型性能的方法

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