JP2000095398A - 二点支持巻取装置 - Google Patents

二点支持巻取装置

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JP2000095398A
JP2000095398A JP11065412A JP6541299A JP2000095398A JP 2000095398 A JP2000095398 A JP 2000095398A JP 11065412 A JP11065412 A JP 11065412A JP 6541299 A JP6541299 A JP 6541299A JP 2000095398 A JP2000095398 A JP 2000095398A
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speed
turning
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supply path
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JP11065412A
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Kenei Nakajima
賢英 中島
Hiroshi Ueda
弘 上田
Ichiro Morita
一郎 森田
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Nippei Toyama Corp
Original Assignee
Nippei Toyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 巻取状態の質を高め、巻取スピードの高速化
を可能とする二点支持巻取装置の提供。 【解決手段】 一対の支持部を持つ巻取部材1を具備し
両支持部の中間点を軸として旋回する巻取手段2と、当
該巻取手段2へ巻取材料3を供給する為の送り手段4と
を具備して成り、前記巻取手段2に、前記巻取部材1の
旋回角180度周期で変化する引込み速度の最大と最低
の格差を緩和せしめるべく、当該巻取部材1の旋回と同
期した調整を行う旋回速度補正部5を設けると共に、前
記引込み速度が遅い時は巻取材料3の供給経路6を伸張
し、引込み速度が速い時は巻取材料3の供給経路6を短
縮すべく、前記巻取部材1の旋回と同期した調整を行う
送り補正部7を設けた二点支持巻取装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、巻取材料の二点を
支持することによって巻き取る形態を採る二点支持巻取
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】二点支持巻きとは、糸や反物等の長尺物
を、所定長隔てて平行に位置する支持部を以て平板状に
巻き取るものである。この様な巻き取り方法は、電池の
巻芯製造、反物の平板巻き、中空糸の巻き取り等の分野
で採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この様
な二点支持巻きでは、前記支持部を具備する部材(以
下、巻取部材と記す。)が、両支持部の中央を軸として
等速旋回すると、糸などの巻取材料の巻取装置への引込
み速度(以下、単に引込み速度と記す。)が周期的に変
化し、殊に、両支持部が巻取物と平行になる際に、前記
引込み速度の加速度が、負の最大値から正の最大値とな
る(即ち、引込み加速度の変化量が最大となる。)。こ
の様な巻取状態は、巻取手段へ引込む際の巻取材料の張
力の不均一となり、巻取状態の質が低下するのみなら
ず、巻取手段へ巻取材料を供給する送り手段の送り速度
も周期的に大きく変化することとなって、巻取速度の高
速化を阻害する原因となる。従来も、この様な問題に対
し、カム駆動段差ロールやバネ式段差ロールを用いた手
段が採られてきたが、到底満足できるものではなかっ
た。
【0004】本発明は、上記実情に鑑みて成されたもの
であって、巻取状態の質を高め、巻取スピードの高速化
を可能とする二点支持巻取装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する為に
成された本発明による二点支持巻取装置は、一対の支持
部を持つ巻取部材を具備し両支持部の中間点を軸として
旋回する巻取手段と、当該巻取手段へ巻取材料を供給す
る為の送り手段とを具備して成り、前記巻取手段に、前
記巻取部材の旋回角180度周期で変化する引込み速度
の最大と最低の格差を緩和せしめるべく、当該巻取部材
の旋回と同期した調整を行う旋回速度補正部を設けると
共に、前記引込み速度が遅い時は巻取材料の供給経路を
伸張し、引込み速度が速い時は巻取材料の供給経路を短
縮すべく、前記巻取部材の旋回と同期した調整を行う送
り補正部を設けたことを特徴とする。当該補正部は、前
記巻取手段に対して設けても良いし、前記送り手段に対
して設けても良い。
【0006】前記巻取部材の形状は、巻取幅を決定する
一対の支持部が所定の間隔を隔てて配設されており、各
支持部が同じ円軌道を通過するような旋回軸を具備すれ
ば良く、一対の支持部は、一対の棒体でも良いし、板体
が相対向した縁部でも良い。巻取材料は、糸状のもの、
紐状のもの、帯状のものであって、巻取可能な柔軟な素
材から成るものである。
【0007】引込み速度とは、前記巻取部材の旋回に伴
って、単位時間に供給経路から取り込まれる巻取材料の
長さであって、通常、巻取材料の供給方向と巻取部材と
が一直線状に成ったときに最低速度となり、巻取材料の
供給方向と巻取部材とが直角になった時が最高速度とな
る。この最低速度又は最高速度に達する周期が180度
である。
【0008】巻取材料の供給経路とは、巻取材料の供給
元、例えば、ボビンやスプールから引き出された巻取材
料が、巻取部材によって巻き取られるまでの間に通過す
る経路であって、通常、ダンサーローラー、中間ローラ
ー、アライメントローラーに掛けられることによって形
成される経路をいう。伸張或いは短縮する経路の長さと
は、それらローラーに掛けられている巻取材料の長さで
あり、ダンサーローラー等と他のローラーとの位置関係
が変化すること、或いは、巻取部材と前記ローラーとの
位置関係が変化することによりその長さが変化する。巻
取部材の旋回に同期した調整とは、例えば、カム、クラ
ンク等による機械的なものであっても良いし、ロータリ
ーエンコーダ等を用いた電気的なものであっても良い。
【0009】前記旋回速度補正部の一例としては、電気
モーター等の駆動手段に直結した固定軸を中心として回
転する太陽歯車及びそれを取り巻き当該太陽歯車とは逆
方向へ同心円状に回転する内歯車に、前記固定軸を中心
に旋回する腕の先端部に設けられた移動軸を中心として
回転する遊星歯車が噛み合った遊星歯車機構と、前記太
陽歯車の固定軸へ固着された直結プーリー、並びに当該
直結プーリーとベルトを介して連結されたタイミングプ
ーリー及びそれと共に回転する速度補正クランク、並び
に前記腕に揺動軸を介して接続された揺動アーム及びそ
の先端につながれた速度補正リンクよるクランク機構を
以て、前記内歯車の回転速度を増減するものが挙げられ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明による二点支持巻取
装置の実施の形態を図面に基づき説明する。図1は、一
対の支持部を持つ巻取部材1を具備し両支持部の中間点
を軸として旋回する巻取手段2と、当該巻取手段2へ巻
取材料3を供給する為の送り手段4とで構成されたもの
である。
【0011】前記巻取部材は、図5の如く旋回軸8に支
持されており、図7の如く巻取板9を二枚合わせにする
ことで構成される。各巻取板9,9は、相互にずれ合う
ことによって、二枚合わせの巻取板9,9を一枚と見立
てた際の幅が広がり或いは狭まることとなる。巻取材料
の巻き取りは、当該巻取部材の幅を広めた状態で固定し
て行われ、巻き取られた巻取材料3は、旋回軸8から外
した際に、前記巻取部材1の幅を狭めて容易に取り外さ
れる。巻取部材1を構成する各巻取板9,9の一辺10
は、巻き取りの際に巻取材料3を支える支持部として丸
みを帯びた状態に整形してあり、二枚合わせの巻取板
9,9が有する各支持部が平行となり、且つ各巻取板
9,9が支持された旋回軸8とも等間隔を保ちつつ平行
となる様に、各巻取板9,9における軸方向の両縁部に
は、適当なずれ状態を維持しつつ支持される為の切欠部
11が対称的に形成されている。
【0012】当該巻取部材1は、図6に示す様に同軸的
に支持された一対の旋回軸8,8を以て挟持されるが、
各旋回軸8,8の先端には、相対向するV字状の溝12
を具備する保持部13が形成され、当該保持部13の中
央部には、前記溝12を横切る状態で掛止ピン14が挿
通されている。巻取部材1が旋回軸8へ装着される際に
は、当該掛止ピン14が前記切欠部11と掛かり合うこ
とによって、巻取部材1の離脱が防止されると共に、巻
取幅が固定されることとなる。
【0013】巻取手段2は、図8の如く(内部構成は図
11参照)巻取部材1を挟持する左右両側の旋回軸8,
8に相等しい対称プーリー15,15が付設され、当該
対称プーリー15,15には、中継軸16に取り付けら
れた相等しい同期プーリー17とベルト24を介して駆
動手段たる電動モーター18の駆動力が伝えられること
により、巻取部材1の回転の安定性を高めている。前記
中継軸16には、後に説明する遊星歯車機構(図9)3
3の内歯車19の回転軸(以下、駆動軸20と記す。)
から、当該駆動軸20に取り付けられた駆動プーリー2
1及び中継軸16に取り付けられた従動プーリー22及
びベルト23を介して中継軸16へ駆動力が伝えられ
る。当該巻取手段2には、引込み速度の最大と最低の格
差を緩和せしめるべく、前記巻取部材1の旋回速度に対
し、当該旋回と同期した調整を行う旋回速度補正部5が
設けられている。
【0014】送り手段4は、例えば、図10の如くスプ
ール25から引き出された巻取材料3をかける中間ロー
ラー26、巻取材料3の張力を調整するダンサーローラ
ー27、及び巻取材料3の送り出し量を調整すべく固定
ローラー28aと移動ローラー28bとで構成された調
整ローラー28で構成される。前記送り手段4には、前
記引込み速度が遅い時は巻取材料3の供給経路6を伸張
し、引込み速度が速い時は巻取材料3の供給経路6を短
縮するように、前記巻取部材1の旋回と同期した調整を
行う送り補正部7が設けられている。
【0015】旋回速度補正部5は、図9の如く前記電動
モーター18に直結した固定軸29を中心として回転す
る太陽歯車30及びそれを取り巻き当該太陽歯車30と
は逆方向へ同心円状に回転する内歯車19に、前記固定
軸29を中心に旋回する腕31の先端部に設けられた移
動軸32を中心として回転する遊星歯車33が噛み合っ
た遊星歯車機構34と、前記太陽歯車30の固定軸29
へ固着された直結プーリー35、並びに当該直結プーリ
ー35とベルト36を介して連結されたタイミングプー
リー37及びそれと共に回転する速度補正クランク3
8、並びに前記腕31に揺動軸46を介して接続された
揺動アーム39及びその先端につながれた速度補正リン
ク40によるクランク機構41を以て、前記内歯車19
の回転速度を増減するものである。この例の場合、内歯
車19の回転速度が前記巻取部材1の回転速度となって
おり、当該回転速度は、前記固定軸29に装着された直
結プーリー35の1/3となっている。又、遊星歯車機
構34による固定軸29の回転速度と巻取部材1の回転
速度との比は3対1となっている。
【0016】一方、送り補正部7は、上記タイミングプ
ーリー37が取り付けられたタイミング軸42に、当該
タイミング軸42及びタイミングプーリー37と共に回
転する送り補正クランク43を、前記速度補正クランク
38より回転位相が90度進んだ状態で付設し、当該送
り補正クランク43の端部と、一端に移動ローラー28
bを付設したベルクランク44の他端部との間を送り補
正リンク45によって連結したものである。前記ベルク
ランク44は、その屈曲部が揺動自在に支持され、当該
ベルクランク44の揺動によって、巻取材料3の供給経
路6の伸縮が行われる。
【0017】上記の如く構成された二点支持巻取手段
は、図1の如く巻取材料3の送り方向と巻取部材1が平
行となった時点(位相0度とする。)で、前記揺動アー
ム39が、揺動範囲の中間点にあり、速度補正クランク
38は、進退ストロークの中間点にある。一方、送り補
正部7の送り補正クランク43は、進退ストロークの中
間点にあり、ベルクランク44も揺動範囲の中間点にあ
る。
【0018】上記位相0度の点は、巻取材料3の引込み
加速度が最も増加する点であるが、旋回速度補正部5に
あっては、速度補正リンク40を介して揺動アーム39
を内歯車19の逆転方向(図1右方向)へ最高速度で引
くことにより、図1(ロ)の如く遊星歯車33が内歯車
19の逆転方向へ移動し、その移動に伴う遊星歯車33
の回転によって、当該内歯車19が逆転方向へ送られ減
速する。而して、内歯車19の回転加速度、即ち、巻取
部材1の旋回加速度の増加は比較的小さい状態に抑えら
れることとなる。
【0019】同時に上記位相0度の点は、巻取材料3の
引込み速度、即ち、巻取材料3の送り速度が最も低下す
る点であるが、その時の送り補正部7は、送り補正リン
ク45を介してベルクランク44が巻取材料3の供給経
路6を長くする方向に移動ローラー28bを揺動させ、
引込み速度の低さを補うべく巻取材料3の引込み速度を
最大限に増加させる。その結果、巻取材料3の引込み速
度が遅いにもかかわらず、比較的強い張力を保ちつつ巻
取材料3を巻き取ることができる。
【0020】位相45度の点は、図2の如く巻取材料3
の引込み加速度が低下しながらも引き込み速度の加速を
続ける点である。速度補正リンク40を介して揺動アー
ム39は可動域の限界に達し、遊星歯車33の移動によ
る内歯車19の減速効果は最低となる。同時に、送り補
正部7にあっても、送り補正リンク45を介して、ベル
クランク44が巻取材料3の供給経路6を最大にする方
向への可動域の限界に達し、この時点を境にベルクラン
ク44は、巻取材料3の供給経路6を短くする動作に転
じる。
【0021】位相90度の点は、図3の如く巻取材料3
の引込み速度が最大となり、引込み速度が減少に転じる
点である。旋回速度補正部5は、速度補正リンク40を
介して揺動アーム39を内歯車19の正転方向(図1左
方向)へ最高速度で押すことにより、遊星歯車33が内
歯車19の正転方向へ移動し、その移動に伴う遊星歯車
33の回転によって、当該内歯車19が正転方向へ送ら
れ加速される。而して、内歯車19の負の回転加速度、
即ち、巻取部材1の旋回加速度の減少はやや小さく抑え
られることとなる。
【0022】一方、上記位相90度の点は、送り補正部
7のベルクランク44が巻取材料3の供給経路6を短く
する方向へ最も速いスピードで移動ローラー28bを移
動させる時期である、その結果、高い引込み速度に対し
ても、前記供給経路6を短くすることで過剰な巻取材料
3を前記巻取手段2へ高速に供給することができる。そ
して、同時に、巻き取られた巻取材料3の張りも、位相
0度の引込み速度が小さい時期と比較して大差のないも
のとなる。
【0023】位相135度の点は、図4の如く巻取材料
3の引込み速度が低下し続ける点である。速度補正リン
ク40を介して揺動アーム39は可動域の限界に達し、
遊星歯車33に移動による内歯車19の加速効果は最低
となる。同時に、送り補正部7にあっても、送り補正リ
ンク45を介して、ベルクランク44が巻取材料の供給
経路6を最短にする方向への可動域の限界に達し、この
時点を境にベルクランク44は、巻取材料3の供給経路
6を長くする動作に転じる。
【0024】そして、上記位相0度から135度の動作
を繰り返し、前記巻取部材1へ巻取材料3を巻き取って
いくこととなる。以上の旋回速度補正部5と送り補正部
7の動作によって、巻取手段2と送り手段4は、巻取部
材1の旋回により巻取材料3の引込み速度の格差を緩和
し、同時に、引込み速度が低い時には、引込み速度を補
充すると共に、引込み速度が速い時に備えて供給経路6
を伸張し、引込み速度が速くなった時には、引込み速度
を弱めることによって、伸張した供給経路6を短縮する
方向に動くといった引き込み抵抗を少なくする動作を行
い、周期的に変動し且つ速い引込み速度に追従し得る円
滑な送りを実現する。
【0025】尚、上記例は、遊星歯車機構34やクラン
ク機構41など機械的な構成により、旋回速度補正部5
と送り補正部7を実現した例であるが、前記中継軸16
の駆動手段及び前記移動ローラー28bの駆動手段それ
ぞれにサーボモーターなど電気的に回転速度や回転位相
を調整できる駆動手段を用いて旋回速度補正部5及び送
り補正部7を構築し、電気的入力の調整によって前記の
如く巻取部材1の旋回位相に応じた旋回速度及び供給経
路6を作り出すことも可能である。又、この様な電気的
な旋回速度の制御によれば、巻取の経過、即ち、巻取材
料が嵩張ることによる一周長の増加に伴う引込み速度の
増加を反映した、旋回速度及び供給経路6の制御も容易
となる。
【0026】前記送り補正部7の構成としては、上記例
の如く巻取り手段2の位置を固定する例であったのに対
して、送り手段の位置を固定し、巻取手段の位置を移動
させる例が考えられる。この場合は、巻取部材1を含む
巻取手段2を固定したフレーム50を揺動可能或いは進
退可能に支持する形を採り、その揺動や進退を巻取部材
1の回転に同期させればよい。
【0027】図12乃至図15は、前記フレーム50を
揺動可能に支持した一例を示したものである。この例の
フレーム50は、中継軸16と同軸的に配設された軸
(図示省略)を以て軸支され、前記送り補正リンク45
の作用点は、前記旋回軸8と同軸的に配設された軸(図
示省略)に連結されている。以下、この例における送り
補正部7の動作を説明する。尚、旋回速度補正部5の動
作は、先に示した例と等しいのでここでは割愛する。
【0028】上記位相0度の点は、図12の如く巻取材
料3の引込み加速度が最も増加する点であると同時に、
巻取材料3の引込み速度、即ち、巻取材料3の送り速度
が最も低下する点であるが、その時の送り補正部7は、
送り補正リンク45を介してフレーム50が巻取材料3
の供給経路6を長くする方向に移動するように巻取部材
1を揺動させ、引込み速度の低さを補うべく巻取材料3
の引込み速度を最大限に増加させる。その結果、巻取材
料3の引込み速度が遅いにもかかわらず、比較的強い張
力を保ちつつ巻取材料3を巻き取ることができる。
【0029】位相45度の点は、図13の如く巻取材料
3の引込み加速度が低下しながらも引き込み速度の加速
を続ける点である。送り補正部7は、送り補正リンク4
5を介して、巻取部材1が巻取材料3の供給経路6を最
大にする方向への可動域の限界に達し、この時点を境に
フレーム50は、巻取材料3の供給経路6を短くする動
作に転じる。
【0030】位相90度の点は、図14の如く巻取材料
3の引込み速度が最大となり、引込み速度が減少に転じ
る点であると同時に、送り補正部7のフレーム50が巻
取材料3の供給経路6を短くする方向へ最も速いスピー
ドで巻取部材1を移動させる時期である、その結果、高
い引込み速度に対しても、前記供給経路6を短くするこ
とで過剰な巻取材料3を前記巻取手段2へ高速に供給す
ることができる。そして、同時に、巻き取られた巻取材
料3の張りも、位相0度の引込み速度が小さい時期と比
較して大差のないものとなる。
【0031】位相135度の点は、図15の如く巻取材
料3の引込み速度が低下し続ける点であると同時に、送
り補正部7にあっても、送り補正リンク45を介して、
巻取部材1が巻取材料の供給経路6を最短にする方向へ
の可動域の限界に達し、この時点を境にフレーム50
は、巻取材料3の供給経路6を長くする動作に転じる。
【0032】そして、上記位相0度から135度の動作
を繰り返し、前記巻取部材1へ巻取材料3を巻き取って
いくこととなる。以上の旋回速度補正部5と送り補正部
7の動作によって、当該例の巻取手段2と送り手段4
は、先の例と同様に、巻取部材1の旋回により巻取材料
3の引込み速度の格差を緩和し、同時に、引込み速度が
低い時には、引込み速度を補充すると共に、引込み速度
が速い時に備えて供給経路6を伸張し、引込み速度が速
くなった時には、引込み速度を弱めることによって、伸
張した供給経路6を短縮する方向に動くといった引き込
み抵抗を少なくする動作を行い、周期的に変動し且つ速
い引込み速度に追従し得る円滑な送りを実現する。
【0033】尚、上記例は、クランク機構といった機械
的な構成により、送り補正部7を実現した例であるが、
フレーム50の駆動手段にサーボモーターなど電気的に
揺動角度を調整できる駆動手段を用いて構築し、電気的
入力の調整によって前記の如く巻取部材1の旋回位相に
応じた供給経路6を作り出すことも可能である。
【0034】
【発明の効果】以上の如く本発明による二点支持巻取装
置を使用すれば、巻取手段の巻取速度の周期的な変化を
先取りし、適当な長さの供給経路を意図的に且つ正確な
タイミングで確保することにより、供給経路における巻
取材料に過大な負荷をかけることのない円滑な送りが可
能となる結果、巻き取られた巻取材料の張りが比較的均
一となって巻取状態の質を高めることができるのみなら
ず、巻取速度の高速化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)(ロ) 本発明による二点支持巻取装置の概要の一例を示す要部
構成図である。
【図2】(イ)(ロ) 本発明による二点支持巻取装置の概要の一例を示す要部
構成図である。
【図3】(イ)(ロ) 本発明による二点支持巻取装置の概要の一例を示す要部
構成図である。
【図4】(イ)(ロ) 本発明による二点支持巻取装置の概要の一例を示す要部
構成図である。
【図5】(イ)(ロ) 巻取部材の支持状態の一例を示す説明図である。
【図6】図5(ロ)を別方向から見た説明図である。
【図7】巻取板の重なり状態を示す説明図である。
【図8】本発明による二点支持巻取装置の概要の一例を
示す巻取材料の送り方向から見た要部構成図である。
【図9】遊星歯車機構の説明図である。
【図10】本発明による二点支持巻取装置の全容の一例
を示す構成図である。
【図11】図8に示す二点支持巻取装置の内部構成を示
す説明図である。
【図12】(イ)(ロ) 本発明による二点支持巻取装置の他の実施の形態の概要
を示す要部構成図である。
【図13】(イ)(ロ) 本発明による二点支持巻取装置の他の実施の形態の概要
を示す要部構成図である。
【図14】(イ)(ロ) 本発明による二点支持巻取装置の他の実施の形態の概要
を示す要部構成図である。
【図15】(イ)(ロ) 本発明による二点支持巻取装置の他の実施の形態の概要
を示す要部構成図である。
【符号の説明】
1 巻取部材、2 巻取手段、3 巻取材料 4 送り手段 5 旋回速度補正部 6 供給経路 7 送り補正部 19 内歯車 29 固定軸 30 太陽歯車 31 腕 32 移動軸 33 遊星歯車 34 遊星歯車機構 35 直結プーリー 36 ベルト 37 タイミングプーリー 38 速度補正クランク 39 揺動アーム 40 速度補正リンク 41 クランク機構 46 揺動軸 50 フレーム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の支持部を持つ巻取部材(1)を具
    備し両支持部の中間点を軸として旋回する巻取手段
    (2)と、当該巻取手段(2)へ巻取材料(3)を供給
    する為の送り手段(4)とを具備して成り、前記巻取手
    段(2)に、前記巻取部材(1)の旋回角180度周期
    で変化する引込み速度の最大と最低の格差を緩和せしめ
    るべく、当該巻取部材(1)の旋回と同期した調整を行
    う旋回速度補正部(5)を設けると共に、前記引込み速
    度が遅い時は巻取材料(3)の供給経路(6)を伸張
    し、引込み速度が速い時は巻取材料(3)の供給経路
    (6)を短縮すべく、前記巻取部材(1)の旋回と同期
    した調整を行う送り補正部(7)を設けた二点支持巻取
    装置。
  2. 【請求項2】 一対の支持部を持つ巻取部材(1)を具
    備し両支持部の中間点を軸として旋回する巻取手段
    (2)と、当該巻取手段(2)へ巻取材料(3)を供給
    する為の送り手段(4)とを具備して成り、前記巻取手
    段(2)に、前記巻取部材(1)の旋回角180度周期
    で変化する引込み速度の最大と最低の格差を緩和せしめ
    るべく、当該巻取部材(1)の旋回と同期した調整を行
    う旋回速度補正部(5)を設けると共に、前記送り手段
    (4)に、前記引込み速度が遅い時は巻取材料(3)の
    供給経路(6)を伸張し、引込み速度が速い時は巻取材
    料(3)の供給経路(6)を短縮すべく、前記巻取部材
    (1)の旋回と同期した調整を行う送り補正部(7)を
    設けた二点支持巻取装置。
  3. 【請求項3】 前記旋回速度補正部(5)は、駆動手段
    に直結した固定軸(29)を中心として回転する太陽歯
    車(30)及びそれを取り巻き当該太陽歯車(30)と
    は逆方向へ同心円状に回転する内歯車(19)に、前記
    固定軸(29)を中心に旋回する腕(31)の先端部に
    設けられた移動軸(32)を中心として回転する遊星歯
    車(33)が噛み合った遊星歯車機構(34)と、前記
    太陽歯車(30)の固定軸(29)へ固着された直結プ
    ーリー(35)、並びに当該直結プーリー(35)とベ
    ルト(36)を介して連結されたタイミングプーリー
    (37)及びそれと共に回転する速度補正クランク(3
    8)、並びに前記腕(31)に揺動軸(46)を介して
    接続された揺動アーム(39)及びその先端につながれ
    た速度補正リンク(40)によるクランク機構(41)
    を以て構成されていることを特徴とする請求項1又は2
    記載の二点支持巻取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113788363A (zh) * 2021-11-16 2021-12-14 山东大业股份有限公司 一种胎圈钢丝收线张紧装置

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