JP2004327154A - 二次電池捲回装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電極シートの張力を調節するダンサーロールの応答性を向上させる。
【解決手段】遊星歯車機構19のサンギヤ21を回転駆動する第1のモータ22を備える。また、リングギヤ23には外歯が設けられており、当該外歯と噛合うギヤ24と、ギヤ24を駆動するための第2のモータ25とを備える。サンギヤ21の回転速度と、リングギヤ23の回転速度とを制御することにより、ボールネジ軸17を駆動するキャリヤ20の回転方向および回転速度を決定する。具体的には、制御手段26によって第1のモータ22と第2のモータ25とを原則的に常時回転させ、キャリヤ20の回転を停止させた状態を中立状態とする。かかる中立状態から、第1のモータ22若しくは第2のモータ25の回転速度を増減させることで、キャリヤ20の回転方向および回転速度を制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】遊星歯車機構19のサンギヤ21を回転駆動する第1のモータ22を備える。また、リングギヤ23には外歯が設けられており、当該外歯と噛合うギヤ24と、ギヤ24を駆動するための第2のモータ25とを備える。サンギヤ21の回転速度と、リングギヤ23の回転速度とを制御することにより、ボールネジ軸17を駆動するキャリヤ20の回転方向および回転速度を決定する。具体的には、制御手段26によって第1のモータ22と第2のモータ25とを原則的に常時回転させ、キャリヤ20の回転を停止させた状態を中立状態とする。かかる中立状態から、第1のモータ22若しくは第2のモータ25の回転速度を増減させることで、キャリヤ20の回転方向および回転速度を制御する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二次電池の捲き芯に電極シートおよびセパレータを捲き付け電極素子を製造する、二次電池捲回装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
二次電池の電極素子は、正電極シートと負電極シートの間に電解紙等のセパレータを挟み込んだ状態で、これらを多層に捲き付けた構造を有している。図3には、従来の二次電池捲回装置の構成を概略的に示している。電極素子のコアとなる捲き芯1は扁平捲き芯であり、モータ等の回転駆動手段によって、矢印Aで示すように、一定速度で回転駆動される。捲き芯1と共に電極素子を構成する正電極シート2、負電極シート3およびセパレータ4、5は、夫々の供給リール6、7、8、9から引き出され、各々ガイドロール10、11、12、13を介して捲き芯1に至る引き出し経路を経由し、捲き芯1上で重なり合うように捲回される(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−236995号公報(〔0016〕、図1)
【0004】
ところで、図3に示すように捲き芯1に扁平捲き芯を用いる場合には、回転駆動される捲き芯1の回転角の変化と共に、各供給リール6、7、8、9から引き出される正電極シート2、負電極紙シート3およびセパレータ4、5の引き出し速度(ライン速度)は周期的に変動する。その結果として正電極シート2、負電極紙シート3およびセパレータ4、5の夫々に張力変動を生じることとなる。この張力変動は、捲き芯1の回転速度を低速度に抑えた場合には、正電極シート2、負電極紙シート3、セパレータ4、5により吸収することが可能であるが、捲き芯1の回転速度を高速化した場合には吸収することが困難となり、正電極シート2、負電極紙シート3、セパレータ4、5の破断を引き起こすこととなる。
そこで、引き出し経路中に符号14、15を付して例示するダンサーロールを設け、張力変動に起因する正電極シート2、負電極紙シート3の破断を防いでいる。ダンサーロール14、15は、その位置を矢印B、Cで示すように変位させることによって、正電極シート2、負電極紙シート3の引き出し経路の道程を伸縮させ、これらの張力を一定に保つものである。
【0005】
図4には、ダンサーロール14の矢印B方向の変位を起こさせるための変位手段を示している。この変位手段は、モータ16に回転駆動されるボールネジ軸17を、矢印Dで示すように正逆回転させることによって、ダンサーロール14、15の支持ベース18に、矢印Bで示す往復直線運動を発生させるものである。また、モータ16の回転方向および回転速度は、予め予測された張力変動に基づき、能動的に制御されるものである。なお、ダンサーロール15の変位手段についてもこれと全く同じ構造を有している。
また、図3には、正電極シート2および負電極シート3の引き出し経路にのみダンサーロール14、15を図示しているが、実際には、セパレータ4、5の案内経路にも同様の構成を有するダンサーロールおよびその変位手段を備えており、セパレータ4、5についても、同様にその張力が一定に保たれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
さて、以上の構成を有する二次電池捲回装置において、正電極シート2、負電極紙シート3およびセパレータ4、5の張力変動を確実に吸収するためには、ダンサーロール14、15を変位させる変位手段に、高い応答性が要求される。しかしながら、捲き芯1の回転速度の高速化を進めることにより、正電極シート2、負電極紙シート3およびセパレータ4、5の張力変動がより短い周期で生じるようになると、モータ16の応答性がダンサーロール14、15の追従性を阻害するようになり、張力変動を吸収しきれなくなる。従来は、以上のようなモータ16の応答性の限界から、二次電池捲回装置における捲き芯1の回転速度の高速化が、制限されることとなっていた。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、二次電池捲回装置において、電極シートおよびセパレータの張力を調節するダンサーロールの応答性を、ダンサーロールの変位手段の動力源であるモータの応答性に依存することなく向上させることにある。そして、電極素子の製造工程において、捲き芯の回転速度の高速化を図ることにより、二次電池の生産効率を高めることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための、本発明の請求項1に係る二次電池捲回装置は、供給リールからガイドロールを介して捲き芯へと至る電極シートおよびセパレータの引き出し経路中に、その位置を変位させることによって前記電極シートおよび前記セパレータの張力を調節するダンサーロールを備えた二次電池捲回装置であって、前記ダンサーロールの変位手段を構成するボールネジ軸を、キャリヤによって回転駆動する遊星歯車機構と、当該遊星歯車機構のサンギヤを回転駆動する第1のモータと、当該遊星歯車機構のリングギヤを回転駆動する第2のモータと、前記電極シートまたは前記セパレータの予測された張力変動に応じ、前記第1のモータと前記第2のモータとの回転速度を制御する制御手段とを備えることを特徴とするものである。
【0008】
本発明によれば、前記遊星歯車機構のサンギヤの回転速度と、リングギヤの回転速度とを制御することにより、前記キャリヤの回転方向および回転速度を決定することが可能となる。すなわち、前記遊星歯車機構の構造上、前記サンギヤを停止させて、前記リングギヤを回転させると、前記キャリヤは前記リングギヤと同一方向に回転する。また、前記リングギヤを停止させて、前記サンギヤを回転させると、前記キャリヤは前記サンギヤと同一方向に回転する。
したがって、サンギヤとリングギヤとの回転方向を互いに逆方向として上記制御を行うことにより、前記キャリヤの回転方向を正逆両方向に制御することができる。また、サンギヤとリングギヤとの相対的な回転速度差をより大きくすることにより、前記キャリヤの回転速度を増加させることができる。さらに、前記リングギヤと前記サンギヤとを同時に逆方向に回転させると、前記リングギヤと前記サンギヤとの回転速度がある一定の比率となるとき、前記キャリヤの回転を停止させることができる。
【0009】
そこで、前記制御手段によって、前記第1のモータと前記第2のモータとを原則的に常時回転させることにより、前記キャリヤの回転を停止させた状態を中立状態とする。また、当該中立状態から前記第1のモータまたは前記第2のモータの回転速度を増減させることによって、前記キャリヤの回転方向および回転速度を自在に制御することができる。
このように、前記第1のモータおよび前記第2のモータを原則的に常時回転させることで、これらモータの応答性が前記キャリヤの回転方向および回転速度に関する応答性に与える影響を、最小限に抑えることが可能となる。よって、前記キャリヤによって回転駆動される前記ボールネジ軸を構成要素とする前記ダンサーロールの変位手段の応答性が、前記第1のモータおよび前記第2のモータの応答性に左右されることを防ぎ、前記ダンサーロールの追従性を高めることが可能となる。
【0010】
また、本発明の請求項2に係る二次電池捲回装置は、請求項1記載の二次電池捲回装置において、前記制御手段は、前記第1のモータと前記第2のモータとを何れも一方向にのみ回転制御するものとしたものである。
本発明によれば、前記制御手段によって、前記第1のモータと前記第2のモータとを何れも一方向にのみ回転制御することで、これらモータの回転方向を逆転させる際に特に顕著となる、モータの追従性の影響を回避することができる。
【0011】
また、本発明の請求項3に係る二次電池捲回装置は、請求項1または2記載の二次電池捲回装置において、前記リングギヤに外歯を設け、当該外歯と噛合うギヤを前記第2のモータで駆動するものである。
本発明によれば、前記リングギヤの外歯を前記第2のモータによって駆動されるギヤにより回転駆動し、前記キャリヤの回転方向および回転速度の制御を行うことが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。なお、本発明の実施の形態に係る二次電池捲回装置の全体的構成については、図3に示す従来の二次電池捲回装置と同一であることから、詳しい説明を省略する。
【0013】
図1には、本発明の実施の形態に係る二次電池捲回装置の、正電極シート2の引き出し経路中に設けられたダンサーロール14と、その変位手段とを概略的に示している。なお、他の引き出し経路中に設けられたダンサーロールの変位手段についても、これと同様の構造を有するので、詳しい説明は省略する。ダンサーロール14の変位手段を構成するボールネジ軸17は、遊星歯車機構19のキャリヤ20に固定されており、キャリヤ20を回転させることによってボールネジ軸17を回転駆動することができる。また、遊星歯車機構19のサンギヤ21は、第1のモータ22によって回転駆動される。さらに、遊星歯車機構19のリングギヤ23には外歯が設けられており、当該外歯と噛合うギヤ24と、ギヤ24を駆動するための第2のモータ25とを備えている。
【0014】
加えて、正電極シート2の予測された張力変動(かかる張力変動は、予め実験によってその傾向を把握することとしても良く、また、電極素子の製造工程中にセンサによって実際の張力を計測し、当該計測値から張力変動を予測しても良い。)に応じ、第1のモータ22と第2のモータ25との回転速度を制御する制御手段26とを備える。なお、図1中、符号27で示す部分は、プラネタリギヤである。また、リングギヤ23は、回転自在となるように適切な方法によって支持されている。
【0015】
図2は、図1に示すダンサーロールの変位手段を、ボールネジ軸17の軸方向から見たときの、各ギヤの状態を示している。また、図2(a)〜(c)は、遊星歯車機構19のサンギヤ21の回転速度と、リングギヤ23の回転速度とを各々制御することにより、キャリヤ20の回転方向および回転速度を決定する原理を模式的に示したものである。
【0016】
まず、ボールネジ軸17の回転を停止させる場合には、サンギヤ21とリングギヤ23との回転速度の制御は、次の通りに行われる。この場合は、図2(b)に示すように、第2のモータ25(図1)によりギヤ24を時計回り(矢印E)に回転させ、リングギヤ23を反時計回り(矢印F)に回転駆動する。これと同時に、第1のモータ21(図1)によりサンギヤ21を時計回り(矢印J)に回転駆動する。すなわち、リングギヤ23とサンギヤ21とを互いに逆方向に回転させる。すると、リングギヤ23とサンギヤ21との回転速度がある一定の比率となったとき、プラネタリギヤ27は反時計回り(矢印G)の回転を維持しつつ、サンギヤ21およびリングギヤ13に対する公転を停止する。よって、プラネタリギヤ27を軸支するキャリヤ20は回転を停止させ、キャリヤ20に回転駆動されるボールネジ軸17も、回転を停止することとなる。
【0017】
一方、ボールネジ軸17を、図2において反時計回りに回転させる場合には、サンギヤ21とリングギヤ23との回転速度の制御は、次の通りに行われる。この場合は、図2(a)に示すように、第1のモータ22(図1)によるサンギヤ21の駆動を行わず、サンギヤ21の回転を停止させる。また、第2のモータ25(図1)によりギヤ24を時計回り(矢印E)に回転させ、リングギヤ23を反時計回り(矢印F)に回転駆動する。この状態で、プラネタリギヤ27は反時計回り(矢印G)に回転しながらサンギヤ21に対し反時計回り(矢印H)に公転する。よって、プラネタリギヤ27を軸支するキャリヤ20は反時計回り(矢印H)に回転し、キャリヤ20に回転駆動されるボールネジ軸17も、反時計回りに回転することとなる。
【0018】
他方、ボールネジ軸17を、図2において時計回りに回転させる場合には、サンギヤ21とリングギヤ23との回転速度の制御は、次の通りに行われる。この場合は、図2(c)に示すように、第1のモータ21(図1)によりサンギヤ21を時計回り(矢印J)に回転させる。一方、第2のモータ25(図1)によるリングギヤ23の駆動を行わず、リングギヤ23の回転を停止させる。この状態で、プラネタリギヤ27は反時計回り(矢印G)に回転しながらサンギヤ21に対し時計回り(矢印K)に公転する。よって、プラネタリギヤ27を軸支するキャリヤ20は時計回り(矢印K)に回転し、キャリヤ20に回転駆動されるボールネジ軸17も、反時計回りに回転することとなる。
【0019】
なお、実際の電極素子の製造工程における、第1のモータ22と第2のモータ25の制御手順としては、制御手段26によって第1のモータ22と第2のモータ25とを原則的に常時回転させ、キャリヤ20の回転を停止させた図2(b)の状態を、中立状態とする。また、ボールネジ軸17を回転させる必要がある場合に、図2(b)に示す中立状態から第1のモータ22または第2のモータ25の回転速度を増減させることにより、キャリヤ20の回転方向および回転速度を変化させる。そして、図2(a)または図2(c)に示すように、サンギヤ21またはリングギヤ23を完全に停止させたときに、サンギヤ21とリングギヤ23との相対的な回転速度差が最も大きくなることとし、このとき、キャリヤ20の回転速度すなわちボールネジ軸17の回転速度が最大となるように制御する。
すなわち、第1のモータ22、第2のモータ25の何れも、原則的に常時一定方向にのみ回転し、必要に応じて停止状態となることはあるが、その回転方向を逆転させることはない。
【0020】
上記構成をなす本発明の実施の形態により得られる作用効果は、以下の通りである。
本発明の実施の形態に係る二次電池捲回装置では、ダンサーロール14、15の変位手段を構成するボールネジ軸17と動力源であるモータとの間に遊星歯車機構19を介在させると共に、遊星歯車機構19のサンギヤ21を回転駆動する第1のモータ22と、リングギヤ23を回転駆動する第2のモータ25とを設けている。そして、サンギヤ21の回転速度と、リングギヤ23の回転速度とを制御することにより、キャリヤ20の回転方向および回転速度を決定することが可能となる。
【0021】
具体的には、遊星歯車機構19の構造上、サンギヤ21を停止させてリングギヤ23を回転させると、キャリヤ20はリングギヤ23と同一方向に回転する。また、リングギヤ23を停止させてサンギヤ21を回転させると、キャリヤ20はサンギヤ21と同一方向に回転する。したがって、サンギヤ21とリングギヤ32との回転方向を互いに逆方向として上記制御を行うことにより、キャリヤ20の回転方向を正逆両方向(矢印K、矢印H)に制御することができる。また、サンギヤ21とリングギヤ23との相対的な回転速度差をより大きくすることにより、キャリヤ20の回転速度を増加させることができる。さらに、リングギヤ23とサンギヤ21とを互いに逆方向に回転させると、リングギヤ23とサンギヤ21との回転速度がある一定の比率となるとき、キャリヤ20の回転を停止させることができる。
そこで、本発明の実施の形態では、制御手段26によって第1のモータ22と第2のモータ25とを原則的に常時回転させることにより、キャリヤ20の回転を停止させた状態を中立状態とする。また、当該中立状態から第1のモータ22若しくは第2のモータ25の回転速度を増減させることによって、キャリヤ20の回転方向および回転速度を自在に制御することができる。
【0022】
このように、第1のモータ22および第2のモータ25を原則的に常時回転させることで、これらモータの応答性がキャリヤ20の回転方向および回転速度に関する応答性に与える影響を、最小限に抑えることが可能となる。よって、キャリヤ20によって回転駆動されるボールネジ軸17を構成要素とする、図1に示すダンサーロール14の変位手段の応答性が、第1のモータ22および第2のモータ25の応答性に左右されることを防ぎ、ダンサーロール14の追従性を高めることが可能となる。
したがって、電極素子の製造工程において、捲き芯1の回転速度の高速化を図ることが可能となり、二次電池の生産効率の向上を図ることができる。
【0023】
また、本発明の実施の形態では、制御手段26は、第1のモータ22と第2のモータ25とを何れも一方向にのみ回転制御するものとしたことで、これらモータの回転方向を逆転させる際に特に顕著となる、モータの追従性の影響を回避することができる。よって、これらモータの応答性がキャリヤ20の回転方向および回転速度に関する応答性に与える影響を、最小限に抑えることが可能となる。
【0024】
なお、本発明の実施の形態では、リングギヤ23に外歯を設け、当該外歯を第2のモータ25によって駆動されるギヤ24により回転駆動することによって、リングギヤ23をサンギヤ21と独立して駆動させることを可能としているが、リングギヤ23の駆動機構はこれに限定されるものではなく、二次電池捲回装置全体の構成に応じ、最適の駆動手段を用いることが可能である。
【0025】
【発明の効果】
本発明はこのように構成したので、二次電池捲回装置において、電極シートおよびセパレータの張力を調節するダンサーロールの応答性を、ダンサーロールの変位手段の動力源であるモータの応答性に依存することなく向上させることが可能となる。そして、電極素子の製造工程において、捲き芯の回転速度の高速化を図ることにより、二次電池の生産効率を高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る二次電池捲回装置の、ダンサーロールとその変位手段とを示す概略図である。
【図2】図1に示すダンサーロールの変位手段を、ボールネジ軸の軸方向から見たときの、各ギヤの状態を示すものである。また、(a)〜(c)には、遊星歯車機構のサンギヤの回転速度と、リングギヤの回転速度とを各々制御することにより、キャリヤの回転方向および回転速度を決定する原理を模式的に示している。
【図3】従来の二次電池捲回装置の構成を示す概略図である。
【図4】図3に示す二次電池捲回装置のダンサーロールに、変位を起こさせるための変位手段を示す模式図である。
【符号の説明】
1 捲き芯
2 正電極シート
3 負電極シート
4、5 セパレータ
6、7、8、9 供給リール
10、11、12、13 ガイドロール
14、15 ダンサーロール
17 ボールネジ軸
18 支持ベース
19 遊星歯車機構
20 キャリヤ
21 サンギヤ
22 第1のモータ
23 リングギヤ
24 外歯と噛合うギヤ
25 第2のモータ
26 制御手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、二次電池の捲き芯に電極シートおよびセパレータを捲き付け電極素子を製造する、二次電池捲回装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
二次電池の電極素子は、正電極シートと負電極シートの間に電解紙等のセパレータを挟み込んだ状態で、これらを多層に捲き付けた構造を有している。図3には、従来の二次電池捲回装置の構成を概略的に示している。電極素子のコアとなる捲き芯1は扁平捲き芯であり、モータ等の回転駆動手段によって、矢印Aで示すように、一定速度で回転駆動される。捲き芯1と共に電極素子を構成する正電極シート2、負電極シート3およびセパレータ4、5は、夫々の供給リール6、7、8、9から引き出され、各々ガイドロール10、11、12、13を介して捲き芯1に至る引き出し経路を経由し、捲き芯1上で重なり合うように捲回される(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−236995号公報(〔0016〕、図1)
【0004】
ところで、図3に示すように捲き芯1に扁平捲き芯を用いる場合には、回転駆動される捲き芯1の回転角の変化と共に、各供給リール6、7、8、9から引き出される正電極シート2、負電極紙シート3およびセパレータ4、5の引き出し速度(ライン速度)は周期的に変動する。その結果として正電極シート2、負電極紙シート3およびセパレータ4、5の夫々に張力変動を生じることとなる。この張力変動は、捲き芯1の回転速度を低速度に抑えた場合には、正電極シート2、負電極紙シート3、セパレータ4、5により吸収することが可能であるが、捲き芯1の回転速度を高速化した場合には吸収することが困難となり、正電極シート2、負電極紙シート3、セパレータ4、5の破断を引き起こすこととなる。
そこで、引き出し経路中に符号14、15を付して例示するダンサーロールを設け、張力変動に起因する正電極シート2、負電極紙シート3の破断を防いでいる。ダンサーロール14、15は、その位置を矢印B、Cで示すように変位させることによって、正電極シート2、負電極紙シート3の引き出し経路の道程を伸縮させ、これらの張力を一定に保つものである。
【0005】
図4には、ダンサーロール14の矢印B方向の変位を起こさせるための変位手段を示している。この変位手段は、モータ16に回転駆動されるボールネジ軸17を、矢印Dで示すように正逆回転させることによって、ダンサーロール14、15の支持ベース18に、矢印Bで示す往復直線運動を発生させるものである。また、モータ16の回転方向および回転速度は、予め予測された張力変動に基づき、能動的に制御されるものである。なお、ダンサーロール15の変位手段についてもこれと全く同じ構造を有している。
また、図3には、正電極シート2および負電極シート3の引き出し経路にのみダンサーロール14、15を図示しているが、実際には、セパレータ4、5の案内経路にも同様の構成を有するダンサーロールおよびその変位手段を備えており、セパレータ4、5についても、同様にその張力が一定に保たれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
さて、以上の構成を有する二次電池捲回装置において、正電極シート2、負電極紙シート3およびセパレータ4、5の張力変動を確実に吸収するためには、ダンサーロール14、15を変位させる変位手段に、高い応答性が要求される。しかしながら、捲き芯1の回転速度の高速化を進めることにより、正電極シート2、負電極紙シート3およびセパレータ4、5の張力変動がより短い周期で生じるようになると、モータ16の応答性がダンサーロール14、15の追従性を阻害するようになり、張力変動を吸収しきれなくなる。従来は、以上のようなモータ16の応答性の限界から、二次電池捲回装置における捲き芯1の回転速度の高速化が、制限されることとなっていた。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、二次電池捲回装置において、電極シートおよびセパレータの張力を調節するダンサーロールの応答性を、ダンサーロールの変位手段の動力源であるモータの応答性に依存することなく向上させることにある。そして、電極素子の製造工程において、捲き芯の回転速度の高速化を図ることにより、二次電池の生産効率を高めることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための、本発明の請求項1に係る二次電池捲回装置は、供給リールからガイドロールを介して捲き芯へと至る電極シートおよびセパレータの引き出し経路中に、その位置を変位させることによって前記電極シートおよび前記セパレータの張力を調節するダンサーロールを備えた二次電池捲回装置であって、前記ダンサーロールの変位手段を構成するボールネジ軸を、キャリヤによって回転駆動する遊星歯車機構と、当該遊星歯車機構のサンギヤを回転駆動する第1のモータと、当該遊星歯車機構のリングギヤを回転駆動する第2のモータと、前記電極シートまたは前記セパレータの予測された張力変動に応じ、前記第1のモータと前記第2のモータとの回転速度を制御する制御手段とを備えることを特徴とするものである。
【0008】
本発明によれば、前記遊星歯車機構のサンギヤの回転速度と、リングギヤの回転速度とを制御することにより、前記キャリヤの回転方向および回転速度を決定することが可能となる。すなわち、前記遊星歯車機構の構造上、前記サンギヤを停止させて、前記リングギヤを回転させると、前記キャリヤは前記リングギヤと同一方向に回転する。また、前記リングギヤを停止させて、前記サンギヤを回転させると、前記キャリヤは前記サンギヤと同一方向に回転する。
したがって、サンギヤとリングギヤとの回転方向を互いに逆方向として上記制御を行うことにより、前記キャリヤの回転方向を正逆両方向に制御することができる。また、サンギヤとリングギヤとの相対的な回転速度差をより大きくすることにより、前記キャリヤの回転速度を増加させることができる。さらに、前記リングギヤと前記サンギヤとを同時に逆方向に回転させると、前記リングギヤと前記サンギヤとの回転速度がある一定の比率となるとき、前記キャリヤの回転を停止させることができる。
【0009】
そこで、前記制御手段によって、前記第1のモータと前記第2のモータとを原則的に常時回転させることにより、前記キャリヤの回転を停止させた状態を中立状態とする。また、当該中立状態から前記第1のモータまたは前記第2のモータの回転速度を増減させることによって、前記キャリヤの回転方向および回転速度を自在に制御することができる。
このように、前記第1のモータおよび前記第2のモータを原則的に常時回転させることで、これらモータの応答性が前記キャリヤの回転方向および回転速度に関する応答性に与える影響を、最小限に抑えることが可能となる。よって、前記キャリヤによって回転駆動される前記ボールネジ軸を構成要素とする前記ダンサーロールの変位手段の応答性が、前記第1のモータおよび前記第2のモータの応答性に左右されることを防ぎ、前記ダンサーロールの追従性を高めることが可能となる。
【0010】
また、本発明の請求項2に係る二次電池捲回装置は、請求項1記載の二次電池捲回装置において、前記制御手段は、前記第1のモータと前記第2のモータとを何れも一方向にのみ回転制御するものとしたものである。
本発明によれば、前記制御手段によって、前記第1のモータと前記第2のモータとを何れも一方向にのみ回転制御することで、これらモータの回転方向を逆転させる際に特に顕著となる、モータの追従性の影響を回避することができる。
【0011】
また、本発明の請求項3に係る二次電池捲回装置は、請求項1または2記載の二次電池捲回装置において、前記リングギヤに外歯を設け、当該外歯と噛合うギヤを前記第2のモータで駆動するものである。
本発明によれば、前記リングギヤの外歯を前記第2のモータによって駆動されるギヤにより回転駆動し、前記キャリヤの回転方向および回転速度の制御を行うことが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。なお、本発明の実施の形態に係る二次電池捲回装置の全体的構成については、図3に示す従来の二次電池捲回装置と同一であることから、詳しい説明を省略する。
【0013】
図1には、本発明の実施の形態に係る二次電池捲回装置の、正電極シート2の引き出し経路中に設けられたダンサーロール14と、その変位手段とを概略的に示している。なお、他の引き出し経路中に設けられたダンサーロールの変位手段についても、これと同様の構造を有するので、詳しい説明は省略する。ダンサーロール14の変位手段を構成するボールネジ軸17は、遊星歯車機構19のキャリヤ20に固定されており、キャリヤ20を回転させることによってボールネジ軸17を回転駆動することができる。また、遊星歯車機構19のサンギヤ21は、第1のモータ22によって回転駆動される。さらに、遊星歯車機構19のリングギヤ23には外歯が設けられており、当該外歯と噛合うギヤ24と、ギヤ24を駆動するための第2のモータ25とを備えている。
【0014】
加えて、正電極シート2の予測された張力変動(かかる張力変動は、予め実験によってその傾向を把握することとしても良く、また、電極素子の製造工程中にセンサによって実際の張力を計測し、当該計測値から張力変動を予測しても良い。)に応じ、第1のモータ22と第2のモータ25との回転速度を制御する制御手段26とを備える。なお、図1中、符号27で示す部分は、プラネタリギヤである。また、リングギヤ23は、回転自在となるように適切な方法によって支持されている。
【0015】
図2は、図1に示すダンサーロールの変位手段を、ボールネジ軸17の軸方向から見たときの、各ギヤの状態を示している。また、図2(a)〜(c)は、遊星歯車機構19のサンギヤ21の回転速度と、リングギヤ23の回転速度とを各々制御することにより、キャリヤ20の回転方向および回転速度を決定する原理を模式的に示したものである。
【0016】
まず、ボールネジ軸17の回転を停止させる場合には、サンギヤ21とリングギヤ23との回転速度の制御は、次の通りに行われる。この場合は、図2(b)に示すように、第2のモータ25(図1)によりギヤ24を時計回り(矢印E)に回転させ、リングギヤ23を反時計回り(矢印F)に回転駆動する。これと同時に、第1のモータ21(図1)によりサンギヤ21を時計回り(矢印J)に回転駆動する。すなわち、リングギヤ23とサンギヤ21とを互いに逆方向に回転させる。すると、リングギヤ23とサンギヤ21との回転速度がある一定の比率となったとき、プラネタリギヤ27は反時計回り(矢印G)の回転を維持しつつ、サンギヤ21およびリングギヤ13に対する公転を停止する。よって、プラネタリギヤ27を軸支するキャリヤ20は回転を停止させ、キャリヤ20に回転駆動されるボールネジ軸17も、回転を停止することとなる。
【0017】
一方、ボールネジ軸17を、図2において反時計回りに回転させる場合には、サンギヤ21とリングギヤ23との回転速度の制御は、次の通りに行われる。この場合は、図2(a)に示すように、第1のモータ22(図1)によるサンギヤ21の駆動を行わず、サンギヤ21の回転を停止させる。また、第2のモータ25(図1)によりギヤ24を時計回り(矢印E)に回転させ、リングギヤ23を反時計回り(矢印F)に回転駆動する。この状態で、プラネタリギヤ27は反時計回り(矢印G)に回転しながらサンギヤ21に対し反時計回り(矢印H)に公転する。よって、プラネタリギヤ27を軸支するキャリヤ20は反時計回り(矢印H)に回転し、キャリヤ20に回転駆動されるボールネジ軸17も、反時計回りに回転することとなる。
【0018】
他方、ボールネジ軸17を、図2において時計回りに回転させる場合には、サンギヤ21とリングギヤ23との回転速度の制御は、次の通りに行われる。この場合は、図2(c)に示すように、第1のモータ21(図1)によりサンギヤ21を時計回り(矢印J)に回転させる。一方、第2のモータ25(図1)によるリングギヤ23の駆動を行わず、リングギヤ23の回転を停止させる。この状態で、プラネタリギヤ27は反時計回り(矢印G)に回転しながらサンギヤ21に対し時計回り(矢印K)に公転する。よって、プラネタリギヤ27を軸支するキャリヤ20は時計回り(矢印K)に回転し、キャリヤ20に回転駆動されるボールネジ軸17も、反時計回りに回転することとなる。
【0019】
なお、実際の電極素子の製造工程における、第1のモータ22と第2のモータ25の制御手順としては、制御手段26によって第1のモータ22と第2のモータ25とを原則的に常時回転させ、キャリヤ20の回転を停止させた図2(b)の状態を、中立状態とする。また、ボールネジ軸17を回転させる必要がある場合に、図2(b)に示す中立状態から第1のモータ22または第2のモータ25の回転速度を増減させることにより、キャリヤ20の回転方向および回転速度を変化させる。そして、図2(a)または図2(c)に示すように、サンギヤ21またはリングギヤ23を完全に停止させたときに、サンギヤ21とリングギヤ23との相対的な回転速度差が最も大きくなることとし、このとき、キャリヤ20の回転速度すなわちボールネジ軸17の回転速度が最大となるように制御する。
すなわち、第1のモータ22、第2のモータ25の何れも、原則的に常時一定方向にのみ回転し、必要に応じて停止状態となることはあるが、その回転方向を逆転させることはない。
【0020】
上記構成をなす本発明の実施の形態により得られる作用効果は、以下の通りである。
本発明の実施の形態に係る二次電池捲回装置では、ダンサーロール14、15の変位手段を構成するボールネジ軸17と動力源であるモータとの間に遊星歯車機構19を介在させると共に、遊星歯車機構19のサンギヤ21を回転駆動する第1のモータ22と、リングギヤ23を回転駆動する第2のモータ25とを設けている。そして、サンギヤ21の回転速度と、リングギヤ23の回転速度とを制御することにより、キャリヤ20の回転方向および回転速度を決定することが可能となる。
【0021】
具体的には、遊星歯車機構19の構造上、サンギヤ21を停止させてリングギヤ23を回転させると、キャリヤ20はリングギヤ23と同一方向に回転する。また、リングギヤ23を停止させてサンギヤ21を回転させると、キャリヤ20はサンギヤ21と同一方向に回転する。したがって、サンギヤ21とリングギヤ32との回転方向を互いに逆方向として上記制御を行うことにより、キャリヤ20の回転方向を正逆両方向(矢印K、矢印H)に制御することができる。また、サンギヤ21とリングギヤ23との相対的な回転速度差をより大きくすることにより、キャリヤ20の回転速度を増加させることができる。さらに、リングギヤ23とサンギヤ21とを互いに逆方向に回転させると、リングギヤ23とサンギヤ21との回転速度がある一定の比率となるとき、キャリヤ20の回転を停止させることができる。
そこで、本発明の実施の形態では、制御手段26によって第1のモータ22と第2のモータ25とを原則的に常時回転させることにより、キャリヤ20の回転を停止させた状態を中立状態とする。また、当該中立状態から第1のモータ22若しくは第2のモータ25の回転速度を増減させることによって、キャリヤ20の回転方向および回転速度を自在に制御することができる。
【0022】
このように、第1のモータ22および第2のモータ25を原則的に常時回転させることで、これらモータの応答性がキャリヤ20の回転方向および回転速度に関する応答性に与える影響を、最小限に抑えることが可能となる。よって、キャリヤ20によって回転駆動されるボールネジ軸17を構成要素とする、図1に示すダンサーロール14の変位手段の応答性が、第1のモータ22および第2のモータ25の応答性に左右されることを防ぎ、ダンサーロール14の追従性を高めることが可能となる。
したがって、電極素子の製造工程において、捲き芯1の回転速度の高速化を図ることが可能となり、二次電池の生産効率の向上を図ることができる。
【0023】
また、本発明の実施の形態では、制御手段26は、第1のモータ22と第2のモータ25とを何れも一方向にのみ回転制御するものとしたことで、これらモータの回転方向を逆転させる際に特に顕著となる、モータの追従性の影響を回避することができる。よって、これらモータの応答性がキャリヤ20の回転方向および回転速度に関する応答性に与える影響を、最小限に抑えることが可能となる。
【0024】
なお、本発明の実施の形態では、リングギヤ23に外歯を設け、当該外歯を第2のモータ25によって駆動されるギヤ24により回転駆動することによって、リングギヤ23をサンギヤ21と独立して駆動させることを可能としているが、リングギヤ23の駆動機構はこれに限定されるものではなく、二次電池捲回装置全体の構成に応じ、最適の駆動手段を用いることが可能である。
【0025】
【発明の効果】
本発明はこのように構成したので、二次電池捲回装置において、電極シートおよびセパレータの張力を調節するダンサーロールの応答性を、ダンサーロールの変位手段の動力源であるモータの応答性に依存することなく向上させることが可能となる。そして、電極素子の製造工程において、捲き芯の回転速度の高速化を図ることにより、二次電池の生産効率を高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る二次電池捲回装置の、ダンサーロールとその変位手段とを示す概略図である。
【図2】図1に示すダンサーロールの変位手段を、ボールネジ軸の軸方向から見たときの、各ギヤの状態を示すものである。また、(a)〜(c)には、遊星歯車機構のサンギヤの回転速度と、リングギヤの回転速度とを各々制御することにより、キャリヤの回転方向および回転速度を決定する原理を模式的に示している。
【図3】従来の二次電池捲回装置の構成を示す概略図である。
【図4】図3に示す二次電池捲回装置のダンサーロールに、変位を起こさせるための変位手段を示す模式図である。
【符号の説明】
1 捲き芯
2 正電極シート
3 負電極シート
4、5 セパレータ
6、7、8、9 供給リール
10、11、12、13 ガイドロール
14、15 ダンサーロール
17 ボールネジ軸
18 支持ベース
19 遊星歯車機構
20 キャリヤ
21 サンギヤ
22 第1のモータ
23 リングギヤ
24 外歯と噛合うギヤ
25 第2のモータ
26 制御手段
Claims (3)
- 供給リールからガイドロールを介して捲き芯へと至る電極シートおよびセパレータの引き出し経路中に、その位置を変位させることによって前記電極シートおよび前記セパレータの張力を調節するダンサーロールを備えた二次電池捲回装置であって、前記ダンサーロールの変位手段を構成するボールネジ軸を、キャリヤによって回転駆動する遊星歯車機構と、当該遊星歯車機構のサンギヤを回転駆動する第1のモータと、当該遊星歯車機構のリングギヤを回転駆動する第2のモータと、前記電極シートまたは前記セパレータの予測された張力変動に応じ、前記第1のモータと前記第2のモータとの回転速度を制御する制御手段とを備えることを特徴とする二次電池捲回装置。
- 前記制御手段は、前記第1のモータと前記第2のモータとを何れも一方向にのみ回転制御するものであることを特徴とする請求項1記載の二次電池捲回装置。
- 前記リングギヤに外歯を設け、当該外歯と噛合うギヤを前記第2のモータで駆動してなることを特徴とする請求項1または2記載の二次電池捲回装置。
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- 2003-04-23 JP JP2003118311A patent/JP2004327154A/ja not_active Withdrawn
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