JP2000094201A - タレット旋盤 - Google Patents
タレット旋盤Info
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- JP2000094201A JP2000094201A JP10274885A JP27488598A JP2000094201A JP 2000094201 A JP2000094201 A JP 2000094201A JP 10274885 A JP10274885 A JP 10274885A JP 27488598 A JP27488598 A JP 27488598A JP 2000094201 A JP2000094201 A JP 2000094201A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 タレットの堅固なクランプが行え、かつ円滑
なアンクランプ動作が行えるタレット旋盤を提供する。 【解決手段】 固定部材2、タレット1、およびピスト
ン19に設けた歯体18,16,17を噛み合わせるカ
ップリング15を設ける。クランプ時に、カップリング
15の噛み合いの確実のためにタレット1を後退させる
タレット後退手段25を設ける。タレット後退手段25
は、クランプ用圧力室20の流体圧でタレット1を後退
させるものとする。この構成において、タレット1を前
進側へ付勢する付勢手段26を設ける。
なアンクランプ動作が行えるタレット旋盤を提供する。 【解決手段】 固定部材2、タレット1、およびピスト
ン19に設けた歯体18,16,17を噛み合わせるカ
ップリング15を設ける。クランプ時に、カップリング
15の噛み合いの確実のためにタレット1を後退させる
タレット後退手段25を設ける。タレット後退手段25
は、クランプ用圧力室20の流体圧でタレット1を後退
させるものとする。この構成において、タレット1を前
進側へ付勢する付勢手段26を設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はタレット旋盤に関
し、特にその旋回割出後のタレットのクランプを行う機
構の改良に関する。
し、特にその旋回割出後のタレットのクランプを行う機
構の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】タレット旋盤では、タレットの旋回割出
の後、加工圧等でタレットが旋回方向に移動しないよう
にクランプする必要がある。このクランプを行う手段と
して、噛み合いカップリングが用いられている。この噛
み合いカップリングの一種であるいわゆるスリーピース
カップリングは、タレットを支持する固定部材およびタ
レットの背面に同心円状に設けられた歯体と、クランプ
用圧力室で駆動されるピストンに設けられて前記固定部
材およびタレットの両方の歯体に噛み合う歯体とで構成
される。このようなカップリングを設けたタレット旋盤
において、クランプの堅固化を図るため、前記クランプ
用圧力室のクランプ側の流体圧をタレットに後退力とし
て伝達するタレット後退手段を設けたものが提案されて
いる。このようなタレット後退手段を設けた場合、クラ
ンプ時に、ピストン側の歯体が前進して固定部材および
タレットの歯体に噛み合うだけでなく、タレット側の歯
体が固定部材側の歯体に対してピストン側へ多少出っ張
るように動いて噛み合うため、堅固なクランプが行え
る。
の後、加工圧等でタレットが旋回方向に移動しないよう
にクランプする必要がある。このクランプを行う手段と
して、噛み合いカップリングが用いられている。この噛
み合いカップリングの一種であるいわゆるスリーピース
カップリングは、タレットを支持する固定部材およびタ
レットの背面に同心円状に設けられた歯体と、クランプ
用圧力室で駆動されるピストンに設けられて前記固定部
材およびタレットの両方の歯体に噛み合う歯体とで構成
される。このようなカップリングを設けたタレット旋盤
において、クランプの堅固化を図るため、前記クランプ
用圧力室のクランプ側の流体圧をタレットに後退力とし
て伝達するタレット後退手段を設けたものが提案されて
いる。このようなタレット後退手段を設けた場合、クラ
ンプ時に、ピストン側の歯体が前進して固定部材および
タレットの歯体に噛み合うだけでなく、タレット側の歯
体が固定部材側の歯体に対してピストン側へ多少出っ張
るように動いて噛み合うため、堅固なクランプが行え
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記のタレッ
ト後退手段を設ける場合、タレットを固定部材に対して
若干の軸方向移動を可能にする必要があるため、アンク
ランプ時に、ピストンの後退に伴って、タレットが後退
し、円滑なアンクランプ動作の妨げとなることがある。
ト後退手段を設ける場合、タレットを固定部材に対して
若干の軸方向移動を可能にする必要があるため、アンク
ランプ時に、ピストンの後退に伴って、タレットが後退
し、円滑なアンクランプ動作の妨げとなることがある。
【0004】この発明の目的は、タレットの堅固なクラ
ンプが行え、かつ円滑なアンクランプ動作が行えるタレ
ット旋盤を提供することである。この発明の他の目的
は、クランプ動作を妨げず、かつ円滑なアンクランプ動
作が確保できるようにすることである。この発明のさら
に他の目的は、クランプ用圧力室の流体圧を利用するタ
レット後退手段を簡単な構成とすることである。
ンプが行え、かつ円滑なアンクランプ動作が行えるタレ
ット旋盤を提供することである。この発明の他の目的
は、クランプ動作を妨げず、かつ円滑なアンクランプ動
作が確保できるようにすることである。この発明のさら
に他の目的は、クランプ用圧力室の流体圧を利用するタ
レット後退手段を簡単な構成とすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明のタレット旋盤
は、固定部材に旋回および若干の軸方向移動が可能に設
置されたタレットと、前記固定部材に設けられたクラン
プ用圧力室に、軸方向移動自在に設置されたピストン
と、噛み合い式のカップリングと、前記クランプ用圧力
室のクランプ側の流体圧を前記タレットに後退力として
伝達するタレット後退手段と、タレットを前進側へ付勢
する付勢手段とを備えたものである。前記カップリング
は、一般にスリーピースカップリングと呼ばれるもので
あり、タレットの背面および固定部材に各々設けられた
歯体と、前記ピストンに設けられて前記両歯体に噛み合
う歯体とからなる。この構成によると、クランプを行う
ときは、クランプ用圧力室のクランプ側圧力室部分に流
体圧を供給し、ピストンを前進させる。このピストンの
前進により、ピストンに設けられた歯体が、固定部材の
歯体とタレットの歯体とにわたって噛み合い、タレット
を固定部材に対して旋回不能にクランプする。この噛み
合い動作時に、タレットは、タレット後退手段により、
クランプ用圧力室のクランプ側の流体圧で若干後退させ
られる。そのため、タレット側の歯体が固定部材側の歯
体よりも若干出っ張るように動いてピストンの歯体に噛
み合う。このため堅固なクランプが行われる。アンクラ
ンプを行うときは、クランプ用圧力室のアンクランプ側
圧力室部分に流体圧を供給してピストンを後退させる。
このとき、クランプ用圧力室のクランプ側圧力室部分に
残った流体が抜けきっていないため、アンクランプ側の
圧力により、タレット後退手段を介して後退力が作用す
る。あるいは、噛み合い部分の摩擦力のため、ピストン
の後退に伴ってタレットも動く。しかし、この後退力に
抗して、前記付勢手段がタレットを前進位置に保持し、
タレットの後退を防止する。そのため、ピストンの歯体
がタレットの歯体から確実に外れ、円滑なアンクランプ
動作が得られる。
は、固定部材に旋回および若干の軸方向移動が可能に設
置されたタレットと、前記固定部材に設けられたクラン
プ用圧力室に、軸方向移動自在に設置されたピストン
と、噛み合い式のカップリングと、前記クランプ用圧力
室のクランプ側の流体圧を前記タレットに後退力として
伝達するタレット後退手段と、タレットを前進側へ付勢
する付勢手段とを備えたものである。前記カップリング
は、一般にスリーピースカップリングと呼ばれるもので
あり、タレットの背面および固定部材に各々設けられた
歯体と、前記ピストンに設けられて前記両歯体に噛み合
う歯体とからなる。この構成によると、クランプを行う
ときは、クランプ用圧力室のクランプ側圧力室部分に流
体圧を供給し、ピストンを前進させる。このピストンの
前進により、ピストンに設けられた歯体が、固定部材の
歯体とタレットの歯体とにわたって噛み合い、タレット
を固定部材に対して旋回不能にクランプする。この噛み
合い動作時に、タレットは、タレット後退手段により、
クランプ用圧力室のクランプ側の流体圧で若干後退させ
られる。そのため、タレット側の歯体が固定部材側の歯
体よりも若干出っ張るように動いてピストンの歯体に噛
み合う。このため堅固なクランプが行われる。アンクラ
ンプを行うときは、クランプ用圧力室のアンクランプ側
圧力室部分に流体圧を供給してピストンを後退させる。
このとき、クランプ用圧力室のクランプ側圧力室部分に
残った流体が抜けきっていないため、アンクランプ側の
圧力により、タレット後退手段を介して後退力が作用す
る。あるいは、噛み合い部分の摩擦力のため、ピストン
の後退に伴ってタレットも動く。しかし、この後退力に
抗して、前記付勢手段がタレットを前進位置に保持し、
タレットの後退を防止する。そのため、ピストンの歯体
がタレットの歯体から確実に外れ、円滑なアンクランプ
動作が得られる。
【0006】この発明において、前記付勢手段の付勢力
は、前記クランプ用圧力室の流体圧によるクランプ力よ
りは弱く、アンクランプ力よりは強く設定することが好
ましい。このように付勢手段の付勢力を設定することに
より、付勢手段がクランプ動作の妨げとならず、またア
ンクランプ時にタレットの確実な後退防止が行え、円滑
なアンクランプが行える。
は、前記クランプ用圧力室の流体圧によるクランプ力よ
りは弱く、アンクランプ力よりは強く設定することが好
ましい。このように付勢手段の付勢力を設定することに
より、付勢手段がクランプ動作の妨げとならず、またア
ンクランプ時にタレットの確実な後退防止が行え、円滑
なアンクランプが行える。
【0007】この発明において、前記タレット後退手段
は、前記固定部材の圧力室主成形部に対して軸方向移動
自在に形成されて前記クランプ用圧力室のクランプ側圧
力室部分の一部を成形する可動クランプ室形成部材から
なるものとしても良い。この構成の場合、クランプ時に
は、そのクランプ側圧力室部分の流体圧により可動クラ
ンプ室形成部材が後退し、この後退動作をタレットに伝
える。そのため、ピストンを前進させるクランプ時に、
クランプ側流体圧でタレットを後退させる動作が得られ
る。可動クランプ室形成部材は、固定部材の圧力室主成
形部に対して軸方向移動自在に形成されてクランプ側圧
力室部分の一部を成形するものであるため、構成が簡単
であり、タレット後退手段を簡単な構成のものとするこ
とができる。
は、前記固定部材の圧力室主成形部に対して軸方向移動
自在に形成されて前記クランプ用圧力室のクランプ側圧
力室部分の一部を成形する可動クランプ室形成部材から
なるものとしても良い。この構成の場合、クランプ時に
は、そのクランプ側圧力室部分の流体圧により可動クラ
ンプ室形成部材が後退し、この後退動作をタレットに伝
える。そのため、ピストンを前進させるクランプ時に、
クランプ側流体圧でタレットを後退させる動作が得られ
る。可動クランプ室形成部材は、固定部材の圧力室主成
形部に対して軸方向移動自在に形成されてクランプ側圧
力室部分の一部を成形するものであるため、構成が簡単
であり、タレット後退手段を簡単な構成のものとするこ
とができる。
【0008】
【発明の実施の形態】この発明の一実施形態を図1およ
び図2と共に説明する。なお、図2は動作説明図であ
り、図1において複数の部品の組立部品として示された
部品を、一体の部品として図示してある。タレット1
は、外周面に複数の工具が装着される刃物台であり、固
定部材2に設けられた中空の支持軸部2aの外周に、軸
受3を介して旋回および軸方向移動が自在に支持されて
いる。タレット1の前方向への移動端は、固定部材2に
設けられられたストッパ部4で規制されている。固定部
材2は送り台となるものであり、旋盤のベッド(図示せ
ず)に対して、前後方向および左右方向等に進退可能に
設置され、送り機構(図示せず)により進退移動させら
れる。固定部材2には、ギヤ6が取付けられたタレット
駆動軸7およびその駆動モータ(図示せず)からなるタ
レット旋回割出手段5が設置されている。ギヤ6は、タ
レット1の外周部に設けられたギヤ8に噛み合い、タレ
ット1を旋回させる。タレット1に設置された工具のう
ち、回転工具9は、固定部材2の支持軸部2aを貫通し
た工具駆動軸10により、傘歯車等の伝達機構11、お
よびクラッチ手段12を介して回転駆動される。伝達機
構11は、支持軸部2aにそのフレーム11aが設置さ
れている。
び図2と共に説明する。なお、図2は動作説明図であ
り、図1において複数の部品の組立部品として示された
部品を、一体の部品として図示してある。タレット1
は、外周面に複数の工具が装着される刃物台であり、固
定部材2に設けられた中空の支持軸部2aの外周に、軸
受3を介して旋回および軸方向移動が自在に支持されて
いる。タレット1の前方向への移動端は、固定部材2に
設けられられたストッパ部4で規制されている。固定部
材2は送り台となるものであり、旋盤のベッド(図示せ
ず)に対して、前後方向および左右方向等に進退可能に
設置され、送り機構(図示せず)により進退移動させら
れる。固定部材2には、ギヤ6が取付けられたタレット
駆動軸7およびその駆動モータ(図示せず)からなるタ
レット旋回割出手段5が設置されている。ギヤ6は、タ
レット1の外周部に設けられたギヤ8に噛み合い、タレ
ット1を旋回させる。タレット1に設置された工具のう
ち、回転工具9は、固定部材2の支持軸部2aを貫通し
た工具駆動軸10により、傘歯車等の伝達機構11、お
よびクラッチ手段12を介して回転駆動される。伝達機
構11は、支持軸部2aにそのフレーム11aが設置さ
れている。
【0009】タレット1と固定部材2との間には、タレ
ット1の旋回割出位置でクランプするカップリング15
が設けられている。このカップリング15は、スリーピ
ースカップリングと呼ばれるものであり、タレット1の
背面に回転中心と同心に設けられた歯体16と、固定部
材2に設けられた歯体17と、これら両歯体16,17
に渡って噛み合う連結用の歯体18とで構成される。固
定部材2の歯体17は、固定部材2に設けられた外周の
円筒状部2bの先端に固定されており、タレット1の歯
体16と同心円状でかつ外周側に設けられている。
ット1の旋回割出位置でクランプするカップリング15
が設けられている。このカップリング15は、スリーピ
ースカップリングと呼ばれるものであり、タレット1の
背面に回転中心と同心に設けられた歯体16と、固定部
材2に設けられた歯体17と、これら両歯体16,17
に渡って噛み合う連結用の歯体18とで構成される。固
定部材2の歯体17は、固定部材2に設けられた外周の
円筒状部2bの先端に固定されており、タレット1の歯
体16と同心円状でかつ外周側に設けられている。
【0010】連結用の歯体18は、ピストン19の先端
に固定されている。ピストン19は、固定部材2に設け
られたクランプ用圧力室20に、軸方向に進退自在に設
置されたものである。クランプ用圧力室20およびピス
トン19は、タレット中心の周囲にリング状に形成され
る。
に固定されている。ピストン19は、固定部材2に設け
られたクランプ用圧力室20に、軸方向に進退自在に設
置されたものである。クランプ用圧力室20およびピス
トン19は、タレット中心の周囲にリング状に形成され
る。
【0011】図2に拡大して示すように、クランプ用圧
力室20のクランプ側圧力室部分20aは、ピストン1
9の背面の全体に流体圧が作用するように形成され、ア
ンクランプ側圧力室部分20bは、ピストン19の外周
部に設けられた段面のみに流体圧が作用するように設け
られている。この流体圧の作用面積の違いにより、ピス
トン19に作用するクランプ圧による力は、アンクラン
プ圧による力に比べて大きな力となる。クランプ側圧力
室部分20aおよびアンクランプ側圧力室部分20b
は、各々流体流路21a,21bを介して作動流体の供
給排出装置(図示せず)に接続されている。作動流体に
は油等が用いられる。
力室20のクランプ側圧力室部分20aは、ピストン1
9の背面の全体に流体圧が作用するように形成され、ア
ンクランプ側圧力室部分20bは、ピストン19の外周
部に設けられた段面のみに流体圧が作用するように設け
られている。この流体圧の作用面積の違いにより、ピス
トン19に作用するクランプ圧による力は、アンクラン
プ圧による力に比べて大きな力となる。クランプ側圧力
室部分20aおよびアンクランプ側圧力室部分20b
は、各々流体流路21a,21bを介して作動流体の供
給排出装置(図示せず)に接続されている。作動流体に
は油等が用いられる。
【0012】タレット1と固定部材2の間には、次のよ
うにクランプ用圧力室20のクランプ側の流体圧をタレ
ット1に後退力として伝達するタレット後退手段25
と、タレット1を前進側へ付勢する付勢手段26とが設
けられている。タレット後退手段25は、クランプ側圧
力室部分20aを、固定部材2の前記円筒状部2bで構
成される圧力室主成形部2cと、可動クランプ室形成部
材22とに分割することで形成されている。可動クラン
プ室形成部材22は、圧力室主成形部2cの内周面に軸
方向移動自在に嵌合したリング状の部品であり、クラン
プ用圧力が作用面22aに作用する。タレット1は、固
定部材2の支持軸部2aと可動クランプ室形成部材22
との間に介在する円筒状部1aを有し、この円筒状部1
aの後端に設けられた鍔部1bに、可動クランプ室形成
部材22の後端がスラスト軸受23を介して係合する。
うにクランプ用圧力室20のクランプ側の流体圧をタレ
ット1に後退力として伝達するタレット後退手段25
と、タレット1を前進側へ付勢する付勢手段26とが設
けられている。タレット後退手段25は、クランプ側圧
力室部分20aを、固定部材2の前記円筒状部2bで構
成される圧力室主成形部2cと、可動クランプ室形成部
材22とに分割することで形成されている。可動クラン
プ室形成部材22は、圧力室主成形部2cの内周面に軸
方向移動自在に嵌合したリング状の部品であり、クラン
プ用圧力が作用面22aに作用する。タレット1は、固
定部材2の支持軸部2aと可動クランプ室形成部材22
との間に介在する円筒状部1aを有し、この円筒状部1
aの後端に設けられた鍔部1bに、可動クランプ室形成
部材22の後端がスラスト軸受23を介して係合する。
【0013】付勢手段26は、ばね部材、例えば圧縮コ
イルばねからなり、固定部材2に設けられた付勢手段収
容部27内に収容されて、可動クランプ室形成部材22
を前方へ押圧する。付勢手段26は、タレット中心の回
りの円周方向複数箇所に設けられている。付勢手段26
と可動クランプ室形成部材22との間には、スラスト軸
受28が介在させてある。付勢手段26の付勢力、つま
り複数設けられるばね部材の合計付勢力は、クランプ用
圧力室20の流体圧によるクランプ力よりは弱く、アン
クランプ力よりは強く設定される。
イルばねからなり、固定部材2に設けられた付勢手段収
容部27内に収容されて、可動クランプ室形成部材22
を前方へ押圧する。付勢手段26は、タレット中心の回
りの円周方向複数箇所に設けられている。付勢手段26
と可動クランプ室形成部材22との間には、スラスト軸
受28が介在させてある。付勢手段26の付勢力、つま
り複数設けられるばね部材の合計付勢力は、クランプ用
圧力室20の流体圧によるクランプ力よりは弱く、アン
クランプ力よりは強く設定される。
【0014】なお、図1に示すように、ピストン19は
固定部材2に対してガイドピン29と孔との係合によ
り、円周方向の位置関係が保たれている。また、ピスト
ン19に対して可動クランプ室形成部材22は、ガイド
ピン30と孔との係合により、円周方向の位置関係が保
たれている。
固定部材2に対してガイドピン29と孔との係合によ
り、円周方向の位置関係が保たれている。また、ピスト
ン19に対して可動クランプ室形成部材22は、ガイド
ピン30と孔との係合により、円周方向の位置関係が保
たれている。
【0015】上記構成の動作を図2と共に説明する。図
2(A)はクランプ状態を、(B)はアンクランプ状態
を各々示す。タレット1の旋回割出の後、カップリング
15によるクランプを行うときは、クランプ用圧力室2
0のクランプ側圧力室部分20aに流体圧を供給し、ピ
ストン19を前進させる。このピストン19の前進によ
り、ピストン19に設けられた歯体18が、固定部材2
の歯体17とタレット1の歯体16とにわたって噛み合
い、タレット1を固定部材2に対して旋回不能にクラン
プする。この噛み合い動作時に、タレット1は、タレッ
ト後退手段25により若干後退させられる。すなわち、
クランプ側圧力室部分20aの流体圧が作用面22aで
可動クランプ室形成部材22に作用することにより、可
動クランプ室形成部材22が後退し、この後退動作を、
タレット1の鍔部1bに伝える。そのため、ピストン1
9を前進させるクランプ時に、タレット1が若干後退さ
せられる。そのため、タレット側の歯体16が固定部材
2側の歯体17よりも若干出っ張るように動いてピスト
ン19の歯体18に噛み合う。このため堅固なクランプ
が行われる。
2(A)はクランプ状態を、(B)はアンクランプ状態
を各々示す。タレット1の旋回割出の後、カップリング
15によるクランプを行うときは、クランプ用圧力室2
0のクランプ側圧力室部分20aに流体圧を供給し、ピ
ストン19を前進させる。このピストン19の前進によ
り、ピストン19に設けられた歯体18が、固定部材2
の歯体17とタレット1の歯体16とにわたって噛み合
い、タレット1を固定部材2に対して旋回不能にクラン
プする。この噛み合い動作時に、タレット1は、タレッ
ト後退手段25により若干後退させられる。すなわち、
クランプ側圧力室部分20aの流体圧が作用面22aで
可動クランプ室形成部材22に作用することにより、可
動クランプ室形成部材22が後退し、この後退動作を、
タレット1の鍔部1bに伝える。そのため、ピストン1
9を前進させるクランプ時に、タレット1が若干後退さ
せられる。そのため、タレット側の歯体16が固定部材
2側の歯体17よりも若干出っ張るように動いてピスト
ン19の歯体18に噛み合う。このため堅固なクランプ
が行われる。
【0016】アンクランプを行うときは、クランプ用圧
力室20のアンクランプ側圧力室部分20bに流体圧を
供給してピストン19を後退させる(図2(B))。こ
のとき、クランプ側圧力室部分20aに残った流体が抜
けきっていないため、アンクランプ側の圧力により、可
動クランプ室形成部材22を介してタレット1に後退力
が作用する。あるいは、噛み合い部分の摩擦力のため、
ピストン19の後退に伴ってタレット1も動く。しか
し、この後退力に抗して、付勢手段26がその付勢力で
タレット1を前進位置に保持し、タレット1の後退を防
止する。そのため、ピストン19の歯体18がタレット
1の歯体16から確実に外れ、円滑なアンクランプ動作
が行われる。付勢手段26の付勢力は、クランプ用圧力
室20の流体圧によるクランプ力よりは弱く、アンクラ
ンプ力よりは強く設定されているため、クランプ時に付
勢手段26の付勢力でピストン19が後退できなくなる
ことがなく、またアンクランプ時には確実にタレット1
の後退を防止することができる。また、付勢手段26
は、スラスト軸受28を介して可動クランプ室形成部材
22を付勢するため、タレット1の旋回の妨げとなった
り、タレット1の旋回に伴って付勢手段26の設置姿
勢,設置位置のずれ等が生じることがない。
力室20のアンクランプ側圧力室部分20bに流体圧を
供給してピストン19を後退させる(図2(B))。こ
のとき、クランプ側圧力室部分20aに残った流体が抜
けきっていないため、アンクランプ側の圧力により、可
動クランプ室形成部材22を介してタレット1に後退力
が作用する。あるいは、噛み合い部分の摩擦力のため、
ピストン19の後退に伴ってタレット1も動く。しか
し、この後退力に抗して、付勢手段26がその付勢力で
タレット1を前進位置に保持し、タレット1の後退を防
止する。そのため、ピストン19の歯体18がタレット
1の歯体16から確実に外れ、円滑なアンクランプ動作
が行われる。付勢手段26の付勢力は、クランプ用圧力
室20の流体圧によるクランプ力よりは弱く、アンクラ
ンプ力よりは強く設定されているため、クランプ時に付
勢手段26の付勢力でピストン19が後退できなくなる
ことがなく、またアンクランプ時には確実にタレット1
の後退を防止することができる。また、付勢手段26
は、スラスト軸受28を介して可動クランプ室形成部材
22を付勢するため、タレット1の旋回の妨げとなった
り、タレット1の旋回に伴って付勢手段26の設置姿
勢,設置位置のずれ等が生じることがない。
【0017】
【発明の効果】この発明のタレット旋盤は、固定部材、
タレット、およびピストンに設けた歯体を噛み合わせる
カップリングを設け、かつクランプ時にタレットを後退
させるタレット後退手段を設けたタレット旋盤におい
て、タレットを前進側へ付勢する付勢手段を設けたもの
であるため、タレットの堅固なクランプが行え、かつ円
滑なアンクランプ動作が行える。前記付勢手段の付勢力
を、前記クランプ用圧力室の流体圧によるクランプ力よ
りは弱く、アンクランプ力よりは強く設定した場合は、
クランプ動作の妨げとならずにアンクランプ動作の円滑
化が得られる。前記タレット後退手段が、前記固定部材
の圧力室主成形部に対して軸方向移動自在に形成されて
前記クランプ用圧力室のクランプ側圧力室部分の一部を
成形する可動クランプ室形成部材からなるものである場
合は、クランプ用圧力室の流体圧を利用するタレット後
退手段を、簡単な構成のものとできる。
タレット、およびピストンに設けた歯体を噛み合わせる
カップリングを設け、かつクランプ時にタレットを後退
させるタレット後退手段を設けたタレット旋盤におい
て、タレットを前進側へ付勢する付勢手段を設けたもの
であるため、タレットの堅固なクランプが行え、かつ円
滑なアンクランプ動作が行える。前記付勢手段の付勢力
を、前記クランプ用圧力室の流体圧によるクランプ力よ
りは弱く、アンクランプ力よりは強く設定した場合は、
クランプ動作の妨げとならずにアンクランプ動作の円滑
化が得られる。前記タレット後退手段が、前記固定部材
の圧力室主成形部に対して軸方向移動自在に形成されて
前記クランプ用圧力室のクランプ側圧力室部分の一部を
成形する可動クランプ室形成部材からなるものである場
合は、クランプ用圧力室の流体圧を利用するタレット後
退手段を、簡単な構成のものとできる。
【図1】この発明の一実施形態にかかるタレット旋盤の
タレット周辺部分の破断側面図である。
タレット周辺部分の破断側面図である。
【図2】同タレット旋盤のクランプ,アンクランプ動作
の説明図である。
の説明図である。
1…タレット 2…固定部材 2c…圧力室主成形部 5…タレット旋回割出手段 15…カップリング 16…タレットの歯体 17…固定部材の歯体 18…ピストンの歯体 19…ピストン 20…クランプ用圧力室 20a…クランプ側圧力室部分 20b…アンクランプ側圧力室部分 22…可動クランプ室形成部材 25…タレット後退手段 26…付勢手段
Claims (3)
- 【請求項1】 固定部材に旋回および若干の軸方向移動
が可能に設置されたタレットと、前記固定部材に設けら
れたクランプ用圧力室に、軸方向移動自在に設置された
ピストンと、前記タレットの背面および前記固定部材に
各々設けられた歯体と前記ピストンに設けられて前記両
歯体に噛み合う歯体からなるカップリングと、前記クラ
ンプ用圧力室のクランプ側の流体圧を前記タレットに後
退力として伝達するタレット後退手段と、タレットを前
進側へ付勢する付勢手段とを備えたタレット旋盤。 - 【請求項2】 前記付勢手段の付勢力は、前記クランプ
用圧力室の流体圧によるクランプ力よりは弱く、アンク
ランプ力よりは強く設定した請求項1記載のタレット旋
盤。 - 【請求項3】 前記タレット後退手段は、前記固定部材
の圧力室主成形部に対して軸方向移動自在に形成されて
前記クランプ用圧力室のクランプ側圧力室部分の一部を
成形する可動クランプ室形成部材からなる請求項1また
は請求項2記載のタレット旋盤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10274885A JP2000094201A (ja) | 1998-09-29 | 1998-09-29 | タレット旋盤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10274885A JP2000094201A (ja) | 1998-09-29 | 1998-09-29 | タレット旋盤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000094201A true JP2000094201A (ja) | 2000-04-04 |
Family
ID=17547903
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10274885A Withdrawn JP2000094201A (ja) | 1998-09-29 | 1998-09-29 | タレット旋盤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000094201A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101833067B1 (ko) * | 2011-12-14 | 2018-02-28 | 두산공작기계 주식회사 | 공작기계의 주축 헤드 어태치먼트 클램핑장치 |
-
1998
- 1998-09-29 JP JP10274885A patent/JP2000094201A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101833067B1 (ko) * | 2011-12-14 | 2018-02-28 | 두산공작기계 주식회사 | 공작기계의 주축 헤드 어태치먼트 클램핑장치 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040407 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20060830 |