JP2000094107A - 遠心力鋳造における注湯制御方法 - Google Patents

遠心力鋳造における注湯制御方法

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JP2000094107A
JP2000094107A JP10263771A JP26377198A JP2000094107A JP 2000094107 A JP2000094107 A JP 2000094107A JP 10263771 A JP10263771 A JP 10263771A JP 26377198 A JP26377198 A JP 26377198A JP 2000094107 A JP2000094107 A JP 2000094107A
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JP
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pouring
casting
stage
cast iron
temp
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Application number
JP10263771A
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English (en)
Inventor
Mutsuo Uchida
睦雄 内田
Yasuo Nishiura
康夫 西浦
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遠心力鋳造において、回転する型の注湯口か
ら奥方へわたり均一な溶湯分布量とすることを課題とす
る。 【解決手段】 鋳込開始時の溶融鋳鉄の温度に対応した
鋳込開始、中盤、終盤での最適の注湯量V1、V2、V
3をそれぞれ予め決定しておき、注湯開始時測定した前
記溶融鋳鉄の温度を基準に前記予め決定した注湯量を選
択し、該注湯条件で注湯する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は遠心力鋳造機にお
ける注湯方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】鋳鉄管などの管状製品を鋳造する場合、
遠心力鋳造法が一般に採用される。ところで、上記製法
で溶融鋳鉄を流し込む際、鋳込取鍋から一気に注湯する
ことが行われているが、型が長いと長さ方向に沿った溶
融鋳鉄の分布が均一にならず、型の奥端側へ勢い良く流
れると、奥方に多く型込めされ奥方側の製品肉厚がどう
しても厚くなり型入口側の製品肉厚が不足するといった
問題があった。
【0003】このような問題を解消すること目的として
注湯時必要な注湯全量を初期、中期および終期の三段階
に分け、鋳込初期段階は注湯量を少なく、鋳込中期段階
は注湯量を多く、鋳込終期段階は前記中期段階より注湯
量を少なくして注湯することにより鋳込初期は注湯口近
傍に、鋳込中期は型奥方に、そして鋳込終期は再び注湯
口近傍に注湯するようにして全体で均一な溶湯分布と
し、均一な肉厚の製品を製造することが考えられてい
る。
【0004】しかし、溶湯の流動性は溶融鋳鉄の温度に
より微妙に異なるので、前記三段階の速度を一定相関の
もとに変化させるだけでは十分な肉厚均一化はできない
問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記問題を
解消し、型の注湯口から奥方へわたって均一な溶湯分布
量とするため遠心力鋳造機に対する注湯方法を改良する
ことを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の遠心力鋳造機
における注湯方法は、鋳込開始時の溶融鋳鉄の温度に対
応した鋳込開始、中盤、終盤での最適の注湯量をそれぞ
れ予め決定しておき、注湯開始時測定した前記溶融鋳鉄
の温度を基準に前記予め決定した注湯量を選択し、該注
湯条件で注湯するものである。
【0007】この発明によれば、鋳込初期は注湯口近傍
に、鋳込中期は型奥方に、そして鋳込終期は再び注湯口
近傍に注湯する手段を採用する場合、溶鉄の初期温度を
制御装置にフィードバックし、その初期温度に応じ最適
の注湯量とするためよりきめの細かい制御が可能とな
り、均一肉厚の製品が成形可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施の形態を説
明する。図1は、注湯状態を示すグラフである。
【0009】この発明において、型に対する注湯は一定
回転速度で回転する金型に溶融鋳鉄を流し込んで供給す
るが、この供給手段としては図示は省略するが従来周知
の手段と同様、型の軸方向開口部より取鍋から流入させ
たり、トラフあるいはランスを介して注入する手段とさ
れる。
【0010】また、この発明の方法は鋳込取鍋から金型
への注湯量が図1のグラフに示すように初期T1、中期
T1〜T2および終期T2〜T3の三段階に分けられ鋳
込初期段階T1までは鋳込取鍋1の傾動速度を遅くして
注湯量V1を少なく、鋳込中期段階T1〜T2の間は鋳
込取鍋1の傾動速度を早くして注湯量V2を多く、鋳込
終期段階T2〜T3は再び鋳込取鍋1の傾動速度を遅く
する注湯パターンを前提とする。
【0011】なお、図1のグラフにおいて鋳込開始より
前から取鍋は傾動されているが、これは取鍋傾動から溶
湯が流れ出るまでの時間を示しており、鋳込開始までは
取鍋が傾動していても溶湯は流れ出ていない。
【0012】上記グラフの条件で注湯する場合、適正な
注湯量V1、V2及びV3あるいは鋳込取鍋の傾動速度
は金型の大きさ、注湯される溶湯の流動性、成形される
管の肉厚等により変化し、特に前記変化は溶融鋳鉄の流
動性に関係する鋳鉄の溶融温度に大きく依存する。
【0013】そこで、上記鋳鉄の溶融温度と注湯量V
1、V2及びV3または鋳込取鍋の傾動速度と、鋳造し
た鋳鉄管の管壁の肉厚との相関をサンプリングによりデ
ータ採取し、最も良い関係をデータとして記憶させる。
【0014】そして、この発明データを元に、取鍋の溶
融鋳鉄の温度を直前に測定し、これをフィードバックし
てその温度に対応した注湯量V1、V2及びV3または
鋳込取鍋の傾動速度とするのである。
【0015】この制御によって、鋳込開始時の注湯速度
が最も適した条件に設定されるため常時安定した寸法精
度の製品が鋳造可能となる。 実施例 次にこの発明の実施例を説明する。
【0016】まず、熔融鋳鉄の熔融温度を測定し、この
温度に対応した最適の注湯速度をサンプリングでデータ
採取し、表1のような結果を得た。
【0017】
【表1】
【0018】なお、鋳込初期と終期の注湯速度は、中盤
の注湯速度に比べそれほど厳密に制限する必要はないた
め、初期の鋳込始めの注湯速度V1は15Kg/秒、鋳
込終わりの終盤の注湯速度を同じく15Kg/秒の一定
とした。
【0019】次に、上記データを用いて遠心力鋳造を行
なった。鋳造は、型に溶鉄を流し込む直前または流し込
み中に、放射温度計(図示せず)により溶融鋳鉄の温度
測定をし、この測定温度を直ちにフィードバックし、表
1に記したその温度に適する注湯速度を選択して注型を
行なった。
【0020】使用した金型は、全長4m内径118mm
φで、GNO=85で回転させつつ溶鉄65Kgを鋳込
んだ。この結果、形成された管の肉厚はほぼ均一であ
り、また管の鋳肌にはコボレ油境などの鋳造欠陥もなく
良好なし上がりとなった。
【0021】比較例として、初期注湯量と終期注湯量を
15Kg/秒、中盤の注湯量を100Kg/秒、取鍋傾
動時間を1秒として表2に示すように溶鉄65Kgを鋳
込んだところ、表2左欄の結果となった。
【0022】
【表2】
【0023】表2より明らかなように適温条件から外れ
る1280〜1300℃、1320〜1340℃では管
の受口側、中央部、挿し口側でばらつきが著しかった。
また、一部にコボレ油境などの鋳造欠陥が見られ、品質
の良い鋳鉄管とはなし得なかった。
【0024】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、鋳込取
鍋からの注湯量を初期、中期及び終期の三段階に分けて
注湯するようにした方法において、溶湯の鋳込初期温度
から最適の注湯量あるいは取鍋の傾動速度を決定するの
で、より均一な肉厚の管が鋳造でき、また、鋳造欠陥も
生じないなどの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の注湯状態を示すグラフである。
【符号の説明】
V1 初期注湯量 V2 中期注湯量 V3 終期注湯量

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋳込開始時の溶融鋳鉄の温度に対応した鋳
    込開始、中盤、終盤での最適の注湯量をそれぞれ予め決
    定しておき、注湯開始時測定した前記溶融鋳鉄の温度を
    基準に前記予め決定した注湯量を選択し、該注湯条件で
    注湯する遠心力鋳造における注湯制御方法。
JP10263771A 1998-09-18 1998-09-18 遠心力鋳造における注湯制御方法 Pending JP2000094107A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016512175A (ja) * 2013-03-15 2016-04-25 ユナイテッド・ステイツ・パイプ・アンド・ファンドリー・カンパニー・エル・エル・シー 遠心鋳造方法および装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016512175A (ja) * 2013-03-15 2016-04-25 ユナイテッド・ステイツ・パイプ・アンド・ファンドリー・カンパニー・エル・エル・シー 遠心鋳造方法および装置

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