JP2000093452A - 皮膚疾患外用薬保持具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アレルギー、アトピー性皮膚炎等の皮膚疾患
に施す自家治療用の便利な皮膚疾患外用薬保持具。 【解決手段】 中央部を凹部とし、外周に外縁部を形成
した軟質合成樹脂製の皿状の平板及び副平板のそれぞれ
中央部にパンチ穴を多数穿設し、平板及びを２枚重ねた
場合の外縁部の相互に係合する位置に、凸の係合部，凹
の係合部，及び長円形のバンド通し穴を形成し、前記平
板の２枚並べて相対した各一辺を伸縮性の大きい蛇腹体
を取り付けて接続した保持蓋体を構成し、該保持蓋体を
構成する平板に前記副平板を重ね合わせて、両平板及び
副平板の凸、凹の係合部及び長円形のバンド通し穴をそ
れぞれ相対せしめて形成し、伸縮性を有するバンドを、
前記平板及び副平板の外縁部に形成した前記バンド通し
穴に挿通して、患部の肢体の周囲を回して取り付けて締
め付け、その両端に取り付けた圧着係合するマジックフ
ァスナを互いに係合して係止し緊締し得るごとくなした
構成。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、アレルギー、アト
ピー性皮膚炎等の皮膚疾患に施す自家治療用の便利な皮
膚疾患外用薬保持具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、アレルギー、アトピー性皮膚
炎等の皮膚疾患に悩む人は多い。そして、現在では、そ
の疾患の罹病率が低年齢層を中心に増加している。その
原因としては、食生活の変化や、免疫力の低下等種々の
原因が考えられる。そして、日常生活に身近にある原因
としては、畳、絨毯、マット、布団等の生活必需用具に
付着している塵埃、綿屑、またはそれらに巣食って棲息
している蚊、ダニ、ノミ、シラミ等の害虫によるものが
多く、それらの原因を日常生活の場から完全に駆逐する
ことは、不可能に近い。

【０００３】しかして、それら害虫に狙われ易い身体の
部位としては、主に身体面が空気に触れて露出している
場所、すなわち、腕や足の肘、膝の裏側や、首回り等の
比較的皮膚が柔らかく、見つけられ難い窪んだ部位で、
汗ばみ易い場所である。そして、さらに、汗がそのよう
な患部に付着し易く、また、汗ばみ易い部位に特に多く
見られるというのが一般的な傾向である。しかして、こ
のような人間の業病とも言うべき難病に対する治療方法
は、一般に抗アレルゲン治療や体質改善等がなされてい
るが、症状の快癒を願いながら、身体内部からの治療を
目指した服用薬を毎日服用し、あるいは患部の表面に直
接塗布して、精神的にも負担を負いながら、疾患に対応
しているのが現状である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従って、従来のこの種
の皮膚疾患は、抵抗力の弱い乳幼児などの低年齢層に特
にシビアで、また、成人の婦女子にも多く発症してお
り、折角疾患部に外用薬を塗布しても、就寝時には、そ
の意識が薄れて、睡眠中に、異物感から、無意識の内に
手指で患部を引っ掻いたり、手で引っ張り外してしまう
ので、薬用の効果が十分に発揮できないばかりか、手指
先の爪によって黴菌を付着させて、病状をさらに悪化さ
せてしまうこともあるという問題があった。

【０００５】そこで、本発明はかかる従来の問題点を解
決するために、疾患部に外用薬を塗布して就寝しても、
睡眠中に、手指で患部を引っ掻いたり、手で引っ張り外
してしまうことなく、外用薬を起床時まで、患部に保持
し、薬用の効果を十分に発揮できるようにする皮膚疾患
外用薬保持具を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】該目的を達成するための
本発明の構成を、実施例に対応する図１乃至図３を用い
て説明すると、本第１発明は、中央部を凹部とし、外周
に外縁部を形成した軟質合成樹脂製の皿状の平板１，２
及び副平板１’，２’のそれぞれ中央部にパンチ穴８，
８…を多数穿設し、平板１，２及び１’，２’を２枚重
ねた場合の外縁部の相互に係合する位置に、凸の係合部
４，凹の係合部４’…及び長円形のバンド通し穴７，７
…を形成し、前記平板１，２の２枚並べて相対した各一
辺を伸縮性の大きい蛇腹体５ａを取り付けて接続した保
持蓋体１１を構成し、該保持蓋体１１を構成する平板
１，２に前記副平板１’，２’を重ね合わせて、両平板
１，２及び副平板１’，２’の凸、凹の係合部４，４’
…及び長円形のバンド通し穴７，７…をそれぞれ相対せ
しめて形成し、伸縮性を有するバンド３ａ，３ａを、前
記平板１，２及び副平板１’，２’の外縁部に形成した
前記バンド通し穴７，７…に挿通して、患部の肢体の周
囲を回して取り付けて締め付け、その両端に取り付けた
圧着係合するマジックファスナ６，６’を互いに係合し
て係止し緊締し得るごとくなした皮膚疾患外用薬保持具
である。

【０００７】第２発明は、前記保持蓋体１１の両平板
１，２と重ね合わせた副平板１’，２’間に、薬剤の含
持体を挿入した前記第１発明の皮膚疾患外用薬保持具で
ある。

【０００８】第３発明は、前記保持蓋体１１の両平板
１，２と重ね合わせた副平板１’，２’間に、通気用の
孔を穿孔した金属板９を挿入した前記第１発明また第２
発明の皮膚疾患外用薬保持具である。

【０００９】本第１発明の皮膚疾患外用薬保持具は、こ
のような構造としたものであるから、相対した各一辺を
伸縮性の大きいゴム状の蛇腹体伸縮部分５ａをもって接
続して自由に折り曲げられる保持蓋体１１の、パンチ穴
８，８…を多数穿設した平板１，２と、ほぼ同様の外形
の副平板１’，２’とをそれぞれ重ね合わせて、平板
１，２及び、１，２のそれぞれの外縁部に形成した凸、
凹の係合部４，４’…及び長円形のバンド通し穴７，７
…を相対せしめて形成してある。そして、その中間に調
剤または湿布あるいは濡れタオル等の薬剤を保持して、
相対する前記の凸、凹の係合部４，４’を係合する。そ
して、保持蓋体１１の平板１，２の中間に取り付けたゴ
ム状の伸縮部分５ａによって自由に折り曲げて、保持蓋
体１１を患部の外部から当てて、前記の平板１，２及
び、副平板１’，２’のそれぞれの外縁部に形成した長
円形のバンド通し穴７，７…に、中間部に伸縮するゴム
状の伸縮部分５ｂ，５ｂを取り付ける等して伸縮性を持
たせた締め付けバンド３ａ，３ａを挿通して、締め付け
バンド３ａ，３ａを患部の肢体の周囲を回して取り付け
て締め付け、その両端に取り付けた圧着係合するマジッ
クファスナ６，６’を互いに係合して締め付け具合を調
整して、緊締を保持することができる。

【００１０】第２発明の皮膚疾患外用薬保持具は、前記
保持蓋体１１の両平板１，２と重ね合わせた副平板
１’，２’間に、薬剤の含持体を挿入することができ
る。

【００１１】第３発明の皮膚疾患外用薬保持具は、前記
保持蓋体１１の両平板１，２と重ね合わせた副平板
１’，２’間に、通気用の孔を穿孔した金属板９を挿入
して補強することができる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施例について図面
に基づいて説明する。図中図１乃至図３は、本第１発明
の実施例を示す図で、１，２は、中央部を平板皿状に、
外形を凸状半円形に形成した軟質合成樹脂製の平板で、
前記中央部に通風用のパンチ穴８，８…を多数穿設して
ある。前記平板１，２の２枚並べて相対した各一辺の間
を伸縮性の大きい蛇腹体５ａを取り付けて接続した保持
蓋体１１を構成してある。１’，２’は、前記平板１，
２と外形がほぼ同形の、外周に外縁部を形成した軟質合
成樹脂製の中央部を凹部とした皿状の副平板で、通風用
のパンチ穴８，８…を多数穿設してある。前記平板１，
２及び副平板１’，２’を重ね合わせて相対せしめた外
周縁部には、長円形のバンド通し穴７，７…を形成して
ある。

【００１３】本皮膚疾患外用薬保持具は、このようにし
て保持蓋体１１を構成した平板１，２及び副平板１’，
２’の外周縁部を相対せしめて重ね合わせて、外周縁部
の長円形のバンド通し穴７，７…に伸縮性を有するバン
ド３ａ，３ａを挿通してある。

【００１４】前記保持蓋体１１を患部の外部から当てて
装着時、伸縮部分５ａによって自由に折り曲げて、腕、
足、首等の屈曲運動に従って屈折し易くするとともに、
締め付けバンド３ａ，３ａを患部の肢体の周囲を回して
取り付けて締め付け、中間部に設けた伸縮するゴム状の
伸縮部分締め付け部分５ｂ，５ｂ、あるいはバンド３
ａ，３ａ本体に持たせた弾力性をによって取付具合の強
弱の調整ができるようにし、バンド３ａ，３ａの両端に
圧着係合するマジックファスナ６，６’を取り付けてあ
って、互いに係合して緊締を保持することができる。

【００１５】第２発明は、図２，３に示すように、前記
保持蓋体１１の平板１，２と重ね合わせた副平板１’，
２’間に、調剤等を挟んで使用する場合に、両片を重ね
た場合の外周部の相互に係合する位置に設けた凸、凹の
係合部４，４’を係合することによって、強固に調剤等
を保持して、外れないようにできる。このようにして、
両保持蓋体１１と副平板１’，２’の間に、湿布あるい
は濡れタオル等を挟んで保持できる。

【００１６】第３発明は、図２，３に示すように、前記
保持蓋体１１の平板１，２と重ね合わせた副平板１’，
２’間に、通気用の孔を穿孔した補強用の金属板９を挿
入した第１発明の皮膚疾患外用薬保持具であって、内部
の調剤等を外れないように剛性を保持できる。

【００１７】以上本発明の代表的と思われる実施例につ
いて説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例構造
のみに限定されるものではなく、本発明にいう構成要件
を備え、かつ本発明にいう目的を達成し、以下にいう効
果を有する範囲内において適宜改変して実施することが
できるものである。

【００１８】

【発明の効果】以上の説明から既に明らかなように本発
明は、患部に施薬した外用薬を、確実に保持して、指の
爪等による外部からの不測の力で離脱したり、剥離した
りできず、患部を遮断して保護することができる。ま
た、通気性の良好な材料を採用することによって、患部
が蒸れることがない。さらに、本発明の保持蓋体１１
は、装着時、平板１，２の間に取り付けた伸縮するゴム
状の伸縮部分５ａによって、腕、足、首等の屈曲運動に
従って屈折し、弾力を有するバンドの伸縮によって、装
着した状態が保持できるので、装着感が薄く、曲げ延ば
しに邪魔にならず、長時間装着が外れることがない。そ
して、締め付けバンド３ａ，３ｂの中間部に設けた伸縮
するゴム状の伸縮部分５ｂ，５ｂによって、取付具合の
強弱の調整ができるようにでき、その両端に圧着係合す
るマジックファスナ６，６’を取り付けてあって、互い
に係合して緊締を保持することができる。そして、患部
と、本発明の保持蓋体１１の平板１，２と副平板１’，
２’の間に、湿布や濡れタオル等を挟持できるので、応
急的処置にも便利である等々の実用上の顕著な効果を期
待することができるに至ったのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明皮膚疾患外用薬保持具の平面図。

【図２】本発明皮膚疾患外用薬保持具の断面図。

【図３】本発明皮膚疾患外用薬保持具の側面図。

【符号の説明】

１，２ 平板 １’，２’ 副平板 ３ａ 締め付けバンド ４，４’ 係合部 ５ａ，５ｂ ゴム状の伸縮の大きい蛇腹体部分 ６，６’ マジックファスナ ７ バンド通し穴 ８ パンチ穴 ９ 穿孔金属板 １１ 保持蓋体

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 中央部を凹部とし、外周に外縁部を形成
   した軟質合成樹脂製の皿状の平板(1)，(2)及び副平板
   (1')，(2')のそれぞれ中央部にパンチ穴(8)，(8)…を多
   数穿設し、平板(1)，(2)及び(1')，(2')を２枚重ねた場
   合の外縁部の相互に係合する位置に、凸の係合部(4)，
   凹の係合部(4')…及び長円形のバンド通し穴(7)，(7)…
   を形成し、前記平板(1)，(2)の２枚並べて相対した各一
   辺を伸縮性の大きい蛇腹体(5a)を取り付けて接続した保
   持蓋体(11)を構成し、該保持蓋体(11)を構成する平板
   (1)，(2)に前記副平板(1')，(2')を重ね合わせて、両平
   板(1)，(2)及び副平板(1')，(2')の凸、凹の係合部
   (4)，(4')…及び長円形のバンド通し穴(7)，(7)…をそ
   れぞれ相対せしめて形成し、伸縮性を有するバンド(3
   a)，(3a)を、前記平板(1)，(2)及び副平板(1')，(2')の
   外縁部に形成した前記バンド通し穴(7)，(7)…に挿通し
   て、患部の肢体の周囲を回して取り付けて締め付け、そ
   の両端に取り付けた圧着係合するマジックファスナ
   (6)，(6')を互いに係合して係止し緊締し得るごとくな
   した皮膚疾患外用薬保持具。
2. 【請求項２】 前記保持蓋体(11)の両平板(1)，(2)と重
   ね合わせた副平板(1')，(2')間に、薬剤の含持体を挿入
   した請求項１に記載の皮膚疾患外用薬保持具。
3. 【請求項３】 前記保持蓋体(11)の両平板(1)，(2)と重
   ね合わせた副平板(1')，(2')間に、通気用の孔を穿孔し
   た金属板(9)を挿入した請求項１または２に記載の皮膚
   疾患外用薬保持具。