JP2000091939A - 周波数変換装置及びそれを用いた無線通信システム - Google Patents

周波数変換装置及びそれを用いた無線通信システム

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JP2000091939A
JP2000091939A JP11167208A JP16720899A JP2000091939A JP 2000091939 A JP2000091939 A JP 2000091939A JP 11167208 A JP11167208 A JP 11167208A JP 16720899 A JP16720899 A JP 16720899A JP 2000091939 A JP2000091939 A JP 2000091939A
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signal
local oscillation
band
signals
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JP11167208A
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English (en)
Inventor
Mitsuyoshi Kegasa
光容 毛笠
Takuya Kusaka
卓也 日下
Yuichiro Goto
有一郎 後藤
Chitayoshi Manabe
知多佳 真鍋
Koji Inoue
浩司 井上
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 従来の周波数変換装置では,コストが増大す
る等の問題があった。 【解決手段】 上記複数の局部発振周波数のうち周波数
が低い一部の信号のみを,予め定められたビーコン信号
が局部発振周波数の信号と混合されて生成された中間周
波数のビーコン信号に基づいて位相同期ループにより生
成することにより,装置のコスト等を低減や周波数精度
の向上を図ったものである。これにより,周波数が低い
一部の局部発振周波数の信号だけを位相同期ループを用
いて生成しても,他の周波数が高い局部発振周波数の信
号に生じた周波数偏差や位相雑音は補償又は相殺される
ため,高い周波数精度を得ることができる。この結果,
準ミリ波やミリ波帯で用いられる構成が複雑で大型,高
価で消費電力も大きい位相同期発振器の必要数が少なく
なり,装置の簡素化及び小型化,設置及び運用コストの
低減を図ることができる。周波数精度を向上させると共
に装置の小型化及び低コスト化を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,周波数変換装置及
びそれを用いた無線通信システムに係り,詳しくは,受
信された無線周波数の信号を中間周波数の信号に周波数
変換したり,送信する中間周波数の信号を無線周波数の
信号に周波数変換する周波数変換装置及びそれを用いた
無線通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年におけるデータ通信の急速な普及に
伴って高速な回線網への需要はますます増加している。
しかしながら,有線網によって提供される高速回線は,
一般の消費者にとって依然として高価なものであり,よ
り低価格なサービスを提供することができるローカルな
無線通信網の研究開発が盛んに行われている。このロー
カル無線網は,小さなアンテナで十分な利得を得ること
ができる準ミリ波(3GHz〜30GHz),さらには
ミリ波帯(30GHz〜300GHz)という高い周波
数帯域を利用して,例えば電話交換局等に設けられたハ
ブ局から所定範囲の地域にいる複数の子局に高速な双方
向データ通信回線を提供したり,ローカルなテレビ電話
サービスを行う場合等に利用される。上記準ミリ波やミ
リ波帯のような高い無線周波数の信号を利用して無線通
信を行う場合,例えば数10〜数100MHz程度の中
間周波数の信号を介して,分離復号化等の受信処理,復
号化合成等の送信処理,信号の増幅等を行うことによ
り,上記受信及び送信処理や信号増幅等に必要な回路構
成を簡素化及び低価格化するのが一般的である。上記無
線周波数の信号を上記中間周波数の信号に周波数変換し
たり,上記中間周波数の信号を無線周波数の信号に周波
数変換する周波数変換装置の構成例を図16に示す。上
記周波数変換装置は,例えば子局側に設けられたもので
あり,ハブ局から送信された電波が受信用アンテナ10
01により受信される。受信用アンテナ1001により
受信された電波のうち,受信の対象となる例えば22.
6GHz〜23.0GHzの複数の周波数チャンネルを
含む無線周波数帯RF(Rx)の信号が,パンドパスフ
ィルタ1002により取り出される。上記パンドパスフ
ィルタ1002により取り出された無線周波数帯RF
(Rx)の信号は,低雑音増幅器1003により適当な
振幅に増幅された後,受信用のミキサー1004により
送受信共用の局部発振周波数LO1,例えば21GHz
の信号と混合される。上記局部発振周波数LO1の信号
は,位相同期発振器1100により生成される局部発振
信号である。
【0003】上記位相同期発振器1100には,カウン
ター回路1102,周波数比較器1103,ループフィ
ルター1105,電圧制御発振器1106を含む位相同
期ループ(Phase Locked Loop),周波数逓倍器110
7,1109等が備えられていいる。上記位相同期発振
器1100において,上記電圧制御発振器1106から
出力される信号は上記カウンター回路1102により例
えば175分周される。上記カウンター回路1102か
ら出力された信号は,高安定度の水晶発振器を用いた基
準発振器1204から供給される例えば10MHzの基
準信号と上記周波数比較器1103により比較され,両
者の差に相当する電圧がループフィルター1105によ
り適切な周波数特性にて増幅される。そして,上記ルー
プフィルター1105からの電圧出力が上記電圧制御発
振器1106の制御入力にフィードバックされる。上記
電圧制御発振器1106から出力される1.75GHz
の信号は,周波数逓倍器1107により4逓倍され7.
0GHzの信号が生成される。上記周波数逓倍器110
7の出力に含まれるそれ以外の信号はバンドパスフィル
タ1108により除去される。さらに,上記バンドパス
フィルタ1108から出力される信号は,周波数逓倍器
1109により3逓倍され21.0GHzの信号が生成
される。上記周波数逓倍器1109の出力に含まれるそ
れ以外の信号はバンドパスフィルタ1110により除去
される。これにより,上記位相同期発振器1100にお
いて,高安定の基準発振器1204の周波数精度とほぼ
同じ精度の局部発振周波数LO1(2.1GHz)の信
号が得られる。そして,上記局部発振周波数LO1の信
号は,バンドパスフィルタ1110から出力された後,
増幅器1112により増幅され,受信用のミキサー10
04に供給される。
【0004】上記受信用のミキサー1004の出力に
は,上記無線周波数帯RF(Rx)の信号と局部発振周
波数LO1の信号との和と差の周波数成分が含まれる。
このうち,両者の差の信号である1.6GHz〜2.0
GHzの中間周波数帯IF1(Rx)の信号が,バンド
パスフィルタ1005により選択され,増幅器1006
で増幅された後,受信用のミキサー1007に供給され
る。上記受信用のミキサー1007では,上記中間周波
数帯IF1(Rx)の信号と,位相同期発振器1200
から供給される局部発振周波数LO2,例えば1.1G
Hzの信号とが混合される。上記局部発振周波数LO2
の信号は,位相同期発振器1200により生成される局
部発振信号である。上記位相同期発振器1200には,
カウンター回路1202,周波数比較器1203,ルー
プフィルター1205,電圧制御発振器1206を含む
位相同期ループと,水晶発振器を利用した高精度の基準
発振器1204とが備えられている。上記位相同期発振
器1200において,上記電圧制御発振器1206から
出力される信号は上記カウンター回路1202により例
えば110分周される。上記カウンター回路1202か
ら出力された信号は,上記周波数比較器1203により
上記基準発振器1204から供給される10MHzの基
準信号と比較され,両者の差に相当する電圧がループフ
ィルター1205により適切な周波数特性にて増幅され
る。そして,上記ループフィルター1205からの電圧
出力が上記電圧制御発振器1206の制御入力にフィー
ドバックされる。これにより,上記位相同期発振器12
00において,高安定の基準発振器1204の周波数精
度とほぼ同じ精度の局部発振周波数LO2(1100M
Hz)の信号が得られる。上記受信用のミキサー100
7の出力には,上記中間周波数帯IF1(Rx)の信号
と上記局部発振周波数LO2の信号との和と差の周波数
成分が含まれる。このうち,両者の差の信号である50
0MHz〜900MHzの周波数成分IF2(Rx)
が,バンドパスフィルタ1008により取り出される。
上記バンドパスフィルタ1008により取り出され中間
周波数帯IF2(Rx)の信号は,増幅器1009で増
幅された後,分配・合成器1010に供給され,さらに
IFケーブルを介して図示しない復調装置に供給され
る。このようにして,受信された無線周波数帯RF(R
x)の信号が,適当な中間周波数帯IF2(Rx)の信
号に周波数変換される。
【0005】一方,図示しない変調装置からIFケーブ
ルを介して供給される例えば10MHz〜60MHzの
中間周波数帯IF2(Tx)の信号は,分配・合成器1
010を経由して,増幅器1012により増幅され,送
信用のミキサー1013に供給される。尚,受信用の中
間周波数帯IF2(Rx)と送信用の中間周波数帯IF
2(Tx)は異なる周波数領域に割り当てられている。
上記送信用のミキサー1013では,上記中間周波数帯
IF2(Tx)の信号が,上記位相同期発振器1200
から出力される局部発振周波数LO2の信号と混合され
る。上記送信用のミキサー1013の出力には,上記中
間周波数帯IF2(Tx)の信号と上記局部発振周波数
LO2の信号との和と差の信号が含まれるが,このうち
両者の和の信号である1.11GHz〜1.16GHz
の中間周波数帯IF1(Tx)の信号がバンドパスフィ
ルタ1014により取り出される。上記バンドパスフィ
ルタ1014により取り出された中間周波数帯IF1
(Tx)の信号は,増幅器1015により増幅された
後,送信用のミキサー1016に供給される。上記送信
用のミキサー1016では,上記中間周波数帯IF1
(Tx)の信号が,上記位相同期発振器1100から出
力される局部発振周波数LO1の信号と混合される。上
記送信用のミキサー1016の出力には,上記中間周波
数帯IF1(Tx)の信号と上記局部発振周波数LO1
の信号との和と差の信号が含まれるが,このうち両者の
和の信号である22.11GHz〜22.16GHzの
無線周波数帯RF(Tx)の信号がバンドパスフィルタ
1017により取り出される。上記バンドパスフィルタ
1017により取り出された無線周波数帯RF(Tx)
の信号が,増幅器1018により適当なレベルまで増幅
された後,送信用のアンテナ1019に供給され,該送
信用のアンテナ1019からハブ局へ無線送信される。
このようにして,適当な中間周波数帯IF2(Tx)の
信号が無線周波数帯RF(Tx)の信号に周波数変換さ
れ送信される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の周波数
変換装置では,送受信共用の複数の局部発振周波数LO
1,LO2の信号を生成するのに,それぞれ位相同期発
振器1100,1200を用いていた。しかしながら,
水晶発振器を備えた準ミリ波帯又はミリ波帯の位相同期
発振器は,一般的に高価であり,複雑で大きいために保
守管理の負担も大きく,また消費電力が多いために運営
費用もかさんでしまう。その結果,上記周波数変換装置
をローカル無線網(無線通信システム)に子局に設けた
場合,加入者の負担を抑えることが困難なものとなって
しまう。また,上記位相同期発振器を用いて局部発振周
波数を生成する場合でも,水晶発振器による基準信号の
周波数と出力信号の周波数の比Nに比例して,周波数精
度が悪化し,Nの二乗に比例して位相雑音が悪化するこ
とは避けられない。従って,局部発振周波数が高くなれ
ばなるほど,得られる精度・位相雑音のレベルに限界が
生じることになる。例えば,上記10MHzの基準発振
器の周波数精度がプラス・マイナス10Hz(1E−
6)であり,位相雑音が120dBc/Hz@1kHz
offsetである場合,21GHzの周波数では,N=21
GHz/10MHz=2100となるので,得られる周
波数精度はプラス・マイナス21kHz,位相雑音は,
20log 2100=66dBより,54dBc/Hz@
1kHzoffset程度にしか抑えられない。さらに,局部発振
周波数が高くなると,周波数逓倍器が必要となるが,こ
れは多くの不要輻射信号の発生源となり,周波数変換装
置のスプリアス特性を悪化させてしまう。そして,これ
らの特性悪化は,特に周波数多重分割により通信を行う
場合に,周波数効率の低下を招いてしまう。本発明は,
このような従来の技術における課題を解決するために,
周波数変換装置及びそれを用いた無線通信システムを改
良し,比較的低い局部発振周波数のみに位相同期発振器
を用いて,周波数精度を向上させると共に,装置の小型
化及び低コスト化等を図った周波数変換装置,及びそれ
を用いることにより周波数の使用効率の向上させると共
に加入者の負担を軽減することのできる無線通信システ
ムを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,請求項1に係る発明は,第1周波数帯の信号に対し
て,互いに周波数が異なる複数の局部発振周波数の信号
を順次混合することにより,上記第1周波数帯の信号を
第2周波数帯の信号に周波数変換する周波数変換装置に
おいて,上記複数の局部発振周波数の信号のうち周波数
が低い一部の信号が,予め定められた無線周波数のビー
コン信号が上記局部発振周波数の信号と混合されて生成
された中間周波数のビーコン信号に基づいて位相同期ル
ープにより生成されるものであることを特徴とする周波
数変換装置として構成されている。上記請求項1に記載
の周波数変換装置では,複数の局部発振周波数の信号の
うち周波数が高い一部の信号に周波数偏差や位相雑音が
生じても,複数の局部発振周波数の信号のうち周波数が
低い一部の信号が,予め定められた無線周波数のビーコ
ン信号が上記局部発振周波数の信号と混合されて生成さ
れた中間周波数のビーコン信号に基づいて位相同期ルー
プにより生成されるため,第1周波数帯の信号を上記複
数の局部発振周波数のうち周波数が低い一部の信号と混
合する際に,上記周波数偏差や位相雑音を補償又は相殺
することができる。即ち,上記請求項1に記載の周波数
変換装置によれば,周波数が低い一部の局部発振周波数
の信号だけを位相同期ループを用いて生成しても,他の
周波数が高い局部発振周波数の信号に生じた周波数偏差
や位相雑音は補償又は相殺されるため,高い周波数精度
を得ることができる。この結果,準ミリ波やミリ波帯で
用いられる構成が複雑で大型,高価で消費電力も大きい
位相同期発振器の必要数が少なくなり,装置の簡素化及
び小型化,設置及び運用コストの低減を図ることができ
る。しかも,位相同期ループを用いた発振器自体の周波
数精度も全体として向上することになり,さらには周波
数逓倍器を用いる必要性も少なくなるため,スプリアス
特性も向上させることができる。尚,上記位相同期ルー
プでは,例えば上記中間周波数のビーコン信号と所定の
基準周波数との差を0にするように,上記複数の局部発
振周波数の信号のうち周波数が低い一部の信号を生成す
ること(請求項2)が考えられる。
【0008】また,請求項3に係る発明は,上記請求項
1又は2に記載の周波数変換装置において,上記複数の
局部発振周波数の信号のうち周波数が低い一部の信号
が,上記中間周波数のビーコン信号と所定周波数の信号
とを位相同期ループにより同期させるものであることを
その要旨とする。上記請求項3に記載の周波数変換装置
によれば,中間周波数のビーコン信号を所定周波数の信
号に同期させるように位相同期ループにより上記複数の
局部発振周波数の信号のうち周波数が低い一部の信号が
生成されるため,上記複数の局部発振周波数の信号のう
ち周波数が高い一部の信号に周波数偏差や位相雑音が生
じても,第1周波数帯の信号と上記複数の局部発振周波
数の信号のうち周波数が低い一部の信号とを混合する際
に,その周波数偏差や位相雑音を補償することができ
る。また,請求項4に係る発明は,上記請求項1又は2
に記載の周波数変換装置において,上記複数の局部発振
周波数の信号のうち周波数が低い一部の信号が,位相同
期ループにより上記中間周波数のビーコン信号に同期し
たものであることをその要旨とする。上記請求項4に記
載の周波数変換装置によれば,上記複数の局部発振周波
数の信号のうち周波数が低い一部の信号が位相同期ルー
プにより上記中間周波数のビーコン信号に同期して生成
されるため,上記複数の局部発振周波数の信号のうち周
波数が高い一部の信号に周波数偏差や位相雑音が生じて
も,第1周波数帯の信号と上記複数の局部発振周波数の
信号のうち周波数が低い一部の信号とを混合する際に,
その周波数偏差や位相雑音が相殺される。
【0009】また,請求項5に係る発明は,上記請求項
1〜4のいずれか1項に記載の周波数変換装置におい
て,上記第1周波数帯の信号が無線周波数の信号であっ
て,上記第2周波数帯の信号が中間周波数の信号である
ことをその要旨とする。上記請求項5に記載の周波数変
換装置によれば,無線周波数の信号を中間周波数の信号
に周波数変換する受信側の周波数変換装置の構成が簡素
化及び小型化され,装置の設置及び運用コストが低減さ
れる。また,請求項6に係る発明は,上記請求項1〜5
のいずれか1項に記載の周波数変換装置において,上記
第1周波数帯の信号が中間周波数の信号であって,上記
第2周波数帯の信号が無線周波数の信号であることをそ
の要旨とする。上記請求項6に記載の周波数変換装置に
よれば,中間周波数の信号を無線周波数の信号に周波数
変換する送信側の周波数変換装置の構成が簡素化及び小
型化され,装置の設置及び運用コストが低減される。
【0010】また,請求項7に係る発明は,1つ以上の
子局とハブ局とが無線接続され,上記子局は,第1周波
数帯の信号に対して,互いに周波数が異なる複数の子局
側局部発振周波数の信号を順次混合することにより,上
記第1周波数の信号を第2周波数帯の信号に周波数変換
して上記ハブ局と通信を行う無線通信システムにおい
て,上記ハブ局が,予め定められたハブ局側中間周波数
のビーコン信号にハブ局側局部発振周波数の信号が混合
されて生成された無線周波数のビーコン信号を上記子局
に送信するものであり,上記子局が周波数変換の際に用
いる上記複数の子局側局部発振周波数の信号のうち周波
数が低い一部の信号が,上記ハブ局から送信された無線
周波数のビーコン信号が上記子局側局部発振周波数の信
号と混合されて生成された子局側中間周波数のビーコン
信号に基づいて位相同期ループにより生成されるもので
あることを特徴とする無線通信システムとして構成され
ている。上記請求項7に記載の周波数変換装置では,ハ
ブ局から子局へ,予め定められたハブ局側中間周波数の
ビーコン信号にハブ局側局部発振周波数の信号が混合さ
れて生成された無線周波数のビーコン信号が送信され
る。一方,子局では,第1周波数帯の信号に対して,互
いに周波数が異なる複数の子局側局部発振周波数の信号
を順次混合することにより,上記第1周波数の信号を第
2周波数帯の信号に周波数変換してハブ局との通信が行
われるが,この複数の局部発振周波数の信号のうち周波
数が高い一部の信号に周波数偏差や位相雑音が生じて
も,複数の局部発振周波数の信号のうち周波数が低い一
部の信号が,予め定められた無線周波数のビーコン信号
が上記局部発振周波数の信号と混合されて生成された中
間周波数のビーコン信号に基づいて位相同期ループによ
り生成されるため,第1周波数帯の信号を上記複数の局
部発振周波数のうち周波数が低い一部の信号と混合する
際に,上記周波数偏差や位相雑音を補償又は相殺するこ
とができる。即ち,上記請求項6に記載の無線通信シス
テムによれば,周波数が低い一部の子局側局部発振周波
数の信号だけを位相同期ループを用いて生成しても,他
の周波数が高い局部発振周波数の信号に生じた周波数偏
差や位相雑音は補償又は相殺されるため,高い周波数精
度を得ることができる。この結果,準ミリ波やミリ波帯
で用いられる構成が複雑で大型,高価で消費電力も大き
い位相同期発振器の必要数が少なくなり,装置の簡素化
及び小型化,設置及び運用コストの低減を図って,加入
者の負担を軽減することができる。しかも,位相同期ル
ープを用いた発振器自体の周波数精度も全体として向上
することになり,さらには周波数逓倍器を用いる必要性
も少なくなるため,スプリアス特性も向上させることが
できる。尚,上記位相同期ループでは,例えば上記子局
側中間周波数のビーコン信号と所定の基準周波数との差
を0にするように,上記複数の子局側局部発振周波数の
信号のうち周波数が低い一部の信号を生成すること(請
求項8)が考えられる。
【0011】また,請求項9に係る発明は,上記請求項
7又は8に記載の無線通信システムにおいて,上記複数
の子局側局部発振周波数の信号のうち周波数が低い一部
の信号は,上記子局側中間周波数のビーコン信号と所定
周波数の信号とを位相同期ループにより同期させるもの
であることをその要旨とする。上記請求項9に記載の無
線通信システムによれば,子局において,子局側中間周
波数のビーコン信号を所定周波数の信号に同期させるよ
うに位相同期ループにより上記複数の子局側局部発振周
波数の信号のうち周波数が低い一部の信号が生成される
ため,上記複数の子局側局部発振周波数の信号のうち周
波数が高い一部の信号や,さらにはハブ局側の局部発振
周波数の信号に周波数偏差や位相雑音が生じても,第1
周波数帯の信号と上記複数の局部発振周波数の信号のう
ち周波数が低い一部の信号とを混合する際に,その周波
数偏差や位相雑音を補償することができる。また,請求
項10に係る発明は,上記請求項7又は8に記載の無線
通信システムにおいて,上記複数の子局側局部発振周波
数の信号のうち周波数が低い一部の信号が,位相同期ル
ープにより上記中間周波数のビーコン信号に同期するも
のであることをその要旨とする。上記請求項10に記載
の周波数変換装置によれば,上記複数の子局側局部発振
周波数の信号のうち周波数が低い一部の信号が位相同期
ループにより上記子局側中間周波数のビーコン信号に同
期して生成されるため,上記複数の子局側局部発振周波
数の信号のうち周波数が高い一部の信号に周波数偏差や
位相雑音が生じても,第1周波数帯の信号と上記複数の
子局側局部発振周波数の信号のうち周波数が低い一部の
信号とを混合する際に,その周波数偏差や位相雑音が相
殺される。
【0012】また,請求項11に係る発明は,上記請求
項7〜10のいずれか1項に記載の無線通信システムに
おいて,上記第1周波数帯の信号が無線周波数の信号で
あって,上記第2周波数帯の信号が中間周波数の信号で
あることをその要旨とする。上記請求項11に記載の無
線通信システムによれば,無線周波数の信号を中間周波
数の信号に周波数変換する子局の受信側の構成が簡素化
及び小型化され,装置の設置及び運用コストが低減され
る。また,請求項12に係る発明は,上記請求項7〜1
1のいずれか1項に記載の無線通信システムにおいて,
上記第1周波数帯の信号が中間周波数の信号であって,
上記第2周波数帯の信号が無線周波数の信号であること
をその要旨とする。上記請求項12に記載の無線通信シ
ステムによれば,無線周波数の信号を中間周波数の信号
に周波数変換する子局の送信側の構成が簡素化及び小型
化され,装置の設置及び運用コストが低減される。ま
た,請求項13に係る発明は,上記請求項7〜12のい
ずれか1項に記載の無線通信システムにおいて,上記子
局とハブ局との無線通信で用いられる所定周波数領域が
複数の周波数チャンネルに多重分割されてなることをそ
の要旨とする。上記請求項13に記載の無線通信システ
ムでは,周波数が低い一部の局部発振周波数のみに位相
同期ループを用いればよいから,装置全体としての周波
数精度が向上して,周波数の使用効率を向上させること
ができる。
【0013】また,請求項14に係る発明は,第1周波
数帯の信号に対して,互いに周波数が異なる複数の局部
発振周波数の信号を順次混合することにより,上記第1
周波数帯の信号を第2周波数帯の信号に周波数変換する
周波数変換装置において,スペクトラム拡散された所定
周波数の参照信号と上記局部発振周波数の信号とが混合
されて生成された中間周波数の信号に逆拡散復調処理を
施し,得られた参照信号を用いて上記複数の局部発振周
波数の信号のうち周波数が低い一部の信号が生成されて
なることを特徴とする周波数変換装置として構成されて
いる。尚,上記複数の局部発振周波数の信号のうち周波
数が低い一部の信号は,例えば上記中間周波数の信号に
逆拡散復調処理を施して得られた参照信号のレベルに基
づいて周波数を設定する(請求項15)ことができる。
上記請求項14,15に記載の周波数変換装置では,上
記中間周波数の信号に逆変換処理を施して得られた信号
のレベルが例えば所定の閾値を超えるように,上記複数
の局部発振周波数の信号のうち周波数が低い一部の信号
の周波数が設定される。逆変換処理を施して得られた信
号のレベルが所定の閾値を超えるのは上記参照信号が正
しく復調されたときであり,その時の中間周波数は上記
参照信号がスペクトラム拡散された時点での送信周波数
に合致していると判断できる。即ち,周波数が高い局部
発振周波数の信号に周波数偏差や位相雑音が生じたとし
ても,それらは補償又は相殺され,高い周波数精度を得
ることができる。しかも,上記参照信号はスペクトラム
拡散によってデータ信号と同帯域に上記データ信号に殆
ど影響を与えることなく重畳することができるため,上
記データ信号の周波数帯域以外の帯域を無駄に消費する
ことがなく,限りある周波数帯域を有効活用することが
可能である。また,水晶発振器等を用いる必要が無いた
め,更なる装置の簡素化及び小型化,設置及び運用コス
トの低減を図ることが可能である。
【0014】また,請求項16に係る発明は,上記請求
項14又は15に記載の周波数変換装置において,上記
第1周波数帯の信号が無線周波数の信号であって,上記
第2周波数帯の信号が中間周波数の信号であることをそ
の要旨とする。上記請求項16に記載の周波数変換装置
によれば,無線周波数の信号を中間周波数の信号に周波
数変換する受信側の周波数変換装置の構成が簡素化及び
小型化され,装置の設置及び運用コストが低減される。
また,請求項17に係る発明は,上記請求項14又は1
5に記載の周波数変換装置において,上記第1周波数帯
の信号が中間周波数の信号であって,上記第2周波数帯
の信号が無線周波数の信号であることをその要旨とす
る。上記請求項17に記載の周波数変換装置によれば,
中間周波数の信号を無線周波数の信号に周波数変換する
送信側の周波数変換装置の構成が簡素化及び小型化さ
れ,装置の設置及び運用コストが低減される。
【0015】また,請求項18に係る発明は,1つ以上
の子局とハブ局とが無線接続され,上記子局は,第1周
波数帯の信号に対して,互いに周波数帯が異なる複数の
子局側局部発振周波数の信号を順次混合することによ
り,上記第1周波数帯の信号を第2周波数帯の信号に周
波数変換して上記ハブ局と通信を行う無線通信システム
において,上記ハブ局が,所定の参照信号にスペクトラ
ム拡散処理が施され,更にハブ局側局部発振周波数の信
号が混合されて生成されたスペクトラム拡散信号を上記
子局に送信するものであり,上記子局が周波数変換の際
に用いる上記複数の子局側局部発振周波数の信号のうち
周波数が低い一部の信号が,上記ハブ局から送信された
スペクトラム拡散信号と上記子局側局部発振周波数の信
号とが混合されて生成された子局側中間周波数の信号に
逆拡散復調処理を施し,得られた参照信号を用いて生成
されるものであることを特徴とする無線通信システムと
して構成されている。尚,上記複数の子局側局部発振周
波数の信号のうち周波数が低い一部の信号は,例えば上
記子局側中間周波数の信号に逆拡散復調処理を施して得
られた参照信号のレベルに基づいて周波数を設定する
(請求項19)ことができる。上記請求項18,19に
記載の無線通信システムでは,ハブ局から子局へ,所定
の参照信号にスペクトラム拡散処理が施され,更にハブ
局側局部発振周波数の信号が混合されて生成されたスペ
クトラム拡散信号が送信される。一方,子局では,第1
周波数帯の信号に対して,互いに周波数が異なる複数の
子局側局部発振周波数の信号を順次混合することによ
り,上記第1周波数の信号を第2周波数帯の信号に周波
数変換してハブ局との通信が行われるが,上記周波数変
換過程における子局側中間周波数の信号に逆変換処理を
施して得られた信号のレベルが例えば所定の閾値を超え
るように,上記複数の子局側局部発振周波数の信号のう
ち周波数が低い一部の信号の周波数が設定される。逆変
換処理を施して得られた信号のレベルが所定の閾値を超
えるのは上記参照信号が正しく復調されたときであり,
その時の子局側中間周波数は上記参照信号がスペクトラ
ム拡散された時点での送信周波数に合致していると判断
できる。即ち,周波数が高い子局側局部発振周波数の信
号に周波数偏差や位相雑音が生じたとしても,それらは
補償又は相殺され,高い周波数精度を得ることができ
る。しかも,上記参照信号はスペクトラム拡散によって
データ信号と同帯域に上記データ信号に殆ど影響を与え
ることなく重畳することができるため,上記データ信号
の周波数帯域以外の帯域を無駄に消費することがなく,
限りある周波数帯域を有効活用することが可能である。
また,水晶発振器等を用いる必要が無いため,更なる装
置の簡素化及び小型化,設置及び運用コストの低減を図
ることが可能である。
【0016】また,請求項20に係る発明は,上記請求
項18又は19に記載の無線通信システムにおいて,上
記第1周波数帯の信号が無線周波数の信号であって,上
記第2周波数帯の信号が中間周波数の信号であることを
その要旨とする。上記請求項20に記載の無線通信シス
テムによれば,無線周波数の信号を中間周波数の信号に
周波数変換する子局の受信側の構成が簡素化及び小型化
され,装置の設置及び運用コストが低減される。また,
請求項21に係る発明は,上記請求項18〜20のいず
れか1項に記載の無線通信システムにおいて,上記第1
周波数帯の信号が中間周波数の信号であって,上記第2
周波数帯の信号が無線周波数の信号であることをその要
旨とする。上記請求項21に記載の無線通信システムに
よれば,無線周波数の信号を中間周波数の信号に周波数
変換する子局の送信側の構成が簡素化及び小型化され,
装置の設置及び運用コストが低減される。また,請求項
22に係る発明は,上記請求項18〜21のいずれか1
項に記載の無線通信システムにおいて,上記子局とハブ
局との無線通信で用いられる所定周波数領域が複数の周
波数チャンネルに多重分割されてなることをその要旨と
する。上記請求項22に記載の無線通信システムでは,
周波数が低い一部の局部発振周波数のみに位相同期ルー
プを用いればよいから,装置全体としての周波数精度が
向上して,周波数の使用効率を向上させることができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下,添付図面を参照して,本発
明の実施の形態につき説明し,本発明の理解に供する。
尚,以下の実施の形態は,本発明の具体的な一例であっ
て,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではな
い。ここで,図1は本発明の一実施の形態に係る無線通
信システムの概略構成及び用いられる周波数の割り当て
を説明するための図,図2は本発明の一実施の形態に係
る周波数変換装置の概略構成を示す図,図3は上記周波
数変換装置における周波数変換を説明するための周波数
チャート,図4は上記実施の形態の変形例に係る周波数
変換装置の概略構成を示す図,図5は上記変形例に係る
周波数変換装置における周波数変換を説明するための周
波数チャート,図6はスペクトラム拡散における信号ス
ペクトルの概念図,図7はスペクトラム拡散を用いた送
信機の概略構成の一例を示すブロック図,図8はスペク
トラム拡散に用いられるPN系列と送信データとの関係
を示す説明図,図9はスペクトラム拡散を用いた受信機
の概略構成の一例を示すブロック図,図10は所定の参
照信号(b)をデータ信号の帯域幅にスペクトラム拡散
させて重畳させた状態(a)を示す説明図,図11は本
発明のその他の実施例に係る無線通信システムのハブ局
の概略構成を示す図,図12は上記ハブ局で用いられる
周波数の割り当てを説明するための図,図13は本発明
のその他の実施例に係る周波数変換装置に搭載される局
部発振器1500の概略構成を示す図,図14は上記周
波数変換装置における周波数変換を説明するための周波
数チャート,図15は参照信号のデータ信号への重畳方
法を示す図である。
【0018】図1(a)に示すように,本発明の一実施
の形態に係る無線通信システムは,例えば1つ以上の子
局1000とハブ局2000とが,準ミリ波帯やミリ波
帯の周波数チャンネルを用いて無線接続された1対多双
方向無線通信システムとして具現化されるものである。
上記ハブ局2000は,送信器2001側に,256Q
AM変調等が行われた複数の変調波からなる中間周波数
IF(Hub)の送信変調波群を合成する合成器200
2と,上記合成器2002から出力された中間周波数I
F(Hub)の信号を増幅する増幅器2003と,上記
増幅器2003から出力された中間周波数IF(Hu
b)の信号とハブ局側の局部発振周波数LO(Hub)
の信号と混合し,無線周波数RF(Hub)の信号を生
成するミキサー2004と,ミキサー2004から出力
された無線周波数RF(Hub)の信号を選択するバン
ドパスフィルタ2005と,送信電力アンプ2006と
を備え,送信アンテナ2007から上記子局1000に
無線周波数RF(Hub)の信号を送信する。上記子局
1000からの無線周波数の信号は受信アンテナ210
1により受信され受信器2100に供給されるが詳細は
省略する。これらの点は,従来の通信システムと同様で
ある。上記無線通信システムにおいて,上記ハブ局20
00が特徴とするところは,送信器2001に,予め定
められた中間周波数IF(Hub)のビーコン信号を発
振するビーコン信号発振器2009を設けたことであ
り,該発振器2009から発振された中間周波数IF
(Hub)のビーコン信号が,上記合成器2002によ
り上記送信変調波群とともに合成され,上記ミキサー2
004によりハブ局側の局部発振周波数LO(Hub)
の信号と混合されて無線周波数RF(Hub)のビーコ
ン信号に周波数変換され,上記バンドパスフィルタ20
05,送信電力アンプ2006,送信アンテナ2007
を経て上記子局1000に送信されることである。
【0019】これら送信変調波群及びビーコン信号に対
する周波数割り当ての一例は,図1(b)の周波数チャ
ートに示される。上記送信変調波群に対応する例えば7
つの周波数チャンネルは,中間周波数領域IF(Hu
b)において,650MHz〜1.0GHzの周波数領
域に等分に割り当てられている。上記ビーコン信号は,
これらの周波数チャンネルと干渉しない中間周波数IF
(Hub),例えば600MHzに割り当てられてい
る。尚,この例では,送信用の帯域として中間周波数領
域IF(Hub)に割り当てられた600〜1.0GH
zの周波数下端にビーコン信号を割り当てているが,こ
れに限らず,周波数上端や内部にビーコン信号を割り当
てるようにしてもよい。この600MHz〜1.0GH
zの信号が,上記増幅器2003により増幅された後,
ミキサー2004に供給され,22.0GHzの局部発
振周波数LO(Hub)の信号と混合される。これによ
り各周波数チャンネルの信号は,無線周波数RF(Hu
b)22.6GHz〜23.0GHzの信号に周波数変
換される。ミキサー2004から出力された22.6G
Hz〜23.0GHzの無線周波数RF(Hub)信号
は,バンドパスフィルタ2005により当該帯域の範囲
以外の信号が除去され,送信電力アンプ2006により
十分な電力にまで増幅された後,送信アンテナ2007
から各子局1000に送信される。
【0020】一方,子局1000は,図2に示すような
周波数変換装置PFCを備える。図2に示すように,上
記周波数変換装置PFCは,無線周波数RF(Rx)の
信号又は中間周波数IF(Tx)の信号に対して,互い
に周波数が異なる子局側局部発振周波数LO1,LO2
の信号を受信用ミキサー1004,1007又は送信用
ミキサー1013,1016により順次混合して,上記
無線周波数RF(Rx)の信号又は中間周波数IF(T
x)の信号を中間周波数IF(Rx)の信号又は無線周
波数RF(Tx)の信号に周波数変換する点で従来の周
波数変換装置と同様である。上記周波数変換装置PFC
が,従来のものと異なるのは,上記子局側局部発振周波
数LO1,LO2のうち周波数が低い周波数LO2の信
号だけが,高安定度の基準発振器1204を備えた位相
同期発振器1200を用いて生成され,さらに上記位相
同期発振器1200により,上記ハブ局2000からの
無線周波数RF(Rx)のビーコン信号が上記子局側局
部発振周波数LO1,LO2の信号と混合されて生成さ
れた中間周波数IF2(Rx)のビーコン信号と上記基
準発振器1204から出力される所定周波数の信号とが
同期するように上記子局側局部発振周波数LO2の信号
が生成される点である。
【0021】以下,図1乃至図3を参照して上記無線通
信システム,特に上記周波数変換装置PFCの詳細につ
いて説明する。ここで,図3は上記周波数変換装置によ
る周波数変換を説明するための周波数チャートである。
上記無線通信システムにおいて,ハブ局2000から子
局1000へ送信された例えば図1(b)に示したよう
な22.6GHz〜23.0GHzの無線周波数の信号
は,子局1000の受信用アンテナ1001により受信
される。上記子局1000の受信用アンテナ1001に
より受信された電波のうち,受信の対象となる上記2
2.6GHzから23.0GHzの無線周波数帯RF
(Rx)の信号は,パンドパスフィルタ1002により
選択される。上記無線周波数帯RF(Rx)の信号のう
ち,図3(a)に示すように,22.6GHzの信号が
上記ビーコン信号であり,他の周波数チャンネルの信号
を周波数変換する際の基準となる。上記パンドパスフィ
ルタ1002により選択された無線周波数帯RF(R
x)の信号(ビーコン信号を含む)は,低雑音増幅器1
003により適当な振幅に増幅された後,受信用のミキ
サー1004により送受信共用の局部発振周波数(子局
側局部発振周波数)LO1,例えば21.0GHzの信
号と混合される。
【0022】上記局部発振周波数LO1の信号は,誘電
体共振器等を利用した局部発振器1120により生成さ
れる局部発振信号である。上記誘電体共振器等を利用し
た局部発振器1200の周波数精度は,プラス・マイナ
ス1MHz程度であり,位相雑音もキャリア近傍では位
相同期発振器を用いた場合と比べて多い。このため,上
記局部発振周波数LO1の信号には,1MHz程度の周
波数ドリフトLO1drift が含まれてしまう(図3
(a)参照)。尚,位相雑音は出力の周波数が比較的低
い周波数で連続してランダムに変化する現象であるか
ら,ある瞬間においては,周波数偏差と等価である。上
記受信用のミキサー1004の出力には,上記無線周波
数帯RF(Rx)の信号と局部発振周波数LO1の信号
との和と差の周波数成分が含まれる。このうち,両者の
差の信号である1.6GHz〜2.0GHzの中間周波
数帯IF1(Rx)の信号が,バンドパスフィルタ10
05により選択され,増幅器1006で増幅された後,
受信用のミキサー1007に供給される。上記受信用の
ミキサー1007では,上記中間周波数帯IF1(R
x)の信号と,局部発振器1200から供給される局部
発振周波数LO2,例えば1.1GHzの信号とが混合
される。上記受信用のミキサー1007の出力には,上
記中間周波数帯IF(Rx)の信号と局部発振周波数L
O2の信号との和と差の周波数成分が含まれる。このう
ち,両者の差の信号である500MHz〜900MHz
の中間周波数帯IF2(Rx)の信号が,バンドパスフ
ィルタ1008により選択され,増幅器1009で増幅
された後,分配・合成器1010及び位相同期発振器1
200に供給される。尚,上記中間周数帯IF2(R
x)に含まれるビーコン信号の周波数は500MHzで
ある。上記分配・合成器1010に供給された中間周波
数帯IF2(Rx)の信号は,さらにIFケーブルを介
して図示しない例えば復調装置に供給される。
【0023】ところで,上記受信用のミキサー1007
に供給された中間周波数帯IF1の信号には,図3
(a)に示すように,局部発振器1120から出力され
た局部発振周波数LO1に起因する1MHz程度の周波
数ドリフトが重畳されている。本実施の形態に係る周波
数変換装置PFC及び無線通信システムでは,この周波
数ドリフトは,上記位相同期発振器1200から出力さ
れる上記局部発振周波数LO2の信号により補償され
る。上記位相同期発振器1200は,カウンター回路1
202,周波数比較器1203,ループフィルター12
05,電圧制御発振器1206を含む位相同期ループ
と,上記高精度の水晶発振器等の基準発振器1204
と,バンドパスフィルタ1207とを備える。上記位相
同期発振器1200において,供給された上記中間周波
数帯IF2(Rx)の信号からバンドパスフィルタ12
07により上記中間周波数帯IF2(Rx)の周波数下
端500MHzのビーコン信号が選択される。上記バン
ドパスフィルタ1207から出力された上記中間周波数
帯IF2(Rx)のビーコン信号は上記カウンター回路
1202により例えば50分周され,10MHz近傍の
信号となる。上記カウンター回路1202から出力され
た信号は,上記周波数比較器1203により上記基準発
振器1204から供給される10MHzの基準信号と比
較され,両者の差に相当する電圧がループフィルター1
205により適切な周波数特性にて増幅される。そし
て,上記ループフィルター1205からの電圧出力が上
記電圧制御発振器1206の制御入力にフィードバック
される。これにより,上記局部発振周波数LO2は,上
記ビーコン信号の周波数が上記基準発振器1204の周
波数精度で500MHzとなるように修正されて上記位
相同期発振器1200から出力される。即ち,上記局部
発振周波数LO1が1MHzだけ高くなったとすると,
上記位相同期発振器1200から出力される上記局部発
振周波数は1MHzだけ低くなって,上記ビーコン信号
は上記基準発振器1204の周波数精度で500MHz
に安定する。その結果,上記ビーコン信号以外の上記中
間周波数帯IF2(Rx)の信号についても,上記無線
周波数帯RF(Rx)の信号と上記局部発振周波数LO
1の信号とを混合する際に重畳した周波数ドリフトが補
償されることになる。この結果,全体としては極めて安
定な周波数変換が行われ,位相雑音も極めて少なくな
る。
【0024】例えば,上記10MHzの基準発振器12
04の周波数精度がプラス・マイナス10Hz(1E−
6)であり,位相雑音が120dBc/Hz@1kHz
offsetである場合,1GHzの中間周波数では,N=
1GHz/10MHz=100となるので,得られる周
波数精度はプラス・マイナス1kHz,位相雑音は,2
0log 100=40dBより,80dBc/Hz@1k
Hzoffset程度まで抑えられる。この周波数精度は,単
に局部発振周波数LO1の信号の生成に誘電体共振器等
を利用した局部発振器1120(プラス・マイナス1M
Hz)を用いた場合と較べて,1000倍程度良い値で
ある。また,従来のように局部発振周波数LO1の信号
の生成に上記基準発振器1204を基準とする位相同期
発振器1100を用いた場合(プラス・マイナス21k
Hz)と較べても,20倍程度良い値となるので,占有
周波数帯域が狭く周波数効率の良い256QAM等の高
度な周波数変調を利用することも可能となる。このよう
にして,ハブ局2000から送信され子局1000の受
信用アンテナ1001により受信された無線周波数帯R
F(Rx)の信号が中間周波数帯IF2(Rx)信号に
周波数変換される。
【0025】また,上記位相同期発振器1200により
補償される局部発振周波数LO2は受信側だけでなく,
送信側にも用いることができる。図示しない変調装置か
らIFケーブルを介して供給される例えば図3(b)に
示すような10MHz〜60MHzの中間周波数帯IF
2(Tx)の信号は,分配・合成器1010を経由し
て,増幅器1012により増幅され,送信用のミキサー
1013に供給される。尚,受信用の中間周波数帯IF
2(Rx)と送信用の中間周波数帯IF2(Tx)は異
なる周波数領域に割り当てられている。上記送信用のミ
キサー1013では,上記中間周波数帯IF2(Tx)
の信号が,上記位相同期発振器1200から出力される
局部発振周波数LO2の信号と混合される。上記送信用
のミキサー1013の出力には,上記中間周波数帯IF
2(Tx)の信号と上記局部発振周波数LO2の信号と
の和と差の信号が含まれるが,このうち両者の和の信号
である1.11GHz〜1.16GHzの中間周波数帯
IF1(Tx)の信号が,図3(b)に示すようにバン
ドパスフィルタ1014により取り出される。上記バン
ドパスフィルタ1014により取り出された中間周波数
帯IF1(Tx)の信号は,増幅器1015により増幅
された後,送信用のミキサー1016に供給される。上
記送信用のミキサー1016では,上記中間周波数帯I
F1(Tx)の信号が,上記局部発振器1120から出
力される21.0GHzの局部発振周波数LO1の信号
と混合される。上記送信用のミキサー1016の出力に
は,上記中間周波数帯IF1(Tx)の信号と上記局部
発振周波数LO1の信号との和と差の信号が含まれる
が,このうち両者の和の信号である22.11GHz〜
22.16GHzの周波数成分RF(Tx)の信号が,
図3(b)に示すようにバンドパスフィルタ1017に
より取り出される。また,上記局部発振周波数LO1の
信号は,受信側の場合と同様,誘電体共振器等を利用し
た局部発振器1120により生成されたものであるか
ら,21.0GHzの局部発振周波数LO1の信号には
1MHz程度の周波数ドリフトが含まれているが,先に
混合された上記局部発振周波数LO2は,この周波数ド
リフトに応じて変化しているものであるから,上記局部
発振周波数LO1の信号が上記中間周波数帯IF1(T
x)に混合されることによって,上記周波数ドリフトが
補償されることになる。そして,上記バンドパスフィル
タ1017により取り出された周波数成分RF(Tx)
の信号は,増幅器1018により適当なレベルまで増幅
された後,送信用のアンテナ1019に供給され,該送
信用のアンテナ1019から無線送信される。このよう
にして,中間周波数帯IF2(Tx)の信号が無線周波
数帯RF(Tx)の信号に周波数変換され上記ハブ局2
000へ送信され,上記ハブ局2000の受信器210
0の受信アンテナ2100により受信される。なお,受
信機2100で使用する周波数変換器の局部発振周波数
に局部発振器2008の出力LO(Hub)を利用すれ
ば,局部発振器2008により生じた周波数ドリフトも
同様の原理で相殺されることは言うまでもない。
【0026】上記のように,本実施の形態に係る周波数
変換装置及びそれを用いた無線通信システムでは,複数
の局部発振周波数の信号のうち周波数が高い一部の信号
に周波数ドリフトが生じても,複数の局部発振周波数の
信号のうち周波数が低い一部の信号が,予め定められた
無線周波数のビーコン信号が上記局部発振周波数の信号
と混合されて生成された中間周波数のビーコン信号に基
づいて位相同期ループにより生成されるため,第1周波
数帯の信号を上記複数の局部発振周波数のうち周波数が
低い一部の信号と混合する際に,上記周波数偏差や位相
雑音を補償又は相殺することができる。即ち,周波数が
低い一部の局部発振周波数の信号だけを位相同期ループ
を用いて生成しても,他の周波数が高い局部発振周波数
の信号に生じた周波数ドリフトは補償又は相殺されるた
め,高い周波数精度を得ることができる。この結果,準
ミリ波やミリ波帯で用いられる構成が複雑で大型,高価
で消費電力も大きい位相同期発振器の必要数が少なくな
り,装置の簡素化及び小型化,設置及び運用コストの低
減を図ることができる。しかも,位相同期ループを用い
た発振器自体の周波数精度も全体として向上することに
なり,さらには周波数逓倍器を用いる必要性も少なくな
るため,スプリアス特性も向上させることができる。
【0027】
【実施例】(上記実施の形態の変形例)上記実施の形態
では,2つの局部発振周波数LO1及びLO2を用いて
周波数変換を行ったが,これに限られるものではなく,
3以上の局部発振周波数を用いた周波数変換装置につい
ても本発明を適用することは可能である。また,図4に
示すような周波数変換装置及びそれを用いた無線通信シ
ステムも本発明における周波数変換装置及びそれを用い
た無線通信システムの一例である。図4に示すように,
本発明の一実施例に係る周波数変換装置PFC’は,無
線周波数RF(Rx)の信号又は中間周波数IF4(T
x)の信号に対して,互いに周波数が異なる局部発振周
波数LO1,LO2の信号を受信用ミキサー1004,
1007又は送信用ミキサー1013,1016により
順次混合して,上記無線周波数RF(Rx)の信号又は
中間周波数IF4(Tx)の信号を中間周波数IF4
(Rx)の信号又は無線周波数RF(Tx)の信号に周
波数変換する点で従来の周波数変換装置と同様である。
上記周波数変換装置PFC’が,従来のものと異なるの
は,上記局部発振周波数LO1,LO2のうち周波数が
低い周波数LO2の信号が,上記無線周波数帯RF(R
x)の信号が上記局部発振周波数LOの信号と混合され
て生成された中間周波数帯IF1(Rx)の信号に含ま
れるビーコン信号に位相同期ループにより同期している
点である。
【0028】以下,図4及び図5を参照して上記周波数
変換装置PFC’の詳細について説明する。ここで,図
5は上記周波数変換装置PFC’による周波数変換を説
明するための周波数チャートである。上記周波数変換装
置PFC’において,ハブ局2000から子局1000
へ送信された例えば図5(a)に示すような27.50
GHz〜28.35GHzの無線周波数帯の信号は,子
局1000の受信用アンテナ1001により受信され
る。上記子局1000の受信用アンテナ1001により
受信された電波は,合成・分離器1020により分離さ
れ,バンドパスフィルタ1002に供給される。この電
波のうち,受信の対象となる上記27.50GHz〜2
8.35GHzの無線周波数帯RF(Rx)の信号は,
パンドパスフィルタ1002により選択される。上記無
線周波数帯RF(Rx)の信号のうち,図5(a)に示
すように,27.50GHzの信号が上記ビーコン信号
であり,他の周波数チャンネルの信号を周波数変換する
際の基準となる。上記パンドパスフィルタ1002によ
り選択された無線周波数帯RF(Rx)の信号(ビーコ
ン信号を含む)は,低雑音増幅器1003により適当な
振幅に増幅された後,受信用のミキサー1004により
送受信共用の局部発振周波数LO1,例えば26.55
GHzの信号と混合される。上記局部発振周波数LO1
の信号は,誘電体共振器等を利用した局部発振器112
0により生成される局部発振信号である。上記誘電体共
振器等を利用した局部発振器1200の周波数精度は,
プラス・マイナス1MHz程度であり,位相雑音もキャ
リア近傍では位相同期発振器を用いた場合と比べて多
い。このため,上記局部発振周波数LO1の信号には,
1MHz程度の周波数ドリフトLO1drift が含むまれ
てしまう(図5(a)参照)。上記受信用のミキサー1
004の出力には,上記無線周波数帯RF(Rx)の信
号と局部発振周波数LO1の信号との和と差の周波数成
分が含まれる。このうち,両者の差の信号である950
MHz〜1800MHzの中間周波数帯IF1(Rx)
の信号が,バンドパスフィルタ1005により選択さ
れ,増幅器1006で増幅された後,受信用のミキサー
1007及びバンドパスフィルタ1207に供給され
る。
【0029】上記受信用のミキサー1007では,上記
中間周波数帯IF1(Rx)の信号と,周波数シンセサ
イザ1301から供給される2950MHz〜3800
MHzの周波数Synthe(Rx)の信号とが混合される。
上記受信用のミキサー1007の出力には,上記中間周
波数帯IF(Rx)の信号と周波数Synthe(Rx)の信
号との和と差の周波数成分が含まれる。このうち,両者
の差の信号である例えば2000MHzの中間周波数帯
IF2(Rx)の信号が,バンドパスフィルタ1008
の通過帯域に相当する領域だけ取り出され,1チャンネ
ル分の信号のみが選択される。上記バンドパスフィルタ
1008の出力は,増幅器1009で増幅された後,受
信用のミキサー1302に供給される。上記受信用のミ
キサー1302では,上記増幅器1009の出力である
例えば2000MHzの中間周波数帯IF2(Rx)の
信号と,局部発振器1303から供給される,周波数Sy
nthe(Rx)より高い3840MHzの局部数発振周波
数LO3(Rx)の信号とが混合される。上記受信用の
ミキサー1302の出力には,上記周中間周波数帯IF
2(Rx)の信号と上記局部発振周波数LO3(Rx)
の信号との和と差の周波数成分が含まれる。このうち,
両者の差の信号である例えば1840MHzの中間周波
数帯IF3(Rx)の信号が,バンドパスフィルタ13
05により取り出され,増幅器1305で増幅された
後,受信用のミキサー1306に供給される。上記受信
用のミキサー1306では,上記中間周波数帯IF3
(Rx)の信号と,1800MHz程度の局部数発振周
波数LO2の信号とが混合される。この局部発振周波数
LO2の信号は,位相同期発振器1200に含まれる電
圧制御発振器1206から増幅器1208を介して出力
されたものである。上記周波数変換装置PFC’では,
この局部発振周波数LO2の信号を上記中間周波数帯I
F3(Rx)の信号と混合させることにより,上記局部
発振周波数LO1の信号に起因する上記中間周波数帯I
F3(Rx)の信号に重畳された1MHz程度の周波数
ドリフトが相殺される。これは,上記局部発振周波数L
O2の信号が,上記中間周波数帯IF1(Rx)の信号
に含まれるビーコン信号に上記位相同期発振器1200
により同期されることにより実現される。
【0030】上記中間周波数帯IF1(Rx)の信号に
含まれるビーコン信号は,上記位相同期発振器1200
が備えるバンドパスフィルタ1207により取り出され
る。ここで,中間周波数帯IF1(Rx)の信号に含ま
れるビーコン信号の周波数は,図5(a)に示すよう
に,上記中間周波数帯IF1(Rx)の周波数上端であ
る1800MHzである。上記バンドパスフィルタ12
07により取り出された1800MHzのビーコン信号
は,周波数比較器1203により上記電圧制御発振器1
206から出力される局部発振周波数LO2の信号と比
較され,両者の差に相当する電圧がループフィルター1
205により適切な周波数特性にて増幅される。そし
て,上記ループフィルター1205からの電圧出力が上
記電圧制御発振器1206の制御入力にフィードバック
される。これにより,上記局部発振周波数LO2は,上
記ビーコン信号の周波数にドリフトが生じた分だけ,そ
れに追随して変化することになる。即ち,上記局部発振
周波数LO1が例えば1MHzだけ高くなったとする
と,上記位相同期発振器1200から出力される上記局
部発振周波数LO2は1MHzだけ低くなって,上記周
波数ドリフトが相殺される。従って,上記受信用のミキ
サー1007から出力されバンドパスフィルタ1307
により取り出された中間周波数帯IF4(Rx)の例え
ば40MHzのチャンネルの信号からは,上記周波数ド
リフトの影響は排除されている。この中間周波数帯IF
4(Rx)の信号は,復調器1038へ供給され復調さ
れる。また,変調器1310から出力された中間周波数
帯IF4(Tx)の変調信号についても,同様に周波数
ドリフトが相殺されて,例えば図5(b)に示すように
31.0GHz〜31.3GHzの無線周波数帯RF
(Tx)の変調信号に周波数変換され,合成・分離器1
020により合成された後,アンテナ1001から無線
送信される。このように上記周波数変換装置PFC’及
びそれを用いた無線通信システムでは,上記複数の局部
発振周波数の信号のうち周波数が低い一部の信号が位相
同期ループにより上記中間周波数のビーコン信号に同期
して生成されるため,上記複数の局部発振周波数の信号
のうち周波数が高い一部の信号に周波数ドリフトが生じ
ても,第1周波数帯の信号と上記複数の局部発振周波数
の信号のうち周波数が低い一部の信号とを混合する際
に,その周波数偏差や位相雑音が相殺される。
【0031】(その他の実施例)以上説明した各実施例
では,ビーコン信号と送信変調波群とを分離可能とする
ため,上記ビーコン信号は上記送信変調波群と異なる周
波数帯に設定する必要があった。これにより,ビーコン
信号に割り当てる周波数帯の分だけ送信変調波群に割り
当てられる周波数帯が狭くなり,周波数帯の有効利用と
いう面では従来技術に比べて不利であった。そこで,送
信変調波群に割り当てられる周波数帯以外の周波数帯を
利用することなく,上記各実施例と同等の効果を得るこ
とが可能な周波数変換装置及びそれを用いた無線通信シ
ステムを開発することとした。
【0032】ここで,送信変調波群に大きな影響を与え
ることなく,送信変調波群と同じ周波数帯に含まれる信
号を送信することが可能な手法として,スペクトラム拡
散変調を利用することを考えた。まず,上記スペクトラ
ム拡散変調の概念について簡単に説明する。スペクトラ
ム拡散とは,伝送しようとする信号の周波数スペクトル
を,それよりもはるかに広い周波数スペクトルを有する
別の信号(符号)を用いて周波数軸上に拡散させ,上記
信号の伝送に本来必要な周波数帯域幅よりも広い帯域を
使用して伝送するものである。スペクトラム拡散におけ
る信号スペクトルの概念図を図6に示す。情報で変調さ
れた信号は,所定の符号を用いてスペクトラム拡散変
調され,より広い周波数スペクトルを有する信号とな
り,送信される。このとき,スペクトラム拡散された信
号は電力のスペクトル密度が非常に小さくなるため,
この状態では他の信号に殆ど影響を与えない。受信側で
は,受信信号が上記所定の符号(スペクトラム拡散変
調に用いられたものと同一の符号)を用いて逆拡散さ
れ,復調される(信号)。その際,スペクトラム拡散
信号のみが元の信号の状態に復元されて浮き上が
り,その他の信号は上記復元された信号に影響を与えな
い。
【0033】上記スペクトラム拡散を用いた送信機と受
信機の簡単なブロック図を図7,図9にそれぞれ示す。
尚,これらのブロック図に示した送信機及び受信機は,
本発明に係る無線通信システムを具現化したものではな
く,あくまでもスペクトラム拡散の概念を説明するため
のものである。図7に示す送信機において,1次変調
(図7ではPSK変調:位相偏移変調)された送信デー
タ(例えば図6の信号)はPN系列(Pseudorandom No
ise :疑似雑音,上記符号に相当) が掛け合わされて周
波数が拡散され(例えば図6の信号),送信される。
PN系列は,図8に示すように,±1のレベルをランダ
ムにとるような矩形波の集まりである。PN系列を構成
するランダムな矩形波の集まりの変化速度(図8のT
c)は,1次変調信号の変化速度(図8のT)に対して
はるかに早い速度に設定される(T≫Tc)。ここで,
T/Tcを拡散率という。拡散率は,用途にもよるがだ
いたい10〜10000程度の値が想定される。また,
図9に示す受信機において,上記送信機から受信した受
信信号(例えば図6の信号)は,不要な周波数帯を除
去するバンドパスフィルタを通過後,PN系列が掛け合
わされて逆拡散され,元の1次変調の帯域の信号(例え
ば図6の信号)に復調される。その際,PN系列が一
致し,かつタイミング(受信信号とPN系列の位相)も
一致した場合のみ復調される。復調された信号は,その
後,1次変調信号の帯域に合った狭帯域のバンドパスフ
ィルタを通過し,通常の復調回路に入力される。
【0034】以上より明らかなように,上記スペクトラ
ム拡散には以下のような特徴がある。原信号は,拡散率
倍の帯域に拡散されるので,電力の周波数密度は1/拡
散率になり,この状態では他の信号に殆ど影響を与えな
い。また,復調時には,拡散に使用されたと同じ符号に
て逆拡散されて元の信号に復調されるが,その際,混入
している他信号は上記復調に影響を与えない。即ち,狭
帯域の混入信号は,目的信号の逆拡散過程で拡散されて
低い電力密度となり,熱雑音のように帯域内で広がった
信号は上記拡散符号と無相関であるため逆拡散過程では
変化しない。上記のような特徴を持つスペクトラム拡散
を用いれば,参照信号をデータ信号と同じ帯域内に設定
することが可能となる。図10(a)は,あるチャンネ
ルの送信信号のスペクトルである。データ信号は,その
伝送速度に従った帯域幅Wを占有している。一般に,デ
ータ信号は,送信信号が偏らないようにスクランブルが
掛けられ,帯域内に広がっている。このデータ信号に,
上記スクランブルに使用した符号とは異なる拡散符号に
より拡散された参照信号を重畳して送信信号が形成され
ている。この送信信号を,上記拡散に用いたものと同一
の拡散符号で復調すると,図10(b)に示すように,
参照信号は元の信号レベルに復調されるが,データ信号
は拡散符号から見て無相関な信号であるから信号レベル
は変わらない。ここで,拡散率を適切に選べば送信信号
に占める参照信号の信号レベルはデータ信号に比べて十
分に小さくすることができ,データ受信のSN比は悪化
しない。また,参照信号の受信に関しては,逆拡散後,
参照信号はデータ信号に対して十分に大きく,参照信号
の受信に問題はない。具体的には,データ信号の帯域を
6MHz(テレビ信号チャンネルの帯域幅相当)とし,
参照信号の帯域幅を6kHzとした場合,拡散率を10
00倍とすれば,上記参照信号は拡散によりデータ信号
と同じ6MHzの帯域に広がる。参照信号の全電力をデ
ータ信号の1/100とすれば,参照信号はデータ信号
と同じ帯域幅に広がっているからSN比は20dBであ
る。参照信号復調時には,参照信号の電力スペクトル密
度が1000倍になるのに対し,データ信号の電力スペ
クトル密度は変わらないから,参照信号の帯域に相当す
るフィルタを通すとSN比は(1000×0.01):
1,10dBとなる。どちらも復調には十分である。ま
た,参照信号のエネルギーが小さくてよいため,参照信
号だけを送信する場合の電力消費は少ない。ここで,逆
拡散後の信号は1次変調に対応する狭帯域の信号である
から,受信周波数はそれに見合うだけの周波数精度で受
信周波数に合致させなければならない。即ち,逆拡散に
よって参照信号を正しく復調するためには,上述したよ
うなPN系列の位相を合致させること(時間同期)だけ
でなく,周波数を合致させること(周波数同期)が必要
となる。逆に言えば,PN系列の位相を動かすことによ
って参照信号が正しく復調されれば,その時の送信信号
の周波数は送信周波数に合致していると判断できる。
【0035】この性質を利用した無線通信システムの一
例を,図11及び図13を参照しながら説明する。図1
1はハブ局側の構成を,図12は,図2における位相同
期発振器1200に対応する発振器1500の概略構成
を示している。本実施例に係る子局側の周波数変換装置
は,位相同期発振器1200に代えて用いる発振器15
00以外の構成については図2に示す周波数変換装置と
ほぼ共通である。尚,以下ではハブ局から子局への下り
方向の処理のみについて説明し,上り方向については省
略する。図11に示すように,本実施例に係るハブ局2
000′の送信機2001′が図1に示す送信機200
1と異なるのは,所定の参照信号(ここでは700MH
zを中心として所定の帯域幅を持つ(図12に破線で示
す)ものとする)にPN系列を掛け合わせて送信変調波
群と同じ周波数帯域にスペクトラム拡散させて得られた
信号を上記送信変調波群に重畳させている点である。そ
れ以降の構成については図1に示す送信機2001とほ
ぼ同様である。スペクトラム拡散された参照信号が重畳
された上記送信変調波群は,図12に示すように500
〜900MHzの周波数領域に割り当てられており,2
2.1GHzの局部発振周波数LO(Hub)の信号と
混合されて無線周波数RF(Hub)22.6〜23.
0GHzの信号に周波数変換される。
【0036】上記無線通信システムにおいて,ハブ局2
000′から送信された図12に示したような22.6
GHz〜23.0GHzの無線周波数の信号は,子局の
受信用アンテナ1001(図2参照)により受信され
る。ここで,本実施例に係る子局の周波数変換装置の構
成は,位相同期発振器1200に代えて用いる局部発振
器1500(図13)以外の構成については図2に示す
周波数変換装置とほぼ共通であるから,上記局部発振器
1500に至るまでの処理過程は図2を参照して簡単に
説明する。受信用アンテナ1001により受信された電
波のうち,受信の対象となる上記22.6GHzから2
3.0GHzの無線周波数帯RF(Rx)の信号は,パ
ンドパスフィルタ1002により選択される。上記パン
ドパスフィルタ1002により選択された無線周波数帯
RF(Rx)の信号は,低雑音増幅器1003により適
当な振幅に増幅された後,受信用のミキサー1004に
より送受信共用の局部発振周波数(子局側局部発振周波
数)LO1,例えば21.0GHzの信号と混合され
る。上記局部発振周波数LO1の信号は,誘電体共振器
等を利用した局部発振器1120により生成される局部
発振信号である。上記誘電体共振器等を利用した局部発
振器1200の周波数精度は,プラス・マイナス1MH
z程度であり,位相雑音もキャリア近傍では位相同期発
振器を用いた場合と比べて多い。このため,上記局部発
振周波数LO1の信号には,1MHz程度の周波数ドリ
フトLO1drift が含まれてしまう(図14参照)。上
記受信用のミキサー1004の出力には,上記無線周波
数帯RF(Rx)の信号と局部発振周波数LO1の信号
との和と差の周波数成分が含まれる。このうち,両者の
差の信号である1.6GHz〜2.0GHzの中間周波
数帯IF1(Rx)の信号が,バンドパスフィルタ10
05により選択され,増幅器1006で増幅された後,
受信用のミキサー1007に供給される。上記受信用の
ミキサー1007では,上記中間周波数帯IF1(R
x)の信号と,局部発振器1500(図13)から供給
される局部発振周波数LO2,例えば1.1GHzの信
号とが混合される。上記受信用のミキサー1007の出
力には,上記中間周波数帯IF(Rx)の信号と局部発
振周波数LO2の信号との和と差の周波数成分が含まれ
る。このうち,両者の差の信号である500MHz〜9
00MHzの中間周波数帯IF2(Rx)の信号が,バ
ンドパスフィルタ1008により選択され,増幅器10
09で増幅された後,分配・合成器1010及び位相同
期発振器1200に供給される。
【0037】ところで,上記受信用のミキサー1007
に供給された中間周波数帯IF1の信号には,図13に
示すように,局部発振器1120から出力された局部発
振周波数LO1に起因する1MHz程度の周波数ドリフ
トが重畳されている。本実施例に係る周波数変換装置P
FC及び無線通信システムでは,この周波数ドリフト
は,上記局部発振器1500から出力される上記局部発
振周波数LO2の信号により補償される。上記局部発振
器1500(図13)において,供給された上記中間周
波数帯IF2(Rx)の信号にPN系列発生器1506
で生成されたPN系列(ハブ局2000′において参照
信号のスペクトラム拡散に用いられたものと同一)が掛
け合わされることによって逆拡散復調処理が行われる。
上記逆拡散復調処理によって得られた信号は,バンドパ
スフィルタ1501(帯域幅をBIFとする)を経て信
号レベル検出器1502に送られ,ここで信号レベルが
検出される。続く比較器1503では,上記信号レベル
検出器1502で検出された信号レベルと所定の閾値と
が比較される。上記所定の閾値は,正しく復調されたと
きの参照信号のレベルよりも若干低い値に設定されてい
る。従って,上記比較器1503において上記信号レベ
ル検出器1502で検出された信号レベルが上記閾値よ
りも大きいと判断されれば,位相,周波数とも正しく同
期されていると言える。上記比較器1503において上
記信号レベル検出器1502で検出された信号レベルが
上記閾値よりも大きいと判断された場合には,サーチ制
御器1504の制御により,まず時間同期処理が行われ
る。即ち,移相制御器1505によってPN発生器15
06の発生位相を順次進めつつ(或いは遅らせつつ)上
記比較器1503の判断を行う処理を,最長PN系列の
周期に見合った回数だけ繰り返す。PN系列の1周期分
を探索しても同期がとれない場合には,周波数ズレがあ
る(即ち,中間周波数帯IF1の信号に,局部発振器1
120から出力された局部発振周波数LO1に起因する
周波数ドリフトが重畳されている)ことになる。そこ
で,周波数制御器1507により,受信周波数が最大周
波数偏差から想定される最低周波数より低く(低い側か
ら高い側にサーチする場合)なるよう電圧制御発振器1
508が制御され,局部発振周波数LO2が調整され
る。その結果新たに得られた中間周波数帯IF2(R
x)の信号に対して,上記時間同期処理が行われる。こ
れでも上記比較器1503において信号レベルが閾値を
超えなければ,電圧制御発振器1508の発振周波数を
BIF/2だけ上げて上記処理を繰り返す。上記局部発
振器1500において上記処理を繰り返し,上記比較器
1503において信号レベルが閾値を超えたとき,中間
周波数帯IF2(Rx)の信号に含まれている参照信号
が正しく復調されたものであるから,中間周波数帯IF
2(Rx)が送信周波数帯(500〜900MHz)に
合致した(即ち,送受の周波数関係が合致した)ことに
なる。
【0038】以上説明したように,本実施例に係る周波
数変換装置及び無線通信システムにより,送信変調波群
に割り当てられる周波数帯以外の周波数帯を利用するこ
となく,周波数が高い局部発振周波数の信号に生じた周
波数ドリフトを相殺することができ,高い周波数精度を
得ることが可能となる。また,水晶発振器等を用いる必
要が無いため,更なる装置の簡素化及び小型化,設置及
び運用コストの低減を図ることが可能である。
【0039】尚,上記実施例に係る無線通信システムの
ハブ局2000′において,スペクトラム拡散した参照
信号をデータ信号(送信変調波群)に重畳する方法とし
ては,各データ信号チャンネルそれぞれに重畳する方法
(図15(a)),データ信号チャンネルのうちのどれ
か1つ若しくは複数に重畳する方法(図15(b)),
全データ信号チャンネルにまたがって重畳する方法(図
15(c))等が考えられる。上記実施例では,全デー
タ信号チャンネルにまたがって重畳する方法(図15
(c))を前提として説明したが,その他の方法やそれ
らの組み合わせを用いることも可能である。スペクトラ
ム拡散した参照信号を各データ信号チャンネルに重畳す
る処理(図5(a),(b))は,データ信号を変調す
る段階で行う。また参照信号をデータ信号チャンネルに
またがって重畳する処理(図5(c))は,各チャンネ
ルの変調信号を集めて周波数変換する段階で行う。ま
た,参照信号の復調は,図15(b),(c)の場合に
は全チャンネルの信号が存在している段階(特定のチャ
ンネルが抽出される前の段階)で行う必要があるが,図
15(a)の場合には特定のチャンネルが抽出された段
階で行うことが可能である。信号処理は,一般的に周波
数の低い段階で行う方が容易であるから,スペクトラム
拡散した参照信号を各データ信号チャンネルにそれぞれ
重畳する方が信号処理上は有利であると言える。また,
上記実施例についても,2つの局部発振周波数LO1及
びLO2を用いて周波数変換を行う場合に限られるもの
ではなく,3以上の局部発振周波数を用いた周波数変換
装置についても適用が可能であることは言うまでもな
い。
【0040】
【発明の効果】上記のように上記請求項1,2に記載の
周波数変換装置では,複数の局部発振周波数の信号のう
ち周波数が高い一部の信号に周波数偏差や位相雑音が生
じても,複数の局部発振周波数の信号のうち周波数が低
い一部の信号が,予め定められた無線周波数のビーコン
信号が上記局部発振周波数の信号と混合されて生成され
た中間周波数のビーコン信号に基づいて位相同期ループ
により生成されるため,第1周波数帯の信号を上記複数
の局部発振周波数のうち周波数が低い一部の信号と混合
する際に,上記周波数偏差や位相雑音を補償又は相殺す
ることができる。即ち,上記請求項1に記載の周波数変
換装置によれば,周波数が低い一部の局部発振周波数の
信号だけを位相同期ループを用いて生成しても,他の周
波数が高い局部発振周波数の信号に生じた周波数偏差や
位相雑音は補償又は相殺されるため,高い周波数精度を
得ることができる。この結果,準ミリ波やミリ波帯で用
いられる構成が複雑で大型,高価で消費電力も大きい位
相同期発振器の必要数が少なくなり,装置の簡素化及び
小型化,設置及び運用コストの低減を図ることができ
る。しかも,位相同期ループを用いた発振器自体の周波
数精度も全体として向上することになり,さらには周波
数逓倍器を用いる必要性も少なくなるため,スプリアス
特性も向上させることができる。
【0041】また,上記請求項3に記載の周波数変換装
置によれば,中間周波数のビーコン信号を所定周波数の
信号に同期させるように位相同期ループにより上記複数
の局部発振周波数の信号のうち周波数が低い一部の信号
が生成されるため,上記複数の局部発振周波数の信号の
うち周波数が高い一部の信号に周波数偏差や位相雑音が
生じても,第1周波数帯の信号と上記複数の局部発振周
波数の信号のうち周波数が低い一部の信号とを混合する
際に,その周波数偏差や位相雑音を補償することができ
る。また,上記請求項4に記載の周波数変換装置によれ
ば,上記複数の局部発振周波数の信号のうち周波数が低
い一部の信号が位相同期ループにより上記中間周波数の
ビーコン信号に同期して生成されるため,上記複数の局
部発振周波数の信号のうち周波数が高い一部の信号に周
波数偏差や位相雑音が生じても,第1周波数帯の信号と
上記複数の局部発振周波数の信号のうち周波数が低い一
部の信号とを混合する際に,その周波数偏差や位相雑音
が相殺される。また,上記請求項5に記載の周波数変換
装置によれば,無線周波数の信号を中間周波数の信号に
周波数変換する受信側の周波数変換装置の構成が簡素化
及び小型化され,装置の設置及び運用コストが低減され
る。また,上記請求項6に記載の周波数変換装置によれ
ば,中間周波数の信号を無線周波数の信号に周波数変換
する送信側の周波数変換装置の構成が簡素化及び小型化
され,装置の設置及び運用コストが低減される。
【0042】また,上記請求項7,8に記載の周波数変
換装置では,ハブ局から子局へ,予め定められたハブ局
側中間周波数のビーコン信号にハブ局側局部発振周波数
の信号が混合されて生成された無線周波数のビーコン信
号が送信され,一方,子局では,第1周波数帯の信号に
対して,互いに周波数が異なる複数の子局側局部発振周
波数の信号を順次混合することにより,上記第1周波数
の信号を第2周波数帯の信号に周波数変換してハブ局と
の通信が行われるが,この複数の局部発振周波数の信号
のうち周波数が高い一部の信号に周波数偏差や位相雑音
が生じても,複数の局部発振周波数の信号のうち周波数
が低い一部の信号が,予め定められた無線周波数のビー
コン信号が上記局部発振周波数の信号と混合されて生成
された中間周波数のビーコン信号に基づいて位相同期ル
ープにより生成されるため,第1周波数帯の信号を上記
複数の局部発振周波数のうち周波数が低い一部の信号と
混合する際に,上記周波数偏差や位相雑音を補償又は相
殺することができる。即ち,上記請求項6に記載の無線
通信システムによれば,周波数が低い一部の子局側局部
発振周波数の信号だけを位相同期ループを用いて生成し
ても,他の周波数が高い局部発振周波数の信号に生じた
周波数偏差や位相雑音は補償又は相殺されるため,高い
周波数精度を得ることができる。この結果,準ミリ波や
ミリ波帯で用いられる構成が複雑で大型,高価で消費電
力も大きい位相同期発振器の必要数が少なくなり,装置
の簡素化及び小型化,設置及び運用コストの低減を図っ
て,加入者の負担を軽減することができる。しかも,位
相同期ループを用いた発振器自体の周波数精度も全体と
して向上することになり,さらには周波数逓倍器を用い
る必要性も少なくなるため,スプリアス特性も向上させ
ることができる。
【0043】また,上記請求項9に記載の無線通信シス
テムによれば,子局において,子局側中間周波数のビー
コン信号を所定周波数の信号に同期させるように位相同
期ループにより上記複数の子局側局部発振周波数の信号
のうち周波数が低い一部の信号が生成されるため,上記
複数の子局側局部発振周波数の信号のうち周波数が高い
一部の信号や,さらにはハブ局側の局部発振周波数の信
号に周波数偏差や位相雑音が生じても,第1周波数帯の
信号と上記複数の局部発振周波数の信号のうち周波数が
低い一部の信号とを混合する際に,その周波数偏差や位
相雑音を補償することができる。また,上記請求項10
に記載の無線通信システムによれば,上記複数の子局側
局部発振周波数の信号のうち周波数が低い一部の信号が
位相同期ループにより上記子局側中間周波数のビーコン
信号に同期して生成されるため,上記複数の子局側局部
発振周波数の信号のうち周波数が高い一部の信号に周波
数偏差や位相雑音が生じても,第1周波数帯の信号と上
記複数の子局側局部発振周波数の信号のうち周波数が低
い一部の信号とを混合する際に,その周波数偏差や位相
雑音が相殺される。また,上記請求項11に記載の無線
通信システムによれば,無線周波数の信号を中間周波数
の信号に周波数変換する子局の受信側の構成が簡素化及
び小型化され,装置の設置及び運用コストが低減され
る。また,上記請求項12に記載の無線通信システムに
よれば,無線周波数の信号を中間周波数の信号に周波数
変換する子局の送信側の構成が簡素化及び小型化され,
装置の設置及び運用コストが低減される。また,上記請
求項13に記載の無線通信システムでは,周波数が低い
一部の局部発振周波数のみに位相同期ループを用いれば
よいから,装置全体としての周波数精度が向上して,周
波数の使用効率を向上させることができる。
【0044】また,上記請求項14,15に記載の周波
数変換装置では,上記中間周波数の信号に逆変換処理を
施して得られた参照信号のレベルが例えば所定の閾値を
超えるように,上記複数の局部発振周波数の信号のうち
周波数が低い一部の信号の周波数が設定される。逆変換
処理を施して得られた信号のレベルが所定の閾値を超え
るのは上記参照信号が正しく復調されたときであり,そ
の時の中間周波数は上記参照信号がスペクトラム拡散さ
れた時点での送信周波数に合致していると判断できる。
即ち,周波数が高い局部発振周波数の信号に周波数偏差
や位相雑音が生じたとしても,それらは補償又は相殺さ
れ,高い周波数精度を得ることができる。しかも,上記
参照信号はスペクトラム拡散によってデータ信号と同帯
域に上記データ信号に殆ど影響を与えることなく重畳す
ることができるため,上記データ信号の周波数帯域以外
の帯域を無駄に消費することがなく,限りある周波数帯
域を有効活用することが可能である。また,水晶発振器
等を用いる必要が無いため,更なる装置の簡素化及び小
型化,設置及び運用コストの低減を図ることが可能であ
る。また,上記請求項16に記載の周波数変換装置によ
れば,無線周波数の信号を中間周波数の信号に周波数変
換する受信側の周波数変換装置の構成が簡素化及び小型
化され,装置の設置及び運用コストが低減される。ま
た,上記請求項17に記載の周波数変換装置によれば,
中間周波数の信号を無線周波数の信号に周波数変換する
送信側の周波数変換装置の構成が簡素化及び小型化さ
れ,装置の設置及び運用コストが低減される。
【0045】また,上記請求項18,19に記載の無線
通信システムでは,ハブ局から子局へ,所定の参照信号
にスペクトラム拡散処理が施され,更にハブ局側局部発
振周波数の信号が混合されて生成されたスペクトラム拡
散信号が送信される。一方,子局では,第1周波数帯の
信号に対して,互いに周波数が異なる複数の子局側局部
発振周波数の信号を順次混合することにより,上記第1
周波数の信号を第2周波数帯の信号に周波数変換してハ
ブ局との通信が行われるが,上記周波数変換過程におけ
る子局側中間周波数の信号に逆変換処理を施して得られ
た参照信号のレベルが例えば所定の閾値を超えるよう
に,上記複数の子局側局部発振周波数の信号のうち周波
数が低い一部の信号の周波数が設定される。逆変換処理
を施して得られた信号のレベルが所定の閾値を超えるの
は上記参照信号が正しく復調されたときであり,その時
の子局側中間周波数は上記参照信号がスペクトラム拡散
された時点での送信周波数に合致していると判断でき
る。即ち,周波数が高い子局側局部発振周波数の信号に
周波数偏差や位相雑音が生じたとしても,それらは補償
又は相殺され,高い周波数精度を得ることができる。し
かも,上記参照信号はスペクトラム拡散によってデータ
信号と同帯域に上記データ信号に殆ど影響を与えること
なく重畳することができるため,上記データ信号の周波
数帯域以外の帯域を無駄に消費することがなく,限りあ
る周波数帯域を有効活用することが可能である。また,
水晶発振器等を用いる必要が無いため,更なる装置の簡
素化及び小型化,設置及び運用コストの低減を図ること
が可能である。また,上記請求項20に記載の無線通信
システムによれば,無線周波数の信号を中間周波数の信
号に周波数変換する子局の受信側の構成が簡素化及び小
型化され,装置の設置及び運用コストが低減される。ま
た,上記請求項21に記載の無線通信システムによれ
ば,無線周波数の信号を中間周波数の信号に周波数変換
する子局の送信側の構成が簡素化及び小型化され,装置
の設置及び運用コストが低減される。また,上記請求項
22に記載の無線通信システムでは,周波数が低い一部
の局部発振周波数のみに位相同期ループを用いればよい
から,装置全体としての周波数精度が向上して,周波数
の使用効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係る無線通信システ
ムの概略構成及び用いられる周波数の割り当てを説明す
るための図。
【図2】 本発明の一実施の形態に係る周波数変換装置
の概略構成を示す図。
【図3】 上記周波数変換装置における周波数変換を説
明するための周波数チャート。
【図4】 上記実施の形態の変形例に係る周波数変換装
置の概略構成を示す図。
【図5】 上記変形例に係る周波数変換装置における周
波数変換を説明するための周波数チャート。
【図6】 スペクトラム拡散における信号スペクトルの
概念図。
【図7】 スペクトラム拡散を用いた送信機の概略構成
の一例を示すブロック図。
【図8】 スペクトラム拡散に用いられるPN系列と送
信データとの関係を示す説明図。
【図9】 スペクトラム拡散を用いた受信機の概略構成
の一例を示すブロック図。
【図10】 所定の参照信号(b)をデータ信号の帯域
幅にスペクトラム拡散させて重畳させた状態(a)を示
す説明図。
【図11】 本発明のその他の実施例に係る無線通信シ
ステムのハブ局の概略構成を示す図。
【図12】 上記ハブ局で用いられる周波数の割り当て
を説明するための図。
【図13】 本発明のその他の実施例に係る周波数変換
装置に搭載される局部発振器1500の概略構成を示す
図。
【図14】 上記周波数変換装置における周波数変換を
説明するための周波数チャート。
【図15】 参照信号のデータ信号への重畳方法を示す
図。
【図16】 従来の周波数変換装置の概略構成を示す
図。
【符号の説明】
1004,1007,1013,1016…ミキサー 1200…位相同期発振器(位相同期ループ)
フロントページの続き (72)発明者 後藤 有一郎 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 真鍋 知多佳 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 井上 浩司 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1周波数帯の信号に対して,互いに周
    波数が異なる複数の局部発振周波数の信号を順次混合す
    ることにより,上記第1周波数帯の信号を第2周波数帯
    の信号に周波数変換する周波数変換装置において,上記
    複数の局部発振周波数の信号のうち周波数が低い一部の
    信号が,予め定められた無線周波数のビーコン信号が上
    記局部発振周波数の信号と混合されて生成された中間周
    波数のビーコン信号に基づいて位相同期ループにより生
    成されるものであることを特徴とする周波数変換装置。
  2. 【請求項2】 上記位相同期ループにおいて,上記中間
    周波数のビーコン信号と所定の基準周波数との差を0に
    するように,上記複数の局部発振周波数の信号のうち周
    波数が低い一部の信号が生成される請求項1に記載の周
    波数変換装置。
  3. 【請求項3】 上記複数の局部発振周波数の信号のうち
    周波数が低い一部の信号が,上記中間周波数のビーコン
    信号と所定周波数の信号とを位相同期ループにより同期
    させるものである請求項1又は2に記載の周波数変換装
    置。
  4. 【請求項4】 上記複数の局部発振周波数の信号のうち
    周波数が低い一部の信号が,位相同期ループにより上記
    中間周波数のビーコン信号に同期したものである請求項
    1又は2に記載の周波数変換装置。
  5. 【請求項5】 上記第1周波数帯の信号が無線周波数の
    信号であって,上記第2周波数帯の信号が中間周波数の
    信号である請求項1〜4のいずれか1項に記載の周波数
    変換装置。
  6. 【請求項6】 上記第1周波数帯の信号が中間周波数の
    信号であって,上記第2周波数帯の信号が無線周波数の
    信号である請求項1〜5のいずれか1項に記載の周波数
    変換装置。
  7. 【請求項7】 1つ以上の子局とハブ局とが無線接続さ
    れ,上記子局は,第1周波数帯の信号に対して,互いに
    周波数が異なる複数の子局側局部発振周波数の信号を順
    次混合することにより,上記第1周波数の信号を第2周
    波数帯の信号に周波数変換して上記ハブ局と通信を行う
    無線通信システムにおいて,上記ハブ局が,予め定めら
    れたハブ局側中間周波数のビーコン信号にハブ局側局部
    発振周波数の信号が混合されて生成された無線周波数の
    ビーコン信号を上記子局に送信するものであり,上記子
    局が周波数変換の際に用いる上記複数の子局側局部発振
    周波数の信号のうち周波数が低い一部の信号が,上記ハ
    ブ局から送信された無線周波数のビーコン信号が上記子
    局側局部発振周波数の信号と混合されて生成された子局
    側中間周波数のビーコン信号に基づいて位相同期ループ
    により生成されるものであることを特徴とする無線通信
    システム。
  8. 【請求項8】 上記位相同期ループにおいて,上記子局
    側中間周波数のビーコン信号と所定の基準周波数との差
    を0にするように,上記複数の子局側局部発振周波数の
    信号のうち周波数が低い一部の信号が生成される請求項
    7に記載の無線通信システム。
  9. 【請求項9】 上記複数の子局側局部発振周波数の信号
    のうち周波数が低い一部の信号は,上記子局側中間周波
    数のビーコン信号と所定周波数の信号とを位相同期ルー
    プにより同期させるものである請求項7又は8に記載の
    無線通信システム。
  10. 【請求項10】 上記複数の子局側局部発振周波数の信
    号のうち周波数が低い一部の信号が,位相同期ループに
    より上記子局側中間周波数のビーコン信号に同期したも
    のである請求項7又は8に記載の無線通信システム。
  11. 【請求項11】 上記第1周波数帯の信号が無線周波数
    の信号であって,上記第2周波数帯の信号が中間周波数
    の信号である請求項7〜10のいずれか1項に記載の無
    線通信システム。
  12. 【請求項12】 上記第1周波数帯の信号が中間周波数
    の信号であって,上記第2周波数帯の信号が無線周波数
    の信号である請求項7〜11のいずれか1項に記載の無
    線通信システム。
  13. 【請求項13】 上記子局とハブ局との無線通信で用い
    られる所定周波数領域が複数の周波数チャンネルに多重
    分割されてなる請求項7〜12のいずれか1項に記載の
    無線通信システム。
  14. 【請求項14】 第1周波数帯の信号に対して,互いに
    周波数が異なる複数の局部発振周波数の信号を順次混合
    することにより,上記第1周波数帯の信号を第2周波数
    帯の信号に周波数変換する周波数変換装置において,ス
    ペクトラム拡散された所定周波数の参照信号と上記局部
    発振周波数の信号とが混合されて生成された中間周波数
    の信号に逆拡散復調処理を施し,得られた参照信号を用
    いて上記複数の局部発振周波数の信号のうち周波数が低
    い一部の信号が生成されてなることを特徴とする周波数
    変換装置。
  15. 【請求項15】 上記複数の局部発振周波数の信号のう
    ち周波数が低い一部の信号が,上記中間周波数の信号に
    逆拡散復調処理を施して得られた参照信号のレベルに基
    づいて周波数が設定されたものである請求項14に記載
    の周波数変換装置。
  16. 【請求項16】 上記第1周波数帯の信号が無線周波数
    の信号であって,上記第2周波数帯の信号が中間周波数
    の信号である請求項14又は15に記載の周波数変換装
    置。
  17. 【請求項17】 上記第1周波数帯の信号が中間周波数
    の信号であって,上記第2周波数帯の信号が無線周波数
    の信号である請求項14〜16のいずれか1項に記載の
    周波数変換装置。
  18. 【請求項18】 1つ以上の子局とハブ局とが無線接続
    され,上記子局は,第1周波数帯の信号に対して,互い
    に周波数帯が異なる複数の子局側局部発振周波数の信号
    を順次混合することにより,上記第1周波数帯の信号を
    第2周波数帯の信号に周波数変換して上記ハブ局と通信
    を行う無線通信システムにおいて,上記ハブ局が,所定
    の参照信号にスペクトラム拡散処理が施され,更にハブ
    局側局部発振周波数の信号が混合されて生成されたスペ
    クトラム拡散信号を上記子局に送信するものであり,上
    記子局が周波数変換の際に用いる上記複数の子局側局部
    発振周波数の信号のうち周波数が低い一部の信号が,上
    記ハブ局から送信されたスペクトラム拡散信号と上記子
    局側局部発振周波数の信号とが混合されて生成された子
    局側中間周波数の信号に逆拡散復調処理を施し,得られ
    た参照信号を用いて生成されるものであることを特徴と
    する無線通信システム。
  19. 【請求項19】 上記複数の子局側局部発振周波数の信
    号のうち周波数が低い一部の信号が,上記子局側中間周
    波数の信号に逆拡散復調処理を施して得られた参照信号
    のレベルに基づいて周波数が設定されたものである請求
    項18に記載の無線通信システム。
  20. 【請求項20】 上記第1周波数帯の信号が無線周波数
    の信号であって,上記第2周波数帯の信号が中間周波数
    の信号である請求項18又は19に記載の無線通信シス
    テム。
  21. 【請求項21】 上記第1周波数帯の信号が中間周波数
    の信号であって,上記第2周波数帯の信号が無線周波数
    の信号である請求項18〜20のいずれか1項に記載の
    無線通信システム。
  22. 【請求項22】 上記子局とハブ局との無線通信で用い
    られる所定周波数領域が複数の周波数チャンネルに多重
    分割されてなる請求項18〜21のいずれか1項に記載
    の無線通信システム。
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