JP2000091897A - 電力用半導体スイッチ、電力用半導体スイッチ装置、および電力変換装置 - Google Patents

電力用半導体スイッチ、電力用半導体スイッチ装置、および電力変換装置

Info

Publication number
JP2000091897A
JP2000091897A JP10255511A JP25551198A JP2000091897A JP 2000091897 A JP2000091897 A JP 2000091897A JP 10255511 A JP10255511 A JP 10255511A JP 25551198 A JP25551198 A JP 25551198A JP 2000091897 A JP2000091897 A JP 2000091897A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor switch
power semiconductor
positive
power
negative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10255511A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Takenaka
浩 竹中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP10255511A priority Critical patent/JP2000091897A/ja
Publication of JP2000091897A publication Critical patent/JP2000091897A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゲート・エミッタ端子間に過電圧を発生させ
ない電力用半導体スイッチ、電力用半導体スイッチ装
置、および電力変換装置を提供する。 【解決手段】 コレクタ端子C、エミッタ端子E、ゲー
ト端子Gを具備する平型IGBT2A、2Bと、平型I
GBT2A、2Bの制御を行う1個のゲート駆動回路7
と、2個の正側電極4と、1個の負側電極6とを具備す
る電力用半導体スイッチであって、平型IGBT2A、
2Bは並列に接続され、負側電極6は平型IGBT2
A、2Bの近接させたエミッタ端子E間に接続され、2
個の正側電極4は負側電極6、平型IGBT2A、2B
を挟んでコレクタ端子Cと接続され、平型IGBT2
A、2Bを制御するゲート駆動回路7は平型IGBT2
A、2Bのゲート端子Gと負側電極6とに接続され、ゲ
ート・エミッタ端子間に発生する過電圧をなくすことが
できる電力用半導体スイッチ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力用半導体スイ
ッチ、電力用半導体スイッチ装置、および電力変換装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、電力を利用する多くの分野におい
て、パワーエレクトロニクス技術が導入されるようにな
っている。このパワーエレクトロニクスの中心的な技術
分野は、パワー半導体デバイスのスイッチング機能を用
いた電力の変換と制御であり、電力の効率的な活用を主
目的としている。
【0003】この電力の変換を行う電力変換装置とし
て、モータ駆動用インバータ、無停電電源装置、周波数
変換装置などがあり、使用されるパワー半導体デバイス
の種類も、用途に応じて様々である。
【0004】パワー半導体デバイスの一つに、適当なス
イッチング速度と電力容量を備えた素子として、IGB
T(Insulated Gate Bipolar
Transistor)がある。
【0005】図7は、平型IGBTを使用した従来の電
力変換装置における主スイッチ部である。平型IGBT
を2個並列に結線し、前記2個の平型IGBTに対して
1個のゲート駆動回路を具備する主スイッチ部であり、
回路図的な構成概略図として示している。
【0006】図8において、平型IGBT2Aと平型I
GBT2Bは、正側端子であるコレクタ端子C、制御端
子であるゲート端子G、負側端子であるエミッタ端子E
を具備している。そして、正側電極端子3を具備した正
側電極4と負側電極端子6を具備した負側電極5の間
に、平型IGBT2A、2Bが、各同端子が同方向を向
くように横方向に配置され、双方のコレクタ端子Cは正
側電極4に、エミッタ端子Eは負側電極6に接続されて
いる。また、正極電極端子3および負側電極端子5は、
図示しない電源を含む主回路に接続されている。双方の
ゲート端子Gは、制御回路であるゲート駆動回路7の一
端と並列的に接続され、前記ゲート駆動回路7の他端は
負側電極6に接続されている。
【0007】一般に、回路の電流が変動すると、自己誘
導により、電流上昇率に比例した電圧が回路の電流の変
動を妨げる向きに発生する。その比例係数はインダクタ
ンスと呼ばれ、回路の形状のみによって決まることが知
られている。
【0008】パワーデバイスにおいて急峻な電圧波形を
印加した場合、回路にはコレクタ電流icが流れ、上述
した自己誘導により回路に存在する寄生リアクトルにス
イッチングサージ電圧V=L×(dic/dt)が発生
する。ただし、Lは寄生リアクトルのインダクタンスで
ある。特に、IGBTに代表される高速スイッチングデ
バイスは、ターンオンやターンオフのスイッチング時に
おいて、コレクタ電流の電流上昇率dic/dtが非常
に高くなり、スイッチングサージ電圧V=L×(dic
/dt)により素子の破壊を引き起こすことがある。
【0009】図8は、図7の主スイッチ部を示す等価回
路図であり、スイッチング時の動作に関係する寄生回路
要素を含めて示している。なお、8A、8Bは、図1の
負側電極に寄生するリアクトルである。リアクトル8A
は、ゲート駆動回路7の近傍に接続されているため、そ
のインダクタンスは小さく、リアクトル8Bは、ゲート
駆動回路7から離れて接続されているため、そのインダ
クタンスは大きい。また、その他の構成要素は、図1の
同一符号のものに対応する。
【0010】図8を参照して従来の主スイッチ部の配置
で、リアクトル8Bの端子間におけるスイッチングサー
ジ電圧Vの発生は以下のようである。平型IGBT2B
をターンオンする時、ゲート駆動回路7は平型IGBT
2Bのゲート・エミッタ端子間およびリアクトル8Bの
ゲート・エミッタ端子間に正極性電圧(例えば+15
V)を印加する。平型IGBT2Bがターンオンするこ
とにより、正側電極端子3から平型IGBT2B、リア
クトル8Bを通って、負側電極端子5へとコレクタ電流
icが流れる。すると、自己誘導により、平型IGBT
2Bに流れるコレクタ電流icの電流上昇率dic/d
tに比例し、かつコレクタ電流icとは逆向きの電流を
流そうとするスイッチングサージ電圧V(Lb×(di
c/dt))が、リアクトル8Bの端子間に発生する。
ただし、Lbはリアクトル8Bのインダクタンスであ
る。
【0011】従って、平型IGBT2Bのゲート・エミ
ッタ端子間では、ゲート駆動回路7により印加された正
極性電圧(15V)に加えて、さらにスイッチングサー
ジ電圧Vだけ付加され、リアクトル8Bのインダクタン
スLbが大きい場合には過電圧になることがある。
【0012】一方、平型IGBT2Bをターンオフにす
る時、ゲート駆動回路7は平型IGBT2Bのゲート・
エミッタ端子間およびリアクトル8Bに負極性電圧(例
えば−15V)を印加する。平型IGBT2Bがターン
オフする時、リアクトル8BのインダクタンスLbが大
きい場合、同様に平型IGBT2Bのゲート・エミッタ
端子間に過電圧が発生することがある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】リアクトル8Bの端子
間に発生するスイッチングサージ電圧は、回路の配線に
存在する寄生インダクタンスLbとコレクタ電流icの
電流上昇率dic/dtに比例する。従って、スイッチ
ングサージ電圧による素子への影響を少なくするために
は、配線に存在する寄生インダクタンスLbを低減させ
るか、電流上昇率を下げればよい。しかしながら、電流
上昇率を下げることは、高速スイッチングの性能そのも
のを低下させることになる。
【0014】従って、配線に存在する寄生インダクタン
スLbを低減させることが望ましいが、上述の通り、従
来の電力用半導体スイッチの構成では、ゲート駆動回路
7から離れて接続されているため、寄生リアクトル8B
のインダクタンスLbが大きくなり、電力用半導体スイ
ッチのゲート・エミッタ端子間にスイッチングサージ電
圧を発生させる恐れがあった。
【0015】そこで、本発明では、上記の課題を鑑み、
電力変換装置の寄生リアクトル8BのインダクタンスL
bを小さくし、平型IGBTのゲート端子、エミッタ端
子間にスイッチングサージ電圧を発生させない優れた電
力用半導体スイッチおよび電力変換装置を提供すること
を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴は、
正側端子、負側端子、制御端子を具備する2個の半導体
スイッチと、前記2個の半導体スイッチの制御を行う1
個の制御回路と、2個の正側電極と、1個の負側電極
と、を具備する電力用半導体スイッチにおいて、前記負
側電極は前記2個の半導体スイッチの負側端子に挟まれ
て接続され、前記2個の正側電極は前記2個の半導体ス
イッチを挟んで前記2個の半導体スイッチの正側端子と
接続され、前記半導体スイッチの制御回路は前記2個の
半導体スイッチの制御端子と前記負側電極とに接続され
ていることを特徴とするものである。
【0017】なお、前記2個の正側電極は、導体を介し
て接続されていることが好ましい。このような構成によ
れば、前記負側電極に存在する寄生インダクタンスは小
さくなり、スイッチングサージ電圧を小さくすることが
できる。その結果、該電力用半導体スイッチの制御端子
・負側端子間に発生する過電圧をなくすことができ、該
過電圧による素子の破壊を防止できる。
【0018】また、前記電力用半導体スイッチ複数個を
直列に接続することを特徴とする電力用半導体スイッチ
装置であってもよい。このような構成によれば、前記電
力用半導体スイッチ複数個を直列に接続するので、該電
力用半導体スイッチの前記負側電極に存在する寄生イン
ダクタンスは小さくなり、各電力用半導体スイッチにお
いてスイッチングサージ電圧による影響を少なくするこ
とができる。その結果、直列に接続された前記電力用半
導体スイッチ複数個の制御端子・負側端子間に過電圧を
発生させず、該過電圧による素子の破壊を防止でき、高
電圧に対応する電力用半導体スイッチ装置を得ることが
できる。さらに、すべての半導体スイッチを均一に圧接
でき、電力用半導体スイッチ内の電流バランスをよくで
きる。
【0019】さらに、前記電力用半導体スイッチは、少
なくとも前記正側電極に冷却手段を具備するものである
ことが望ましい。このような構成によれば、前記負側電
極の冷却手段を省略した場合、前記電力用半導体スイッ
チを小型化することができ、前記正側電極に具備する冷
却手段によって冷却効果も得ることができる。また、前
記正側電極に加えて前記負側電極にも冷却手段を具備し
た場合、さらに冷却効果を上げることができる。
【0020】この発明の第2の特徴は、直流から交流ま
たは交流から直流へ変換する電力変換装置において、正
側、中間、負側電極と、前記正側電極と中間電極を接続
する正側アームと、前記中間電極と負側電極を接続する
負側アームとを具備し、第1の特徴を具備する電力用半
導体スイッチが1個または直列に複数個前記正側、負側
アームに設けられてこるとを特徴とする電力変換装置で
ある。
【0021】このような構成によれば、前記電力用半導
体スイッチまたは前記電力用半導体スイッチ複数個を直
列に接続したものを用いて前記正側、負側アームを構成
するので、前記電力用半導体スイッチの前記負側電極に
存在する寄生インダクタンスは小さくなる。その結果、
該電力用半導体スイッチの制御端子・負側端子間に発生
する過電圧はなくなり、該過電圧による素子の破壊を防
止でき、高電圧に対応する電力変換装置を得ることがで
きる。
【0022】また、前記電力変換装置が具備する前記電
力用半導体スイッチにおいて、少なくとも前記正側電極
に冷却手段を具備するものであることが望ましい。この
ような構成によれば、前記負側電極の冷却手段を省略し
た場合、前記電力用半導体スイッチを小型化することが
でき、前記正側電極に具備する冷却手段によって冷却効
果も得ることができる。また、前記正側電極に加えて前
記負側電極にも冷却手段を具備した場合、より一層の冷
却効果を上げることができる。
【0023】この発明の第3の特徴は、第1の特徴を具
備する電力用半導体スイッチにおいて、前記2個の半導
体スイッチを正側端子、負側端子、制御端子を具備する
2個の半導体スイッチチップにし、前記負側電極は近接
した前記2個の半導体スイッチチップの負側端子と一体
形成され、前記正側電極と前記負側電極の少なくともど
ちらか一方に冷却手段を具備することを特徴とするもの
である。
【0024】なお、前記2個の正側電極は、導体を介し
て接続されていることが好ましい。このような構成によ
れば、従来の電力用半導体スイッチに存在した半導体ス
イッチの負側端子と負側電極間の接触面をなくすことが
できる。したがって、冷却能力が向上し、正側電極と負
側電極のどちらか一方に冷却手段を具備した場合におい
ても冷却効果を十分に期待できる。その結果冷却手段を
小型化でき、電力用半導体スイッチを小型化できる。ま
た、正側電極と負側電極の双方に冷却手段を具備した場
合、さらに冷却効果を上げることができる。
【0025】また、前記第3の特徴を具備する電力用半
導体スイッチ複数個を直列に接続することを特徴とする
電力用半導体スイッチ装置であってもよい。このような
構成によれば、前記電力用半導体スイッチ複数個を直列
に接続するので、該電力用半導体スイッチの前記負側電
極に存在する寄生インダクタンスは小さくなり、各電力
用半導体スイッチにおいてスイッチングサージ電圧によ
る影響を少なくすることができる。その結果、直列に接
続された前記電力用半導体スイッチ複数個の制御端子・
負側端子間に過電圧を発生させず、該過電圧による素子
の破壊を防止でき、かつ、高電圧に対応する電力用半導
体スイッチを得ることができる。さらに、すべての半導
体スイッチを均一に圧接でき、電力用半導体スイッチ内
の電流バランスをよくできる。
【0026】さらに、直流から交流または交流から直流
へ変換する電力変換装置において、正側、中間、負側電
極と、前記正側電極と中間電極を接続する正側アーム
と、前記中間電極と負側電極を接続する負側アームとを
具備し、前記第3の特徴を具備する電力用半導体スイッ
チは1個または直列に複数個前記正側、負側アームに設
けられていることを特徴とする電力変換装置であっても
よい。
【0027】このような構成によれば、前記電力用半導
体スイッチまたは前記電力用半導体スイッチ複数個を直
列に接続したものを用いて前記正側、負側アームを構成
するので、前記電力用半導体スイッチの前記負側電極に
存在する寄生インダクタンスは小さくなる。その結果、
該電力用半導体スイッチの制御端子・負側端子間に発生
する過電圧をなくすことができ、該過電圧による素子の
破壊を防止できる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下図1〜図6を参照して本発明
の実施の形態について詳細に説明する。 (第1の実施形態)図1は本第1の実施形態における電
力用半導体スイッチを、回路図的な構成概略図として示
している。
【0029】図1において、正側端子であるコレクタ端
子C、負側端子であるエミッタ端子E、制御端子である
ゲート端子Gを具備する平型IGBT2A、2Bが、縦
方向に線対称に近接して並列に配置されている。負側電
極端子5と冷却手段を具備する負側電極6は、エミッタ
端子E間に接続され、正側電極端子3と冷却手段を具備
する2個の正側電極4は、平型IGBT2A、2Bを挟
んで平型IGBT2A、2Bそれぞれのコレクタ端子C
に接続されている。また、正側電極端子3及び負側電極
端子5は、図示しない電源を含む主回路に接続されてい
る。そして、双方の正側電極4は導体9によって結ば
れ、平型IGBT2Aと平型IGBT2Bは、並列に接
続されている。平型IGBT2A、2Bの制御回路であ
るゲート駆動回路7は、平型IGBT2A、2Bそれぞ
れのゲート端子Gと負側電極5との間に直列に接続され
ている。
【0030】次に、本第1の実施形態における平型IG
BT2Bのターンオン時の動作について、図2を参照し
て説明する。図2は、図1に示した電力用半導体スイッ
チの、動作に関する寄生回路要素を含めた等価回路図を
示している。
【0031】8A、8Bは図1の負側電極6に寄生する
リアクトルである。上述したように電力用半導体スイッ
チは、平型IGBT2A、2Bの近接させたエミッタ端
子E間に負側電極6を接続させている。この接続配置に
より、リアクトル8Aとリアクトル8Bのインダクタン
スを等しくできる。その結果、リアクトル8Bのインダ
クタンスは従来の値より小さくなり、無視できる程度に
なっている。
【0032】まず、平型IGBT2Bのターンオン時の
動作について説明する。ゲート駆動回路7は、平型IG
BT2Bのゲート・エミッタ端子間及びリアクトル2B
の端子間に正極性電極(例えば、+15V)を印加す
る。
【0033】平型IGBT2Bがターンオンすることに
より、コレクタ電流icが、正側電極端子3から平型I
GBT2B、リアクトル8Bを通って負側電極端子5へ
流れる。
【0034】すると、リアクトル8Bの端子間におい
て、リアクトル8BのインダクタンスをLbとして、コ
レクタ電流icの電流上昇率dic/dtに比例したス
イッチングサージ電圧V=Lb×(dic/dt)が発
生する。
【0035】しかしながら、上述したように、リアクト
ル8BのインダクタンスLbは、無視できるくらい小さ
いので、従来のタイミングでスイッチングを行っても、
リアクトル8Bの端子間に発生するサージ電圧V=Lb
×(dic/dt)は従来の数値より小さくなる。従っ
て、平型IGBT2Bのゲート・エミッタ端子間では、
印加する正極性電圧(+15V)以上の過電圧になるこ
とはない。
【0036】同様に、平型IGBT2Bのターンオフ時
においても、リアクトル8BのインダクタンスLbは無
視できるくらい小さいため、平型IGBT2Bのゲート
・エミッタ端子間で過電圧を発生させることはない。
【0037】なお、以上平型IGBT2Bのターンオン
・オフ時の動作、効果について説明したが、以上平型I
GBT2Aの場合も同様である。このような構成によれ
ば、リアクトル8A、8Bのインダクタンスは無視でき
るくらい小さくなり、スイッチングサージ電圧を小さく
することができる。その結果、平型IGBT2A、2B
のゲート・エミッタ端子間に発生する過電圧をなくすこ
とができ、該過電圧による素子の破壊を防止できる。
(第2の実施形態)図3は、本第2の実施形態における
電力用半導体スイッチを、回路図的な構成概略図として
示している。本第2の実施形態は、第1の実施形態の電
力用半導体スイッチを2個直列に接続したスイッチ装置
である。
【0038】図3を参照して、本第2実施の形態におけ
る電力用半導体スイッチ装置の構成について説明する。
なお、同様な構成要素は、同一番号を符してその説明は
省略する。
【0039】図3において、平型IGBT2C、2Dか
らなる第1の実施形態と同じ構造の電力用半導体スイッ
チ10は、導体9を介して第1の実施形態の電力用半導
体スイッチ1と直列に接続されている。11は中間電圧
電極であり、両スイッチ間は、絶縁物12で仕切られて
いる。
【0040】直列に接続された電力用半導体スイッチ1
と電力用半導体スイッチ10のそれぞれの動作は、第1
実施形態の動作と同様である。このような構成によれ
ば、第1の実施形態の電力用半導体スイッチを使用して
いるので、平型IGBT2A、2B、2C、2Dのそれ
ぞれのゲート・エミッタ端子間における過電圧の発生を
防止することができる。また、第1の実施形態の電力用
半導体スイッチを直列使用することにより、高電圧に対
応する電力用半導体スイッチ装置を得ることができる。
【0041】なお、本第2の実施形態は、第1の実施形
態の電力用半導体スイッチを2個直列に接続したスイッ
チ装置としたが、2個に限らずより多くの電力用半導体
スイッチを直列に接続することも可能である。
【0042】この場合、2個の場合よりさらに高電圧に
対応する電力用半導体スイッチ装置を得ることができ
る。 (第3の実施形態)図4は、本第3の実施形態における
電力用半導体スイッチを、回路図的な構成概略図として
示している。本第3の実施形態は、正側、負側アームを
対として1アームとし、該アームを複数個具備する電力
変換装置に本発明を適用したものである。
【0043】まず、本第3実施の形態における電力用半
導体スイッチの構成について説明する。なお、同様な構
成要素は、同一番号を符してその説明は省略する。図4
において、電力用半導体スイッチ1は、図示していない
正側アームに設けられている。電力用半導体スイッチ1
0は、図示していない負側アームに設けられ、中間電圧
電極端子13を具備する中間電圧電極11を介して電力
用半導体スイッチ1と直列接続されている。また、電力
用半導体スイッチ1と電力用半導体スイッチ10は、絶
縁体12によって仕切られている。
【0044】ただし、本第3の実施形態においては、電
力用半導体スイッチ1の中間電圧電極11と電力用半導
体スイッチ10の負側電極6は、冷却手段を具備しない
ものする。なお、図4には冷却手段を具備する場合と区
別して模様のない電極として図示している。
【0045】第3の実施形態の動作は、直列に接続され
た電力用半導体スイッチ1と電力用半導体スイッチ10
のそれぞれが第1の実施形態の動作と同様である。ま
た、上記の説明においては、正側アーム、負側アームと
もに電力用半導体スイッチ1個づつの構成としたが、該
電力用半導体スイッチを複数個直列に接続した第2の実
施形態の電力用半導体スイッチ装置で正側アーム、負側
アームを構成してもよい。
【0046】このような構成によれば、第1の実施形態
の電力用半導体スイッチを1個または複数個直列に接続
したものを用いて正側、負側アームを構成するので、電
力用半導体スイッチ1、10それぞれの負側電極6、1
1に存在する寄生インダクタンスは小さくなる。その結
果、平型IGBT2A、2B、2C、2Dのゲート・エ
ミッタ端子間に発生する過電圧はなくなり、該過電圧に
よる素子の破壊を防止でき、高電圧に対応する電力用半
導体スイッチを得ることができる。
【0047】さらに、すべての半導体スイッチを均一に
圧接でき、電力用半導体スイッチ内の電流バランスをよ
くできる。 (第4の実施形態)図5は、本第4の実施形態における
電力用半導体スイッチを、回路図的な構成概略図として
示している。本第4の実施形態は、第1の実施形態の電
力用半導体スイッチにおいて、冷却手段を正側電極4の
みとした電力用半導体スイッチである。
【0048】本第4実施の形態に動作おいて、平型IG
BT2A、2Bの損失で発生した熱を、正側電極4のみ
により冷却すること以外は、第1の実施形態と同様であ
る。このような構成によれば、負側電極6の冷却手段を
省略した場合、前記電力用半導体スイッチを小型化する
ことができ、正側電極4に具備する冷却手段によって冷
却効果も得ることができる。
【0049】また、正側電極4に加えて負側電極6にも
冷却手段を具備した構成であってもよい。このような構
成によれば、より一層の冷却効果が期待できる。
【0050】なお、第2、第3の実施形態においても、
正側電極4のみに冷却手段を具備することも可能であ
る。このような構成によれば、第2、第3の実施形態に
おける電力用半導体スイッチ装置及び電力変換装置にお
いても、小型化が可能であり、正側電極4に具備する冷
却手段によって冷却効果も得ることができる。 (第5の実施形態)図6は、本第5の実施形態における
電力用半導体スイッチを、回路図的な構成概略図として
示している。
【0051】本第5の実施形態は、第4の実施形態の電
力用半導体スイッチにおいて、平型IGBTを平型IG
BTチップ電力用半導体スイッチとした平型IGBTモ
ジュール14である。すなわち、図6において、正側端
子であるコレクタ端子C、負側端子であるエミッタ端子
E、制御端子であるゲート端子Gを具備する平型IGB
Tチップ15A、15Bが、近接して並列に配置されて
いる。負側電極6は近接させた平型IGBTチップのエ
ミッタ端子Eと一体形成され、正側電極端子3と冷却手
段を具備する2個の正側電極4は、平型IGBTチップ
15A、15Bを挟んで平型IGBTチップ15A、1
5Bそれぞれのコレクタ端子Cに接続されている。そし
て、双方の正側電極4は導体9によって結ばれ、平型I
GBTチップ15Aと平型IGBTチップ15Bは、並
列に接続されている。平型IGBT15A、15Bの制
御回路であるゲート駆動回路7は、平型IGBT2A、
2Bそれぞれのゲート端子Gと負側電極6との間に直列
に接続されている。
【0052】本実施の形態の動作は、第4実施形態の動
作と同様である。このような構成によれば、平型IGB
Tを平型IGBTチップにすることにより、従来の電力
用半導体スイッチに存在した平型IGBTのエミッタ端
子Eと負側電極6間の接触面をなくすことができる。し
たがって、冷却能力が向上し、正側電極と負側電極のど
ちらか一方に冷却手段を具備した場合においても冷却効
果を十分に期待できる。その結果冷却手段を小型化で
き、電力用半導体スイッチを小型化できる。
【0053】さらに、正側電極4と負側電極6の双方に
冷却手段を具備した場合、より一層の冷却効果を上げる
ことができる。また、本第5の実施形態の電力用半導体
スイッチを、第2の実施形態のように複数個直列に接続
した構成であってもよい。
【0054】このような構成によれば、前記電力用半導
体スイッチ複数個を直列に接続するので、該電力用半導
体スイッチの前記負側電極に存在する寄生インダクタン
スは小さくなり、各電力用半導体スイッチにおいてスイ
ッチングサージ電圧による影響を少なくすることができ
る。その結果、直列に接続された前記電力用半導体スイ
ッチ複数個のゲート・エミッタ端子間に過電圧を発生さ
せず、該過電圧による素子の破壊を防止でき、かつ、高
電圧に対応する電力用半導体スイッチを得ることができ
る。さらに、すべての半導体スイッチを均一に圧接で
き、電力用半導体スイッチ内の電流バランスをよくでき
る。
【0055】また、本第5の実施形態の電力用半導体ス
イッチ及び該電力用半導体スイッチを複数個直列に接続
したものを用いて、第3の実施形態のように正側、負側
アームを構成し、当該正側、負側アームを対として複数
個具備する電力変換装置であってもよい。
【0056】以上、第1〜第5の実施形態についての説
明を行ったが、上記内容に限定されるものではなく、そ
の主旨を変更しない範囲で種々変形可能である。例えば
上記内容において平型IGBTを使用して説明を行った
が、その他の平型の電圧ゲート駆動素子であっても同様
の効果を得ることは可能である。
【0057】
【発明の効果】以上述べたように、電力用半導体スイッ
チのゲート・エミッタ端子間に過電圧を発生させない優
れた電力用半導体スイッチおよび電力変換装置が実現で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本第1の実施形態を示す電力用半導体スイッチ
の構成概略図。
【図2】本第1の実施形態を示す電力用半導体スイッチ
の等価回路図。
【図3】本第2の実施形態を示す電力用半導体スイッチ
の構成概略図。
【図4】本第3の実施形態を示す電力用半導体スイッチ
の構成概略図。
【図5】本第4の実施形態を示す電力用半導体スイッチ
の構成概略図。
【図6】本第5の実施形態を示す電力用半導体スイッチ
の構成概略図。
【図7】従来の電力用半導体スイッチの主スイッチ部を
示す構成概略図。
【図8】従来の電力用半導体スイッチの主スイッチ部を
示す等価回路図。
【符号の説明】
1…電力用半導体スイッチ 2A〜2D…平型IGBT 3…正側電極端子 4…正側電極 5…負側電極端子 6…負側電極 7…ゲート駆動回路 8A、8B…リアクトル 9…導体 11…中間電圧電極 12…絶縁体 13…中間電圧電極端子 14…平型IGBTモジュール 15A、15B…平型IGBTチップ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正側端子、負側端子、制御端子を具備す
    る2個の半導体スイッチと、前記2個の半導体スイッチ
    の制御を行う1個の制御回路と、2個の正側電極と、1
    個の負側電極と、を具備する電力用半導体スイッチにお
    いて、 前記負側電極は前記2個の半導体スイッチの負側端子に
    挟まれて接続され、 前記2個の正側電極は、前記2個の半導体スイッチを挟
    んで前記2個の半導体スイッチの正側端子と接続され、 前記半導体スイッチの制御回路は前記2個の半導体スイ
    ッチの制御端子と前記負側電極とに接続されているこ
    と、 を特徴とする電力用半導体スイッチ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電力用半導体スイッチに
    おいて、 前記2個の正側電極は、導体を介して接続されているこ
    とを特徴とする電力用半導体スイッチ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電力用半導体スイッチ複
    数個を直列に接続することを特徴とする電力用半導体ス
    イッチ装置。
  4. 【請求項4】 直流から交流または交流から直流へ変換
    する電力変換装置において、 正側、中間、負側電極と、 前記正側電極と中間電極を接続する正側アームと、 前記中間電極と負側電極を接続する負側アームと、 を具備し、 請求項1に記載の電力用半導体スイッチが1個または直
    列に複数個前記正側、負側アームに設けられているこ
    と、 を特徴とする電力変換装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の電力用半導体スイッチに
    おいて、 少なくとも前記正側電極に冷却手段を具備する電力用半
    導体スイッチ。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の電力用半導体スイッチに
    おいて、 前記2個の半導体スイッチを正側端子、負側端子、制御
    端子を具備する2個の半導体スイッチチップにし、 前記負側電極は近接した前記2個の半導体スイッチチッ
    プの負側端子と一体形成され、 前記正側電極と前記負側電極の少なくともどちらか一方
    に冷却手段を具備すること、 を特徴とする電力用半導体スイッチ。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の電力用半導体スイッチに
    おいて、 前記2個の正側電極は、導体を介して接続されているこ
    とを特徴とする電力用半導体スイッチ。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の電力用半導体スイッチ複
    数個を直列に接続することを特徴とする電力用半導体ス
    イッチ装置。
  9. 【請求項9】 直流から交流または交流から直流へ変換
    する電力変換装置において、 正側、中間、負側電極と、 前記正側電極と中間電極を接続する正側アームと、 前記中間電極と負側電極を接続する負側アームと、 を具備し、 請求項6記載の電力用半導体スイッチは1個または直列
    に複数個前記正側、負側アームに設けられていること、 を特徴とする電力変換装置。
JP10255511A 1998-09-09 1998-09-09 電力用半導体スイッチ、電力用半導体スイッチ装置、および電力変換装置 Pending JP2000091897A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10255511A JP2000091897A (ja) 1998-09-09 1998-09-09 電力用半導体スイッチ、電力用半導体スイッチ装置、および電力変換装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10255511A JP2000091897A (ja) 1998-09-09 1998-09-09 電力用半導体スイッチ、電力用半導体スイッチ装置、および電力変換装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000091897A true JP2000091897A (ja) 2000-03-31

Family

ID=17279777

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10255511A Pending JP2000091897A (ja) 1998-09-09 1998-09-09 電力用半導体スイッチ、電力用半導体スイッチ装置、および電力変換装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000091897A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002011285A1 (fr) * 2000-07-28 2002-02-07 Suzuki, Takeshi Circuit d'alimentation de secours
CN111048491A (zh) * 2012-03-01 2020-04-21 三菱电机株式会社 电力用半导体模块以及电力变换装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002011285A1 (fr) * 2000-07-28 2002-02-07 Suzuki, Takeshi Circuit d'alimentation de secours
CN111048491A (zh) * 2012-03-01 2020-04-21 三菱电机株式会社 电力用半导体模块以及电力变换装置
CN111048491B (zh) * 2012-03-01 2023-04-18 三菱电机株式会社 电力用半导体模块以及电力变换装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4277169B2 (ja) 電力用半導体モジュール
JP3229931B2 (ja) 3レベル電力変換装置
WO2016031295A1 (ja) 3レベル電力変換装置
US5512782A (en) Semiconductor device for DC/AC converter
JPH10144863A (ja) 電力モジュール
JPH0799781A (ja) インダクタンス給電用電力増幅器
JP3677519B2 (ja) 電力用半導体モジュール
JPS589349A (ja) Gtoスタツク
JP2001274322A (ja) パワー半導体モジュール
US20230253891A1 (en) Switching components
US6795324B2 (en) Power converter
JPS61227661A (ja) ゲ−トタ−ンオフサイリスタの並列装置
KR940008343B1 (ko) 대전력 반도체장치
US5617293A (en) Bridge module
JP4842018B2 (ja) 電力変換装置
JPH10323015A (ja) 半導体電力変換装置
JPH1093085A (ja) 半導体デバイスのパッケージ及びそれを用いた電力変換装置
JPH07131978A (ja) 電力変換装置
JP2000091897A (ja) 電力用半導体スイッチ、電力用半導体スイッチ装置、および電力変換装置
JP2020005411A (ja) 電力変換装置
JP6575072B2 (ja) 相ユニット及びこれを用いた3レベル電力変換装置
JPH1141909A (ja) 半導体モジュ−ル及び電力変換装置
JP2002171768A (ja) 電力変換装置
JP2006271131A (ja) 電力変換装置
JP2005354864A (ja) 半導体装置