JP2000091473A - 電気回路の封止構造体の製造方法および該封止構造体 - Google Patents

電気回路の封止構造体の製造方法および該封止構造体

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JP2000091473A
JP2000091473A JP25579998A JP25579998A JP2000091473A JP 2000091473 A JP2000091473 A JP 2000091473A JP 25579998 A JP25579998 A JP 25579998A JP 25579998 A JP25579998 A JP 25579998A JP 2000091473 A JP2000091473 A JP 2000091473A
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Yasukazu Nakada
安一 中田
Katsuhisa Taguchi
克久 田口
Kazuyoshi Ebe
和義 江部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子部品と回路を接続した電気回路の封止構
造体の製造において、高度な製造機械や設備および工程
を必要とせず、電子部品の変化に容易に対応できるよう
な封止方法、およびそ該封止方法を用いて得られた電気
回路の封止構造体を提供すること。 【解決手段】 電子部品の寸法に適合した孔を設けた回
路基板と、支持基板とを積層する工程と、該回路基板の
上に電気回路を設ける工程と、前述の孔よりなる収容部
に電子部品を収容する工程と、収容した電子部品と前述
の電気回路を接続する工程と、回路基板上を封止剤で封
止する工程と、を備える電気回路の封止構造体の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子、アン
テナ、コンデンサなどの電子部品を実装した電気回路の
封止構造体の製造方法および該方法によって製造された
電気回路の封止構造体に関する。詳しくは、電子部品の
寸法に適合した孔を設けた樹脂基板を電子部品の厚さお
よび個数に応じた枚数積層し、孔部分に電子部品を収容
した電子回路を封止する製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】物品などに付与されている情報を自動的
に読み取り、識別するためのシステムとしてより大量の
情報を扱え、しかも遠隔読み出しが可能な無線周波数識
別(RFID)などのICカードやメモリカードは、薄
さが必要とされている。このように、極力薄いことが望
まれる電気回路の封止構造体においてフリップチップ方
式などの、種々の実装方法が用いられている。
【0003】しかし、フリップチップ方式は、フェイス
ダウンボンディングなので位置合わせが困難であるとい
う問題が生じる。
【0004】また、従来の封止構造体を製造するために
用いられる樹脂封止パッケージを製造するにはまず、封
止剤を所定の重量、寸法のタブレットに加工する。そし
て、タブレットを予熱し、タブレットを軟化してから予
め用意してあった金型ポットに流し入れる。そして、こ
のタブレットを金型温度に加熱して完全に液化し、キャ
ビティーに圧入する。この圧力をかけたまま時間経過に
より、樹脂系の化学反応が起こり、硬化物に変わる。こ
うして得られた成形体、つまり封止パッケージを実装済
み電気回路に接着して、封止構造体が製造される。
【0005】しかし、モールドを用いて固形体として得
られる封止パッケージを用いると、樹脂が電気回路にま
んべんなく行きわたるように、樹脂厚を余分にとる必要
があり、薄型の封止構造体を得ることが難しいという問
題がでてくる。
【0006】また、ICカードやメモリカードは半導体
素子やアンテナ、抵抗、コンデンサ、電池など大きさや
厚さがそれぞれ異なる部品を含む場合があり、それらを
回路に接続し、1つのカードに収めるのには、高度な技
術が必要になる。
【0007】従来の方法では高度な生産機械、装置を必
要とするばかりか、その生産工程は複雑でありかつその
ような工程を経てできた製品は、非常に高価なものとな
る。さらに、従来通りモールドを用いて固形体として封
止パッケージを得ると、電子部品の配置が変わったり、
電子部品の寸法が変わる度に金型を変えなければならな
い。実際に、電子部品は製造する企業および時代によっ
て多種多様に変化する。
【0008】上記の問題を解決する方法として、複数の
熱可塑性樹脂板の間に電子タグの部品群を挟んで重ね、
これらを熱プレス機に固定された金型内にセットし、所
定の加熱条件下で加圧することで、熱可塑性樹脂板を溶
融せしめ、電子タグの製品群と一体化し、成形する方法
がある。しかしながら、このような方法は、熱可塑性樹
脂板を溶融させるのに一般の樹脂の融点以上である、1
50℃以上に加熱しなければならないため、封止構造体
内のチップあるいは電池を破裂させるおそれがある。ま
た、熱可塑性樹脂板を加熱加圧によって加工した後、金
型から取り外し、冷却する必要がある。高温からの冷却
の際、熱可塑性樹脂が著しく収縮することで、チップあ
るいは回路を破壊する問題も生じる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、上述の問
題点を解決するために、高度な製造機械や設備および工
程を必要とせず、容易に電子部品を実装でき、種々の寸
法の電子部品に容易に対応できるような封止方法、およ
び該封止方法を用いて得られた電子回路の封止構造体を
提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による第一の電気
回路の封止構造体の製造方法は、(1)電子部品の寸法
に適合した孔を設けた回路基板と、支持基板とを積層す
る工程と、(2)前記回路基板の上に電気回路を設ける
工程と、(3)前記孔よりなる収容部に電子部品を収容
する工程と、(4)収容した電子部品と前記電気回路を
接続する工程と、(5)前記回路基板上を封止剤で封止
する工程と、を備えている。
【0011】また、2種類以上の電子部品を収容する場
合の本発明による第二の電気回路の封止構造体の製造方
法は、第一の方法において、前記回路基板と支持基板の
間に、電子部品の寸法に適合した孔を設けた少なくとも
1層の中間基板をさらに積層する工程を備えている。
【0012】さらに、第一または第二の製造方法によっ
て製造されること電気回路の封止構造体を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明について以下にさらに詳細
に述べる。
【0014】ここでいう電子部品とは、半導体素子(I
Cチップ)、アンテナ、抵抗、コンデンサ、電池などの
電子部品ならいずれでもよい。
【0015】第一の実施形態として、実装する電子部品
が1つの場合について、図1〜図4を参照しながら、例
示的に電子部品Aを実装した電気回路の封止構造体を製
造する方法を説明する。
【0016】先ず、電子部品Aを実装するための積層基
板4を以下のように製造する。図1に示したように、厚
さが5〜2,000μmの支持基板1に、接着剤2を介
して回路基板3を貼り合わせる。このときの接着剤2は
縦横の長さが支持基板1の縦横の長さと同じで厚さが1
〜500μmである。また、回路基板3は縦横の長さが
支持基板1の縦横の長さと同じで電子部品Aと同じ厚さ
であり、電子部品Aの寸法に適合した孔3aを有する。
ここでいう「電子部品の寸法に適合した孔」とは、電子
部品を収容するために最小限必要な大きさの孔、つま
り、例えば長方形の電子部品の場合はその縦と横の長さ
と同じ長さの二辺を有する長方形の孔であり、円形の電
子部品の場合はその直径と同じ直径を有する円形の孔、
またはその直径と同じ長さの一辺を有する正方形の孔で
ある。
【0017】これらの回路基板及び支持基板の材料とし
ては、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹
脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチ
レン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミ
ド樹脂、およびABS樹脂などが挙げられる。支持基板
1と回路基板3は同じ材料を用いても、異なる材料を用
いてもよい。
【0018】接着剤としては、ポリウレタン系、ポリア
クリル酸エステル系、シリコーン系、ポリアミド系、エ
ポキシ系、天然ゴム系、および合成ゴム系などの接着剤
が挙げられる。また、接着剤はシート状でもよいが、直
接基板間に樹脂の溶液を塗布し乾燥させる方法や、樹脂
の融液を塗布する方法等を用いることもできる。
【0019】また、回路基板および支持基板の少なくと
も一方を熱可塑性樹脂とし、接着剤を用いず熱接着して
もよい。
【0020】図1(b)は、図1(a)のI−I′線に
沿う断面図である。
【0021】このようにして支持基板1と回路基板3と
を貼り合わせて積層基板4が作られ、孔3aよりなる収
容部101が作られる。
【0022】次いで、図2に示したように、積層基板4
の回路基板3上に電気回路5を設ける。ここで電気回路
を設けるには印刷方法、エッチング方法、真空蒸着法な
どの慣用な方法が用いられる。
【0023】また、電気回路は、支持基板と回路基板を
貼り合わす前に回路基板に設けておいてもよい。
【0024】図2(b)は図2(a)のII−II′線
に沿う断面図である。
【0025】引き続き図3に示したように、積層基板4
中の電子部品Aを収容するための収容部101に電子部
品Aを収容し、電気回路5と接続する。接続する方法と
しては、ハンダをはじめとする低融点の金属あるいは合
金で接続する方法、導電性の接着剤で接続するなど慣用
の方法が用いられる。
【0026】図3(b)は図3(a)のIII−II
I′線に沿う断面図である。
【0027】次に、図4に示したように、縦横の長さが
支持基板1の縦横の長さと同じで厚さが1〜500μm
である封止剤層6を、積層基板4の電気回路5のある面
に設け、50〜250℃に1〜500分間加熱して完全
に接着させる。
【0028】図4(b)は図4(a)のIV−IV′線
に沿う断面図である。
【0029】この封止剤としては、アクリル樹脂、エポ
キシ樹脂、ウレタン樹脂、およびシリコーン樹脂などが
挙げられる。また、この封止剤層は、フィルム状のもの
や別途フィルムの一面に塗布又は貼り合わせたものや、
直接積層基板4上に溶液を塗布し乾燥させたものを用い
てもよい。
【0030】得られた電気回路の封止構造体は、実装す
る電子部品の厚さによって異なるが、典型的には0.1
〜5mmである。
【0031】ここでは電子部品Aのみを実装している
が、電子部品Aと同じ厚さの電子部品を追加させるのな
ら、回路基板3の孔3aの他に追加したい電子部品の寸
法に適合した孔を追加すればよい。
【0032】また、1枚の支持基板および回路基板に複
数の封止構造体を配置しておき、封止後、各封止構造体
を打ち抜き又は切り出してもよい。さらに、ロール状の
支持基板および回路基板を用いて封止構造体を連続して
製造してもよい。
【0033】第二の実施形態として、実装する電子部品
の厚さが2種類ある場合について、図5〜図8を参照し
ながら、例示的に厚さの異なる電子部品A′とB′の2
個を実装した電気回路の封止構造体を製造する方法を説
明する。ここで、A′はB′より厚いものとする。
【0034】まず電子部品A′およびB′を実装するた
めの積層基板16を以下のように製造する。図5に示し
たように、厚さが5〜2,000μmの支持基板11に
接着剤12を介して中間基板13を貼り合わせる。この
ときの接着剤12は縦横の長さが支持基板11の縦横の
長さと同じで厚さが5〜2,000μmである。また、
中間基板13は縦横の長さが支持基板11の縦横の長さ
と同じであり、電子部品A′の寸法に適合した孔13a
を有する。
【0035】図5(b)は、図5(a)のV−V′線に
沿う断面図である。
【0036】次いで、図6に示すように、中間基板13
と予め電気回路17と電子部品の寸法に適合した孔15
a、15bを設けた回路基板15を接着剤14を介して
貼り合わせる。接着剤14は、縦横の長さが支持基板1
1の縦横の長さと同じあり、中間基板13の孔13aと
一致する孔を有している。回路基板15は、縦横の長さ
が支持基板11の縦横の長さと同じで電子部品B′と同
じ厚さであり、中間基板13の孔13aと一致する孔1
5aと新たに電子部品B′の寸法に適合した孔15bを
有している。
【0037】このようにして支持基板11から回路基板
15を貼り合わせて積層した積層基板16が作られる。
この積層基板16は、孔13aおよび孔15aよりなる
収容部111、孔15bよりなる収容部112を有す
る。
【0038】図6(b)は、図6(a)のVI−VI′
線に沿う断面図である。
【0039】ここでの基板材料と接着剤は、第一の実施
形態に記載したものが挙げられ、基板11、13、およ
び15はそれぞれ同じ材料を用いても異なる材料を用い
てもよい。接着剤12と14は同じ接着剤を用いても異
なる接着剤を用いてもよい。また、接着剤は第一の実施
形態同様、シート状で用いても液体状のものを塗布して
用いてもよい。
【0040】さらに、各基板と接着剤の厚さについて
は、各基板13と15、および接着剤14を合わせた厚
さが電子部品A′の厚さと同じになるようにし、回路基
板15の厚さが電子部品B′の厚さと同じになるように
する。
【0041】引き続き図7に示したように、積層基板1
6の収容部111に電子部品A′を収容し、収容部11
2に電子部品B′を収容し、それぞれの電子部品を電気
回路17と接続する。接続方法は、第一の実施形態に記
載した通りである。
【0042】図7(b)は、図7(a)のVII−VI
I′線に沿う断面図である。
【0043】次に、図8に示したように、縦横の長さが
支持基板11の縦横の長さと同じで厚さが1〜500μ
mである封止剤層18を、積層基板16の電気回路17
のある面に設け、25〜30℃に0.1〜600分間加
熱して完全に接着させる。
【0044】図8(b)は、図8(a)のVIII−V
III′線に沿う断面図である。
【0045】この封止剤は、第一の実施形態に記載した
ものが挙げられ、シート状で用いても直接積層基板16
上に液体状で塗布して用いてもよい。
【0046】得られた電気回路の封止構造体は、実装す
る電子部品の厚さによって異なるが、典型的には0.1
〜5mmである。
【0047】ここでは、電子部品A′およびB′のみ実
装しているが、電子部品A′と同じ厚さの電子部品を追
加させるのなら、中間基板13と回路基板15に追加の
電子部品の寸法に適合した孔を追加したい電子部品数設
ければよい。また、電子部品B′と同じ厚さの電子部品
を追加させるのなら、回路基板15に追加の電子部品の
寸法に適合した孔を追加したい電子部品数設ければよ
い。
【0048】ここでは、中間基板は先ず支持基板に積層
する方法で説明したが、先に回路基板に積層し、この積
層体を支持基板に積層しても良い。さらに、中間基板が
2層以上である場合は、予め中間基板同志を積層しても
よい。
【0049】以上2つの形態について、つまり電子部品
が、1つの場合、および厚さの異なる2つの場合を記載
したが、厚さの異なる電子部品を3個以上実装させたい
場合も同様にして電気回路の封止構造体を得ることがで
きる。
【0050】異なる厚さの電子部品を3個以上有すると
きは、2個の場合の積層基板の製造工程にさらに、追加
した分の電子部品(追加の電子部品はA′およびB′よ
り薄いとする)の個数分の中間基板を積層する。このと
きの追加する基板は、それぞれ一つ下の基板の孔と一致
する孔と、さらに追加した電子基板の寸法に適合した孔
を有している。そして、積層基板の一番上の基板(つま
り、回路基板)上に電気回路を設け、封止剤を貼り合わ
せて完全に接着する。
【0051】このように、本発明の方法を用いることに
よって、電子部品の厚さや個数の組み合わせによって、
基板の枚数や厚さ、および孔の個数を変えて積層基板を
製造することができる。
【0052】
【実施例】以下、具体的に本発明について説明する。
【0053】(実施例1)この実施例は、第一の実施形
態の場合で、電子部品としてICチップ(縦5mm、横
3mm、厚さ50μm)を用いた場合を記載している。
【0054】ポリエチレンテレフタレートフィルム製の
支持基板(縦85mm、横57mm、厚さ150μm)
にポリウレタン接着剤を塗布した(厚さ10μm)。
【0055】一方、回路基板としてポリエチレンテレフ
タレートフィルム(縦85mm、横57mm、厚さ50
μm)の所定の位置にICチップ用の孔(縦5mm、横
3mm)を施し、これを前述の支持基板上の接着剤に張
り合わせた後、100℃に加熱圧着し、積層基板を得
た。
【0056】次いで、前述の積層基板の回路基板表面
に、銀を主成分とした導電性インキを用いて電気回路を
印刷し、100℃でインキを乾燥硬化し電気回路を設け
た。
【0057】ICチップを、収容部に収容した。
【0058】次いで、ICチップの接続部と電気回路と
を導電性樹脂を用いて接続した。
【0059】液状の熱硬化性ポリウレタン樹脂からなる
封止剤樹脂を電子部品を収容した積層基板の回路基板側
に塗布(基板より10μmの厚さ)し、120℃で加熱
硬化し封止した。
【0060】このようにして、電子部品を実装した電子
回路の封止構造体を得た。得られた電気回路の封止構造
体の厚さは、約0.22mmであった。
【0061】(実施例2)この実施例は、第二の実施形
態の場合で、電子部品としてICチップ(縦5mm、横
3mm、厚さ50μm)および電池(縦30mm,横2
0mm、厚さ300μm)を用いた場合を記載してい
る。
【0062】ポリエチレンテレフタレートフィルム製の
支持基板(縦85mm、横57mm、厚さ50μm)に
シート状のポリウレタン接着剤(縦85mm、横57m
m、厚さ10μm)を貼り合わせた。
【0063】一方、ポリエチレンテレフタレートフィル
ム(縦85mm、横57mm、厚さ250μm)に電池
用の孔(縦30mm、横20mm)を施し、中間基板と
し、これを前述の接着剤を介して支持基板に貼付し接着
した。
【0064】また、他のポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(縦85mm、横57mm、50μm)の表面に
銀を主成分とした導電性インキを用いて電気回路を印刷
し、100℃でインキを乾燥硬化し、続いてICチップ
用の孔(縦5mm、横3mm)と電池用の孔(縦30m
m、横20mm)を施した回路基板を作成した。(な
お、電池用の孔は、中間基板上の電池用の孔と一致する
ように施されている。)次に、支持基板と中間基板の積
層体の中間基板側の表面に、予め電池用の孔(縦30m
m、横20mm)を施したシート状ポリウレタン接着剤
(縦85mm、横57mm、厚さ10μm)を貼り付
け、続いて接着剤と回路基板の電気回路を設けた面の反
対面とを貼り合わせた。
【0065】ICチップ及び電池を、各収容部にそれぞ
れ収容した。
【0066】次いで、ICチップおよび電池のそれぞれ
の接続部とループアンテナ回路および電気回路とを導電
性樹脂を用いて接続した。
【0067】酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体
からなる封止剤樹脂(縦85mm、横57mm、厚さ1
50μm)を積層基板と完全に重なるように合わせた
後、100℃に加熱圧着し完全に接着せしめた。
【0068】このようにして、電子部品を実装した電子
回路の封止構造体を得た。得られた電気回路の封止構造
体の厚さは、約0.5mmであった。
【0069】
【発明の効果】以上記載したように、本発明の電子部品
を実装した電子回路の封止構造体の製造方法は、電子部
品の大きさおよび厚さ、さらに個数などに対して、積層
する基板の厚さ、枚数および孔の設け方を変えることに
より自在に対応できるところに特徴を有するものであ
る。この本発明の方法によれば、電子部品の大きさおよ
び厚さによって、基板の成形の金型をかえるという従来
の作業に比べ、極めて容易で、かつ応用性がある。ま
た、金型を用いてパッケージを作成する場合に比べて得
られる電気回路の封止構造体の厚さは、薄いものであ
る。
【0070】さらに、積層基板の一番上の回路基板に電
気回路を設けるため、電子部品を実装する際に電子部品
の接続部分を上向きに収容部に収容できるので、一番上
の面でしかも同一平面上で接着できるため接続も簡単で
ある。
【0071】このようにして本発明の方法を用いると、
RFIDカードおよびその他の電気回路の封止構造体を
迅速且つ安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における第一の実施形態の電子部品を実
装した電気回路の封止構造体の製造方法の工程1を示す
図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)のI−I′
線に沿う断面図である。
【図2】本発明における第一の実施形態の電子部品を実
装した電気回路の封止構造体の製造方法の工程2を示す
図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)のII−I
I′線に沿う断面図である。
【図3】本発明における第一の実施形態の電子部品を実
装した電気回路の封止構造体の製造方法の工程3を示す
図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)のIII−
III′線に沿う断面図である。
【図4】本発明における第一の実施形態の電子部品を実
装した電気回路の封止構造体の製造方法の工程4を示す
図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)のIV−I
V′線に沿う断面図である。
【図5】本発明における第二の実施形態の電子部品を実
装した電気回路の封止構造体の製造方法の工程1を示す
図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)のV−V′
線に沿う断面図である。
【図6】本発明における第二の実施形態の電子部品を実
装した電気回路の封止構造体の製造方法の工程3を示す
図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)のVI−V
I′線に沿う断面図である。
【図7】本発明における第二の実施形態の電子部品を実
装した電気回路の封止構造体の製造方法の工程4を示す
図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)のVII−
VII′線に沿う断面図である。
【図8】本発明における第二の実施形態の電子部品を実
装した電気回路の封止構造体の製造方法の工程5を示す
図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)のVIII
−VIII′線に沿う断面図である。
【符号の説明】
A、A′、B′ :電子部品 1、11、 :支持基板 2、12、14 :接着剤 3、15 :回路基板 3a、13a、15a、15b :孔 4、16 :積層基板 5、17 :電気回路 6、18 :封止剤層 13 :中間基板 101、111、112 :収容部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江部 和義 東京都板橋区本町23番23号 リンテック株 式会社内 Fターム(参考) 2C005 MA18 NB37 PA01 PA18 PA27 QA01 4M109 AA01 BA04 CA10 CA26 DB07 EA02 EA07 EA10 EA11 EA12 GA03 5B035 AA04 BA05 BB09 CA01 CA08 CA23

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気回路の封止構造体の製造方法であっ
    て、(1)電子部品の寸法に適合した孔を設けた回路基
    板と、支持基板とを積層する工程と、(2)前記回路基
    板の上に電気回路を設ける工程と、(3)前記孔よりな
    る収容部に電子部品を収容する工程と、(4)収容した
    電子部品と前記電気回路を接続する工程と、(5)前記
    回路基板上を封止剤で封止する工程と、を備えることを
    特徴とする電気回路の封止構造体の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記回路基板と支持
    基板の間に、電子部品の寸法に適合した孔を設けた少な
    くとも1層の中間基板をさらに積層する工程を備えるこ
    とを特徴とする電気回路の封止構造体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の製造方法によ
    って製造されることを特徴とする電気回路の封止構造
    体。
JP25579998A 1998-09-09 1998-09-09 電気回路の封止構造体の製造方法および該封止構造体 Pending JP2000091473A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004152983A (ja) * 2002-10-30 2004-05-27 Fujitsu Ltd 半導体装置及びその製造方法
JP2004527864A (ja) * 2001-05-31 2004-09-09 ラフセック オサケ ユキチュア スマートラベルおよびスマートラベルウェブ

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