JP2000089136A - 内視鏡の光学系駆動機構 - Google Patents

内視鏡の光学系駆動機構

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JP2000089136A
JP2000089136A JP10255907A JP25590798A JP2000089136A JP 2000089136 A JP2000089136 A JP 2000089136A JP 10255907 A JP10255907 A JP 10255907A JP 25590798 A JP25590798 A JP 25590798A JP 2000089136 A JP2000089136 A JP 2000089136A
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optical system
endoscope
driving mechanism
lubrication
system driving
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JP10255907A
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Keiji Itou
慶時 伊藤
Takayuki Ogino
隆之 荻野
Ryuichi Hoshino
星野  隆一
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Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】同じ材質の部品どうしが接触して動作する光学
系駆動機構であっても、繰り返し使用後の作動性が低下
せず、耐久性の優れた内視鏡の光学系駆動機構を提供す
ること。 【解決手段】内視鏡の観察光学系21の状態を調整する
ための動作に伴って互いが接触した状態で相対的に移動
する部品と部品27,28,34,35,50,55,
65,66,67を同じ材質で形成すると共に、その一
方の部品の相手部品との接触面に硬質の潤滑処理を施し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ズーミングやフ
ォーカシング等のように光学系の状態が可変な内視鏡の
光学系駆動機構に関する。
【0002】
【従来の技術】内視鏡においてズーミング(焦点距離調
整)又はフォーカシング(合焦距離調整)等を行うに
は、挿入部の先端に内蔵された対物光学系部分を遠隔操
作によって軸線方向に移動させるための機構を内視鏡の
挿入部先端に内蔵させる必要がある。
【0003】しかし、そのような光学系駆動機構は一般
に筒体を何重にも配置する必要があるので、患者に苦痛
を与えないように極力細くする必要のある内視鏡の挿入
部が太くなってしまう。
【0004】したがって、そのような光学系駆動機構を
構成する部品は肉厚をできる限り薄くする必要があり、
ほとんどの部品が高強度のステンレス鋼等によって形成
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ズーミングや
フォーカシング等を行うための動作に伴って互いが接触
した状態で相対的に回動又は摺動する二つの部品が同じ
材質で形成されていると、接触面の硬さが同じであるた
めに、接触面に引っ掛かりが発生し易い。
【0006】そのため、従来の内視鏡のズーミング機構
の場合は200〜300回程度の使用で作動にざらつき
が発生して動きが悪くなり、最終的には1000回程度
で作動不能になる場合が少なくなかった。
【0007】そこで本発明は、同じ材質の部品どうしが
接触して動作する光学系駆動機構であっても、繰り返し
使用後の作動性が低下せず、耐久性の優れた内視鏡の光
学系駆動機構を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の内視鏡の光学系駆動機構は、内視鏡の観察
光学系の状態を調整するための動作に伴って互いが接触
した状態で相対的に移動する部品と部品を同じ材質で形
成すると共に、その一方の部品の相手部品との接触面に
硬質の潤滑処理を施したことを特徴とする。
【0009】なお、上記一方の部品の相手部品との接触
面に硬質の潤滑処理が施されると共に、他方の部品の相
手部品との接触面に上記硬質の潤滑処理より軟らかい潤
滑処理が施されていてもよい。
【0010】そして、上記硬質の潤滑処理が、金属メッ
キに潤滑材を含んだ潤滑メッキであってもよく、上記軟
らかい潤滑処理が、塗料に潤滑材を含んだ潤滑塗装であ
ってもよい。
【0011】また、上記潤滑材がフッ素樹脂及びモリブ
デンの少なくとも一方を含んでいてもよく、上記各部品
がステンレス鋼によって形成されていてもよい。なお、
上記各部品が、内視鏡の対物光学系のズーミング又はフ
ォーカシングを行うために上記内視鏡の挿入部先端に内
蔵された機構の部品であってもよい。
【0012】
【発明の実態の形態】図面を参照して本発明の実施の形
態を説明する。図2は内視鏡の全体構成を示しており、
可撓管状の挿入部1の基端に操作部2が連結され、挿入
部1の先端部分に形成された湾曲部4は、操作部2に設
けられた湾曲操作ノブ3を回転操作することによって、
任意の方向に任意の角度だけ屈曲させることができる。
【0013】湾曲部4の先端には、対物光学系等が内蔵
された先端部本体10が連結されている。また、挿入部
1と操作部2との連結部付近には、挿入部1内に挿通配
置された処置具挿通チャンネルの入口である処置具挿入
口5が突出配置されている。6は、フォーカシング又は
ズーミング等の操作を行うための光学系操作レバーであ
る。
【0014】操作部2の後部に連結された可撓性連結管
7の先端にはコネクタ8が連結されており、このコネク
タ8は、後述する照明用ライトガイドファイババンドル
に対する照明光の供給及び先端部本体10に内蔵の固体
撮像素子で撮像された映像信号の処理等を行うための光
源装置兼ビデオプロセッサ(図示せず)に接続される。
【0015】図3は先端部本体10の正面図であり、1
1は、観察像を取り入れるための観察窓、12は、被写
体を照明する照明光を射出するための照明窓、13は処
置具挿通チャンネルの出口、14及び15は送気ノズル
及び送水ノズルである。
【0016】図4は、観察窓11と照明窓12の各中心
線を通る断面における挿入部1の先端部分の側面断面
図、図5はそのV−V断面図であり、4及び10は、前
出の湾曲部及び先端部本体である。
【0017】照明窓12には照明光の配光角を広げる凹
レンズ17が嵌め込まれていて、その内側にライトガイ
ドファイババンドル18の射出端が配置されている。ま
た観察窓11には、対物光学系の第1レンズであるカバ
ーレンズ20が嵌め込まれており、その内側に、対物レ
ンズ群21と固体撮像素子24等が配置されている。2
2はYAGレーザーカットフィルター、23はカバーガ
ラスである。
【0018】湾曲部4の骨組みは、複数の節輪をリベッ
トで回動自在に連結して構成されており、その最先端の
節輪4aが、先端部本体10の後端部外周面に被嵌され
て固定ネジ4bによって連結固定されている。
【0019】4cは、固定ネジ4bを螺合させるために
先端部本体10に形成された凹み内に配置されたネジ
駒、4dは湾曲操作ワイヤ、4eは、伸縮自在なゴム製
の外装チューブである。
【0020】図1は、通常観察状態における対物光学系
20,21と固体撮像素子24の周辺の構成を拡大して
示し、図6及び図8は、VI−VI断面及びVIII−VIII断面
を示している。
【0021】先端部本体10に軸線方向に形成された孔
に嵌挿固定された固定外筒27に対して、固定内筒28
(固定筒)が後側では図6にも示されるように直接嵌合
して固定ネジ29で固定され、前側においては両者2
7,28の間にスペース環30が介挿固着されていて、
両者27,28の間には両端部を除く全長にわたって一
定の隙間が確保されている。
【0022】カバーレンズ20は固定内筒28の先端に
水密的にカシメ固定されていて、カバーレンズ20の側
面と先端部本体10との間を塞ぐように前蓋31がスペ
ース環30に接合されている。
【0023】前蓋31とカバーレンズ20の側面との間
の隙間には脱泡したエポキシ系接着剤が充填されてお
り、前蓋31と先端部本体10との嵌合面にはシール用
のOリング32が装着されている。
【0024】固定内筒28内には、対物レンズ群21が
取り付けられた対物枠34と、観察像を撮像するための
固体撮像素子24が取り付けられた受像部枠35とが、
互いに独立して軸線方向に進退自在に嵌挿されている。
33はOリングである。
【0025】対物レンズ群21はレンズ筒36内に組み
付けられてカシメ固定されており、そのレンズ枠36が
対物枠34に接合されている。ただし、レンズ枠36を
対物枠34にネジ固定してもよい。
【0026】37は、不要周辺光をカットするための遮
光マスクである。明るさ絞りは対物レンズ群21の前端
面に配置されている。対物枠34と受像部枠35との間
には、両者34,35を遠ざける方向に付勢する第1の
圧縮コイルバネ47が介装されていて、ガタつきが防止
されている。
【0027】固体撮像素子24は、例えばTAB(テー
プオートメイティングボンディング)基板等の可撓性基
板44の先端に固着されていて、カバーガラス23が固
体撮像素子24の前端面に接合され、YAGカットフィ
ルター22がカバーガラス23の前端面に接合されてい
る。
【0028】可撓性基板44内には、固体撮像素子24
の駆動回路等を構成する電子部品が搭載されたバッファ
基板43が配置されていて、その後方に信号ケーブル4
5が引き出されている。
【0029】カバーガラス23と固体撮像素子24と可
撓性基板44の外周面には、電気絶縁性の薄い絶縁テー
プ38が連続的に巻かれていて、導電性の筒状体からな
るシールド筒40がその外側に被嵌されている。シール
ド筒40には信号ケーブル45のシールド線が接続され
ている。
【0030】シールド筒40の先端は固体撮像素子24
の側面の途中の位置にあるので、そこからカバーガラス
23の先端位置まで、絶縁テープ38の外面部分には脱
泡した電気絶縁性のエポキシ系接着剤41が充填されて
いる。
【0031】そして、その部分からシールド筒40の外
周にわたってさらに絶縁テープ39が連続的に巻かれて
いて、シールド筒40と受像部枠35との間の電気絶縁
性が確保されている。46は、受像部枠35内にゴミが
侵入するのを防止するために後端側に充填されたシリコ
ン系接着剤である。
【0032】このようにして固体撮像素子24と電子回
路とが収容されたシールド筒40は、受像部枠35にね
じ込まれた固定ネジ42により押圧固定されている。こ
の固定ネジ42は、通常観察状態でピント出し調整を行
う際に一旦緩めて、さらに後述する近接拡大観察状態に
切り換えてピントの確認を行い、良い状態ならば締め付
けてシールド筒40を受像部枠35に固定する。
【0033】ただし、その固定ネジ42の先端面とシー
ルド筒40の外周面との間には絶縁テープ39が介在し
ているので、受像部枠35とシールド筒40との間の電
気絶縁性が確保されている。
【0034】固定内筒28の外周面には、第1、第2及
び第3のカム溝51,52,53が形成された円筒形の
カム筒50が、軸線回りに回転自在に被嵌されており、
そのカム筒50を囲む位置に、操作ワイヤ25によって
駆動されて軸線方向にスライドするスライド筒55が配
置されている。
【0035】スライド筒55に穿設された孔に操作ワイ
ヤ25の先端が通されていて、その先端に抜け止め環5
7が固着されている。スライド筒55は、光学系操作レ
バー6を操作して操作ワイヤ25を操作部2側から牽引
する動作によって、図1において右方にスライド駆動さ
れる。
【0036】そして、操作ワイヤ25を逆方向(即ち、
前方)に移動させると固定内筒28の外周を囲んで配置
された第2の圧縮コイルバネ58の付勢力により、図1
において左方にスライド筒55がスライド駆動される。
なお、第2の圧縮コイルバネ58の付勢力は、通常観察
状態において第1の圧縮コイルバネ47の付勢力より強
く設定されている。
【0037】62と63は、挿入部1内において操作ワ
イヤ25を案内する二重構造の案内管であり、内側が可
撓性チューブ62、外側が断面形状が矩形の密着巻きコ
イルパイプ63からなり、固定外筒27に半田付け固定
された接続パイプ61に接着固定されている。可撓性チ
ューブ62は、挿入部1内の各種内蔵物に塗布された潤
滑剤が侵入するのを防止する機能を有する。
【0038】スライド筒55には、カム筒50に形成さ
れた第1のカム溝51に先端がガタ無く移動自在に係合
する第1のピン65が、内方に向けて突出する状態にね
じ込み固定されている。
【0039】また対物枠34には、第2のカム溝52に
頭部が係合する第2のピン66が外方に向けて突出する
状態にねじ込み固定されており、受像部枠35には、第
3のカム溝53に頭部が係合する第3のピン67が外方
に向けて突出する状態にねじ込み固定されている。
【0040】なお、固定内筒28には、第2のピン66
と第3のピン67が通過する直進溝68,69が軸線と
平行方向に形成されている。また、第2のピン66と第
3のピン67は、頭部が第2のカム溝52と第3のカム
溝53に係合するので、図9にも示されるように、組み
立て時にドライバーの先を係合させるスリ割り溝66
a,67aが、側面に露出しない半月状の窪みにより形
成されている。
【0041】図7は、第1ないし第3のカム溝51,5
2,53と第1ないし第3のピン65,66,67との
係合状態を示す展開図であり、各ピン65,66,67
は図1及び図8等に示される通常観察状態の位置にあ
る。
【0042】なお、第1のカム溝51がカム筒50の軸
線方向(即ち、光軸方向)となす角度θは、軽い操作力
量で円滑な動作を行わせるために10°〜45°の範囲
にあることが望ましい。この実施の形態ではθ≒30°
に設定されている。
【0043】この通常観察状態から操作部2の光学系操
作レバー6を操作して操作ワイヤ25を牽引すると、図
10に示されるように、スライド筒55が第2のコイル
バネ58の付勢力に抗して後方(図10において右方)
にスライドし、それと共に移動する第1のピン65と第
1のカム溝51との係合によって、カム筒50が軸線回
りに回転駆動される。その回転角度は最大で90°であ
る。
【0044】カム筒50が軸線回りに回転すると、カム
筒50に形成された第2及び第3のカム溝52,53と
係合する第2及び第3のピン66,67が軸線方向に移
動させられ、対物枠34が前方(図10において左方)
にスライドすると共に受像部枠35が後方(図10にお
いて右方)にスライドする。
【0045】なお、第1のカム溝51の長さはカム筒5
0の回転角にしてちょうど90°であるが、第2と第3
のカム溝52,53はカム筒50を90°回転させたと
きの両端部分が共に第1のカム溝51より長く形成され
ている。その結果、第1のカム溝51とそれに係合する
第1のピン65が、カム筒50の回転角度を規制するス
トッパになっている。
【0046】図11は、カム筒50が90°回転した状
態の第1ないし第3のカム溝51,52,53と第1な
いし第3のピン65,66,67との係合状態を示す展
開図であり、図12はXII−XII断面を示している。
【0047】この図10ないし図12に示される状態に
おいては、カバーレンズ20は移動することなく対物レ
ンズ群21が前方に移動して、固体撮像素子24が後方
に移動する。
【0048】その結果、ズーミングが行われて、例えば
通常観察時には視野角が120°で観察距離が5〜10
0mmの範囲だったものが、視野角が40°で観察距離
が2〜4mmの範囲になって、顕微鏡的な近接拡大観察
状態になる。
【0049】そして、光学系操作レバー6を中間の任意
の位置で止めれば、操作ワイヤ25とスライド筒55を
介して駆動される対物枠34と受像部枠35とが移動範
囲の中間位置で止まって、通常観察状態と近接拡大観察
状態との間の任意の倍率で観察することができる。
【0050】再び図1を参照して、上述のように構成さ
れた装置において、ズーミングを行うために先端部本体
10に内蔵された金属部品のほとんどは、できるだけ肉
厚を薄くするためにステンレス鋼によって形成されてい
る。特に、隣の部品と摺接するために強度を要する部品
(下記の表面処理の対象となっている部品)は全てステ
ンレス鋼によって形成されている。
【0051】そして、ズーミング動作に伴って摺接する
二つの部品のうち一方の部品には硬質の潤滑処理が施さ
れ、その相手方の部品には硬質の潤滑処理より軟らかい
潤滑処理が施されるか、潤滑処理が行われずに例えば金
属地肌のままになっている。
【0052】具体的には、各動作部品を支える支持体で
ある固定内筒28には軟らかい潤滑処理が施されてい
る。軟らかい潤滑処理とは、例えば、塗料に潤滑材を含
んだ潤滑塗装(ドライルーブ処理)であり、潤滑材とし
ては例えばフッ素樹脂及びモリブデンの一方又は双方を
用いることができる。その膜厚は、例えば5〜10μm
程度である。
【0053】その固定内筒28の内周面に摺接する対物
枠34と受像部枠35には、硬質の潤滑処理が施されて
いる。硬質の潤滑処理とは、例えば、金属メッキに潤滑
材を含んだ潤滑メッキであり、潤滑材としては例えばフ
ッ素樹脂及びモリブデンの一方又は双方を用いることが
できる。メッキ厚は、例えば1〜10μm程度である。
【0054】そして、固定内筒28の外周面に摺接する
カム筒50には硬質の潤滑処理が施されており、カム筒
50に形成された三つのカム溝51,52,53と係合
する三つのピン65,66,67は、表面処理を施すこ
となく、ステンレス鋼の地肌のまま配置されている。
【0055】また、この機構のハウジング的部品である
固定外筒27には上述の硬質の潤滑処理が施され、その
固定外筒27とカム筒50との間で摺動するスライド筒
55には、上述の軟らかい潤滑塗装が施されている。
【0056】なお、図8及び図12に示されるように、
スライド筒55と固定外筒27とはスライド筒55の突
出部の両側面部Aにおいてのみ嵌合し、その他の部分に
は両部品間にクリアランスが設けられている。
【0057】このような構成により、ズーミングを行う
ための動作に伴って摺接しあう部品が同じ材質で形成さ
れていても、両部品間で摺接面の硬さが相違し、しかも
滑り性がよいので、ズーミング動作が繰り返されても摺
接面に引っ掛かりが発生しない。
【0058】実験によれば、200〜300回程度の使
用で作動にざらつきが発生して動きが悪くなり、最終的
には1000回程度で作動不能になっていた従来の機構
が、2000回以上全く問題なく使用することができ
た。
【0059】なお、ズーミング機構に係わる各部品の少
なくとも観察光路に露出する部分は反射防止のために黒
色の潤滑処理又は黒色の潤滑処理とすべきことは当然で
ある。また、観察光路に露出しない部分は、透明、黒色
その他どのような色の処理であっても差し支えない。
【0060】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
るものではなく、例えば潤滑処理及び潤滑塗装は部品全
体に施す必要はなく、少なくとも相手部品との摺接面に
施されていればよい。
【0061】また、本発明の対象となる内視鏡の光学系
駆動機構は、例えばフォーカシングが行われる機構、フ
ォーカシングとズーミングの両方が行われる機構、或い
は、内視鏡の接眼部に配置された機構や接眼部に着脱自
在に取り付けられる光学アダプター(例えばズームアダ
プター等)であってもよい。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、内視鏡の観察光学系の
状態を調整するための動作に伴って互いが接触した状態
で相対的に移動する二つの部品のうち一方の部品の相手
部品との接触面に硬質の潤滑処理を施したことにより、
摺接しあう部品が同じ材質で形成されていても、両部品
間で摺接面の硬さが相違し、しかも滑り性がよいので、
繰り返し使用後の作動性が低下せず優れた耐久性を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の通常観察状態の対物光学
系部分の拡大側面断面図である。
【図2】本発明の実施の形態の内視鏡の全体構成を示す
側面図である。
【図3】本発明の実施の形態の内視鏡の挿入部先端の正
面図である。
【図4】本発明の実施の形態の内視鏡の挿入部先端の側
面断面図である。
【図5】本発明の実施の形態の図4におけるV−V断面
図である。
【図6】本発明の実施の形態の図1におけるVI−VI断面
図である。
【図7】本発明の実施の形態の通常観察状態のカム溝と
ピンとの係合状態を示す展開図である。
【図8】本発明の実施の形態の図1におけるVIII−VIII
断面図である。
【図9】本発明の実施の形態のピンの斜視図である。
【図10】本発明の実施の形態の近接拡大観察状態の対
物光学系部分の拡大側面断面図である。
【図11】本発明の実施の形態の近接拡大観察状態のカ
ム溝とピンとの係合状態を示す展開図である。
【図12】本発明の実施の形態の図10におけるXII−X
II断面図である。
【符号の説明】
21 対物レンズ群 27 固定外筒 28 固定内筒 34 対物枠 35 受像部枠 50 カム筒 51,52,53 カム溝 55 スライド筒 65,66,67 ピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 星野 隆一 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内 Fターム(参考) 2H040 BA00 BA03 BA05 CA22 DA03 DA12 DA17 DA18 DA19 GA02 2H044 AA10 BD06 BD20 BF03 DA01 DA02 DB01 DD07 EF03 EF07 2H087 KA10 LA03 MA13 PA03 PA18 PB04 QA01 QA07 QA18 QA21 QA26 QA34 QA42 QA45 SA04 SA07 SA09 SA63 SA72 SB02 SB14 4C061 AA00 BB02 CC06 DD03 FF40 JJ01 LL02 NN01 PP08 PP12 PP13 RR06 RR17

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内視鏡の観察光学系の状態を調整するため
    の動作に伴って互いが接触した状態で相対的に移動する
    部品と部品を同じ材質で形成すると共に、その一方の部
    品の相手部品との接触面に硬質の潤滑処理を施したこと
    を特徴とする内視鏡の光学系駆動機構。
  2. 【請求項2】上記一方の部品の相手部品との接触面に硬
    質の潤滑処理が施されると共に、他方の部品の相手部品
    との接触面に上記硬質の潤滑処理より軟らかい潤滑処理
    が施されている請求項1記載の内視鏡の光学系駆動機
    構。
  3. 【請求項3】上記硬質の潤滑処理が、金属メッキに潤滑
    材を含んだ潤滑メッキである請求項1又は2記載の内視
    鏡の光学系駆動機構。
  4. 【請求項4】上記軟らかい潤滑処理が、塗料に潤滑材を
    含んだ潤滑塗装である請求項2又は3記載の内視鏡の光
    学系駆動機構。
  5. 【請求項5】上記潤滑材がフッ素樹脂及びモリブデンの
    少なくとも一方を含んでいる請求項1、2、3又は4記
    載の内視鏡の光学系駆動機構。
  6. 【請求項6】上記各部品がステンレス鋼によって形成さ
    れている請求項1ないし5のいずれかの項に記載の内視
    鏡の光学系駆動機構。
  7. 【請求項7】上記各部品が、内視鏡の対物光学系のズー
    ミング又はフォーカシングを行うために上記内視鏡の挿
    入部先端に内蔵された機構の部品である請求項1ないし
    6のいずれかの項に記載の内視鏡の光学系駆動機構。
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