JP4789317B2 - 内視鏡装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、挿入部先端部に設けられる対物光学系に、固定光学系と移動光学系とを備えた内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡の挿入部先端部に設けた対物光学系に移動光学系を設けた内視鏡が知られている。例えば、特公平4−254号公報にはレンズ枠を光軸方向にスライド移動させるための操作ワイヤを、半田付けによらずにレンズ枠に連結した内視鏡が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特公平4−254号公報の内視鏡では、移動レンズ枠に相当するレンズ枠と、固定レンズ枠に相当する収納部との位置決めが摺動面のみで行われている。このため、レンズ枠を摺動させるため、このレンズ枠と収納部との間に多少の隙間を設けなければならなかった。
【0004】
一方、操作ワイヤは、レンズ枠と収納部との摺動軸に対して異なる位置に固定されていた。したがって、操作ワイヤに撓み等が生じて前記摺動軸方向と平行でない方向の力が働いた場合、レンズ枠に対して回転トルクが加わる。
【0005】
そして、上述した回転トルクが働くこと及び隙間があることによって、レンズ枠が収納部内で傾き、収納部とレンズ枠との接点が両端部の2点支持になって、レンズ枠が収納部内で引っ掛かる不具合が生じるおそれがあった。
【0006】
この不具合を防止するためには、レンズ枠と収納部との隙間を少なくして傾きを抑える方法と、レンズ枠の軸方向長さを長くして2点支持状態になった場合に2点支持間距離を長くさせることで傾き角度を抑える方法とが考えられる。
【0007】
しかし摺動性を確保して、隙間を小さくするためには部品を極めて高精度に加工することが要求され、この結果原価が高くなってしまう。一方、レンズ枠の長さ寸法を長くすることによって先端硬質部長が長くなって、細い管腔内等の検査を行い難くなってしまう。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、移動光学系の対物光学系光軸に対する移動を、先端硬質部長を長くすることなく、原価を上げることなく高精度に行える内視鏡を提供することを目的にしている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の内視鏡は、挿入部先端硬性部に配設される対物光学系を、この先端硬性部に固設される固定レンズ枠に光学レンズを配設した固定光学系と、前記固定レンズ枠の光学レンズの光軸に略一致するように配設した光学レンズを前記光軸方向に対して摺動する移動レンズ枠に配設した移動光学系とで構成した内視鏡であって、
前記固定レンズ枠の光軸方向に形成した切り欠き部と、前記移動レンズ枠に一体加工され、前記固定レンズ枠の切り欠き部を通して前記固定レンズ枠の側方に突出する柄部と、を有し、前記移動光学系の前記固定光学系の光軸方向に対する移動を規制する移動規制手段を前記固定レンズ枠と前記移動レンズ枠との摺動部とは異なる位置に設け、前記柄部が突出する前記移動レンズ枠の中間部分の外周面に、前記固定レンズ枠との接触抵抗を減らすための逃げ部を凹設し、前記移動レンズ枠に前記柄部を一体加工する際に生じる角部が前記逃げ部から突出しないよう前記逃げ部を設定している。
【0010】
この構成によれば、固定レンズ枠と移動レンズ枠との摺動部以外で、移動光学系の固定光学系の光軸に対する移動を規制している。このため、固定レンズ枠内で移動レンズ枠が2点支持状態になることが防止される。加えて、固定レンズ枠の側方に突出する柄部を移動レンズ枠に一体加工した場合にも、当該柄部を一体加工する際に生じる角部の除去加工などの工程が不必要である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1ないし図7は本発明の一実施形態に係り、図1は内視鏡装置の構成を説明する図、図2は挿入部の先端硬性部の構成を説明する長手方向断面図、図3は通常観察時の対物光学ユニットの構成を説明する長手方向断面図、図4は図3のA−A線における第2固定レンズ枠と押さえ環との関係を説明する断面図、図5は図3のB−B線における第2固定レンズ枠と移動レンズ枠との関係を主に説明する図、図6は図3のC−C線における第2固定レンズ枠の突出部と保持部材との関係を説明する図、図7は拡大観察時の対物光学ユニットを説明する長手方向断面図である。
【0012】
図1に示すように本実施形態の内視鏡装置1は、撮像手段を内蔵した内視鏡2と、この内視鏡2に照明光を供給する光源装置3と、前記内視鏡2の撮像手段に対する信号処理を行うビデオプロセッサ4と、このビデオプロセッサ4から出力される映像信号を表示するモニタ5とで主に構成され、前記ビデオプロセッサ4には図示しないVTRデッキ、ビデオプリンタ、ビデオディスク、画像ファイル装置等が接続できるようになっている。
【0013】
前記内視鏡2は、細長で可撓性を有する挿入部6と、この挿入部6の基端に設けられた操作部7と、この操作部7の側部から延出するユニバーサルコード8とで構成され、このユニバーサルコード8の端部にはコネクタ部9が設けられている。前記挿入部6と操作部7との接続部分には急激な曲がりを防止するための操作部折れ止め部材10が設けられている。
【0014】
前記挿入部6は、先端側から順に、後述する対物光学系である対物光学ユニットを内蔵した先端硬性部11、複数の関節駒を連設して所望の角度に湾曲可能な湾曲部12、可撓性を有する可撓管部13を連接している。
【0015】
前記操作部7には観察画像のフリーズ、レリーズ等の操作を行う複数のリモートスイッチ14や送気・送水操作を行う送気・送水ボタン15,吸引操作を行う吸引ボタン16,前記湾曲部12の上下/左右方向の湾曲操作を行う湾曲操作ノブ17が設けられている。この湾曲操作ノブ17の内側には焦点切換レバー18が設けられている。
【0016】
前記コネクタ部9は、前記光源装置3に着脱自在に接続され、側部には電気コネクタ受け19が設けられている。この電気コネクタ受け19には前記ビデオプロセッサ4と電気的に接続するための接続コード20が着脱自在に装着されるようになっている。また、このコネクタ部9には加圧管口金21,送水管口金22,吸引管口金23が設けられており、図示しない流体制御装置や吸引装置と接続できるようになっている。
【0017】
なお、符号24は操作部7の前側端部近傍に設けられた鉗子挿入口であり、この鉗子挿入口24から生検鉗子等の処置具を挿入することにより、挿入部内を挿通する図示しない鉗子チャンネルを経て先端硬性部11のチャンネル開口より処置具の先端を突出させることができるようになっている。
【0018】
図2に示すように先端硬性部11は、金属製、例えばステンレス材で略円柱形状に形成された先端部本体25と、この先端部本体25の先端側に被嵌されて接着剤によって一体的に固定された樹脂製の先端カバー26とで構成されている。この先端部本体25の基端部には前記湾曲部12を構成する複数の湾曲駒12a,…を覆う湾曲ゴムチューブ28の先端部が被覆されており、この先端部本体25に糸巻き接着部を設けて強固に固定されている。なお、前記先端部本体25の基端部には湾曲部12を構成する最先端の湾曲駒12aが固定されている。
【0019】
前記先端部本体25には対物光学ユニット(以下対物ユニットと略記する)30を配置する貫通孔27が形成されている。この貫通孔27は、先端側が細径に形成されており、対物ユニット30と先端部本体25との間には水密を確保する水密リング29が配置されるようになっている。
【0020】
なお、前記先端部本体25には前記光源装置3からの照明光を伝達する図示しないライトガイドケーブル、処置具を挿通するための図示しない鉗子挿通チャンネル、前記対物ユニット30の先端に配された観察窓を兼ねる光学レンズ33aに向けて送気及び送水を行うための図示しないノズルに気体及び液体を供給するための図示しない送気・送水管路等が挿通配置されている。
【0021】
また、前記対物ユニット30の基端には図示しない固体撮像素子が配設され、この固体撮像素子から延出する信号ケーブル(不図示)が、挿入部6,操作部7,ユニバーサルコード8,コネクタ部9及び接続コード20を介してビデオプロセッサ4に電気的に接続されている。
【0022】
ここで、前記図2ないし図7を参照して対物ユニット30の具体的な構成及び作用を説明する。
前記対物ユニット30は、図2及び図3に示すように固定光学系と移動光学系とを有して構成されている。
【0023】
図に示すように固定光学系は、先端部本体25に固設された第1固定レンズ枠31に例えば複数の光学レンズ33a,33b,33cを配設して構成した先端側レンズ群33と、第2固定レンズ枠32に例えば複数の光学レンズ34a,34bを配設して構成した基端側レンズ群34とで構成されている。
【0024】
一方、移動光学系は、前記先端側レンズ群33と前記基端側レンズ群34との間を移動するように構成された移動レンズ枠35に前記固定光学系の光軸と一致するように例えば可変焦点レンズ36を配設して構成されている。
【0025】
前記移動レンズ枠35は、前記焦点切換レバー18を操作することで図2中実線に示す拡大観察位置から図2中では一点鎖線(図3に示す位置)に示す広角観察位置までの間を移動して、通常の観察及び拡大による観察を行える。
【0026】
図2ないし図4に示すように前記第2固定レンズ枠32の先端部の断面形状は、前記第1固定レンズ枠31及び移動レンズ枠35が配置される貫通孔32aを有する略円形形状であり、図中下部側には先端側で開放して光軸に沿って細長な切り欠き部32bが形成されている。また、この第2固定レンズ枠32の外周面側には蓋部材37で水密に接着固定される貫通孔38aを有する突出部38bを設けた略逆さ凸字形状の押さえ環38が設けられている。
【0027】
なお、 前記貫通孔38aは、後述するワイヤ受け部材41に対向する、組み付けのための透孔であり、組み付け完了後に前記蓋部材37が水密的に接着固定されるようになっている。また、符号39は断面形状を略U字形状で細長に形成した後述する防塵カバーであり、前記突出部38bの周囲に接着剤等によって水密に接着固定されている。
【0028】
図2、図3、図5に示すように前記第2固定レンズ枠32の中途部の断面形状は先端側より太径な円形形状であり、先端側と同様前記移動レンズ枠35が配置される貫通孔32aを有している。この第2固定レンズ枠32の下端部には平行な平面部を有する一対の段部32cが形成されており、この平面部に前記防塵カバー39の端面部が接着剤等によって水密に接着固定されている。
【0029】
一方、前記貫通孔32aに配置される移動レンズ枠35は、前記第1固定レンズ枠31の基端部を遊嵌状態で配置させる凹部35aを形成した略円筒形状のパイプ部35bと、前記切り欠き部32bを介して前記第2固定レンズ枠32の外表面より外側に突出する柄部35cとで構成されている。この柄部35cには移動規制手段を構成するワイヤ受け部材41が配置される構成になっている。
【0030】
前記ワイヤ受け部材41には前記移動レンズ枠35を対物ユニット30の光軸に沿って移動させるための操作ワイヤ43の端部が半田等によって一体的に固定されている。このワイヤ受け部材41には前記柄部35cに螺合固定するための雄ネジ部41aが設けられるとともに、前記操作ワイヤ43を光軸方向に対して略平行に規制するガイド部41bが設けられている。
【0031】
そして、前記パイプ部35bの中間部分に逃げ部35dを形成して前記第2固定レンズ枠32の内周面と移動レンズ枠35の外周面との接触抵抗を減らしている。
【0032】
また、前記移動レンズ枠35に対して前記柄部35cを一体加工する際、必然的に生じる角部35θを前記第2固定レンズ枠32の内面に接することがないように、つまり前記パイプ部35bの外径より突出しない加工としている。
【0033】
図2、図3、図6に示すように前記第2固定レンズ枠32の基端部の断面形状は、貫通孔32aを有する略円形形状の一部(図中下部)に突出部32dを設けた略逆さ凸字形状になっている。この突出部32dには一端部をワイヤ受け部材41に固定し、他端部を操作部7内で前記焦点切換レバー18に連結した操作ワイヤ43が挿通するワイヤガイド管44を保持する前記ガイド部41bの移動規制手段の規制部材となる保持部材45が前記ワイヤ受け部材41と同軸になるように螺合固定される。
【0034】
前記保持部材45の先端部には前記ワイヤ受け部材41のガイド部41bの外周を隙間を持った状態で覆う係入凹部45aが設けられている。この係入凹部45aとガイド部41bとの隙間は、前記移動レンズ枠35が前記第2固定レンズ枠32の貫通孔32a内で傾いた際、食い付きを生じる前に前記ワイヤ受け部材41のガイド部41bが保持部材45の内面に接するように設定してある。
【0035】
また、前記第2固定レンズ枠32の切り欠き部32bと、移動レンズ枠35の柄部35cとの間にも所定の隙間が設けられており、この隙間は前記ガイド部41bと保持部材45との隙間より大きく設定してある。
【0036】
さらに、保持部材45の長さ寸法は、前記移動レンズ枠35が移動した際、常にワイヤ受け部材41のガイド部41bを外装するように設定してある。
【0037】
又、保持部材45の先端側外周側には前記柄部35cの移動量を規制するストッパ部46が設けてある。
【0038】
前記突出部32dの外形形状は、前記押さえ環38の突出部38bと同形状であり、この突出部32dの周囲には前記防塵カバー39が接着配置されている。つまり、前記防塵カバー39は、前記切り欠き部32bを塞いだ状態で第2固定レンズ枠32及び押さえ環38に水密的に接着固定されている。前記防塵カバー39は、突出部38b、段部32cの平面部、突出部32dに面接触して内部空間の水密を確保し、面接触によって接着固定することによって接着剤が内部に流れ込むことを防止している。なお、前記貫通孔32aにはCCD枠40が配置される。
【0039】
上述のように構成した対物ユニット30の作用を説明する。
操作部7に設けられている焦点切換レバー18を操作して操作ワイヤ43を押し込み操作する。すると、移動レンズ枠35に一体なワイヤ受け部材41が先端側に移動することによって、可変焦点レンズ36が先端側に移動する。このことによって、対物ユニット30は前記図3に示した通常観察状態になる。
【0040】
その状態で挿入部6を管路内等へ挿入して通常の検査を行う。この通常観察状態において、拡大観察による精査が必要になった場合には前記焦点切換レバー18を上述と逆方向に操作する。すると、前記可変焦点レンズ36が基端側に移動して、対物ユニット30は図7に示す拡大観察状態になる。
【0041】
このとき、前記移動レンズ枠35の柄部35c近傍の操作ワイヤ43は、ワイヤ受け部材41のガイド部41bによって光軸方向に平行に保持されているので、前記操作ワイヤ43による移動操作を行った場合、移動レンズ枠35が傾くことなく移動することができる。
【0042】
また、移動レンズ枠35が仮に傾いてしまった場合でも、この移動レンズ枠35が第2固定レンズ枠32の内面に接触して食い付き状態になる前に、ワイヤ受け部材41のガイド部41bが保持部材45の内面に当接して移動レンズ枠35の傾きを規制することができる。
【0043】
さらに、移動レンズ枠35が回転方向について振れてしまった場合には、前記第2固定レンズ枠32の切り欠き部32bが移動レンズ枠35の柄部35cに当接する前に、ワイヤ受け部材41のガイド部41bが保持部材45の内面に当接して回転を規制することができる。
【0044】
また、前記移動レンズ枠35の角部35θが第2固定レンズ枠32の内面に接しない構成であるため角部35θの除去加工などの工程が不必要である。
【0045】
なお、前記拡大観察時の拡大倍率は、組立時にストッパ部46を調整することで任意に設定可能でなる。
【0046】
このように、ワイヤ受け部材と保持部材とによって移動レンズ枠の傾き及び回転を規制することによって先端硬質部長を長くすることなく、高精度に移動させることができる。また、移動レンズ枠に逃げ部を形成したことによって移動レンズ枠全周が第2固定レンズ枠の内面に接することをなくして良好な作動状態を得ることができる。
【0047】
図8は対物ユニットの他の構成を説明する図である。
図に示すように本実施形態の対物ユニット30Aでは、移動レンズ枠35を一可動端である通常観察状態にしたとき、逃げ部35dに相対する位置の第2固定レンズ枠32に、前記移動レンズ枠35と前記第2固定レンズ枠32との間の摺動性を高めるためのグリスを注入するグリス注入口50が設けている。
【0048】
そして、このグリス注入口50に着脱自在な水密蓋51を設けている。この水密蓋51は、前記第2固定レンズ枠32の外表面から突出しない状態で固定される。
【0049】
なお、前記グリス注入口50の設置位置は、移動レンズ枠35を他可動端である最大拡大状態にしたとき、逃げ部35dに相対する位置にしてもよい。その他の構成は上述した実施形態と同様であり、同部材には同符合を付して説明を省略している。
【0050】
ここで、対物ユニット30Aの作用を説明する。
対物ユニット30Aを組み立てた後、移動レンズ枠35を可動端である通常観察状態位置又は拡大観察状態位置にする。そして、グリス注入口50よりグリスを注入する。このとき、逃げ部35dはグリス注入口50に相対する位置に配されているので全周に渡ってグリスが行き渡る。その後、水密蓋51を組み付ける。このことにより、良好な作動性を得ることができる。また、水密蓋51を取り付けたことによってグリスを注入した逃げ部35dへのゴミ及び湿気の浸入が防止される。さらに、通常観察と拡大観察とを繰り返し続けると作動性が低下した場合には水密蓋51を取り外し、上述のようにグリスを補充することで初期状態の作動性が再び得ることができる。
【0051】
このように、対物ユニットを組み付けた後にグリスを塗布することが可能であるため、作業性を大幅に向上させることができる。また、たとえ作動性が低下した場合でも対物ユニットを分解することなく、水密蓋を外してグリスを充填することによって再び初期状態の作動性を得ることができる。
【0052】
なお、前記移動レンズ枠を可動端に配するのみで摺動面にグリスを塗布することができるとともに、逃げ部の両端が移動レンズ枠の外面と第2固定レンズ枠との内面とによって略塞がれた状態になっているので、不要な部分にグリスが流出して観察性能等へ悪影響を及ぼすことが防止される。
【0053】
なお、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【0054】
[付記]
以上詳述したような本発明の上記実施形態によれば、以下の如き構成を得ることができる。
【0055】
(1)挿入部先端硬性部に配設される対物光学系を、この先端硬性部に固設される固定レンズ枠に光学レンズを配設した固定光学系と、前記固定レンズ枠の光学レンズの光軸に略一致するように配設した光学レンズを前記光軸方向に対して摺動する移動レンズ枠に配設した移動光学系とで構成した内視鏡において、
前記移動光学系の前記固定光学系の光軸方向に対する移動を規制する移動規制手段を、前記固定レンズ枠と前記移動レンズ枠との摺動部とは異なる位置に設けている。
【0056】
(2)前記移動規制手段は、前記対物光学系の光軸に対して前記移動光学系の摺動軸を略平行に保持する付記1記載の内視鏡。
【0057】
(3)前記移動規制手段は、前記固定レンズ枠の中心軸と、前記移動レンズ枠の摺動軸とを略平行に保つ付記1記載の内視鏡。
【0058】
(4)前記移動規制手段は、前記固定レンズ枠の光軸方向に形成した切り欠き部と、
前記移動レンズ枠に設けられ、前記固定レンズ枠の切り欠き部を通して前記固定レンズ枠の側方に突出する柄部と、
この柄部に固定され、前記移動レンズ枠を摺動操作する操作ワイヤと、
この操作ワイヤと前記柄部との固定部近傍を、前記摺動軸と略平行に保つガイド部を有するワイヤ受け部材と、
を具備する付記1記載の内視鏡。
【0059】
(5)前記ガイド部の位置を規制する規制部材は、前記ワイヤ受け部材のガイド部を外装する付記4記載の内視鏡。
【0060】
(6)前記切り欠き部と前記柄部との隙間を、前記ワイヤ受け部材のガイド部と前記規制部材との隙間より大きく設定した付記4記載の内視鏡。
【0061】
(7)前記ワイヤ受け部材のガイド部と前記規制部材との隙間を、前記固定レンズ枠内で前記移動レンズ枠が傾いた際に生じる前記ガイド部端の移動量より小さく設定した付記6記載の内視鏡。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、移動光学系の対物光学系光軸に対する移動を、先端硬質部長を長くすることなく、原価を上げることなく高精度に行える内視鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図7は本発明の一実施形態に係り、図1は内視鏡装置の構成を説明する図
【図2】挿入部の先端硬性部の構成を説明する長手方向断面図
【図3】通常観察時の対物光学ユニットの構成を説明する長手方向断面図
【図4】図3のA−A線における第2固定レンズ枠と押さえ環との関係を説明する断面図
【図5】図3のB−B線における第2固定レンズ枠と移動レンズ枠との関係を主に説明する図
【図6】図3のC−C線における第2固定レンズ枠の突出部と保持部材との関係を説明する図
【図7】拡大観察時の対物光学ユニットを説明する長手方向断面図
【図8】対物ユニットの他の構成を説明する図
【符号の説明】
30…対物光学ユニット
31…第1固定レンズ枠
32…第2固定レンズ枠
32b …切り欠き部
33…先端側レンズ群
34…基端側レンズ群
35…移動レンズ枠
35c…柄部
41…ワイヤ受け部材
43…操作ワイヤ
45…保持部材
Claims (5)
- 挿入部先端硬性部に配設される対物光学系を、この先端硬性部に固設される固定レンズ枠に光学レンズを配設した固定光学系と、前記固定レンズ枠の光学レンズの光軸に略一致するように配設した光学レンズを前記光軸方向に対して摺動する移動レンズ枠に配設した移動光学系とで構成した内視鏡において、
前記固定レンズ枠の光軸方向に形成した切り欠き部と、前記移動レンズ枠に一体加工され、前記固定レンズ枠の切り欠き部を通して前記固定レンズ枠の側方に突出する柄部と、を有し、前記移動光学系の前記固定光学系の光軸方向に対する移動を規制する移動規制手段を前記固定レンズ枠と前記移動レンズ枠との摺動部とは異なる位置に設け、
前記柄部が突出する前記移動レンズ枠の中間部分の外周面に、前記固定レンズ枠との接触抵抗を減らすための逃げ部を凹設し、
前記移動レンズ枠に前記柄部を一体加工する際に生じる角部が前記逃げ部から突出しないよう前記逃げ部を設定したことを特徴とする内視鏡。 - 前記移動規制手段は、前記柄部に固定され、前記移動レンズ枠を前記光軸方向に移動させる操作ワイヤと、
この操作ワイヤの前記柄部との固定部近傍を、前記固定レンズ枠の光軸方向と略平行に保つガイド部を有するワイヤ受け部材と、を具備することを特徴とする請求項1記載の内視鏡。 - 前記ワイヤ受け部材の前記ガイド部を外装して前記ガイド部の位置を規制する規制部材を具備することを特徴とする請求項2記載の内視鏡。
- 前記切り欠き部と前記柄部との隙間を、前記ワイヤ受け部材のガイド部と前記規制部材との隙間より大きく設定したことを特徴とする請求項3記載の内視鏡。
- 前記ワイヤ受け部材のガイド部と前記規制部材との隙間を、前記固定レンズ枠内で前記移動レンズ枠が傾いた際に生じる前記ガイド部端の移動量より小さく設定したことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の内視鏡。
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