JP2000088609A - 操舵角検出装置 - Google Patents

操舵角検出装置

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JP2000088609A
JP2000088609A JP10261287A JP26128798A JP2000088609A JP 2000088609 A JP2000088609 A JP 2000088609A JP 10261287 A JP10261287 A JP 10261287A JP 26128798 A JP26128798 A JP 26128798A JP 2000088609 A JP2000088609 A JP 2000088609A
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sensor unit
steering angle
detection
sensor
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Takashige Matsuki
卓茂 松木
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Daihatsu Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】故障検知機能に優れ、しかも1つの信号がフェ
ール状態になっただけで操舵角検出機能が完全に失われ
るようなことも生じないようにして、車両安定性制御な
どを行うのに適する操舵角検出装置を提供をする。 【解決手段】車両のハンドル操作に対応して回転し、か
つ複数の第1領域11と第2領域12とが周方向に交互
に設けられた検知対象領域10を有するエンコーダプレ
ート1と、検知対象領域10に対して異なる位相で対向
し、かつ第1領域11と第2領域12とを区別して検知
可能な複数のセンサを組み合わせて構成されたセンサユ
ニットU1と、を具備している操舵角検出装置であっ
て、センサユニットU1に加え、他のセンサユニットU
2をさらに具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本願発明は、自動車などの車両のハンドル
の操舵角を検出するのに用いられる操舵角検出装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】自動車のコーナリング時の横すべりなど
を防止する車両安定性制御を行う場合や、四輪操舵制御
を行う場合には、ハンドルの操舵角や操舵方向を検出す
る必要がある。そこで、従来では、たとえば特開平9−
89590号公報に記載の操舵角検出装置がある。
【0003】この従来のものは、本願の図9に示すよう
に、エンコーダプレート8と、3つのセンサ9a〜9c
を有するフォトインタラプタとを組み合わせたものであ
る。エンコーダプレート8は、車両のハンドル操作に対
応して回転するものであり、その外周縁には複数の凹部
80が一定間隔で設けられている。上記3つのセンサ9
a〜9cは、エンコーダプレート8に対して異なる位相
で対向するように適当な角度間隔で設けられており、上
記凹部80に対向するときには「1」の検知信号を出力
する。これに対し、上記センサ9a〜9cが凹部80,
80間の凸状部分に対向するときには上記検知信号が
「0」となる。
【0004】この操舵角検出装置によれば、エンコーダ
プレート8が回転すると、たとえば図10(a)〜
(c)に示すような波形の3つの検知信号を出力させる
ことができる。したがって、この操舵角検出装置では、
上記3つの検知信号において理論上はあり得ない波形
(たとえば(0,0,0)や(1,1,1)の波形)が
生じた場合には、この操舵角検出装置が故障であると判
断し、同図(d)に示すように、フェール信号を出力す
ることができる。
【0005】従来では、上述した操舵角検出装置とは異
なる構成のものとして、たとえば特開平3−29810
号公報に記載のものがあるが、これは本願の図11に示
すように、エンコーダプレート8Aに対して2つのセン
サ9d,9eを対向させたものに過ぎない。このような
構成では、図12(a),(b)に示すような2つの検
知信号が出力されるに過ぎないために、エンコーダプレ
ート8Aの回転角度と回転方向の検出は可能であるもの
の、上記2つの信号の「1」と「0」との組み合わせを
参照するだけでは故障判定を行うことができず、たとえ
ば一方の信号が「1」と「0」とに複数回にわたって切
り替わっているにも拘わらず、他方の信号が「0」のま
まであるといった事態が生じることによって初めて故障
であると判定することができる。これに対して、図9に
示した先の操舵角検出装置では、センサから出力される
検知信号の組み合わせを参照することにより、図11に
示すものよりはその故障判定を早期に行うことができ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の操舵角検出装置では、いまだ次のような解決すべき
課題があった。
【0007】第1に、従来では、3つの信号が(0,
0,0)または(1,1,1)にならない限りは、操舵
角検出装置が故障であると判定できないために、その判
定が遅れ気味になる場合があった。すなわち、従来で
は、たとえば1つのセンサ9aが断線してその信号が
「0」になった場合であっても、他の2つの正常なセン
サ9b,9cが(1,1)の信号を出力しているときに
は、それら3つの信号は(0,1,1)であり、未だ故
障であるとの判定はなされない。従来では、その後2つ
のセンサ9b,9cから(0,0)の信号が出力される
ことによって、初めて操舵角検出装置が故障であると判
定され、実際に故障が生じてから故障判定に到るまでに
時間を要する場合があった。したがって、従来では、故
障の検知機能の点において、いまだ改善すべき余地があ
った。
【0008】第2に、従来では、3つのセンサを用いて
いるに過ぎないために、これらのセンサから出力される
3つの検知信号のうち、いずれか1つの検知信号がフェ
ール状態になっただけであっても、もはや上記操舵角検
出装置はそれ本来の機能を有しないものとなる。したが
って、従来では、1つの信号がフェール状態になると、
その後上記操舵角検出装置からは適正なデータを得るこ
とが直ちにできないこととなり、この点で不具合を生じ
る場合があった。すなわち、操舵角検出装置が故障であ
ると判定した後には、この操舵角検出装置から得られる
データを利用した車両安定性制御(たとえば車両旋回時
において内輪側の後輪に制動をかけて車両走行を安定さ
せる制御)や四輪操舵制御などを中止する必要がある。
ところが、上記操舵角検出装置の故障判定がたとえば車
両の高速旋回中に生じた場合において、これらの車両安
定性制御や四輪操舵制御などを即座に中止したのでは、
却って車両の安定性を損なう場合がある。このため、車
両が安定するまでは既に開始されている車両安定性制御
などを継続して実行することが望まれるが、従来では、
故障判定後においては適正なデータを得ることができな
いために、そのような要請に的確に応えることはできな
かったのである。
【0009】本願発明は、このような事情のもとで考え
出されたものであって、故障検知機能に優れ、しかも1
つの信号がフェール状態になっただけで操舵角検出機能
が完全に失われるようなことも生じないようにして、車
両安定性制御などを行うのに適する操舵角検出装置を提
供をすることをその課題としている。
【0010】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0011】本願発明によって提供される操舵角検出装
置は、車両のハンドル操作に対応して回転し、かつ第1
領域と第2領域とが周方向に交互に設けられた検知対象
領域を有するエンコーダプレートと、上記検知対象領域
に対して異なる位相で対向し、かつ上記第1領域と第2
領域とを区別して検知可能な複数のセンサを組み合わせ
て構成されたセンサユニットと、を具備している操舵角
検出装置であって、上記センサユニットが複数設けられ
ていることに特徴づけられる。
【0012】本願発明では、複数のセンサユニットのう
ちの1つのセンサユニットによってエンコーダプレート
の回転動作状況を検知できるのに加え、他のセンサユニ
ットによってもエンコーダプレートの回転動作状況を検
知することができる、いわゆる二重系または多重系の検
知システム構造にしているために、次のような効果が得
られる。
【0013】第1に、本願発明では、複数のセンサユニ
ットのいずれにも故障が発生していない限りは、1つの
センサユニットのセンサから得られるデータと他のセン
サユニットから得られるデータとは、一定の関係を維持
するはずであるから、上記複数のセンサユニットのそれ
ぞれから得られるデータどうしを照合することによっ
て、それらのデータが適正か否かを常時チェックしてお
くことができる。そして、上記複数のセンサユニットの
いずれか1つに故障が生じた場合には、上記複数のセン
サユニットから得られるデータどうしの一定の関係が即
座に崩れてしまう事態が発生するため、その時点で操舵
角検出装置に何らかの故障が発生したと迅速に判断する
ことが可能となる。したがって、3つのセンサから出力
される信号が一定の組み合わせになった時点で初めて操
舵角検出装置が故障であると判定していた従来のものよ
りも、故障の検知判断時期を早めることができ、故障判
定機能を高めることができる。
【0014】第2に、本願発明では、ハンドルの操舵角
や操舵方向の判別は、1つのセンサユニットの各センサ
から出力される信号のみならず、他のセンサユニットの
各センサから出力される信号に基づいても行うことがで
きる。したがって、たとえば1つのセンサユニットが故
障した場合には、それに代えて他のセンサユニットを利
用してハンドルの操舵角や操舵方向を判断することがで
きる。その結果、たとえば車両の高速旋回中に故障判定
がなされ、その後車両安定性制御を中止せざるを得ない
状況になった場合であっても、上記故障判定後は故障が
生じていない他のセンサユニットから得られるデータを
利用した車両安定性制御を暫定的に継続することがで
き、これによって車両を安定させることができるという
有効な措置をとることができる。
【0015】本願発明の好ましい実施の形態では、上記
複数のセンサユニットは、1つのセンサユニットの複数
のセンサから出力される検知信号と他の1つのセンサユ
ニットの複数のセンサから出力される検知信号とが互い
に逆の位相となるように設けられている。
【0016】このような構成によれば、1つのセンサユ
ニットの複数のセンサから出力される検知信号と、他の
1つのセンサユニットの複数のセンサから出力される検
知信号とは、装置各部に故障が無い限りは常に逆位相の
関係を維持するために、それらの検知信号が逆位相状態
にあるか否かを常にチェックしておくことによって、上
記各部に故障があるか否かの判断が容易に行える。ま
た、各部に故障が発生しない限りは、全ての検知信号が
同一種類の信号に揃うこと(たとえば各検知信号が
「0」と「1」の場合に(1,1,1,1)や(0,
0,0,0)に揃うこと)もないために、そのような信
号出力があったときにも直ちに故障が発生したものと判
断することが可能となる。
【0017】本願発明の他の好ましい実施の形態では、
上記検知対象領域に対する上記複数のセンサユニットの
各センサの位相は、1つのセンサユニットの複数のセン
サに対して他の1つのセンサユニットの複数のセンサが
上記1つのセンサユニットの複数のセンサどうしの位相
差の略1/2だけずれた位相とされている。
【0018】このような構成によれば、1つのセンサユ
ニットと他の1つのセンサユニットとのそれぞれのセン
サから出力される複数の検知信号を利用してエンコーダ
プレートの回転角度検出を行うと、その回転角度検出の
分解能を、1つのセンサユニットのみを用いる場合と比
較して2倍に高めることができる。また、このような構
成によって分解能を高めるようにすれば、エンコーダプ
レートの第1領域と第2領域とのそれぞれのピッチを微
小にする必要を無くすことが可能となり、エンコーダプ
レートの直径を小さくし、操舵角検出装置の小型化が図
れる。
【0019】本願発明のその他の特徴および利点につい
ては、以下の発明の実施の形態の説明から、より明らか
になるであろう。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0021】図1は、本願発明に係る操舵角検出装置の
一例を示す要部斜視図である。図2(a),(b)は、
エンコーダプレートに対する複数のセンサの取付位置の
具体例を示す説明図である。図3(a)〜(d)は、図
2に示す複数のセンサから出力される検知信号を示す説
明図である。
【0022】図1において、本実施形態の操舵角検出装
置Aは、エンコーダプレート1、第1のセンサユニット
U1、および第2のセンサユニットU2を具備して構成
されている。
【0023】上記エンコーダプレート1は、その概略形
状が薄肉の円板状であり、車両のステアリングコラム
(図示略)の下方に設けられて車両のハンドル(ステア
リングホイール)操作に対応して回転するシャフト2に
取付けられている。このエンコーダプレート1の外周縁
部10には、複数のスリット11が設けられており、ス
リット11とスリット11,11間の非スリット部12
とがこのエンコーダプレート1の周方向に沿って交互に
設けられている。これら複数のスリット11と複数の非
スリット部12とが設けられている部分が、本願発明で
いう検知対象領域に相当する。上記各スリット11およ
び各非スリット部12は、本願発明でいう第1領域およ
び第2領域にそれぞれ相当する。上記各スリット11と
各非スリット部12とは、それらの周方向の幅がそれぞ
れ等しいサイズに形成され、一定のピッチ角θで規則的
に等角度間隔に設けられている。
【0024】上記第1のセンサユニットU1は、いわゆ
る透過型のフォトインタラプタとして構成されており、
2つの光源(図示略)とこれらの光源に個別に対向する
2つのセンサ3a,3bとを組み合わせて構成されたも
のである。上記光源としてはたとえば発光ダイオードが
用いられているとともに、上記センサ3a,3bとして
はたとえばフォトダイオードまたはフォトトランジスタ
を有するものが用いられている。上記センサ3a,3b
のそれぞれは、これらと対向する位置に上記スリット1
1が存在するときには、上記光源から発せられてこのス
リット11を透過してきた光を受光することとなり、こ
の場合にはハイレベル「1」の検知信号を出力する。こ
れに対し、上記センサ3a,3bのそれぞれは、これら
と対向する位置に上記非スリット部12が存在するとき
には、上記光源から発せられた光が上記非スリット部1
2によって遮られることによりその光を受光しない状態
となるため、この場合にはハイレベルの検知信号は出力
されず、その検知信号がローレベル「0」となるように
構成されている。
【0025】上記第2のセンサユニットU2は、上記第
1のセンサユニットU1と同様な透過型のフォトインタ
ラプタとして構成されたものであり、2つの光源(図示
略)とこれらの光源に個別に対向する2つのセンサ3
c,3dとを組み合わせて構成されたものである。これ
らセンサ3c,3dが、スリット11に対向するときと
非スリット部12に対向するときとの信号出力の態様
は、先の第1のセンサユニットU1の場合と同様であ
る。
【0026】上記2つのセンサユニットU1,U2の計
4つのセンサ3a〜3dは、エンコーダプレート1の検
知対象領域に対して次のような関係に設けられている。
すなわち、図2(a)によく表れているように、上記セ
ンサ3a,3b間の角度θ1と上記センサ3c,3d間
の角度θ1とは等しく、たとえばθ1=(1+1/2)
・θとされている。ただし、センサ3aとセンサ3cど
うし、およびセンサ3bとセンサ3dどうしは、上述の
ピッチ角θの奇数倍分だけ互いに位置ずれしている。す
なわち、上記センサ3c,3dは、センサ3a,3bが
スリット11に対向しているときにはこれとは逆に非ス
リット部12に対向し、またセンサ3a,3bが非スリ
ット部12に対向しているときにはスリット11に対向
するように、センサ3a,3bに対して逆位相となる関
係に設けられている。このようなセンサ3a〜3dの位
相は、実質的には図2(b)に示したセンサ3a〜3d
の位相と同一である。図2(b)に示すセンサ3a〜3
dの配置では、各センサ間の寸法が小さく、2つのセン
サユニットU1,U2の全体のサイズからするとそのよ
うな配置が事実上困難であるため、図2(a)に示すよ
うな配置構造とされている。
【0027】次に、上記操舵角検出装置Aの作用につい
て説明する。
【0028】まず、上記エンコーダプレート1が図2
(a)の矢印N1方向に回転すると、上記4つのセンサ
3a〜3dからは、図3(a)〜(d)に示すような波
形の検知信号が出力される。センサ3a,3bから出力
される検知信号に対して、センサ3c,3dから出力さ
れる検知信号は同期している。ただし、センサ3a,3
bから出力される検知信号のパルス波形の立ち上がり時
期には、センサ3c,3dから出力される検知信号のパ
ルス波形は立ち下がっており、センサ3a,3bからの
検知信号とセンサ3c,3dからの検知信号とは互いに
逆位相の関係となっている。
【0029】上記操舵角検出装置Aでは、第1のセンサ
ユニットU1を構成する2つのセンサ3a,3bから出
力される2つの検知信号に基づいて、エンコーダプレー
ト1の回転角度の検出と回転方向の検出とを行う。その
一方、上記センサ3a,3bからの2つの検知信号を第
2のセンサユニットU2を構成する2つのセンサ3c,
3dから出力される2つの検知信号と常時照合し、それ
らの検知信号に異常があるかないかを相互チェックす
る。このチェックは、上記操舵角検出装置Aに接続され
た機器(マイクロプロセッサなど)を用いて行う。エン
コーダプレート1の回転角度、すなわち操舵角について
は、センサ3a,3bから出力される検知信号のパルス
数をカウントすることにより算出することができる。ま
た、回転方向については、センサ3a,3bからの検知
信号が(1,1)となった後に、それらの検知信号が
(0,1)になるか、あるいは(1,0)になるかによ
って判断することができる。エンコーダプレート1が矢
印N1方向に回転するときには、図3(a),(b)か
ら明らかなように、(1,1)の後に(0,1)とな
る。また、操舵角の中立点については、たとえば車両の
イグニッションキーをオンにした時点でセンサ3a,3
bがエンコーダプレート1に対向する部分を仮の基準点
として、その後車両が直進状態にあると推定される状況
となったときのエンコーダプレート1の角度を本来の中
立点としたり、あるいは車両が旋回したときの車速やヨ
ーレイトなどの各種のデータに基づいて実際の操舵角を
演算により算出することによって、本来の中立点を判定
する手法などを採用することができる。
【0030】上記センサ3a〜3dから出力される検知
信号のチェックは、次のようにしてなされる。すなわ
ち、センサ3a,3bから出力される検知信号が「1」
または「0」に切り替わるタミングは、センサ3c,3
dから出力される検知信号が「0」または「1」に切り
替わるタイミングと常に同一である筈であるから、それ
らのタイミングにずれを生じた場合には、この操舵角検
出装置Aが故障であると早期に判断することができる。
また、上記操舵角検出装置Aでは、センサ3a,3bの
検知信号に対してセンサ3c,3dの検知信号が常に逆
位相の関係にある筈であるから、本来ならば、計4つの
検知信号は、(1,1,0,0)、(1,0,0,
1)、(0,1,1,0)、および(0,0,1,1)
の計4種類の組み合わせのみであり、それ以外のたとえ
ば(1,1,1,1)、(0,0,0,0)、(1,
0,1,0)、(0,1,0,1)およびそれ以外の種
々の組み合わせにはならない。したがって、このような
信号が発生したときには、直ちに上記操舵角検出装置A
が故障であると判断することができる。
【0031】また、上記4つのセンサ3a〜3dのう
ち、いずれか1つのみに断線が生じた場合には、故障判
定前の正常な動作時の計4つの信号の状況などから、そ
の断線したセンサを特定することが可能である。その結
果、たとえば第1のセンサユニットU1のセンサ3aに
異常があると判断したときには、第1のセンサユニット
U1に代えて、第2のセンサユニットU2のセンサ3
c,3dから出力される検知信号に基づいて車両のハン
ドルの操舵角や操舵方向を知ることが可能となる。した
がって、たとえば操舵角検出装置Aが故障であると判定
された時点において、車両が高速でコーナリングを行っ
ているなどして車両に搭載されている車両の安定性制御
を行うための装置が動作状態にあるときには、上記第1
のセンサユニットU1に代えて、第2のセンサユニット
U2から得られるデータに基づいて車両の安定性制御を
続行し、車両を安定させることができる。このようにす
れば、車両の安定性制御が誤った操舵角や操舵方向のデ
ータに基づいてなされたり、あるいは車両の安定性制御
が急に中止されるようなことがないため、車両の走行安
定性を高めることが可能である。上記安定性制御が一段
落して車両が安定すると、その後は車両の安定性制御装
置が再作動しないようにすればよい。
【0032】図4(a),(b)は、第1のセンサユニ
ットU1と第2のセンサユニットU2との各センサの位
相を変更した例を示す説明図である。図5(a)〜
(d)は、図4に示す複数のセンサから出力される検知
信号を示す説明図である。なお、図4以降の各図におい
ては、先の実施形態と同一部分は同一符号で示し、その
説明は省略する。
【0033】図4(a)に示す構成では、第1のセンサ
ユニットU1のセンサ3a,3b間の角度θ1と、第2
のセンサユニットU2のセンサ3c,3d間の角度θ1
とは、先の実施形態と同様に互いに同一角度であり、た
とえばθ1=(1+1/2)・θとされている。ただ
し、図4(a)に示す構成では、センサ3aとセンサ3
cどうし、およびセンサ3bとセンサ3dどうしは、角
度θの偶数倍からθ/4を減じた角度分だけその角度が
ずれている。すなわち、上記4つのセンサ3a〜3d
は、図4(b)に示すように、2つのセンサ3a,3b
間の中央にセンサ3cが位置するとともに、センサ3
c,3d間の中央にセンサ3bが位置し、これらがセン
サ3a,3c,3b,3dの順序でθ/4ずつ位置ずれ
したのと同等な位相となっている。同図(b)から明ら
かなように、エンコーダプレート1の検知対象領域に対
するセンサ3a,3bどうし、およびセンサ3c,3d
どうしの位相差は1/2・θであるのに対し、センサ3
c,3dのそれぞれはセンサ3a,3bに対してその半
分であるθ/4だけ位相がずれた構成とされている。
【0034】上記構成では、4つのセンサ3a〜3dか
ら出力される検知信号は、たとえば図5(a)〜(d)
に示すような波形となり、これら4つの検知信号はそれ
ぞれθ/4の角度に対応する時間分だけそれらのパルス
の立ち上がりや立ち下がりが順次ずれたものとなる。し
たがって、これら4つの検知信号を総合的に利用すれ
ば、たとえば2つのセンサ3a,3bから出力される2
つの検知信号のみを用いる場合と比較すると、エンコー
ダプレート1の回転角度検出の分解能を2倍に高めるこ
とが可能となる。したがって、ハンドルの操舵角の検出
精度を高めることが可能となる。また、上記構成では、
エンコーダプレート1に設けるスリット11の数を半数
にして、スリット11と非スリット部12とのピッチ角
を2倍の角度にすれば、2つのセンサ3a,3bのみを
用いるタイプの操舵角検出装置と同等の分解能が得られ
ることとなるために、分解能を高める必要がないのであ
れば、エンコーダプレート1の直径を小さくして、操舵
角検出装置の小型化を図ることが可能となる。上記セン
サ3a,3bの検知信号とセンサ3c,3dの検知信号
とは規則的な一定の関係を有しているために、先の実施
形態の場合と同様に、それらの検知信号どうしを照合す
ることによってやはり故障検知を早期に行うことも可能
である。
【0035】図6は、第1のセンサユニットU1と第2
のセンサユニットU2との各センサの位相を変更した例
を示す説明図である。図7(a)〜(d)は、図6に示
す複数のセンサから出力される検知信号を示す説明図で
ある。
【0036】図6に示す構成では、第1のセンサユニッ
トU1のセンサ3a,3bのそれぞれと、第2のセンサ
ユニットU2のセンサ3c,3dのそれぞれとを実質的
に同一の位相に設定している。すなわち、センサ3a,
3b間の角度θ1とセンサ3c,3d間の角度θ1とは
同一角度であるとともに、センサ3aがたとえば1つの
スリット11の中央部に対向するときにはセンサ3cは
他のスリット11の中央部に対向するように設定されて
いる。センサ3bとセンサ3dとの関係も同様である。
【0037】上記構成では、4つのセンサ3a〜3dか
ら出力される検知信号は、たとえば図7(a)〜(d)
に示すような波形となり、センサ3a,3cの検知信号
どうし、およびセンサ3b,3dの検知信号どうしは、
全く同一の波形となる。したがって、それら計4つの検
知信号を照合して故障判定を行うときには、それらの検
知信号に相違があれば、操舵角検出装置が故障であると
直ちに判断することが可能となり、故障判定処理を非常
に容易なものにできる利点が得られる。また、たとえば
第1のセンサユニットU1に故障があると判断した後
に、第2のセンサユニットU2に切り換えてこの第2の
センサユニットU2のセンサ3c,3dから出力される
検知信号を利用する場合、その検知信号の位相は先に利
用されていたセンサ3a,3bからの検知信号と完全に
一致しているため、その切り換えも円滑に行えることと
なる。
【0038】本願発明に係る操舵角検出装置の具体的な
構成は、決して上記実施形態の内容に限定されず、種々
に設計変更自在である。
【0039】本願発明では、複数のセンサユニットの各
センサの具体的な配置は、上述した以外の態様にするこ
とが可能であり、たとえば図8(a)〜(d)に示すよ
うに、センサ3a,3bの各検知信号に対してセンサ3
c,3dの各検知信号にずれを生じさせる場合、そのず
れ量を種々に設定することが可能である。
【0040】また、本願発明では、エンコーダプレート
に設けられる第1領域と第2領域とは、スリットと非ス
リット部に限定されず、たとえば従来例として図9に示
した一部切欠き状の複数の凹部とそれら凹部間に形成さ
れた部分としてもよい。さらには、第1領域を磁性領域
とするとともに、第2領域を非磁性領域として、これら
を磁気センサを用いて区別するといった手段を採用して
もよい。したがって、センサユニットの構成も、透過型
または反射型のフォトインタラプタに限定されず、光学
的な検知手段とは異なる方式の検知手段によってエンコ
ーダプレートの第1領域と第2領域とを検知判断するよ
うにしてもかまわない。さらに、本願発明の目的を達成
するためには、同一構造のセンサユニットを2つ用いれ
ば足りるが、やはり本願発明はこれに限定されず、セン
サユニットの総数をそれ以上の数にしてもよく、また複
数のセンサユニットのそれぞれの構造が互いに相違して
いてもかまわない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る操舵角検出装置の一例を示す要
部斜視図である。
【図2】(a),(b)は、エンコーダプレートに対す
る複数のセンサの取付位置の具体例を示す説明図であ
る。
【図3】(a)〜(d)は、図2に示す複数のセンサか
ら出力される検知信号を示す説明図である。
【図4】(a),(b)は、第1のセンサユニットと第
2のセンサユニットとの各センサの位相を変更した例を
示す説明図である。
【図5】(a)〜(d)は、図4に示す複数のセンサか
ら出力される検知信号を示す説明図である。
【図6】第1のセンサユニットと第2のセンサユニット
との各センサの位相を変更した例を示す説明図である。
【図7】(a)〜(d)は、図6に示す複数のセンサか
ら出力される検知信号を示す説明図である。
【図8】(a)〜(d)は、複数のセンサから出力され
る検知信号の他の例を示す説明図である。
【図9】従来の操舵角検出装置の一例を示す説明図であ
る。
【図10】(a)〜(e)は、図9に示す操舵角検出装
置によって得られる信号を示す説明図である。
【図11】従来の操舵角検出装置の他の例を示す説明図
である。
【図12】図11に示す操舵角検出装置によって得られ
る信号を示す説明図である。
【符号の説明】
A 操舵角検出装置 U1 第1のセンサユニット U2 第2のセンサユニット 1 エンコーダプレート 3a〜3d センサ 10 外周縁部 11 スリット(第1領域) 12 非スリット部(第2領域)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のハンドル操作に対応して回転し、
    かつ第1領域と第2領域とが周方向に交互に設けられた
    検知対象領域を有するエンコーダプレートと、 上記検知対象領域に対して異なる位相で対向し、かつ上
    記第1領域と第2領域とを区別して検知可能な複数のセ
    ンサを組み合わせて構成されたセンサユニットと、 を具備している、操舵角検出装置であって、 上記センサユニットが複数設けられていることを特徴と
    する、操舵角検出装置。
  2. 【請求項2】 上記複数のセンサユニットは、1つのセ
    ンサユニットの複数のセンサから出力される検知信号と
    他の1つのセンサユニットの複数のセンサから出力され
    る検知信号とが互いに逆の位相となるように設けられて
    いる、請求項1に記載の操舵角検出装置。
  3. 【請求項3】 上記検知対象領域に対する上記複数のセ
    ンサユニットの各センサの位相は、1つのセンサユニッ
    トの複数のセンサに対して他の1つのセンサユニットの
    複数のセンサが上記1つのセンサユニットの複数のセン
    サどうしの位相差の略1/2だけずれた位相とされてい
    る、請求項1に記載の操舵角検出装置。
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