JP2000088069A5 - - Google Patents
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Description
【0002】
【従来の技術】
現在、高負荷動力を伝動する無段変速機として日本特許出願:特開昭52−98861号が、また同変速機用のベルト伝達体として日本特許出願:特開昭54−52253号がそれぞれ周知であり、車両等への実用化が検討されている。前者の変速機は、二つの伝達車を油圧媒体で縦続式にタンデム制御して所定変速比εを変化させたものである。即ち主動車の側で油圧を増圧して伝達体との接触半径R1 を増大させる、と同時に従動車の側でも油圧を減圧させて伝達体との接触半径R0 を減少させるものである。両伝達車を同時に油圧媒体の加圧制御だけで所定の半径比の調整による変速比の制御をさせるものである。一方後者の伝達体は、金属剛体で作られる平板ブロックの多数個を無端ストラップに懸垂状態に吊下げた構成である。多数のブロック群をストラップ上で摺動させて主動車から従動車に押込むことによって、動力伝達を達成する。
【従来の技術】
現在、高負荷動力を伝動する無段変速機として日本特許出願:特開昭52−98861号が、また同変速機用のベルト伝達体として日本特許出願:特開昭54−52253号がそれぞれ周知であり、車両等への実用化が検討されている。前者の変速機は、二つの伝達車を油圧媒体で縦続式にタンデム制御して所定変速比εを変化させたものである。即ち主動車の側で油圧を増圧して伝達体との接触半径R1 を増大させる、と同時に従動車の側でも油圧を減圧させて伝達体との接触半径R0 を減少させるものである。両伝達車を同時に油圧媒体の加圧制御だけで所定の半径比の調整による変速比の制御をさせるものである。一方後者の伝達体は、金属剛体で作られる平板ブロックの多数個を無端ストラップに懸垂状態に吊下げた構成である。多数のブロック群をストラップ上で摺動させて主動車から従動車に押込むことによって、動力伝達を達成する。
また第二の欠陥として油圧媒体には全く弾性が存在しない事である。プーリ挾持圧を受けるベルト伝達体もその幅方向に全く弾性が存在しない事になる。このことは従来技術の思想には変速機の伝動系統システムのどこにも、衝撃荷重を弾性吸収する機構が全く存在していないことを意味する。変速機に連結する入出力機器から突発衝撃が侵入した場合にも、或いは変速操作器から変速指令を受けた場合にも、ベルト・プーリ間の動力伝動系統に外乱として侵入した衝撃荷重ないし集中荷重を吸収しかつ自動的に収束整定する調芯機能を持たない事を自ら示している。
第四の課題に伴う解決手段は、主動車の操作に巻上位置決め装置をもつ主動操作器と、従動車の操作に巻上加圧装置をもつ従動操作器との夫々に個別の駆動源をまたは単一共用の駆動源を構成し、出力動力の回転数制御機能とトルク制御機能の各制御を分化しながらしかも主動および従動操作器の各巻上装置を互の変速指令のみを完全に同期駆動させる同期装置を施したものである。
従動車には加圧装置の加圧力と弾性手段の加圧力とを互いに直列した複合加圧力が印加されるので、加圧装置又は弾性手段のいずれかを一方を、加圧力と回転数とが反比例関係になるように加圧すれば良い。従って加圧装置を巻上機構による場合は巻上装置の加圧力は弾性手段からの反力に過ぎず弾性手段自体が良好な可変加圧機構となり、更に加圧装置を油圧による場合は弾性手段は単なる弾性材として働き油圧機構が可変加圧機構となり、いずれでも良い。弾性吸収性は前者の巻上 機構がより優れている。なお間接的な可変加圧とは、伝達体への弾性力の介在を意味する。
【0022】
【実施例】
(第1実施例)
図1Aおよび1Bは、夫々本発明の第1実施例無段変速機の断面図および正面図である。図中、弾性手段3と共働する従動車1と主動車2との間に伝達体4が施される。各伝達車1,2は摺動円板1a,2aと、固定円板1b,2bとを相対向して一対の組合せとされる。主動車2と従動車1とでは各摺動円板1a,2aの位置が逆に配置される。伝達体4は従動車1側で最大径にまた主動車2側で最小径に配され最大変速比εmax の状態に示される。入力軸11および出力軸21はそれぞれ伝達車の両端で両軸受支持されて本体10収納される。各軸11,21の摺動円板1a,2aが配される側の箱体10の表裏壁の支持蓋14a,24bには、夫々主動操作器15と従動操作器25とが設置される。図1Bに示す通り、主動および従動側の各操作器15,25は、箱体10の側壁に取付けた共通駆動源6との間で夫々の歯車伝達機7,8で分離可能に連結している。そこで以下、各部の主要機構別に説明する。
【実施例】
(第1実施例)
図1Aおよび1Bは、夫々本発明の第1実施例無段変速機の断面図および正面図である。図中、弾性手段3と共働する従動車1と主動車2との間に伝達体4が施される。各伝達車1,2は摺動円板1a,2aと、固定円板1b,2bとを相対向して一対の組合せとされる。主動車2と従動車1とでは各摺動円板1a,2aの位置が逆に配置される。伝達体4は従動車1側で最大径にまた主動車2側で最小径に配され最大変速比εmax の状態に示される。入力軸11および出力軸21はそれぞれ伝達車の両端で両軸受支持されて本体10収納される。各軸11,21の摺動円板1a,2aが配される側の箱体10の表裏壁の支持蓋14a,24bには、夫々主動操作器15と従動操作器25とが設置される。図1Bに示す通り、主動および従動側の各操作器15,25は、箱体10の側壁に取付けた共通駆動源6との間で夫々の歯車伝達機7,8で分離可能に連結している。そこで以下、各部の主要機構別に説明する。
図2は第1実施例変速機の両軸支持された主動車2および主動操作器15の組付原理図であり、図3は同じく両軸支持された従動車1、弾性手段3および従動操作器25の組付原理図である。図面は、いずれも作図の便宜上キー構造、給油機構、湿式変速機の油潤滑機構などの詳細は省略して描写する。また、中心線を境にベルト・プーリ間の接触半径rが右側で最小径に、左側で最大径に描いた。
図4は、主動および従動の各操作器の共通駆動源30を単一共用化した変速制御部6の構成図である。本体10の側壁10cまたは10dに制御部6を設置した時、動力伝達機7,8の被動歯車43,49は駆動歯車42,48と噛合う。本例では周知のブレーキ機能付の電気的可逆モータ31、ギャヘット32、歯車伝達機33,34,35さらに伝達軸37,38と組合せ、駆動源30の変速動力は出力軸36から主動および従動操作器15,25の夫々の動力伝達機7および8に伝達される。ここで操作器15,25の各巻き上げ装置5a、9aへの各変速指令を互に同期させる同期装置56を構成している。50はリミット機構で、出力回転数の上限および下限リミット・スイッチ53,54に夫々対応する上限および下限カム51,52とリードネジ38から構成される。変速位置のサーボ制御用検出ポテンショメータ55、コンデンサ、端子台はいずれもサーボ制御に利用され、該部品類も回路結線も既に自動制御分野では周知でかつ本発明の要旨ではないので詳細説明は省く。
図5に示す通り、弾性手段3および従動操作器25との組合せによって、従動車1の回転数nに対する加圧荷重Pの特性線は、反比例ないし逆比例の関係にあり、負の傾斜特性を示すことになる。通常伝達車1が負荷機器に伝動する馬力Pは、回転数NとトルクTの関係として次式で示される。即ち
P〔W〕=1.027×N〔rpm〕×T〔kgm〕
従って所定馬力P0を伝動するには、回転数Nが増大したとき伝達体4のトルクTを減少させ、逆に回転数Nが減少するとトルクTを増大させることが不可欠である。本発明では、普通圧縮量を増大した時、それに応じて押圧力を増大する一般的な正傾斜の加圧特性(D)の弾性手段3を使用していながら、その弾性手段3と従動操作器25の加圧装置9とを組合せることによって弾性手段3を負傾斜の加圧特性(B)を実現させることが最も望ましい使い方である。
P〔W〕=1.027×N〔rpm〕×T〔kgm〕
従って所定馬力P0を伝動するには、回転数Nが増大したとき伝達体4のトルクTを減少させ、逆に回転数Nが減少するとトルクTを増大させることが不可欠である。本発明では、普通圧縮量を増大した時、それに応じて押圧力を増大する一般的な正傾斜の加圧特性(D)の弾性手段3を使用していながら、その弾性手段3と従動操作器25の加圧装置9とを組合せることによって弾性手段3を負傾斜の加圧特性(B)を実現させることが最も望ましい使い方である。
Claims (9)
- 全変速領域で所定馬力を伝動する無段変速機において、
セルフロック機能を持つ主動操作器に連結されて伝達体を可変径制御する主動車と、従動車を変速制御する従動操作器の加圧装置および弾性手段の各加圧力を互に直列に連結した複合加圧力を上記従動車および本体基準面間に介在させ上記従動車の回転軸に同心状に配した上記弾性手段により常時弾性加圧状態に付勢される上記従動車と、さらに上記伝達体とから成り、上記従動車は、変速指令に応じて上記従動車への加圧力が該従動車回転数の変化に対し実質的に反比例するように上記従動操作器が上記弾性手段を作動させることにより、上記弾性手段を介して上記伝達体を間接的に可変加圧制御されたことを特徴とする無段変速機。 - 請求項第1項において、上記従動車は、該従動車の変速移動分L01を得る第一加圧装置と、上記弾性手段の加圧移動分L02を得る第二加圧装置とを別々にまたは単一共用にもつ上記加圧装置によって加圧されたことを特徴とする無段変速機。
- 全変速領域で所定馬力を伝動する無段変速機において、
主動操作器の巻上位置決め装置に連結されて該主動操作器の変速指令に応じて伝達体を可変径制御する主動車と、従動操作器の加圧装置および弾性手段の各加圧力を互に直列に連結した複合加圧力を従動車および本体基準面間に介在させ上記従動車の回転軸に同心状に配した上記弾性手段により常時弾性加圧状態に付勢される従動車と、上記伝達体と、さらに変速指令への誤差発生を阻止する逆転防止用ブレーキ機能を持つ上記主動および従動操作器への各変速指令を互に同期させる同期装置とから成り、上記主動車が上記伝達体との接触半径を上記巻上位置決め装置により速比決定の基準車として可変径位置決め制御を果すのに同期して、上記従動車が上記伝達体への加圧力を上記弾性手段および加圧装置により上記基準車に対するトルク決定の追従車として上記弾性手段を介して間接的に可変加圧制御を果すことを特徴とする無段変速機。 - 請求項第1,2または3項において、上記従動車は、該従動車加圧力と該従動車回転数とが互に反比例する加圧制御を、圧力流体または巻上装置による上記加圧装置にて上記弾性手段を押圧した上記従動操作器によって間接的に施されたことを特徴とする無段変速機。
- 全変速領域で所定馬力を伝動する無段変速機において、
主動操作器の巻上位置決め装置に連結されて該主動操作器の変速指令に応じて伝達体を可変径制御する主動車と、従動操作器の巻上加圧装置および弾性手段の各加圧力を互に直列に連結した複合加圧力を従動車および本体基準面間に介在させ上記従動車への加圧力が該従動車回転数に実質的に反比例するように上記巻上加圧装置が上記弾性手段を加圧制御することによって上記従動車の回転軸芯と同心状に配した上記弾性手段を介して常時弾性加圧状態に付勢された上記従動車と、上記伝達体と、上記巻上位置決め装置および上記巻上加圧装置への各変速信号を相互に同期させる同期装置と、さらに変速指令への誤差発生を阻止する逆転防止用ブレーキ機能を持ち上記主動操作器および従動操作器へ変速動力を供給するため個別設置または単一共用の駆動源とから成り、上記主動車が基準車として上記主動操作器から直接的に可変径位置決め制御を施すことに同期して上記従動車が該基準車に対する追従車として上記従動操作器から上記弾性手段を介して間接的に可変加圧制御を施すことを特徴とする無段変速機。 - 全変速領域で所定馬力を伝動する無段変速機用操作器において、
主動車に連結して伝達体との接触半径を直接的可変径制御させる巻上位置決め装置を有する主動操作器と、従動車および本体基準面間に弾性手段および巻上加圧装置を直列重畳した複合加圧力を介在させ上記従動車への該加圧力が該従動車回転数に実質的に反比例するように上記弾性手段を駆動する上記巻上加圧装置を有する従動操作器と、上記主動および従動操作器への各変速動力を個別設置のまたは単一共用の制御モータから供給する駆動源と、さらに上記主動および従動操作器の各変速指令を相互に同期供給する同期装置とから成り、上記同期装置は、回転数制御機能およびトルク制御機能を夫々果たす上記巻上位置決め装置および上記巻上加圧装置への該変速指令のみを相互に同期連結することにより全変速領域にて上記弾性手段で上記伝達体を自動調芯させながら高速度の変速応答を果すことを特徴とする無段変速機用操作器。 - 請求項第6項において、上記主動および従動操作器は、上記主動車および従動車の反力による変速指令への誤差の発生を阻止する逆転防止用ブレーキ機能を、上記駆動源、上記同期装置、上記巻上位置決め装置、上記巻上加圧装置のいずれかに施されたことを特徴とする無段変速機用操作器。
- 請求項第7項において、上記主動および従動操作器は、上記巻上位置決め装置および上記巻上加圧装置に台形ネジまたはボールネジを有することを特徴とする無段変速機用操作器。
- 全変速領域で所定馬力を伝動する無段変速機用伝達体において、
伝達車から幅(X)方向に挾持圧を受ける二つの摩擦受圧部と、この二つの摩擦受圧部を結ぶX軸線から長手(Y)方向に向ってクサビ状部を形成するように上記両受圧部から突出成形され、かつ、幅(X)方向に弾性屈曲するように金属弾性材で成形される弾性突出部と、を持つブロックの多数個を無端の円環状に成形された無端保持体に環状に配列させて構成すると共に、上記各ブロックは、該伝達車挾持圧の大きさに応じて上記受圧部の幅(X)方向の伸縮変位を上記突出部の長手(Y)方向の伸縮変位に変換することにより隣接する他のブロックと互に当接し合ってクサビ状に連鎖し該挾持圧を隣接する他のブロックに順次分散させたことを特徴とする無段変速機用伝達体。
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29900198A JP4553328B2 (ja) | 1998-09-16 | 1998-09-16 | 無段可変伝動機並びに同機用可変操作器 |
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Family Applications (1)
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JP29900198A Expired - Lifetime JP4553328B2 (ja) | 1998-09-16 | 1998-09-16 | 無段可変伝動機並びに同機用可変操作器 |
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