JP4553328B2 - 無段可変伝動機並びに同機用可変操作器 - Google Patents

無段可変伝動機並びに同機用可変操作器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、全変速領域で所定馬力を伝動する無段可変伝動機並びに同機用可変操作器に関する。特に望しくは高負荷伝動する際の安定伝達および高速度の応答追従性を確保する変速伝動システムを提供することである。
【0002】
【従来の技術】
現在、高負荷動力を伝動する無段変速機として日本特許出願:特開昭52−98861号が、また同変速機用のベルト伝達体として日本特許出願:特開昭54−52253号がそれぞれ周知であり、車両等への実用化が検討されている。前者の変速機は、二つの伝達車を油圧媒体で縦続式にタンデム制御して所定変速比εを変化させたものである。即ち主動車の側で油圧を増圧して伝達体との接触半径R1を増大させる、と同時に従動車の側でも油圧を減圧させて伝達体との接触半径R0を減少させるものである。両伝達車を同時に油圧媒体の加圧制御だけで所定の半径比の調整による変速比の制御をさせるものである。一方後者の伝達体は、金属剛体で作られる平板ブロックの多数個を無端ストラップに懸垂状態に吊下げた構成である。多数のブロック群をストラップ上で摺動させて主動車から従動車に押込むことによって、動力伝達を達成する。
【0003】
しかしこれ等の従来技術の高負荷変速機にもまたベルト伝達体にも、致命的な欠陥が残されている。それは、高負荷動力の容量を増せば増すほど、高速応答性が悪化することである。即ち、最高速比εmaxから最低速比εminまでの変速応答時間を長くする必要があり、これのために変速応答性ないし制御性が極度に悪化する。無理に早い速度で変速指令を加えると、たちまちプーリ伝達車およびベルト伝達体の双方に損傷を招いたり破損し、短時間で運転不能に到る。
【0004】
その致命的欠陥は二つの原因に集約される。その原因の第一点は、(1)二つの伝達車を油圧媒体による直接加圧制御のみで同時に調節したことにあり、更に(2)第二点は、破損に到るまでの突発的な衝撃荷重あるいは集中荷重を分散回避する機能が伝動システムの中に全く考慮されてないことにある。
【0005】
しかし第一の欠陥の油圧媒体は、狭い空間で大きな圧力制御することは容易であっても、微細な位置決め制御には全く不適である。油圧媒体による直接加圧制御では、各速比位置の点を決定する制御は可能であっても速比ε1の点と速比ε2の点との中間での移行途中の位置決め制御はリリーフ弁を介在するため極めて不安定状態に到る。しかも駆動車と従動車の双方のリリーフ弁が連動して作動するため、この変速移行課程での不安定状態は倍増される。このことは、速比を僅かな量の範囲内に押えて変速させれば、この不安定性の影響を小さく抑制できるが、最低速から最高速までの範囲を短時間で一気に高速応答させるとたちまちこの不安定が露呈し、ベルト伝達体がプーリ摩擦面上を暴れる。これは油圧媒体が変速機の二つのプーリを加圧力で同時加圧するとベルトの位置決め制御は不安定化し全く不向きであることを意味する。
【0006】
また第二の欠陥として油圧媒体には全く弾性が存在しない事である。プーリ挾持圧を受けるベルト伝達体もその幅方向に全く弾性が存在しない事になる。このことは従来技術の思想には変速機の伝動系統システムのどこにも、衝撃荷重を弾性吸収する機構が全く存在していないことを意味する。変速機に連結する入出力機器から突発衝撃が侵入した場合にも、或いは変速操作器から変速指令を受けた場合にも、ベルト・プーリ間の動力伝動系統に外乱として侵入した衝撃荷重ないし集中荷重を弾性吸収しかつ自動的に収束整定する調芯機能を持たない事を自ら示している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、相互に連動する可変伝動機構並びにその操作機構および伝達体の全ての構成を再検討することによって、上述の欠陥を解消させることである。即ち本発明の根本的な共通課題は、安定で微細な位置決め制御に適するネジ手段又はカム手段でなる加圧機構を用い大容量の高負荷伝動する際にまず長期間の伝動動作の安定性、円滑性を確立することであり、この安定性が同時に最低速比から最高速比までの変速速度に短時間の高速応答をも達成できるようにした定馬力伝動の無段可変伝動システムを思想的に確立することである。
【0008】
即ち、第一の課題は、二つの伝達車を油圧による直接加圧制御のみに依存させずに、主動車と従動車の二つの伝達車の役割分担を分割し、夫々個別の制御機能を所持させることである。即ち主動車に基準車としてまた従動車を追従車として働かせ、出力動力に関する可変速比又は回転数制御機能と可変トルク制御機能の各制御機能を分化させることである。この機能役割の分化によって結果的に基準車・追従車の双方で伝達体との接触径を弾性手段が自から自動調芯させた無段可変伝動機を実現することである。
【0009】
次に第二の課題は、負荷機器類と直結する従動車自身がまず変速領域の全域で所定馬力の伝動能力を常時保証するために、従動車への加圧制御を油圧の直接加圧によらず、安定かつ微細な制御可能なネジ手段又はカム手段の加圧機構と弾性手段に介在乃至依存させるもので、変速比に応じて弾性加圧力の大きさを変化させて可変トルク供給すると同時に常時弾性加圧状態を維持しておくことにより伝達体が不安定化せず自動調芯作用を果す無段可変伝動機を実現することである。
【0010】
第三の課題は、上述の第一および第二の課題を結合し主動車が出力回転数又は速比を決定する基準車として働き、従動車が定馬力伝動制御を保証するトルク決定用の追従車として働かせることにより、結果的に全変速領域で定馬力伝動を達成し同時に伝動系統全体の自動調芯させた無段可変伝動機を実現することである。
【0011】
第四の課題は、無段可変伝動機構の安定伝動に最も寄与する部分であるベルト伝達体が、二つの伝達車への主動および従動操作器からの変速指令の供給時に、一瞬間の間だけ極大な集中荷重が一点に集中して印加される特徴がある。この場合に両操作器の加圧制御で発生する摩擦伝動部分の損傷を阻止するため、両者間に生じる集中荷重ないし突発的衝撃荷重を弾性吸収すると共に受けた衝撃を瞬時に分散させる伝達体を持つ無段可変伝動機を提供することである。
【0012】
第五の課題は、無段可変伝動機構の円滑安定伝動の達成に伴って、最高速比から最低速比に到るまでの変速動作時間を短縮化し急速発進乃至急速停止を保証する高速度応答制御が可能な無段可変伝動機用可変操作器を実現することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
無段可変速伝動機系統の共通課題の解決手段には、この課題に関係する個々の伝動及び加圧機構に安定伝動および高速度応答性を確保するために回転数とトルクの個別制御の新たな技術的思想を必要とする。第一の課題に伴う解決手段は、基準車としての主動車には変速摺動の動作時に常に円滑かつ安定摺動を連続的に維持させながら速比又は回転数制御のための可変径位置決め制御機能を施し、また追従車としての従動車には弾性手段および従動操作器の従動加圧装置の各加圧力を互に直列に重畳させてトルク制御と自動調芯機能を持つ可変加圧制御機能を付与し、両伝達車のもつ役割を明確に分化することである。
【0014】
第二の課題に伴う解決手段は、ネジ手段又はカム手段等の安定で微細な位置決め制御ができる加圧機構を用い、従動車への加圧力が該従動車回転数の変化に対して実質的に反比例するように、弾性手段を介在させて従動操作器の変速指令に応じて上記従動車を加圧するように間接的に可変加圧制御させることである。
【0015】
第三の課題に伴う解決手段は、基準車としての主動車には、主動操作器の主動加圧装置にて位置決め制御機能による回転数制御を、また追従車としての従動車には、従動操作器の加圧装置および弾性手段にて可変加圧制御機能によるトルク制御をそれぞれ機能役割を分化すると同時に、従動車への加圧力が従動車回転数の変化に対して実質的に反比例するように、上記弾性手段を介在させて従動操作器の変速指令に応じて従動車を可変加圧したものである。
【0016】
第四の課題に伴う解決手段は、主動及び従動車並びに主動及び従動操作器の各機能役割を分化し更に駆動源からの指令供給時に伝達体が主動及び従動車から受圧する挾持圧による幅(X)方向の伸縮変位量を長手(Y)方向の伸縮変位に変換し、伝達体を構成する各ブロックの摩擦受圧部に長手(Y)方向に突出した弾性突出部を一体に形成して、幅方向の突発的な集中荷重を弾性吸収し分散保持させたことである。
【0017】
第五の課題に伴う解決手段は、主動車の操作に位置決め加圧装置をもつ主動操作器と、従動車の操作に摩擦面加圧装置をもつ従動操作器とに夫々個別の駆動源をまたは単一共用の駆動源を構成し、出力動力の回転数制御機能とトルク制御機能の各制御を分化しながらしかも主動および従動操作器の各加圧装置を互の供給指令で完全に同期駆動させる同期装置を施したものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明は定馬力伝動の無段可変伝動機系統を基本原理から再検討したので乾式変速機に限らず湿式変速機にも適用でき、また利用分野も工作機類のような小馬力用から、車両類の大馬力用に至まで適用できる。特に主動車を基準車として回転数制御に対応するため可変径位置決め加圧制御に際して巻上機構を伴う位置決め加圧装置による主動操作器が不可欠である。しかし主動及び従動車の加圧制御には油圧機構の加圧装置のように巻上機構は必ずしも必修要件ではない。この場合の巻上機構とはネジ装置が最も一般的だが歯車伝達機等の他の動力伝達機でも良く、また応動装置とはネジ手段又はカム手段で示すがカム手段は円周面にカムを施した回転カムでも同等の機能を達する。また位置決め及び摩擦面加圧機構には変速指令と1対1で対応させる必要上、巻上機構内に周知のセルフロック機能即ち逆転防止用ブレーキ機能およびプーリ圧に基づくオーバラン阻止機能が必要である。従って台形ネジとウォーム伝達機の組合せ、或いは普通ネジ又はボールネジとブレーキ付モータの組合せ更に逆転阻止機能付のステップモータの使用等、各種の周知技術の組合せによる逆転阻止機能が配慮されるべきである。
【0019】
従動車には従動加圧装置と弾性手段を互に直列連結した弾性加圧力が印加されるので、従動加圧装置は弾性手段による弾性加圧力と出力回転数とが反比例関係になるように加圧すれば良い。従って摩擦面加圧装置をカム手段と巻上機構による場合はカム手段の加圧力は弾性手段からの反力に過ぎず弾性手段自体が良好な可変加圧機構となる。更に加圧装置を油圧による場合には弾性手段は単なる弾性材として働き油圧機構が可変加圧機構となる。弾性吸収性は前者の巻上機構がより優れている。なお間接的な可変加圧とは、伝達体への弾性加圧力の介在を意味する。
【0020】
弾性手段はコイルバネに限らず、板バネ、渦巻バネなど他の形態でも良い。また単一のバネでも良いが、大きな加圧力を得るにはバネ定数を大きくする必要があり、バネのヘタリ収縮が生じやすいので、複数バネを並設しこれ等を同時駆動させて連続リニヤ特性を得る場合に限らず、従動加圧装置の変速指令に応じて階段的駆動させて非連続階段特性にしても良い。弾性手段は従動車と共に回動させる必要はなく、例えば従動車と弾性手段の間に従動加圧装置と軸受とを配置すれば、弾性手段を本体に非回転状態で固着し、弾性加圧力のみを従動車に印加してもよい。
【0021】
主動・従動の各操作器は、それぞれ個別に駆動源を持ちこれに電気的な変速信号のみを互に同期させても良いが、高速度応答のための同期性の確保並びに経済面から単一の共通駆動源で共用するのが良い。しかも従動車側の加圧制御にも駆動車側と同様の巻上機構等を施し摩擦面加圧装置にすれば、高速度の制御性が実現できる。この場合両者の巻上機構は機能的には同等であるが、巻上量が異なる。即ち主動車側では変速移動分L1で良いが、従動車側では変速移動分L01と弾性手段の押圧移動分L02の和L0(=L01+L02) が必要となる。従って移動分L01と移動分L02を別々の巻上機構や伝達機構で構成しても良いが、これを共通巻上機構等で構成しても主動車側の移動分L1とは作動方向および作動量が異なるため、巻上機構のネジ装置のピッチ、回転方向、回転数或はネジ溝の加工方向(右ネジ、左ネジ)、伝達機の速比等の周知の要素を設計に応じて選択すれば良い。
【0022】
【実施例】
(第1実施例)
図1Aおよび1Bは、夫々本発明の第1実施例無段可変伝動機の断面図および正面図である。図中、弾性手段3と共働する従動車1と主動車2との間に伝達体4が施される。各伝達車1,2は摺動円板1a,2aと、固定円板1b,2bとを相対向して一対の組合せとされる。主動車2と従動車1とでは各摺動円板1a,2aの位置が逆に配置される。伝達体4は従動車1側で最大径にまた主動車2側で最小径に配され最大変速比εmaxの状態に示される。入力軸11および出力軸21はそれぞれ伝達車の両端で両軸受12,13および22,23で支持されて本体10に収納される。各軸11,21の摺動円板1a,2aが配される側の箱体10の表裏壁の支持蓋14a,24bには、夫々主動操作器15と従動操作器25とが設置される。図1A、1Bおよび図4に示す通り、主動および従動側の各操作器15,25は、箱体10の側壁に取付けた共通駆動源6との間で夫々の歯車伝達機7,8で分離可能に連結している。そこで以下、各部の主要機構別に説明する。
【0023】
図2は第1実施例可変伝動機の両軸支持された主動車2および主動操作器15、カム手段の主動加圧装置5の組付原理図であり、図3は同じく両軸支持された従動車1、弾性手段3および従動操作器25、カム手段の従動加圧装置9の組付原理図である。図面は、いずれも作図の便宜上キー構造、給油機構、可変径プーリの油潤滑機構などの詳細は省略して描写するが、同一又は同等部品には同等の符号を付す。また、中心線を境にベルト・プーリ間の接触半径rが右側で最小径に、左側で最大径に描いた。
【0024】
図1および2で摺動円板2aには回転力分離用の軸受16を介して第2応動手段18が一体組付される。第2応動手段18には二つの傾斜カム受圧部18d、18eを持つ直進カム手段18aが施されて第1応動手段17の直進カム手段17aと連結当接している。二つの傾斜カム押圧部17b、17cを施された第1応動手段17はU字状をなし中心部に台形ネジのネジ装置19が螺合する。このネジ装置19、第1,第2応動手段17,18、本体基準面10aさらに軸受16は、巻上装置5aと応動装置5bとの位置決め加圧装置5を構成する。即ち巻上装置5aにはネジ装置19と更にベベル歯車伝達機7の歯車43が配され、その回動に伴って応動装置5bでは第2応動手段17、傾斜カム押圧部17b、17cが配され水平方向に前後動作し、同時第2応動手段18の傾斜カム受圧部18d、18eが垂直方向の上下動作に変換する。従って歯車伝達機7の回転に応じて、軸受16を介して主動車2の二つの円板2a,2bの相対距離は制御される。
【0025】
また図3では、従動車1および本体基準面10bの間には互に逆巻きに加工した右巻および左巻コイルバネ3a,3bからなる弾性手段3と従動操作器25と互いの加圧力が直列連結で加算する様に設置される。逆巻加工を施した理由は過大荷重の印加時に生じる捩れ力によって円板1aの摺動動作への悪影響を相殺構造によって避けるためである。弾性手段3は第2応動手段28の一部である案内受20、軸受26および第2応動手段28の直進カム手段28aが出力軸21の周囲に設置される。なお、本実施例の第2応動手段28のカム手段28aと第1応動手段27の直進カム手段27aとの夫々の構造および機能は、図2の主動車2に軸受16を介して施した第1・第2応動手段17,18の直進カム手段17a、18aとほぼ同等のものであるので、詳細な説明は省く。本例では、台形ネジのネジ装置29、第1・第2応動手段27,28、本体基準面10bさらに軸受26が、巻上装置9aと応動装置9bとの従動加圧装置9を形成する。位置決め加圧装置5と摩擦面加圧装置9とは本例では同等の構造であるが、必ずしも同一構造の必要はない。なお本体基準面10a、10bは、回転の有無と関係なく軸11,21の軸芯方向の不動の本体位置をいう。
【0026】
位置決め加圧装置5と摩擦面加圧装置9との相違点は、図2、3の通り前者が手段17の移動M1による主動車2の摺動距離L1に対し後者では従動車1および弾性手段3の双方を同時に加圧する必要上、手段27の移動M0による従動車1の摺動距離L01と弾性手段3の圧縮距離L02(=l0−l1)の合計距離L0(=L01+L02)を要することである。前者が後者より遅い速度で摺動させ同じ時間内で移動を完了させる様に両者の動作を電気的及び機械的に相互に同期させる同期装置56が必要である。従って、後者の従動加圧装置9では第1・第2応動手段は移動量が前者に比して多くし、巻上装置5a、9aの回転数、ネジピッチ等を変えれば良い。
【0027】
図4は、主動および従動の各操作器の駆動源30を単一共用化した変速制御装置6の構成図である。図1Bの本体10の側壁10cまたは10dに制御装置6を設置した時、動力伝達機7,8の被動歯車43,49は駆動歯車42,48と噛合う。本例では周知のブレーキ機能付の電気的可逆モータ31、ギャヘット32、歯車伝達機33,34,35さらに伝達軸37,38と組合せ、駆動源30の変速動力は出力軸36から主動および従動操作器15,25の夫々の動力伝達機7および8に伝達されるので、この伝達系統全体で可変操作器を形成する。このために制御装置6は巻上装置5a、9aへの変速指令を互に同期させる同期装置56を構成している。50はリミット機構で、出力回転数の上限および下限リミット・スイッチ53,54に夫々対応する上限および下限カム51,52とリードネジ38から構成される。変速位置を検出するサーボ制御用検出ポテンショメータ55、コンデンサ、端子台はいずれもサーボ制御に利用され、該部品類も回路結線も既に自動制御分野では周知でかつ本発明の要旨ではないので説明は省く。
【0028】
次に第1実施例の無段可変伝動機の動作を図5の加圧特性図と共に説明する。初期条件として伝達体4が図1の点線で示す様に、主動車2で最小径にまた従動車1で最大径にある状態で入力軸11を一定回転させて速比ε1(=εmax)の等速運転状態であると仮定する。そこで速比ε1を速比ε2に変化させる動作を述べる。制御装置6の端子台を経て可逆駆動源30に外部より増速指令が供給されると、軸36は増速指令で右回り、減速指令で左回りする。従って増速指令があると伝達機33,34を経て伝達軸37,38および歯車43,49は図示の矢印方向に回動する。同時に二つのカム51,52も同時に矢印Cの方向に移動する。このとき主動および従動操作器15,25の各回転方向は矢印A,Bの様に互に逆回転になっている。このことは制御モータ30からの共通の変速動力によって、主動操作器15と従動操作器25とは、ネジ装置19,29を互に逆転させて、円板1a,2aの相対距離を互に逆方向に作動させている。
【0029】
このとき図2の主動操作器15はネジ装置19により第1応動手段17を矢印UP方向に移動し第2応動手段18は軸受16を介して円板2aを摺動し伝達体4Lを4L′の半径まで移動させる。同時に図3の従動操作器25はネジ装置29により第1応動手段29を矢印DOWN方向に移動し第2応動手段28は軸受26を介して円板1aを摺動し同時に弾性手段3への押圧力を減少する。主動車2では接触半径r11がr12に拡大し、従動車1では逆にr01からr02に減小するので、図5に示す通り出力回転数はn1からn2に増大する。最初の速比ε1の等速状態から次の速比ε2の等速状態への変速移行が完了する。
【0030】
一方、従動車1では、図5の最低速n1の時に弾性手段3は従動操作器25の加圧装置9により最大加圧荷重P1で押圧されていたが、回転数n2の時には加圧装置9による加圧も軽減し特性点a1からa2に移行するため加圧荷重P2に減圧されトルクも減る。更に変速制御装置6に再び増速指令を受けた時にも全く同様の動作手順に従って特性点a2からa3に移行する。最終的に最高速n100(=Nmax)の特性点a100に至る。続いて変速制御装置6に減速指令が与えられた時には、共通駆動源30の出力軸36が矢印とは逆方向に回動するので上述と逆の動作手順に従って速比εを増し回転数は減速し、従動車1への加圧荷重は増大しトルクも増大する。
【0031】
図5に示す通り、弾性手段3および従動操作器25との組合せによって、従動車1の回転数nに対する加圧荷重Pの特性線は、反比例ないし逆比例の関係にあり、負の傾斜特性を示すことになる。通常伝達車1が負荷機器に伝動する馬力Pは、回転数NとトルクTの関係として次式で示される。即ち
P〔W〕=1.027×N〔rpm〕×T〔kgm〕
従って所定馬力P0 を伝動制御するには、同期装置56で相互に同期させて変速指令としての回転数指令Nが増大したとき伝達体4のトルク指令Tを減少させ、逆に回転数指令Nが減少するとトルク指令Tを増大させることが不可欠である。本発明では、普通圧縮量を増大した時、それに応じて押圧力を増大する一般的な正傾斜の加圧特性(D)の弾性手段3を使用していながら、その弾性手段3と従動操作器25の加圧装置9とを組合せることによって弾性手段3の弾性加圧力を出力回転数に対し負傾斜の加圧特性(B)を実現させて定馬力伝動機を達成することが最も望ましい使い方である。
【0032】
定馬力伝達の変速機であっても、大容量の伝動を要しない時は、弾性手段3のバネ定数を変えて選定し、図5の特性線(B)、(B′)乃至(C)の傾斜に設計すれば良い。従動車1のベルト・プーリ間の接触面積が最低速時には最高速時に比して数倍に達する。従ってこの特性でも伝達体4が受ける軸トルクTは回転数Nが減少しても逆に増大できる。更に特性(A)、(B)の様にリニヤ特性である必要もなく、階段状に実質的に負傾斜特性でも良い。点線で示す負荷機器の実負荷特性(A)より大きく選定すれば良い。
【0033】
次に本発明の伝動機の自動調芯機能を述べる。伝動機の動力伝達には内部にもつ誤差要因及び外部から侵入する変動要因があり、これ等は、いずれも正規の伝動の障害になる。代表例として前者には伝達体4の長手(Y)方向の伸び、幅(X)方向の摩耗があり、後者には変速指令の供給、入出力側機器からの衝撃荷重等が存在する。本発明は、いずれの場合にも弾性手段3が悪影響要因に対して自動的に補償しかつ再び自動的に正規の伝動動作に復帰させる自動整定機能をもつ。
【0034】
今最低速比ε1の運転中に伝達体4の周長の伸びが徐々に進んだとする。このとき主動・従動の各操作器15,25は付勢されないので、主動車2での接触半径はr11のままである。しかし従動車1では伸び分に応じて半径r01はr01′に拡大する。即ち出力回転数はその分だけ減速する。円板1aも弾性手段3も僅かに移動するが、プーリ挾持圧Pには僅かな変化しか無く、伝達体4への挾持圧はほぼ最高荷重の状態を維持し続ける。この事は回転数が僅かに変化しても可変伝動機の機能自体は全く障害を受けず自動調芯して正規の伝動を保持する事を示す。
【0035】
次に伝達体4に幅(X)方向の摩耗で厚味が縮少した場合を考える。このときも操作器15,25の停止中だが、同じく伝達体4は自らの安定速比を見出し正規の伝動状態を保持する。この場合は従動車1での弾性手段3の押圧により、主動車1での接触半径はr11からr11′に縮少すると同時に従動車1では同様に半径をr01からr01′に拡大する。この場合も出力回転数は減少するが、正規の可変伝動機の機能を維持しながら自動調芯する。更に入出力軸11,21から突発的な衝撃荷重が侵入しても、同様の自動調芯を果す。主動操作器15の位置決め加圧装置5がプーリ挾持圧の変動又は乱れと無関係に伝動系の基準位置としての安定位置決め状態が保証され続けるので、主動車2基準車として働き従動車1の側が弾性手段3と操作器25の共働により必要な加圧荷重を維持しながら、弾性手段3が全種類の衝撃を弾性吸収し同時に安定速比状態に自動復帰機能を果たす。
【0036】
(第2実施例)
図6は本発明の第2実施例可変伝動機の従動車1および従動操作器25の組立図である。本例も図3の実施例と同等の可変加圧機能を果すので、図面上同一又は同等部品に同一符号を付すことにより相異点のみを詳述する。相異事項の(1)第1点は、台形ネジのネジ手段でなる応動装置9bが軸21に同心状に設置され、雄ネジを施された第1応動手段27と、雌ネジを施された第2応動手段28と、複数の弾性手段3を押圧する係止具20a、20bとにより軸受26a、26bを介して従動車1を加圧したことである。(2)第2点はべベル伝達機8から軸39を経て歯車57、58からなるべベル伝達機30でなる伝達機構9aを介してネジ手段でなる第1、第2応動手段27、28の応動装置9bを駆動したことである。この場合は歯車58も同心状に配置されている。
【0037】
しかも本体10の基準面10aにてスラスト軸受26bで弾性手段3の荷重を受けているので、小型で大容量の伝動に適する。(3)第3点は、弾性手段3の回転分離のため円板1aとの間に軸受26aを施し、同時にネジ手段の応動手段27,28の任意の自転を阻止して位置決めするための係止具20cを施したことである。なお、作図の便宜上、図6では従動軸21の中心線の右側を低速回転かつ高加圧時の状態を、また左側は逆に低加圧状態を示している。動作は図3の場合と同様に円板1a距離L0(=L01+L02)を移動するので、詳細な説明は省く。
【0038】
(第3実施例)
図7および8は本発明の第3実施例の無段可変伝動機に使用する伝達体と伝達車との関係を示す部分装着図および伝達体の構成図である。図7の直進押込状態Pから角度(θ)に屈曲する加圧摩擦状態Qに向って矢印Sの回転方向に回転する状態を示す。伝達体4がプーリ車1の軌道Mで等速比伝達中は、摩擦面での点A,B,C,D,Eの半径RA,RB,RC,RD,REは全てR0 で伝達車1から伝達体4に印加されるプーリ挾持圧は摩擦接触面の全周で略均等に分散加圧されている。しかし変速指令或いは変速機の外部より外乱が侵入したときには、この挾持圧の均等分散状態は次の等速状態に至るまでの一瞬間の間だけ乱れる。伝達体4が摩擦接触面での点Aから順にBないしEに向って順次移動し始める。従って移行時の一瞬間の間の接触径rは同図の様にrA<r<rC…rEの関係に到る。
【0039】
この事は一瞬間だけ最小半径rAの接触点A′の1点に伝動に必要なプーリ挾持圧の全荷重が集中することを意味する。本発明はこの集中荷重を受けても、各ブロック12は、幅(X)方向に充分な弾性屈曲性を付与することによって、この瞬時に印加される極度に大きな集中荷重を、これまた瞬時にA′点のブロック62のみが引き受けることなく、順次他の隣接ブロック12で構成されるB′点、C′点、D′点、E′点に荷重分散させる構造の剛体製伝達体4を実現したものである。望ましくは、A′点を始点として終点Eまでの角度θ0が約45度乃至約170度程度まで分散すべきである。
【0040】
図8Aないし8Eは伝達体4に用いたブロック62の形状、組立状態図を示す。各ブロック62は伝達車1の円板1a,1bと当接する摩擦受圧部63,64と、この間でプーリ挾持圧を受圧して屈曲変形するため弾性材でかつ伝達体の回転方向と逆方向に向ってクサビ形状に突出成形した弾性突出部60とで構成され、帯状成形された無端保持体61に吊下げられる。しかも図8A,Bに対比した様に係止具67および貫通孔65を右側受圧部64にまた突起66を左側受圧部63に夫々施した右側ブロック62Rと、逆に施した左側ブロック62Lとが予め用意される。更に図8Dの様に右側および左側ブロック62R,62Lは、正面および背面の各平面部分が互いに面接触可能に無端保持体61に交互に取付けられる。この時突起66は、図8Eの様に貫通孔65と嵌合する。図8Cのように突出部60の下半身は腕曲又は折曲している。
【0041】
しかも突出部60の厚味lnは、受圧部63,64の厚味lmとの間で、ln=lm×sinθ2で決められる。このため図7の直進押込状態Pでは各ブロック62平面部が面接触して押圧するが、加圧摩擦状態Qに入ると支点Fを中心に回転し伝達体4の幅Wは幅(X)方向に収縮変位してW′になる。この時隣接する他のブロック62との間ではクサビ効果が働く。即ち各ブロック62は幅(X)方向の伸縮変位が長手(Y)方向の伸縮変位に変換することになり、その結果突出部60の先端a1,a2は仮想の最先端当接点a0に向って隣接ブロック62を押圧する。この隣接ブロック62も順次同様の作用し、プーリ挾持圧がA′点に印加される集中荷重は瞬時に隣接ブロック62に分散する結果、図7のB′,C′,D′,E′点も常に摩擦接触状態が確保される。
【0042】
他の実施例
更に変速制御装置6の駆動源30は各操作器に夫々個別に配しても良く電気的なモータに制約されず、油圧などの流体モータなど各種のモータを採用しても良く、その場合にも位置決め加圧装置5および摩擦面加圧装置9にボールネジなどの手段又は装置を利用すれば、大容量伝動を高速度で変速制御することも実現する。また本明細書では、伝動車1,2共に両軸受支持構造で示したが、上述の操作器15,25の思想は変速機の入出力回転軸11,21をいずれも軸受の片持支持構造にした場合にも適用できる。従って、本発明は「特許請求の範囲」から当業者が容易に創作しうる範囲内に於いて、設計仕様に応じた各種の変更乃至変形しても権利範囲に包含される。
【0043】
【発明の効果】
定馬力の動力伝動を全変速領域で円滑安定に達成するには、無段可変伝動機系統を構成している各部構成要素の果すべき制御機能の役割分担を思想的に確立することが必要である。また同時に定馬力の動力伝動の安定化が達成できれば、これに伴って変速制御の高速度応答性を達成できる。本発明は、定馬力伝動の無段可変伝動機の基本的構成要素として、(1)従動車でのトルク制御機能を果す可変摩擦面加圧機構、(2)主動車での速比又は出力回転数制御機能を果す可変径位置決め加圧機構、(3) ベルト伝達体、さらには(4)主従両車の同期機構の全てが円滑な安定伝達に関与しているので、これら相互間の役割分担を明確化し新規構成を創造することによりほぼ理想的な円滑かつ長期の安定伝達を達成し同時に高速度の可変応答性をも果す連続的な可変伝動機を実現したものである。
【0044】
従動車の加圧方法には弾性手段の働きを利用し、その使い方をネジ手段又はカム手段等の安定で微細な位置決め制御ができる加圧装置によって変速指令に応じて逆比例動作する様に特殊な使用法を適用した点にあり、これにより全変速領域での可変トルク制御で定馬力の供給を保証すると同時に常時弾性吸収作用による自動調芯機能を果たす利点がある。同時に両プーリに従来の油圧制御の如く直接加圧力供給することがないので不安定伝動になる事がない。
【0045】
また主動車は基準車として働かせ従動車をその追従車として働かせるので、基準車には変速指令に応じた所定回転数または速比を調節する役割を、また追従車には変速指令に応じた可変加圧により伝動トルクを調節する役割を夫々分化できる。そこで変速機に内外の誤差要因が生じても、伝動動作自体は基準車を起点に安定復帰させ得る。
【0046】
この様な主動車・従動車の役割分担に加え従動車への弾性手段による可変加圧制御を加味すると、出力回転数、速比およびトルクに関しほぼ理想的な変速及び可変トルク伝動を果たす。弾性手段の介在で発生する衝撃集中荷重を瞬時に弾性吸収し、変速機の内部に生じる誤差要因と、また外部から生じる衝撃要因とに対しても必ず自動調芯する。
【0047】
可変伝動機における主動車・従動車・主動従動操作器および伝達体の役割が確立するとほぼ安定伝達が長期に渡り実現するので、同時に両伝達車の夫々の操作機構にボールネジ等の巻上機構又は応動装置を付与し駆動源で変速指令を供給する構成では、両伝達車への各変速指令が互いに高度の同期性を維持できる同期装置をもつため、結果的に変速制御の高速度応答性が確保できる。車両等への適用時には急発進、急停止に対し充分な応答性を果す効果がある。又利用分野も工作機類の様な小馬力用から車両類等の大馬力用に至るまで適用できる利点がある。
【0048】
また従動車側には衝撃の弾性吸収のために弾性手段が有るが、主動車側は衝撃吸収要素が無い。そこで伝達体にその弾性吸収要素を付与したものである。これによって変速指令の供給時に伝達体と伝達車との間に生じるベルト幅方向の集中荷重を瞬時に長手方向に分散することによって損傷を回避でき安定伝動を果す。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例無段可変伝動機で図1Aは断面図をまた図1Bは正面図を示す。
【図2】 同上無段可変伝動機の主動車および位置決め加圧装置の組立図である。
【図3】 同上無段可変伝動機の従動車および摩擦面加圧装置の組立図である。
【図4】 同上無段可変伝動機用可変操作器の変速制御装置の組立図である。
【図5】 同上無段可変伝動機の従動車に加わる弾性加圧力と回転数との間の特性図である。
【図6】 本発明の第2実施例無段可変伝動機の従動車および摩擦面加圧装置の組立図である。
【図7】 本発明の第3実施例無段可変伝動機に用いた伝達体と伝達車との相関構成図である。
【図8】 同上第3実施例無段可変伝動機に示す伝達体に用いるブロック構造を示し、図8Aは背面図、図8Bは上面図、図8Cは側面図、図8Dは部分組立図である。
【符号の説明】
1 従動車
2 主動車
3 弾性手段
4 伝達体
5 主動加圧装置または位置決め加圧装置
5a 巻上装置、伝達機構またはネジ装置
5b 応動装置
6 変速制御装置
7,8 動力伝達機
従動加圧装置または摩擦面加圧装置
9a 巻上装置、伝達機構またはネジ装置
9b 応動装置
10 可変伝動機、変速機または本体
10a,10b 本体基準面
11 入力軸
14,24 蓋
15 主動操作器
16,26 軸受
17,27 第1応動手段、応動手段、カム手段またはネジ手段
18,28 第2応動手段、応動手段、カム手段またはネジ手段
19,29 ネジ装置
21 出力軸
25 従動操作器
30 駆動源
33,34,35 動力伝達手段
36 駆動軸
37,38 伝達軸
56 同期装置
57,58 歯車
60,弾性突出部
61,無端保持体
62,ブロック
63,64 摩擦受圧平面部

Claims (5)

  1. 入力軸及び出力軸に夫々配された可変径伝達車間を伝達体で動力伝動する無段可変伝動機において、
    主動車をネジ手段又はカム手段でなる位置決め加圧装置で加圧制御する主動操作器と、上記位置決め加圧装置で上記伝達体を可変径位置決め制御する上記主動車と、弾性手段を経てネジ手段又はカム手段でなる摩擦面加圧装置で従動車を加圧制御する従動操作器と、上記摩擦面加圧装置及び弾性手段の各加圧力を直列連結した弾性加圧力で上記伝達体及び従動車間の挟持圧を可変加圧制御する上記従動車と、上記伝達体と、更に逆転阻止機能を持ち上記主動及び従動操作器の上記位置決め及び摩擦面加圧装置を変速指令により同期させる同期装置とから成り、上記主動車は基準車として可変速比又は出力回転数制御を果すのに同期して上記従動車は追従車として可変トルク制御を果すように上記位置決め及び摩擦面加圧装置が上記主動及び従動車に夫々該基準及び追従車の機能役割を分化し付与してなる無段可変伝動機。
  2. 入力軸及び出力軸に夫々配された可変径伝達車間を伝達体で動力伝動する無段可変伝動機において、
    主動車をネジ手段又はカム手段でなる位置決め加圧装置で加圧制御する主動操作器と、上記位置決め加圧装置で上記伝達体を可変径位置決め制御する上記主動車と、弾性手段を経てネジ手段又はカム手段でなる摩擦面加圧装置で従動車を加圧制御する従動操作器と、上記摩擦面加圧装置及び弾性手段の各加圧力を直列連結した弾性加圧力で上記伝達体及び従動車間の挟持圧を可変加圧制御する上記従動車と、更に上記伝達体とから成り、上記位置決め及び摩擦面加圧装置は個別に変速指令を受けて該指令の逆転阻止機能を持ち上記主動操作器は可変速比又は出力回転数制御機能を又上記従動操作器は可変トルク制御機能を夫々果すと共に上記従動操作器が該出力回転数と該弾性加圧力とが互に反比例するように上記両操作器は互に同期して可変加圧制御されてなる無段可変伝動機。
  3. 入力軸及び出力軸に夫々配された可変径伝達車間を伝達体で動力伝動する無段可変伝動機において、
    主動車をネジ手段又はカム手段でなる位置決め加圧装置で加圧制御する主動操作器と、上記位置決め加圧装置で上記伝達体を可変径位置決め制御する上記主動車と、弾性手段を経てネジ手段又はカム手段でなる摩擦面加圧装置で従動車を加圧制御する従動操作器と、上記摩擦面加圧装置及び弾性手段の各加圧力を直列連結した弾性加圧力で上記伝達体及び従動車間の挟持圧を可変加圧制御する上記従動車と、上記伝達体と、逆転阻止機能を持ち上記主動及び従動操作器に変速指令を供給するため夫々個別に又は共通に設置した駆動源と、更に上記位置決め及び摩擦面加圧装置を相互に同期させる同期装置とから成り、上記主動操作器の上記位置決め加圧装置が上記主動車に可変速比又は回転数制御を又上記従動操作器の上記摩擦面加圧装置が上記従動車に可変トルク制御を夫々果すことにより全変速領域で定馬力伝動を達成してなる無段可変伝動機。
  4. 入力軸及び出力軸に夫々配された可変径伝達車間を伝達体で動力伝動する無段可変伝動機において、
    主動車をネジ手段又はカム手段でなる位置決め加圧装置で加圧制御する主動操作器と、上記位置決め加圧装置で上記伝達体を可変径位置決め制御して可変速比制御を果す上記主動車と、弾性手段を経てネジ手段又はカム手段でなる摩擦面加圧装置で従動車を加圧制御する従動操作器と、上記摩擦面加圧装置及び弾性手段の各加圧力を直列連結した弾性加圧力で上記伝達体及び従動車間の挟持圧を可変加圧制御して可変トルク制御を果す上記従動車と、逆転阻止機能を持ち上記主動及び従動操作器に変速指令を供給するため夫々個別に又は共通に設置した駆動源と、上記位置決め及び摩擦面加圧装置を相互に同期させる同期装置と、更に上記伝達車から幅方向の該挟持圧を受ける受圧平面部上記伝達体の回転方向とは逆方向の長手方向に向ってクサビ状に突出成形され幅方向に弾性屈曲可能な弾性突出部を形成したブロックの多数個を無端保持体に配列構成した上記伝達体とから成り、上記伝達体の各ブロックは該挟持圧の大きさに応じて変速指令を供給された時に上記主動及び従動車から上記受圧平面部が受けた該挟持圧の集中荷重を幅方向から長手方向の収縮変位に変換可能にすることで該集中荷重を隣接する他ブロックに順次分散して弾性吸収させて安定伝動と高速度の応答性を確保してなる無段可変伝動機。
  5. 入力軸及び出力軸に夫々配された可変径伝達車間を伝達体で動力伝動を可変に操作する無段可変伝動機用可変操作器において、
    主動車に連結して伝達体を可変径位置決め制御させるためネジ手段又はカム手段でなる位置決め加圧装置を有する主動操作器と、従動車に連結して弾性手段及びネジ手段又はカム手段でなる摩擦面加圧装置の各加圧力を直列連結した弾性加圧力で上記伝達体及び従動車間の挟持圧を可変加圧制御する上記摩擦面加圧装置を有する従動操作器と、逆転阻止機能を持つ上記主動及び従動操作器に変速指令を供給するため夫々個別に又は共通に設置した駆動源と、更に上記位置決め及び摩擦面加圧装置を相互に同期制御させる同期装置とから成り、上記同期装置は上記位置決め加圧装置で可変速比又は回転数制御機能と上記摩擦面加圧装置で可変トルク制御機能との同期を果すことで高速度の変速応答性を持つ定馬力動力伝動制御を達成してなる無段可変伝動機用可変操作器。
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