JP2000087743A - V型内燃機関の冷却装置 - Google Patents

V型内燃機関の冷却装置

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JP2000087743A
JP2000087743A JP10260697A JP26069798A JP2000087743A JP 2000087743 A JP2000087743 A JP 2000087743A JP 10260697 A JP10260697 A JP 10260697A JP 26069798 A JP26069798 A JP 26069798A JP 2000087743 A JP2000087743 A JP 2000087743A
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敬司 神戸
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 V型内燃機関の冷却装置において,余り目立
たない配管をもってウォータポンプの吐出する冷却水
を,第1及び第2バンクのウォータジャケット及びラジ
エータへと順次供給し得るようにする。 【解決手段】 第1バンク41 のウォータジャケット2
1 にウォータポンプ62の吐出管76を連通し,また
第1バンク41 のウォータジャケット241 下部を下部
連通水管773 を介して第2バンク42 のウォータジャ
ケット241 下部に連通し,さらに第1バンク41 のウ
ォータジャケット241 上部を,第2バンク42 に形成
されてそのウォータジャケット242 上部に連なる合流
室80に上部連通水管774 を介して連通し,下部及び
上部連通水管773 ,774 を両バンク41 ,42 の谷
部28に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,V型内燃機関の第
1及び第2バンクにウォータジャケットを形成したV型
内燃機関の冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,かゝるV型内燃機関の冷却装置と
して,例えば特開昭58−96121号公報に開示され
ているように,ウォータポンプに二本の吐出管を設け,
これら吐出管に,第1及び第2バンクのウォータジャケ
ットの下部に個別に連通する二本の上流水管を接続し,
第1及び第2バンクのウォータジャケットの上部に個別
に接続した二本の下流水管をラジエータの入口に連なる
一本の共通水管に接続したものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の上記構成のもの
では,それぞれ比較的長い二本の上流水管及び下流水管
を必要とすることから,それらの配管が目立ち,外観が
良好であるは言い難い。
【0004】本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたも
ので,余り目立たない配管をもってウォータポンプの吐
出する冷却水を,第1及び第2バンクのウォータジャケ
ット及びラジエータへと順次供給し得るようにした,前
記V型内燃機関の冷却装置をを提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明は,V型内燃機関の第1及び第2バンクに第
1及び第2ウォータジャケットを形成したV型内燃機関
の冷却装置において,第1バンクのウォータジャケット
にウォータポンプの吐出管を連通し,また第1バンクの
ウォータジャケット下部を下部連通水管を介して第2バ
ンクのウォータジャケット下部に連通し,さらに第1バ
ンクのウォータジャケット上部を,第2バンクに形成さ
れてそれのウォータジャケットの上部に連なる合流室に
上部連通水管を介して連通し,下部及び上部連通水管を
両バンクの谷部に配置したことを第1の特徴とする。
【0006】この第1の特徴によれば,ウォータポンプ
が吐出した冷却水を,先ず第1バンクのウォータジャケ
ットに供給し,次いで下部連通水管を通して第2バンク
のウォータジャケットにも供給し,第1バンクを冷却し
た冷却水は上部連通水管をへて第2バンクの合流室に移
り,第2バンクを冷却した冷却水と合流してからラジエ
ータへと流出していき,第1及び第2バンクのウォータ
ジャケットに冷却水を均等に供給することができる。
【0007】しかも下部及び上部連通水管は比較的短い
もので足りる上,これらは両バンク間の谷部に配置され
るので,両バンクの間に隠れて目立つことがなく,内燃
機関の外観を損なわない。
【0008】また本発明は,上記特徴に加えて,合流室
に,その出口を開閉するサーモスタットを設置し,該室
の出口ジョイントをラジエータの入口に連通したことを
第2の特徴とする。
【0009】この第2の特徴によれば,サーモスタット
を,第1及び第2バンクを冷却した冷却水が合流する合
流室に設置したので,サーモスタットは両バンクの平均
水温を的確に感知して,両バンクの適正な水温制御を行
うことができる。しかもサーモスタットに対する配管が
不要であり,配管の簡素化を図ることができる。
【0010】さらに本発明は,第1又は第2の特徴に加
えて,該内燃機関の自動二輪車への搭載時には,第1及
び第2バンクを前後に配置し,第2バンクの上部前面に
合流室の出口ジョイントを突設し,この出口ジョイント
を,内燃機関の前方に配設されるラジエータの入口に水
管を介して連通したことを第3の特徴とする。
【0011】この第3の特徴によれば,合流室及びラジ
エータ間を結ぶ水管の曲がりを少なくして,その流路抵
抗を小さく抑えると共に,外観の向上を図ることができ
る。
【0012】さらにまた本発明は,第1〜第3の特徴の
何れかに加えて,第2バンクに,上部連通水管を接続す
る上部ジョイントを結合し,この上部ジョイントに,そ
れより小径で合流室に連通するバイパス出口ジョイント
を一体に形成し,このバイパス出口ジョイントに,ウォ
ータポンプの吸入管に連なるバイパス水管を接続したこ
とを第4の特徴とする。
【0013】この第4の特徴によれば,第2バンクに結
合される上部ジョイント及びバイパス出口ジョイントの
一体化により,配管作業の簡素化を図ることができる。
【0014】さらにまた本発明は,第4の特徴に加え
て,バイパス水路に,各バンクの気化器の加温室を介装
したことを第5の特徴とする。
【0015】この第5の特徴によれば,バイパス水路を
通る冷却水により,両バンクの気化器のアイシングを防
ぐことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を,添付図面
に示す本発明の一実施例に基づいて以下に説明する。
【0017】図1は本発明のV型内燃機関を搭載した自
動二輪車の側面図,図2は上記内燃機関の側面図,図3
は図2の3−3線断面図,図4は図3の4−4線断面
図,図5は図2の5−5線断面図,図6は上記内燃機関
の冷却水系統図,図7は図2の7−7線断面図,図8は
図3の前部及び後部タイミング伝動装置周りの拡大図,
図9は図3の変速機周りの拡大図,図10は上記内燃機
関の排気系周りの平面図,図11は後部バンクのシリン
ダヘッドの平面図,図12は図9の12矢視図である。
【0018】尚,説明中,前後,左右とは,自動二輪車
の車体を基準にしていうものとする。 [自動二輪車の全体構成(図1,図2参照)]自動二輪
車Mの車体フレーム1の前端には,前輪を支持するフロ
ントフォーク(何れも図示せず)が操向可能に連結され
る。また車体フレーム1の後部には,後輪2を支持する
リアフォーク3が上下揺動可能に連結され,このリアフ
ォーク3及び車体フレーム1の各後端部間にリアクッシ
ョン7が介装される。
【0019】車体フレーム1の中間部には,前部及び後
部バンク41 ,42 を有するV型内燃機関Eが搭載され
ると共に,その上方で燃料タンク5が取付けられる。さ
らに車体フレーム1の後部には,燃料タンク5の後端に
連続するように,メインシート6a及びピリオンシート
6bが取付けられる。
【0020】上記内燃機関Eに連設される変速機8の出
力軸97及び後輪2のハブ間を連結するチェーン伝動装
置10は,後輪2の左側に配設される。始動モータ11
は,クランク軸15の前方且つ下方に配置される。
【0021】内燃機関Eの前部及び後部バンク41 ,4
2 間の谷部28には,対応するバンクに接続される前部
及び後部気化器121 ,122 が配設される。また前部
バンク41 の前面及び後部バンク42 の後部にそれぞれ
接続される前部排気管131及び後部排気管132 は,
後輪2を挟んで前記チェーン伝動装置10と反対側,即
ち後輪2の右側に配設される共通の排気マフラ14の前
端に集合して接続される。 [内燃機関の全体構成(図2,図3,図5,図8参
照)]内燃機関Eの前部バンク41 及び後部バンク42
は,左右方向に配置されるクランク軸15周りに90°
開いて前後に配置される。クランク軸15は,クランク
ピン16aを有する単一のクランク部16と,その両端
部に隣接する左右一対のジャーナル17,18とを備え
ており,そのジャーナル17,18がボールベアリング
19,20をそれぞれ介してクランクケース21に支承
される。
【0022】前部及び後部バンク41 ,42 は,クラン
ク軸15を上記クランクケース21の山形上部の前後斜
面にそれぞれ接合されるシリンダブロック221 ,22
2 と,それらの上端に接合されるシリンダヘッド2
1 ,232 とを備えており,各シリンダブロック22
1 ,222 及びシリンダヘッド231 ,232 には,一
連のウォータジャケット241 ,242 が形成される。
【0023】各シリンダブロック221 ,222 のシリ
ンダボア251 ,252 に嵌装されるピストン261
262 はコンロッド271 ,272 を介して上記クラン
クピン16aに連接される。その際,後部バンク42
コンロッド272 は,上記クランクピン16a上で前部
バンク41 のコンロッド271 の左方に隣接して配置さ
れ,これらコンロッド271 ,272 の左右方向のオフ
セット量S(図8)に対応して,後部バンク42 の軸線
は前部バンク41 の軸線に対して左方にオフセットされ
る。
【0024】図5に示すように,クランク軸15の右ジ
ャーナル18より外方へ突出する右端部には,その内側
から順に始動伝動装置94のオーバーランニングクラッ
チ53及び,クラッチ100に連なる1次伝動装置54
の駆動ギヤ54aが取付けられると共に,互いに隣接配
置される。その際,オーバーランニングクラッチ53
は,そのアウタ部材がクランク軸15にスプライン結合
され,そのインナ部材に始動ギヤ52が固設されてい
る。駆動ギヤ54aはクランク軸15にキー結合され
る。
【0025】また図8に示すように,クランク軸15の
左ジャーナル17より外方へ突出する左端部には,その
内側から順に前部バンク41 の動弁カム軸411 を駆動
する前部タイミング伝動装置461 の駆動タイミングス
プロケット421 ,後部バンク42 の動弁カム軸412
を駆動する後部タイミング伝動装置462 の駆動タイミ
ングスプロケット422 ,並びに発電機30のロータ3
1が取付けられると共に,互いに隣接配置される。その
際,ロータ31はクランク軸15にキー結合される。二
個の駆動タイミングスプロケット421 ,422 の取付
け構造については後述する。
【0026】ロータ31に囲繞される,発電機30のス
テータ32は,クランクケース21の左端面に接合され
る左側カバー33の内壁に固着される。
【0027】上記ロータ31外周面の位置には突起35
が形成されており,この突起35と協働してクランク軸
15の回転位置を検知するクランク位置センサ36がク
ランクケース21の左端面に固着される。このクランク
位置センサ36の出力信号は,点火装置の制御信号やタ
コメータの入力信号として用いられる。
【0028】クランク軸15の,発電機30と反対側の
右端部には,右側ジャーナル18に隣接して始動ギヤ5
2がオーバーランニングクラッチ53を介して支承さ
れ,さらにその始動ギヤ52に隣接して1次駆動ギヤ5
4aがキー結合される。
【0029】上記のように構成すると,クランク軸15
の左端部側で前部及び後部タイミング伝動装置461
462 を一挙に組立てることができ,それらの組立性が
良好となる。また前部及び後部タイミング伝動装置46
1 ,462 のメンテナンスを行う際には,それらの外側
の発電機30のみをクランク軸15から取り外すだけ
で,他のものに何ら干渉されることなく,そのメンテナ
ンスを容易に行うことができる。しかも,発電機30の
両タイミング伝動装置461 ,462 への隣接配置によ
り,運転中は,両タイミング伝動装置461 ,462
ら飛散される油沫が発電機30に掛かることになるか
ら,それを効果的に冷却することができる。
【0030】またクランクケース21の左側部に前部及
び後部タイミング伝動装置461 ,462 及び発電機3
0が,また他側部に始動伝動装置94,1次伝動装置5
4及びクラッチ100が配置されることになるので,ク
ランクケース21の両側部の重量バランスが良好であ
り,したがって車体フレーム1への搭載時には,自動二
輪車Mの左右重量バランスを容易に図ることができる。 [動弁系(図2〜図4,図8,図9参照)]各バンク4
1 ,42 のシリンダヘッド231 ,232 には,吸気弁
371 ,372 及び排気弁381 ,382 が,吸気弁3
1 ,372 を両バンク41 ,42間の谷部28側に寄
せて設けられる。また各シリンダヘッド231 ,232
には,対応する吸,排気弁371 ,372 ;381 ,3
2 をロッカアーム391 ,392 ;401 ,402
介して開閉駆動するカム軸411 ,412 の両端部がク
ランク軸15と平行にして,それぞれボールベアリング
50,50′を介して支承される。そしてクランク軸1
5の左端部に固着される駆動タイミングスプロケット4
1 ,422 と,各バンク41 ,42 のカム軸411
412 の左端部に固着される被動タイミングスプロケッ
ト431 ,432 とにタイミングチェーン441 ,44
2 が巻き掛けられる。上記両駆動タイミングスプロケッ
ト421,422 は,クランク軸15の左側ジャーナル
17の外端に隣接して圧入された共通のボス45を備え
ている。
【0031】而して,前部バンク41 の駆動タイミング
スプロケット421 ,タイミングチェーン441 及び被
動タイミングスプロケット431 は,クランク軸15の
回転を2分に1に減速して対応するカム軸411 に伝達
する前部タイミング伝動装置461 を構成するもので,
それは前部バンク41 の,発電機30側の側壁に形成さ
れた前部タイミング伝動室471 に配置される。また後
部バンク42 の駆動タイミングスプロケット422 ,タ
イミングチェーン442 及び被動タイミングスプロケッ
ト432 は,クランク軸15の回転を2分に1に減速し
て対応するカム軸412 に伝達する後部タイミング伝動
装置462 を構成するもので,それも前部バンク4
1 の,発電機30側の側壁に形成された後部タイミング
伝動室472に配置される。
【0032】その際,後部タイミング伝動装置46
2 は,前部タイミング伝動装置461 より軸方向外側,
即ち発電機30側に配置される。
【0033】クランク軸15は,図4に矢印Rで示すよ
うに反時計方向に回転するものであり,したがって,各
タイミングチェーン441 ,442 は,後側が弛み側と
なる。それらの弛み側に一定の張りを与えるべく,各タ
イミングチェーン441 ,442 の弛み側に,クランク
ケース21に揺動自在に軸支される弓形のチェーンテン
ショナ481 ,482 を摺動自在に当接させ,これらチ
ェーンテンショナ48 1 ,482 の長手方向中央部を対
応するタイミングチェーン441 ,442 に向かって一
定の荷重をもって押圧する公知のテンショナリフタ49
1 ,492 が各バンク41 ,42 のシリンダブロック2
1 ,222 後面に形成された取付け面にボルト109
でそれぞれ取付けられる。
【0034】クランクケース21は,その左右方中央部
で左ケース半体21a及び右ケース半体21bとに分割
され,それらに前記ボールベアリング19,20のアウ
タレースが予め軽圧入により装着され,両ケース半体2
1a,21bの結合時に,クランク軸15の左右のジャ
ーナル17,18が上記ボールベアリング19,20の
インナレースにそれぞれ軽圧入されるものであるが,そ
の際,左側ジャーナル17の外側に隣接してクランク軸
15に共通のボス45を圧入された駆動タイミングスプ
ロケット421 ,422 が左側ボールベアリング19の
インナレースを通過し得るように,駆動タイミングスプ
ロケット421 ,422 の外径d1 は上記ボールベアリ
ング19のインナレースの内径d2 より僅かに小さく設
定される。したがって,クランク軸15の単体時に両駆
動タイミングスプロケット421,422 のボス45の
圧入が可能となり,の圧入作業を容易に行うことができ
る。またボールベアリング19,20を左右のケース半
体21a,21b及び左右のクランクジャーナル17,
18に軽圧入することにより,機関運転中,ボールベア
リング19,20の振動を抑制し,騒音低減を図ること
ができる。 [排気系(図2,図10及び図11参照)]前部バンク
1 の排気ポート511 の出口は,そのシリンダヘッド
231 の前面に開口しており,これに前部排気管131
の上流端が接続される。また後部バンク42 の排気ポー
ト522 の出口は,そのシリンダヘッド232 後部の,
後部タイミング伝動装置462 と反対側の右側面に開口
しており,これに後部排気管132 の上流端が接続され
る。
【0035】前部排気管131 及び後部排気管13
2 は,何れも,前部及び後部チェーン伝動装置461
462 と反対側の,内燃機関E右側方に上下に並べて配
管されると共に,下流端を集合して後輪2の右側方に配
置される排気マフラ14に接続される。
【0036】而して,上記のように内燃機関Eの,前部
バンク41 に対する後部バンク42のオフセット方向側
の一側部に前部及び後部タイミング伝動装置461 ,4
2を集中して配設する一方,内燃機関Eの他側方に前
部及び後部排気管131 ,132 を上下に並べて集中配
管したので,両タイミング伝動装置461 ,462 と両
排気管131 ,132 との干渉を容易に避けつゝ,両排
気管131 ,132 を含む内燃機関Eの全幅を極力狭め
ることができる。
【0037】また後部バンク42 のシリンダヘッド23
2 の後部右側面に開口する排気ポート512 に,自動二
輪車Mの右側方に配管される後部排気管132 を接続す
るので,後部排気管132 の曲がり部を少なくして,そ
の管路抵抗を下げ,出力性能の向上に寄与し得る。 [伝動系(図2,図3及び図9参照)]クランクケース
21には,後部バンク42 の下部に張り出すミッション
ケース部95が一体に形成されており,このミッション
ケース部95には,クランク軸15の直後でそれと平行
に前後に並ぶ,変速機8の入力軸96及び出力軸97が
収容され,これらの両端はそれぞれ一対のボールベアリ
ング96,97;98,99を介してミッションケース
部95の左右両側壁に支承される。その入力軸96の右
端部には,クランクケース21の右側面に接合される右
側カバー34に覆われるクラッチ100のインナ部材1
01がスプライン結合され,そのアウタ部材102の内
端には,前記1次駆動ギヤ54aと噛合して1次伝動装
置54を構成する1次被動ギヤ54bが取付けられ。ま
た入力軸96及び出力軸97間には,複数段(図示例で
は5段)の変速ギヤ列G1 〜G5 が選択可能に配設され
る。
【0038】入力軸96及び出力軸97の左端部を支承
するミッションケース部95の左側壁95a(図9参
照)は,後部バンク42 のタイミング伝動装置462
りも右方にオフセットするように形成される。したがっ
て,後部バンク42 のタイミング伝動装置462 におけ
るテンショナリフタ492 を後部バンク42 のシリンダ
ブロック222 後面に取付ける場合,ミッションケース
部95との干渉を回避することができる。
【0039】特に,後部バンク42 のタイミング伝動装
置462 は,前部バンク41 のタイミング伝動装置46
1 より外方,即ち左方に配置されるので,クランクケー
ス21に対するミッションケース部95の右方へのオフ
セット量を最小限に抑えて,内燃機関Eのコンパクト化
を図ることができる。 [車速センサ(図2,図9及び図12参照)]ミッショ
ンケース部95の後壁に装着孔103が設けられ,この
孔103を通して検知部105aをミッションケース部
95内に突入させる車速センサ105がミッションケー
ス部95の後壁にボルト110により固着される。この
車速センサ105は,その検知部105aをトップ被動
ギヤ,即ちトップギヤ列G5 の被動ギヤ104の歯先に
対向させるように配置される。
【0040】トップ被動ギヤ104は,出力軸97にス
プライン嵌合していて,左方へのシフトにより2速ギヤ
列G2 を確立させるシフトギヤを兼ねており,そのシフ
トによるも,そのギヤの外周が車速センサ105の検知
領域から逸脱しないようになっている。車速センサ10
5は,その検知部の直前を横切るトップ被動ギヤ104
の歯数に応じた信号を図示しないコンピュータに出力す
るもので,そのコンピュータでは,入力信号から車速を
演算して,自動二輪車Mの図示しないインストルメント
パネル上のスピードメータ(図示せず)に表示する。
【0041】このように,車速センサ105は,常時出
力軸97と共に回転するトップ被動ギヤ104の回転数
を車速として検知する車速センサ105をミッションケ
ース部95の後壁に取付けられるので,その取付けを,
ミッションケース部95側に後傾する後部バンク42
勿論,その後部に取付けられる後部排気管132 に何ら
邪魔されることなく行うことができる。
【0042】ミッションケース部95の後面には,車速
センサ105の下面を覆うリブ106が一体に形成さ
れ,このリブ106の中央部には,車速センサ105の
リード線108を通す通孔107が穿設される。
【0043】また図2に示すように,ミッションケース
部95の後面には,左右一対,上下一組のハンガー部1
121 ,1122 が,またクランクケース21の前面に
は左右一対のハンガー部1123 がそれぞれ一体に突設
され,内燃機関Eの車体フレーム1への搭載時,これら
ハンガー部1121 ,1122 ,1123 が車体フレー
ム1に結合される。その後部二組のハンガー部11
1 ,1122 に囲まれる,ミッションケース部95後
方のデッドスペースを利用して前記車速センサ105は
配置されるもので,これによりスペース効率を高めるこ
とができる。
【0044】而して,上記リブ106は,自動二輪車M
の走行中,下方から飛来す砂利等から車速センサ105
を保護するように機能し,またリード線108を通す通
孔107はリブ106内に浸入した雨水,洗浄水の排出
口としても機能する。[潤滑及び冷却系(図2,図3,
図5及び図6参照)]図2,図3及び図5に示すよう
に,クランク軸15の右端部にキー結合された1次駆動
ギヤ54aには,その周方向異なる二箇所にポンプ駆動
ギヤ56及び1次被動ギヤ54bが噛合される。
【0045】ポンプ駆動ギヤ56は,クランクケース2
1の右端面に接合される右側カバー34にベアリング8
6を介して支承されるポンプ軸61にキー結合される。
このポンプ軸61は,これがクランク軸15と平行で,
それより前方且つ上方にくるように配置される。
【0046】このポンプ軸61の内端には,潤滑用のト
ロコイド型オイルポンプ57のインナロータ59が,ま
た外端には,冷却用ウォータポンプ62のインペラ60
がそれぞれ固着される。オイルポンプ57のアウタロー
タ59を収容するポンプハウジング60はクランクケー
ス21の,ボールベアリング20を支持する隔壁65に
ねじ止めされる。またインペラ63を収容するポンプケ
ーシング64は,右側カバーの外側面にボルト87で固
着される。こうしてオイルポンプ57及びウォータポン
プ62は,クランク軸15より上方及び前方で同軸に配
置され,またオイルポンプ57は,前記オーバーランニ
ングクラッチ53の半径方向外方に隣接して配置される
ように,クランクケース21に設けられる。
【0047】オイルポンプ57の吸入ポートには,クラ
ンクケース21底部の油溜め部66内に設置されるスト
レーナ67(図2参照)に吸い上げ管68を介して接続
され,また吐出ポートは,給油路69を介してクランク
軸15及び各バンク41 ,4 2 のカム軸411 ,412
その他の潤滑部に連通される。
【0048】給油路69の途中には,クランク軸15の
略直上に位置するオイルフィルタ70が介裝される。こ
のオイルフィルタ70は,右側カバー34に形成された
濾過室71に装着され,該室71の開放口を閉じるキャ
ップ72が右側カバー34に固着される。濾過室71に
おいて,オイルフィルタ70の外周側の入口室71a
は,クランクケース21に形成された給油路69の上流
部69aを介してオイルポンプ57の吐出ポートに連通
し,またオイルフィルタ70の内周側の出口室71b
は,キャップ72に形成された給油路69の2本の分岐
油路69b,69cに連通しており,一方の分岐油路6
9bはクランク軸15系の潤滑部73に連通し,他方の
分岐油路69cは更に,クランクケース21及び右側カ
バー34の接合面において前後の分岐油路69d,69
eに分岐して,前部及び後部バンク4 1 ,42 の各カム
軸411 ,412 を含む動弁系の潤滑部741 ,742
に連通する。
【0049】したがって,クランク軸15の回転によ
り,ポンプ駆動ギヤ56及びポンプ軸61を介してオイ
ルポンプ57が駆動されると,油溜め部66内のオイル
は,ストレーナ67から吸い上げられて濾過室71に圧
送され,オイルフィルタ70で濾過された後,クランク
軸15系の潤滑部73及び各バンク41 ,42 の動弁系
の潤滑部741 ,742 に供給され,これらを潤滑する
ことができる。しかも,オイルポンプ57,濾過室7
1,オイルフィルタ70及び給油路69の上記配置,構
成により,給油路69の長さを極力短縮すると共に,前
部及び後部バンク4 1 ,42 に対する潤滑系を略対称に
構成することができ,両バンク41 ,42 を均等潤滑が
可能となる。
【0050】オイルフィルタ70には,そのフィルタエ
レメント70aが目詰まりしたとき,入口室71a及び
出口室71b間を短絡させるリリーフ弁70bが設けら
れる。
【0051】一方,ウォータポンプ62においては,図
6に示すように,その吸入管75は,水管771 を介し
てラジエータ29(図1に示すように内燃機関Eの前方
に配設される。)の出口に接続され,吐出管76は水管
772 を介して前部バンク4 1 のウォータジャケット2
1 の下部に接続される。
【0052】前述のように,前部及び後部バンク41
2 は,各シリンダブロック221,222 及びシリン
ダヘッド231 ,232 に一連のウォータジャケット2
1,242 を備えており,また後部バンク42 のシリ
ンダヘッド232 には,その前面に開口する合流室80
が形成され,この合流室80にウォータジャケット24
2 の上部が連通される。
【0053】前部及び後部バンク41 ,42 の対向面に
は,対応するウォータジャケット241 ,242 の下部
に連通する下部ジョイント781 ,782 が一体に突設
され,これらジョイント781 ,782 に,谷部28に
配置される下部連通水管77 3 の両端が接続される。
【0054】また前部バンク41 の後面には,そのジャ
ケット231 の上部に連通する上部ジョイント791
一体に形成され,さらに後部バンク42 のシリンダヘッ
ド232 下面には,合流室80に連通する上部ジョイン
ト792 のフランジがねじ止めされ,これら上部ジョイ
ント791 ,792 に谷部28に配置される後部連通水
管774 の両端が接続される。
【0055】合流室80にはサーモスタット82が設置
されると共に,それを保持しつゝ合流室80の開口部を
覆うサーモスタットカバー81がシリンダヘッド232
の前面に接合される。
【0056】サーモスタットカバー81には,サーモス
タット82の出口に連なる出口ジョイント83が一体に
形成されており,この出口ジョイント83は水管775
を介してラジエータ29の入口に接続される。
【0057】また上部ジョイント792 には,連通路8
4′を介して合流室80に連通するバイパス出口ジョイ
ント84が一体に形成されており,このバイパス出口ジ
ョイント84は,バイパス水管85により,後部バンク
2 の気化器122 の加温室,前部バンク41 の気化器
121 の加温室及び前記吸入管75へと順次連通され
る。バイパス出口ジョイント84は,サーモスタットカ
バー81の出口ジョイント83より充分に小径に形成さ
れる。
【0058】サーモスタット82は,合流室80の水温
が所定温度以下のときは合流室80及びサーモスタット
カバー81間を遮断すると共に,合流室80及びバイパ
ス出口ジョイント84間の連通路84′を開き,またそ
の水温が所定温度以上になると合流室80及びサーモス
タットカバー81間を連通すると共に,上記連通路8
4′を閉じるようになっている。
【0059】したがって,クランク軸15の回転によ
り,ポンプ駆動ギヤ56及びポンプ軸61を介してウォ
ータポンプ62が駆動されているとき,合流室80の水
温が比較的低くければ,サーモスタット82が合流室8
0及びサーモスタットカバー81間を遮断すると共に,
連通路84′を開くので,冷却水は,ウォータポンプ6
2により,先ず吐出管76から前部バンク41 のウォー
タジャケット241 に送られ,次いでその冷却水の略半
分は直ちに下部連通水管773 を経て第2バンクのウォ
ータジャケットに移る。そして,前部バンク41 のウォ
ータジャケット241 を通過した冷却水は,上部連通水
管774 を経て後部バンク42 の合流室80に移って,
後部バンク42 のウォータジャケット242 を通過した
冷却水と合流し,合流室80から連通路84′を経てバ
イパス出口ジョイント84を出て,後部の気化器122
及び前部の気化器121 の加温室を順次経由して,ウォ
ータポンプ62の吸入管75に戻り,以後,同様の循環
を繰り返す。このような冷却水の,ラジエータ29を経
由しない循環により,内燃機関Eの暖機を促進すること
ができると共に,気化器121 ,122 を加温して,そ
れらの燃料ノズル周りのアイシングを防ぐことができ
る。
【0060】内燃機関Eの暖機が進み,両バンク41
2 のウォータジャケット241 ,242 を通過して合
流室80で合流した冷却水の水温が所定値を超えると,
サーモスタット82は,合流室80及びサーモスタット
カバー81間を連通すると共に,連通路84′を閉じる
ので,上記冷却水は,出口ジョイント83側へ流れ,ラ
ジエータ29を経由して,ウォータポンプ62の吸入管
75に戻る。以後,同様の循環を繰り返すので,ラジエ
ータ29の放熱作用で冷却された冷却水をもって両バン
ク41 ,42 を効果的に冷却することができる。
【0061】ところで,下部及び上部連通水管773
774 は比較的短いもので足りる上,これらは両バンク
間の谷部に配置されるので,両バンク41 ,42 の間に
隠れて目立つことがなく,内燃機関Eの外観を損なわな
い。
【0062】またサーモスタット82は,前部及び後部
バンク41 ,42 を冷却した冷却水が合流する合流室8
0に設置されるので,サーモスタット82は両バンク4
1 ,42 の平均水温を的確に感知して,両バンク41
2 の適正な水温制御を行うことができる。しかもサー
モスタット82に対する配管が不要であり,配管の簡素
化を図ることができる。
【0063】さらに後部バンク42 の上部前面に,前方
に突出する出口ジョイント83を備えたサーモスタット
カバー81が接合されるので,その出口ジョイント83
をラジエータ29の入口に連通する水管775 の曲がり
を少なくして,その流路抵抗を小さく抑えると共に,外
観の向上を図ることができる。
【0064】また後部バンク42 の上部ジョイント79
2 には,それより小径で合流室80に連通するバイパス
出口ジョイント84を一体に形成したので,上部ジョイ
ント792 及びバイパス出口ジョイント84の後部バン
ク42 への取付けを一挙に行うことができ,配管作業の
簡素化を図ることができる。
【0065】またオイルポンプ57及びウォータポンプ
62を同軸上に配置して,これらを1次駆動ギヤ54a
から駆動される共通のポンプ軸61により駆動するよう
にしたので,それらの駆動系の簡素化を図ることができ
る。
【0066】しかもオイルポンプ57をオーバーランニ
ングクラッチ53に半径方向で隣接配置したことで,オ
イルポンプ57及びウォータポンプ62の同軸配置によ
るも,内燃機関Eの横幅増を抑えることができる。
【0067】またオイルポンプ57及びウォータポンプ
62をクランク軸15より前方且つ上方に配置したこと
から,クランクケース21の後部及び,それに連なるミ
ッションケース部95を上記オイルポンプ57及びウォ
ータポンプ62に全く干渉されることなくコンパクトに
形成することができ,内燃機関Eの地上高の確保及び乗
員用シート6a,6bの高さの低下を容易に行うことが
できる。この場合,オイルポンプ57及びウォータポン
プ62の上記配置により,クランクケース21の前部が
多少膨出した形状となるも,その膨出部は前部バンク4
1 の下方のデッドスペースに吸収されるので,内燃機関
Eのコンパクト化を妨げるものではない。
【0068】しかもクランク軸15より上方位置を占め
る両ポンプ57,62の駆動系は,油溜め部66のオイ
ルへの浸漬を免れるから,その駆動系によりオイルの攪
拌は起こらず,動力損失の減少に寄与し得る。
【0069】さらに変速機8の入力軸96及び出力軸9
7を上記オイルポンプ57及びウォータポンプ62に全
く干渉されることなくクランク軸15の直後で水平に配
列して,ミッションケース部95のコンパクト化を図り
つゝ,その上壁を平坦に形成することも可能となり,こ
れにより,ミッションケース部95と前記後部排気管1
2 との間の距離を充分に確保して,後部排気管132
からミッションケース部95及びそれに収容される変速
機8への熱の影響を容易に回避することができる。 [始動系(図2及び図7参照)]クランクケース21の
前部底面には収容凹部88が形成されており,そこに始
動モータ11が,その軸線をクランク軸15と平行にし
て配設される。この始動モータ11のケーシング89
は,その一端の筒状支持部89aを上記収容凹部88の
端壁に形成された貫通孔90に液密に嵌合すると共に,
他端の取付け腕部89bをクランクケース21にボルト
111で締結することにより,クランクケース21に取
付けられる。始動モータ11のロータ軸91はその先端
をクランクケース21内に突入させており,その先端に
形成されたピニオン92が減速ギヤ列93を介して前記
始動ギヤ52を駆動し得るようになっている。而して,
始動ギヤ52,オーバーランニングクラッチ53及び減
速ギヤ列93は,始動モータ11及びクランク軸15間
を連通する始動伝動装置94を構成する。
【0070】上記のように,始動モータ11をクランク
軸15の前方且つ下方に配置したので,この始動モータ
11も,クランクケース21の後部及びミッションケー
ス部95のコンパクト化の妨げとはならず,しかも前部
バンク41 下方のデッドスペースに吸収されることにな
るから,内燃機関のコンパクト化の妨げとはならない。
また始動モータ11の上記配置により,減速ギヤ列93
はクランクケース21底部の油溜め部66内の油中に浸
漬されることになるが,これは機関の始動時に作動する
ものであり,機関の運転中に作動してオイルを攪拌する
ことはないから,動力損失を招くこともない。
【0071】本発明は上記各実施例に限定されるもので
はなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が
可能である。
【0072】
【発明の効果】上記のように本発明の第1の特徴によれ
ば,第1バンクのウォータジャケットにウォータポンプ
の吐出管を連通し,また第1バンクのウォータジャケッ
ト下部を下部連通水管を介して第2バンクのウォータジ
ャケット下部に連通し,さらに第1バンクのウォータジ
ャケット上部を,第2バンクに形成されてそれのウォー
タジャケットの上部に連なる合流室に上部連通水管を介
して連通し,下部及び上部連通水管を両バンクの谷部に
配置したので,比較的簡素な配管により第1及び第2バ
ンクへの冷却水の均等供給が可能となり,両バンクを良
好に冷却することができる。しかも下部及び上部連通水
管は比較的短いもので足りる上,これらは両バンク間の
谷部に配置されるので,両バンクの間に隠れて目立つこ
とがなく,内燃機関の外観を損なわない。
【0073】また本発明の第2の特徴によれば,第1及
び第2バンクを冷却した冷却水が合流する合流室にサー
モスタットを設置したので,サーモスタットは両バンク
の平均水温を的確に感知して,両バンクの適正な水温制
御を行うことができる。しかもサーモスタットに対する
配管が不要であり,配管の簡素化を図ることができる。
【0074】さらに本発明の第3の特徴によれば,内燃
機関の自動二輪車への搭載時には,第1及び第2バンク
を前後に配置し,第2バンクの上部前面に合流室の出口
ジョイントを突設し,この出口ジョイントを,内燃機関
の前方に配設されるラジエータの入口に水管を介して連
通したので,合流室及びラジエータ間を結ぶ水管の曲が
りを少なくして,その流路抵抗を小さく抑えると共に,
外観の向上を図ることができる。
【0075】さらにまた本発明の第4の特徴によれば,
第2バンクに,上部連通水管を接続する上部ジョイント
を結合し,この上部ジョイントに,それより小径で合流
室に連通するバイパス出口ジョイントを一体に形成し,
このバイパス出口ジョイントに,ウォータポンプの吸入
管に連なるバイパス水管を接続したので,第2バンクに
結合される上部ジョイント及びバイパス出口ジョイント
の一体化により,配管作業の簡素化を図ることができ
る。
【0076】さらにまた本発明の第5の特徴によれば,
バイパス水路に,各バンクの気化器の加温室を介装した
ので,バイパス水路を通る冷却水により,両バンクの気
化器のアイシングを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のV型内燃機関を搭載した自動二輪車の
側面図。
【図2】上記内燃機関の側面図。
【図3】図2の図3部拡大縦断面図。
【図4】図3の4−4線断面図。
【図5】図2の5−5線断面図。
【図6】上記内燃機関の冷却水系統図。
【図7】図2の7−7線断面図。
【図8】図3の前部及び後部タイミング伝動装置周りの
拡大図。
【図9】図3の変速機周りの拡大図。
【図10】上記内燃機関の排気系周りの平面図。
【図11】上記内燃機関の後部バンクのシリンダヘッド
平面図。
【図12】図9の12矢視図。
【符号の説明】
E・・・・内燃機関 M・・・・自動二輪車 41 ・・・第1(前部)バンク 42 ・・・第2(後部)バンク 121 ・・・第1バンクの気化器 122 ・・・第2バンクの気化器 241 ・・・第1バンクのウォータジャケット 242 ・・・第2バンクのウォータジャケット 28・・・谷部 29・・・ラジエータ 62・・・ウォータポンプ 75・・・ウォータポンプの吸入管 76・・・ウォータポンプの吐出管 771 ,772 ,775 ・・・水管 773 ・・・下部連通水管 774 ・・・上部連通水管 781 ・・・第1バンクの下部ジョイント 782 ・・・第2バンクの下部ジョイント 791 ・・・第1バンクの上部ジョイント 792 ・・・第2バンクの上部ジョイント 82・・・サーモスタット 83・・・出口ジョイント 84・・・バイパス出口ジョイント 85・・・バイパス水管

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 V型内燃機関(E)の第1及び第2バン
    ク(41 ,42 )にウォータジャケット(241 ,24
    2 )を形成したV型内燃機関の冷却装置において,第1
    バンク(41 )のウォータジャケット(241 )にウォ
    ータポンプ(62)の吐出管(76)を連通し,また第
    1バンク(41 )のウォータジャケット(241 )下部
    を下部連通水管(773 )を介して第2バンク(42
    のウォータジャケット(241 )下部に連通し,さらに
    第1バンク(41 )のウォータジャケット(241 )上
    部を,第2バンク(42 )に形成されてそれのウォータ
    ジャケット(242 )上部に連なる合流室(80)に上
    部連通水管(774 )を介して連通し,下部及び上部連
    通水管(773 ,774 )を両バンク(41 ,42 )の
    谷部(28)に配置したことを特徴とする,V型内燃機
    関の冷却装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のV型内燃機関の冷却装置
    において,合流室(80)に,その出口を開閉するサー
    モスタット(82)を設置し,該室(80)の出口ジョ
    イント(83)をラジエータ(29)の入口に連通した
    ことを特徴とする,V型内燃機関の冷却装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のV型内燃機関の冷
    却装置において,該内燃機関(E)の自動二輪車(M)
    への搭載時には,第1及び第2バンク(41 ,42 )を
    前後に配置し,第2バンク(42 )の上部前面に合流室
    (80)の出口ジョイント(83)を突設し,この出口
    ジョイント(83)を,内燃機関(E)の前方に配設さ
    れるラジエータ(29)の入口に水管(775 )を介し
    て連通したことを特徴とする,V型内燃機関の冷却装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れか一つに記載のV型
    内燃機関の冷却装置において,第2バンク(42 )に,
    上部連通水管(774 )を接続する上部ジョイント(7
    2 )を結合し,この上部ジョイント(792 )に,そ
    れより小径で合流室(80)に連通するバイパス出口ジ
    ョイント(83)を一体に形成し,このバイパス出口ジ
    ョイント(84)に,ウォータポンプ(62)の吸入管
    (75)に連なるバイパス水管(85)を接続したこと
    を特徴とする,V型内燃機関の冷却装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のV型内燃機関の冷却装置
    において,バイパス水管(85)に,各バンク(41
    2 )の気化器(121 ,122)の加温室を介装した
    ことを特徴とする,V型内燃機関の冷却装置。
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