JP3993328B2 - 内燃機関の潤滑装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関の潤滑装置に関し,特に,クランク軸に駆動されて潤滑部にオイルを供給するオイルポンプを,クランクケース底部の油溜めの上方でクランクケースに取付け,このオイルポンプの吸入ポートと前記油溜めとの間を吸い上げ通路を介して連通したものゝ改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
かゝる内燃機関の潤滑装置は,例えば特開平4−76209号公報に開示されているように,公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように,クランク軸により駆動されるオイルポンプを,油溜めの上方に配置することは,オイルポンプの駆動系による油溜めのオイルの攪拌を回避して,動力損失を少なくする上に有効である。
【0004】
ところで,従来のかゝる内燃機関の潤滑装置では,オイルポンプ及び油溜め間を連通する吸い上げ通路をクランクケース又はその開放側面に接合されるケースカバーに形成しているが,その吸い上げ通路は比較的長いので,それをクランクケース又はケースカバーに,その鋳造時に形成する場合には,その金型の構造が複雑となるを免れず,また穴あけする場合には長い加工時間を要することになり,いずれにしてもコストの低減が困難である。
【0005】
本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたもので,オイルポンプ及び油溜め間を緊密に連通させ得る,簡単で安価な前記内燃機関の潤滑装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために,本発明は,クランク軸に駆動されて潤滑部にオイルを供給するオイルポンプを,クランクケース底部の油溜めの上方でクランクケースに取付け,このオイルポンプの吸入ポートと前記油溜めとの間を吸い上げ通路を介して連通した,内燃機関の潤滑装置において,前記吸い上げ通路をパイプで構成し,前記クランクケースを構成する左右のケース半体の接合面間に形成したグロメットハウジングに,前記パイプの下端部を液密に挿通させるグロメットを液密に装着したことを第1の特徴とする。
【0007】
この第1の特徴によれば,比較的安価なパイプを利用してオイルポンプ及び油溜め間を連通したので,潤滑装置のコスト低減を図ることができる。しかも左右のケース半体間に装着されるグロメットにより,該パイプを確実に支持すると共に,該パイプの油溜めとの緊密な連通を確保して,オイルポンプによるオイルの吸い上げを効果的に行うことができる。
【0008】
また本発明は,上記特徴に加えて,前記左右のケース半体の接合面に,グロメットハウジングの下部に連なるストレーナハウジングを形成すると共に,このストレーナハウジングに,前記パイプに吸い上げられるオイルを濾過するストレーナを装着したことを第2の特徴とする。
【0009】
この第2の特徴によれば,グロメット及びストレーナを左右のケース半体間に一挙に装着することができて,組立性が良好である。
【0010】
さらに本発明は,第1の特徴に加えて,前記パイプの上端部に一側方へ屈曲した屈曲部を形成し,この屈曲部を,一方の前記ケース半体に設けられて前記オイルポンプの吸入ポートに連なる接続孔に液密に嵌合し,前記パイプの上部に当接して,前記屈曲部の前記接続孔からの離脱を阻止するストッパを他方の前記ケース半体に形成したことを第3の特徴とする。
【0011】
この第3の特徴によれば,特別な固着部材を用いることなく,パイプを定位置に保持することができる。即ち,極めて簡単な構造によりパイプの接続孔からの離脱のみならず,グロメットからの離脱をも防ぐことができ,潤滑装置のコスト低減を更に図ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を,添付図面に示す本発明の一実施例に基づいて以下に説明する。
【0013】
図1は本発明の潤滑装置を備えるV型内燃機関を搭載した自動二輪車の側面図,図2は上記内燃機関の側面図,図3は図2の3−3線断面図,図4は図3の4−4線断面図,図5は図2の5−5線断面図,図6は図5の6−6線断面図,図7は図6の7−7線断面図,図8は図7の8−8線断面図,図9はグロメットの単体側面図,図10は図3の10−10線断面図,図11は上記内燃機関の冷却水系統図,図12は図2の12−12線断面図,図13は図3の前部及び後部タイミング伝動装置周りの拡大図,図14は図3の変速機周りの拡大図,図15は上記内燃機関の排気系周りの平面図,図16は上記内燃機関の前部バンクの,カムホルダを外したシリンダヘッドの平面図,図17はカムホルダを装着した同シリンダヘッドの平面図,図18は上記内燃機関の後部バンクの,カムホルダを外したシリンダヘッドの平面図,図19は図14の19矢視図である。
【0014】
尚,説明中,前後,左右とは,自動二輪車の車体を基準にして言うものとする。
[自動二輪車の全体構成(図1,図2参照)]
自動二輪車Mの車体フレーム1の前端には,前輪を支持するフロントフォーク(何れも図示せず)が操向可能に連結される。また車体フレーム1の後部には,後輪2を支持するリアフォーク3が上下揺動可能に連結され,このリアフォーク3及び車体フレーム1の各後端部間にリアクッション7が介装される。
【0015】
車体フレーム1の中間部には,前部及び後部バンク41 ,42 を有するV型内燃機関Eが搭載されると共に,その上方で燃料タンク5が取付けられる。さらに車体フレーム1の後部には,燃料タンク5の後端に連続するように,メインシート6a及びピリオンシート6bが取付けられる。
【0016】
上記内燃機関Eに連設される変速機8の出力軸97及び後輪2のハブ間を連結するチェーン伝動装置10は,後輪2の左側に配設される。始動モータ11は,クランク軸15の前方且つ下方に配置される。
【0017】
内燃機関Eの前部及び後部バンク41 ,42 間の谷部28には,対応するバンクに接続される前部及び後部気化器121 ,122 が配設される。また前部バンク41 の前面及び後部バンク42 の後部にそれぞれ接続される前部排気管131 及び後部排気管132 は,後輪2を挟んで前記チェーン伝動装置10と反対側,即ち後輪2の右側に配設される共通の排気マフラ14の前端に集合して接続される。
[内燃機関の全体構成(図2,図3,図5,図10,図13及び図17参照)]
内燃機関Eの前部バンク41 及び後部バンク42 は,左右方向に配置されるクランク軸15周りに90°開いて前後に配置される。クランク軸15は,クランクピン16aを有する単一のクランク部16と,その両端部に隣接する左右一対のジャーナル17,18とを備えており,そのジャーナル17,18がボールベアリング19,20をそれぞれ介してクランクケース21に支承される。
【0018】
前部及び後部バンク41 ,42 は,クランク軸15を上記クランクケース21の山形上部の前後斜面にそれぞれ接合されるシリンダブロック221 ,222 と,それらの上端に接合されるシリンダヘッド231 ,232 とを備えており,各シリンダブロック221 ,222 及びシリンダヘッド231 ,232 には,一連のウォータジャケット241 ,242 が形成される。
【0019】
各シリンダブロック221 ,222 のシリンダボア251 ,252 に嵌装されるピストン261 ,262 はコンロッド271 ,272 を介して上記クランクピン16aに連接される。その際,後部バンク42 のコンロッド272 は,上記クランクピン16a上で前部バンク41 のコンロッド271 の左方に隣接して配置され,これらコンロッド271 ,272 の左右方向のオフセット量S(図13)に対応して,後部バンク42 の軸線は前部バンク41 の軸線に対して左方にオフセットされる。
【0020】
図10及び図17に示すように,各シリンダブロック221 ,222 及びシリンダヘッド231 ,232 は,シリンダボア251 ,252 を囲むようにクランクケース21に植設された複数本のスタッドボルト131によりクランクケース21に締結される。このスタッドボルト131の中央部には,シリンダブロック221 ,222 に穿設されたボルト孔131aの内面に密合する膨大部131aが形成され,これにより機関Eの運転時,スタッドボルト131の共振を抑えるようになっている。
【0021】
図5に示すように,クランク軸15の右ジャーナル18より外方へ突出する右端部には,その内側から順に始動伝動装置94のオーバーランニングクラッチ53及び,クラッチ100に連なる1次伝動装置54の駆動ギヤ54aが取付けられると共に,互いに隣接配置される。その際,オーバーランニングクラッチ53は,そのアウタ部材がクランク軸15にスプライン結合され,そのインナ部材に始動ギヤ52が固設されている。駆動ギヤ54aはクランク軸15にキー結合される。
【0022】
また図13に示すように,クランク軸15の左ジャーナル17より外方へ突出する左端部には,その内側から順に前部バンク41 の動弁カム軸411 を駆動する前部タイミング伝動装置461 の駆動タイミングスプロケット421 ,後部バンク42 の動弁カム軸412 を駆動する後部タイミング伝動装置462 の駆動タイミングスプロケット422 ,並びに発電機30のロータ31が取付けられると共に,互いに隣接配置される。その際,ロータ31はクランク軸15にキー結合される。二個の駆動タイミングスプロケット421 ,422 の取付け構造については後述する。
【0023】
ロータ31に囲繞される,発電機30のステータ32は,クランクケース21の左端面に接合される左側カバー33の内壁に固着される。
【0024】
上記ロータ31外周面の位置には突起35が形成されており,この突起35と協働してクランク軸15の回転位置を検知するクランク位置センサ36がクランクケース21の左端面に固着される。このクランク位置センサ36の出力信号は,点火装置の制御信号やタコメータの入力信号として用いられる。
【0025】
クランク軸15の,発電機30と反対側の右端部には,右側ジャーナル18に隣接して始動ギヤ52がオーバーランニングクラッチ53を介して支承され,さらにその始動ギヤ52に隣接して1次駆動ギヤ54aがキー結合される。
【0026】
上記のように構成すると,クランク軸15の左端部側で前部及び後部タイミング伝動装置461 ,462 を一挙に組立てることができ,それらの組立性が良好となる。また前部及び後部タイミング伝動装置461 ,462 のメンテナンスを行う際には,それらの外側の発電機30のみをクランク軸15から取り外すだけで,他のものに何ら干渉されることなく,そのメンテナンスを容易に行うことができる。しかも,発電機30の両タイミング伝動装置461 ,462 への隣接配置により,運転中は,両タイミング伝動装置461 ,462 から飛散される油沫が発電機30に掛かることになるから,それを効果的に冷却することができる。
【0027】
またクランクケース21の左側部に前部及び後部タイミング伝動装置461 ,462 及び発電機30が,また他側部に始動伝動装置94,1次伝動装置54及びクラッチ100が配置されることになるので,クランクケース21の両側部の重量バランスが良好であり,したがって車体フレーム1への搭載時には,自動二輪車Mの左右重量バランスを容易に図ることができる。
[動弁系(図2〜図4,図13及び図14参照)]
各バンク41 ,42 のシリンダヘッド231 ,232 には,吸気弁371 ,372 及び排気弁381 ,382 が,吸気弁371 ,372 を両バンク41 ,42 間の谷部28側に寄せて設けられる。また各シリンダヘッド231 ,232 には,対応する吸,排気弁371 ,372 ;381 ,382 をロッカアーム391 ,392 ;401 ,402 を介して開閉駆動するカム軸411 ,412 の両端部がクランク軸15と平行にして,それぞれボールベアリング50,50′を介して支承される。そしてクランク軸15の左端部に固着される駆動タイミングスプロケット421 ,422 と,各バンク41 ,42 のカム軸411 ,412 の左端部に固着される被動タイミングスプロケット431 ,432 とにタイミングチェーン441 ,442 が巻き掛けられる。上記両駆動タイミングスプロケット421 ,422 は,クランク軸15の左側ジャーナル17の外端に隣接して圧入された共通のボス45を備えている。
【0028】
而して,前部バンク41 の駆動タイミングスプロケット421 ,タイミングチェーン441 及び被動タイミングスプロケット431 は,クランク軸15の回転を2分に1に減速して対応するカム軸411 に伝達する前部タイミング伝動装置461 を構成するもので,それは前部バンク41 の,発電機30側の側壁に形成された前部タイミング伝動室471 に配置される。また後部バンク42 の駆動タイミングスプロケット422 ,タイミングチェーン442 及び被動タイミングスプロケット432 は,クランク軸15の回転を2分に1に減速して対応するカム軸412 に伝達する後部タイミング伝動装置462 を構成するもので,それも前部バンク41 の,発電機30側の側壁に形成された後部タイミング伝動室472 に配置される。
【0029】
その際,後部タイミング伝動装置462 は,前部タイミング伝動装置461 より軸方向外側,即ち発電機30側に配置される。
【0030】
クランク軸15は,図4に矢印Rで示すように反時計方向に回転するものであり,したがって,各タイミングチェーン441 ,442 は,後側が弛み側となる。それらの弛み側に一定の張りを与えるべく,各タイミングチェーン441 ,442 の弛み側に,クランクケース21に揺動自在に軸支される弓形のチェーンテンショナ481 ,482 を摺動自在に当接させ,これらチェーンテンショナ481 ,482 の長手方向中央部を対応するタイミングチェーン441 ,442 に向かって一定の荷重をもって押圧する公知のテンショナリフタ491 ,492 が各バンク41 ,42 のシリンダブロック221 ,222 後面に形成された取付け面にボルト109でそれぞれ取付けられる。
【0031】
クランクケース21は,その左右方中央部で,左ケース半体21aと右ケース半体21bとに分割され,それらに前記ボールベアリング19,20のアウタレースが予め軽圧入により装着され,両ケース半体21a,21bの結合時に,クランク軸15の左右のジャーナル17,18が上記ボールベアリング19,20のインナレースにそれぞれ軽圧入されるものであるが,その際,左側ジャーナル17の外側に隣接してクランク軸15に共通のボス45を圧入された駆動タイミングスプロケット421 ,422 が左側ボールベアリング19のインナレースを通過し得るように,駆動タイミングスプロケット421 ,422 の外径d1 は上記ボールベアリング19のインナレースの内径d2 より僅かに小さく設定される。したがって,クランク軸15の単体時に両駆動タイミングスプロケット421 ,422 のボス45の圧入が可能となり,の圧入作業を容易に行うことができる。またボールベアリング19,20を左右のケース半体21a,21b及び左右のクランクジャーナル17,18に軽圧入することにより,機関運転中,ボールベアリング19,20の振動を抑制し,騒音低減を図ることができる。
[排気系(図2,図15及び図18参照)]
前部バンク41 の排気ポート511 の出口は,そのシリンダヘッド231 の前面に開口しており,これに前部排気管131 の上流端が接続される。また後部バンク42 の排気ポート522 の出口は,そのシリンダヘッド232 後部の,後部タイミング伝動装置462 と反対側の右側面に開口しており,これに後部排気管132 の上流端が接続される。
【0032】
前部排気管131 及び後部排気管132 は,何れも,前部及び後部チェーン伝動装置461 ,462 と反対側の,内燃機関E右側方に上下に並べて配管されると共に,下流端を集合して後輪2の右側方に配置される排気マフラ14に接続される。
【0033】
而して,上記のように内燃機関Eの,前部バンク41 に対する後部バンク42 のオフセット方向側の一側部に前部及び後部タイミング伝動装置461 ,462 を集中して配設する一方,内燃機関Eの他側方に前部及び後部排気管131 ,132 を上下に並べて集中配管したので,両タイミング伝動装置461 ,462 と両排気管131 ,132 との干渉を容易に避けつゝ,両排気管131 ,132 を含む内燃機関Eの全幅を極力狭めることができる。
【0034】
また後部バンク42 のシリンダヘッド232 の後部右側面に開口する排気ポート512 に,自動二輪車Mの右側方に配管される後部排気管132 を接続するので,後部排気管132 の曲がり部を少なくして,その管路抵抗を下げ,出力性能の向上に寄与し得る。
[伝動系(図2,図3及び図14参照)]
クランクケース21には,後部バンク42 の下部に張り出すミッションケース部95が一体に形成されており,このミッションケース部95には,クランク軸15の直後でそれと平行に前後に並ぶ,変速機8の入力軸96及び出力軸97が収容され,これらの両端はそれぞれ一対のボールベアリング96,97;98,99を介してミッションケース部95の左右両側壁に支承される。その入力軸96の右端部には,クランクケース21の右側面に接合される右側カバー34に覆われるクラッチ100のインナ部材101がスプライン結合され,そのアウタ部材102の内端には,前記1次駆動ギヤ54aと噛合して1次伝動装置54を構成する1次被動ギヤ54bが取付けられ。また入力軸96及び出力軸97間には,複数段(図示例では5段)の変速ギヤ列G1 〜G5 が選択可能に配設される。
【0035】
入力軸96及び出力軸97の左端部を支承するミッションケース部95の左側壁95a(図14参照)は,後部バンク42 のタイミング伝動装置462 よりも右方にオフセットするように形成される。したがって,後部バンク42 のタイミング伝動装置462 におけるテンショナリフタ492 を後部バンク42 のシリンダブロック222 後面に取付ける場合,ミッションケース部95との干渉を回避することができる。
【0036】
特に,後部バンク42 のタイミング伝動装置462 は,前部バンク41 のタイミング伝動装置461 より外方,即ち左方に配置されるので,クランクケース21に対するミッションケース部95の右方へのオフセット量を最小限に抑えて,内燃機関Eのコンパクト化を図ることができる。
[車速センサ(図2,図14及び図19参照)]
ミッションケース部95の後壁に装着孔103が設けられ,この孔103を通して検知部105aをミッションケース部95内に突入させる車速センサ105がミッションケース部95の後壁にボルト110により固着される。この車速センサ105は,その検知部105aをトップ被動ギヤ,即ちトップギヤ列G5 の被動ギヤ104の歯先に対向させるように配置される。
【0037】
トップ被動ギヤ104は,出力軸97にスプライン嵌合していて,左方へのシフトにより2速ギヤ列G2 を確立させるシフトギヤを兼ねており,そのシフトによるも,そのギヤの外周が車速センサ105の検知領域から逸脱しないようになっている。車速センサ105は,その検知部の直前を横切るトップ被動ギヤ104の歯数に応じた信号を図示しないコンピュータに出力するもので,そのコンピュータでは,入力信号から車速を演算して,自動二輪車Mの図示しないインストルメントパネル上のスピードメータ(図示せず)に表示する。
【0038】
このように,車速センサ105は,常時出力軸97と共に回転するトップ被動ギヤ104の回転数を車速として検知する車速センサ105をミッションケース部95の後壁に取付けられるので,その取付けを,ミッションケース部95側に後傾する後部バンク42 は勿論,その後部に取付けられる後部排気管132 に何ら邪魔されることなく行うことができる。
【0039】
ミッションケース部95の後面には,車速センサ105の下面を覆うリブ106が一体に形成され,このリブ106の中央部には,車速センサ105のリード線108を通す通孔107が穿設される。
【0040】
また図2に示すように,ミッションケース部95の後面には,左右一対,上下一組のハンガー部1121 ,1122 が,またクランクケース21の前面には左右一対のハンガー部1123 がそれぞれ一体に突設され,内燃機関Eの車体フレーム1への搭載時,これらハンガー部1121 ,1122 ,1123 が車体フレーム1に結合される。その後部二組のハンガー部1121 ,1122 に囲まれる,ミッションケース部95後方のデッドスペースを利用して前記車速センサ105は配置されるもので,これによりスペース効率を高めることができる。
【0041】
而して,上記リブ106は,自動二輪車Mの走行中,下方から飛来す砂利等から車速センサ105を保護するように機能し,またリード線108を通す通孔107はリブ106内に浸入した雨水,洗浄水の排出口としても機能する。
[潤滑及び冷却系(図2,図3,図5〜図10,図16〜図18参照)]
図2,図3及び図5に示すように,クランク軸15の右端部にキー結合された1次駆動ギヤ54aには,その周方向異なる二箇所にポンプ駆動ギヤ56及び1次被動ギヤ54bが噛合される。
【0042】
ポンプ駆動ギヤ56は,クランクケース21の右端面に接合される右側カバー34にベアリング86を介して支承されるポンプ軸61にキー結合される。このポンプ軸61は,これがクランク軸15と平行で,それより前方且つ上方にくるように配置される。
【0043】
このポンプ軸61の内端には,潤滑用のトロコイド型オイルポンプ57のインナロータ59が,また外端には,冷却用ウォータポンプ62のインペラ60がそれぞれ固着される。オイルポンプ57のアウタロータ59を収容するポンプハウジング60は右ケース半体21bのボールベアリング20を支持する側壁65にねじ止めされる。またインペラ63を収容するポンプケーシング64は,右側カバーの外側面にボルト87で固着される。こうしてオイルポンプ57及びウォータポンプ62は,クランク軸15より上方及び前方で同軸に配置され,またオイルポンプ57は,前記オーバーランニングクラッチ53の半径方向外方に隣接して配置されるように,クランクケース21に設けられる。
【0044】
オイルポンプ57の吸入ポートには,クランクケース21底部の油溜め66内に設置されるストレーナ67に吸い上げパイプ68を介して接続され,また吐出ポートは,給油路69を介してクランク軸15及び各バンク41 ,42 のカム軸411 ,412 その他の潤滑部に連通される。
【0045】
図5及び図6に示すように,前記側壁65には,オイルポンプ57の吸入ポートに連なる接続孔119が穿設され,また吸い上げパイプ68の上端部には,一側方に屈曲する屈曲部68aが形成され,この屈曲部68aがシール部材120を介して上記接続孔119に嵌合される。この吸い上げパイプ68の接続孔119からの離脱を阻止するように,吸い上げパイプ68の上部一側面に当接するストッパ121が左ケース半体21aに一体に突設される。
【0046】
図6〜図8に示すように,左右のケース半体21a,21bには,互いに油溜め66内で接合される突出部122a,122bが一体に形成されており,右ケース半体21bの突出部122bの端面にグロメットハウジング123及びその下部に連なるストレーナハウジング124が凹設され,ストレーナハウジング124の下面は油溜め66内に開放される。グロメットハウジング123には,前記吸い上げパイプ68の下端部を液密に嵌挿させるグロメット125が液密に装着され,ストレーナハウジング124にはプレート状の前記ストレーナ67が液密に装着され,これらグロメット125及びストレーナ67は,左ケース半体21aの突出部122aに外端面を押さえられて,各ハウジング123,124からの離脱が阻止される。
【0047】
図7〜図9に示すように,グロメット125はゴム等の弾性材料からなるもので,上方から円筒状の縮径部125a,方形のフランジ部125b及び角形の延長筒部125cを順次一体に連ねて構成され,その中心を貫通する通孔126に吸い上げパイプ68の下端部が液密に嵌挿される。フランジ部125bの外周面には,これを囲繞するシール突条127が形成されており,これがグロメットハウジング123の内周面及び左ケース半体21aの突出部122aに密接する。また延長筒部125cの外側面には,その上下両側縁に沿って延びる一対のシール突条128,128が形成されており,これらが左ケース半体21aの突出部122aに密接する。こうしてグロメット125の内部は,左右の突出部122a,122bの接合面と遮断され,その接合面間からグロメット125内への空気の浸入を防ぐことができる。したがって,オイルポンプ57の作動により,吸い上げパイプ68内が減圧されたとき,ストレーナ67で濾過された,油溜め66のオイルを吸い上げパイプ68により効果的に吸い上げることができる。
【0048】
而して,上記にように比較的安価な吸い上げパイプ68を利用してオイルポンプ57及び油溜め66間を連通すると,潤滑装置のコスト低減を図ることができる。しかもグロメットハウジング123に装着されるグロメット125により,吸い上げパイプ68を確実に支持すると共に,吸い上げパイプ68の油溜め66との緊密な連通を確保して,オイルポンプ57によるオイルの吸い上げを効果的に行うことができる。
【0049】
また右ケース半体21bの突出部122bには,グロメットハウジング123及びストレーナハウジング124を上下に連ねて形成したので,これらにグロメット125及びストレーナ67を一挙に装着することができて,組立性が良好である。
【0050】
さらに吸い上げパイプ68の上端部の屈曲部68aを右ケース半体21bの接続孔119に液密に嵌合し,吸い上げパイプ68の上部に当接して,上記屈曲部68aの接続孔119からの離脱を阻止するストッパ121を左ケース半体21aに形成したので,吸い上げパイプ68の接続孔119からの離脱のみならず,グロメット125からの離脱をも防ぐことができる。したがって吸い上げパイプ68の保持のための特別な固着部材は不要であり,潤滑装置のコスト低減を更に図ることができる。
【0051】
再び図5において,給油路69の途中には,クランク軸15の略直上に位置するオイルフィルタ70が介裝される。このオイルフィルタ70は,右側カバー34に形成された濾過室71に装着され,該室71の開放口を閉じるキャップ72が右側カバー34に固着される。濾過室71において,オイルフィルタ70の外周側の入口室71aは,クランクケース21に形成された給油路69の上流部69aを介してオイルポンプ57の吐出ポートに連通し,またオイルフィルタ70の内周側の出口室71bは,キャップ72に形成された給油路69の2本の分岐油路69b,69cに連通しており,一方の分岐油路69bはクランク軸15系の潤滑部73に連通し,他方の分岐油路69cは更に,クランクケース21及び右側カバー34の接合面において前後の分岐油路69d,69eに分岐して,前部及び後部バンク41 ,42 の各カム軸411 ,412 を含む動弁系の潤滑部741 ,742 に連通する。
【0052】
したがって,クランク軸15の回転により,ポンプ駆動ギヤ56及びポンプ軸61を介してオイルポンプ57が駆動されると,油溜め66内のオイルは,ストレーナ67から吸い上げられて濾過室71に圧送され,オイルフィルタ70で濾過された後,クランク軸15系の潤滑部73及び各バンク41 ,42 の動弁系の潤滑部741 ,742 に供給され,これらを潤滑することができる。しかも,オイルポンプ57,濾過室71,オイルフィルタ70及び給油路69の上記配置,構成により,給油路69の長さを極力短縮すると共に,前部及び後部バンク41 ,42 に対する潤滑系を略対称に構成することができ,両バンク41 ,42 を均等潤滑が可能となる。
【0053】
オイルフィルタ70には,そのフィルタエレメント70aが目詰まりしたとき,入口室71a及び出口室71b間を短絡させるリリーフ弁70bが設けられる。
【0054】
図3,図5,図10及び図17において,オイルフィルタ70から各バンク41 ,42 の動弁系の潤滑部741 ,742 に至る経路には,各バンク41 ,42 のシリンダブロック221 ,222 に穿設された油路130,前記複数のスタッドボルト131が貫通する,シリンダヘッド231 ,232 の複数本のボルト孔132bの内の一本132b′(図16,図18をも参照),シリンダヘッド231 ,232 と,それにカム軸411 ,412 の一端部を挟持するカムホルダ133との間に画成される油溜め室134(図16,図18をも参照),並びに前記ボルト孔132b′及び油溜め室134間を連通する油路130′が備えられ,ボルト孔132b′及び油路130′から油溜め室134まで押し上げられたオイルは,カム軸411 ,412 の中空部41aを通って,カム軸411 ,412 の各部に放射状に穿設された多数の噴油孔135から噴出して,カム面や軸受部を潤滑する。
【0055】
また図10及び図17に示すように,カムホルダ133には,内部が上記油路130′と連通して前記吸気弁371 ,372 側に延びる導油管136が一体に形成される。この導油管136は,その先端に吸気弁371 ,372 のステム部に向かって垂下する舌片136aを備えており,その端面に噴油孔137が開口している。したがって,油路130′を上ってきたオイルは,導油管136へも分配され,噴油孔137から吸気弁371 ,372 側に噴出して,そのステム部及びそのガイド部を潤滑するが,機関の低速運転時,オイルポンプ57の吐出量が減少して,噴油孔137からオイルが滴下する状態となっても,そのオイルは舌片136aに誘導されて,吸気弁371 ,372 のステム部に確実にかゝり,その潤滑不足を防ぐことができる。
【0056】
また図3及び図17に示すように,各シリンダヘッド231 ,232 の上面には,カムホルダ133と,シリンダヘッド231 ,232 を貫通する前記タイミング伝動室471 ,472 との間に油溜り140が形成され,上記のようにカム面や軸受部,吸気弁371 ,372 等を潤滑し終えたオイルをこれに一旦貯留するようになっている。油溜り140の底部は,シリンダブロック221 ,222 及びシリンダヘッド231 ,232 間に介裝されるガスケット139で構成される。そして,油溜り140及びタイミング伝動室471 ,472 間の隔壁141の,ガスケット139に接する端面に切欠き状の出口孔142が設けられる。
【0057】
而して,油溜り140に貯留したオイルは,出口孔142より流れ出て,タイミング伝動室471 ,472 を通るタイミングチェーン441 ,442 を潤滑することができる。また上記のようにガスケット139が油溜り140の底部を兼用するようにすると,シリンダヘッド231 ,232 の軽量化を図ることができる。
【0058】
一方,ウォータポンプ62においては,図11に示すように,その吸入管75は,水管771 を介してラジエータ29(図1に示すように内燃機関Eの前方に配設される。)の出口に接続され,吐出管76は水管772 を介して前部バンク41 のウォータジャケット241 の下部に接続される。
【0059】
前述のように,前部及び後部バンク41 ,42 は,各シリンダブロック221 ,222 及びシリンダヘッド231 ,232 に一連のウォータジャケット241 ,242 を備えており,また後部バンク42 のシリンダヘッド232 には,その前面に開口する合流室80が形成され,この合流室80にウォータジャケット242 の上部が連通される。
【0060】
前部及び後部バンク41 ,42 の対向面には,対応するウォータジャケット241 ,242 の下部に連通する下部ジョイント781 ,782 が一体に突設され,これらジョイント781 ,782 に,谷部28に配置される下部連通水管773 の両端が接続される。
【0061】
また前部バンク41 の後面には,そのジャケット231 の上部に連通する上部ジョイント791 が一体に形成され,さらに後部バンク42 のシリンダヘッド232 下面には,合流室80に連通する上部ジョイント792 のフランジがねじ止めされ,これら上部ジョイント791 ,792 に谷部28に配置される後部連通水管774 の両端が接続される。合流室80にはサーモスタット82が設置されると共に,それを保持しつゝ合流室80の開口部を覆うサーモスタットカバー81がシリンダヘッド232 の前面に接合される。
【0062】
サーモスタットカバー81には,サーモスタット82の出口に連なる出口ジョイント83が一体に形成されており,この出口ジョイント83は水管775 を介してラジエータ29の入口に接続される。
【0063】
また上部ジョイント792 には,連通路84′を介して合流室80に連通するバイパス出口ジョイント84が一体に形成されており,このバイパス出口ジョイント84は,バイパス水管85により,後部バンク42 の気化器122 の加温室,前部バンク41 の気化器121 の加温室及び前記吸入管75へと順次連通される。バイパス出口ジョイント84は,サーモスタットカバー81の出口ジョイント83より充分に小径に形成される。
【0064】
サーモスタット82は,合流室80の水温が所定温度以下のときは合流室80及びサーモスタットカバー81間を遮断すると共に,合流室80及びバイパス出口ジョイント84間の連通路84′を開き,またその水温が所定温度以上になると合流室80及びサーモスタットカバー81間を連通すると共に,上記連通路84′を閉じるようになっている。
【0065】
したがって,クランク軸15の回転により,ポンプ駆動ギヤ56及びポンプ軸61を介してウォータポンプ62が駆動されているとき,合流室80の水温が比較的低くければ,サーモスタット82が合流室80及びサーモスタットカバー81間を遮断すると共に,連通路84′を開くので,冷却水は,ウォータポンプ62により,先ず吐出管76から前部バンク41 のウォータジャケット241 に送られ,次いでその冷却水の略半分は直ちに下部連通水管773 を経て第2バンクのウォータジャケットに移る。そして,前部バンク41 のウォータジャケット241 を通過した冷却水は,上部連通水管774 を経て後部バンク42 の合流室80に移って,後部バンク42 のウォータジャケット242 を通過した冷却水と合流し,合流室80から連通路84′を経てバイパス出口ジョイント84を出て,後部の気化器122 及び前部の気化器121 の加温室を順次経由して,ウォータポンプ62の吸入管75に戻り,以後,同様の循環を繰り返す。このような冷却水の,ラジエータ29を経由しない循環により,内燃機関Eの暖機を促進することができると共に,気化器121 ,122 を加温して,それらの燃料ノズル周りのアイシングを防ぐことができる。
【0066】
内燃機関Eの暖機が進み,両バンク41 ,42 のウォータジャケット241 ,242 を通過して合流室80で合流した冷却水の水温が所定値を超えると,サーモスタット82は,合流室80及びサーモスタットカバー81間を連通すると共に,連通路84′を閉じるので,上記冷却水は,出口ジョイント83側へ流れ,ラジエータ29を経由して,ウォータポンプ62の吸入管75に戻る。以後,同様の循環を繰り返すので,ラジエータ29の放熱作用で冷却された冷却水をもって両バンク41 ,42 を効果的に冷却することができる。
【0067】
ところで,下部及び上部連通水管773 ,774 は比較的短いもので足りる上,これらは両バンク間の谷部に配置されるので,両バンク41 ,42 の間に隠れて目立つことがなく,内燃機関Eの外観を損なわない。
【0068】
またサーモスタット82は,前部及び後部バンク41 ,42 を冷却した冷却水が合流する合流室80に設置されるので,サーモスタット82は両バンク41 ,42 の平均水温を的確に感知して,両バンク41 ,42 の適正な水温制御を行うことができる。しかもサーモスタット82に対する配管が不要であり,配管の簡素化を図ることができる。
【0069】
さらに後部バンク42 の上部前面に,前方に突出する出口ジョイント83を備えたサーモスタットカバー81が接合されるので,その出口ジョイント83をラジエータ29の入口に連通する水管775 の曲がりを少なくして,その流路抵抗を小さく抑えると共に,外観の向上を図ることができる。
【0070】
また後部バンク42 の上部ジョイント792 には,それより小径で合流室80に連通するバイパス出口ジョイント84を一体に形成したので,上部ジョイント792 及びバイパス出口ジョイント84の後部バンク42 への取付けを一挙に行うことができ,配管作業の簡素化を図ることができる。
【0071】
またオイルポンプ57及びウォータポンプ62を同軸上に配置して,これらを1次駆動ギヤ54aから駆動される共通のポンプ軸61により駆動するようにしたので,それらの駆動系の簡素化を図ることができる。
【0072】
しかもオイルポンプ57をオーバーランニングクラッチ53に半径方向で隣接配置したことで,オイルポンプ57及びウォータポンプ62の同軸配置によるも,内燃機関Eの横幅増を抑えることができる。
【0073】
またオイルポンプ57及びウォータポンプ62をクランク軸15より前方且つ上方に配置したことから,クランクケース21の後部及び,それに連なるミッションケース部95を上記オイルポンプ57及びウォータポンプ62に全く干渉されることなくコンパクトに形成することができ,内燃機関Eの地上高の確保及び乗員用シート6a,6bの高さの低下を容易に行うことができる。この場合,オイルポンプ57及びウォータポンプ62の上記配置により,クランクケース21の前部が多少膨出した形状となるも,その膨出部は前部バンク41 の下方のデッドスペースに吸収されるので,内燃機関Eのコンパクト化を妨げるものではない。
【0074】
しかもクランク軸15より上方位置を占める両ポンプ57,62の駆動系は,油溜め66のオイルへの浸漬を免れるから,その駆動系によりオイルの攪拌は起こらず,動力損失の減少に寄与し得る。
【0075】
さらに変速機8の入力軸96及び出力軸97を上記オイルポンプ57及びウォータポンプ62に全く干渉されることなくクランク軸15の直後で水平に配列して,ミッションケース部95のコンパクト化を図りつゝ,その上壁を平坦に形成することも可能となり,これにより,ミッションケース部95と前記後部排気管132 との間の距離を充分に確保して,後部排気管132 からミッションケース部95及びそれに収容される変速機8への熱の影響を容易に回避することができる。
[始動系(図2及び図12参照)]
クランクケース21の前部底面には収容凹部88が形成されており,そこに始動モータ11が,その軸線をクランク軸15と平行にして配設される。この始動モータ11のケーシング89は,その一端の筒状支持部89aを上記収容凹部88の端壁に形成された貫通孔90に液密に嵌合すると共に,他端の取付け腕部89bをクランクケース21にボルト111で締結することにより,クランクケース21に取付けられる。始動モータ11のロータ軸91はその先端をクランクケース21内に突入させており,その先端に形成されたピニオン92が減速ギヤ列93を介して前記始動ギヤ52を駆動し得るようになっている。而して,始動ギヤ52,オーバーランニングクラッチ53及び減速ギヤ列93は,始動モータ11及びクランク軸15間を連通する始動伝動装置94を構成する。
【0076】
上記のように,始動モータ11をクランク軸15の前方且つ下方に配置したので,この始動モータ11も,クランクケース21の後部及びミッションケース部95のコンパクト化の妨げとはならず,しかも前部バンク41 下方のデッドスペースに吸収されることになるから,内燃機関のコンパクト化の妨げとはならない。また始動モータ11の上記配置により,減速ギヤ列93はクランクケース21底部の油溜め66内の油中に浸漬されることになるが,これは機関の始動時に作動するものであり,機関の運転中に作動してオイルを攪拌することはないから,動力損失を招くこともない。
【0077】
本発明は上記各実施例に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
【0078】
【発明の効果】
上記のように本発明の第1の特徴によれば,比較的安価なパイプを利用してオイルポンプ及び油溜め間を連通したので,潤滑装置のコスト低減を図ることができる。しかも左右のケース半体間に装着されるグロメットにより,該パイプを確実に支持すると共に,該パイプの油溜めとの緊密な連通を確保して,オイルポンプによるオイルの吸い上げを効果的に行うことができる。
【0079】
また本発明の第2の特徴によれば,左右のケース半体の接合面に,グロメットハウジングの下部に連なるストレーナハウジングを形成すると共に,このストレーナハウジングに,前記パイプに吸い上げられるオイルを濾過するストレーナを装着したので,グロメット及びストレーナを左右のケース半体間に一挙に装着することができて,組立性が良好である。
【0080】
さらに本発明の第3の特徴によれば,前記パイプの上端部に一側方へ屈曲した屈曲部を形成し,この屈曲部を,一方のケース半体に設けられてオイルポンプの吸入ポートに連なる接続孔に液密に嵌合し,前記パイプの上部に当接して,前記屈曲部の前記接続孔からの離脱を阻止するストッパを他方のケース半体に形成したので,特別な固着部材を用いることなく,パイプを定位置に保持することができ,潤滑装置のコスト低減を更に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の潤滑装置を備えるV型内燃機関を搭載した自動二輪車の側面図。
【図2】上記内燃機関の側面図。
【図3】図2の図3部拡大縦断面図。
【図4】図3の4−4線断面図。
【図5】図2の5−5線断面図。
【図6】図5の6−6線断面図。
【図7】図6の7−7線断面図。
【図8】図7の8−8線断面図。
【図9】グロメットの単体側面図。
【図10】図3の10−10線断面図。
【図11】図11は上記内燃機関の冷却水系統図。
【図12】図2の12−12線断面図。
【図13】図3の前部及び後部タイミング伝動装置周りの拡大図。
【図14】図3の変速機周りの拡大図。
【図15】上記内燃機関の排気系周りの平面図。
【図16】上記内燃機関の前部バンクの,カムホルダを外したシリンダヘッドの平面図。
【図17】カムホルダを装着した同シリンダヘッドの平面図。
【図18】上記内燃機関の後部バンクの,カムホルダを外したシリンダヘッドの平面図。
【図19】図14の19矢視図。
【符号の説明】
E・・・・・内燃機関
21・・・・クランクケース
21a・・・左ケース半体
21b・・・右ケース半体
571 ・・・オイルポンプ
662 ・・・油溜め
67・・・・ストレーナ
68・・・・パイプ
68a・・・屈曲部
73・・・・クランク軸系の潤滑部
741 ,742 ・・・動弁系の潤滑部
119・・・接続孔
121・・・ストッパ
123・・・グロメットハウジング
124・・・ストレーナハウジング
125・・・グロメット

Claims (3)

  1. クランク軸(15)に駆動されて潤滑部(73,741 ,742 )にオイルを供給するオイルポンプ(57)を,クランクケース(21)底部の油溜め(66)の上方でクランクケース(21)に取付け,このオイルポンプ(57)の吸入ポートと前記油溜め(66)との間を吸い上げ通路を介して連通した,内燃機関の潤滑装置において,
    前記吸い上げ通路をパイプ(68)で構成し,前記クランクケース(21)を構成する左右のケース半体(21a,21b)の接合面間に形成したグロメットハウジング(123)に,前記パイプ(68)の下端部を液密に挿通させるグロメット(125)を液密に装着したことを特徴とする,内燃機関の潤滑装置。
  2. 請求項1記載の内燃機関の潤滑装置において,
    前記左右のケース半体(21a,21b)の接合面に,グロメットハウジング(123)の下部に連なるストレーナハウジング(124)を形成すると共に,このストレーナハウジング(124)に,前記パイプ(68)に吸い上げられるオイルを濾過するストレーナ(67)を装着したことを特徴とする,内燃機関の潤滑装置。
  3. 請求項1記載の内燃機関の潤滑装置において,
    前記パイプ(68)の上端部に一側方へ屈曲した屈曲部(68a)を形成し,この屈曲部(68a)を,一方の前記ケース半体(21b)に設けられて前記オイルポンプ(57)の吸入ポートに連なる接続孔(119)に液密に嵌合し,前記パイプ(68)の上部に当接して,前記屈曲部(68a)の前記接続孔(119)からの離脱を阻止するストッパ(121)を他方の前記ケース半体(21a)に形成したことを特徴とする,内燃機関の潤滑装置。
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