JP2000086525A - カプセル配合打錠剤 - Google Patents

カプセル配合打錠剤

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JP2000086525A
JP2000086525A JP10261660A JP26166098A JP2000086525A JP 2000086525 A JP2000086525 A JP 2000086525A JP 10261660 A JP10261660 A JP 10261660A JP 26166098 A JP26166098 A JP 26166098A JP 2000086525 A JP2000086525 A JP 2000086525A
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Hideki Haruhara
秀基 春原
Noriyuki Sugimoto
敬之 杉本
Yukie Nishino
由貴江 西野
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Morishita Jintan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品本来の美味しさを保ちつつ、腸内有用細
菌の打錠時の死滅と摂取時の胃酸による死滅を防止し、
所望の菌数を腸まで届けることが可能な打錠剤の提供。 【解決手段】 腸内有用細菌を封入したカプセル1を含
有する打錠剤10。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【用語の説明】本発明において使用する「カプセルの破
壊限界圧力」とは、打錠時に付与される圧力において、
腸内有用細菌を封入した本発明のカプセルが破壊するの
に要する最低圧力をいう。
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は腸内有用細菌を配合
する打錠剤において、腸内有用細菌の打錠時の死滅と摂
取時の胃酸による死滅を防止し、所望の菌数を腸まで届
ける打錠剤に関するものである。
【0003】
【従来の技術】腸内有用細菌、例えば、乳酸菌やビフィ
ズス菌は、人体の腸内に生息する細菌であって、その活
性が維持されたまま人体の腸内に到達すると、生理作用
の腸内環境の改善と免疫賦活作用により、便秘や下痢の
改善、感染防御、ガン予防、さらにミネラルの吸収促
進、血中コレストロール降下作用等を発揮することが知
られている。また、腸内有用細菌は、安全性が高く副作
用が無いなどの利点を有することから、それを含有する
固形剤(錠剤、カプセル剤、顆粒など)、半固形剤(ゼ
リーなど)や溶液の形態で、医薬品、医薬部外品、食品
などに幅広く利用されている。例えば、固形剤である錠
剤としては、賦形剤に腸内有用細菌を混合して製剤され
た打錠剤が一般的である。このような打錠剤は、生産性
に優れているのみならず、携帯や貯蔵に便利であり、ま
た経口摂取も容易であり、有用である。
【0004】しかしながら、このような方法で製造され
た打錠剤では、打錠時に受ける圧力や熱によって、中に
含まれる腸内有用細菌の多くが死滅する。また、打錠時
の圧力や熱に耐えた菌であっても、摂取後、胃を通過す
る際に胃酸による攻撃を受けて死滅してしまう。すなわ
ち、従来の腸内有用細菌を含有する打錠剤では、配合時
の細菌数の多くが死滅して、僅かながら生存している菌
が腸内に到達するのみであり、摂取効率の悪いものであ
った。
【0005】上記問題点を解決するため、既にいくつか
の方法が提案されている。 (1)耐熱性、耐圧性および耐酸性に優れた腸内有用細
菌株をスクリ−ニングし、それを用いて製剤する方法、
(2)ビフィダス菌(いわゆる、ビフィズス菌)乾燥粉
末に油脂をコーティングして顆粒とし、その顆粒を含む
製剤を成形することにより耐圧性を改善する方法(特開
昭57−32221号公報)、および(3)ビフィズス
菌を配合する、腸溶性コ−ティングで被覆された打錠剤
(特開平3−7233号公報)
【0006】上記(1)の手段において、腸内有用細菌
は微生物であるため、上記のいずれの耐性にも限界があ
る。したがって、現時点では、上記要求を満足する耐熱
性および耐圧性に優れた腸内有用細菌は未だ見出されて
いない。前記(2)の方法では、耐圧性をある程度付与
することはできるが、耐酸性に欠ける。そこで、前記特
開昭57−32221号公報には、耐酸性の付与のため
に、上記顆粒に、さらにシェラックのアルコール溶液を
噴霧して、シェラックコーティング層で被覆することも
提案されている。[ここで、シェラックとは、東南アジ
アのクロウメモドキ科のイヌナツメやムクロジ科のセイ
ロンオークの木に寄生するカイガラムシ科ラックカイガ
ラムシの分泌する樹脂状物質を熱湯中で分離、精製して
得られるものである。]しかしながら、上記要求を満た
すには十分な厚さの被覆層が必要であることと、被覆層
形成のためのアルコールとの接触により、ビフィズス菌
が死滅するという欠点が存在する。
【0007】前記(3)の方法は、胃酸による攻撃には
ある程度耐えることができるものの、打錠時および摂取
時における圧力に対して抵抗力が十分でない。摂取時に
付与される圧力により、錠剤表面の腸溶性コ−ティング
層が破壊されると耐酸効果も期待できなくなる。そのた
め、この方法で得られる打錠剤は、摂取時には飲み込ま
ざるを得ないことから、医薬品には好適であるが、「食
べて味わう」という食品固有の価値は有しない。
【0008】したがって、上記問題点を克服し、打錠剤
中に含まれる腸内有用細菌を、打錠時および摂取時に破
壊せずに腸まで維持でき、腸内有用細菌の活性が腸まで
保持でき、かつ食品価値も高い打錠剤が望まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、食品本来の
美味しさを保ちつつ、製剤時及び摂取時の腸内有用細菌
死滅を防ぐことを技術的課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
の結果、腸内有用細菌を腸溶性カプセルに封入し、その
カプセルを錠剤形態の食品において常用される賦形剤と
混合して製剤した打錠剤が、製剤時および摂取時におい
て、腸内有用細菌を保護し、その活性を維持したまま腸
に届けることが可能であることを見い出し、本発明を完
成するに至った。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の打錠剤は、腸内有用細菌
を封入したカプセルを含有する。以下、本発明について
詳細に説明する。
【0012】腸内有用細菌を封入したカプセル:腸内有
用細菌を封入したカプセルは、腸内有用細菌を硬化油に
懸濁した内容物を、カプセル皮膜で被覆し封入したもの
である。本発明において使用される腸内有用細菌は、ビ
フィズス菌、乳酸菌またはこれらの混合物を包含する。
具体的には、ビフィズス菌としては、B.longum、B.bifi
dum、B.breve等、乳酸菌としては、L.bulgaricus、L.ac
idphilus等が例示できるが、本発明は、これらの菌種に
限定されるものではない。前記腸内有用細菌を、硬化油
(例えば、パーム硬化油、パーム核硬化油、牛脂硬化油
等)中に機械撹拌または手動撹拌により懸濁して、腸内
有用細菌を配合したカプセル内容物を得る。このカプセ
ル内容物中、腸内有用細菌は、カプセル内容物全量を1
00重量部として、20〜50重量部、好ましくは30
〜40重量部の量で配合できる。カプセル内容物中の腸
内有用細菌の配合量が50重量部を超えると、カプセル
形成が困難となるため、好ましくない。
【0013】本発明において、前記カプセル内容物を被
覆するカプセル皮膜は、外皮膜と内皮膜を包含する。前
記カプセル内皮膜は、上記カプセル内容物と後述するカ
プセル外皮膜との間の中間層であって、腸内有用細菌の
空気や水分などとの接触を遮断し、その活性を保護する
ために設ける。カプセル内皮膜形成用物質は、好ましく
は、カプセル製剤時の条件下(例えば、30〜70℃)
では液状であって、得られたカプセルを乾燥した後、打
錠剤を製剤する際には、カプセル内容物を被覆したま
ま、後述するカプセル外皮膜から漏れ出さないことが要
求される。そのようなカプセル内皮膜形成用物質として
は、前述の硬化油がいずれも使用でき、所望により、着
色料、香料等を前記硬化油と混合して使用してもよい。
【0014】カプセル外皮膜は、前記カプセル内容物お
よびカプセル内皮膜を封入する。ここで、カプセル外皮
膜形成用物質は、好ましくは、カプセル製剤時の条件下
(例えば、30〜70℃)では液状であって、得られた
カプセルを乾燥した後、打錠剤を製剤する際には、カプ
セル内容物および内皮膜を被覆し、かつ破壊されないこ
とが要求される。カプセル外皮膜形成用材料は、基本的
に、基剤(例えば、ゼラチン等)および腸溶化剤(例え
ば、ペクチン、アルギン酸等の多糖類)を含む。ここ
で、カプセル外皮膜に前記のような腸溶化剤を含有させ
ることにより、得られるカプセルが、摂取後、口腔内お
よび胃内で溶解することなく、腸まで活性を維持したま
ま届くことが可能となる。前記カプセル外皮膜形成用材
料は、さらに、可塑剤(例えば、ソルビト−ル、グリセ
リン等の多価アルコ−ル)、甘味料(例えば、ショ糖、
果糖、ブドウ糖等の糖類;またはアスパルテーム、ステ
ビア等の人工甘味料等)、香料および色素等の各種添加
剤を含有してよい。
【0015】カプセル皮膜形成用材料中、腸溶化剤の配
合量は、基剤100重量部に対して、1〜80重量部、
好ましくは10〜20重量部であり、上記各種添加剤の
合計配合量は、基剤100重量部に対して、0.01〜
100重量部、好ましくは40〜70重量部であり得
る。前記カプセル皮膜形成用材料において、腸溶化剤の
配合量が1重量部未満であると、口腔内または胃内で、
特に胃酸によりカプセルが溶解し、あるいは80重量部
を超えると、カプセル皮膜強度が低下する。また、前記
カプセル皮膜形成用材料中の各種添加剤の合計配合量が
100重量部を超えると、カプセル皮膜が形成できない
ため、いずれも好ましくない。
【0016】本発明に使用するカプセルの製造法として
は、同芯多重ノズルを用いて、シームレスカプセルを製
造する方法が用いられるが、特に、特開平7−6986
7号公報記載の同芯三重ノズルを用いる方法がより好ま
しい。以下に、具体的なカプセル製造法を説明する。予
め、硬化油に腸内有用細菌を懸濁したカプセル内容物の
ための充填液、およびゼラチンを基剤とするカプセル外
皮膜形成用材料をそれぞれ調製する。次に、図2に示す
ように、前記同芯三重ノズルの内側ノズルから前記充填
液を、中間ノズルからカプセル内皮膜形成用物質として
硬化油を、および外側ノズルからカプセル皮膜形成用材
料を、各環状孔先端部から同時に吐出することにより、
三重構造のカプセルが連続的に製造できる。前記カプセ
ル製造法において、前記充填物、硬化油およびカプセル
外皮膜形成用材料はいずれも製剤時の温度(例えば、3
0〜70℃)において液状であるため、振動手段を用い
て、これら吐出物から成る三相複合ジェット流に適度な
振動を与えることによって前記ジェット流の切れを良く
してカプセル化を容易にし、それによって粒径を均一に
することもできる。
【0017】本発明において、カプセルの粒径は、食べ
易さの観点から粒径2mm以下、望ましくは1mm以下
である。また、前記カプセルの皮膜率(=カプセルの全
重量に対する皮膜重量の割合)は、10〜60%、好ま
しくは20〜50%の範囲となるように成形する。
【0018】このようにして成形された腸内有用細菌配
合カプセルは、打錠剤製造前に、乾燥処理に付する。
【0019】上記腸内有用細菌配合カプセルは、腸内有
用細菌の活性を維持したまま腸に届けるために、後述す
る打錠剤成形時に付与される熱および圧力に十分耐えな
ければならない。したがって、前記腸内有用細菌配合カ
プセルは、通常、30〜200℃、好ましくは50℃以
上の温度に耐えなければならない。また、打錠時に付与
される圧力において、腸内有用細菌を封入した本発明の
カプセルが破壊するのに要する最低圧力を「カプセルの
破壊限界圧力」と呼ぶ。すなわち、本発明において、前
記腸内有用細菌配合カプセルの破壊限界圧力は、一般
に、30×106〜50×106Paの範囲、好ましくは
35×106〜45×106Paの範囲でなければならな
い。
【0020】打錠剤:本発明の打錠剤は、前記腸内有用
細菌配合カプセルの他に、錠剤形態の食品において常用
されている錠剤形成物質を含有し得る。本発明におい
て、錠剤形成物質は、賦形剤(例えば、砂糖、乳糖、ブ
ドウ糖、オリゴ糖、糖アルコ−ル等);および酸味料
(例えば、クエン酸、リンゴ酸等)、香料(例えば、レ
モン、アップル等)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マ
グネシウム、ショ糖脂肪酸エステル等)、着色料(例え
ば、カロチン、クチナシ等の天然色素またはタール系の
合成色素等)、ビタミン、ミネラル等の機能性物質等の
ような各種添加剤を含有してよいが、必ずしもこれらの
原料に限定されるものではない。
【0021】本発明の打錠剤において、前記カプセルの
配合量は、打錠剤全重量の10%以下、望ましくは5%
以下である。打錠剤中の前記カプセルの配合量が10%
を超えると、打錠後のひび割れの可能性があるため、好
ましくない。また、本発明の打錠剤中に含まれる賦形剤
の量は、カプセルを除いた打錠剤全重量に対し、0〜1
00%、好ましくは、50〜100%の範囲であり得
る。
【0022】本発明の打錠剤の製造方法は、特に限定さ
れない。例えば、本発明の打錠剤10は、図1に示すよう
に、前記カプセル以外の原料を予め押し出し造粒や流動
層造粒等の方法で造粒した後、上記カプセルを添加し、
ロ−タリ−打錠機等の当該分野において既知の打錠機を
用いて製剤できる。
【0023】ここで、製剤時の加圧は、前記カプセルの
破壊限界圧力以下でなければならない。前記破壊限界圧
力よりも高い圧力を加えると、製剤時にカプセルが破壊
されて、その中に含有される腸内有用細菌が胃酸の影響
を受けて死滅する可能性がある。
【0024】上記製造法により得られる打錠剤は、好ま
しくは(a)腸内有用細菌を封入したカプセル1を含有
する中間層100を、(b)前記カプセルを含有しない層1
01および102で上下から挟んだ三層構造であり得る。こ
のような三層構造の打錠剤は、打錠後のカプセルの剥が
れ落ちを防止することができる。上記三層構造の打錠剤
において、中間層(a)の上下に配される前記カプセル
を含有しない層(b)は、場合により、全く同一の組成
でなくてもよい。
【0025】本発明の打錠剤は、打錠後、錠剤内のカプ
セル中に含まれる腸内有用細菌の保存安定性を高めるた
めに、通常、水分活性0.2以下、望ましくは0.1以下にな
るまで真空乾燥または凍結真空乾燥する。
【0026】
【実施例】本発明を以下の実施例により更に詳細に説明
する。但し、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。実施例1 先ず、表1に示す処方に従い、以下の方法でビフィズス
菌封入カプセルを製造した。予め、ビフィズス菌を、撹
拌機を用い、40℃の条件下で硬化油(パーム硬化油)
中に懸濁し、カプセル内容物のための充填液を調製し
た。また、ゼラチン、グリセリンおよびペクチンを混合
して、カプセル外皮膜液形成用材料をそれぞれ調製し
た。次に、カプセル製造機において、同芯三重ノズルの
内側ノズルから前記充填液を、中間ノズルからカプセル
内皮膜形成用物質として硬化油を、および外側ノズルか
ら前記カプセル外皮膜形成用材料を、各環状孔先端部か
ら同時に吐出することにより、三重構造のカプセルを連
続的に製造した。得られたカプセルの粒径は1mmであ
った。
【0027】
【表1】 +):硬化油(パーム硬化油)
【0028】表2に示す配合比の粉糖、オリゴ糖および
クエン酸に適量の水を加え、押し出し造粒機により顆粒
を造粒した。これに、上記ビフィズス菌封入カプセル、
滑沢剤、香料を表2に示す配合比で加え、混合した後、
ロ−タリ−打錠機により打錠して、三層構造のビフィズ
ス菌配合打錠剤を製造した。ここで、「三層構造の打錠
剤」とは、ビフィズス菌封入カプセルを含む層(すなわ
ち、上記打錠剤処方全てを含む層)がビフィズス菌封入
カプセルを含まない層(ビフィズス菌封入カプセル以外
の上記打錠剤処方全てを含む層)で上下から挟まれた構
造の打錠剤をいう。打錠時の条件は、φ18mmの杵で
38.5×106Paであった。得られた打錠剤中、前記
カプセルの配合量は、打錠剤全重量の8%を占めてい
た。次いで、打錠剤の水分活性(25℃)が0.1以下に
なるまで真空乾燥して、本発明のビフィズス菌配合打錠
剤を得た。
【0029】
【表2】 1):滑沢剤(ショ糖脂肪酸エステル) 2):香料(レモン香料)
【0030】上記実施例のビフィズス菌配合打錠剤を1
0ロット(サンプルNo.1〜10)製造し、各ロット
における打錠前と打錠後のビフィズス菌の生菌数をカウ
ントし、打錠前の活性なビフィズス菌に対する打錠後の
活性なビフィズス菌の生残率(%)を算出した。ここ
で、ビフィズス菌の生菌数の測定は、BL培地を用いた
嫌気性培養で行った。得られた結果はそれぞれ、打錠剤
3錠分に換算した。その結果を用い、打錠前の生菌数を
打錠後の生菌数で除した後、100を乗ずることによ
り、ビフィズス菌の生残率(%)とした。以上の結果を
表3に示す。
【0031】
【表3】 表3より、ビフィズス菌の生残率は78〜116%と、
いずれも高い値を示すことが分かった。
【0032】実施例2 オリゴ糖を含まないこと以外は、実施例1と同様にして
製剤したビフィズス菌配合打錠剤を、健康な成人男女5
名に、1日あたり3錠(ビフィズス菌数10億相当)と
して2週間毎日連続して摂取させた。摂取前と2週間摂
取後それぞれの各人の糞便中の総菌数に対するビフィズ
ス菌数の割合(%)を測定し、ビフィズス菌の増加率を
計算した。糞便中の総菌数に対するビフィズス菌数の測
定は、光岡の方法(光岡知足:「腸内菌の世界」、叢文
社、1980年)に準拠し、その内、BL、EG、TS
培地の非選択培地とClostridium pertringeng選択培地
のNN培地を用いて行った。結果を表4に示す。
【0033】
【表4】 表4の結果から、本発明のビフィズス菌配合打錠剤の摂
取により、糞便中のビフィズス菌は平均約3倍増加する
ことが認められた。
【0034】比較例 実施例1のカプセルに用いたビフィズス菌末(菌種A)
およびその他3種の菌末(菌種B、CおよびD)をいず
れもカプセル化せずにそのまま使用したこと以外は、実
施例1と同様にして製剤し、真空乾燥して、ビフィズス
菌配合打錠剤を製造した。実施例1と同様の方法で打錠
前と打錠後のビフィズス菌の生残率を算出した。結果を
表5に示す。
【0035】
【表5】 表5に示す結果から、いずれの菌種も、生残率は50%
以下であった。
【0036】賞味性評価 表6に示す各パネラー[a)20代(20名)、40代
(20名)および50代(20名)の女性合計60名;
b)3〜8歳の子供 合計9名]に対し、本発明の実施
例1で作製した打錠剤、および比較例としてのビフィズ
ス菌入り市販定番商品(i)および/または剤型香味類
似の市販定番商品(ii)の2種または3種をそれぞれ
1粒ずつ摂食させ、一番美味しいと思うものを選択させ
た。結果を表6に示す。各結果は、各パネラーの全回答
数を100%とした百分率で表した。
【表6】 上記結果より、本発明の打錠剤は、他の市販品に比べ、
食品としての賞味性に極めて優れていることが分かる。
【0037】
【発明の効果】本発明の打錠剤は、打錠時および摂取時
に破壊せず、腸内有用細菌の活性が腸まで十分に維持で
きる。さらに、本発明の腸内有用細菌配合打錠剤は、従
来品と比較して、食品としての賞味性に優れていること
から、毎日摂取することが望ましい腸内有用細菌を手軽
にかつ容易に継続摂取することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の三層構造の打錠剤の模式的な断面図
を表す。
【図2】 本発明の打錠剤中に含有するビフィズス菌封
入カプセルを製造するのに好適な製造装置の同芯三重ノ
ズル部の一態様を示す、模式的な縦断面図である。
【符号の説明】
1…腸内有用細菌封入三重構造カプセル、10…本発明
の三重構造打錠剤、11…カプセル内容物、12…カプ
セルの中間保護層形成物質、13…カプセル皮膜形成物
質、14…内側ノズル、15…中間ノズル、16…外側
ノズル、17…冷却油、100…基剤および腸内有用細
菌封入カプセルを含有する中間層、101,102…賦
形剤を含有する層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西野 由貴江 大阪府大阪市中央区玉造1丁目1番30号 森下仁丹株式会社内 Fターム(参考) 4C076 AA37 AA38 AA40 BB01 CC07 CC16 CC21 CC27 CC31 DD38F DD69C EE30F EE42H EE53F EE58A FF25 FF63 GG11 GG14 GG16 4C087 AA01 AA02 BC56 BC58 BC59 BC60 CA09 MA01 MA02 MA35 MA37 NA03 ZA72 ZA73 ZB09 ZB26 ZB32 ZC21 ZC33

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 腸内有用細菌を封入したカプセルを含有
    する打錠剤。
  2. 【請求項2】 前記カプセルが腸溶性である請求項1記
    載の打錠剤。
  3. 【請求項3】 前記腸内有用細菌がビフィズス菌、乳酸
    菌およびこれらの混合物から成る群から選択される請求
    項1または2記載の打錠剤。
  4. 【請求項4】 25℃での水分活性が0.2以下になる
    まで乾燥したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載の打錠剤。
  5. 【請求項5】 (a)腸内有用細菌を封入したカプセル
    を含有する中間層を、(b)前記カプセルを含有しない
    層で上下から挟んだ三層構造であることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれかに記載の打錠剤。
  6. 【請求項6】 前記カプセルの破壊限界圧力が35×1
    6〜50×106Paの範囲であることを特徴とする請
    求項1〜5のいずれかに記載の打錠剤。
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