JP2000086462A - 毛髪化粧料 - Google Patents

毛髪化粧料

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JP2000086462A
JP2000086462A JP10280547A JP28054798A JP2000086462A JP 2000086462 A JP2000086462 A JP 2000086462A JP 10280547 A JP10280547 A JP 10280547A JP 28054798 A JP28054798 A JP 28054798A JP 2000086462 A JP2000086462 A JP 2000086462A
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Japan
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group
hair
general formula
weight
amino acid
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JP10280547A
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English (en)
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Takayuki Omura
孝之 大村
Tomiyuki Nanba
富幸 難波
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 毛髪に対し、優れた光沢を与え、なめらかな
感触を付与しながら、かつ良好なセット保持力を有し、
さらには毛髪の枝毛部分を接着させ、修復させることが
できる毛髪化粧料を提供する。 【解決手段】 特定のカチオン性樹脂(例えば、ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレートとラウリル(メ
タ)アクリレートとセチル(メタ)アクリレートとの共
重合体を硫酸ジエチルのようなカチオン化剤で変性させ
たもの)と、アミノ酸側鎖のアミノ基を含むペプチドの
アミノ基にケイ素原子をただ一つ含む官能基が共有結合
したシリル化ペプチドとを配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は毛髪化粧料に関し、
更に詳細には、毛髪に対し、優れた光沢を与え、なめら
かな感触を付与しながら、かつ良好なセット保持力を有
し、さらには毛髪の枝毛部分を接着させ、修復させるこ
とができる毛髪化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、毛髪化粧料には毛髪に光沢や滑らかさを与える目的
で、シリコーン油、高分子量のジメチルポリシロキサ
ン、高分子量のメチルフェニルポリシロキサン、エステ
ル油、炭化水素油などの油分が、可溶化、乳化、溶解し
て用いられている。特にシリコーン油は、表面張力が低
く、毛髪のなじみに優れ、良い光沢が得られ、近年多用
されているものである。しかし、油分のもつ限界があ
り、多量に用いたり、消費者が長い間用いたりすると、
頭髪が脂ぎる欠点があった。また滑らかさを付与する目
的でカチオン活性剤も多用されているが、十分に満足で
きる光沢を与えるものではなく、多量に配合すると安全
性上も好ましくないという欠点があった。
【0003】また、一般に毛髪は、洗髪、ブラッシン
グ、ドライヤーによる熱、ヘアカラー、ブリーチ剤等に
よる美容処理を頻繁に繰り返し行うと著しく劣化し、そ
の結果、ぱさついたり、枝毛、切れ毛、抜け毛等の増加
および強度低下を引き起こすことはよく知られたことで
ある。
【0004】一方、従来広く使用されている毛髪セット
剤は、被膜形成性の高分子化合物を、水、低級アルコー
ルあるいはそれらの混合溶媒等に溶解したものである。
ここに配合される高分子化合物は毛髪同士を固着してセ
ットを保持させる作用を有するものであるが、従来用い
られてきたものは、毛髪に塗布し、乾燥仕上げするまで
の過程でべたつきがあり、なめらかではなかった。かか
る欠点を解消するため、高分子化合物に化粧品用油脂
類、界面活性剤等を添加して使用感触を改善する試みが
なされてきた。しかし、未だ十分満足すべきセット保持
力と使用感触を併せ有する毛髪セット剤は得られていな
かった。
【0005】また、近年、両性高分子化合物と陽イオン
性ポリマーを配合した毛髪処理剤(特公平2−4444
6号公報、特公平3−14805号公報)や、両性高分
子化合物と陰イオン性ポリマーを配合した毛髪処理剤
(特公平3−21524号公報)が開発されている。し
かし、これらの処理剤も、塗布後乾燥までのべたつきの
なさや、なめらかさの点では不十分であり、また、仕上
がった髪のゴワゴワ感もあり、満足できるものではなか
った。
【0006】さらに最近では、毛髪の枝毛部分をコート
することを目的として、ポリシロキサン−オキシアルキ
レン共重合体の一種と、シリコーン誘導体とを併用した
毛髪化粧料が開発され、このものが、感触が良好で枝毛
部分の接着に優れているという報告がなされている(特
開平6−157247号公報)。しかしながら、この方
法でも、セット保持力および毛髪のべたつきのなさの点
ではいまだ不完全であった。
【0007】従って、毛髪同士の固着力が十分であり、
形成被膜が弾力に富んでゴワゴワせず、優れたスタイル
保持力を有し、かつ塗布後乾燥仕上げまでの過程で、べ
たつかず、なめらかで、くせづけし易い毛髪化粧料の開
発が望まれていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意研究を行った結果、特定のカチオン性樹
脂と、特定のシリル化ペプチドを配合することにより、
優れたセット保持力と良好な感触とを有し、枝毛の修復
効果も有する毛髪化粧料が得られることを見い出し、本
発明を完成した。
【0009】すなわち本発明は、次の成分(A)および
成分(B)を含有することを特徴とする毛髪化粧料であ
る。
【0010】(A)下記の一般式(1)で示される重合
性不飽和単量体50〜90重量%、下記の一般式(2)
で示される重合性不飽和単量体10〜50重量%、およ
び前記の各重合性不飽和単量体と共重合可能な他の重合
性単量体0〜25重量%を共重合させて得られた共重合
体を、一般式YE[式中、Yは臭素原子、塩素原子、ヨ
ウ素原子または硫酸アルキル残基(そのアルキル基の炭
素数は1〜4個である。)であり、Eは炭素数1〜12
個のアルキル基、ベンジル基または炭素数1〜3個の脂
肪酸のアルキルエステル残基(そのアルキル基の炭素数
は1〜4個である。)である。]で示されるカチオン化
剤で変性させてなるカチオン性樹脂の一種又は二種以
上。
【0011】
【化5】
【0012】(式中、R1は水素原子またはメチル基で
あり、R2は炭素数1〜4のアルキレン基であり、R3
よびR4はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基であり、
Xは酸素原子またはNH基である。)
【0013】
【化6】
【0014】(式中、R5は水素原子またはメチル基で
あり、R6は炭素数12〜24個のアルキル基であ
る。)
【0015】(B)下記一般式(3)または(4)で表
されるアミノ酸側鎖のアミノ基を含むペプチドのアミノ
基にケイ素原子をただ一つ含む官能基が共有結合したシ
リル化ペプチドの一種または二種以上。
【0016】
【化7】
【0017】[式中、R7、R8、R9は炭素数1〜3の
アルキル基または水酸基を示し、これらのR7、R8、R
9はすべて同じでもよく、また異なっていてもよい。R
10は側鎖の末端にアミノ基を有する塩基性アミノ酸の末
端アミノ基を除く残基を示し、R11はR10以外のアミノ
酸側鎖を示し、aは1または3で、mは0〜200、n
は0〜200、m+nは1〜200である。(ただし、
mおよびnはアミノ酸の数を示すのみで、アミノ酸配列
の順序を示すものではない。)]
【0018】
【化8】
【0019】[式中、R7、R8、R9 は炭素数1〜3の
アルキル基または水酸基を示し、これらのR7、R8、R
9 はすべて同じでもよく、また異なっていてもよい。R
10は側鎖の末端にアミノ基を有する塩基性アミノ酸の末
端アミノ基を除く残基を示し、R11はR10以外のアミノ
酸側鎖を示し、aは1または3で、mは0〜200、n
は0〜200、m+nは1〜200である。(ただし、
mおよびnはアミノ酸の数を示すのみで、アミノ酸配列
の順序を示すものではない。)]
【0020】((A)カチオン性樹脂について)まず本
発明で用いられる成分(A)のカチオン性樹脂について
述べる。カチオン性樹脂を得るための原料の共重合体
は、前記の一般式(1)で示される重合性不飽和単量体
50〜90重量%、好ましくは55〜85重量%、前記
の一般式(2)で示される重合性不飽和単量体10〜5
0重量%、好ましくは15〜45重量%、および前記の
各重合性不飽和単量体と共重合可能な他の重合性不飽和
単量体0〜25重量%を共重合させて得られるものであ
る。
【0021】前記の一般式(1)で示される重合性不飽
和単量体のうちでも特に好ましいものは、R1がメチル
基、R2が炭素数2〜3のアルキレン基、R3およびR4
がメチル基またはエチル基、そしてXが酸素原子である
単量体である。前記の重合性不飽和単量体(1)の具体
例としては、たとえばジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレ
ート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル
アミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどがあげられ
る。なお、本明細書に記載の「(メタ)アクリレート」
とは、アクリレートとメタクリレートの総称であり、
「(メタ)アクリルアミド」とは、アクリルアミドとメ
タクリルアミドとの総称である(その他これに準じ
る。)。
【0022】これらの重合性不飽和単量体(1)の使用
量は、前記したとおり、共重合させる全単量体量に対し
て50〜90重量%、好ましくは55〜85重量%であ
る。その使用量が少なすぎると、最終的に得られるカチ
オン性樹脂が水に難溶性となり、洗髪の際の洗浄除去性
が悪くなるし、またカチオン性能の低下に起因して、毛
髪に対してすべり性、櫛通し性およびコンディショニン
グ効果を付与する効果が低下してくる。逆に、その使用
量が多くなりすぎると、得られるカチオン性樹脂がベタ
ツキ感を示したり、整髪効果の低下をきたすなどの問題
が生じる。
【0023】前記の一般式(2)で示される重合性不飽
和単量体のうちでも特に好ましいものは、R5がメチル
基、R6が炭素数13〜20のアルキル基である単量体
である。前記の重合性不飽和単量体(2)の具体例とし
ては、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、
ベヘニル(メタ)アクリレートなどがあげられる。
【0024】これらの重合性不飽和単量体(2)の使用
量は、前記したとおり、共重合させる全単量体量に対し
て10〜50重量%、好ましくは15〜45重量%であ
る。その使用量が少なすぎると、最終的に得られるカチ
オン性樹脂がベタツキ感を示したり、柔軟性に乏しいも
のとなる。また、その使用量が多くなりすぎると、得ら
れるカチオン性樹脂が水に難溶性となり、洗髪の際の洗
浄除去性が悪くなるし、毛髪のコンディショニング効果
の低下をきたすなどの問題が生じる。
【0025】共重合用の重合性不飽和単量体としては、
前記の重合性不飽和単量体(1)および(2)のほか
に、必須成分ではないが、他の重合性不飽和単量体を使
用することができる。使用する他の重合性不飽和単量体
を適宜に選定することにより、最終的に得られるカチオ
ン性樹脂に、適度の柔軟性や硬度を付与して感触等を調
節することができる。
【0026】その使用することのできる他の重合性不飽
和単量体の具体例としては、たとえばメチル(メタ)ア
クリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチ
ル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレートなどの(メタ)アクリルアルキルエステ
ル;アクリロニトリル、ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ベン
ジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル
(メタ)アクリレート、エチレングリコール(メタ)ア
クリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレ
ート、プロピレングリコール(メタ)アクリレート、
1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ダイアセトンアクリルアミドなどの(メタ)アクリル系
誘導体;スチレン、クロロスチレン、ビニルトルエンな
どの芳香族系不飽和単量体;N−ビニルピロリドン、酢
酸ビニルなどのビニル系不飽和単量体等があげられる。
【0027】これらの他の単量体は、前記したとおり、
必須成分ではなく、その使用量は、共重合させる全単量
体量に対して0〜25重量%である。他の単量体の使用
量が多くなりすぎると、重合性不飽和単量体(1)や
(2)の使用量が低下し、支障をきたすことになる。
【0028】前記の重合性不飽和単量体(1)と
(2)、および必要に応じて用いる他の重合性不飽和単
量体の共重合は、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合
法、乳化重合法等の種々のラジカル重合法により行わせ
ることができる。好ましい重合法は溶液重合法であり、
前記の重合性不飽和単量体を適当な溶媒に溶解し、重合
開始剤を添加し、窒素気流下で加熱攪拌して重合させ
る。
【0029】その場合の使用溶媒としては、水;メタノ
ール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコ
ール、ブチルセロソルブなどのアルコール類;アセト
ン、メチルエチルケトンなどのケトン類;ヘキサン、ト
ルエンなどの炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチルなど
の酢酸エステル類が好ましく使用される。これらの溶媒
は、適宜に2種以上を混合して使用することができる。
重合開始剤としては、たとえば過酸化ベンゾイル、過酸
化ラウロイルなどの過酸化物、アゾビスイソブチロニト
リルなどのアゾ化合物があげられる。
【0030】重合に際して、単量体および重合開始剤
は、その全種類および全量を重合開始当初から重合系に
存在させるのが一般的であるが、それらの種類および/
または量について分割添加方法を用いることもできる。
溶媒の使用量は、生成共重合体溶液のポリマー濃度が1
0〜65重量%になるような量であるのが好ましい。
【0031】得られる共重合体の分子量は、重量平均分
子量で5,000〜500,000の範囲が好ましい。
分子量の制御は、重合温度、重合開始剤の種類と使用
量、エタノールやイソプロパノールなどの連鎖移動性の
ある溶媒の使用量、ブチルメルカプタンやラウリルメル
カプタンなどの連鎖移動剤の使用量等の重合条件の選定
および調節等によって行わせることができる。
【0032】以上のような共重合によって得られた共重
合体を、前記した一般式YEで示されるカチオン化剤で
変性反応させると、本発明で用いるカチオン性樹脂が得
られる。そのカチオン化剤の具体例としては、たとえば
塩化メチル、塩化ブチル、ヨウ化エチルなどのハロゲン
化アルキル類;塩化ベンジル、臭化ベンジルなどのハロ
ゲン化ベンジル類;硫酸ジメチル、硫酸ジエチルなどの
硫酸エステル類;モノクロル酢酸エチル、モノ臭化プロ
ピオン酸プロピル、モノクロル酢酸ブチルなどのモノハ
ロゲン化脂肪酸エステルなどがあげられる。
【0033】共重合体のカチオン化剤による変性、すな
わちカチオン化反応は、共重合体溶液にカチオン化剤を
添加し、不活性雰囲気下、たとえば窒素気流下で攪拌し
ながら、40〜100℃の温度で4〜30時間加熱する
ことにより行わせる。
【0034】カチオン化剤による変性は、前記したよう
に、共重合後に行わせるのが一般的であり、好ましい
が、別法として、単量体の段階で、すなわち前記の一般
式(1)で表される重合性単量体を、その重合前に予め
カチオン化剤を反応させてカチオン化したのち、そのカ
チオン化された重合性単量体を用いて共重合させてカチ
オン性樹脂とすることもできる。そして、本発明は、こ
の別法による実施態様も含まれるものである。得られた
カチオン性樹脂は、製造されたカチオン性樹脂の溶液を
そのまま用いてもよいし、製造された溶液状態のカチオ
ン性樹脂溶液から一旦、溶媒を蒸発させて除いたのちの
固形状のカチオン性樹脂を用いてもよいし、さらにその
固形状のカチオン性樹脂を他の溶媒に再溶解させて用い
てもよい。
【0035】本発明のカチオン性樹脂としては、例え
ば、特開平5−310538号公報に開示されているも
のが挙げられる。
【0036】本発明の毛髪化粧料中におけるカチオン性
樹脂の含有量は、0.05〜10.0重量%、好ましく
は0.1〜8.0重量%である。カチオン性樹脂が0.
05重量%未満では、セット剤としての効果が得られ
ず、10.0重量%を超えると、頭髪に多量に塗布され
ることとなり、洗髪上の問題があり、好ましくない。
【0037】((B)シリル化ペプチドについて)次
に、本発明に用いられる成分(B)のシリル化ペプチド
について述べる。上記一般式(3)で表されるシリル化
ペプチドは、例えば、下記の一般式(5)
【0038】
【化9】
【0039】[式中、R12、R13、R14は、炭素数1〜
3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、水酸基
またはハロゲン原子を示し、これらのR12、R13、R14
はすべて同じでもよく、また異なっていてもよい。aは
1または3で、XはCl、Br、F、Iなどのハロゲン
原子を示す。]で表されるシリル化合物と、下記の一般
式(6)
【0040】
【化10】
【0041】[式中、R10は側鎖の末端にアミノ基を有
する塩基性アミノ酸の末端アミノ基を除く残基を示し、
11はR10以外のアミノ酸側鎖を示し、mは0〜20
0、nは0〜200、m+nは1〜200である。]で
表されるペプチド類とを縮合反応させることによって得
られる。
【0042】また、一般式(4)で表されるシリル化ペ
プチドは、例えば、下記の一般式(7):
【0043】
【化11】
【0044】[式中、R12 、R13 、R14 は炭素数1
〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、水酸
基またはハロゲン原子を示し、これらのR12 、R13
14はすべて同じでもよく、また異なっていてもよい。
aは1または3を示す。]で表されるシリル化合物と、
上記の一般式(6)で表されるペプチド類とを縮合反応
させることによって得られる。
【0045】(シリル化ペプチドの特性)一般式(3)
で表されるシリル化ペプチドや一般式(4)で表される
シリル化ペプチドは、その化学構造式からも明らかなよ
うに、それぞれ一般式(5)で表されるシリル化合物や
一般式(7)で表されるシリル化合物に基づくケイ素原
子を含むシリル官能基部分と、一般式(6)で表される
ペプチド類に基づくペプチド部分を有するので、これを
毛髪処理剤に配合すると、シリル官能基部分の有する優
れた伸展性、摩擦低減性、艶や光沢の付与作用、撥水性
の付与作用などと、ペプチド部分の有する毛髪への吸着
作用、それに伴う毛髪のボリュームアップ、ハリの付
与、造膜による保護作用、保湿作用などを同時に発揮さ
せることができる。しかも、ペプチド類は損傷毛への吸
着性が良いので、上記シリル化ペプチドは、高分子量の
シリコーンでは吸着しにくい損傷毛にペプチド部分を介
して、シリル官能基を吸着させることができるので、損
傷毛の感触を改善するとともに、強度の回復に寄与する
ことができる。
【0046】従って、このシリル化ペプチドを配合して
毛髪処理剤を調製すると、上記シリル化ペプチドが毛髪
に艶や潤いを付与し、毛髪をなめらかにし、かつ毛髪の
櫛通り性などを改善し、枝毛、切れ毛の発生を防止する
とともに、損傷毛の強度を回復させる。
【0047】また、上記一般式(3)で表されるシリル
化ペプチドや一般式(4)で表されるシリル化ペプチド
は、ペプチド部分に低分子量のシリル官能基が結合した
ものであって、毛髪には通常のペプチドの吸着機構で吸
着するので、ペプチドを含まない洗浄剤で洗浄すること
により、可逆的にシリル化ペプチドを毛髪上から脱着す
ることができる。
【0048】一般式(3)で表されるシリル化ペプチド
や一般式(4)で表されるシリル化ペプチドにおいて、
7、R8、R9を前記のように特定しているのは、一般
式(3)で表されるシリル化ペプチドや一般式(4)で
表されるシリル化ペプチドが、水溶性を有し、水溶性の
毛髪処理剤中での良好な保存安定性を保つようにするた
めである。また、aを1または3と特定しているのは、
aが2の場合は、一般式(5)で表されるシリル化合物
や一般式(7)で表されるシリル化合物の状態での保存
安定性が悪く、aが3より大きくなると、分子全体中で
シリル官能基部分の占める割合が小さくなり、シリル官
能基の有する性質を充分に発揮できなくなるためであ
る。
【0049】(シリル化ペプチドにおけるペプチド部
分)一般式(3)で表されるシリル化ペプチドや一般式
(4)で表されるシリル化ペプチドにおいて、R10は側
鎖の末端にアミノ基を有する塩基性アミノ酸の末端アミ
ノ基を除く残基であるが、上記のような側鎖の末端にア
ミノ基を有する塩基性アミノ酸としては、例えば、リジ
ン、アルギニン、ヒドロキシリンなどが挙げられる。ま
た、R11 はR10 以外のアミノ酸の側鎖を示すが、その
ようなアミノ酸としては、例えば、グルタミン酸、アス
パラギン酸、アラニン、セリン、トレオニン、バリン、
メチオニン、ロイシン、イソロイシン、チロシン、フェ
ニルアラニン、プロリン、ヒドロキシプロリンなどが挙
げられる。
【0050】一般式(3)で表されるシリル化ペプチド
や一般式(4)で表されるシリル化ペプチドにおいて、
mは0〜200、好ましくは0より大きく50以下(0
<m≦50)、より好ましくは0より大きく10以下
(0<m≦10)であり、nは0〜200、好ましくは
1〜100、より好ましくは2〜40であり、m+nは
1〜200、好ましくは2〜100、より好ましくは3
〜50であるが、これは次の理由によるものである。す
なわち、mが上記範囲より大きくなると、側鎖のアミノ
基に結合するシリル官能基が増え、ペプチド本来の毛髪
への吸着作用が減少し、nが上記範囲より大きくなる
と、ペプチド部分に対するシリル官能基部分の割合が小
さくなり、シリル官能基部分が有する特性を充分に発揮
することができなくなり、m+nが上記範囲より大きく
なると、ペプチドとしての毛髪への吸着性や浸透性が低
分子量のペプチドに比べて減少する上に、保存中に凝集
しやすくなり、保存安定性が低下する。
【0051】なお、上記のm、nやm+nは、理論的に
は整数であるが、ペプチド部分が後述するような加水分
解ペプチドである場合は、該加水分解ペプチドが分子量
の異なるものの混合物として得られるため、測定値は平
均値になる。
【0052】上記一般式(6)で表されるペプチド類に
は、アミノ酸、ペプチド、アミノ酸またはペプチドのエ
ステルが含まれる。上記のアミノ酸としては、アラニ
ン、グリシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロ
リン、フェニルアラニン、チロリン、セリン、トレオニ
ン、メチオニン、アルギニン、ヒスチジン、リシン、ア
スパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン
酸、シスチン、システイン、 システイン酸、トリプト
ファン、ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリシン、O−
ホスホセリン、シトルリンなどが挙げられる。
【0053】上記ペプチドは、天然ペプチド、合成ペプ
チド、タンパク質(蛋白質)を酸、アルカリまたは酵素
で部分加水分解して得られる加水分解ペプチドなどであ
る。天然ペプチドとしては、例えば、グルタチオン、バ
シトラシンA、インシュリン、グルカゴン、オキシトシ
ン、バソプレシンなどが挙げられ、合成ペプチドとして
は、例えば、ポリグリシン、ポリリシン、ポリグルタミ
ン酸、ポリセリンなどが挙げられる。加水分解ペプチド
としては、例えば、コラーゲン(その変性物であるゼラ
チンを含む)、ケラチン、絹フィブロイン、セリシン、
カゼイン、コンキオリン、エラスチン、鶏、あひるなど
の卵の卵黄タンパク、卵白タンパク、大豆タンパク、小
麦タンパク、トウモロコシタンパク、米(米糠)タンパ
ク、ジャガイモタンパクなどの動植物由来のタンパク、
あるいは、サッカロミセス属、カンディタ属、エンドミ
コプシス属の酵母菌や、いわゆるビール酵母、清酒酵母
といわれる酵母菌より分解した酵母タンパク、キノコ類
(担子菌)より抽出タンパク、クロレラより分離したタ
ンパクなどの微生物由来のタンパクを酸、アルカリまた
は酵素で部分的に加水分解して得られるペプチドなどが
挙げられる。上記アミノ酸またはペプチドのエステルと
しては、上記アミノ酸またはペプチドのカルボキシル基
における炭素数1〜20の炭化水素アルコールとのエス
テル、例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロ
ピルエステル、イソプロピルエステル、ラウリルエステ
ル、セチルエステル、2−エチルヘキシルエステル、2
−ヘキシルデシルエステル、ステアリルエステルなどが
挙げられる。
【0054】(シリル化ペプチドの合成)上記一般式
(3)および一般式(4)で表されるシリル化ペプチド
は、一般式(5)で表されるシリル化合物や一般式
(7)で表されるシリル化合物と、一般式(6)で表さ
れるペプチド類とを接触反応させて得られたものである
が、一般式(5)で表されるシリル化合物や一般式
(7)で表されるシリル化合物は、シランカップリング
剤として市販されているものを使用することができる。
そのようなシランカップリング剤としては、例えば、東
芝シリコーン(株)製のTSL8390,TSL821
9、TSL8395、TSL8326、TSL832
5、TSL8320、TSL8355、TSL8350
(いずれも商品名)、日本ユニカー(株)製のSH60
40、SH6076(いずれも商品名)、信越シリコー
ン(株)製のKMB403、KMB402,KMB70
3(いずれも商品名)などが挙げられる。
【0055】上記一般式(5)で表されるシリル化合物
や一般式(7)で表されるシリル化合物と、一般式
(6)で表されるペプチド類との反応は、例えば、ま
ず、シリル化合物を30〜50℃の水中で5〜20分間
攪拌して加水分解することにより、ケイ素原子に結合す
るアルコキシ基やハロゲン原子を水酸基に変換した後、
この水酸基化したシリル化合物を一般式(6)で表され
るペプチド類の溶液に滴下し、両者を接触させることに
よって行われる。上記反応に際して、ペプチド類は30
〜50重量%程度の水溶液にするのが好ましく、水酸基
化したシリル化合物の滴下は30分〜5時間で終了する
のが好ましい。
【0056】一般式(5)で表されるシリル化合物を用
いる場合は、反応時、反応によってハロゲン化水素が生
成して反応後のpHが低下するので、反応と同時に水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ溶液を滴
下して、反応系内のpHを8〜11、特に、9〜10に
保つことが好ましい。また、一般式(7)で表されるシ
リル化合物を用いる場合は、反応によるpHの低下は生
じないが、反応は塩基性で進行するので、ペプチド溶液
のpHを8〜11、特に、9〜10にしておくことが好
ましい。反応は常温でも進行するが、温度は高くなるほ
ど反応速度は速くなる。しかし、pHが高い状態で温度
が高くなると、シリル化合物の加水分解が促進されるた
め、高くても70℃以下にすることが好ましく、特に4
0〜60℃で行うのが好ましい。反応の進行と終了は、
ファン・スレーク(Van Slyke)法により、反
応中のペプチド類のアミノ態窒素量を測定することによ
って確認することができる。反応終了後、反応液は中和
した後、適宜濃縮して、イオン交換樹脂、透析膜、電気
透析、ゲル濾過、限外濾過などによって精製し、液体の
まま、あるいは、粉末化して毛髪化粧料の調製に供され
る。
【0057】上記一般式(3)で表されるシリル化ペプ
チドにおいて、ペプチドのアミノ基へのシリル官能基
(すなわち、ケイ素原子をただ一つ含む官能基)の導入
率は50%以上,85%以下が好ましい。シリル官能基
の導入率が50%より少ない場合は、シリル化合物に基
づく特性が充分に発揮されないおそれがあり、また、8
5%より多くなると、疎水性が増して親水性が減少する
おそれがある。また、一般式(4)で表されるシリル化
ペプチドにおいて、ペプチドのアミノ基へのシリル官能
基の導入率は50%以上,75%以下が好ましい。シリ
ル官能基の導入率が50%より少ない場合は、シリル化
合物に基づく特性が充分に発揮されないおそれがあり、
また、75%より多くなると、疎水性が増して親水性が
減少するおそれがある。
【0058】本発明のシリル化ペプチドは、例えば、特
開平9−52821号公報、特開平8−81338号公
報、特開平8−157340号公報等にその詳細が記載
されている。
【0059】一般式(3)で表されるシリル化ペプチド
や一般式(4)で表されるシリル化ペプチドの毛髪化粧
料への配合量(毛髪化粧料中での含有量)としては、
0.01〜10.0重量%が好ましく、特に、0.5〜
8.0重量%がより好ましい。すなわち、シリル化ペプ
チドの毛髪化粧料への配合量が、上記範囲より少ない場
合は、毛髪にツヤや潤いを付与したり、毛髪を保護した
り、櫛通り性を改善したり、高分子シリコーンの乳化安
定性を向上させる効果が充分に発揮されず、また、シリ
ル化ペプチドの毛髪化粧料への配合量が多くなっても、
配合量の増加に伴う効果の増加が認められない上に、配
合量が極端に多くなると、ベトツキを生じるようになる
からである。そして、毛髪化粧料への配合に当たって、
上記シリル化ペプチドは単独で用いても良いし、2種以
上を混合して用いても良い。
【0060】なお、本発明の毛髪化粧料には、上記必須
構成成分の他に、目的に応じて本発明の効果を損なわな
い量的、質的範囲内で、通常、化粧料に配合される油
分、界面活性剤、セット剤樹脂、粘度調整剤、薬効剤、
防腐剤、紫外線吸収剤等を併用することができる。かか
る成分としては、例えば、シリコーン誘導体(ジメチル
ポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリ
エーテル変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フ
ッ素変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、アル
キル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン)、粘
度調整剤として、ポリビニルアルコール、カルボキシビ
ニルポリマー、カルボキシメテルセルロース、ポリビニ
ルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセ
ルロース等の高分子化合物、ゼラチン、タラカントガム
等の天然ガム等、防腐剤として、例えば、パラオキシ安
息香酸エステル、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソル
ビン酸、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール等
が挙げられる。また、セット剤樹脂としては、例えば、
ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリ
ドン/アルキルアミノアクリレート共重合体、ベタイン
化ジアルキルアミノアルキルアクリレート共重合体等が
挙げられる。
【0061】本発明の毛髪化粧料の剤型は、液状のも
の、クリーム状のもの、水性エマルジョン状のもの、ゲ
ル状のものなど種々の剤型状にすることができる。
【0062】本発明の毛髪化粧料の特に好ましい使用態
様は、エアゾール形式ヘアスプレー、ポンプ方式ヘアス
プレー、フォーム状エアゾール、ヘアミスト、セットロ
ーション、ヘアスタイリングジェル、ヘアリキッド、ヘ
アクリーム、ヘアオイルなどの整髪料が含まれ、これら
は可溶化系、乳化系、粉末分散系、油−水の2層系、油
−水−粉末の3層系等のいずれでも構わない。
【0063】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。本発明はこれらによって限定されるものではな
い。配合量は全て重量%である。実施例に先立ち、本実
施例で用いられるカチオン性樹脂およびシリル化ペプチ
ドの製造例を示す。
【0064】カチオン性樹脂製造例1 還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素置換用ガラス
管、および攪拌装置を取り付けた五つ口フラスコに、ジ
メチルアミノエチルメタクリレート55部、ラウリルア
クリレート15部、セチルメタクリレート20部、ベヘ
ニルメタクリレート10部、及び無水エタノール100
部を入れ、アゾビスイソブチロニトリル(以下、「AI
BN」と略記する。)0.3部を加え、窒素気流下80
℃で還流加熱し、さらに2時間後にAIBNを0.6部
追加して、同温度で6時間重合を行わせた。次に、これ
に硫酸ジエチル53.9部(ジメチルアミノエチルメタ
クリレートに対し等モル量)、及び無水エタノール10
0部を添加し、さらに窒素気流下50℃で10時間変性
化反応を行わせた。次いで、エタノール含量を調整し
て、ポリマー含量30%のカチオン性樹脂溶液を得た。
この樹脂の変性前の重量平均分子量は120,000で
あった。
【0065】カチオン性樹脂製造例2 製造例1と同様のフラスコに、ジメチルアミノエチルメ
タクリレート85部、ステアリルメタクリレート15
部、および無水エタノール54部を入れ、AIBNを
0.1部添加し、窒素気流下80℃で還流加熱し、さら
に2時間後にAIBNを0.6部追加し、同温度で6時
間重合を行わせた。次いで、これにモノクロロ酢酸エチ
ル72.8部(ジメチルアミノエチルメタクリレートに
対し1.1倍モル量)、および無水エタノール100部
を添加し、さらに窒素気流下80℃の還流加熱で12時
間変性化反応させた。次いで、エタノール含量を調整し
て、ポリマー含量25%のカチオン性樹脂溶液を得た。
この樹脂の変性前の重量平均分子量は200,000で
あった。
【0066】カチオン性樹脂製造例3 製造例1と同様のフラスコに、ジメチルアミノエチルメ
タクリレート80部、トリデシルメタクリレート12
部、ステアリルアクリレート8部、および無水エタノー
ル400部を入れ、AIBN2.0部を加え、窒素気流
下80℃で還流加熱し、さらに2時間後にAIBNを
0.6部追加して6時間同温度で重合させた。次いで、
塩化ブチル32.9部(ジメチルアミノエチルメタクリ
レートに対して0.7モル倍量)を添加し、窒素気流下
80℃の還流加熱をして30時間変性化反応をさせた。
次いで、エタノール含量を調整して、ポリマー含量30
%にしたのち、予め活性炭を充填したカラムに通して脱
臭処理をした。さらに、その処理液をフラスコに入れ、
エタノールを留去しながら水を添加してポリマー含有量
35%のカチオン性樹脂水溶液を得た。このカチオン性
樹脂の変性前の重量平均分子量は6,000であった。
【0067】カチオン性樹脂製造例4 製造例1と同様のフラスコに、ジエチルアミノエチルメ
タクリレート70部、セチルアクリレート5部、ステア
リルメタクリレート10部、N−ビニルピロリドン10
部、ブチルメタアクリレート5部、およびアセトン10
0部を入れ、AIBNを0.3部加え、窒素気流下60
℃で還流加熱し、さらに2時間後にAIBNを0.1部
追加して窒素気流下同温度で15時間重合反応させた。
次いで、硫酸ジエチル68.6部(ジエチルアミノエチ
ルメタクリレートに対して等モル量)、および無水エタ
ノール100部を添加し、さらに窒素気流下50℃で1
0時間還流加熱して変性化反応を行わせた。得られた粘
稠液体を、減圧下70℃で溶媒のエタノールを除去し固
形物を得た。この固形物を粉砕した後、ジエチルエーテ
ルでよく洗浄し、再び減圧下70℃でよく乾燥して固形
のカチオン性樹脂を得た。この樹脂の変性前の重量平均
分子量は400,000であった。
【0068】シリル化ペプチド製造例1 加水分解コラーゲン(コラーゲンの加水分解物で、一般
式(6)において、mの平均値=2、nの平均値=1
8、m+nの平均値=20)の30%水溶液50g(ア
ミノ態窒素の測定によって得られた化学量論的モル数と
して10.6ミリモル)に20%水酸化ナトリウム水溶
液を滴下してpHを9.5にし、55℃に加温した。一
方、シリル化剤として、一般式(7)において、R12
CH3 、R13=OCH3 、R14=OCH3 で、a=3の
シリル化合物2.3g(加水分解コラーゲンのアミノ態
窒素量に対し、1.0当量)を水に15%水溶液となる
ように溶解し、希塩酸でpHを3.5に調整して、50
℃で15分間攪拌を続け、メトキシ基(−OCH3)を
加水分解して水酸基に変換させた。
【0069】上記の加水分解コラーゲン溶液を55℃で
攪拌しながら、その中に、水酸基に変換したシリル化合
物水溶液を30分間かけて滴下した。滴下終了後、55
℃で、さらに5時間攪拌を続け、反応を完結させた。反
応終了後、アミノ態窒素を測定することにより、シリル
官能基の加水分解コラーゲンのアミノ態窒素への導入率
を求めたところ、シリル官能基の導入率は67%であっ
た。反応液を希塩酸で中和した後、電気透析装置で脱塩
し、pHを6.5に調整した後、濃縮して濃度調整を行
うことにより、反応生成物(シリル化加水分解コラーゲ
ン)濃度が20%の水溶液を63g得た。
【0070】シリル化ペプチド製造例2 加水分解小麦タンパク(小麦タンパクの加水分解物で、
一般式(6)において、mの平均値=1.2,nの平均
値=8.8,m+nの平均値=10)の30%水溶液5
0g(アミノ態窒素の測定によって得られた化学量論的
モル数として15ミリモル)を20%水酸化ナトリウム
水溶液を滴下してpH9.5にし、55℃に加温した。
一方、シリル化剤として、一般式(7)において、R12
=Cl,R13=CH3、R14=Clで、a=3のシリル
化合物3.1g(加水分解小麦ペプチドのアミノ態窒素
量に対し、0.9当量)を水に15%水溶液となるよう
に溶解し、15分間攪拌を続けてケイ素原子に直接結合
しているCl原子を水酸基に変換させた。上記加水分解
小麦タンパク水溶液を55℃で攪拌しながら、その中に
水酸基に変換したシリル化合物水溶液を1時間かけて滴
下した。滴下終了後、55℃で、さらに5時間攪拌を続
けて反応を完結させた。反応液を希塩酸で中和後、電気
透析で脱塩し、濃縮して濃度調整を行うことにより、反
応生成物(シリル化加水分解小麦タンパク)濃度が20
%の水溶液55gを得た。シリル官能基の導入率は62
%であった。
【0071】シリル化ペプチド製造例3 加水分解コラーゲンに代えて、加水分解ケラチン(羊毛
の加水分解物で、一般式(6)において、mの平均値=
0.6,nの平均値=4.4,m+nの平均値=5)の
30%水溶液50g(アミノ態窒素の測定により得られ
た化学量論的モル数として、42ミリモル)を用い、シ
リル化剤として、一般式(7)において、R12=C
3、R13=OC25、R14=OC25で、a=3のシ
リル化合物を75g(加水分解ケラチンのアミノ態窒素
量に対し、0.8当量)用いたほかは、シリル化ペプチ
ド製造例1と同様にして、反応生成物(シリル化加水分
解ケラチン)濃度が20%の水溶液58gを得た。シリ
ル官能基の導入率は59%であり、また、一般式(7)
で表されるシリル化合物において、ケイ素原子に直接結
合していたエトキシ基(OC25)は上記反応の間に水
酸基に変換されていた。
【0072】シリル化ペプチド製造例4 加水分解コラーゲンに代えて、加水分解大豆タンパク
(大豆タンパクの加水分解物で、一般式(6)におい
て、mの平均値=0.5、nの平均値=5.5、m+n
の平均値=6)の30%水溶液50g(アミノ態窒素の
測定によって得られた化学量論的モル数として、18.
4ミリモル)を用い、シリル化剤として、一般式(7)
において、R12=OCH3、R13=OCH3 、R14=O
CH3で、a=1のシリル化合物を3.4g(加水分解
大豆タンパクのアミノ態窒素量に対して、0.9当量)
用いたほかは、シリル化ペプチド製造例1と同様にし
て、反応生成物(シリル化加水分解大豆タンパク)濃度
が20%の水溶液53gを得た。シリル官能基の導入率
は60%であり、また、一般式(7)で表されるシリル
化合物において、ケイ素原子に直接結合していたメトキ
シ基は上記反応の間に水酸基に変換されていた。
【0073】シリル化ペプチド製造例5 加水分解コラーゲンに代えて、加水分解酵母タンパク
(酵母タンパクの加水分解物で、一般式(6)におい
て、mの平均値=1.2、nの平均値=6.8、m+n
の平均値=8)の30%水溶液50g(アミノ態窒素の
測定によって得られた化学量論的モル数として30ミリ
モル)を用い、シリル化剤として、一般式(7)におい
て、R12=CH3、R13=OC25 、R14=OC2
5で、a=3のシリル化合物を5.3g(加水分解酵母
タンパクのアミノ態窒素量に対して、0.8当量)用い
たほかは、シリル化ペプチド製造例1と同様にして、反
応生成物(シリル化加水分解酵母タンパク)濃度が20
%の水溶液48gを得た。シリル官能基の導入率は57
%であり、また、一般式(7)で表されるシリル化合物
において、ケイ素原子に直接結合していたエトキシ基は
上記反応の間に水酸基に置換されていた。
【0074】シリル化ペプチド製造例6 L−リジン塩酸塩10g(分子量182.6、54.7
ミリモル)を100mlの水に溶解し、20%水酸化ナ
トリウム水溶液を滴下してpHを9.5にし、55℃に
加温した。一方、シリル化剤として、一般式(7)にお
いて、R12=OCH3、R13=OCH3 、R14=OCH3
で、a=3のシリル化合物17.8g(L−リシン塩
酸塩のアミノ態窒素量に対し、0.7当量)を水に15
%水溶液となるように溶解し、希塩酸でpHを3.5に
調整して50℃で15分間攪拌を続け、メトキシ基を加
水分解して水酸基に変換させた。上記L−リシン塩酸塩
水溶液を攪拌しながら、その中に、水酸基に変換したシ
リル化合物水溶液を30分間かけて滴下した。滴下終了
後、55℃で、さらに5時間攪拌を続けて反応を完結さ
せた。
【0075】反応終了後、アミノ態窒素量を測定するこ
とにより、シリル官能基の導入率を求めたところ、シリ
ル官能基の導入率は65%であり、ペプチド末端のアミ
ノ基だけでなく、側鎖のアミノ基も反応していることが
わかった。反応液を希塩酸で中和した後、電気透析装置
で脱塩精製し、pHを6.5に調整した後、濃縮して濃
度調整を行うことにより、反応生成物(シリル化L−リ
ジン)濃度が15%の水溶液を118g得た。
【0076】シリル化ペプチド製造例7 L−リジン塩酸塩に代えて、グリシル−L−アラニン1
0g(分子量146.1、68.4ミリモル)を用い、
シリル化剤として、一般式(7)において、R12=CH
3、R13=OCH3 、R14=OCH3 で、a=1のシリ
ル化合物を13.5g(グリシル−L−アラニンのアミ
ノ態窒素量に対し、0.9当量)を用いたほかは、シリ
ル化ペプチド製造例6と同様にして、反応生成物(シリ
ル化グリシル−L−アラニン)濃度が15%の水溶液1
04gを得た。シリル官能基の導入率は55%であり、
また、一般式(7)で表されるシリル化合物において、
ケイ素原子に直接結合していたメトキシ基は上記反応の
間に水酸基に変換されていた。
【0077】 実施例1 ヘアブロー (1) デカメチルシクロぺンタシロキサン 15.0 重量% (2) 製造例1で得られたシリル化ペプチド 1.5 (3) 製造例5で得られたシリル化ペプチド 1.5 (4) 1,3−ブチレングリコール 2.0 (5) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60EO) 2.0 (6) 製造例1で得られたカチオン性樹脂溶液 1.0(実分) (7) エタノール 15.0 (8) イオン交換水 バランス (9) 香料 適量 (製法)(1)を(4),(5)の混合物に加えて乳化して、(2)
〜(3),(6)〜(9)と混合する。
【0078】 実施例2 ヘアムース (1) オクタメチルシクロテトラシロキサン 10.0 重量% (2) 製造例3で得られたシリル化ペプチド 0.1 (3) 製造例5で得られたシリル化ペプチド 0.1 (4) 製造例6で得られたシリル化ペプチド 0.1 (5) ジグリセリン 2.5 (6) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(120EO) 2.0 (7) 製造例2で得られたカチオン性樹脂溶液 3.0(実分) (8) エタノール 5.0 (9) イオン交換水 バランス (10) n−ブタン 7.0 (11) 香料 適量 (製法)(1)を(5),(6)の混合物に加えて乳化して、(2),
(3),(4),(7),(8),(9),(11)と混合してなる溶液をエアゾ
ール容器に入れて、弁を取りつけたのちに(10)を充填す
る。
【0079】 実施例3 ヘアクリーム (1) デカメチルシクロヘキサシロキサン 25.0 重量% (2) 製造例4で得られたシリル化ペプチド 5.0 (3) グリセリン 3.0 (4) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(120EO) 3.0 (5) 製造例3で得られたカチオン性樹脂水溶液 5.0(実分) (6) エタノール 10.0 (7) イオン交換水 バランス (8) ポリビニルアルコール 1.0 (9) 香料 適量 (製法)(1)を(3),(4)の混合物に加えて乳化して、(2),
(5)〜(9)と混合する。
【0080】 実施例4 ヘアミスト (1) イソパラフィン 3.0 重量% (2) 製造例7で得られたシリル化ペプチド 8.0 (3) イオン交換水 バランス (4) 製造例4で得られたカチオン性樹脂 3.0 (5) エタノール 55.0 (6) 香料 適量 (製法)(1)〜(6)を溶解、混合した液をエアゾール用缶
に60部詰め、弁を取り付けた後に噴射剤として、ジメ
チルエーテルを40部充填し、エアゾールタイプのヘア
ミストを得た。
【0081】 実施例5 ヘアブロー (1) デカメチルシクロペンタシロキサン 15.0 重量% (2) ジメチルポリシロキサン(n=3,000) 1.0 (3) 製造例3で得られたシリル化ペプチド 2.5 (4) 1,3−ブチレングリコール 2.0 (5) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60EO) 2.0 (6) 製造例2で得られたカチオン性樹脂溶液 1.0(実分) (7) エタノール 15.0 (8) イオン交換水 バランス (9) 香料 適量 (製法)(1)に(2)を溶解し、(4),(5)の混合物に加えて
乳化して、(3),(6)〜(9)と混合する。
【0082】 比較例1 ヘアムース (1) オクタメチルシクロテトラシロキサン 10.0 重量% (2) ジメチルポリシロキサン(n=10,000) 2.0 (3) グリセリン 1.0 (4) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(120EO) 2.0 (5) 製造例1で得られたカチオン性樹脂水溶液 2.0(実分) (6) エタノール 10.0 (7) イオン交換水 バランス (8) n−ブタン 7.0 (9) 香料 適量 (製法)(1)に(2)を溶解し、(3),(4)の混合物に加えて
乳化して、(5),(6),(7),(9)と混合してなる溶液をエア
ゾール容器に入れて弁を取りつけたのちに(8)を充填す
る。
【0083】 比較例2 ヘアムース (1) オクタメチルシクロテトラシロキサン 10.0 重量% (2) ジメチルポリシロキサン(n=10,000) 2.0 (3) グリセリン 1.0 (4) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(120EO) 2.0 (5) エタノール 10.0 (6) イオン交換水 バランス (7) n−プロパン 7.0 (8) 香料 適量 (製法)(1)に(2)を溶解し、(3),(4)の混合物に加えて
乳化して、(5),(6),(8)と混合してなる溶液をエアゾー
ル容器に入れて弁を取りつけたのちに(7)を充填する。
【0084】 比較例3 ヘアムース (1) オクタメチルシクロテトラシロキサン 10.0 重量% (2) ジメチルポリシロキサン(n=10,000) 2.0 (3) グリセリン 1.0 (4) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(120EO) 2.0 (5) 製造例1で得られたシリル化ペプチド 3.0 (6) ベタイン化ジアルキル アミノアルキルアクリレート共重合体 1.5(実分) (商品名:ユカフォーマーSM,三菱化学(株)製) (7) ポリビニルピロリドン/ ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体 0.5(実分) (8) エタノール 10.0 (9) イオン交換水 バランス (10) n−ブタン 7.0 (11) 香料 適量 (製法)(1)に(2)を溶解し、(3),(4)の混合物に加えて
乳化して、(5),(6),(7),(8),(9),(11)と混合してなる溶
液をエアゾール容器に入れて弁を取りつけたのちに(10)
を充填する。
【0085】 比較例4 ヘアムース (1) オクタメチルシクロテトラシロキサン 10.0 重量% (2) ジメチルポリシロキサン(n=10,000) 2.0 (3) グリセリン 1.0 (4) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(120EO) 2.0 (5) ベタイン化ジアルキル アミノアルキルアクリレート共重合体 1.5(実分) (商品名:ユカフォーマーAM75 R205S,三菱化学(株)製) (6) アクリル樹脂アルカノールアミン液(50%) 3.0(実分) (商品名:プラスサイズL-53P,互応化学(株)製) (7) エタノール 10.0 (8) イオン交換水 バランス (9) n−ブタン 7.0 (10) 香料 適量 (製法)(1)に(2)を溶解し、(3),(4)の混合物に加えて
乳化して、(5),(6),(7),(8),(10)と混合してなる溶液を
エアゾール容器に入れて弁を取りつけたのちに(9)を充
填する。
【0086】 比較例5 ヘアムース (1) オクタメチルシクロテトラシロキサン 10.0 重量% (2) ジメチルポリシロキサン(n=10,000) 2.0 (3) グリセリン 1.0 (4) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60EO) 1.0 (5) ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体 8.0 (商品名:PVP/VA・S−630,ISP社製) (6) エタノール 10.0 (7) イオン交換水 バランス (8) n−ブタン 7.0 (9) 香料 適量 (製法)(1)に(2)を溶解し、(3),(4)の混合物に加えて
乳化して、(5),(6),(7),(9)と混合してなる溶液をエア
ゾール容器に入れて弁を取りつけたのちに(8)を充填す
る。
【0087】 比較例6 ヘアムース (1) オクタメチルシクロテトラシロキサン 10.0 重量% (2) ジメチルポリシロキサン(n=10,000) 2.0 (3) グリセリン 1.0 (4) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(120EO) 2.0 (5) アクリル酸オクチルアクリルアミド・アクリル酸ヒドロキシプロピル・メ タクリル酸ブチルアミノエチル共重合体 3.0 (6) エタノール 10.0 (7) イオン交換水 バランス (8) n−ブタン 7.0 (9) 香料 適量 (製法)(1)に(2)を溶解し、(3),(4)の混合物に加えて
乳化して、(5),(6),(7),(9)と混合してなる溶液をエア
ゾール容器に入れて弁を取りつけたのちに(8)を充填す
る。
【0088】以上、実施例1〜5で得られたものと、比
較例1〜6で得られたものについて、(1)塗布後、乾
燥までのべたつきの少なさ、(2)塗布後、乾燥までの
なめらかさ、(3)セット保持力、(4)仕上がった髪
のゴワゴワ感の少なさ、(5)枝毛の修復・接着効果に
ついて評価した。その結果を表1に示す。評価方法は次
のとおりである。
【0089】[評価方法] (1)塗布後、乾燥までのべたつきの少なさ 20名の被験者によって、毛髪ストランド(4g)に試
料3gを塗布し、くしで形を整え、乾燥するまでのべた
つきを官能評価した。評価基準は、以下の通りである。 ◎:非常に良好(良いと答えた被験者の数が18人以
上) ○:良好(良いと答えた被験者の数が8人以上、18人
未満) △:やや悪い(良いと答えた被験者の数が5人以上、8
人未満) ×:悪い(良いと答えた被験者の数が5人未満)
【0090】(2)塗布後、乾燥までのなめらかさ 20名の被験者によって、毛髪ストランド(4g)に試
料3gを塗布し、くしで形を整え、乾燥するまでのなめ
らかさを官能評価した。評価基準は、上記(1)と同様
である。
【0091】(3)セット保持力 長さ15cm、重さ1gの毛束に試料0.5gを均等に
塗布し、直径2cmのロッドに巻き、45℃の高温室内
に6時間放置して、完全に乾燥させた。乾燥後、ロッド
をはずして、毛束の見かけの長さ(L1)を測定した。
次に温度25℃、湿度90%の恒温恒室内に毛束を吊
し、30分後に取り出し、再び毛束の見かけの長さ(L
2)を測定し、セット保持効果を次式にて求めた。
【0092】
【数1】セット保持力={(15−L2)/(15−
1)}×100(%)
【0093】従って、この値が100に近いほどセット
保持効果が高い。 ◎:非常に良好(セット保持力80%以上) ○:良好(セット保持力50%以上、80%未満) △:やや悪い(セット保持力30%以上、50%未満) ×:悪い(セット保持力30%未満)
【0094】(4)仕上がった髪のゴワゴワ感の少なさ (1)で乾燥した毛髪ストランドのゴワゴワ感の少なさ
を20名の被験者によって官能評価した。評価基準は、
上記(1)と同様である。
【0095】(5)枝毛の修復・接着効果 ブラシを10回通した後の剥離程度より評価を行った。 ◎:接着していてはがれない。 ○:接着しているが、わずかにはがれる。 △:接着しているが、ほとんどはがれる。 ×:接着していない。
【0096】
【表1】 ─────────────────────────────── (1) (2) (3) (4) (5) ─────────────────────────────── 実施例1 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 実施例2 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 実施例3 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 実施例4 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 実施例5 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ─────────────────────────────── 比較例1 ○ ◎ ◎ △ △ 比較例2 ○ △ × △ △ 比較例3 ○ ◎ △ ○ ○ 比較例4 △ × △ × × 比較例5 × △ ○ △ ○ 比較例6 △ ○ × × △ ───────────────────────────────
【0097】表1の結果から明らかなように、本発明の
毛髪化粧料は、セット保持力に優れ、しかもべたつか
ず、なめらかで良好な感触を有し、枝毛修復効果にも優
れたものであった。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の毛髪化粧
料は、塗布後乾燥仕上げまでの過程でべたつかず、くせ
づけし易く、また仕上った髪がなめらかでゴワゴワしな
い等良好な感触を有し、しかもセット保持力に優れ、枝
毛修復効果も優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AC012 AC102 AC122 AC172 AC341 AC432 AC521 AC641 AC791 AC811 AD112 AD131 AD132 AD152 AD172 AD411 AD412 CC32 DD08 DD23 DD31 EE06 EE07 EE28 FF05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(A)および成分(B)を含有
    することを特徴とする毛髪化粧料。(A)下記の一般式
    (1)で示される重合性不飽和単量体50〜90重量
    %、下記の一般式(2)で示される重合性不飽和単量体
    10〜50重量%、および前記の各重合性不飽和単量体
    と共重合可能な他の重合性単量体0〜25重量%を共重
    合させて得られた共重合体を、一般式YE[式中、Yは
    臭素原子、塩素原子、ヨウ素原子または硫酸アルキル残
    基(そのアルキル基の炭素数は1〜4個である。)であ
    り、Eは炭素数1〜12個のアルキル基、ベンジル基ま
    たは炭素数1〜3個の脂肪酸のアルキルエステル残基
    (そのアルキル基の炭素数は1〜4個である。)であ
    る。]で示されるカチオン化剤で変性させてなるカチオ
    ン性樹脂の一種又は二種以上。 【化1】 (式中、R1は水素原子またはメチル基であり、R2は炭
    素数1〜4のアルキレン基であり、R3およびR4はそれ
    ぞれ炭素数1〜4のアルキル基であり、Xは酸素原子ま
    たはNH基である。) 【化2】 (式中、R5は水素原子またはメチル基であり、R6は炭
    素数12〜24個のアルキル基である。) (B)下記一般式(3)または(4)で表されるアミノ
    酸側鎖のアミノ基を含むペプチドのアミノ基にケイ素原
    子をただ一つ含む官能基が共有結合したシリル化ペプチ
    ドの一種または二種以上。 【化3】 [式中、R7、R8、R9は炭素数1〜3のアルキル基ま
    たは水酸基を示し、これらのR7、R8、R9はすべて同
    じでもよく、また異なっていてもよい。R10は側鎖の末
    端にアミノ基を有する塩基性アミノ酸の末端アミノ基を
    除く残基を示し、R11はR10以外のアミノ酸側鎖を示
    し、aは1または3で、mは0〜200、nは0〜20
    0、m+nは1〜200である。(ただし、mおよびn
    はアミノ酸の数を示すのみで、アミノ酸配列の順序を示
    すものではない。)] 【化4】 [式中、R7、R8、R9 は炭素数1〜3のアルキル基ま
    たは水酸基を示し、これらのR7、R8、R9 はすべて同
    じでもよく、また異なっていてもよい。R10は側鎖の末
    端にアミノ基を有する塩基性アミノ酸の末端アミノ基を
    除く残基を示し、R11はR10以外のアミノ酸側鎖を示
    し、aは1または3で、mは0〜200、nは0〜20
    0、m+nは1〜200である。(ただし、mおよびn
    はアミノ酸の数を示すのみで、アミノ酸配列の順序を示
    すものではない。)]
  2. 【請求項2】 成分(A)の配合量が0.05〜10.
    0重量%であり、成分(B)の配合量が0.01〜1
    0.0重量%である請求項1記載の毛髪化粧料。
  3. 【請求項3】 カチオン性樹脂の重量平均分子量が、カ
    チオン化剤で変性する前の共重合体の分子量で5000
    〜500000である請求項1または2記載の毛髪化粧
    料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9040028B2 (en) 2007-09-28 2015-05-26 Kao Corporation Hair cosmetic composition

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