JP2000081950A - 画像処理装置、画像処理方法、及び提供媒体、並びにプレゼンテーションシステム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、及び提供媒体、並びにプレゼンテーションシステム

Info

Publication number
JP2000081950A
JP2000081950A JP35880698A JP35880698A JP2000081950A JP 2000081950 A JP2000081950 A JP 2000081950A JP 35880698 A JP35880698 A JP 35880698A JP 35880698 A JP35880698 A JP 35880698A JP 2000081950 A JP2000081950 A JP 2000081950A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
points
spot
bright spot
image processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP35880698A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichiro Gomi
信一郎 五味
Kazuhiko Ueda
和彦 上田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP35880698A priority Critical patent/JP2000081950A/ja
Priority to US09/464,161 priority patent/US7119788B2/en
Publication of JP2000081950A publication Critical patent/JP2000081950A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクリーン1上の画像に指示された輝点の位
置及び点滅パターンを検出する。 【解決手段】 スクリーン1上の画像に指示された輝点
を含んだ画像が撮像される。画像処理装置4は、撮像さ
れた画像を画素値で閾値処理を施すことにより、輝点の
位置を決定する。また、画像処理装置4は、1フレーム
のマージンを持たせられた輝点の点滅パターンの単位周
期に、現在のフレームラインと1フレーム前(または1
フレーム後)のラインの画素値との論理積をとって2値
化することにより輝点の点滅パターンを検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理装置、画
像処理方法、及び提供媒体、並びにプレゼンテーション
システムに関し、特に、表示画面上の指示した位置及び
指示した位置の状態を同時に認識できるようにした、画
像処理装置、画像処理方法、及び提供媒体、並びにプレ
ゼンテーションシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、プレゼンテーションソフトウ
エアを組み込んだパーソナルコンピュータ(PC)とプ
ロジェクタを利用した電子プレゼンテーションが広く行
われている。この電子プレゼンテーションにおいては、
スクリーン上に投影された画像の所定の位置を、指示棒
あるいはレーザポインタを用いて、指示することがよく
行われている。
【0003】PC側に於けるプレゼンテーションソフト
ウエアの制御は、PCのマウス、電波又は赤外線を用い
たリモートコマンダを説明者が操作して行うか、PCの
操作を他の者に依頼するか、スクリーンの特定の位置と
PCの動作をあらかじめ対応させて処理していた。
【0004】特開平6-308879号公報には、説明者が表示
画面上を指示器で指示した際、表示画面あるいはその近
傍に設置された光電変換素子から発された光を、指示器
に取り込み、その光により、指示器の軸方向を算出し、
その軸方向の画面上にポイントマークを表示させること
が開示されている。
【0005】特開平8-95707号公報には、説明者が表示
画面上を指示棒で指示した際、指示棒の影を赤外線カメ
ラで撮影し、指示棒の先端位置を検出して、指示してい
る位置を検出することが開示されている。
【0006】特開平9-120340号公報には、説明者がレー
ザビームで表示画面上を指示した際、レーザビームの表
示画面上でのスポット径を変えてスクリーンの3隅の素
子で検出されるタイミング差から指示した位置を検出す
ることが開示されている。
【0007】特開平10-39994号公報では、説明者が表示
画面上を指示した際、説明者の位置、傾き、注視点位置
を検出して、ポイントされている位置を検出することが
開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来の技術においては、検出されているものはポイン
ティングデバイスによってポイントされている位置だけ
であり、その位置での画像情報については認識ができな
い課題があった。
【0009】また、スクリーンの位置および角度、並び
にポインティングデバイスによってポイントされている
位置の検出には、複雑な装置が必要であった。
【0010】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、本発明の目的は、表示画像上にポインティ
ングデバイスによりポイントされている位置及びその位
置での画像情報を同時に検知することができるようにし
た、画像処理装置、画像処理方法、及び提供媒体、並び
にプレゼンテーションシステムを提供することである。
【0011】また、本発明の目的は、単純な装置で、ス
クリーンの位置および角度、並びに表示画像上のポイン
ティングデバイスによりポイントされている位置を検出
できるようにした画像処理装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の画像処
理装置は、第1の画像上の輝点を含んで撮像された第2
の画像を示す画像情報から前記輝点の位置を決定する位
置決定手段と、前記画像情報を2値化して、前記第1の
画像上の輝点の点滅パターンを検出する点滅パターン検
出手段とを備えることを特徴とする。
【0013】請求項4に記載の画像処理方法は、第1の
画像上の輝点を含んで撮像された第2の画像を示す画像
情報から前記輝点の位置を決定する位置決定ステップ
と、前記画像情報を2値化して、前記第1の画像上の輝
点の点滅パターンを検出する点滅パターン検出ステップ
とを含むことを特徴とする。
【0014】請求項5に記載の提供媒体は、第1の画像
上の輝点を含んで撮像された第2の画像を示す画像情報
から前記輝点の位置を決定する位置決定ステップと、前
記画像情報を2値化して、前記第1の画像上の輝点の点
滅パターンを検出する点滅パターン検出ステップとを含
む処理を画像処理装置に実行させるコンピュータが読み
取り可能なプログラムを提供することを特徴とする。
【0015】請求項6に記載の画像処理装置は、画像上
の4つの点の位置から、対象物の3次元空間上の傾きを
算出する第1の算出手段と、4つの点の距離および第1
の算出手段が算出した対象物の3次元空間上の傾きか
ら、対象物の3次元空間上の位置を算出する第2の算出
手段とを備えることを特徴とする。
【0016】請求項7に記載の画像処理方法は、画像上
の4つの点の位置から、対象物の3次元空間上の傾きを
算出する第1の算出ステップと、4つの点の距離および
第1の算出ステップで算出した対象物の3次元空間上の
傾きから、対象物の3次元空間上の位置を算出する第2
の算出ステップとを含むことを特徴とする。
【0017】請求項8に記載の提供媒体は、画像処理装
置に、画像上の4つの点の位置から、対象物の3次元空
間上の傾きを算出する第1の算出ステップと、4つの点
の距離および第1の算出ステップで算出した対象物の3
次元空間上の傾きから、対象物の3次元空間上の位置を
算出する第2の算出ステップとを含む処理を画像処理装
置に実行させるコンピュータが読み取り可能なプログラ
ムを提供することを特徴とする。
【0018】請求項9に記載のプレゼンテーションシス
テムは、第1の画像を表示するための画像表示手段と、
第1の画像上の所定の位置を輝点により指示する指示手
段と、第1の画像に、指示された輝点を含んだ第2の画
像を撮像する撮像手段と、第2の画像を示す画像情報か
ら、第1の画像上での輝点の位置を決定し、画像情報を
2値化することにより、第1の画像上での輝点の点滅パ
ターンを検出する画像処理手段と、画像処理手段により
検出された、輝点の位置及び輝点の点滅パターンに対応
して、第1の画像を合成する合成手段とを備えることを
特徴とする。
【0019】請求項1に記載の画像処理装置、請求項4
に記載の画像処理方法、及び請求項5に記載の提供媒体
においては、第1の画像上の輝点を含んで撮像された第
2の画像を示す画像情報から輝点の位置が決定され、画
像情報が2値化されて、第1の画像上の輝点の点滅パタ
ーンが検出される。
【0020】請求項6に記載の画像処理装置、請求項7
に記載の画像処理方法、および請求項8に記載の提供媒
体においては、画像上の4つの点の位置から、対象物の
3次元空間上の傾きが算出され、4つの点の距離および
対象物の3次元空間上の傾きから、対象物の3次元空間
上の位置が算出される。
【0021】請求項9に記載のプレゼンテーションシス
テムにおいては、第1の画像上の所定の位置が輝点によ
り指示され、第1の画像に、指示された輝点を含んだ第
2の画像を示す画像情報から、第1の画像上での輝点の
位置が決定される。画像情報を2値化することにより、
第1の画像上での輝点の点滅パターンが検出され、検出
された輝点の位置及び輝点の点滅パターンに対応して、
第1の画像を合成する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
するが、特許請求の範囲に記載の発明の各手段と以下の
実施の形態との対応関係を明らかにするために、各手段
の後の括弧内に、対応する実施の形態(但し一例)を付
加して本発明の特徴を記述すると、次のようになる。但
し勿論この記載は、各手段を記載したものに限定するこ
とを意味するものではない。
【0023】請求項1に記載の画像処理装置は、第1の
画像上の輝点を含んで撮像された第2の画像を示す画像
情報から輝点の位置を決定する位置決定手段(例えば、
図3のステップS1乃至ステップS12)と、画像情報
を2値化して、第1の画像上の輝点の点滅パターンを検
出する点滅パターン検出手段(例えば、ステップS1
3)とを備えることを特徴とする。
【0024】請求項6に記載の画像処理装置は、画像上
の4つの点の位置から、対象物の3次元空間上の傾きを
算出する第1の算出手段(例えば、図6のステップS3
7)と、4つの点の距離および第1の算出手段が算出し
た対象物の3次元空間上の傾きから、対象物の3次元空
間上の位置を算出する第2の算出手段(例えば、図6の
ステップS38)とを備えることを特徴とする。
【0025】請求項9に記載のプレゼンテーションシス
テムは、第1の画像を表示するための画像表示手段(例
えば、図1のスクリーン1)と、第1の画像上の所定の
位置を輝点により指示する指示手段(例えば、図1の指
示棒2)と、第1の画像に、指示された輝点を含んだ第
2の画像を撮像する撮像手段(例えば、図1のビデオカ
メラ3)と、第2の画像を示す画像情報から、第1の画
像上での輝点の位置を決定し、画像情報を2値化するこ
とにより、第1の画像上での輝点の点滅パターンを検出
する画像処理手段(例えば、図1の画像処理装置4)
と、画像処理手段により検出された、輝点の位置及び輝
点の点滅パターンに対応して、第1の画像を合成する合
成手段と(例えば、図1のパーソナルコンピュータ5)
とを備えることを特徴とする。
【0026】<第1の実施の形態>本発明を適用したプ
レゼンテーションシステムについて、添付の図面を用い
て説明する。図1は、本実施の形態のプレゼンテーショ
ンシステムの構成を示すブロック図である。
【0027】本実施の形態のプレゼンテーションシステ
ムでは、説明者が、スクリーン1に表示されている画像
上を指示棒2で指示して説明を行い、その様子をビデオ
カメラ3で撮像されるようになされている。画像処理装
置4は、ビデオカメラ3によって撮像された画像におけ
る輝点の位置及び輝点の時間的経過に於けるパターンを
検知し、点滅パターンに対応したビット・パターンをパ
ーソナルコンピュータ5に供給する。。パーソナルコン
ピュータ5は、画像処理装置4において処理された輝点
の位置及び輝点の時間的経過に於ける点滅パターンを示
すビット・パターンを取り込み、輝点の位置および輝点
の点滅パターンを示すビット・パターンに対応した合成
画像を作成する。プロジェクタ6は、パーソナルコンピ
ュータ5から送られてきた画像情報をスクリーン1上に
投影する。
【0028】図2は、画像処理装置4の構成例を示すブ
ロック図である。CPU21は、ROM22に記憶され
ているプログラムに従って、各種の処理を実行する。R
AM23には、CPU21が各種の処理を実行する上に
おいて必要なデータ、プログラムなどが、適宜記憶され
る。入出力インターフェース24は、ビデオカメラ3か
ら送られてきた画像情報の取り込み処理と、画像情報の
パーソナルコンピュータ5への出力処理を実行する。
【0029】次に、本実施の形態のプレゼンテーション
システムの動作について説明する。まず、説明者が説明
するために用意した画像を示す画像情報をパーソナルコ
ンピュータ5からプロジェクタ6に送る。プロジェクタ
6では、その画像情報を示す画像をスクリーン1上に投
影する。ここで、投影される画像は、スクリーン1の周
囲の輝度、色、及びパターンと異なる画像である。
【0030】そして、投影された画像上を指示棒2を用
いて説明者が指示しながら説明する。この指示棒2は、
先端部分に発光素子(LED)が備えられており、説明
者の操作により、発光素子を発光させて画像上に輝点を
映し出し、指示する位置を視聴者に明らかにする。
【0031】説明者が指示棒2により画像の所定の部分
を指示し、画像上に輝点を示した際、この輝点を含んだ
画像を表示しているスクリーン1全体をビデオカメラ3
が撮像する。そして、撮像された画像を示す画像情報
は、画像処理装置4に送られる。
【0032】次に、図2の画像処理装置4に於ける、送
られてきた画像情報の処理について、図3のフローチャ
ートを参照して説明する。
【0033】最初に、ステップS1において、CPU2
1は、撮像した画像の中から、スクリーン1を示してい
る領域の画像を抽出する。スクリーン1に投影する画像
の輝度、色、及びパターンは、スクリーン1の周囲の輝
度、色、及びパターンと異なる画像であるため、スクリ
ーン1を示す領域とスクリーン1以外の領域を示す画像
とは容易に識別することができ、スクリーン1を示す領
域の画像は容易に抽出することができる。
【0034】次に、スクリーン1を示す領域の4隅の座
標値を求めるステップに入る。このステップはステップ
S2乃至ステップS5から構成されている。
【0035】まず、ステップS2において、CPU21
は、スクリーン1を示す領域のエッジ領域を抽出する。
そして、ステップS3において、CPU21は、このエ
ッジ領域の画像情報を、その画素値に閾値処理を施して
2値化する。さらに、ステップS4において、CPU2
1は、2値化されたエッジ領域の画像情報により、Houg
h変換を用いて、スクリーン1の領域の4辺を検出す
る。
【0036】そして、ステップS5において、CPU2
1は、検出した4辺の交点を求め、図4に示すように、
その交点a,b,c,dをスクリーン1の領域の4隅と
し、点a,b,c,dの撮像した画像上の座標値(以
下、画像座標系での座標値ともいう)を求める。
【0037】次いで、撮像した画像上での任意の点の座
標をスクリーン1上での座標に補正するための座標補正
パラメータδを求めるステップS6に入る。この処理も
CPU21により実行される。
【0038】まず、図4に示すように、検出した4隅の
点a,b,c,dより形成される図形abcdの対角線
bdと対角線acとの交点eの座標が求められる。
【0039】そして、点a,b,c,dの座標より消失
点U(xu,yu),V(xv,yv)が求められる。
【数1】
【数2】
【0040】ただし、||de||は点dと点eとの間の距
離を示し、||db||は、点dと点bとの間の距離を示
し、bpは点bの座標を示し、epは点eの座標を示して
いる。また、||ce||は、点cと点eとの間の距離を示
し、||ca||は、点cと点aとの間の距離を示し、ap
は点aの座標を示し、cpは点cの座標を示している。
さらに、xu,yu,xv,yvは、消失点U,Vのそれぞ
れのx座標及びy座標を示している。
【0041】このようにして求められた消失点U,Vそ
れぞれのx座標及びy座標xu,yu,xv,yvを用い
て、次式からps,qsが得られる。
【数3】
【数4】
【0042】このps,qsと、ビデオカメラ3の焦点距
離fとから、画像座標系での座標値からスクリーン座標
系での座標値に補正するための座標補正パラメータδ、
及び画像座標系での点a,bに対応するスクリーン座標
系での点A,Bそれぞれのz座標ZA,ZBが次のように
表される。
【数5】
【数6】
【数7】
【数8】
【0043】さらに、点A,Bの座標が次のように表さ
れる。
【数9】
【数10】
【0044】このようにして、式(5)乃至式(10)
を用いると、点Aと点Bの距離||AB||は次のように求
められる。
【数11】
【0045】そして、式(11)を(実際のAB間の距
離)2とすると、式(12)が得られる。
【数12】
【0046】式(12)に既知であるビデオカメラ3の
焦点距離fの値を代入することにより、座標補正パラメ
ータδが得られる。
【0047】そして、画像座標系での輝点の位置を、ス
クリーン座標系での輝点の位置に補正する座標値補正ス
テップに入る。この座標値補正ステップはステップS7
乃至ステップS12から構成されている。
【0048】まず、ステップS7において、CPU21
は、撮像された画像を、その画素値で第1の閾値により
閾値処理を施し2値化する。次に、ステップS8におい
て、CPU21は、第1の閾値以上の画素値を有する画
素の分散状況に対して、第2の閾値により閾値処理を施
す。そして、ステップS9において、CPU21は、第
1の閾値以上の画素値を有する画素の分散が、第2の閾
値以下である場合に輝点が有ると判定し、第2の閾値以
上である場合に輝点が無いと判定して、画像上の輝点の
有無を判断する。そして、輝点が有ると判定された場
合、ステップS10に進み、輝点が無いと判定された場
合、ステップS13に進む。
【0049】ステップS10において、CPU21は、
輝点が有ると判定した領域(輝点p)の画像上の座標値
を計測する。ここで、輝点には広がりがあるため、複数
の座標値が得られる。
【0050】その後、ステップS11において、CPU
21は、その広がりに応じて得られた輝点pの全ての位
置座標を平均して平均値を計算し、この平均値を画像上
での輝点の座標p(xp,yp)とする。
【0051】さらに、ステップS12において、CPU
21は、図4に示されるように、画像上の輝点の座標p
(xp,yp)から推定されるスクリーン1上における3
次元の座標P(XP,YP,ZP)を求める。座標PのZ
座標Zpは、座標補正パラメータδを用いて、次のよう
に表すことができる。
【数13】
【0052】また、推定されるスクリーン1上の3次元
座標Pは、次の式(14)または式(15)のように求
めることができる。
【数14】
【数15】
【0053】次いで、輝点の時間的経過に伴う点滅パタ
ーンを検出する点滅パターン検出ステップS13に入
る。
【0054】指示棒2の先端の発光素子が発生する輝点
の点滅パターンの単位期間(オンまたはオフの期間)に
は、マージンが持たせられている。これは、一般的に、
輝点の点滅の時間的パターンの期間と画像処理装置4の
入出力インターフェース24に於ける画像キャプチャ部
の画素取り込み周期とは同期していないと考えられるた
め、この同期ずれにより、輝点の点滅パターンを誤って
認識しないようにするために設けられるものである。本
実施の形態の場合、輝点の点滅パターンの単位期間に1
VD(フィールド周期=NTSC方式の場合、1/60
秒)分のマージンを持たせて、輝点の点滅パターンの単
位期間を2VD以上とする。図5(A)は、輝点(LE
D)の点滅パターンを示しており、この例では、オンま
たはオフの期間が2VDのn倍(nは整数)とされてい
る。図5(B)は図5(A)の輝点(LED)の点滅パ
ターンを撮像した結果を示している。
【0055】ステップS13において、CPU21は、
現在のフィールドのラインと、1フィールド前(または
1フィールド後)のラインの画素値との論理積をとり、
両方ともONの場合のみ、輝点が有ると判断して、周期
の同期ずれによる誤検出を排除する。図5(C)は、図
5(B)の撮像された輝点の点滅パターンに対して、画
像処理装置4において同期ずれを排除して2値化した結
果を示すビットパターンを示している。2VD(1フレ
ーム)毎に1個のビットが得られていることが判る。
【0056】その後、ステップS14において、CPU
21は、得られた輝点の点滅パターンを示すビット・パ
ターンをパーソナルコンピュータ5に送る。
【0057】そして、ステップS15において、CPU
21は、説明者の説明が終わったか否か、すなわち、説
明者が指示した輝点を含んだ画像の処理を行う必要があ
るかどうかを判断し、必要がないと判断した場合は処理
を終了し、必要があると判断した場合は、ステップS7
に戻り、上述した動作、即ちステップS7乃至ステップ
S15の処理を繰り返し実行する。
【0058】以上のように、画像処理装置4は、指示棒
2の輝点の位置と共に、輝点の点滅パターンを示すビッ
ト・パターンをパーソナルコンピュータ5に供給する。
【0059】次に、指示棒2の輝点の位置、および輝点
の点滅パターンを示すビット・パターンをパーソナルコ
ンピュータ5に供給する、画像処理装置4の他の処理を
図6のフローチャートを参照して説明する。ステップS
31乃至ステップS35の処理は、図3のステップS1
乃至ステップS5の処理とそれぞれ同様であるので、そ
の説明は省略する。
【0060】ステップS36において、CPU21は、
スクリーン1の画像から、消失点を算出する。CPU2
1がスクリーン1の画像から、消失点を算出処理を図7
を参照して説明する。以下の説明において、画像座標系
は、ビデオカメラ3の視点を原点とする座標系である。
【0061】まず、図7に示すように、消失点U
(xu,yu)は、画像面上の点aおよび点bを通る直線
ab、並びに点cおよび点dを通る直線cdの交点であ
り、消失点V(xv,yv)は、点aおよび点dを通る直
線ad、並びに点bおよび点cを通る直線bcの交点で
ある。直線abは、式(16)で表され、直線cdは、
式(17)で表され、直線adは、式(18)で表さ
れ、直線bcは、式(19)で表される。 α1x+β1y=γ1 (16) α2x+β2y=γ2 (17) α3x+β3y=γ3 (18) α4x+β4y=γ4 (19)
【0062】従って、消失点U(xu,yu)の座標は、
式(20)および式(21)で算出され、消失点V(x
v,yv)の座標は、式(22)および式(23)で算出
される。 xu=(β2γ1−β1γ2)/(α1β2−α2β1) (20) yu=(α1γ2−α2γ1)/(α1β2−α2β1) (21) xv=(β4γ3−β3γ4)/(α3β4−α4β3) (22) yv=(α3γ4−α4γ3)/(α3β4−α4β3) (23)
【0063】ここで、画像面上での点aの座標が
(x1,y1)、点bの座標が(x2,y2)、点cの座標
が(x3,y3)、および点dの座標が(x4,y4)であ
れば、α1,β1,γ1,α2,β2,γ2,α3,β3
γ3,α4,β4、およびγ4は、それぞれ式(24)、式
(25)、式(26)、式(27)、式(28)、式
(29)、式(30)、式(31)、式(32)、式
(33)、式(34)、および式(35)で算出され
る。 α1=y1−y2 (24) β1=−(x1−x2) (25) γ1=x21−x12 (26) α2=y3−y4 (27) β2=−(x3−x4) (28) γ2=x43−x34 (29) α3=y1−y4 (30) β3=−(x1−x4) (31) γ3=x41−x14 (32) α4=y2−y3 (33) β4=−(x2−x3) (34) γ4=x32−x23 (35)
【0064】ステップS37において、CPU21は、
消失点U(xu,yu)および消失点V(xv,yv)
からスクリーン1の傾きを算出する。図8に示すよう
に、画像座標系上の座標点がレンズの焦点距離fで規格
化できるように、画像座標系のz軸が画像面に垂直で、
かつ、画像座標系のz=1に画像面が位置するように、
画像座標系を設定する。空間中の点Pa(xa,ya
a)は、透視変換によって、画像面上の点pa(xa
a,ya/za)に投影される。
【0065】点Pを通り、方向ベクトルv=(vx
y,vz)を有する空間中の直線L上の点Plは、式
(36)で表され、点Plを画像面に投影した点plは、
式(37)で表される。 Pl=Pa+tv =(xa+tvx,ya+tvy,za+tvz) (36) pl=((xa+tvx)/(za+tvz),(ya+tvy)/(za+tvz) ) =((xa/t+vx)/(za/t+vz), (ya/t+vy)/(za/t+vz)) (37)
【0066】消失点は、ある方向ベクトルを有する直線
を無限遠に伸ばしたときの投影像であるから、t→∞と
したときのplが消失点であり、式(38)で表され
る。
【数16】
【0067】空間中のある平面πの法線ベクトルn(p
s,qs,−1)は、平面π上の任意の直線の方向ベクト
ルu=(ux,uy,uz)と直交するので、式(39)
が成立し、式(39)を変形すれば式(40)が求ま
る。(以下、式中の”→”を付した変数は、ベクトルで
あることを示す)
【数17】 s(ux/uz)+qs(uy/uz)=1 (40)
【0068】式(40)の(ux/uz)および(uy
z)は、式(38)に示されるように、消失点を表
す。また、方向ベクトルuは、任意であるから、式(4
0)は、画像面上の消失点の集合、すなわち、消失線を
表す。逆に、消失線ax+by=1があるとき、この消
失線を有する平面の傾きは、(a,b,−1)である。
従って、四角形ABCDの投影像である四角形abcd
から求められる消失点U(xu,yu)および消失点V
(xv,yv)を用いると、消失線は、式(41)で算出
される。 ((−yu+yv)/(xuv−xvu))x +((xu−xv)/(xuv−xvu))y=1 (41)
【0069】これより、四角形ABCDの法線ベクトル
abcdは、式(42)で表現できる。
【数18】
【0070】法線ベクトルnabcdを正規化して、ベクト
ルNを求める。
【数19】 ただし、演算子||ベクトル||は、ベクトルの絶対値を求
める演算子である。
【0071】以上のように、CPU21は、スクリーン
1の画像から、スクリーン1の傾きを算出する。
【0072】ステップS38において、CPU21は、
スクリーン1の傾きを基に、ビデオカメラ3からスクリ
ーン1までの距離を求める。図9は、ビデオカメラ3お
よびスクリーン1を横から見た図である。点aを基準に
算出される、画像座標系の原点oとスクリーン座標系の
原点Oとの距離daは、式(44)で算出される。 da=(‖AE‖sinθa)/(sin(θa+φa) (44) ここで、‖AE‖は既知である。θaは、式(45)で
定義され、φaは、式(46)で定義される角度であ
る。 θa= oEA (45) φa= oAE (46)
【0073】同様に、点bを基準に算出される、画像座
標系の原点oとスクリーン座標系の原点Oとの距離
b、点cを基準に算出される、画像座標系の原点oと
スクリーン座標系の原点Oとの距離dc、および点dを
基準に算出される、画像座標系の原点oとスクリーン座
標系の原点Oとの距離ddを算出し、距離da、距離
b、距離dc、および距離ddの平均が、画像座標系の
原点oからスクリーン座標系の原点Oまでの距離dave
とされる。
【0074】画像座標系の原点oからスクリーン座標系
の原点O(長方形ABCDの中心)へと向かう平行移動
ベクトルtは、式(47)で算出される。
【数20】
【0075】以上のように、画像の中のスクリーンの位
置から、3次元上のスクリーン1の位置(Xm,Ym,Zm)およ
び角度(Rxm,Rym,Rzm)が計算される。このスクリーン1
の位置および角度を計算する処理の説明では、画像座標
系のz=1に画像面が位置するとして説明したが、図3
における説明の式に示すように、psおよびqsをビデ
オカメラ3の焦点距離fで補正すれば、ビデオカメラ3
の焦点距離fが1以外でも、正確な位置および角度が算
出できる。
【0076】ステップS39乃至ステップS48の処理
は、図3のステップS6乃至ステップS15の処理とそ
れぞれ同様であるので、その説明は省略する。
【0077】以上のように、図6に示すフローチャート
で説明される処理でも、画像処理装置4は、指示棒2の
輝点の位置と共に、輝点の点滅パターンを示すビット・
パターンをパーソナルコンピュータ5に出力する。
【0078】パーソナルコンピュータ5では、検出され
たビットパターンをパーソナルコンピュータ5を制御す
るためのコマンドなどに割り当てる。コマンドの検出時
間は全て同じである必要はなく、頻繁に使用されるコマ
ンドは素早く検出する必要があるが、それほど頻繁に使
用されないコマンドは検出時間にある程度の時間を要し
てもよいという場合が多い。そのため、頻繁に使用され
るコマンドには短いパターンが割り当てられ、それほど
頻繁に使用されないコマンドには長めのパターンが割り
当てられており、トータルの検出時間が短くなるように
なされている。
【0079】本実施の形態では、指示棒2の左ボタン
(図示せず)を押している状態に“001”というパタ
ーンを割り当て、右ボタン(図示せず)を押している状
態に“0001”というパターンを割り当て、誤検出を
排除するために、どのボタンも押していない状態に“0
1”というパターンを割り当てられている。同様にし
て、ボタン数が増やされた場合には、パターン数を増や
すことができる。
【0080】そして、パーソナルコンピュータ5よりプ
ロジェクタ6に、説明者が指示した輝点の位置と点滅パ
ターンに対応した画像情報が送られる。プロジェクタ6
は、送られてきた画像情報をスクリーン1上に投影す
る。例えば、スクリーン1上には、説明する人の指示し
た位置がポイント・マークされ、輝点の時間的経過に伴
う動きに沿って、即座に画面上を動き、説明者が指示す
る位置が即座に示せることとなる。また、例えば、説明
者が輝点を所定の位置(例えば、画面上に矢印が表示さ
れている)に移動し、指示棒2の左ボタンを押せば、プ
ロジェクタ6は、表示すべき次の画面を表示し、また
は、説明者が輝点を同じ位置に移動し、指示棒2の右ボ
タンを押せば、プロジェクタ6は、表示すべき最後の画
面を表示することができる。
【0081】その後、説明者の説明が終わるまで、上述
した動作は繰り返され、説明者の説明が終わると上述し
たプレゼンテーションシステムの処理は終了する。
【0082】このように、本実施の形態のプレゼンテー
ションシステムにおいては、撮像された画像を画素値で
閾値処理を施すことにより2値化し、第1の閾値以上の
画素値を有する画素の分散が第2の閾値以下である場
合、輝点が有ると判定する。
【0083】そのため、スクリーン1上に指示棒2によ
り指示された輝点以外の点が誤って検出されることを回
避することができる。
【0084】また、スクリーン1上に投影された画像を
撮像した画像上の座標からスクリーン1上の座標に補正
するための座標補正パラメータδにより、座標値を補正
するため、スクリーン1上の3次元座標値を正確に検出
することができる。
【0085】そして、輝点の点滅パターンに1フィール
ド分のマージンを与え、現在のフィールドのラインと1
フィールド前のラインの画素値との論理積をとることに
より、輝点の時間パターンを検出するため、輝点の点滅
パターンの周期と画像キャプチャ部の周期との同期ずれ
によって発生する誤検出を回避することができる。
【0086】したがって、撮像された画像から輝点の位
置と輝点の点滅パターンを正確に検出することができ
る。
【0087】また、検出された輝点の位置と点滅パター
ンをパーソナルコンピュータ5で制御する際、よく使わ
れるコマンドほど短いコマンドとしたため、多くのコマ
ンド(パターン)の中から、所定のコマンド(パター
ン)を読み出すために必要とされる処理時間を短縮する
ことができる。
【0088】したがって、スクリーン1上に投影されて
いる画像上を説明者が指示棒2により指示した場合、画
像上に指示した輝点の位置と輝点の点滅パターンを示す
画像を表示するための処理時間を短縮することができ
る。
【0089】また、スクリーン1上の画像に指示した輝
点の軌跡に対応してポイント・マークを即座に表示して
いくことができる。
【0090】そのため、本実施の形態のプレゼンテーシ
ョンシステムによれば、説明者が画像を用いて説明する
際、視聴者は、即座にスクリーン1上の説明者の指示す
る位置を確認することができるようになり、理解しやす
くなる。
【0091】<第2の実施の形態>第1の実施の形態の
プレゼンテーションシステムにおいては、スクリーン1
上に表示された画像をそのまま撮像したが、第2の実施
の形態のプレゼンテーションシステムにおいては、ビデ
オカメラ3によりスクリーン1の画像を後述する流し撮
像をし、画像処理装置4により、輝点の位置と輝点の点
滅の時間的パターンを検知する。
【0092】本実施の形態のプレゼンテーションシステ
ムと第1の実施の形態と異なるところは、ビデオカメラ
3に於ける輝点の点滅パターンの撮像方法、及び画像処
理装置4における輝点の位置及び輝点の点滅パターンを
検出するための画像処理方法である。なお、本実施の形
態のプレゼンテーションシステムと第1の実施の形態と
は同様の構成となっている。
【0093】以下、本実施の形態に係る、輝点の点滅パ
ターンの撮像方法、並びに輝点の位置及びその位置にお
ける輝点の点滅パターンを検出する画像処理方法につい
て説明する。
【0094】先ず、ビデオカメラ3が行う流し撮像につ
いて説明する。流し撮像とは、ビデオカメラ3に内蔵さ
れるCCD撮像素子において、各画素を構成するホトダ
イオードの出力を、同一フィールドの期間中に、複数
回、垂直転送CCDに転送する撮像方法を意味する。こ
れに対して、通常の撮像方法では、各画素を構成するホ
トダイオードの出力が、同一フィールドの期間中に、1
回だけ、垂直転送CCDに転送される。
【0095】従って、例えば、図10(A)に示すよう
に、1フィールドの期間中に、輝点が、12HD(HD
は水平走査周期)の期間、点灯し、次の12HDの期
間、消灯するパターンを、2回繰り返すような場合、こ
れを通常の撮像方法で撮像すると、1個の発光点が撮像
されるだけである。しかしながら、これをビデオカメラ
3が流し撮像し、図10(B)に示すように、2HDに
1回の割合で、各画素を構成するホトダイオードの出力
を、垂直転送CCDに転送するようにすると、その結果
得られる画像には、図10(C)に示すように、同一の
フィールドに、複数の発光点が現れる。なお、この例の
場合、発光点は、撮像画面上で、3ライン分の大きさを
有するものとする。
【0096】そこで、ビデオカメラ3から出力された、
図10(C)に示すような画像が画像処理装置4の画像
キャプチャ部に供給されると、画像キャプチャ部は、そ
の画像にキャプチャ処理を施し、図11に示すような画
像を生成する。上述したように、発光点が3ラインで表
されることから、各出力の像が前後の像と一部重なるよ
うになり、キャプチャされた画像の画素の輝度が段階的
に変化している。
【0097】さらに、画像キャプチャ部から出力され
た、図11に示すような画像が画像処理装置4に供給さ
れると、画像処理装置4は、その画像に2値化処理を施
し、図12に示すような画像を生成する。この場合、図
11に示す画像の輝度Aおよび輝度Bで表される輝度
は、輝度L、そして輝度Cおよび輝度Dで表される輝度
は、輝度Hとされる。また、輝度Hの画素の画素値は、
“1”に、輝度Lの画素の画素値は“0”に符号化され
る。
【0098】このように、流し撮像することにより、1
フィールド期間中の2回の輝度の時間的変化が、2個の
空間的変化に変換される。本発明の実施の形態において
は、この原理に基づいて、輝点の状態が観察される。
【0099】次に、同期ずれ補正処理を行う場合の画像
処理装置4の処理手順について説明する。
【0100】図10(C)、図11、および図12に示
した画像は、輝点の点滅パターンのタイミングとビデオ
カメラ3の流し撮像の撮像タイミングとが同期している
状態において、撮像された画像である。これに対して、
例えば、0.5ライン分だけ同期ずれが発生すると、図
10(C)に示したような画像に代わり、例えば、図1
3に示すような画像が撮像される。
【0101】図13に示したような画像は、画像処理装
置4に画像キャプチャ部によりキャプチャ処理が施され
ると、図14に示すような画像に変換され、さらに、図
14に示したような画像が、画像処理装置4により2値
化処理されると、図15に示すような画像に変換され
る。すなわち、輝点の点滅パターンは図12に示すよう
に、6ライン分の間、輝度L、6ライン分の間、輝度H
となっているが、撮像された結果、図15に示すよう
に、5ライン分の間、輝度L、次の7ライン分の間、輝
度Hと変化する輝点であるように撮像されている。な
お、この場合、図15に示す画像の輝度Aおよび輝度B
で表される輝度は、輝度L、そして輝度C、輝度D、お
よび輝度Eで表される輝度は、輝度Hとされる。また、
同様に、輝度Hの画素の画素値は、“1”に、輝度Lの
画素の画素値は、“0”に符号化される。
【0102】画像処理装置4は、図15に示したような
画像に、同期ずれ補正処理を施し、図10(C)に示す
ように、輝点の点滅パターンを正確に表す画像に変換さ
れる。このため、画像処理装置4は、図15の一部を拡
大して表示する図16に示すように、例えば、ラインL
5の図15に示した画像の画素値“0”を読み出し、そ
して、その一つ前のラインL4に対応する画素値“0”
を読み出す。
【0103】画像処理装置4は、読み出した2つの画素
値“0”と画素値“0”との論理積を求め、その結果の
“0”を、ラインL5の新たな画像(同期ずれ補正後の
画像)の画素値とする。
【0104】また、画像処理装置4は、ラインL6に対
応する図15に示した画像の画素値“1”を読み出し、
そしてその1つ前のラインL5に対応する画素値“0”
を読み出す。画像処理装置4は、読み出した2つの画素
値“1”と画素値“0”との論理積を求め、その結果の
“0”をラインL6に対応する同期ずれ補正後の画像の
画素値とする。
【0105】このように、画像処理装置4は、各ライン
の画素値を読み取り、1つ前のラインの画素値との論理
積を求め、その結果を新たな画像の画素値とすること
で、図13に示した画像を、図10(C)に示した画像
に変換することができる。
【0106】なお、以上においては、1つ前のラインに
対応する画素値との論理積を求め、その結果を新たな画
素値としたが、1つ後のラインに対応する画素値との論
理積を求め、それを新たな画素値とすることもできる。
【0107】次に、以上のようにして求められた空間的
パターンに変換された画像データから、輝点の位置を検
出する場合の画像処理装置4の処理手順を説明する。
【0108】図17(A)は、図18に示すように配置
されている3個の輝点Li1,Li2,Li3の点滅パターン
の画像データが、空間的パターンに変換された例を示し
ている。輝点Li1,Li2,Li3の位置を求める場合、画
像処理装置4は、走査線上に配置された輝点の画素値
“1”を図17(A)に示すように、流し撮り撮像され
た方向に(この例の場合、y軸方向)に加算し、その加
算の中からピークを求め、そのピークの位置するx軸上
の座標を画像上の輝点のx座標とする。この表示例の場
合、輝点Li1,Li2,Li3の画像表示部上のx座標値
は、それぞれX1,X2,X3となる。
【0109】一方、y座標値は、最初に発光した輝点の
y座標値が輝点の画像表示上でのy座標値となる。この
表示例の場合、流し撮り撮像の方向が負方向であること
から、輝点1、輝点2、輝点3が最初に光り始めた輝点
であり、このことにより、輝点1、輝点2、輝点3のy
座標値である、Y1,Y2,Y3が輝点Li1,Li2,Li
3のy座標となる。
【0110】このようにして、画像処理装置4は、輝点
Li1,Li2,Li3の画像表示上のx座標およびy座標、
(X1,Y1),(X2,Y2),(X3,Y3)を求
める。そして、これらの座標に対応した、輝点Li1,Li
2,Li3が実際に存在する位置を検出する。
【0111】次に、輝点の状態を検知する場合の画像処
理装置4の処理手順を図19を用いて説明する。
【0112】図19(A)は、図17の輝点Li1の空間
的パターンを取り出して表示している。輝点Li1の状態
を検出する場合、画像処理装置4はx座標X1に対する
あらかじめ定められたばらつき範囲内(X−ΔX≦x≦
X+ΔX)の輝点を選択し、x軸方法に加算し、図19
(B)に示すように、そのピークを求める。次に、求め
られたピークを所定の閾値で2値化し、図19(C)に
示すようなビットパターンの情報を生成する。このよう
にして求められたビットパターン(10101010)
から輝点Li1の状態が検出される。この例の場合、輝点
Li1は、8ビット情報が抽出されるような点滅パターン
で、点滅されている。
【0113】なお、x座標値に対する所定の範囲内の輝
点を選択することは、より精度の高いビットパターンを
得るために行われる。例えば、隣接した他の空間的パタ
ーンの画像により、ビットパターンが変化することを防
止する。
【0114】このようにして得られた、ビットパターン
をパーソナルコンピュータ5に送り、後の処理は、第1
の実施の形態と同様に行われる。
【0115】このように、本実施の形態では、流し撮り
撮像を行うため、1フィールド内で、輝点の位置及び輝
点の点滅パターンを同時に検出することができる。
【0116】また、輝点の位置及び輝点の点滅パターン
を同時に検出することができるため、パーソナルコンピ
ュータ5に於ける処理時間が短縮され、第1の実施の形
態よりもポイント・マークを画像上に表示する時間をさ
らに短縮することができ、視聴者も理解しやすくなる。
【0117】なお、本実施の形態において用いられたビ
デオカメラ3のレンズ部(図示せず)の全段に、光学フ
ィルタを設けてもよい。このようにすれば、輝点以外の
光の入射を制御することができる。
【0118】また、上記したような処理を行うパーソナ
ルコンピュータプログラムをユーザに提供する提供媒体
としては、磁気ディスク、CD-ROM、固体メモリなどの記
録媒体の他、ネットワーク、衛星などの通信媒体を利用
することができる。
【0119】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の画像処
理装置、請求項4に記載の画像処理方法、及び請求項5
に記載の提供媒体によれば、第1の画像上の輝点を含ん
で撮像された第2の画像を示す画像情報から輝点の位置
を決定し、画像情報を2値化することにより、輝点の点
滅パターンを検出するようにしたので、輝点の位置と点
滅パターンの両方を検出することができる。
【0120】請求項6に記載の画像処理装置、請求項7
に記載の画像処理方法、および請求項8に記載の提供媒
体によれば、画像上の4つの点の位置から、対象物の3
次元空間上の傾きが算出され、4つの点の距離および対
象物の3次元空間上の傾きから、対象物の3次元空間上
の位置が算出されるようにしたので、単純な装置で、ス
クリーンの位置および角度、並びに表示画像上のポイン
ティングデバイスによりポイントされている位置を検出
することができる。
【0121】請求項9に記載のプレゼンテーションシス
テムによれば、第1の画像上の所定の位置が輝点により
指示され、第1の画像に、指示された輝点を含んだ第2
の画像を示す画像情報から、第1の画像上での輝点の位
置が決定され、画像情報を2値化することにより、第1
の画像上での輝点の点滅パターンが検出され、検出され
た輝点の位置及び点滅パターンに対応して、第1の画像
が合成されるようにしたので、輝点の位置および点滅パ
ターンに対応する画像を瞬時に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したプレゼンテーションシステム
の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の画像処理装置の内部の構成例を示すブロ
ック図である。
【図3】図2の画像処理装置の画像処理方法を説明する
フローチャートである。
【図4】図3のステップS1乃至ステップS6の座標補
正処理を説明する図である。
【図5】図3のステップS13の輝点の点滅パターン検
出処理を説明する図である。
【図6】画像処理装置4の他の画像処理処理を説明する
フローチャートである。
【図7】消失点を説明する図である。
【図8】スクリーン1の傾きを算出する処理を説明する
図である。
【図9】ビデオカメラ3およびスクリーン1を横から見
た図である。
【図10】流し撮像を説明する図である。
【図11】流し撮像を説明する他の図である。
【図12】流し撮像を説明する他の図である。
【図13】同期ずれした画像を表す図である。
【図14】同期ずれした他の画像を表す図である。
【図15】同期ずれした他の画像を表す図である。
【図16】同期ずれ補正処理を説明する図である。
【図17】輝点の配置を説明する図である。
【図18】輝点の位置検出処理を説明する図である。
【図19】状態検出処理を説明する図である。
【符号の説明】
1 スクリーン, 2 指示棒, 3 ビデオカメラ,
4 画像処理装置,5 パーソナルコンピュータ,
6 プロジェクタ, 21 CPU, 22ROM,
23 RAM, 24 インターフェース, a,b,
c,d,e, p 画像座標系の輝点の位置, A,
B,C,D,E, スクリーン座標系での輝点の座標,
P スクリーン座標系での輝点の座標, 71,7
2,73点滅パターン, 101,102,201,2
02 画像, L ライン,Li 輝点

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の画像上の輝点を含んで撮像された
    第2の画像を示す画像情報から前記輝点の位置を決定す
    る位置決定手段と、 前記画像情報を2値化して、前記第1の画像上の輝点の
    点滅パターンを検出する点滅パターン検出手段とを備え
    ることを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記決定手段は、前記第2の画像上にお
    ける輝点の位置を補正して記第1の画像上における輝点
    の位置を決定することを特徴とする請求項1に記載の画
    像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の画像は、流し撮像による画像
    であり、 前記点滅パターン検出手段は、前記画像情報を2次元デ
    ータに変換した後に、2値化して、前記第1の画像上で
    の輝点の点滅パターンを検出することを特徴とする請求
    項1に記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 第1の画像上の輝点を含んで撮像された
    第2の画像を示す画像情報から前記輝点の位置を決定す
    る位置決定ステップと、 前記画像情報を2値化して、前記第1の画像上の輝点の
    点滅パターンを検出する点滅パターン検出ステップとを
    含むことを特徴とする画像処理方法。
  5. 【請求項5】 第1の画像上の輝点を含んで撮像された
    第2の画像を示す画像情報から前記輝点の位置を決定す
    る位置決定ステップと、 前記画像情報を2値化して、前記第1の画像上の輝点の
    点滅パターンを検出する点滅パターン検出ステップとを
    含む処理を画像処理装置に実行させるコンピュータが読
    み取り可能なプログラムを提供することを特徴とする提
    供媒体。
  6. 【請求項6】 相互の位置が既知の4つの点を有する対
    象物の画像を処理する画像処理装置において、 前記画像上の前記4つの点の位置から、前記対象物の3
    次元空間上の傾きを算出する第1の算出手段と、 前記4つの点の距離および前記第1の算出手段が算出し
    た前記対象物の3次元空間上の傾きから、前記対象物の
    3次元空間上の位置を算出する第2の算出手段とを備え
    ることを特徴とする画像処理装置。
  7. 【請求項7】 相互の位置が既知の4つの点を有する対
    象物の画像を処理する画像処理装置の画像処理方法にお
    いて、 前記画像上の前記4つの点の位置から、前記対象物の3
    次元空間上の傾きを算出する第1の算出ステップと、 前記4つの点の距離および前記第1の算出ステップで算
    出した前記対象物の3次元空間上の傾きから、前記対象
    物の3次元空間上の位置を算出する第2の算出ステップ
    とを含むことを特徴とする画像処理方法。
  8. 【請求項8】 相互の位置が既知の4つの点を有する対
    象物の画像を処理する画像処理装置に、 前記画像上の前記4つの点の位置から、前記対象物の3
    次元空間上の傾きを算出する第1の算出ステップと、 前記4つの点の距離および前記第1の算出ステップで算
    出した前記対象物の3次元空間上の傾きから、前記対象
    物の3次元空間上の位置を算出する第2の算出ステップ
    とを含む処理を実行させるコンピュータが読み取り可能
    なプログラムを提供することを特徴とする提供媒体。
  9. 【請求項9】 第1の画像を表示するための画像表示手
    段と、 前記第1の画像上の所定の位置を輝点により指示する指
    示手段と、 前記第1の画像に、指示された前記輝点を含んだ第2の
    画像を撮像する撮像手段と、 前記第2の画像を示す画像情報から、前記第1の画像上
    での前記輝点の位置を決定し、前記画像情報を2値化す
    ることにより、前記第1の画像上での輝点の点滅パター
    ンを検出する画像処理手段と、 前記画像処理手段により検出された、前記輝点の位置及
    び前記輝点の点滅パターンに対応して、前記第1の画像
    を合成する合成手段とを備えることを特徴とするプレゼ
    ンテーションシステム。
JP35880698A 1998-07-03 1998-12-17 画像処理装置、画像処理方法、及び提供媒体、並びにプレゼンテーションシステム Withdrawn JP2000081950A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35880698A JP2000081950A (ja) 1998-07-03 1998-12-17 画像処理装置、画像処理方法、及び提供媒体、並びにプレゼンテーションシステム
US09/464,161 US7119788B2 (en) 1998-12-17 1999-12-16 Image processing apparatus, image processing method, providing medium and presentation system

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10-188623 1998-07-03
JP18862398 1998-07-03
JP35880698A JP2000081950A (ja) 1998-07-03 1998-12-17 画像処理装置、画像処理方法、及び提供媒体、並びにプレゼンテーションシステム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000081950A true JP2000081950A (ja) 2000-03-21

Family

ID=26505043

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35880698A Withdrawn JP2000081950A (ja) 1998-07-03 1998-12-17 画像処理装置、画像処理方法、及び提供媒体、並びにプレゼンテーションシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000081950A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001022943A (ja) * 1999-07-08 2001-01-26 Sony Corp 画像処理装置および方法、並びに記録媒体
JP2002140058A (ja) * 2000-07-25 2002-05-17 Casio Comput Co Ltd 画像表示装置、画像表示方法、および、プログラム
US6766066B2 (en) 2000-03-31 2004-07-20 Seiko Epson Corporation Detection of pointed position using image processing
JP2004246574A (ja) * 2003-02-13 2004-09-02 Fuji Photo Optical Co Ltd プレゼンテーション装置
JP2008264321A (ja) * 2007-04-23 2008-11-06 Takahiro Matsuo 演出装置およびその演出方法
WO2009141855A1 (ja) * 2008-05-23 2009-11-26 新世代株式会社 入力システム、入力方法、コンピュータプログラム、及び、記録媒体
JP2010086193A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Saxa Inc プレゼンテーション資料配信システム、及びプレゼンテーション資料上の指示位置データの配信システム
US7986302B2 (en) 2006-07-26 2011-07-26 Fuji Xerox Co., Ltd. Function command system, function command device, function command analysis system, presentation system, and computer readable medium
JP2011237680A (ja) * 2010-05-12 2011-11-24 Seiko Epson Corp プロジェクターおよび制御方法
US9690430B2 (en) 2012-07-12 2017-06-27 Canon Kabushiki Kaisha Touch detection apparatus, touch detection method and recording medium

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001022943A (ja) * 1999-07-08 2001-01-26 Sony Corp 画像処理装置および方法、並びに記録媒体
US6766066B2 (en) 2000-03-31 2004-07-20 Seiko Epson Corporation Detection of pointed position using image processing
JP2002140058A (ja) * 2000-07-25 2002-05-17 Casio Comput Co Ltd 画像表示装置、画像表示方法、および、プログラム
JP4613456B2 (ja) * 2000-07-25 2011-01-19 カシオ計算機株式会社 画像表示装置、画像表示方法、および、プログラム
JP2004246574A (ja) * 2003-02-13 2004-09-02 Fuji Photo Optical Co Ltd プレゼンテーション装置
US7986302B2 (en) 2006-07-26 2011-07-26 Fuji Xerox Co., Ltd. Function command system, function command device, function command analysis system, presentation system, and computer readable medium
JP2008264321A (ja) * 2007-04-23 2008-11-06 Takahiro Matsuo 演出装置およびその演出方法
WO2009141855A1 (ja) * 2008-05-23 2009-11-26 新世代株式会社 入力システム、入力方法、コンピュータプログラム、及び、記録媒体
JP2010086193A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Saxa Inc プレゼンテーション資料配信システム、及びプレゼンテーション資料上の指示位置データの配信システム
JP2011237680A (ja) * 2010-05-12 2011-11-24 Seiko Epson Corp プロジェクターおよび制御方法
US9690430B2 (en) 2012-07-12 2017-06-27 Canon Kabushiki Kaisha Touch detection apparatus, touch detection method and recording medium

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11948282B2 (en) Image processing apparatus, image processing method, and storage medium for lighting processing on image using model data
US6788289B2 (en) System and method of pointed position detection system, projector and program
CN100426129C (zh) 图像处理系统、投影机及图像处理方法
CN100476572C (zh) 图像处理系统、投影机以及图像处理方法
US6829394B2 (en) System and method of pointed position detection, presentation system, and program
JP5710589B2 (ja) 改良されたハンドヘルド画面検知ポインタ
JP3844076B2 (ja) 画像処理システム、プロジェクタ、プログラム、情報記憶媒体および画像処理方法
US6993206B2 (en) Position detector and attitude detector
JP2002298145A (ja) 位置検出装置及び姿勢検出装置
CN109983401A (zh) 摄像机辅助自动屏幕拟合
JP2006060447A (ja) スクリーンの一部の辺を用いたキーストーン補正
KR101691880B1 (ko) 자동 캘리브레이션 기능이 구비된 인터액티브 시스템 및 인터액티브 시스템의 자동 캘리브레이션 방법
JP2003131319A (ja) 光送受装置
JP2000259340A (ja) 入力装置および方法、入力システム、並びに提供媒体
JP2003219324A (ja) 画像補正データ算出方法、画像補正データ算出装置及びマルチプロジェクションシステム
JP4848521B2 (ja) プロジェクタ投影映像のマウス代替操作方法およびそのマウス代替操作システム
JP2000081950A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及び提供媒体、並びにプレゼンテーションシステム
TWI451344B (zh) 手勢辨識系統及手勢辨識方法
JP2007086995A (ja) ポインティング装置
US7119788B2 (en) Image processing apparatus, image processing method, providing medium and presentation system
JP2015192310A (ja) プロジェクションシステム、携帯機器、プログラム、及び、携帯機器の制御方法
JP2003208260A (ja) ポインティング装置
JP2000050145A (ja) 自動追尾装置
US20090046063A1 (en) Coordinate positioning system and method with in-the-air positioning function
JP2017138927A (ja) 画像処理装置、撮像装置およびそれらの制御方法、それらのプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060307