JP2000080920A - 地球温暖化防止用自動車エンジンの電子制御冷却システム - Google Patents
地球温暖化防止用自動車エンジンの電子制御冷却システムInfo
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Abstract
制御自動車エンジン冷却システムにグレード・アップす
るにある。 【解決手段】 ロッド3に係合する弾性シール・スプ
ール5の中心孔の側壁の肉厚を超薄くし、更に、ジグル
弁機構を排除し、サーモスタットのフランジ面に少くと
も1個の小孔をあけリターン・スプリング13のバネ定
数を半減させ、サーモスタット1の作動温度範囲をワッ
クス7が固体から液化する状態変化領域に集中させ、電
子クーリング・ファン・スイッチの連動で水温の上限を
81℃以下に下げ、自己能力の50%内で従来の冷却水
の流量を倍増させ、更に電子制御ユニット系を加えて自
動車エンジンの電子制御冷却システムを構成する。
Description
エンジンの電子制御冷却システムに関する。
・アップの大きなワックスが固体から液化する状態変化
領域の15℃と、弁のリフト・アップの微少なワックス
液の体膨張領域の30℃に亘る合計45℃なので、水温
の上限は123℃にもなる。これが従来自動車エンジン
の熱効率の著しく低い原因となっている。
温度範囲をワックスが固体から液化する弁のリフト・ア
ップの大きな状態変化領域の15℃間に集中し、その領
域の弁のリフト・アップの拡大、増長手段を講ずると共
に、クーリング・ファン・スイッチの連動により水温の
上限を81℃以下に抑えると共に従来の自動車エンジン
冷却システムを電子制御冷却システムにグレード・アッ
プするのである。
大、増長手段は、第1にロッドに係合する弾性シール・
スプールの中心孔の側壁の肉厚をロッドの直径の25%
から5%の範囲内に超薄くして、これを絞り上げるワッ
クス圧を下げるにあり、又、第2にサーモスタットのフ
ランジ面に少なくとも1個の小孔をあけ、主弁の表裏に
加わる水圧を同圧にしてリターン・スプリングのバネ定
数を1/2にしてワックスの液化を促進するにある。こ
の第1、第2の相乗効果と、後述する(図9)クーリン
グ・ファン・スイッチの連動により水温の上限を81℃
以下に抑え、自己能力の50%で冷却水の流量を倍増さ
せ(図1)、更に従来の自動車エンジン冷却システムを
電子制御冷却システムに飛躍向上させるのである。
路を80km/hから150km/hで走走行するとラ
ジエータは向い風を受けて80km/hで77.5℃の
水温が150km/hで70℃に下がる。そこで例えば
クーリング・ファン・スイッチが水温81℃でONする
ようにセットする。本発明の主弁を通る冷却水の流量が
従来のものの倍であるからクーリング・ファン・スイッ
チONの時は水温は極めて敏感に下がるので水温は81
℃を超すことはない。従って、クーリング・ファン・ス
イッチの起動温度が先行する。水温の上限は81℃とは
限らない。それより1℃でも低い方が良いので、それに
はクーリング・ファン・スイッチの起動温度を1℃刻み
に下げて確認を取る。これが一番容易、確実で時間もと
らない。
と、それに、本発明のワックス型サーモスタットXとの
夫々冷却水温対主弁リフトのダイヤグラムである。
81℃で、リフト6mmになるが、これで高速道路を1
50km/hで走行して余裕は充分であり、更に4℃の
上昇85℃でリフトは倍の12mmになる。即ち自己能
力の50%で従来の2倍の成果を上げ、尚50%(リフ
ト6mm)の余裕を温存しているのであるが、これはク
ーリング・ファン・スイッチが81℃でONして水温の
上昇を止めるからである。若しクーリング・ファン・ス
イッチが無ければXは大きくリフトアップして危険であ
る。本発明のサーモスタットは本発明のクーリング・フ
ァン・スイッチの連動無しで単独では存在出来ないので
ある。
足の連続でリフトが12mmに達するのに水温が123
℃にもなるが、全然余裕が無い。
Z’ラインとの間の斜線部分は主弁を通って流れるXと
Yの水量の差で、この時、Xのリフトは6mmでYのリ
フトは3mmになる。従ってXの水量はYの約2倍であ
る。クーリング・ファン・スイッチONで第1、第2の
相乗効果がこれ程の威力を発揮できるのである。更に本
発明では、クーリング・ファン・モーターとクーリング
・ファン・スイッチの間を電子制御ユニットで接続し、
従来の自動車エンジン冷却システムを電子制御冷却シス
テムに変え、ラジエータを含むクーリング・ファン、ク
ーリング・ファン・スイッチは他からの影響を受けぬよ
うにワンセットとして独立して設置する。そして、エア
コン用のラジエータ及びファン等は小さく別に設ける。
却水の温度制御用ワックス型サーモスタットの断面図で
前者は主弁の閉弁時を後者はその全開時を示す。
1に装着するサーモ・アクチュエータ2はロッド3とロ
ッド3に摺動自在に係合するガイド・メンバ4とガイド
・メンバ4の下端面に気密に係合し、同じくロッド3に
摺動自在に係合する弾性シール・スプール5の底内面と
ロッドの下端面との間に形成される空間に所要量の潤滑
油6を封じ込み、これ等4者を一体にしてワックス7を
充填する感熱シリンダ筒8内に挿入し、気密に圧着して
構成する。
示す様に、弁座9を形成するハウジング10のフランジ
面16に固定するフレーム11と、弁座9に係合する主
弁12、及びこれを圧入固定するサーモ・アクチュエー
タ2及び、主弁12とフレーム11との間に介装するリ
ターン・スプリング13とよりなる。
モ・アクチュエータ2の感熱シリンダ筒8内に密封充満
するワックス7の溶融膨張によるワックス圧と等価の弾
性シール・スプール5内の潤滑油6は、リターン・スプ
リング13に抗してロッド3を上方へ絞り上げる。然
し、ロッド3はハウジング10の頂点14に係合支持さ
れているので、相対的に主弁12は下方へ開く(図
3)。
の溶融ワックス7は逐次凝固収縮するからリターン・ス
プリング13により主弁12は全閉に至る(図2)。こ
の様にしてハウジング10の頂点14に係合支持されて
いるロッド3に対しサーモ・アクチュエータ2のガイド
・メンバ4は上下に摺動し、これに固定される主弁12
及び主弁と一体構成のバイパス弁15はこれに対応して
開閉する。
くし且つ、フランジ面に小孔を設け、リターン・スプリ
ングのバネ定数を1/2にする相乗効果に就き説明す
る。
弾性シール・スプールの油圧力−主弁リフトの卓上試験
装置を図5に示す。 34.摺動ロッド 35.油圧供給口 36.サーモ・アクチュエータ 内部の弾性シール・スプールを観察出来る様に感熱シリ
ンダを切断して装着する 37.外部から内部を観察する窓 38.透明なアクリルパイプ 39.弾性シール・スプール 40.ロッド 41.潤滑油 42.リターン・スプリング 43・ダイヤル・インジゲータ(図示せず)
トの実測値を表1に示す。 表1に於いて (A)は従来のロッド3の径3.8mmで、その径の4
5%の肉厚1.7mmのもの (B)はロッド3の径4.5mmで、その径の25%の
肉厚1.25mmのもの (C)はロッド3の径4.5mmで、その径の5%の肉
厚0.225mmのものであって係合するリターン・ス
プリング9のバネ定数は0.55kg/mmである。
ように超薄いとスプール内部の潤滑油6の圧力はワック
ス圧と等価になる。弾性シール・スプール5はその内外
から等価の圧力で支えられ浮遊状態になるので、ロッド
3間の摩擦抵抗が0となり、ロッド3のリフト・アップ
はロッド3の下端面に加えられる潤滑油6の圧力によっ
てもたらされる。
80kg/cm2で、リフトが0.6mmであり、バネ
荷重15.1kgに抗し、ロッド3を10mm絞り上げ
るのに140kg/cm2の圧力を要し論外である。
共に50kg/cm2で、その時の主弁のリフトは同じ
く0.4mmであるが、それ以後はバネ荷重15.1k
gに抗してロッドを10mm絞り上げるのに、(C)は
超薄肉0.225mmのため、90kg/cm2で達
し、(B)は遅れて100kg/cm2で達す。
スプール5の肉厚を(B)以上に厚くすると、起動圧力
は50kg/cm2を超すので、肉厚の上限はロッド3
の径の25%とする。又、弾性シール・スプール5の肉
厚は(C)に示す5%で充分で、これ以上薄くすると、
その製造が困難になり、コスト高になるので、肉厚の下
限はロッド3の径の5%とする。
グ9のバネ定数0.55kg/mmを0.27kg/m
mに変えて、図5の試験装置で測定した油圧−主弁リフ
トの実測値(D)を表2に示す。
フトは0.3mm、圧力60kg/cm2で弁リフトは
13.5mmとなる。超薄肉の弾性シール・スプール5
に、更にバネ定数を従来、0.55kg/mmを0.2
7kg/mmと約半減にしたリターン・スプリング9を
係合して、ワックス7の液化を促進し、その液化の量を
急増させて弁リフトを上げる相乗効果は図1に示す通り
で群を抜くのである。
ーモスタット1のフランジ面16にはエンジンの冷却水
の温度上昇を早める目的で必ず公知のジグル弁機構17
(図7)を装着する。エンジンの作動中は水圧で閉弁
し、エンジンが停止するとジグル弁18が解放されて開
き、矢印の方向に冷却水の補給が出来る。
る様に諸悪の根源である。以下これに就き述べる。
の旧型のワックス型サーモスタット構成の自動車エンジ
ン冷却システムの一例である。エンジンのウォータ・ジ
ャケット20の流出口21とラジエータ22の流入口2
3間の第1水路24と、ラジエータの流出口25とサー
モスタット・キャップ26、サーモスタット・ハウジン
グ27、ウォータ・ポンプ28を経てウォータ・ジャケ
ット20の流入口29に至る第2水路30と、第1水路
24及び第2水路30間を連通するバイパス水路31
と、バイパス水路31の開口32を開閉するバイパス弁
15及び第2水路を開閉する主弁12を有するバイパス
型サーモスタット1は、サーモスタット・キャップ26
によってサーモスタット・ハウジング27内に気密に固
定される。
ウジング27内、B’はサーモスタット・キャップ26
内に近接する部位の水温の測定点、Cは流量の測定点で
あり、33はクーリング・ファンである。
ット1の主弁12は密閉し、ジグル弁18(図示せず)
も水圧で閉弁しているので、ウォータ・ジャケット20
の流出口21からの高温の冷却水は、ラジエータ22内
を還流出来ず、第1水路24の分岐点Jからバイパス水
路31→サーモスタット・ハウジング27→ウォータ・
ポンプ28→ウォータ・ジャケット20の流入口29へ
と矢印の様に短絡還流する。従ってサーモスタット・ハ
ウジング27内の水温の上昇は早くなる。
キャップ26間の冷却水は流れないで滞留しているから
水温の上昇率は低い。図6の自記記録の図8で明らかな
ように、サーモスタット・ハウジング27内の測定点
A’における水温Aがバイパス型サーモスタット1の主
弁12の開弁温度87℃になっても、第2水路30の図
示測定点B’の水温Bは45℃になるに過ぎず、その差
は42℃である。サーモスタット1の主弁12が開弁す
る瞬間、ラジエータ22の下部からの低温冷却水が流入
するため、Bの水温は更に13℃下がり、結局、サーモ
スタット・ハウジング27内の水温との差は55℃に拡
大する。A、B間の斜線で示す面積はその間の熱エネル
ギー損失となる。尚、経過時間はAの水温60℃の時を
0とする。
答よりかなり遅れる。従って、主弁12は水温が規定の
開弁温度よりかなり高くなってから弁を開く。同様に、
水温が規定の閉弁温度よりかなり下がってから弁を閉じ
る。この主弁12の開閉初期に大きな熱オーバー・シュ
ートが発生し、又、主弁が閉じたとき主弁の上流側にサ
ージ圧のピークが続発する。
って、シリンダ・ブロック、シリンダ・ヘッドに亀裂が
発生することがあり、サーモスタット1、ラジエータ2
2、ウォータ・ポンプ28等の寿命を縮める。
を排除してサーモスタットのフランジ面16に少なくと
も1個の小孔19aを開口する(図4)。この孔があっ
ても、コンピュータ制御によるスロットル・ボディ内に
噴射するコールド・スタート・インジェクターのために
エンジンは暖気時間ゼロで即起動するのである。
0%は温存しているのですべての作動が静かにソフトに
迅速に実行されるので、エンジンの振動も少なく、エン
ジンの寿命も増す。
結果を表3に、従来のもの4ヶを表4に示す。サーモス
タットの耐久性に最も重要な要素であるリフトの変化値
は本発明の方が従来のものより一桁以上も小さく、初期
との変化に至っては殆どゼロに等しい。
ッドの径、シリンダの内容積、シリンダの肉厚を従来の
サーモスタットと同一のものとした。それでいてもこの
様な類を見ない成果を得たのであるが、以下に述べる手
段を講ずれば冷却水温の上限81℃を更に下げることが
出来る。
り3℃早い別のワックスを使用して冷却水温の上限81
℃を78℃に下げることが出来るのである。いずれにし
てもクーリング・ファンスイッチONの温度を1℃刻み
に下げて確認を取る。
接点クーリング・ファン・スイッチ45の正面、側面、
平面拡大図を示し、その右下に実物大の外観図を示す。
プラス端子47を外部コード49に、又マイナス端子4
8をコード50に夫々絶縁盤51に圧入するスリーブ5
2を介して接続する。そしてその内部に絶縁盤51の注
入孔53を通して例えばエポシキ系モールドで図示のよ
うに盛り固める。
チのONを75.5℃にした水温対制御経過時間の自記
記録を図10に示す。75.5℃に達する迄はA’(図
12)の温度AはB’(図12)の温度Bより1℃高い
が75.5℃に達してON、OFF繰り返す段になると
A、Bは一定の周期で夫々独自の振巾でON、OFFを
持続し絶対に75.5℃を超すことは無い。クーリング
・ファン・スイッチはON、OFFを繰り返すが、OF
Fの時はファンの惰性で次のONにリレイするからリズ
ミカルでファンの起動トルクは極めて微弱であり静粛で
寿命を増す。
ファン・スイッチ45、クーリング・ファン起動モータ
ー54及び+12V間にコネクター56を介して接続す
る電子制御ユニット55を中心としてラジエータ22を
含む7者で新規に独立した電子制御系を構築する。電子
制御ユニットはアルミ放熱ケース内に図示電子部品を固
定するプリント基盤を装着する。電子部品の作用効果は
引き出し線で夫々明示する通りであり、この電子制御系
は各種ノイズは勿論、外部環境の影響を一切受け付けな
い。DC/DCコンバータを中心として右方を+5V領
域、左方を+12V領域に分離する。
中心として構成される自動車エンジン冷却システムであ
る。電子制御ユニット55を含む上記7者で従来の自動
車エンジン冷却システムでは全く期待出来ない、きめ細
かな電子制御で安定した高度な地球温暖化防止を達成す
るのである。
超薄くし、更にリターン・スプリングのバネ定数を半減
させる相乗効果と半導体温度センサのクーリング・ファ
ン・スイッチの連動で、冷却水の流量の倍増を自己能力
の50%のリフト6mmで軽く達成、従来の自動車エン
ジンの冷却水の温度の上限123℃を81℃以下に大き
く下げ、燃費を節約してエンジンの熱効率を上げ、加え
るに、クーリング・ファン・スイッチとクーリング・フ
ァン・モーター間に接続する電子制御ユニットで従来の
自動車エンジン冷却システムを電子制御冷却システムに
グレード・アップし、エンジンの寿命を増し、NOx、
CO2を削減し、地球温暖化防止に貢献する。
と本発明のワックス型サーモスタットXの冷却水温対弁
リフトのダイヤグラムである。
モスタットの断面図で主弁の全閉時を示す。
モスタットの断面図で主弁の全開時を示す。
モスタットのフランジ面の小孔を示す断面図。
ール・スプールの油圧力−弁リフトの試験装置。
構成する自動車エンジンの冷却システム。
記記録を示す。
リング・ファン・スイッチ。
却水温対経過時間の自記記録を示す。
車エンンジンの電子制御冷却システム。
ケット 2 サーモ・アクチュエータ 21 ウォータ・ジャ
ケットの流出口 3 ロッド 22 ラジエータ 4 ガイド・メンバ 23 ラジエータの流
入口 5 弾性シール・スプール 24 第1水路 6 潤滑油 25 ラジエータの流
出口 7 ワックス 26 サーモスタット
・キャップ 8 感熱シリンダ筒 27 サーモスタット
・ハウジング 9 弁座 28 ウォータ・ポン
プ 10 ハウジング 29 ウォータ・ジ
ャケットの流入口 11 フレーム 30 第2水路 12 主弁 31 バイパス水路 13 リターン・スプリング 32 バイパス水路
の開口 14 頂点 33 クーリング・
ファン 15 バイパス弁 34 摺動ロッド 16 フランジ面 44 半導体温度セ
ンサ 17 ジグル弁機構 45 無接点クーリング・ファン・ 18 ジグル弁 スイッチ 19 小孔 54 クーリング・ファン起動モーター 19a ジグル弁を廃除し 55 電子制御ユニット 新しく設けた小孔 56 コネクター
電子制御冷却システム
エンジンの電子制御冷却システムに関する。
・アップの大きなワックスが固体から液化する状態変化
領域の15℃と、弁のリフト・アップの微少なワックス
液の体膨張領域の30℃に亘る合計45℃なので、水温
の上限は123℃にもなる。これが従来自動車エンジン
の熱効率の著しく低い原因となっている。
温度範囲をワックスが固体から液化する弁のリフト・ア
ップの大きな状態変化領域の15℃間に集中し、その領
域の弁のリフト・アップの拡大、増長手段を講ずると共
に、クーリング・ファン・スイッチの連動により水温の
上限を81℃以下に抑えると共に従来の自動車エンジン
冷却システムを電子制御冷却システムにグレード・アッ
プするのである。
大、増長手段は、第1にロッドに係合する弾性シール・
スプールの中心孔の側壁の肉厚をロッドの直径の25%
から5%の範囲内に超薄くして、これを絞り上げるワッ
クス圧を下げるにあり、又、第2にサーモスタットのフ
ランジ面に少なくとも1個の小孔をあけ、主弁の表裏に
加わる水圧を同圧にしてリターン・スプリングのバネ定
数を1/2にしてワックスの液化を促進するにある。こ
の第1、第2の相乗効果と、後述する(図9)クーリン
グ・ファン・スイッチの連動により水温の上限を81℃
以下に抑え、自己能力の50%で冷却水の流量を倍増さ
せ(図1)、更に従来の自動車エンジン冷却システムを
電子制御冷却システムに飛躍向上させるのである。
路を80km/hから150km/hで走走行するとラ
ジエータは向い風を受けて80km/hで77.5℃の
水温が150km/hで70℃に下がる。そこで例えば
クーリング・ファン・スイッチが水温81℃でONする
ようにセットする。本発明の主弁を通る冷却水の流量が
従来のものの倍であるからクーリング・ファン・スイッ
チONの時は水温は極めて敏感に下がるので水温は81
℃を超すことはない。従って、クーリング・ファン・ス
イッチの起動温度が先行する。水温の上限は81℃とは
限らない。それより1℃でも低い方が良いので、それに
はクーリング・ファン・スイッチの起動温度を1℃刻み
に下げて確認を取る。これが一番容易、確実で時間もと
らない。
と、それに、本発明のワックス型サーモスタットXとの
夫々冷却水温対主弁リフトのダイヤグラムである。
81℃で、リフト6mmになるが、これで高速道路を1
50km/hで走行して余裕は充分であり、更に4℃の
上昇85℃でリフトは倍の12mmになる。即ち自己能
力の50%で従来の2倍の成果を上げ、尚50%(リフ
ト6mm)の余裕を温存しているのであるが、これはク
ーリング・ファン・スイッチが81℃でONして水温の
上昇を止めるからである。若しクーリング・ファン・ス
イッチが無ければXは大きくリフトアップして危険であ
る。本発明のサーモスタットは本発明のクーリング・フ
ァン・スイッチの連動無しで単独では存在出来ないので
ある。
足の連続でリフトが12mmに達するのに水温が123
℃にもなるが、全然余裕が無い。
Z’ラインとの間の斜線部分は主弁を通って流れるXと
Yの水量の差で、この時、Xのリフトは6mmでYのリ
フトは3mmになる。従ってXの水量はYの約2倍であ
る。クーリング・ファン・スイッチONで第1、第2の
相乗効果がこれ程の威力を発揮できるのである。更に本
発明では、クーリング・ファン・モーターとクーリング
・ファン・スイッチの間を電子制御ユニットで接続し、
従来の自動車エンジン冷却システムを電子制御冷却シス
テムに変え、ラジエータを含むクーリング・ファン、ク
ーリング・ファン・スイッチは他からの影響を受けぬよ
うにワンセットとして独立して設置する。そして、エア
コン用のラジエータ及びファン等は小さく別に設ける。
却水の温度制御用ワックス型サーモスタットの断面図で
前者は主弁の閉弁時を後者はその全開時を示す。
1に装着するサーモ・アクチュエータ2はロッド3とロ
ッド3に摺動自在に係合するガイド・メンバ4とガイド
・メンバ4の下端面に気密に係合し、同じくロッド3に
摺動自在に係合する弾性シール・スプール5の底内面と
ロッドの下端面との間に形成される空間に所要量の潤滑
油6を封じ込み、これ等4者を一体にしてワックス7を
充填する感熱シリンダ筒8内に挿入し、気密に圧着して
構成する。
示す様に、弁座9を形成するハウジング10のフランジ
面16に固定するフレーム11と、弁座9に係合する主
弁12、及びこれを圧入固定するサーモ・アクチュエー
タ2及び、主弁12とフレーム11との間に介装するリ
ターン・スプリング13とよりなる。
モ・アクチュエータ2の感熱シリンダ筒8内に密封充満
するワックス7の溶融膨張によるワックス圧と等価の弾
性シール・スプール5内の潤滑油6は、リターン・スプ
リング13に抗してロッド3を上方へ絞り上げる。然
し、ロッド3はハウジング10の頂点14に係合支持さ
れているので、相対的に主弁12は下方へ開く(図
3)。
の溶融ワックス7は逐次凝固収縮するからリターン・ス
プリング13により主弁12は全閉に至る(図2)。こ
の様にしてハウジング10の頂点14に係合支持されて
いるロッド3に対しサーモ・アクチュエータ2のガイド
・メンバ4は上下に摺動し、これに固定される主弁12
及び主弁と一体構成のバイパス弁15はこれに対応して
開閉する。
くし且つ、フランジ面に小孔を設け、リターン・スプリ
ングのバネ定数を1/2にする相乗効果に就き説明す
る。
弾性シール・スプールの油圧力−主弁リフトの卓上試験
装置を図5に示す。 34.摺動ロッド 35.油圧供給口 36.サーモ・アクチュエータ 内部の弾性シール・スプールを観察出来る様に感熱シリ
ンダを切断して装着する 37.外部から内部を観察する窓 38.透明なアクリルパイプ 39.弾性シール・スプール 40.ロッド 41.潤滑油 42.リターン・スプリング 43・ダイヤル・インジゲータ(図示せず)
トの実測値を表1に示す。 表1に於いて (A)は従来のロッド3の径3.8mmで、その径の4
5%の肉厚1.7mmのもの (B)はロッド3の径4.5mmで、その径の25%の
肉厚1.25mmのもの (C)はロッド3の径4.5mmで、その径の5%の肉
厚0.225mmのものであって係合するリターン・ス
プリング9のバネ定数は0.55kg/mmである。
ように超薄いとスプール内部の潤滑油6の圧力はワック
ス圧と等価になる。弾性シール・スプール5はその内外
から等価の圧力で支えられ浮遊状態になるので、ロッド
3間の摩擦抵抗が0となり、ロッド3のリフト・アップ
はロッド3の下端面に加えられる潤滑油6の圧力によっ
てもたらされる。
80kg/cm2で、リフトが0.6mmであり、バネ
荷重15.1kgに抗し、ロッド3を10mm絞り上げ
るのに140kg/cm2の圧力を要し論外である。
共に50kg/cm2で、その時の主弁のリフトは同じ
く0.4mmであるが、それ以後はバネ荷重15.1k
gに抗してロッドを10mm絞り上げるのに、(C)は
超薄肉0.225mmのため、90kg/cm2で達
し、(B)は遅れて100kg/cm2で達す。
スプール5の肉厚を(B)以上に厚くすると、起動圧力
は50kg/cm2を超すので、肉厚の上限はロッド3
の径の25%とする。又、弾性シール・スプール5の肉
厚は(C)に示す5%で充分で、これ以上薄くすると、
その製造が困難になり、コスト高になるので、肉厚の下
限はロッド3の径の5%とする。
グ9のバネ定数0.55kg/mmを0.27kg/m
mに変えて、図5の試験装置で測定した油圧−主弁リフ
トの実測値(D)を表2に示す。
フトは0.3mm、圧力60kg/cm2で弁リフトは
13.5mmとなる。超薄肉の弾性シール・スプール5
に、更にバネ定数を従来、0.55kg/mmを0.2
7kg/mmと約半減にしたリターン・スプリング9を
係合して、ワックス7の液化を促進し、その液化の量を
急増させて弁リフトを上げる相乗効果は図1に示す通り
で群を抜くのである。
ーモスタット1のフランジ面16にはエンジンの冷却水
の温度上昇を早める目的で必ず公知のジグル弁機構17
(図7)を装着する。エンジンの作動中は水圧で閉弁
し、エンジンが停止するとジグル弁18が解放されて開
き、矢印の方向に冷却水の補給が出来る。
る様に諸悪の根源である。以下これに就き述べる。
の旧型のワックス型サーモスタット構成の自動車エンジ
ン冷却システムの一例である。エンジンのウォータ・ジ
ャケット20の流出口21とラジエータ22の流入口2
3間の第1水路24と、ラジエータの流出口25とサー
モスタット・キャップ26、サーモスタット・ハウジン
グ27、ウォータ・ポンプ28を経てウォータ・ジャケ
ット20の流入口29に至る第2水路30と、第1水路
24及び第2水路30間を連通するバイパス水路31
と、バイパス水路31の開口32を開閉するバイパス弁
15及び第2水路を開閉する主弁12を有するバイパス
型サーモスタット1は、サーモスタット・キャップ26
によってサーモスタット・ハウジング27内に気密に固
定される。
ウジング27内、B’はサーモスタット・キャップ26
内に近接する部位の水温の測定点、Cは流量の測定点で
あり、33はクーリング・ファンである。
ット1の主弁12は密閉し、ジグル弁18(図示せず)
も水圧で閉弁しているので、ウォータ・ジャケット20
の流出口21からの高温の冷却水は、ラジエータ22内
を還流出来ず、第1水路24の分岐点Jからバイパス水
路31→サーモスタット・ハウジング27→ウォータ・
ポンプ28→ウォータ・ジャケット20の流入口29へ
と矢印の様に短絡還流する。従ってサーモスタット・ハ
ウジング27内の水温の上昇は早くなる。
キャップ26間の冷却水は流れないで滞留しているから
水温の上昇率は低い。図6の自記記録の図8で明らかな
ように、サーモスタット・ハウジング27内の測定点
A’における水温Aがバイパス型サーモスタット1の主
弁12の開弁温度87℃になっても、第2水路30の図
示測定点B’の水温Bは45℃になるに過ぎず、その差
は42℃である。サーモスタット1の主弁12が開弁す
る瞬間、ラジエータ22の下部からの低温冷却水が流入
するため、Bの水温は更に13℃下がり、結局、サーモ
スタット・ハウジング27内の水温との差は55℃に拡
大する。A、B間の斜線で示す面積はその間の熱エネル
ギー損失となる。尚、経過時間はAの水温60℃の時を
0とする。
答よりかなり遅れる。従って、主弁12は水温が規定の
開弁温度よりかなり高くなってから弁を開く。同様に、
水温が規定の閉弁温度よりかなり下がってから弁を閉じ
る。この主弁12の開閉初期に大きな熱オーバー・シュ
ートが発生し、又、主弁が閉じたとき主弁の上流側にサ
ージ圧のピークが続発する。
って、シリンダ・ブロック、シリンダ・ヘッドに亀裂が
発生することがあり、サーモスタット1、ラジエータ2
2、ウォータ・ポンプ28等の寿命を縮める。
を排除してサーモスタットのフランジ面16に少なくと
も1個の小孔19aを開口する(図4)。この孔があっ
ても、コンピュータ制御によるスロットル・ボディ内に
噴射するコールド・スタート・インジェクターのために
エンジンは暖気時間ゼロで即起動するのである。
0%は温存しているのですべての作動が静かにソフトに
迅速に実行されるので、エンジンの振動も少なく、エン
ジンの寿命も増す。
結果を表3に、従来のもの4ヶを表4に示す。サーモス
タットの耐久性に最も重要な要素であるリフトの変化値
は本発明の方が従来のものより一桁以上も小さく、初期
との変化に至っては殆どゼロに等しい。
ッドの径、シリンダの内容積、シリンダの肉厚を従来の
サーモスタットと同一のものとした。それでいてもこの
様な類を見ない成果を得たのであるが、以下に述べる手
段を講ずれば冷却水温の上限81℃を更に下げることが
出来る。
り3℃早い別のワックスを使用して冷却水温の上限81
℃を78℃に下げることが出来るのである。いずれにし
てもクーリング・ファンスイッチONの温度を1℃刻み
に下げて確認を取る。
接点クーリング・ファン・スイッチ45の正面、側面、
平面拡大図を示し、その右下に実物大の外観図を示す。
プラス端子47を外部コード49に、又マイナス端子4
8をコード50に夫々絶縁盤51に圧入するスリーブ5
2を介して接続する。そしてその内部に絶縁盤51の注
入孔53を通して例えばエポシキ系モールドで図示のよ
うに盛り固める。
チのONを75.5℃にした水温対制御経過時間の自記
記録を図10に示す。75.5℃に達する迄はA’(図
12)の温度AはB’(図12)の温度Bより1℃高い
が75.5℃に達してON、OFF繰り返す段になると
A、Bは一定の周期で夫々独自の振巾でON、OFFを
持続し絶対に75.5℃を超すことは無い。クーリング
・ファン・スイッチはON、OFFを繰り返すが、OF
Fの時はファンの惰性で次のONにリレイするからリズ
ミカルでファンの起動トルクは極めて微弱であり静粛で
寿命を増す。
5、クーリング・ファン起動モーター54及び+12V
間にコネクター56を介して接続する電子制御ユニット
55を中心としてラジエータ22を含む5者で新規に独
立した電子制御系を構築する。電子制御ユニットはアル
ミケース内に図示電子部品を固定するプリント基盤を装
着する。電子部品の作用効果は引き出し線で夫々明示す
る通りであり、この電子制御系は各種ノイズは勿論、外
部環境の影響を一切受け付けない。DC/DCコンバー
タの左側X−Y鎖線を中心として右方を+5V領域、左
方を+12V領域に分離する。
中心として構成される自動車エンジン冷却システムであ
る。電子制御ユニット55を含む上記5者で従来の自動
車エンジン冷却システムでは全く期待出来ない、きめ細
かな電子制御で安定した高度な地球温暖化防止を達成す
るのである。
超薄くし、更にリターン・スプリングのバネ定数を半減
させる相乗効果と半導体温度センサのクーリング・ファ
ン・スイッチの連動で、冷却水の流量の倍増を自己能力
の50%のリフト6mmで軽く達成、従来の自動車エン
ジンの冷却水の温度の上限123℃を81℃以下に大き
く下げ、燃費を節約してエンジンの熱効率を上げ、加え
るに、クーリング・ファン・スイッチとクーリング・フ
ァン・モーター間に接続する電子制御ユニットで従来の
自動車エンジン冷却システムを電子制御冷却システムに
グレード・アップし、エシジンの寿命を増し、NOx、
CO2を削減し、地球温暖化防止に貢献する。
と本発明のワックス型サーモスタットXの冷却水温対弁
リフトのダイヤグラムである。
モスタットの断面図で主弁の全閉時を示す。
モスタットの断面図で主弁の全開時を示す。
モスタットのフランジ面の小孔を示す断面図。
ール・スプールの油圧力−弁リフトの試験装置。
構成する自動車エンジンの冷却システム。
記記録を示す。
リング・ファン・スイッチ。
却水温対経過時間の自記記録を示す。
車エンンジンの電子制御冷却システム。
ケット 2 サーモ・アクチュエータ 21 ウォータ・ジャ
ケットの流出口 3 ロッド 22 ラジエータ 4 ガイド・メンバ 23 ラジエータの流
入口 5 弾性シール・スプール 24 第1水路 6 潤滑油 25 ラジエータの流
出口 7 ワックス 26 サーモスタット
・キャップ 8 感熱シリンダ筒 27 サーモスタット
・ハウジング 9 弁座 28 ウォータ・ポン
プ 10 ハウジング 29 ウォータ・ジ
ャケットの流入口 11 フレーム 30 第2水路 12 主弁 31 バイパス水路 13 リターン・スプリング 32 バイパス水路
の開口 14 頂点 33 クーリング・
ファン 15 バイパス弁 34 摺動ロッド 16 フランジ面 44 半導体温度セ
ンサ 17 ジグル弁機構 45 無接点クーリング・ファン・ 18 ジグル弁 スイッチ 19 小孔 54 クーリング・ファン起動モーター 19a ジグル弁を廃除し 55 電子制御ユニット 新しく設けた小孔 56 コネクター ─────────────────────────────────────────────────────
6)
電子制御冷却システム
エンジンの電子制御冷却システムに関する。
・アップの大きなワックスが固体から液化する状態変化
領域の15℃と、弁のリフト・アッブの微少なワックス
液の体膨張領域の30℃に亘る合計45℃なので、水温
の上限は123℃にもなる。これが従来自動車エンジン
の熱効率の著しく低い原因となっている。
温度範囲をワックスが固体から液化する弁のリフト・ア
ップの大きな状態変化領域の15℃間に集中し、その領
域の弁のリフト・アップの拡大、増長手段を講ずると共
に、クーリング・ファン・スイッチの連動により水温の
上限を81℃以下に抑えると共に従来の自動車エンジン
冷却システムを電子制御冷却システムにグレード・アッ
プするのである。
大、増長手段は、第1にロッドに係合する弾性シール・
スプールの中心孔の側壁の肉厚をロッドの直径の25%
から5%の範囲内に超薄くして、これを絞り上げるワッ
クス圧を下げるにあり、又、第2にサーモスタットのフ
ランジ面に少なくとも1個の小孔をあけ、主弁の表裏に
加わる水圧を同圧にしてリターン・スプリングのバネ定
数を1/2にしてワックスの液化を促進するにある。こ
の第1、第2の相乗効果と、後述する(図9)クーリン
グ・ファン・スイッチの連動により水温の上限を81℃
以下に抑え、自己能力の50%で冷却水の流量を倍増さ
せ(図1)、更に従来の自動車エンジン冷却システムを
電子制御冷却システムに飛躍向上させるのである。
路を80km/hから150km/hで走走行するとラ
ジエータは向い風を受けて80km/hで77.5℃の
水温が150km/hで70℃に下がる。そこで例えば
クーリング・ファン・スイッチが水温81℃でONする
ようにセットする。本発明の主弁を通る冷却水の流量が
従来のものの倍であるからクーリング・ファン・スイッ
チONの時は水温は極めて敏感に下がるので水温は81
℃を超すことはない。従って、クーリング・ファン・ス
イッチの起動温度が先行する。水温の上限は81℃とは
限らない。それより1℃でも低い方が良いので、それに
はクーリング・ファン・スイッチの起動温度を1℃刻み
に下げて確認を取る。これが一番容易、確実で時間もと
らない。
と、それに、本発明のワックス型サーモスタットXとの
夫々冷却水温対主弁リフトのダイヤグラムである。
81℃で、リフト6mmになるが、これで高速道路を1
50km/hで走行して余裕は充分であり、更に4℃の
上昇85℃でリフトは倍の12mmになる。即ち自己能
力の50%で従来の2倍の成果を上げ、尚50%(リフ
ト6mm)の余裕を温存しているのであるが、これはク
ーリング・ファン・スイッチが81℃でONして水温の
上昇を止めるからである。若しクーリング・ファン・ス
イッチが無ければXは大きくリフトアップして危険であ
る。本発明のサーモスタットは本発明のクーリング・フ
ァン・スイッチの連動無しで単独では存在出来ないので
ある。
足の連続でリフトが12mmに達するのに水温が123
℃にもなるが、全然余裕が無い。
Z’ラインとの間の斜線部分は主弁を通って流れるXと
Yの水量の差で、この時、Xのリフトは6mmでYのリ
フトは3mmになる。従ってXの水量はYの約2倍であ
る。クーリング・ファン・スイッチONで第1、第2の
相乗効果がこれ程の威力を発揮できるのである。更に本
発明では、クーリング・ファン・モーターとクーリング
・ファン・スイッチの間を電子制御ユニットで接続し、
従来の自動車エンジン冷却システムを電子制御冷却シス
テムに変え、ラジエータを含むクーリング・ファン、ク
ーリング・ファン・スイッチは他からの影響を受けぬよ
うにワンセットとして独立して設置する。そして、エア
コン用のラジエータ及びファン等は小さく別に設ける。
却水の温度制御用ワックス型サーモスタットの断面図で
前者は主弁の閉弁時を後者はその全開時を示す。
1に装着するサーモ・アクチュエータ2はロッド3とロ
ッド3に摺動自在に係合するガイド・メンバ4とガイド
・メンバ4の下端面に気密に係合し、同じくロッド3に
摺動自在に係合する弾性シール・スプール5の底内面と
ロッドの下端面との間に形成される空間に所要量の潤滑
油6を封じ込み、これ等4者を一体にしてワックス7を
充填する感熱シリンダ筒8内に挿入し、気密に圧着して
構成する。
示す様に、弁座9を形成するハウジング10のフランジ
面16に固定するフレーム11と、弁座9に係合する主
弁12、及びこれを圧入固定するサーモ・アクチュエー
タ2及び、主弁12とフレーム11との間に介装するリ
ターシ・スプリング13とよりなる。
モ・アクチュエータ2の感熱シリンダ筒8内に密封充満
するワックス7の溶融膨張によるワックス圧と等価の弾
性シール・スプール5内の潤滑油6は、リターン・スプ
リング13に抗してロッド3を上方へ絞り上げる。然
し、ロッド3はハウジング10の頂点14に係合支持さ
れているので、相対的に主弁12は下方へ開く(図
3)。
の溶融ワックス7は逐次凝固収縮するからリターン・ス
プリング13により主弁12は全閉に至る(図2)。こ
の様にしてハウジング10の頂点14に係合支持されて
いるロッド3に対しサーモ・アクチュエータ2のガイド
・メンバ4は上下に摺動し、これに固定される主弁12
及び主弁と一体構成のバイパス弁15はこれに対応して
開閉する。
くし且つ、フランジ面に小孔を設け、リターン・スプリ
ングのバネ定数を1/2にする相乗効果に就き説明す
る。
弾性シール・スプールの油圧力−主弁リフトの卓上試験
装置を図5に示す。 34.摺動ロッド 35.油圧供給口 36.サーモ・アクチュエータ 内部の弾性シール・スプールを観察出来る様に感熱シリ
ンダを切断して装着する 37.外部から内部を観察する窓 38.透明なアクリルパイプ 39.弾性シール・スプール 40.ロッド 41.潤滑油 42.リターン・スプリング 43・ダイヤル・インジゲータ(図示せず)
トの実測値を表1に示す。 表1に於いて (A)は従来のロッド3の径3.8mmで、その径の4
5%の肉厚1.7mmのもの (B)はロッド3の径4.5mmで、その径の25%の
肉厚1.25mmのもの (C)はロッド3の径4.5mmで、その径の5%の肉
厚0.225mmのもの であって係合するリターン・スプリング9のバネ定数は
0.55kg/mmである。
ように超薄いとスプール内部の潤滑油6の圧力はワック
ス圧と等価になる。弾性シール・スプール5はその内外
から等価の圧力で支えられ浮遊状態になるので、ロッド
3間の摩擦抵抗が0となり、ロッド3のリフト・アップ
はロッド3の下端面に加えられる潤滑油6の圧力によっ
てもたらされる。
80kg/cm2で、リフトが0.6mmであり、バネ
荷重15.1kgに抗し、ロッド3を10mm絞り上げ
るのに140kg/cm2の圧力を要し論外である。
共に50kg/cm2で、その時の主弁のリフトは同じ
く0.4mmであるが、それ以後はバネ荷重15.1k
gに抗してロッドを10mm絞り上げるのに、(C)は
超薄肉0.225mmのため、90kg/cm2で達
し、(B)は遅れて100kg/cm2で達す。
スプール5の肉厚を(B)以上に厚くすると、起動圧力
は50kg/cm2を超すので、肉厚の上限はロッド3
の径の25%とする。又、弾性シール・スプール5の肉
厚は(C)に示す5%で充分で、これ以上薄くすると、
その製造が困難になり、コスト高になるので、肉厚の下
限はロッド3の径の5%とする。
グ9のバネ定数0.55kg/mmを0.27kg/m
mに変えて、図5の試験装置で測定した油圧−主弁リフ
トの実測値(D)を表2に示す。
フトは0.3mm、圧力60kg/cm2で弁リフトは
13.5mmとなる。超薄肉の弾性シール・スプール5
に、更にバネ定数を従来、0.55kg/mmを0.2
7kg/mmと約半減にしたリターン・スプリング9を
係合して、ワックス7の液化を促進し、その液化の量を
急増させて弁リフトを上げる相乗効果は図1に示す通り
で群を抜くのである。
ーモスタット1のフランジ面16にはエンジンの冷却水
の温度上昇を早める目的で必ず公知のジグル弁機構17
(図7)を装着する。エンジンの作動中は水圧で閉弁
し、エンジンが停止するとジグル弁18が解放されて開
き、矢印の方向に冷却水の補給が出来る。
る様に諸悪の根源である。以下これに就き述べる。
の旧型のワックス型サーモスタット構成の自動車エンジ
ン冷却システムの一例である。エンジンのウォータ・ジ
ャケット20の流出口21とラジエータ22の流入口2
3間の第1水路24と、ラジエータの流出口25とサー
モスタット・ギャップ26、サーモスタット・ハウジン
グ27、ウォータ・ポンプ28を経てウォータ・ジャケ
ット20の流入口29に至る第2水路30と、第1水路
24及び第2水路30間を連通するバイパス水路31
と、バイパス水路31の開口32を開閉するバイパス弁
15及び第2水路を開閉する主弁12を有するバイバス
型サーモスタット1は、サーモスタット・キャップ26
によってサーモスタット・ハウジング27内に気密に固
定される。
ウジング27内、B’はサーモスタット・キャップ26
内に近接する部位の水温の測定点、Cは流量の測定点で
あり、33はクーリング・ファンである。
ット1の主弁12は密閉し、ジグル弁18(図示せず)
も水圧で閉弁しているので、ウォータ・ジャケット20
の流出口21からの高温の冷却水は.ラジエータ22内
を還流出来ず、第1水路24の分岐点Jからバイパス水
路31→サーモスタット・ハウジング27→ウォータ・
ポンプ28→ウォータ・ジャケット20の流入口29へ
と矢印の様に短絡還流する。従ってサーモスタット・ハ
ウジング27内の水温の上昇は早くなる。
キャップ26間の冷却水は流れないで滞留しているから
水温の上昇率は低い。図6の自記記録の図8で明らかな
ように、サーモスタット・ハウジング27内の測定点
A’における水温Aがバイパス型サーモスタット1の主
弁12の開弁温度87℃になっても、第2水路30の図
示測定点B’の水温Bは45℃になるに過ぎず、その差
は42℃である。サーモスタット1の主弁12が開弁す
る瞬間、ラジエータ22の下部からの低温冷却水が流入
するため、Bの水温は更に13℃下がり、結局、サーモ
スタット・ハウジング27内の水温との差は55℃に拡
大する。A、B間の斜線で示す面積はその間の熱エネル
ギー損失となる。尚、経過時間はAの水温60℃の時を
0とする。
答よりかなり遅れる。従って、主弁12は水温が規定の
開弁温度よりかなり高くなってから弁を開く。同様に、
水温が規定の閉弁温度よりかなり下がってから弁を閉じ
る。この主弁12の開閉初期に大きな熱オーバー・シュ
ートが発生し、又、主弁が閉じたとき主弁の上流側にサ
ージ圧のピークが続発する。
って、シリンダ・ブロック、シリンダ・ヘッドに亀裂が
発生することがあり、サーモスタット1、ラジエータ2
2、ウォータ・ポンプ28等の寿命を縮める。
を排除してサーモスタットのフランジ面16に少なくと
も1個の小孔19aを開口する(図4)。この孔があっ
ても、コンピュータ制御によるスロットル・ボディ内に
噴射するコールド・スタート・インジェクターのために
エンジンは緩気時間ゼロで即起動するのである。
0%は温存しているのですべての作動が静かにソフトに
迅速に実行されるので、エンジンの振動も少なく、エン
ジンの寿命も増す。
結果を表3に、従来のもの4ヶを表4に示す。サーモス
タットの耐久性に最も重要な要素であるリフトの変化値
は本発明の方が従来のものより一桁以上も小さく、初期
との変化に至っては殆どゼロに等しい。
ッドの径、シリンダの内容積、シリンダの肉厚を従来の
サーモスタットと同一のものとした。それでいてもこの
様な類を見ない成果を得たのであるが、以下に述べる手
段を講ずれば冷却水温の上限81℃を更に下げることが
出来る。
り3℃早い別のワックスを使用して冷却水温の上限81
℃を78℃に下げることが出来るのである。いずれにし
てもクーリング・ファンスイッチONの温度を1℃刻み
に下げて確認を取る。
接点クーリング・ファン・スイッチ45の正面、側面、
平面拡大図を示し、その右下に実物大の外観図を示す。
プラス端子47を外部シール・コード49に、又マイナ
ス端子48をシール・コード50に夫々絶縁盤51に圧
入するスリーブ52を介して接続する。そしてその内部
に絶縁盤51の注入孔53を通して例えばエポシキ系モ
ールドで図示のように盛り固める。
チのONを75.5℃にした水温対制御経過時間の自記
記録を図10に示す。75.5℃に達する迄はA’(図
12)の温度AはB’(図12)の温度Bより1℃高い
が75.5℃に達してON、OFF繰り返す段になると
A、Bは一定の周期で夫々独自の振巾でON、OFFを
持続し絶対に75.5℃を超すことは無い。クーリング
・ファン・スイッチはON、OFFを繰り返すが、OF
Fの時はファンの惰性で次のONにリレイするからリズ
ミカルでファンの起動トルクは極めて微弱であり静粛で
寿命を増す。
て、クーリング・ファン・スイッチ45、クーリング
ファン・モーター54及び電源12Vをシール・コード
49、50及びコネクター56を介して夫々接続し、更
にクーリング・ファン33、ラジエータ22をも含んで
構成する電子制御ユニット系を示す。電子制御ユニット
55はアルミケース内に図示電子回路部品のプリント基
盤を装着して構成する。電子回路部品作用効果は引き出
し線で夫々明示する通りである。図中DC/DCコンバ
ータの左寄りX−Y鎖線を中心として右側を5V系制御
回路、左側を12V系制御回路に分ける。初段のDC/
DCボルテージ・コンパレータはクーリング・ファン・
スイッチ45の信号の増巾、スイッチング用であり、こ
れに続く回路は5V安定の信号変換用である。又、終段
のパーワーMOS−FETドライバーはクーリング・フ
ァン・モーターのON、OFF用で安定な5V系制御回
路のため、そのスイッチング動作は安定する。一般のフ
ァン・モーターは起動の瞬間12Vが7.5V位に低下
して往々誤動作するが電子制御ユニット55を中心とす
る電子制御ユニット系の安定した12Vを得て初めて異
状無く、半永久的に静粛にON、OFFするのである。
ステムの一例である。図6のエンジン冷却システムと同
一の箇所には同一符号で示す。図では説明の都合上ハウ
ジング27とウォータ・ポンプ28は離してあるがサー
モスタット・ハウジング27及びウォータ・ポンプ28
は共にエンジンのウォータ・ジャケット20に直接取り
付けられているので、クーリング・ファン・スイッチ4
5はエンジンのウォータ・ジャケット20(選択肢が多
くて良い)の冷却水の通る最適場所を選んで取り付ける
ことが出来る。サーモスタット1は弾性シール・スプー
ルの肉厚を超薄くし、従来のジグル弁機構をフランジ面
から取りのぞき、新しく小孔を設け、リターン・スプリ
ングのバネ定数を半減し、更に上記電子制御ユニット系
を加えて、従来のエンジンの冷却システムでは全く期待
出来ない。きめ細やかな電子制御で安定した高度な地球
温暖化防止を達成するのである。
超薄くし、更にリターン・スプリングのバネ定数を半減
させる相乗効果と半導体温度センサのクーリング・ファ
ン・スイッチの連動で、冷却水の流量の倍増を自己能力
の50%のリフト6mmで軽く達成、従来の自動車エン
ジンの冷却水の温度の上限123℃を81℃以下に大き
く下げ、燃費を節約してエンジンの熱効率を上げ、加え
るに、クーリング・ファン・スイッチとクーリング・フ
ァン・モーター間に接続する電子制御ユニット系で従来
の自動車エンジン冷却システムを電子制御冷却システム
にグレード・アップし、エンジンの寿命を増し、NO
x、CO2を大巾に削減することが出来、地球温暖化防
止に貢献する。
と本発明のワックス型サーモスタットXの冷却水温対弁
リフトのダイヤグラムである。
モスタットの断面図で主弁の全閉時を示す。
モスタットの断面図で主弁の全開時を示す。
モスタットのフランジ面の小孔を示す断面図。
ール・スプールの油圧力−弁リフトの試験装置。
構成する自動車エンジンの冷却システム。
記記録を示す。
リング・ファン・スイッチ。
却水温対経過時間の自記記録を示す。
車エンンジンの電子制御冷却システム。
ケット 2 サーモ・アクチュエータ 21 ウォータ・ジャ
ケットの流出口 3 ロッド 22 ラジエータ 4 ガイド・メンバ 23 ラジエータの流
入口 5 弾性シール・スプール 24 第1水路 6 潤滑油 25 ラジエータの流
出口 7 ワックス 26 サーモスタット
・キャップ 8 感熱シリンダ筒 27 サーモスタット
・ハウジング 9 弁座 28 ウォータ・ポン
プ 10 ハウジング 29 ウォータ・ジ
ャケットの流入口 11 フレーム 30 第2水路 12 主弁 31 バイパス水路 13 リターン・スプリング 32 バイパス水路
の開口 14 頂点 33 クーリング・
ファン 15 バイパス弁 34 摺動ロッド 16 フランジ面 44 半導体温度セ
ンサ 17 ジグル弁機構 45 無接点クーリシグ・ファン・ 18 ジグル弁 スイッチ 19 小孔 54 クーリング・ファン起動モーター 19a ジグル弁を廃除し 55 電子制御ユニット 新しく設けた小孔 56 コネクター
2)
電子制御冷却システム
エンジンの電子制御冷却システムに関する。
・アップの大きなワックスが固体から液化する状態変化
領域の15℃と、弁のリフト・アップの微少なワックス
液の体膨張領域の30℃に亘る合計45℃なので、水温
の上限は123℃にもなる。これが従来自動車エンジン
の熱効率の著しく低い原因となっている。
温度範囲をワックスが固体から液化する弁のリフト・ア
ップの大きな状態変化領域の15℃間に集中し、その領
域の弁のリフト・アップの拡大、増長手段を講ずると共
に、クーリング・ファン・スイッチの連動により水温の
上限を81℃以下に抑えると共に従来の自動車エンジン
冷却システムを電子制御冷却システムにグレード・アッ
プするのである。
大、増長手段は、第1にロッドに係合する弾性シール・
スプールの中心孔の側壁の肉厚をロッドの直径の25%
から5%の範囲内に超薄くして、これを絞り上げるワッ
クス圧を下げるにあり、又、第2にサーモスタットのフ
ランジ面に少なくとも1個の小孔をあけ、主弁の表裏に
加わる水圧を同圧にしてリターン・スプリングのバネ定
数を1/2にしてワックスの液化を促進するにある。こ
の第1、第2の相乗効果と、後述する(図9)クーリン
グ・ファン・スイッチの連動により水温の上限を81℃
以下に抑え、自己能力の50%で冷却水の流量を倍増さ
せ(図1)、更に従来の自動車エンジン冷却システムを
電子制御冷却システムに飛躍向上させるのである。
路を80km/hから150km/hで走走行するとラ
ジエータは向い風を受けて80km/hで77.5℃の
水温が150km/hで70℃に下がる。そこで例えば
クーリング・ファン・スイッチが水温81℃でONする
ようにセットする。本発明の主弁を通る冷却水の流量が
従来のものの倍であるからクーリング・ファン・スイッ
チONの時は水温は極めて敏感に下がるので水温は81
℃を超すことはない。従って、クーリング・ファン・ス
イッチの起動温度が先行する。水温の上限は81℃とは
限らない。それより1℃でも低い方が良いので、それに
はクーリング・ファン・スイッチの起動温度を1℃刻み
に下げて確認を取る。これが一番容易、確実で時間もと
らない。
と、それに、本発明のワックス型サーモスタットXとの
夫々冷却水温対主弁リフトのダイヤグラムである。
81℃で、リフト6mmになるが、これで高速道路を1
50km/hで走行して余裕は充分であり、更に4℃の
上昇85℃でリフトは倍の12mmになる。即ち自己能
力の50%で従来の2倍の成果を上げ、尚50%(リフ
ト6mm)の余裕を温存しでいるのであるが、これはク
ーリング・ファン・スイッチが81℃でONして水温の
上昇を止めるからである。若しクーリング・ファン・ス
ィッチが無ければXは大きくリフトアップして危険であ
る。本発明のサーモスタットは本発明のクーリング・フ
ァン・スイッチの連動無しで単独では存在出来ないので
ある。
足の連続でリフトが12mmに達するのに水温が123
℃にもなるが、全然余裕が無い。
Z’ラインとの間の斜線部分は主弁を通って流れるXと
Yの水量の差で、この時、Xのリフトは6mmでYのリ
フトは3mmになる。従ってXの水量はYの約2倍であ
る。クーリング・ファン・スイッチONで第1、第2の
相乗効果がこれ程の威力を発揮できるのである。更に本
発明では、クーリング・ファン・モーターとクーリング
・ファン・スイッチの間を電子制御ユニットで接続し、
従来の自動車エンジン冷却システムを電子制御冷却シス
テムに変え、ラジエータを含むクーリング・ファン、ク
ーリング・ファン・スイッチは他からの影響を受けぬよ
うにワンセットとして独立して設置する。そして、エア
コン用のラジエータ及びファンは小さく別に設ける。
却水の温度制御用ワックス型サーモスタットの断面図で
前者は主弁の閉弁時を後者はその全開時を示す。
1に装着するサーモ・アクチュエータ2はロッド3とロ
ッド3に摺動自在に係合するガイド・メンバ4とガイド
・メンバ4の下端面に気密に係合し、同じくロッド3に
摺動自在に係合する弾性シール・スプール5の底内面と
ロッドの下端面との間に形成される空間に所要量の潤滑
油6を封じ込み、これ等4者を一体にしてワックス7を
充填する感熱シリンダ筒8内に挿入し、気密に圧着して
構成する。
示す様に、弁座9を形成するハウジング10のフランジ
面16に固定するフレーム11と、弁座9に係合する主
弁12、及びこれを圧入固定するサーモ・アクチュエー
タ2及び、主弁12とフレーム11との間に介装するリ
ターン・スプリング13とよりなる。
モ・アクチュエータ2の感熱シリンダ筒8内に密封充満
するワックス7の溶融膨張によるワックス圧と等価の弾
性シール・スプール5内の潤滑油6は、リターン・スプ
リング13に抗してロッド3を上方へ絞り上げる。然
し、ロッド3はハウジング10の頂点14に係合支持さ
れているので、相対的に主弁12は下方へ開く(図
3)。
の溶融ワックス7は逐次凝固収縮するからリターン・ス
プリング13により主弁12は全閉に至る(図2)。こ
の様にしてハウジング10の頂点14に係合支持されて
いるロッド3に対しサーモ・アクチュエータ2のガイド
・メンバ4は上下に摺動し、これに固定される主弁12
及び主弁と一体構成のバイパス弁15はこれに対応して
開閉する。
くし且つ、フランジ面に小孔を設け、リターン・スプリ
ングのバネ定数を1/2にする相乗効果に就き説明す
る。
弾性シール・スプールの油圧力−主弁リフトの卓上試験
装置を図5に示す。 34.摺動ロッド 35.油圧供給口 36.サーモ・アクチュエータ内部の弾性シール・スプ
ールを観察出来る様に感熱シリンダを切断して装着する
37.外部から内部を観察する窓38.透明なアクリル
パイプ39.弾性シール・スプール40.ロッド41.
潤滑油42.リターン・スプリング43・ダイヤル・イ
ンジゲータ(図示せず)
トの実測値を表1に示す。 表1に於いて (A)は従来のロッド3の径3.8mmで、その径の4
5%の肉厚1.7mmのもの (B)はロッド3の径4.5mmで、その径の25%の
肉厚1.25mmのもの (C)はロッド3の径4.5mmで、その径の5%の肉
厚0.225mmのもの であって係合するリターン・スプリング9のバネ定数は
0.55kg/mmである。
ように超薄いとスプール内部の潤滑油6の圧力はワック
ス圧と等価になる。弾性シール・スプール5はその内外
から等価の圧力で支えられ浮遊状態になるので、ロッド
3間の摩擦抵抗が0となり、ロッド3のリフト・アップ
はロッド3の下端面に加えられる潤滑油6の圧力によっ
てもたらされる。
80kg/cm2で、リフトが0.6mmであり、バネ
荷重15.1kgに抗し、ロッド3を10mm絞り上げ
るのに140kg/cm2の圧力を要し論外である。
共に50kg/cm2で、その時の主弁のリフトは同じ
く0.4mmであるが、それ以後はバネ荷重15.1k
gに抗してロッドを10mm絞り上げるのに、(C)は
超薄肉0.225mmのため、90kg/cm2で達
し、(B)は遅れて100kg/cm2で達す。
スプール5の肉厚を(B)以上に厚くすると、起動圧力
は50kg/cm2を超すので、肉厚の上限はロッド3
の径の25%とする。又、弾性シール・スプール5の肉
厚は(C)に示す5%で充分で、これ以上薄くすると、
その製造が困難になり、コスト高になるので、肉厚の下
限はロッド3の径の5%とする。
グ9のバネ定数0.55kg/mmを0.27kg/m
mに変えて、図5の試験装置で測定した油圧−主弁リフ
トの実測値(D)を表2に示す。
フトは0.3mm、圧力60kg/cm2で弁リフトは
13.5mmとなる。超薄肉の弾性シール・スプール5
に、更にバネ定数を従来、0.55kg/mmを0.2
7kg/mmと約半減にしたリターン・スプリング9を
係合して、ワックス7の液化を促進し、その液化の量を
急増させて弁リフトを上げる相乗効果は図1に示す通り
で群を抜くのである。
ーモスタット1のフランジ面16にはエンジンの冷却水
の温度上昇を早める目的で必ず公知のジグル弁機構17
(図7)を装着する。エンジンの作動中は水圧で閉弁
し、エンジンが停止するとジグル弁18が解放されて開
き、矢印の方向に冷却水の補給が出来る。
る様に諸悪の根源である。以下これに就き述べる。
の旧型のワックス型サーモスタット構成の自動車エンジ
ン冷却システムの一例である。エンジンのウォータ・ジ
ャケット20の流出口21とラジエータ22の流入口2
3間の第1水路24と、ラジエータの流出口25とサー
モスタット・キャップ26、サーモスタット・ハウジン
グ27、ウォータ・ポンプ28を経てウォータ・ジャケ
ット20の流入口29に至る第2水路30と、第1水路
24及び第2水路30間を連通するバイパス水路31
と、バイパス水路31の開口32を開閉するバイパス弁
15及び第2水路を開閉する主弁12を有するバイパス
型サーモスタット1は、サーモスタット・キャップ26
によってサーモスタット・ハウジング27内に気密に固
定される。
ウジング27内、B’はサーモスタット・キャップ26
内に近接する部位の水温の測定点、Cは流量の測定点で
あり、33はクーリング・ファンである。
ット1の主弁12は密閉し、ジグル弁18(図示せず)
も水圧で閉弁しているので、ウォータ・ジャケット20
の流出口21からの高温の冷却水は、ラジエータ22内
を還流出来ず、第1水路24の分岐点Jからバイパス水
路31→サーモスタット・ハウジング27→ウォータ・
ポンプ28→ウォータ・ジャケット20の流入口29へ
と矢印の様に短絡還流する。従ってサーモスタット・ハ
ウジング27内の水温の上昇は早くなる。
キャップ26間の冷却水は流れないで滞留しているから
水温の上昇率は低い。図6の自記記録の図8で明らかな
ように、サーモスタット・ハウジング27内の測定点
A’における水温Aがバイパス型サーモスタット1の主
弁12の開弁温度87℃になっても、第2水路30の図
示測定点B’の水温Bは45℃になるに過ぎず、その差
は42℃である。サーモスタット1の主弁12が開弁す
る瞬間、ラジエータ22の下部からの低温冷却水が流入
するため、Bの水温は更に13℃下がり、結局、サーモ
スタット・ハウジング27内の水温との差は55℃に拡
大する。A、B間の斜線で示す面積はその間の熱エネル
ギー損失となる。尚、経過時間はAの水温60℃の時を
0とする。
答よりかなり遅れる。従って、主弁12は水温が規定の
開弁温度よりかなり高くなってから弁を開く。同様に、
水温が規定の閉弁温度よりかなり下がってから弁を閉じ
る。この主弁12の開閉初期に大きな熱オーバー・シュ
ートが発生し、又、主弁が閉じたとき主弁の上流側にサ
ージ圧のピークが続発する。
って、シリンダ・ブロック、シリンダ・ヘッドに亀裂が
発生することがあり、サーモスタット1、ラジエータ2
2、ウォータ・ポンプ28等の寿命を縮める。
を排除してサーモスタットのフランジ面16に少なくと
も1個の小孔19aを開口する(図4)。この孔があっ
ても、コンピュータ制御によるスロットル・ボディ内に
噴射するコールド・スタート・インジェクターのために
エンジンは暖気時間ゼロで即起動するのである。
0%は温存しているのですべての作動が静かにソフトに
迅速に実行されるので、エンジンの振動も少なく、エン
ジンの寿命も増す。
結果を表3に、従来のもの4ヶを表4に示す。サーモス
タットの耐久性に最も重要な要素であるリフトの変化値
は本発明の方が従来のものより一桁以上も小さく、初期
との変化に至っては殆どゼロに等しい。
ッドの径、シリンダの内容積、シリンダの肉厚を従来の
サーモスタットと同一のものとした。それでいてもこの
様な類を見ない成果を得たのであるが、以下に述べる手
段を講ずれば冷却水温の上限81℃を更に下げることが
出来る。
り3℃早い別のワックスを使用して冷却水温の上限81
℃を78℃に下げることが出来るのである。いずれにし
てもクーリング・ファン・スイッチONの温度を1℃刻
みに下げて確認を取る。
接点クーリング・ファン・スイッチ45の正面、側面、
平面拡大図を示し、その右下に実物大の外観図を示す。
プラス端子47を外部シール・コード49に、又マイナ
ス端子48をシール・コード50に夫々絶縁盤51に圧
入するスリーブ52を介して接続する。そしてその内部
に絶縁盤51の注入孔53を通して例えばエポシキ系モ
ールドで図示のように盛り固める。
チのONを75.5℃にした水温対制御経過時間の自記
記録を図10に示す。75.5℃に達する迄はA’(図
12)の温度AはB’(図12)の温度Bより1℃高い
が75.5℃に達してON、OFF繰り返す段になると
A、Bは一定の周期で夫々独自の振巾でON、OFFを
持続し絶対に75.5℃を超すことは無い。クーリング
・ファン・スイッチはON、OFFを繰り返すが、OF
Fの時はファンの惰性で吹のONにリレイするからリズ
ミカルでファンの起動トルクは極めて微弱であり静粛で
寿命を増す。
て、クーリング・ファン・スイッチ45、クーリング
ファン・モーター54及び電源12Vをシール・コード
49、50及びコネクター56を介して夫々接続し、更
にクーリング・ファン33、ラジエータ22をも含んで
構成する電子制御ユニット系を示す。電子制御ユニット
55はアルミケース内に図示電子回路部品のプリント基
盤を装着して構成する。電子回路部品の作用効果は引き
出し線で夫々明示する通りである。図中DC/DCコン
バータの左寄りX−Y鎖線を中心として右側を5V系制
御回路、左側を12V系制御回路に分ける。初段のDC
/DCボルテージ・コンパレータはクーリング・ファン
・スイッチ45の信号の増巾、スイッチング用であり、
以下これに続く回路は5V安定のための信号変換回路で
ある。又、終段のパーワーMOS−FETドライバーは
クーリング・ファン・モーターのON、OFF用で安定
な5V系制御回路のため、そのスイッチング動作は安定
する。一般のファン・モーターは起動の瞬間12Vが
7.5V位に低下して往々誤動作するが電子制御ユニッ
ト55を中心とする電子制御ユニット系の安定した12
Vを得て初めて異状無く、半永久的に静粛にON、OF
Fするのである。
ステムの一例である。図6のエンジン冷却システムと同
一の箇所には同一符号で示す。図では説明の都合上ハウ
ジング27とウォータ・ポンプ28は離してあるが実際
はサーモスタット・ハウジング27及びウォータ・ポン
プ28は共にエンジンのウォータ・ジャケット20に直
接取り付けられているので、クーリング・ファン・スイ
ッチ45はエンジンのウォータ・ジャケット20の冷却
水の通る最適場所(選択肢が多い)を選んで取り付け
る。サーモスタット1は弾性シール・スプールの肉厚を
超薄くし、従来のジグル弁機構をフランジ面から取りの
ぞき、新しく小孔を設け、リターン・スプリングのバネ
定数を半減し、更に上記電子制御ユニット系を加え、き
め細かな電子制御で地球温暖化防止の一翼を担うのであ
る。従って従来の様に空調用高温高圧の冷媒凝縮用コン
デンサーの冷却用としてラジエータ22、クーリング・
ファン33の兼用は許されない。空調用ラジエータ、ク
ーリング・ファンは別に設ける。
超薄くし、更にリターン・スプリングのバネ定数を半減
させる相乗効果と半導体温度センサのクーリング・ファ
ン・スイッチの連動で、冷却水の流量の倍増を自己能力
の50%のリフト6mmで軽く達成、従来の自動車エン
ジンの冷却水の温度の上限123℃を81℃以下に大き
く下げ、燃費を節約してエンジンの熱効率を上げ、更
に、クーリング・ファン・スイッチとクーリング・ファ
ン・モーター間に接続する電子制御ユニット系で従来の
自動車エンジンの冷却システムを自動車エンジンの電子
制御冷却システムにグレード・アップし、エンジンの寿
命を増し、NOx、CO2を大巾に削減し、地球温暖化
防止の一翼を担う。
と本発明のワックス型サーモスタットXの冷却水温対弁
リフトのダイヤグラムである。
モスタットの断面図で主弁の全閉時を示す。
モスタットの断面図で主弁の全開時を示す。
モスタットのフランジ面の小孔を示す断面図。
ール・スプールの油圧力−弁リフトの試験装置。
構成する自動車エンジンの冷却システム。
記記録を示す。
リング・ファン・スイッチ。
却水温対経過時間の自記記録を示す。
車エンンジンの電子制御冷却システム。
ケット 2 サーモ・アクチュエータ 21 ウォータ・ジャ
ケットの流出口 3 ロッド 22 ラジエータ 4 ガイド・メンバ 23 ラジエータの流
入口 5 弾性シール・スプール 24 第1水路 6 潤滑油 25 ラジエータの流
出口 7 ワックス 26 サーモスタット
・キャップ 8 感熱シリンダ筒 27 サーモスタット
・ハウジング 9 弁座 28 ウォータ・ポン
プ 10 ハウジング 29 ウォータ・ジ
ャケットの流入口 11 フレーム 30 第2水路 12 主弁 31 バイパス水路 13 リターン・スプリング 32 バイパス水路
の開口 14 頂点 33 クーリング・
ファン 15 バイパス弁 34 摺動ロッド 16 フランジ面 44 半導体温度セ
ンサ 17 ジグル弁機構 45 無接点クーリング・ファン・ 18 ジグル弁 スイッチ 19 小孔 54 クーリング・ファン起動モーター 19a ジグル弁を廃除し 55 電子制御ユニット 新しく設けた小孔 56 コネクター ─────────────────────────────────────────────────────
30)
を排除してサーモスタットのフランジ面16に少なくと
も1個の小孔19aを開口する(図4)。この孔があっ
ても、コンピュータ制御によるスロットル・ボディ内に
噴射するコールド・スタート・インジェクターでエンジ
ンは暖気時間ゼロで即起動することも出来るのである。
て、クーリング・ファン・スイッチ45、クーリング・
ファン・モーター54及び電源12Vをシール・コード
49、50及びコネクター56を介して夫々接続し、更
にクーリシグ・ファン33、ラジエータ22をも含んで
構成する電子制御ユニット系を示す。電子制御ユニット
55はフタ突き62mm×46mm×28mmの立方体
のアルミケースからなりその内部に図示電子回路部品の
プリント基盤を装着して構成する。図中DC/DCコン
バータのX−Y線を中心として右側を5V系制御回路、
左側を12V系制御回路に分ける。初段のDC/DCボ
ルテージ・コンパレータはクーリング・ファン・スイッ
チ45の信号の増巾、スイッチング用であり、以下これ
に続く回路は5V安定のための信号変換回路である。
又、終段のパワーMOS−FETドライバーはクーリン
グ・ファン・モーターのON、OFF用で安定な5V系
制御回路のため、そのスイッチング動作は安定する。一
般のファン・モーターは起動の瞬間12Vが7.5V位
に低下して往々誤動作するが電子制御ユニット55を中
心とする電子制御ユニット系の安定した12Vを得て初
めて異常無く、半永久的に静粛にON、OFFするので
ある。
9)
て、クーリング・ファン・スイッチ45、クーリング・
ファン・モーター54及び電源12Vをシール・コード
49、50及びコネクター56を介して夫々接続し、更
にクーリング・ファン33、ラジエータ22をも含んで
構成する電子制御ユニット系を示す。電子制御ユニット
55はフタ突き44mm×34mm×20mmの立方体
のアルミケースからなりその内部に図示電子回路部品の
プリント基盤を装着して構成する。図中DC/DCコン
バータのX−Y線を中心として右側を5V系制御回路、
左側を12V系制御回路に分ける。初段のDC/DCボ
ルテージ・コシパレータはクーリング・ファン・スイッ
チ45の信号の増巾、スイッチング用であり、以下これ
に続く回路は5V安定のための信号変換回路である。
又、終段のパワーMOS−FETドライバーはクーリン
グ・ファン・モーターのON、OFF用で安定な5V系
制御回路のため、そのスイッチング動作は安定する。一
般のファン・モーターは起動の瞬間12Vが7.5V位
に低下して往々誤動作するが電子制御ユニット55を中
心とする電子制御ユニット系の安定した12Vを得て初
めて異常無く、半永久的に静粛にON、OFFするので
ある。
Claims (1)
- 【請求項1】 ロッドとロッドに摺動自在なガイド・メ
ンバとガイド・メンバの端面に気密に係合する弾性シー
ル・スプールとロッドの下端と弾性シール・スプールの
底面との空間に封じ込まれた潤滑油の4者を一体にして
ワックスを充填する感熱シリンダ筒内に挿入し、気密に
圧着して構成するワックス型サーモスタットのサーモ・
アクチュエータのロッドに係合する弾性シール・スプー
ルの中心孔の側壁の肉厚をロッドの直径の25%から5
%の範囲に超薄くし、従来のジグル弁機構を排除し、サ
ーモスタットのフランジ面に少なくとも1個の小孔を開
口し、主弁の表裏に加わる水圧を同圧にして、主弁のリ
ターン・スプリングのバネ定数を低減し、ワックスの液
化を促進して主弁を通る冷却水の流量を約倍増し、これ
に冷却水の温度の上限を大巾に下げるクーリング・ファ
ン・スイッチを連動し、更にクーリング・ファン・モー
ター・スイッチとクーリング・ファン・モーター間を電
子制御システムで接続して、従来の自動車エンジン冷却
システムを電子制御冷却システムにグレード・アップし
て構成することを特徴とする地球温暖化防止用自動車エ
ンジンの電子制御冷却システム。
Priority Applications (10)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28992798A JP3374332B2 (ja) | 1998-09-07 | 1998-09-07 | 自動車エンジンの冷却システム |
EP98121908A EP0985808B1 (en) | 1998-09-07 | 1998-11-18 | Electronic control cooling system of automotive engine for prevention of the global warming |
DE69831945T DE69831945T2 (de) | 1998-09-07 | 1998-11-18 | Elektronische Regelung eines Kühlsystems eines Kraftfahrzeugmotors zur Vorbeugung der globalen Erwärmung |
CA002254217A CA2254217C (en) | 1998-09-07 | 1998-11-18 | Electronic control cooling system of automotive engine for prevention of the global warming |
US09/195,788 US6213060B1 (en) | 1998-09-07 | 1998-11-18 | Cooling system for an automotive engine |
RU98120906/06A RU2156364C2 (ru) | 1998-09-07 | 1998-11-19 | Система охлаждения с электронным управлением автомобильного двигателя |
KR1019980050506A KR100289883B1 (ko) | 1998-09-07 | 1998-11-24 | 지구 온난화 방지용 자동차 엔진의 전자 제어냉각 시스템 |
AU94101/98A AU721598B2 (en) | 1998-09-07 | 1998-11-25 | Electronic control cooling system of automotive engine for prevention of the global warming |
TW087120372A TW382041B (en) | 1998-09-07 | 1998-12-08 | Electronic control cooling system of automotive engine for prevention of the global warming |
CN98125363A CN1103863C (zh) | 1998-09-07 | 1998-12-18 | 用于防止全球变暖的汽车发动机的电子控制冷却系统 |
Applications Claiming Priority (1)
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