JP2000080723A - 簡易組立構造物の支持機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】簡易組立構造物に最適な支持機構 【解決手段】屋根部２を支持する複数の桁材７と、水平
部６ａと水平部６ａの側端から垂直に連続した支柱部６
ｂとからなる複数の支持部材６を平行に配置し、桁材７
を支持部材６の水平部６ａで支持するとともに、凹条ａ
と凸条ｂとが交互に連続するデッキ板により構成された
ものである簡易組立構造物の屋根部２の裏面に沿って桁
材７を、側壁部３の内面に沿って支柱部６ｂを配設し
た。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はガレージや物置、ト
ランクルームなどの簡易組立構造物の支持機構に関す
る。

【０００２】

【従来技術】一般に、この種の簡易組立構造物はコスト
を低く抑えるため、躯体を支持する基礎などにあまり費
用をかけることができないが、凹条と凸条が交互に連続
するデッキ板を折り曲げて屋根部と側壁部とを一体に構
成したものは、それ自体の構造的強度が高いので、通常
の使用では格別の支持機構を必要とせずに自立すること
ができる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、豪雪地
帯では屋根の上に多量の雪が積もることがあり、このよ
うな場合には雪の重量はかなりのものになるため、構造
物を雪の荷重に耐えられるように支持する必要がある。

【０００４】本発明は上記問題点を解消し、簡易組立構
造物に最適な支持機構を提供することをその課題とす
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明に係る簡易組立構造物の支持機構は、屋根を
支持する複数の桁材と、水平部と水平部の側端から垂直
に連続した支柱部とからなる複数の支持部材を平行に配
置し、上記桁材を支持部材の水平部で支持するととも
に、凹条と凸条とが交互に連続するデッキ板により構成
されたものである簡易組立構造物の屋根の裏面に沿って
上記桁材を、上記側壁の内面に沿って上記支柱部を配設
したことを特徴とする。

【０００６】なお、前記桁材の上部には上記屋根の内面
の凹条と凸条に即した凸部と凹部とを形成するのが好ま
しい。

【０００７】また、前記支柱部は上記側壁の凹条の内側
に配設するのが好ましい。

【０００８】

【発明の実施の形態】図１において符号１は簡易組立構
造物を示す。図２は上記構造物１の縦断面図、図３は上
記構造物１の横断面図であり、図４は上記構造物１の底
面図である。構造物１は凹条ａと凸条ｂとが交互に連続
する金属製デッキ板を、凹条ａと凸条ｂを直角に折り曲
げ、全体をコ字状に折り曲げて屋根部２と側壁部３とが
一体の本体１ａを構成し、本体１ａの正面にシャッター
４を、背面に背板５を配設してなるものである。

【０００９】デッキ板の凹凸条ａ、ｂは外観体裁を向上
させるものであるだけでなく、補強リブと同じ機能を有
するから、強度が高く、かなりの雪の重量にも耐えられ
るものである。

【００１０】上記簡易組立構造物１は内部に設けられた
支持機構によって支持されている。支持機構は図５に示
されるように、金属製の支持部材６と桁材７とから構成
されている。支持部材６は水平部６ａと水平部６ａの側
端から垂直に連続した支柱部６ｂとからなり、横方向に
配置された複数の金属製桁材７を水平部６ａで支持して
いる。そして、上記桁材７の上部にはその長手方向に沿
って、上記屋根部２の内面の凹条ａと凸条ｂの形状に即
した凸部ａ´と凹部ｂ´とを連続形成した受け部材８が
固定されている。支柱部６ｂの下部は地中に埋設しても
よく、あるいは地面上に単に立てる構成でもよい。

【００１１】上記支柱部６ｂは簡易組立構造物の側壁部
３の凹条ａの内側に嵌合状に配設されている。上記桁材
７は屋根部２の裏面に沿って配設されている。このと
き、桁材７の上部の受け部材８の凸部ａ´と凹部ｂ´は
それぞれ上記屋根部２の内面の凹条ａと凸条ｂとに嵌合
状に配設されている。

【００１２】ところで、上述の支持機構によって簡易組
立構造物を支持する場合、上記構造物を新規に施工する
ときは、予め支持部材６と桁材７とを組立てておき、そ
の外側に本体１ａを配置して支持させ、さらにシャッタ
ー４と背板とを組み付ければよい。上記構造物が既設の
ものであるときは、分解された支持部材６と桁材７とを
本体１ａの中で組立てて本体１ａを支持させればよい。

【００１３】いずれにしても、上述の支持機構によれ
ば、支持部材６と桁材７とによって簡易組立構造物の本
体１ａは支持されるので、たとえ屋根部２の上に多量の
雪が積もることがあっても、十分に雪荷重に耐えること
ができる頑丈な構造物を得ることができる。

【００１４】また、支柱部材６の支柱部６ｂは構造物本
体１ａの側壁部３の凹条ａの内側に配設され、桁材７の
上部の受け部材８の凸部ａ´と凹部ｂ´はそれぞれ上記
屋根部２の内面の凹条ａと凸条ｂとに嵌合状に配設され
ているので、支柱部材６と桁材７とはネジ、釘等の固定
手段を介さなくても構造物本体１ａと構造的に一体的と
なり、簡単な構造でありながら高い強度の構造物が得ら
れる。側壁部３に固定のための孔を開けることがないの
で、雨仕舞もよい。

【００１５】支柱部材６と受け部材８を側壁部３や屋根
部２に固定するときは、側壁部３や屋根部２の内側に取
付金具を溶接し、これに支柱部材６と受け部材８をネジ
止めすればよい。

【００１６】さらに、支柱部６ｂは構造物本体１ａの側
壁部３の凹条ａの内側に配設されているので、側壁部３
の内側に出っ張ることがほとんどない。したがって、構
造物本体１ａの内側スペースを有効に使うことができる
だけでなく、人の移動時などの邪魔になることがない。

【００１７】なお、上記支持機構によって支持される構
造物は、前述のようにデッキ板によって本体を一体に構
成したものに限定されない。例えば、図６のように、別
体の屋根部と側壁部とを一体に結合したものであっても
よい。また、屋根部をデッキ板で構成し、側壁部を他の
板状体で構成するものであってもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る簡易組立構造物の斜視図

【図２】上記構造物の縦断面図

【図３】上記構造物の横断面図

【図４】上記構造物の底面図

【図５】支持機構の斜視図

【図６】簡易組立構造物の他の例の斜視図

【符号の説明】

ａ 凹条 ｂ 凸条 １ 構造物本体 ３ 側壁部 ６ 支持部材 ６ａ 水平部 ６ｂ 支柱部 ７ 桁材

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 屋根を支持する複数の桁材と、水平部と
   水平部の側端から垂直に連続した支柱部とからなる複数
   の支持部材を平行に配置し、上記桁材を支持部材の水平
   部で支持するとともに、凹条と凸条とが交互に連続する
   デッキ板により構成されたものである簡易組立構造物の
   屋根の裏面に沿って上記桁材を、上記側壁の内面に沿っ
   て上記支柱部を配設したことを特徴とする簡易組立構造
   物の支持機構。
2. 【請求項２】 前記桁材の上部には上記屋根の内面の凹
   条と凸条に即した凸部と凹部とを形成した請求項１記載
   の簡易組立構造物の支持機構。
3. 【請求項３】 前記支柱部は上記側壁の凹条の内側に配
   設された請求項１記載の簡易組立構造物の支持機構。