JP2000080047A - 医 薬 - Google Patents
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Abstract
供する。 【解決手段】インスリン抵抗性改善薬と食欲抑制薬とを
組み合わせてなる医薬。
Description
改善薬(インスリン感受性増強剤)と食欲抑制薬とを組
み合わせてなる医薬に関する。本発明の医薬は、糖尿病
の予防・治療薬等として用いられる。
薬に関する公知文献として、以下のようなものがある。 1)特開平9−67271には、「インスリン感受性増
強剤と、α−グルコシダーゼ阻害剤、アルドース還元酵
素阻害剤、ビグアナイド剤、スタチン系化合物、スクア
レン合成阻害剤、フィブラート系化合物、LDL異化促
進剤およびアンジオテンシン変換酵素阻害剤の少なくと
も一種とを組み合わせてなる医薬」が記載されている。 2)特開平5−148196には、「4−[2−(2−
ヒドロキシ−2−フェニルエチルアミノ)エトキシ]フ
ェニル酢酸、またはその生前駆体またはその調剤学的に
認容性の塩および調剤学的に認容性の担持剤からなる調
剤学的組成物」が「食欲抑制剤、ビタミン、血圧降下剤
および低血糖剤、たとえばスルホニル尿素、ビグアニド
およびチアゾリジンジオン」を含有していてもよいこと
が記載されている。 3)ダイアビーツ・フロンティア(Diabetes Frontie
r)、8巻、499頁、(1997年)には、肥満ラットにCL31
6243(β3アドレナージック受容体アゴニスト)および
トログリタゾンを投与した場合、「CL316243は
トログリタゾンによる褐色脂肪組織重量の増加を完全に
阻止した」と記載されている。 4)WO93/3724には、「3−グアニジノプロピ
オン酸(3−GPA)が、インスリン感受性増強剤であ
る塩酸ピオグリタゾンで治療中の肥満糖尿病KKAyマ
ウスでおこる体重増加を用量依存的に拮抗する」と記載
されている。 5)エジプト.ジェイ.ファルム.サイ.(Egypt.J.Ph
arm.Sci.),vol.29,No.1−4,pp.355−366(1988)
には、「正常および糖尿病ラットにおける食欲抑制薬と
トルブタミドとの相互作用」について記載されている。 6)WO97/27847には、「抗肥満および抗糖尿
病化合物として有用なアセチルフェノール」を「フェン
フルラミン、デキスフェンフルラミン、フェンチラミン
またはβ3アドレナージック受容体アゴニスト」と併用
することが記載されている。これらの公知文献は、本発
明のインスリン抵抗性改善薬と食欲抑制薬とを組み合わ
せること、並びにその効果について記載または示唆する
ものではない。
の成因として、膵インスリン分泌障害と共に、肝および
末梢組織におけるインスリン作用不足(インスリン抵抗
性)が挙げられる。インスリン抵抗性の発症には、スト
レスや肥満など現代の飽食環境が大きく影響しており、
その軽減にはまず食事療法が用いられる。しかし、食事
療法の遵守と継続には患者の精神的苦痛を伴ううえ、期
待通りの成果が上げられない場合が多く、食事療法の補
助薬としてインスリン抵抗性改善薬が用いられ、また高
度肥満併発患者では抗肥満薬が用いられている。ここ
で、インスリン抵抗性改善薬は、インスリン作用を増強
することによって糖尿病患者の血糖を低下させる。な
お、肥満では、脂肪組織の肥大により脂肪細胞自身のイ
ンスリン受容体数が減少するほか、脂肪細胞からTNF
−αなどのインスリン抵抗性惹起性サイトカイン分泌が
亢進することなどによってインスリン抵抗性が増強され
ている。また、脂肪組織におけるインスリン要求量の増
大により膵インスリン分泌は亢進し、その結果、ほとん
どの肥満の場合、高インスリン血症や高脂血症を併発し
ている。一方、食欲抑制薬は、体脂肪を減少させるが、
血糖低下には至らない場合が多い。また、食欲抑制薬
は、例えば依存性、口渇感、便秘、悪心、嘔吐、胃部不
快感、腹部膨満感、めまい、動悸、発疹、GOTまたは
GPT上昇、睡眠障害などの副作用を有することが知ら
れている。
れており、かつ副作用が見られない、医薬として十分に
改良された優れた薬剤の開発が切望されている。
治療効果および副作用等の医薬的性質につき種々検討し
た結果、インスリン抵抗性改善薬と食欲抑制薬とを初め
て組み合わせ、得られる医薬が、予想外にも優れた血糖
低下作用を有するとともに、副作用が見られない等、医
薬品として極めて優れた性質を有していることを初めて
見出した。本発明者らは、この知見に基づいて本発明を
完成するに至った。すなわち、本発明は、 (1)インスリン抵抗性改善薬と食欲抑制薬とを組み合
わせてなる医薬; (2)インスリン抵抗性改善薬が一般式
たは複素環基;Yは−CO−、−CH(OH)−または
−NR3−(ただしR3は置換されていてもよいアルキル
基を示す。)で示される基;mは0または1;nは0、
1または2;XはCHまたはN;Aは結合手または炭素
数1〜7の2価の脂肪族炭化水素基;Qは酸素原子また
は硫黄原子;R1は水素原子またはアルキル基をそれぞ
れ示す。環Eはさらに1〜4個の置換基を有していても
よく、該置換基はR1と結合して環を形成していてもよ
い。LおよびMはそれぞれ水素原子を示すかあるいは互
いに結合して結合手を形成していてもよい。〕で表され
る化合物またはその塩である上記(1)記載の医薬; (3)インスリン抵抗性改善薬が塩酸ピオグリタゾン、
トログリタゾン、ロシグリタゾンまたは4−[4−[2
−(5−メチル−2−フェニルオキサゾール−4−イ
ル)エトキシ]ベンジル]イソオキサゾリジン−3,5
−ジオンである上記(1)記載の医薬; (4)一般式(I)で表される化合物またはその塩が塩
酸ピオグリタゾンである上記(2)記載の医薬; (5)食欲抑制薬が中枢性食欲抑制薬である上記(1)
記載の医薬; (6)中枢性食欲抑制薬がマジンドールである上記
(5)記載の医薬; (7)インスリン抵抗性改善薬が塩酸ピオグリタゾンで
あり、食欲抑制薬がマジンドールである上記(1)記載
の医薬; (8)糖尿病の予防・治療薬である上記(1)記載の医
薬; (9)糖尿病がインスリン非依存型糖尿病である上記
(8)記載の医薬; (10)一般式(I)で表される化合物またはその塩が
トログリタゾンである上記(2)記載の医薬; (11)一般式(I)で表される化合物またはその塩が
ロシグリタゾンまたはそのマレイン酸塩である上記
(2)記載の医薬; (12)糖尿病合併症の予防・治療薬である上記(1)
記載の医薬; (13)耐糖能異常の予防・治療薬である上記(1)記
載の医薬;および (14)インスリン抵抗性改善薬を含有してなり、食欲
抑制薬と併用されることを特徴とする医薬に関する。
薬は、障害を受けているインスリン受容体機能を元に戻
し、インスリンの抵抗性を改善する薬剤であって、その
具体例としては、例えば前記した一般式(I)で表され
る化合物またはその塩が挙げられる。
いてもよい炭化水素基における炭化水素基としては、脂
肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、脂環族−脂肪族炭
化水素基、芳香脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基が
挙げられる。これらの炭化水素基における炭素数は、好
ましくは1〜14である。脂肪族炭化水素基としては、
炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基が好ましい。該脂肪族
炭化水素基としては、例えばメチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec.−ブチ
ル、t.−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチ
ル、t.−ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチ
ル、オクチルなど炭素数1〜8の飽和脂肪族炭化水素基
(例、アルキル基等);例えばビニル、1−プロペニ
ル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3
−ブテニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ペンテ
ニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニ
ル、3−メチル−2−ブテニル、1−ヘキセニル、3−
ヘキセニル、2,4−ヘキサジエニル、5−ヘキセニ
ル、1−ヘプテニル、1−オクテニル、エチニル、1−
プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチ
ニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニ
ル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニ
ル、3−ヘキシニル、2,4−ヘキサジイニル、5−ヘ
キシニル、1−ヘプチニル、1−オクチニルなど炭素数
2〜8の不飽和脂肪族炭化水素基(例、アルケニル基、
アルカジエニル基、アルキニル基、アルカジイニル基
等)が挙げられる。脂環族炭化水素基としては、炭素数
3〜7の脂環族炭化水素基が好ましい。該脂環族炭化水
素基としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、
シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど
炭素数3〜7の飽和脂環族炭化水素基(例、シクロアル
キル基等)および1−シクロペンテニル、2−シクロペ
ンテニル、3−シクロペンテニル、1−シクロヘキセニ
ル、2−シクロヘキセニル、3−シクロヘキセニル、1
−シクロヘプテニル、2−シクロヘプテニル、3−シク
ロヘプテニル、2,4−シクロヘプタジエニルなど炭素
数5〜7の不飽和脂環族炭化水素基(例、シクロアルケ
ニル基、シクロアルカジエニル基等)が挙げられる。
脂環族炭化水素基と脂肪族炭化水素基とが結合したもの
(例、シクロアルキル−アルキル基、シクロアルケニル
−アルキル基等)が挙げられ、なかでも炭素数4〜9の
脂環族−脂肪族炭化水素基が好ましい。該脂環族−脂肪
族炭化水素基としては、例えばシクロプロピルメチル、
シクロプロピルエチル、シクロブチルメチル、シクロペ
ンチルメチル、2−シクロペンテニルメチル、3−シク
ロペンテニルメチル、シクロヘキシルメチル、2−シク
ロヘキセニルメチル、3−シクロヘキセニルメチル、シ
クロヘキシルエチル、シクロヘキシルプロピル、シクロ
ヘプチルメチル、シクロヘプチルエチルなどが挙げられ
る。芳香脂肪族炭化水素基としては、炭素数7〜13の
芳香脂肪族炭化水素基(例、アラルキル基等)が好まし
い。該芳香脂肪族炭化水素基としては、例えばベンジ
ル、フェネチル、1−フェニルエチル、3−フェニルプ
ロピル、2−フェニルプロピル、1−フェニルプロピル
など炭素数7〜9のフェニルアルキル、α−ナフチルメ
チル、α−ナフチルエチル、β−ナフチルメチル、β−
ナフチルエチルなど炭素数11〜13のナフチルアルキ
ルなどが挙げられる。芳香族炭化水素基としては、炭素
数6〜14の芳香族炭化水素基(例、アリール基等)が
好ましい。該芳香族炭化水素基としては、例えばフェニ
ル、ナフチル(α−ナフチル,β−ナフチル)などが挙
げられる。
いてもよい複素環基における複素環基としては、環構成
原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒
素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する
5〜7員の複素環基または縮合環基が挙げられる。縮合
環としては、例えばこのような5〜7員の複素環と、1
ないし2個の窒素原子を含む6員環、ベンゼン環または
1個の硫黄原子を含む5員環との縮合環が挙げられる。
複素環基の具体例としては、例えば2−ピリジル、3−
ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、4−ピリ
ミジニル、5−ピリミジニル、6−ピリミジニル、3−
ピリダジニル、4−ピリダジニル、2−ピラジニル、2
−ピロリル、3−ピロリル、2−イミダゾリル、4−イ
ミダゾリル、5−イミダゾリル、3−ピラゾリル、4−
ピラゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、2−
チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、2−オ
キサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、
1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,2,4−ト
リアゾ−ル−3−イル、1,2,3−トリアゾ−ル−4−
イル、テトラゾ−ル−5−イル、ベンズイミダゾ−ル−
2−イル、インド−ル−3−イル、1H−インダゾ−ル
−3−イル、1H−ピロロ〔2,3−b〕ピラジン−2
−イル、1H−ピロロ〔2,3−b〕ピリジン−6−イ
ル、1H−イミダゾ〔4,5−b〕ピリジン−2−イ
ル、1H−イミダゾ〔4,5−c〕ピリジン−2−イ
ル、1H−イミダゾ〔4,5−b〕ピラジン−2−イ
ル、ベンゾピラニル、ジヒドロベンゾピラニル等が挙げ
られる。該複素環基は、好ましくはピリジル、オキサゾ
リルまたはチアゾリル基である。
および複素環基は、それぞれ置換可能な任意の位置に1
〜5個、好ましくは1〜3個の置換基を有していてもよ
い。該置換基としては、例えば脂肪族炭化水素基、脂環
式炭化水素基、アリール基、芳香族複素環基、非芳香族
複素環基、ハロゲン原子、ニトロ基、置換されていても
よいアミノ基、置換されていてもよいアシル基、置換さ
れていてもよいヒドロキシル基、置換されていてもよい
チオール基、エステル化されていてもよいカルボキシル
基、アミジノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、
スルホ基、シアノ基、アジド基、ニトロソ基が挙げられ
る。脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜15の直鎖
状または分枝状の脂肪族炭化水素基、例えばアルキル
基、アルケニル基、アルキニル基等が挙げられる。アル
キル基の好適な例としては、炭素数1〜10のアルキル
基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、sec.−ブチル、t.−ブチル、ペン
チル、イソペンチル、ネオペンチル、t.−ペンチル、1
−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−
ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメ
チルブチル、2−エチルブチル、ヘキシル、ペンチル、
オクチル、ノニル、デシルなどが挙げられる。アルケニ
ル基の好適な例としては、炭素数2〜10のアルケニル
基、例えばビニル、アリル、イソプロペニル、1−プロ
ペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、
2−ブテニル、3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニ
ル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−
ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メ
チル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニ
ル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル
などが挙げられる。アルキニル基の好適な例としては、
炭素数2〜10のアルキニル基、例えばエチニル、1−
プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチ
ニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニ
ル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニ
ル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニ
ル、5−ヘキシニルなどが挙げられる。
2の飽和または不飽和の脂環式炭化水素基、例えばシク
ロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルカジエ
ニル基などが挙げられる。シクロアルキル基の好適な例
としては、炭素数3〜10のシクロアルキル基、例えば
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シク
ロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシク
ロ〔2.2.1〕ヘプチル、ビシクロ〔2.2.2〕オクチ
ル、ビシクロ〔3.2.1〕オクチル、ビシクロ〔3.2.
2〕ノニル、ビシクロ〔3.3.1〕ノニル、ビシクロ
〔4.2.1〕ノニル、ビシクロ〔4.3.1〕デシルなど
が挙げられる。シクロアルケニル基の好適な例として
は、炭素数3〜10のシクロアルケニル基、例えば2−
シクロペンテン−1−イル、3−シクロペンテン−1−
イル、2−シクロヘキセン−1−イル、3−シクロヘキ
セン−1−イルなどが挙げられる。シクロアルカジエニ
ル基の好適な例としては、炭素数4〜10のシクロアル
カジエニル基、例えば2,4−シクロペンタジエン−1
−イル、2,4−シクロヘキサジエン−1−イル、2,5
−シクロヘキサジエン−1−イルなどが挙げられる。ア
リール基の好適な例としては、炭素数6〜14のアリー
ル基、例えばフェニル、ナフチル(1−ナフチル、2−
ナフチル)、アントリル、フェナントリル、アセナフチ
レニルなどが挙げられる。
ばフリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオ
キサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリ
ル、ピラゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,
4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、
フラザニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4-チ
アジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,3−
トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリ
ル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニ
ル、トリアジニルなどの芳香族単環式複素環基;例えば
ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾ〔b〕チ
エニル、インドリル、イソインドリル、1H−インダゾ
リル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、1,
2−ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、1,
2−ベンゾイソチアゾリル、1H−ベンゾトリアゾリ
ル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリ
ニル、キノキサリニル、フタラジニル、ナフチリジニ
ル、プリニル、プテリジニル、カルバゾリル、α−カル
ボリニル、β−カルボリニル、γ−カルボリニル、アク
リジニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェ
ナジニル、フェノキサチイニル、チアントレニル、フェ
ナトリジニル、フェナトロリニル、インドリジニル、ピ
ロロ〔1,2−b〕ピリダジニル、ピラゾロ〔1,5−
a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2−a〕ピリジル、イミ
ダゾ〔1,5−a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2−b〕ピ
リダジニル、イミダゾ〔1,2−a〕ピリミジニル、1,
2,4−トリアゾロ〔4,3−a〕ピリジル、1,2,4−
トリアゾロ〔4,3−b〕ピリダジニルなどの芳香族縮
合複素環基などが挙げられる。
えばオキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエ
タニル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、チオラニ
ル、ピペリジル、テトラヒドロピラニル、モルホリニ
ル、チオモルホリニル、ピペラジニル、ピロリジノ、ピ
ペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノなどが挙げられ
る。ハロゲン原子の例としてはフッ素、塩素、臭素およ
びヨウ素が挙げられる。置換されていてもよいアミノ基
において、置換されたアミノ基としては、N−モノ置換
アミノ基およびN,N−ジ置換アミノ基が挙げられる。
該置換アミノ基としては、例えばC1-10アルキル基、C
2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、芳香族基、複
素環基またはC1-10アシル基を、1個または2個置換基
として有するアミノ基(例、メチルアミノ、ジメチルア
ミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、ジブチルアミ
ノ、ジアリルアミノ、シクロヘキシルアミノ、フェニル
アミノ、N−メチル−N−フェニルアミノ、アセチルア
ミノ、プロピオニルアミノ、ベンゾイルアミノ、ニコチ
ノイルアミノ等)が挙げられる。
シル基としては、例えば炭素数1〜13のアシル基、例
えば炭素数1〜10のアルカノイル基、炭素数3〜10
のアルケノイル基、炭素数4〜10のシクロアルカノイ
ル基、炭素数4〜10のシクロアルケノイル基、炭素数
6〜12の芳香族カルボニル基等が挙げられる。炭素数
1〜10のアルカノイル基の好適な例としては、例えば
ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブ
チリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサ
ノイル、ヘプタノイル、オクタノイルなどが挙げられ
る。炭素数3〜10のアルケノイル基の好適な例として
は、例えばアクリロイル、メタクリロイル、クロトノイ
ル、イソクロトノイル等が挙げられる。炭素数4〜10
のシクロアルカノイル基の好適な例としては、例えばシ
クロブタンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シ
クロヘキサンカルボニル、シクロヘプタンカルボニル等
が挙げられる。炭素数4〜10のシクロアルケノイル基
の好適な例としては、例えば2−シクロヘキセンカルボ
ニル等が挙げられる。炭素数6〜12の芳香族カルボニ
ル基の好適な例としては、例えばベンゾイル、ナフトイ
ル、ニコチノイル等が挙げられる。置換されたアシル基
における置換基としては、例えば炭素数1〜3のアルキ
ル基、例えば炭素数1〜3のアルコキシ基、ハロゲン原
子(例、塩素,フッ素,臭素など)、ニトロ基、ヒドロ
キシル基、アミノ基等が挙げられる。
いて、置換されたヒドロキシル基としては、例えばアル
コキシ基、シクロアルキルオキシ基、アルケニルオキシ
基、シクロアルケニルオキシ基、アラルキルオキシ基、
アシルオキシ基、アリールオキシ基等が挙げられる。ア
ルコキシ基の好適な例としては、炭素数1〜10のアル
コキシ基、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イ
ソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec.−ブトキ
シ、t.−ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキ
シ、ネオペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオ
キシ、ノニルオキシ等が挙げられる。シクロアルキルオ
キシ基の好適な例としては、炭素数3〜10のシクロア
ルキルオキシ基、例えばシクロブトキシ、シクロペンチ
ルオキシ、シクロヘキシルオキシ等が挙げられる。アル
ケニルオキシ基の好適な例としては、炭素数2〜10の
アルケニルオキシ基、例えばアリル(allyl)オキシ、
クロチルオキシ、2−ペンテニルオキシ、3−ヘキセニ
ルオキシ等が挙げられる。シクロアルケニルオキシ基の
好適な例としては、炭素数3〜10のシクロアルケニル
オキシ基、例えば2−シクロペンテニルオキシ、2−シ
クロヘキセニルオキシ等が挙げられる。アラルキルオキ
シ基の好適な例としては、炭素数7〜10のアラルキル
オキシ基、例えばフェニル−C1-4アルキルオキシ
(例、ベンジルオキシ、フェネチルオキシなど)等が挙
げられる。アシルオキシ基の好適な例としては、炭素数
2〜13のアシルオキシ基、さらに好ましくは炭素数2
〜4のアルカノイルオキシ基(例、アセチルオキシ、プ
ロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、イソブチリルオキ
シなど)等が挙げられる。アリールオキシ基の好適な例
としては、炭素数6〜14のアリールオキシ基、例えば
フェノキシ、ナフチルオキシ等が挙げられる。該アリー
ルオキシ基は、1ないし2個の置換基を有していてもよ
く、このような置換基としては、例えばハロゲン原子
(例、塩素,フッ素,臭素など)等が挙げられる。置換
されたアリールオキシ基としては、例えば4−クロロフ
ェノキシ等が挙げられる。
て、置換されたチオール基としては、例えばアルキルチ
オ基、シクロアルキルチオ基、アルケニルチオ基、シク
ロアルケニルチオ基、アラルキルチオ基、アシルチオ
基、アリールチオ基などが挙げられる。アルキルチオ基
の好適な例としては、炭素数1〜10のアルキルチオ
基、例えばメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イ
ソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、sec.−
ブチルチオ、t.−ブチルチオ、ペンチルチオ、イソペン
チルチオ、ネオペンチルチオ、ヘキシルチオ、ヘプチル
チオ、ノニルチオ等が挙げられる。シクロアルキルチオ
基の好適な例としては、炭素数3〜10のシクロアルキ
ルチオ基、例えばシクロブチルチオ、シクロペンチルチ
オ、シクロヘキシルチオ等が挙げられる。アルケニルチ
オ基の好適な例としては、炭素数2〜10のアルケニル
チオ基、例えばアリル(allyl)チオ、クロチルチオ、
2−ペンテニルチオ、3−ヘキセニルチオ等が挙げられ
る。シクロアルケニルチオ基の好適な例としては、炭素
数3〜10のシクロアルケニルチオ基、例えば2−シク
ロペンテニルチオ、2−シクロヘキセニルチオ等が挙げ
られる。アラルキルチオ基の好適な例としては、炭素数
7〜10のアラルキルチオ基、例えばフェニル−C1-4
アルキルチオ(例、ベンジルチオ、フェネチルチオな
ど)等が挙げられる。アシルチオ基の好適な例として
は、炭素数2〜13のアシルチオ基、さらに好ましくは
炭素数2〜4のアルカノイルチオ基(例、アセチルチ
オ、プロピオニルチオ、ブチリルチオ、イソブチリルチ
オなど)等が挙げられる。アリールチオ基の好適な例と
しては、炭素数6〜14のアリールチオ基、例えばフェ
ニルチオ、ナフチルチオ等が挙げられる。該アリールチ
オ基は、1ないし2個の置換基を有していてもよく、こ
のような置換基としては、例えばハロゲン原子(例、塩
素,フッ素,臭素など)等が挙げられる。置換されたア
リールチオ基としては、例えば4−クロロフェニルチオ
等が挙げられる。
基としては、例えばアルコキシカルボニル基、アラルキ
ルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基等
が挙げられる。アルコキシカルボニル基の好適な例とし
ては、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、例えば
メトキシカルボニル,エトキシカルボニル,プロポキシ
カルボニル,ブトキシカルボニル等が挙げられる。アラ
ルキルオキシカルボニル基の好適な例としては、炭素数
8〜10のアラルキルオキシカルボニル基、例えばベン
ジルオキシカルボニル等が挙げられる。アリールオキシ
カルボニル基の好適な例としては、炭素数7〜15のア
リールオキシカルボニル基、例えばフェノキシカルボニ
ル,p−トリルオキシカルボニル等が挙げられる。Rで
示される炭化水素基および複素環基における置換基は、
好ましくは炭素数1〜10のアルキル基、芳香族複素環
基、炭素数6〜14のアリール基であり、さらに好まし
くはC1-3アルキル,フリル,チエニル,フェニル,ナ
フチルである。
および複素環基上の置換基は、それらが脂環式炭化水素
基,アリール基,芳香族複素環基または非芳香族複素環
基であるときはさらにそれぞれ適当な置換基を1個以
上、好ましくは1〜3個有していてもよく、このような
置換基としては、例えば炭素数1〜6のアルキル基、炭
素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル
基、炭素数3〜7のシクロアルキル基、炭素数6〜14
のアリール基、芳香族複素環基(例、チエニル,フリ
ル,ピリジル,オキサゾリル,チアゾリルなど)、非芳
香族複素環基(例、テトラヒドロフリル,モルホリノ,
チオモルホリノ,ピペリジノ,ピロリジノ,ピペラジノ
など)、炭素数7〜9のアラルキル基、アミノ基、N−
モノ−C1-4アルキルアミノ基、N,N−ジ−C1-4アル
キルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基(例、ア
セチルアミノ,プロピオニルアミノ,ベンゾイルアミノ
など)、アミジノ基、炭素数2〜8のアシル基(例、炭
素数2〜8のアルカノイル基など)、カルバモイル基、
N−モノ−C1-4アルキルカルバモイル基、N,N−ジ
−C1-4アルキルカルバモイル基、スルファモイル基、
N−モノ−C1-4アルキルスルファモイル基、N,N−
ジ−C1-4アルキルスルファモイル基、カルボキシル
基、炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基、ヒドロキ
シル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数2〜5の
アルケニルオキシ基、炭素数3〜7のシクロアルキルオ
キシ基、炭素数7〜9のアラルキルオキシ基、炭素数6
〜14のアリールオキシ基、メルカプト基、炭素数1〜
4のアルキルチオ基、炭素数7〜9のアラルキルチオ
基、炭素数6〜14のアリールチオ基、スルホ基、シア
ノ基、アジド基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子
などが挙げられる。一般式(I)中、Rは、好ましくは
置換されていてもよい複素環基である。Rは、さらに好
ましくはC1-3アルキル,フリル,チエニル,フェニル
およびナフチルから選ばれる1ないし3個の置換基を有
していてもよいピリジル,オキサゾリルまたはチアゾリ
ル基である。
(OH)−または−NR3−(ただしR3は置換されてい
てもよいアルキル基を示す。)を示すが、−CH(O
H)−または−NR3−が好ましい。ここにおいて、R3
で示される置換されていてもよいアルキル基におけるア
ルキル基としては、炭素数1〜4のアルキル基、例えば
メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,イ
ソブチル,sec.−ブチル,t.−ブチルなどが挙げられ
る。また、置換基としては、例えばハロゲン原子(例、
フッ素,塩素,臭素,ヨウ素),炭素数1〜4のアルコ
キシ基(例、メトキシ,エトキシ,プロポキシ,ブトキ
シ,イソブトキシ,sec.−ブトキシ,t.−ブトキシな
ど),ヒドロキシル基,ニトロ基,炭素数1〜4のアシ
ル基(例、ホルミル,アセチル,プロピオニルなど)な
どが挙げられる。mは、0または1を示すが、好ましく
は0である。nは、0,1または2を示すが、好ましく
は0または1である。Xは、CHまたはNを示すが、好
ましくはCHである。
数1〜7の2価の脂肪族炭化水素基を示す。該脂肪族炭
化水素基は、直鎖状または分枝状のいずれでもよく、ま
た飽和または不飽和のいずれでもよい。その具体例とし
ては、例えば−CH2−,−CH(CH3)−,−(CH
2)2−,−CH(C2H5)−,−(CH2)3−,−(C
H2)4−,−(CH2)5−,−(CH2)6−,−(CH
2)7−などの飽和のもの、例えば−CH=CH−,−C
(CH3)=CH−,−CH=CH−CH2−,−C(C
2H5)=CH−,−CH2−CH=CH−CH2−,−C
H2−CH2−CH=CH−CH2−,−CH=CH−C
H=CH−CH2−,−CH=CH−CH=CH−CH
=CH−CH2−などの不飽和のものが挙げられる。A
は、好ましくは結合手または炭素数1〜4の2価の脂肪
族炭化水素基であり、該脂肪族炭化水素基は、さらに飽
和であることが好ましい。Aは、さらに好ましくは結合
手または−(CH2)2−である。R1で示されるアルキ
ル基としては、前記したR3におけるアルキル基と同様
のものが用いられる。R1は、好ましくは水素原子であ
る。
た、環Eは、置換可能な任意の位置に、さらに1ないし
4個の置換基を有していてもよい。このような置換基と
しては、アルキル基、置換されていてもよいヒドロキシ
ル基,ハロゲン原子,置換されていてもよいアシル基,
ニトロ基および置換されていてもよいアミノ基が挙げら
れる。これらは、いずれも前述のRで示される炭化水素
基および複素環基の置換基として述べたものと同様のも
のが用いられる。
てもよいヒドロキシル基,ハロゲン原子,置換されてい
てもよいアシル基,ニトロ基または置換されていてもよ
いアミノ基を示す。〕を示す。R2で示されるアルキル
基,置換されていてもよいヒドロキシル基,ハロゲン原
子,置換されていてもよいアシル基,および置換されて
いてもよいアミノ基としては、いずれも前述のRで示さ
れる炭化水素基および複素環基の置換基として述べたも
のと同様のものが挙げられる。R2は、好ましくは水素
原子、置換されていてもよいヒドロキシル基またはハロ
ゲン原子である。R2は、さらに好ましくは水素原子ま
たは置換されていてもよいヒドロキシル基であり、特に
好ましくは水素原子または炭素数1〜4のアルコキシ基
である。
あるいは互いに結合して結合手を示すが、好ましくは水
素原子である。ここで、LとMが互いに結合して結合手
を形成する化合物には、アゾリジンジオン環の5位の二
重結合に関し、(E)体および(Z)体が存在する。ま
た、LおよびMがそれぞれ水素原子を示す化合物には、
アゾリジンジオン環の5位の不斉炭素による(R)−体
および(S)−体の光学異性体が存在し、該化合物は、
これら(R)−体および(S)−体の光学活性体および
ラセミ体を含む。
例としては、例えば、RがC1-3アルキル,フリル,チ
エニル,フェニルおよびナフチルから選ばれる1ないし
3個の置換基を有していてもよいピリジル,オキサゾリ
ルまたはチアゾリル基;mが0;nが0または1;Xが
CH;Aが結合手または−(CH2)2−;R1が水素原
子;環Eすなわち部分構造式
Mが水素原子である化合物が挙げられる。
としては、例えば5−〔4−〔2−(5−エチル−2−
ピリジル)エトキシ〕ベンジル〕−2,4−チアゾリジ
ンジオン (一般名:ピオグリタゾン);5−〔〔4−
〔(3,4−ジヒドロ−6−ヒドロキシ−2,5,7,8−
テトラメチル−2H−1−ベンゾピラン−2−イル)メ
トキシ〕フェニル〕メチル〕−2,4−チアゾリジンジ
オン (一般名:トログリタゾン/CS−045);5
−〔〔4−〔2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エ
トキシ〕フェニル〕メチル〕−2,4−チアゾリジンジ
オン (一般名:ロシグリタゾン/BRL−4965
3);5−〔3−〔4−(5−メチル−2−フェニル−
4−チアゾリルメトキシ)フェニル〕プロピル〕−2,
4−オキサゾリジンジオンなどが挙げられる。一般式
(I)で表される化合物は、特に好ましくはピオグリタ
ゾンである。
は、薬理学的に許容し得る塩、例えば無機塩基との塩、
有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性
または酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。無機塩基
との塩の好適な例としては、例えばナトリウム,カリウ
ムなどのアルカリ金属、カルシウム,マグネシウムなど
のアルカリ土類金属、ならびにアルミニウム、アンモニ
ウムなどとの塩が挙げられる。有機塩基との塩の好適な
例としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシル
アミン、N,N−ジベンジルエチレンジアミンなどとの
塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例
えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩
が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例え
ばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュウ
酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ
酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トル
エンスルホン酸などとの塩が挙げられる。塩基性アミノ
酸との塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジ
ン、オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸と
の塩の好適な例としては、例えばアスパラギン酸、グル
タミン酸などとの塩が挙げられる。
塩は、好ましくは塩酸ピオグリタゾン、トログリタゾン
またはロシグリタゾン(またはそのマレイン酸塩)であ
り、特に好ましくは塩酸ピオグリタゾンである。
塩は、例えば特開昭55−22636(EP−A 82
03)、特開昭60−208980(EP−A 155
845)、特開昭61−286376(EP−A 20
8420)、特開昭61−85372(EP−A 17
7353)、特開昭61−267580(EP−A19
3256)、特開平5−86057(WO 92/18
501)、特開平7−82269(EP−A 6052
28)、特開平7−101945(EP−A61274
3)、EP−A−643050、EP−A−71065
9等に記載の方法あるいはそれに準ずる方法により製造
することができる。
薬としては、上記した以外に、さらに例えば(±)−4
−[4−[2−(5−メチル−2−フェニルオキサゾー
ル−4−イル)エトキシ]ベンジル]イソオキサゾリジ
ン−3,5−ジオン (JTT−501)またはその
塩;5−〔〔3,4−ジヒドロ−2−(フェニルメチ
ル)−2H−1−ベンゾピラン−6−イル〕メチル〕−
2,4−チアゾリジンジオン (一般名:エングリタゾ
ン)またはその塩(好ましくはナトリウム塩);5−
〔〔4−〔3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキ
サゾリル)−1−オキソプロピル〕フェニル〕メチル〕
−2,4−チアゾリジンジオン (一般名:ダルグリタ
ゾン/CP−86325)またはその塩(好ましくはナ
トリウム塩);5−〔2−(5−メチル−2−フェニル
−4−オキサゾリルメチル)ベンゾフラン−5−イルメ
チル〕−2,4−オキサゾリジンジオン (CP−92
768)またはその塩;5−(2−ナフタレニルスルフ
ォニル)−2,4−チアゾリジンジオン (AY−31
637)またはその塩;4−〔(2−ナフタレニル)メ
チル〕−3H−1,2,3,5−オキサチアジアゾール−
2−オキシド (AY−30711)またはその塩;5
−〔〔6−(2−フルオロベンジルオキシ)−2−ナフ
チル〕メチル〕−2,4−チアゾリジンジオン (MC
C−555)またはその塩;(±)−[5−[(2,4
−ジオキソチアゾリジン−5−イル)メチル]−2−メ
トキシ−N−[[4−(トリフルオロメチル)フェニ
ル]メチル]ベンズアミド (AHG−255)または
その塩;4−[1−(3,5,5,8,8−ペンタメチ
ル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イ
ル)エテニル]安息香酸 (LGD1069)またはそ
の塩;6−[1−(3,5,5,8,8−ペンタメチル
−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イ
ル)シクロプロピル]ニコチン酸 (LG10026
8)またはその塩;1,4−ビス[4−[(3,5−ジ
オキソ−1,2,4−オキサジアゾリジン−2−イル)
メチル]フェノキシ]−2−ブテン (YM−440)
またはその塩なども挙げられる。これらの化合物の塩と
しては、前記した一般式(I)で表される化合物の塩と
同様のものが用いられる。インスリン抵抗性改善薬は、
好ましくは塩酸ピオグリタゾン、トログリタゾン、ロシ
グリタゾン(またはそのマレイン酸塩)または(±)−
4−[4−[2−(5−メチル−2−フェニルオキサゾ
ール−4−イル)エトキシ]ベンジル]イソオキサゾリ
ジン−3,5−ジオンであり、特に好ましくは塩酸ピオ
グリタゾンである。
たは間接的に作用することによって、食欲を抑制する薬
剤であって、その具体例としては、例えば中枢性食欲抑
制薬、および生理活性ペプチド関連物質が挙げられる。
ここで、中枢性食欲抑制薬は、α−アドレナリン受容
体、β−アドレナリン受容体、ドーパミン受容体または
セロトニン受容体に作用することによって、食欲を抑制
する薬剤である。該中枢性食欲抑制薬の好適な例として
は、例えばα−アドレナリン受容体アンタゴニスト
(例、ヨヒンビンなど)、β−アドレナリン受容体アゴ
ニスト(例、マジンドール、アンフェタミン、デキスト
ロアンフェタミン、フェンテルミン、ベンズフェタミ
ン、メタアンフェタミン、フェンジメトラジン、フェン
メトラジン、ジエチルプロピオン、シブトラミン、フェ
ニルプロパノールアミン、クロベンゾレックスなど)、
ドーパミン受容体アゴニスト(例、ER-230、ドプレキシ
ン(Doprexin)など)、セロトニン受容体アゴニスト
(例、デクスフェンフルラミン、フェンフルラミンな
ど)、5−HTアゴニスト(例、(+)ノルフェンフル
ラミン、セルトラリン(Sertraline)など)、シメチジ
ン(cimetidine)、エルゴセット(ergoset)などが挙
げられる。
中枢に対して直接的または間接的に作用することによっ
て、食欲を抑制する生理活性ペプチドあるいはそのアナ
ログ、該生理活性ペプチドのアゴニストあるいはアンタ
ゴニストなどが挙げられる。該生理活性ペプチド関連物
質の好適な例としては、例えばレプチンおよびそのアナ
ログ、レプチン受容体アゴニスト、レプチン抵抗性改善
剤、ニューロペプチドY(NPY/neuropeptide Y)ア
ンタゴニスト(例、NGD-95-1、SR-120819-A、PD-16017
0、1229-U-91など)、コレシストキニン(CCK)アゴ
ニスト(例、FPL-15849、GW-5823、GW-7178、GI-24857
3、AR-R-19021など)、グルカゴン様ペプチド1(GL
P−1/glucagon-like peptide 1)あるいはそのアナ
ログまたはそのアゴニスト(例、AZM-134など)、ガラ
ニン(galannin)アンタゴニスト、グルカゴンアゴニス
ト、メラニン−コンセントレイティングホルモン(MC
H/melanin-concentrating hormone)アゴニスト、メ
ラノコルチン(melanocortin)アゴニスト(特にメラコ
ルチン4(melacortin 4)受容体(MC4R)アゴニス
ト、MC4R/MC3R混合アゴニスト)、エンテロス
タチン(enterostatin)アゴニスト、トリペプチジルペ
プチダーゼII阻害薬(例、UCL-1397など)、コルチコト
ロピン放出ホルモンあるいはそのアナログまたはそのア
ゴニスト(例、ウロコルチンなど)などが挙げられる。
食欲抑制薬は、好ましくは中枢性食欲抑制薬であり、さ
らに好ましくはβ−アドレナリン受容体アゴニストであ
り、特に好ましくはマジンドールである。
改善薬が塩酸ピオグリタゾンであり、食欲抑制薬がマジ
ンドールである医薬が特に好適に用いられる。本発明の
医薬は、糖尿病の予防・治療薬として用いられる。ここ
で、糖尿病の種類としては、例えばインスリン依存型糖
尿病、インスリン非依存型糖尿病などが挙げられ、本発
明の医薬は、とりわけインスリン非依存型糖尿病に対し
て好適に用いられる。また、本発明の医薬は、糖尿病性
合併症(例、神経障害、腎症、網膜症、大血管障害、冠
動脈疾患、骨減少症など)の予防・治療薬として用いら
れる。さらに、本発明の医薬は、耐糖能異常(Impaired
Glucose Tolerance)の予防・治療薬として用いられ
る。ここで、耐糖能異常の定義については、WHO(世
界保健機構)から、75g経口ブドウ糖負荷試験(75
gOGTT)における判定基準が提唱されている。この
判定基準によれば、耐糖能異常とは、空腹時血糖値(静
脈血漿におけるグルコース濃度)が140mg/dl未
満であり、かつ、1夜絶食後に75g経口ブドウ糖負荷
試験を行った場合の2時間後血糖値(静脈血漿における
グルコース濃度)が140から199mg/dlを示す
状態である。なお、糖尿病とは、空腹時血糖値(静脈血
漿におけるグルコース濃度)が140mg/dl以上で
あり、かつ、1夜絶食後に75g経口ブドウ糖負荷試験
を行った場合の2時間後血糖値(静脈血漿におけるグル
コース濃度)が200mg/dl以上を示す状態であ
る。
にADA(米国糖尿病学会)から、1998年にWHO
から、新たな判定基準が報告されている。これらの報告
によれば、糖尿病とは、空腹時血糖値(静脈血漿におけ
るグルコース濃度)が126mg/dl以上であり、か
つ、1夜絶食後に75g経口ブドウ糖負荷試験を行った
場合の2時間後血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃
度)が200mg/dl以上を示す状態である。また、
上記報告によれば、耐糖能異常とは、空腹時血糖値(静
脈血漿におけるグルコース濃度)が126mg/dl未
満であり、かつ、1夜絶食後に75g経口ブドウ糖負荷
試験を行った場合の2時間後血糖値(静脈血漿における
グルコース濃度)が140mg/dl以上200mg/
dl未満を示す状態である。さらに、ADAの報告によ
れば、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃
度)が110mg/dl以上126mg/dl未満の状
態をIFG(Impaired Fasting Glucose)と呼ぶ。一
方、WHOの報告によれば、該IFG(Impaired Fast
ing Glucose)のうち、1夜絶食後に75g経口ブドウ
糖負荷試験を行った場合の2時間後血糖値(静脈血漿に
おけるグルコース濃度)が140mg/dl未満である
状態をIFG(Impaired Fasting Glycemia)と呼
ぶ。本発明の医薬は、上記した新たな判定基準により決
定される糖尿病、耐糖能異常、IFG(Impaired Fast
ing Glucose)およびIFG(Impaired FastingGlyce
mia)の予防・治療薬としても用いられる。さらに、本
発明の医薬は、耐糖能異常、IFG(Impaired Fastin
g Glucose)またはIFG(Impaired Fasting Glyce
mia)から糖尿病への進展を防止することもできる。
ンスリン血症、肥満、過食症、高血圧、心血管疾患
(例、アテローム性動脈硬化症など)、多嚢胞性卵巣症
候群、妊娠糖尿病、膵炎、糸球体腎炎、糸球体硬化症、
高血圧性腎硬化症などの疾患、あるいはこれらの疾患の
うちのいくつかを併せ持つ症候群(例、シンドローム
X、内臓肥満症候群など)の予防・治療薬としても用い
られる。
ン抵抗性改善薬と食欲抑制薬とを組み合わせることによ
り得られ、これらの活性成分は、別々にあるいは同時
に、薬理学的に許容される担体と自体公知の手段[製剤
技術分野において慣用の手段、例えば日本薬局方(例え
ば第13改正)に記載の手段等]にしたがって混合する
ことによって製剤化されていてもよい。本発明の医薬ま
たはその各活性成分の剤形としては、例えば錠剤、カプ
セル剤(ソフトカプセル、マイクロカプセルを含む)、
散剤、顆粒剤、シロップ剤等の経口剤;および注射剤
(例、皮下注射剤,静脈内注射剤,筋肉内注射剤,腹腔
内注射剤等)、外用剤(例、経鼻投与製剤,経皮製剤,
軟膏剤等)、坐剤(例、直腸坐剤,膣坐剤等)、ペレッ
ト、点滴剤等の非経口剤が挙げられる。
ついて具体的に説明する。経口剤は、活性成分に、例え
ば賦形剤(例、乳糖,白糖,デンプン,D−マンニトー
ル,キシリトール,ソルビトール,エリスリトール,結
晶セルロース,軽質無水ケイ酸など)、崩壊剤(例、炭
酸カルシウム,デンプン,カルボキシメチルセルロー
ス,カルボキシメチルセルロースカルシウム,低置換度
ヒドロキシプロピルセルロース,クロスカルメロースナ
トリウム,カルボキシメチルスターチナトリウム,軽質
無水ケイ酸など)、結合剤(例、α化デンプン,アラビ
アゴム,カルボキシメチルセルロース,ヒドロキシプロ
ピルセルロース,ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス,ポリビニルピロリドン,結晶セルロース,メチルセ
ルロース,白糖,D−マンニトール,トレハロース,デ
キストリンなど)または滑沢剤(例、タルク,ステアリ
ン酸マグネシウム,ステアリン酸カルシウム,コロイド
シリカ,ポリエチレングリコール6000など)などを
添加して圧縮成形することにより製造される。また、経
口剤には、活性成分の溶解促進を目的として、塩酸,リ
ン酸,マロン酸,コハク酸,DL−リンゴ酸,酒石酸,
マレイン酸,フマル酸,クエン酸等の酸類または炭酸ナ
トリウム,炭酸水素ナトリウム,クエン酸ナトリウム,
酒石酸ナトリウム等の塩基を添加してもよい。
徐放化を目的として、自体公知の方法により、経口剤に
コーティングを行ってもよい。コーティング剤として
は、例えば腸溶性ポリマー(例、酢酸フタル酸セルロー
ス、メタアクリル酸コポリマーL、メタアクリル酸コポ
リマーLD、メタアクリル酸コポリマーS、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースアセテートサクシネート、カルボ
キシメチルエチルセルロース等)、胃溶性ポリマー
(例、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテー
ト、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーE
等)、水溶性ポリマー(例、ヒドロキシプロピルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等)、水不
溶性ポリマー(例、エチルセルロース、アミノアルキル
メタアクリレートコポリマーRS、アクリル酸エチル・
メタアクリル酸メチル共重合体等)、ワックスなどが用
いられる。コーティングを行う場合、上記コーティング
剤とともに、ポリエチレングリコール等の可塑剤、酸化
チタン,三二酸化鉄等の遮光剤を用いてもよい。
ン(Tween)80(アトラスパウダー社製、米国),HC
O 60(日光ケミカルズ製),ポリエチレングリコー
ル,カルボキシメチルセルロース,アルギン酸ナトリウ
ムなど)、保存剤(例、メチルパラベン,プロピルパラ
ベン,ベンジルアルコール,クロロブタノール,フェノ
ール等)、等張化剤(例、塩化ナトリウム,グリセリ
ン,D−ソルビトール,D−マンニトール,キシリトー
ル,ブドウ糖,果糖等)などと共に、水性溶剤(例、蒸
留水,生理的食塩水,リンゲル液等)あるいは油性溶剤
(例、オリーブ油,ゴマ油,綿実油,コーン油などの植
物油;プロピレングリコール,マクロゴール,トリカプ
リリン等)などに溶解、懸濁あるいは乳化することによ
り製造される。この際、所望により、溶解補助剤(例、
サリチル酸ナトリウム,酢酸ナトリウム,ポリエチレン
グリコール,プロピレングリコール,D−マンニトー
ル,トレハロース,安息香酸ベンジル,エタノール,ト
リスアミノメタン,コレステロール,トリエタノールア
ミン,炭酸ナトリウム,クエン酸ナトリウム等)、懸濁
化剤(例、ステアリルトリエタノールアミン,ラウリル
硫酸ナトリウム,ラウリルアミノプロピオン酸,レシチ
ン,塩化ベンザルコニウム,塩化ベンゼトニウム,モノ
ステアリン酸グリセリンなどの界面活性剤;ポリビニル
アルコール,ポリビニルピロリドン,カルボキシメチル
セルロースナトリウム,メチルセルロース,ヒドロキシ
メチルセルロース,ヒドロキシエチルセルロース,ヒド
ロキシプロピルセルロースなどの親水性高分子等)、緩
衝化剤(例、リン酸塩,酢酸塩,炭酸塩,クエン酸塩な
どの緩衝液等)、安定剤(例、ヒト血清アルブミン
等)、無痛化剤(例、プロピレングリコール,塩酸リド
カイン,ベンジルアルコール等)、防腐剤(例、パラオ
キシ安息香酸エステル類,クロロブタノール,塩化ベン
ザルコニウム,ベンジルアルコール,フェネチルアルコ
ール,デヒドロ酢酸,ソルビン酸等)等の添加物を用い
てもよい。
液状の組成物とすることにより製造される。例えば、上
記固状の組成物は、活性成分をそのまま、あるいは賦形
剤(例、乳糖,D−マンニトール,デンプン,結晶セル
ロース,白糖など)、増粘剤(例、天然ガム類,セルロ
ース誘導体,アクリル酸重合体など)などを添加、混合
して粉状とすることにより製造される。上記液状の組成
物は、注射剤の場合とほとんど同様にして製造される。
半固状の組成物は、水性または油性のゲル剤、あるいは
軟膏状のものがよい。また、これらの組成物は、いずれ
もpH調節剤(例、リン酸,クエン酸,塩酸,水酸化ナ
トリウムなど)、防腐剤(例、パラオキシ安息香酸エス
テル類,クロロブタノール,塩化ベンザルコニウム,ベ
ンジルアルコール,フェネチルアルコール,デヒドロ酢
酸,ソルビン酸など)などを含んでいてもよい。
状、半固状あるいは液状の組成物とすることにより製造
される。該組成物の製造の際に用いられる油性基剤とし
ては、例えば高級脂肪酸のグリセリド〔例、カカオ脂,
ウイテプゾル類(ヒュルス アクチエンゲゼルシャフト
社製、ドイツ)など〕、中級脂肪酸トリグリセライド
〔例、ミグリオール類(ヒュルス アクチエンゲゼルシ
ャフト社製、ドイツ)など〕、植物油(例、ゴマ油,大
豆油,綿実油など)などが挙げられる。水性基剤として
は、例えばポリエチレングリコール類,プロピレングリ
コールなどが挙げられる。また、水性ゲル基剤として
は、例えば天然ガム類,セルロース誘導体,ビニール重
合体,アクリル酸重合体などが挙げられる。
ず、投与時にインスリン抵抗性改善薬と食欲抑制薬とが
組み合わされていればよい。このような投与形態として
は、例えば、1)インスリン抵抗性改善薬と食欲抑制薬
とを同時に製剤化して得られる単一の製剤の投与、2)
インスリン抵抗性改善薬と食欲抑制薬とを別々に製剤化
して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与、
3)インスリン抵抗性改善薬と食欲抑制薬とを別々に製
剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差
をおいての投与、4)インスリン抵抗性改善薬と食欲抑
制薬とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる
投与経路での同時投与、5)インスリン抵抗性改善薬と
食欲抑制薬とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の
異なる投与経路での時間差をおいての投与(例えば、イ
ンスリン抵抗性改善薬、食欲抑制薬の順序での投与、あ
るいは逆の順序での投与)などが挙げられる。なかで
も、上記2)または3)が好ましい。さらに具体的に
は、インスリン抵抗性改善薬および食欲抑制薬を別々に
錠剤などの経口剤とし、該経口剤を同時に、または時間
差をおいて投与することが好ましい。
(例、ヒト,マウス,ラット,ウサギ,イヌ,ネコ,ウ
シ,ウマ,ブタ,サル等)に対し、経口的または非経口
的に安全に用いられる。本発明の医薬の投与量は、個々
の薬剤の投与量に準ずればよく、投与対象,投与対象の
年齢および体重,症状,投与時間,剤形,投与方法,薬
剤の組み合わせ等により、適宜選択することができる。
インスリン抵抗性改善薬および食欲抑制薬の投与量は、
臨床上用いられる用量を基準として適宜選択することも
できる。例えばインスリン抵抗性改善薬を成人糖尿病患
者(体重50kg)に投与する場合、1日あたりの投与
量は、通常0.01〜1000mg、好ましくは0.1〜5
00mgであり、この量を1日1ないし数回に分けて投与
することができる。とりわけインスリン抵抗性改善薬と
して塩酸ピオグリタゾンを用いる場合、塩酸ピオグリタ
ゾンの1日あたりの投与量は、通常7.5〜60mg、
好ましくは15〜45mgである。また、インスリン抵
抗性改善薬としてトログリタゾンを用いる場合、トログ
リタゾンの1日あたりの投与量は、通常100〜100
0mg、好ましくは200〜600mgである。インス
リン抵抗性改善薬としてロシグリタゾン(またはそのマ
レイン酸塩)を用いる場合、ロシグリタゾンの1日あた
りの投与量は、通常1〜12mg、好ましくは2〜12
mgである。食欲抑制薬を成人糖尿病患者(体重50k
g)に投与する場合、1日あたりの投与量は、通常0.
01〜1000mg、好ましくは0.1〜500mgであ
る。とりわけ食欲抑制薬としてマジンドールを用いる場
合、マジンドールの1日あたりの投与量は、通常0.1
〜5mg、好ましくは1〜3mgである。
改善薬と食欲抑制薬との配合比は、投与対象,投与対象
の年齢および体重,症状,投与時間,剤形,投与方法,
薬剤の組み合わせ等により、適宜選択することができ
る。例えばインスリン抵抗性改善薬1重量部に対し、食
欲抑制薬を通常0.0001〜0.2重量部程度、好ま
しくは0.001〜0.02重量部程度用いればよい。
合、インスリン抵抗性改善薬または食欲抑制薬の単独投
与に比べて、優れた医薬的性質が得られ、例えば患者の
体重減少傾向がみられる。また、本発明の医薬は、例え
ば依存性、口渇感、便秘、悪心、嘔吐、胃部不快感、腹
部膨満感、めまい、動悸、発疹、GOTまたはGPT上
昇、睡眠障害などの副作用がみられない。
または食欲抑制薬の単独投与に比べて、増強された血糖
低下作用を有する。また、本発明の医薬は、インスリン
抵抗性改善薬または食欲抑制薬の単独投与に比べて、増
強された血中脂質低下作用または血中インスリン低下作
用を有する。さらに、本発明の医薬は、優れた血糖低下
作用を有するので、インスリン抵抗性改善薬または食欲
抑制薬の単独投与に比べて、薬剤の使用量を低減するこ
とができる。
せて用いることにより、さらに優れた血糖低下効果を得
ることができる。ここで、インスリンとしては、インス
リン作用を有する物質であればよく、その具体例として
は、例えばウシ,ブタの膵臓から抽出された動物インス
リン;ブタの膵臓から抽出されたインスリンから酵素的
に合成された半合成ヒトインスリン;大腸菌,イースト
を用い遺伝子工学的に合成したヒトインスリンなどが挙
げられる。このうち、大腸菌,イーストを用い遺伝子工
学的に合成したヒトインスリンが好ましい。また、イン
スリンとしては、0.45から0.9(w/w)%の亜
鉛を含むインスリン亜鉛;塩化亜鉛,硫酸プロタミンお
よびインスリンから製造されるプロタミンインスリン亜
鉛なども用いられる。なお、インスリンには、超速効
型、速効型、二相型、中間型、持続型など種々のものが
含まれるが、これらは患者の病態により適宜選択でき
る。インスリンを成人(体重50kg)に投与(通常は
注射剤として投与)する場合、1日あたりの投与量は、
通常10から100U(単位)、好ましくは10から8
0U(単位)である。本発明の医薬と、インスリンとを
組み合わせて用いる場合、インスリンの使用量がインス
リン単独投与時の使用量よりも低減されるため、インス
リン多量投与の弊害である血管合併症および低血糖誘発
の危険性が低い。また、本発明の医薬は、優れた血糖低
下作用を有するので、インスリン単独投与時と比べてイ
ンスリンの使用量を低減しても、満足な糖尿病の予防・
治療効果が得られる。
促進薬、ビグアナイド剤、α―グルコシダーゼ阻害薬な
どとを組み合わせることにより、さらに優れた血糖低下
効果を得ることができる。ここで、インスリン分泌促進
薬としては、例えばスルフォニル尿素剤が挙げられる。
該スルフォニル尿素剤の具体例としては、例えばトルブ
タミド、クロルプロパミド、トラザミド、アセトヘキサ
ミド、 グリクロピラミドおよびそのアンモニウム塩、
グリベンクラミド、グリクラジド、1−ブチル−3−メ
タニリルウレア、カルブタミド、グリボルヌリド、グリ
ピジド、グリキドン、グリソキセピド、グリブチアゾー
ル、グリブゾール、グリヘキサミド、グリミジン、グリ
ピナミド、フェンブタミド、トルシクラミド、グリメピ
リドなどが挙げられる。上記以外にも、インスリン分泌
促進剤としては、例えばN−〔〔4−(1−メチルエチ
ル)シクロヘキシル〕カルボニル〕−D−フェニルアラ
ニン (ナテグリニド(Nateglinide)、AY-4166)、
(2S)−2−ベンジル−3−(シス−ヘキサヒドロ−
2−イソインドリニルカルボニル)プロピオン酸カルシ
ウム 2水和物(KAD-1229)、レパグリニド(repaglin
ide)などが挙げられる。インスリン分泌促進薬を、成
人(体重50kg)に投与する場合、1日あたりの投与
量は、通常0.1〜1000mg、好ましくは1〜100
mgである。
ルミン、メトホルミン、ブホルミンなどが挙げられる。
ビグアナイド剤を、成人(体重50kg)に投与する場
合、1日あたりの投与量は、通常10〜2500mg、好
ましくは100〜1000mgである。α―グルコシダー
ゼ阻害薬としては、例えばアカルボース、ボグリボー
ス、ミグリトール、エミグリテート(Emiglitate)など
が挙げられる。α―グルコシダーゼ阻害薬を、成人(体
重50kg)に投与する場合、1日あたりの投与量は、
通常0.1〜400mg、好ましくは0.6〜300mgで
ある。
み合わせて用いてもよい。2種の薬剤を組み合わせて用
いる場合の具体的な組み合わせとしては、例えば「イン
スリン分泌促進薬とビグアナイド剤との組み合わせ」、
「インスリン分泌促進薬とα―グルコシダーゼ阻害薬と
の組み合わせ」、「インスリンとビグアナイド剤との組
み合わせ」、「インスリンとα―グルコシダーゼ阻害薬
との組み合わせ」などが挙げられる。
えば該医薬の投与前後に、投与対象の静脈血血漿中のグ
ルコースまたはHb(ヘモグロビン)A1cの濃度を測
定し、得られる濃度を投与前後で比較することにより評
価できる。ここで、HbA1cとは、糖化ヘモグロビン
(glycosylated hemoglobin)を意味し、血中グルコー
ス濃度に対応して徐々に生成される。よって、HbA1
cは、糖尿病患者における急激な血糖変化に影響されに
くい血糖コントロール指標として重視されている。
げて本発明をさらに具体的に説明するが、これらは本発
明を限定するものではない。
250g)、乳糖 13930.5gおよびカルボキシメチルセルロ
ースカルシウム(カルメロースカルシウム)540gを流動
造粒乾燥機(パウレック社製)に入れ、予熱混合し、ヒ
ドロキシプロピルセルロース 450gを溶解した水溶液 75
00gをスプレーして、造粒末を得た。得られる造粒末 16
820gをカッターミル(昭和化学機械工作所製)を通し、
整粒末とした。得られる整粒末 16530gとカルメロース
カルシウム 513gおよびステアリン酸マグネシウム 57g
をタンブラー混合機(昭和化学機械工作所製)を用いて
混合末とし、この混合末 16800gを打錠機(菊水製作所
製)により打錠し、1錠あたりピオグリタゾンを 15mg
含有する下記組成の錠剤 140,000錠を得た。
0mg含有する下記組成の錠剤 140,000錠を得た。
5mg含有する下記組成の錠剤 140,000錠を得た。
塩酸ピオグリタゾンとマジンドールとの併用効果につい
て検討した。マジンドール(1.0mg/日、経口投与)使
用中のNIDDM患者[1例(男性);44歳;体重 9
9.0kg;空腹時血糖 242.0mg/dl;HbA1c 11.0%]
に、塩酸ピオグリタゾン(45mg/日、経口投与)を8週
にわたって併用した場合、空腹時血糖が70.0mg/dl低下
し、HbA1cが2.00%低下し、体重が1.00kg減少した。
NIDDM患者[55例(男性20名、女性35名);37〜73
歳(57.9±8.7(平均値±標準偏差)歳);体重 59.8
±12.1(54例の平均値±標準偏差)kg;空腹時血糖 18
0.1±23.0(平均値±標準偏差)mg/dl;HbA1c 8.8
±1.3(平均値±標準偏差)%]に、プラセボ(経口投
与)を12±2週にわたって使用した場合、空腹時血糖が
3.4±27.3(55例の平均値±標準偏差)mg/dl上昇し、
HbA1cが0.45±0.86(54例の平均値±標準偏差)%上
昇し、体重が0.19±1.21(55例の平均値±標準偏差)kg
減少した。NIDDM患者[50例(男性24名、女性26
名);23〜78歳(55.8±10.7(平均値±標準偏差)
歳);体重 62.7±10.5(平均値±標準偏差)kg;空腹
時血糖190.5±31.1(平均値±標準偏差)mg/dl;HbA
1c 9.3±1.6(49例の平均値±標準偏差)%]に、塩酸
ピオグリタゾン(45mg/日、経口投与)を12±2週にわ
たって単独使用した場合、体重が0.72±2.06(50例の平
均値±標準偏差)kg増加した。マジンドール(0.5mg/
日、経口投与)使用中のNIDDM患者[1例(女
性);51歳;体重 60.0kg;空腹時血糖 200.0mg/d
l;HbA1c 9.3%]に、プラセボ(経口投与)を12週
にわたって併用した場合、体重変化は0.00kgであった。
このように、塩酸ピオグリタゾンとマジンドールとの併
用により優れた血糖低下作用がみられ、また、塩酸ピオ
グリタゾンまたはマジンドール単独投与と比較して体重
減少傾向がみられる等、本発明の医薬が優れた医薬的性
質を有することが確認された。
尿病の予防・治療薬、糖尿病性合併症の予防・治療薬、
および耐糖能異常の治療薬として有用である。また、本
発明の医薬は、インスリン抵抗性改善薬または食欲抑制
薬の単独投与に比べて、増強された血糖低下作用、血中
脂質低下作用または血中インスリン低下作用を有する。
さらに、本発明の医薬は、優れた血糖低下作用を有する
ので、インスリン抵抗性改善薬または食欲抑制薬の単独
投与に比べて、薬剤の使用量を低減することができる。
Claims (14)
- 【請求項1】インスリン抵抗性改善薬と食欲抑制薬とを
組み合わせてなる医薬。 - 【請求項2】インスリン抵抗性改善薬が一般式 【化1】 〔式中、Rはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素ま
たは複素環基;Yは−CO−、−CH(OH)−または
−NR3−(ただしR3は置換されていてもよいアルキル
基を示す。)で示される基;mは0または1;nは0、
1または2;XはCHまたはN;Aは結合手または炭素
数1〜7の2価の脂肪族炭化水素基;Qは酸素原子また
は硫黄原子;R1は水素原子またはアルキル基をそれぞ
れ示す。環Eはさらに1〜4個の置換基を有していても
よく、該置換基はR1と結合して環を形成していてもよ
い。LおよびMはそれぞれ水素原子を示すかあるいは互
いに結合して結合手を形成していてもよい。〕で表され
る化合物またはその塩である請求項1記載の医薬。 - 【請求項3】インスリン抵抗性改善薬が塩酸ピオグリタ
ゾン、トログリタゾン、ロシグリタゾンまたは4−[4
−[2−(5−メチル−2−フェニルオキサゾール−4
−イル)エトキシ]ベンジル]イソオキサゾリジン−
3,5−ジオンである請求項1記載の医薬。 - 【請求項4】一般式(I)で表される化合物またはその
塩が塩酸ピオグリタゾンである請求項2記載の医薬。 - 【請求項5】食欲抑制薬が中枢性食欲抑制薬である請求
項1記載の医薬。 - 【請求項6】中枢性食欲抑制薬がマジンドールである請
求項5記載の医薬。 - 【請求項7】インスリン抵抗性改善薬が塩酸ピオグリタ
ゾンであり、食欲抑制薬がマジンドールである請求項1
記載の医薬。 - 【請求項8】糖尿病の予防・治療薬である請求項1記載
の医薬。 - 【請求項9】糖尿病がインスリン非依存型糖尿病である
請求項8記載の医薬。 - 【請求項10】一般式(I)で表される化合物またはそ
の塩がトログリタゾンである請求項2記載の医薬。 - 【請求項11】一般式(I)で表される化合物またはそ
の塩がロシグリタゾンまたはそのマレイン酸塩である請
求項2記載の医薬。 - 【請求項12】糖尿病合併症の予防・治療薬である請求
項1記載の医薬。 - 【請求項13】耐糖能異常の予防・治療薬である請求項
1記載の医薬。 - 【請求項14】インスリン抵抗性改善薬を含有してな
り、食欲抑制薬と併用されることを特徴とする医薬。
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