JP2001316292A - 医 薬 - Google Patents

医 薬

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JP2001316292A
JP2001316292A JP2000269881A JP2000269881A JP2001316292A JP 2001316292 A JP2001316292 A JP 2001316292A JP 2000269881 A JP2000269881 A JP 2000269881A JP 2000269881 A JP2000269881 A JP 2000269881A JP 2001316292 A JP2001316292 A JP 2001316292A
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JP
Japan
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hydrogen atom
lower alkyl
atom
formula
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Abandoned
Application number
JP2000269881A
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English (en)
Inventor
Katsuichi Sudo
勝一 須藤
Yasuhiko Wada
康彦 和田
Yasuo Sugiyama
泰雄 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インスリン抵抗性改善薬を含有し、糖尿病の予
防・治療剤などとして有用な医薬を提供する。 【解決手段】インスリン抵抗性改善薬と、式[I] 【化1】 [式中、R1はヒドロキシル基で置換されていてもよい
低級アルキル基などを、R2は水素原子などを、R3は水
素原子などを意味し、Wは式[I]のインドール環の2
位または3位に結合している下記式: 【化2】 (ここにおいて、R4はハロゲン原子など、R5は低級ア
ルキル基である)で表される基を意味する]で表される
化合物またはその塩などとを組み合わせてなる医薬。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インスリン抵抗性
改善薬(インスリン感受性増強剤)を含有し、糖尿病の
予防・治療剤などとして有用な医薬に関する。
【0002】
【従来の技術】β3アドレナリン受容体作動薬を記載し
た公知文献としては、例えば以下のようなものがある。 1)WO98/32753には、チアゾール置換ベンゼ
ンスルホンアミドがβ3アドレナージック受容体アゴニ
ストであると記載されている。 2)ダイアビーツ・フロンティア(Diabetes Frontie
r)、8巻、499頁、(1997年)には、肥満ラットにCL31
6243(β3アドレナージック受容体アゴニスト)および
トログリタゾンを投与した場合、「CL316243は
トログリタゾンによる褐色脂肪組織重量の増加を完全に
阻止した」と記載されている。 3)特開平5−148196には、4−[2−(2−ヒ
ドロキシ−2−フェニル−エチルアミノ)エトキシ]フ
ェニル酢酸およびその生前駆体がβ3−アドレナリン性
受容体アゴニストであると記載されている。 4)WO96/16938には、強いβ3アドレナリン
受容体刺激作用を有する新規なインドール誘導体が記載
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】糖尿病の治療効果が優
れており、かつ副作用が見られないなど、医薬として十
分に優れた性質を有する医薬の開発が切望されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、インスリ
ン抵抗性改善薬の他剤との併用について種々検討した結
果、新しい併用によって、予想外に優れた効果が得られ
ることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成し
た。すなわち、本発明は、 (1)インスリン抵抗性改善薬と、 1)式[I]
【化20】 [式中、R1はヒドロキシル基で置換されていてもよい
低級アルキル基、フェニルスルホニルアミノ基、低級ア
ルキルスルホニルアミノ基、モノもしくはジ低級アルキ
ルアミノスルホニル基、または下記の(a)〜(d)か
ら選ばれる基を意味するか、R2とともにメチレンジオ
キシ基を形成し、該メチレンジオキシ基はカルボキシル
基または低級アルコキシカルボニル基で置換されていて
もよい。 (a)式:−Xa−Raで表される基 (ここにおいて、XaはO、SまたはNH、Raは水素
原子または低級アルキル基である。但しXaがSのと
き、Raは低級アルキル基である) (b)式:−[O(CH2)p−CH(Rb)]qRbbで
表される基 (ここにおいて、Rbは水素原子、低級アルキル基、低
級アルコキシカルボニル基またはカルボキシル基、Rb
bは低級アルコキシカルボニル基またはカルボキシル
基、pは0〜3の整数、qは0または1である) (c)式:−O(CH2)r−Rcで表される基 (ここにおいて、Rcは低級アルカノイル基、ヒドロキ
シル基、シアノ基、フェニル基、モノもしくはジ低級ア
ルキルアミノカルボニル基、または 式:−P(=O)(ORA)(ORA) (ここにおいて、RAは水素原子または低級アルキル基
である)で表される基、rは1ないし4の整数である) (d)式:−Ya−(CH2)s−Rdで表される基 (ここにおいて、YaはNHまたはS、Rdはカルボキ
シル基または低級アルコキシカルボニル基、sは1〜4
の整数である) R2は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基で置換
されていてもよい低級アルキル基、ヒドロキシル基、低
級アルコキシ基、または前記(b)もしくは(c)と同
じ基を意味するか、あるいはR1とともに前記メチレン
ジオキシ基を形成し、該メチレンジオキシ基はカルボキ
シル基または低級アルコキシカルボニル基で置換されて
いてもよく、R3は水素原子または低級アルキル基を意
味し、Wは式[I]のインドール環の2位または3位に
結合している下記式:
【化21】 (ここにおいて、R4はハロゲン原子またはハロゲノ低
級アルキル基、R5は低級アルキル基である)で表され
る基を意味する]で表される化合物またはその塩; 2)式[II]
【化22】 [式中、R6はハロゲン原子またはハロゲノ低級アルキ
ル基を意味し、R7は水素原子、低級アルキル基または
ハロゲノ低級アルキル基を意味し、R8は水素原子、ハ
ロゲン原子、ハロゲノ低級アルキル基、ニトロ基または
シアノ基を意味する]で表される化合物またはその塩; 3)式[III]
【化23】 [式中、jは0〜7の整数を;kは0または1を;tは
0〜3の整数を;A'環はベンゼン環;ナフタレン環;
O、SおよびNから選ばれる1ないし4個のヘテロ原子
を含む5または6員複素環;C3-8シクロアルキル環と
縮合したベンゼン環;O、SおよびNから選ばれる1な
いし3個のヘテロ原子を含む5または6員複素環と縮合
したベンゼン環;またはO、SおよびNから選ばれる1
ないし3個のヘテロ原子を含む5または6員複素環と縮
合したO、SおよびNから選ばれる1ないし3個のヘテ
ロ原子を含む5または6員複素環を;R11はヒドロキ
シ、オキソ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、NR1818
SR18、ハロゲノ低級アルキル、C1-6アルキル、C1-6
アルコキシ、C3-8シクロアルキル、フェニル、SO2
19、NR18COR19、COR19、NR18SO219、N
18CO218;またはヒドロキシ、ニトロ、ハロゲ
ン、シアノ、NR1818、SR18、ハロゲノ低級アルキ
ル、C1-6アルコキシ、C3-8シクロアルキル、フェニ
ル、NR18COR19、COR19、SO219、NR18
219またはNR18CO218で置換されたC1-6アル
キルを;またはR11はO、SおよびNから選ばれる1な
いし3個のヘテロ原子を含む5または6員複素環基を;
12およびR13は独立して水素原子、C1-6アルキル、
またはヒドロキシ、C1-6アルコキシまたはハロゲンで
置換されたC1-6アルキルを;X'は−CH2−、−CH2
−CH2−、−CH=CH−または−CH2O−を;R14
およびR15は独立して水素原子、C1-6アルキル、ハロ
ゲン、NHR18、OR18、SO219またはNHSO2
19を;R16は水素原子またはC1-6アルキルを;R17
1-6アルキル、C3-8シクロアルキルまたは−B'−
(R11)j (R11およびjは前記と同意義)を;B'環
はベンゼン環;ナフタレン環;O、SおよびNから選ば
れる1ないし4個のヘテロ原子を含む5または6員複素
環;C3-8シクロアルキル環と縮合したベンゼン環;
O、SおよびNから選ばれる1ないし3個のヘテロ原子
を含む5または6員複素環と縮合したベンゼン環;また
はO、SおよびNから選ばれる1ないし3個のヘテロ原
子を含む5または6員複素環と縮合したO、SおよびN
から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含む5または
6員複素環を;R18は水素原子;C1-10アルキル;C
3-8シクロアルキル;ハロゲン、C1-6アルキルまたはC
1-6アルコキシで置換されていてもよいフェニル;また
はヒドロキシ、ハロゲン、CO2H、C1-6アルコキシ−
カルボニル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、
またはハロゲン、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシ
で置換されていてもよいフェニルで置換されたC1-10
ルキルを;R19はR18、NHR18またはNR18(R18
前記と同意義)を示す]で表される化合物またはその
塩; 4)式[V]
【化24】 [式中、R20は水素原子またはメチル基を示し、R21
水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ベンジルオキシ基、
アミノ基またはヒドロキシメチル基を示し、R22は水素
原子、ヒドロキシメチル基、NHR23、SO2NR24
24'またはニトロ基を示す。ただし、R23は水素原子、
メチル基、SO2NR25、ホルミル基またはCONHR
26'を示し、R25は低級アルキル基、ベンジル基または
NR2424'を示す。また、R24およびR24'は同一かも
しくは互いに異なっていてもよい水素原子、低級アルキ
ル基またはベンジル基を示す。R26'は水素原子あるい
は低級アルキル基を示す。また、R26は水素原子あるい
は低級アルキル基を示す。naは1または2であり、X
bは二級窒素原子、酸素原子または硫黄原子を示す。n
aが1のとき、R27あるいはR28のいずれか一方が水素
原子で、他方は水素原子、アミノ基、アセチルアミノ基
または水酸基を示す。naが2のとき、R28は水素原子
で、R27は水素原子、アミノ基、アセチルアミノ基また
は水酸基を示す。*1は不斉炭素原子を示し、*2およ
び*3はR26およびR28がそれぞれ水素原子でない場合
には不斉炭素原子を意味する。]で示される化合物また
はその塩;および 5)式[VI]
【化25】 [式中、R30は水素原子またはメチル基を示し、R31
水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ベンジルオキシ基、
アミノ基またはヒドロキシメチル基を示し、R32は水素
原子、ヒドロキシメチル基、NHR33、SO2NR34
34'またはニトロ基を示す。ただし、R33は水素原子、
メチル基、SO2NR35、ホルミル基またはCONHR
36'を示し、R35は低級アルキル基、ベンジル基または
NR3434'を示す。また、R34およびR34'は同一かも
しくは互いに異なっていてもよい水素原子、低級アルキ
ル基またはベンジル基を示す。R36'は水素原子あるい
は低級アルキル基を示す。また、R36は水素原子あるい
は低級アルキル基を示す。Xcは、二級窒素原子、酸素
原子、硫黄原子またはメチレン基を示し、Xcが二級窒
素原子、酸素原子または硫黄原子の場合は、R39は水素
原子で、R37あるいはR38のいずれか一方が水素原子
で、他方は水素原子、アミノ基、アセチルアミノ基また
は水酸基を示す。また、Xcがメチレン基の場合は、R
37およびR38はいずれも水素原子で、R39は水素原子、
アミノ基、アセチルアミノ基または水酸基を示す。*4
は、不斉炭素原子を示し、*5は、R36が低級アルキル
基である場合には不斉炭素原子を意味する。]で示され
る化合物またはその塩から選ばれる少なくとも1種とを
組み合わせてなる医薬; (2)インスリン抵抗性改善薬が式[IV]
【化26】 〔式中、Rはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基
または複素環基;Yは−CO−、−CH(OH)−また
は−NR3−(R3は置換されていてもよいアルキル基を
示す。)で示される基;mは0または1;nは0、1ま
たは2;XはCHまたはN;Aは結合手または炭素数1
〜7の2価の脂肪族炭化水素基;Qは酸素原子または硫
黄原子;R1は水素原子またはアルキル基をそれぞれ示
す。環Eはさらに1〜4個の置換基を有していてもよ
く、該置換基はR1と結合して環を形成していてもよ
い。LおよびMはそれぞれ水素原子を示すかあるいは互
いに結合して結合手を形成していてもよい。〕で表され
る化合物またはその塩である前記(1)記載の医薬; (3)式[IV]で表される化合物またはその塩がピオグ
リタゾンまたはその塩である前記(2)記載の医薬; (4)式[IV]で表される化合物またはその塩がロシグ
リタゾンまたはその塩である前記(2)記載の医薬; (5)ピオグリタゾンまたはその塩酸塩と2−[3−
(7−カルボキシメトキシインドール−3−イル)−
(2R)−2−プロピルアミノ]−(1R)−1−(3
−クロロフェニル)エタノールとを組み合わせてなる前
記(1)記載の医薬; (6)ロシグリタゾンまたはそのマレイン酸塩と2−
[3−(7−カルボキシメトキシインドール−3−イ
ル)−(2R)−2−プロピルアミノ]−(1R)−1
−(3−クロロフェニル)エタノールとを組み合わせて
なる前記(1)記載の医薬; (7)糖尿病の予防・治療剤である前記(1)記載の医
薬; (8)糖尿病がインスリン非依存型糖尿病である前記
(7)記載の医薬; (9)耐糖能異常、高脂血症、高インスリン血症、肥
満、過食症、高血圧、心血管疾患、多嚢胞性卵巣症候
群、妊娠糖尿病、膵炎、糸球体腎炎、糸球体硬化症、高
血圧性腎硬化症、炎症性腸疾患、シンドロームX、内臓
肥満症候群または糖尿病合併症の予防・治療薬の予防・
治療剤である前記(1)記載の医薬; (10)糖尿病合併症が、網膜症、腎症、神経障害、大
血管障害、糖尿病性高浸透圧昏睡、感染症、糖尿病性骨
減少症、糖尿病性壊疽、口腔乾燥症、聴覚の低下、心筋
梗塞、狭心症、脳血管障害または末梢血行障害である前
記(9)記載の医薬; (11)式[I]で表される化合物またはその塩;式
[II]で表される化合物またはその塩;式[III]で表
される化合物またはその塩;式[V]で表される化合物
またはその塩;および式[VI]で表される化合物または
その塩から選ばれる少なくとも1種を含有してなる禁煙
後の体重増加抑制剤; (12)式[I]で表される化合物またはその塩;式
[II]で表される化合物またはその塩;式[III]で表
される化合物またはその塩;式[V]で表される化合物
またはその塩;および式[VI]で表される化合物または
その塩から選ばれる少なくとも1種を含有してなるダイ
エット中止後の体重増加抑制剤;などに関する。
【0005】本発明に用いられるインスリン抵抗性改善
薬は、障害を受けているインスリン受容体機能を元に戻
し、インスリンの抵抗性を改善する薬剤であって、その
具体例としては、例えばチアゾリジンジオンまたはオキ
サゾリジンジオン骨格を有する化合物、好ましくは前記
した式[IV]で表される化合物またはその塩が挙げられ
る。
【0006】式[IV]中、Rで示される置換されていて
もよい炭化水素基における炭化水素基としては、脂肪族
炭化水素基、脂環族炭化水素基、脂環族−脂肪族炭化水
素基、芳香脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基が挙げ
られる。これらの炭化水素基における炭素数は、好まし
くは1〜14である。脂肪族炭化水素基としては、炭素
数1〜8の脂肪族炭化水素基が好ましい。該脂肪族炭化
水素基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、イソブチル、sec.−ブチル、t.−
ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、t.−
ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、オクチ
ルなど炭素数1〜8の飽和脂肪族炭化水素基(例、アル
キル基等);例えばビニル、1−プロペニル、2−プロ
ペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、
2−メチル−1−プロペニル、1−ペンテニル、2−ペ
ンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、3−メチ
ル−2−ブテニル、1−ヘキセニル、3−ヘキセニル、
2,4−ヘキサジエニル、5−ヘキセニル、1−ヘプテ
ニル、1−オクテニル、エチニル、1−プロピニル、2
−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチ
ニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニ
ル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、3−ヘキシニ
ル、2,4−ヘキサジイニル、5−ヘキシニル、1−ヘ
プチニル、1−オクチニルなど炭素数2〜8の不飽和脂
肪族炭化水素基(例、アルケニル基、アルカジエニル
基、アルキニル基、アルカジイニル基等)が挙げられ
る。脂環族炭化水素基としては、炭素数3〜7の脂環族
炭化水素基が好ましい。該脂環族炭化水素基としては、
例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど炭素数3〜7
の飽和脂環族炭化水素基(例、シクロアルキル基等)お
よび1−シクロペンテニル、2−シクロペンテニル、3
−シクロペンテニル、1−シクロヘキセニル、2−シク
ロヘキセニル、3−シクロヘキセニル、1−シクロヘプ
テニル、2−シクロヘプテニル、3−シクロヘプテニ
ル、2,4−シクロヘプタジエニルなど炭素数5〜7の
不飽和脂環族炭化水素基(例、シクロアルケニル基、シ
クロアルカジエニル基等)が挙げられる。
【0007】脂環族−脂肪族炭化水素基としては、上記
脂環族炭化水素基と脂肪族炭化水素基とが結合したもの
(例、シクロアルキル−アルキル基、シクロアルケニル
−アルキル基等)が挙げられ、なかでも炭素数4〜9の
脂環族−脂肪族炭化水素基が好ましい。該脂環族−脂肪
族炭化水素基としては、例えばシクロプロピルメチル、
シクロプロピルエチル、シクロブチルメチル、シクロペ
ンチルメチル、2−シクロペンテニルメチル、3−シク
ロペンテニルメチル、シクロヘキシルメチル、2−シク
ロヘキセニルメチル、3−シクロヘキセニルメチル、シ
クロヘキシルエチル、シクロヘキシルプロピル、シクロ
ヘプチルメチル、シクロヘプチルエチルなどが挙げられ
る。芳香脂肪族炭化水素基としては、炭素数7〜13の
芳香脂肪族炭化水素基(例、アラルキル基等)が好まし
い。該芳香脂肪族炭化水素基としては、例えばベンジ
ル、フェネチル、1−フェニルエチル、3−フェニルプ
ロピル、2−フェニルプロピル、1−フェニルプロピル
など炭素数7〜9のフェニルアルキル、α−ナフチルメ
チル、α−ナフチルエチル、β−ナフチルメチル、β−
ナフチルエチルなど炭素数11〜13のナフチルアルキ
ルなどが挙げられる。芳香族炭化水素基としては、炭素
数6〜14の芳香族炭化水素基(例、アリール基等)が
好ましい。該芳香族炭化水素基としては、例えばフェニ
ル、ナフチル(α−ナフチル,β−ナフチル)などが挙
げられる。
【0008】式[IV]中、Rで示される置換されていて
もよい複素環基における複素環基としては、環構成原子
として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原
子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する5〜
7員の複素環基または縮合環基が挙げられる。縮合環と
しては、例えばこのような5〜7員の複素環と、1ない
し2個の窒素原子を含む6員環、ベンゼン環または1個
の硫黄原子を含む5員環との縮合環が挙げられる。複素
環基の具体例としては、例えば2−ピリジル、3−ピリ
ジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、4−ピリミジ
ニル、5−ピリミジニル、6−ピリミジニル、3−ピリ
ダジニル、4−ピリダジニル、2−ピラジニル、2−ピ
ロリル、3−ピロリル、2−イミダゾリル、4−イミダ
ゾリル、5−イミダゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラ
ゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、2−チア
ゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、2−オキサ
ゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、1,2,
4−オキサジアゾール−5−イル、1,2,4−トリアゾ
−ル−3−イル、1,2,3−トリアゾ−ル−4−イル、
テトラゾ−ル−5−イル、ベンズイミダゾ−ル−2−イ
ル、インド−ル−3−イル、1H−インダゾ−ル−3−
イル、1H−ピロロ〔2,3−b〕ピラジン−2−イ
ル、1H−ピロロ〔2,3−b〕ピリジン−6−イル、
1H−イミダゾ〔4,5−b〕ピリジン−2−イル、1
H−イミダゾ〔4,5−c〕ピリジン−2−イル、1H
−イミダゾ〔4,5−b〕ピラジン−2−イル、ベンゾ
ピラニル、ジヒドロベンゾピラニル等が挙げられる。該
複素環基は、好ましくはピリジル、オキサゾリルまたは
チアゾリル基である。
【0009】式[IV]中、Rで示される炭化水素基およ
び複素環基は、それぞれ置換可能な任意の位置に1〜5
個、好ましくは1〜3個の置換基を有していてもよい。
該置換基としては、例えば脂肪族炭化水素基、脂環式炭
化水素基、アリール基、芳香族複素環基、非芳香族複素
環基、ハロゲン原子、ニトロ基、置換されていてもよい
アミノ基、置換されていてもよいアシル基、置換されて
いてもよいヒドロキシル基、置換されていてもよいチオ
ール基、エステル化されていてもよいカルボキシル基、
アミジノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、スル
ホ基、シアノ基、アジド基、ニトロソ基が挙げられる。
【0010】脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜1
5の直鎖状または分枝状の脂肪族炭化水素基、例えばア
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基等が挙げられ
る。アルキル基の好適な例としては、炭素数1〜10の
アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、ブチル、イソブチル、sec.−ブチル、t.−ブチ
ル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、t.−ペン
チル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、
1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,
3−ジメチルブチル、2−エチルブチル、ヘキシル、ペ
ンチル、オクチル、ノニル、デシルなどが挙げられる。
アルケニル基の好適な例としては、炭素数2〜10のア
ルケニル基、例えばビニル、アリル、イソプロペニル、
1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブ
テニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−エチル−1
−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニ
ル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニ
ル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、2
−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−
ヘキセニルなどが挙げられる。アルキニル基の好適な例
としては、炭素数2〜10のアルキニル基、例えばエチ
ニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニ
ル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2
−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−
ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘ
キシニル、5−ヘキシニルなどが挙げられる。
【0011】脂環式炭化水素基としては、炭素数3〜1
2の飽和または不飽和の脂環式炭化水素基、例えばシク
ロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルカジエ
ニル基などが挙げられる。シクロアルキル基の好適な例
としては、炭素数3〜10のシクロアルキル基、例えば
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シク
ロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシク
ロ〔2.2.1〕ヘプチル、ビシクロ〔2.2.2〕オクチ
ル、ビシクロ〔3.2.1〕オクチル、ビシクロ〔3.2.
2〕ノニル、ビシクロ〔3.3.1〕ノニル、ビシクロ
〔4.2.1〕ノニル、ビシクロ〔4.3.1〕デシルなど
が挙げられる。シクロアルケニル基の好適な例として
は、炭素数3〜10のシクロアルケニル基、例えば2−
シクロペンテン−1−イル、3−シクロペンテン−1−
イル、2−シクロヘキセン−1−イル、3−シクロヘキ
セン−1−イルなどが挙げられる。シクロアルカジエニ
ル基の好適な例としては、炭素数4〜10のシクロアル
カジエニル基、例えば2,4−シクロペンタジエン−1
−イル、2,4−シクロヘキサジエン−1−イル、2,5
−シクロヘキサジエン−1−イルなどが挙げられる。ア
リール基の好適な例としては、炭素数6〜14のアリー
ル基、例えばフェニル、ナフチル(1−ナフチル、2−
ナフチル)、アントリル、フェナントリル、アセナフチ
レニルなどが挙げられる。
【0012】芳香族複素環基の好適な例としては、例え
ばフリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオ
キサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリ
ル、ピラゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,
4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、
フラザニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4-チ
アジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,3−
トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリ
ル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニ
ル、トリアジニルなどの芳香族単環式複素環基;例えば
ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾ〔b〕チ
エニル、インドリル、イソインドリル、1H−インダゾ
リル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、1,
2−ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、1,
2−ベンゾイソチアゾリル、1H−ベンゾトリアゾリ
ル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリ
ニル、キノキサリニル、フタラジニル、ナフチリジニ
ル、プリニル、プテリジニル、カルバゾリル、α−カル
ボリニル、β−カルボリニル、γ−カルボリニル、アク
リジニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェ
ナジニル、フェノキサチイニル、チアントレニル、フェ
ナトリジニル、フェナトロリニル、インドリジニル、ピ
ロロ〔1,2−b〕ピリダジニル、ピラゾロ〔1,5−
a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2−a〕ピリジル、イミ
ダゾ〔1,5−a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2−b〕ピ
リダジニル、イミダゾ〔1,2−a〕ピリミジニル、1,
2,4−トリアゾロ〔4,3−a〕ピリジル、1,2,4−
トリアゾロ〔4,3−b〕ピリダジニルなどの芳香族縮
合複素環基などが挙げられる。
【0013】非芳香族複素環基の好適な例としては、例
えばオキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエ
タニル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、チオラニ
ル、ピペリジル、テトラヒドロピラニル、モルホリニ
ル、チオモルホリニル、ピペラジニル、ピロリジノ、ピ
ペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノなどが挙げられ
る。ハロゲン原子の例としてはフッ素、塩素、臭素およ
びヨウ素が挙げられる。置換されていてもよいアミノ基
において、置換されたアミノ基としては、N−モノ置換
アミノ基およびN,N−ジ置換アミノ基が挙げられる。
該置換アミノ基としては、例えばC1-10アルキル基、C
2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、、 C3-10
クロアルキル基、芳香族基(例、フェニル)、複素環基
またはC1-10アシル基(例、C1-10アルカノイル基、ベ
ンゾイル、ニコチノイル)を、1個または2個置換基と
して有するアミノ基(例、メチルアミノ、ジメチルアミ
ノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、ジブチルアミノ、
ジアリルアミノ、シクロヘキシルアミノ、フェニルアミ
ノ、N−メチル−N−フェニルアミノ、アセチルアミ
ノ、プロピオニルアミノ、ベンゾイルアミノ、ニコチノ
イルアミノ等)が挙げられる。
【0014】置換されていてもよいアシル基におけるア
シル基としては、例えば炭素数1〜13のアシル基、例
えば炭素数1〜10のアルカノイル基、炭素数3〜10
のアルケノイル基、炭素数4〜10のシクロアルカノイ
ル基、炭素数4〜10のシクロアルケノイル基、炭素数
6〜12の芳香族カルボニル基等が挙げられる。炭素数
1〜10のアルカノイル基の好適な例としては、例えば
ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブ
チリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサ
ノイル、ヘプタノイル、オクタノイルなどが挙げられ
る。炭素数3〜10のアルケノイル基の好適な例として
は、例えばアクリロイル、メタクリロイル、クロトノイ
ル、イソクロトノイル等が挙げられる。炭素数4〜10
のシクロアルカノイル基の好適な例としては、例えばシ
クロブタンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シ
クロヘキサンカルボニル、シクロヘプタンカルボニル等
が挙げられる。炭素数4〜10のシクロアルケノイル基
の好適な例としては、例えば2−シクロヘキセンカルボ
ニル等が挙げられる。炭素数6〜12の芳香族カルボニ
ル基の好適な例としては、例えばベンゾイル、ナフトイ
ル、ニコチノイル等が挙げられる。置換されたアシル基
における置換基としては、例えば炭素数1〜3のアルキ
ル基、例えば炭素数1〜3のアルコキシ基、ハロゲン原
子(例、塩素,フッ素,臭素など)、ニトロ基、ヒドロ
キシル基、アミノ基等が挙げられる。
【0015】置換されていてもよいヒドロキシル基にお
いて、置換されたヒドロキシル基としては、例えばアル
コキシ基、シクロアルキルオキシ基、アルケニルオキシ
基、シクロアルケニルオキシ基、アラルキルオキシ基、
アシルオキシ基、アリールオキシ基等が挙げられる。ア
ルコキシ基の好適な例としては、炭素数1〜10のアル
コキシ基、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イ
ソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec.−ブトキ
シ、t.−ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキ
シ、ネオペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオ
キシ、ノニルオキシ等が挙げられる。シクロアルキルオ
キシ基の好適な例としては、炭素数3〜10のシクロア
ルキルオキシ基、例えばシクロブトキシ、シクロペンチ
ルオキシ、シクロヘキシルオキシ等が挙げられる。アル
ケニルオキシ基の好適な例としては、炭素数2〜10の
アルケニルオキシ基、例えばアリル(allyl)オキシ、
クロチルオキシ、2−ペンテニルオキシ、3−ヘキセニ
ルオキシ等が挙げられる。シクロアルケニルオキシ基の
好適な例としては、炭素数3〜10のシクロアルケニル
オキシ基、例えば2−シクロペンテニルオキシ、2−シ
クロヘキセニルオキシ等が挙げられる。アラルキルオキ
シ基の好適な例としては、炭素数7〜10のアラルキル
オキシ基、例えばフェニル−C1-4アルキルオキシ
(例、ベンジルオキシ、フェネチルオキシなど)等が挙
げられる。アシルオキシ基の好適な例としては、炭素数
2〜13のアシルオキシ基、さらに好ましくは炭素数2
〜4のアルカノイルオキシ基(例、アセチルオキシ、プ
ロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、イソブチリルオキ
シなど)等が挙げられる。アリールオキシ基の好適な例
としては、炭素数6〜14のアリールオキシ基、例えば
フェノキシ、ナフチルオキシ等が挙げられる。該アリー
ルオキシ基は、1ないし2個の置換基を有していてもよ
く、このような置換基としては、例えばハロゲン原子
(例、塩素,フッ素,臭素など)等が挙げられる。置換
されたアリールオキシ基としては、例えば4−クロロフ
ェノキシ等が挙げられる。
【0016】置換されていてもよいチオール基におい
て、置換されたチオール基としては、例えばアルキルチ
オ基、シクロアルキルチオ基、アルケニルチオ基、シク
ロアルケニルチオ基、アラルキルチオ基、アシルチオ
基、アリールチオ基などが挙げられる。アルキルチオ基
の好適な例としては、炭素数1〜10のアルキルチオ
基、例えばメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イ
ソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、sec.−
ブチルチオ、t.−ブチルチオ、ペンチルチオ、イソペン
チルチオ、ネオペンチルチオ、ヘキシルチオ、ヘプチル
チオ、ノニルチオ等が挙げられる。シクロアルキルチオ
基の好適な例としては、炭素数3〜10のシクロアルキ
ルチオ基、例えばシクロブチルチオ、シクロペンチルチ
オ、シクロヘキシルチオ等が挙げられる。アルケニルチ
オ基の好適な例としては、炭素数2〜10のアルケニル
チオ基、例えばアリル(allyl)チオ、クロチルチオ、
2−ペンテニルチオ、3−ヘキセニルチオ等が挙げられ
る。シクロアルケニルチオ基の好適な例としては、炭素
数3〜10のシクロアルケニルチオ基、例えば2−シク
ロペンテニルチオ、2−シクロヘキセニルチオ等が挙げ
られる。アラルキルチオ基の好適な例としては、炭素数
7〜10のアラルキルチオ基、例えばフェニル−C1-4
アルキルチオ(例、ベンジルチオ、フェネチルチオな
ど)等が挙げられる。アシルチオ基の好適な例として
は、炭素数2〜13のアシルチオ基、さらに好ましくは
炭素数2〜4のアルカノイルチオ基(例、アセチルチ
オ、プロピオニルチオ、ブチリルチオ、イソブチリルチ
オなど)等が挙げられる。アリールチオ基の好適な例と
しては、炭素数6〜14のアリールチオ基、例えばフェ
ニルチオ、ナフチルチオ等が挙げられる。該アリールチ
オ基は、1ないし2個の置換基を有していてもよく、こ
のような置換基としては、例えばハロゲン原子(例、塩
素,フッ素,臭素など)等が挙げられる。置換されたア
リールチオ基としては、例えば4−クロロフェニルチオ
等が挙げられる。
【0017】エステル化されていてもよいカルボキシル
基としては、例えばアルコキシカルボニル基、アラルキ
ルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基等
が挙げられる。アルコキシカルボニル基の好適な例とし
ては、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、例えば
メトキシカルボニル,エトキシカルボニル,プロポキシ
カルボニル,ブトキシカルボニル等が挙げられる。アラ
ルキルオキシカルボニル基の好適な例としては、炭素数
8〜10のアラルキルオキシカルボニル基、例えばベン
ジルオキシカルボニル等が挙げられる。アリールオキシ
カルボニル基の好適な例としては、炭素数7〜15のア
リールオキシカルボニル基、例えばフェノキシカルボニ
ル,p−トリルオキシカルボニル等が挙げられる。Rで
示される炭化水素基および複素環基における置換基は、
好ましくは炭素数1〜10のアルキル基、芳香族複素環
基、炭素数6〜14のアリール基であり、さらに好まし
くはC1-3アルキル,フリル,チエニル,フェニル,ナ
フチルである。
【0018】式[IV]中、Rで示される炭化水素基およ
び複素環基上の置換基は、それらが脂環式炭化水素基,
アリール基,芳香族複素環基または非芳香族複素環基で
あるときはさらにそれぞれ適当な置換基を1個以上、好
ましくは1〜3個有していてもよく、このような置換基
としては、例えば炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2
〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、炭
素数3〜7のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリ
ール基、芳香族複素環基(例、チエニル,フリル,ピリ
ジル,オキサゾリル,チアゾリルなど)、非芳香族複素
環基(例、テトラヒドロフリル,モルホリノ,チオモル
ホリノ,ピペリジノ,ピロリジノ,ピペラジノなど)、
炭素数7〜9のアラルキル基、アミノ基、N−モノ−C
1-4アルキルアミノ基、N,N−ジ−C1-4アルキルアミ
ノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基(例、アセチルア
ミノ,プロピオニルアミノ,ベンゾイルアミノなど)、
アミジノ基、炭素数2〜8のアシル基(例、炭素数2〜
8のアルカノイル基など)、カルバモイル基、N−モノ
−C1-4アルキルカルバモイル基、N,N−ジ−C1-4
ルキルカルバモイル基、スルファモイル基、N−モノ−
1-4アルキルスルファモイル基、N,N−ジ−C1-4
ルキルスルファモイル基、カルボキシル基、炭素数2〜
8のアルコキシカルボニル基、ヒドロキシル基、炭素数
1〜4のアルコキシ基、炭素数2〜5のアルケニルオキ
シ基、炭素数3〜7のシクロアルキルオキシ基、炭素数
7〜9のアラルキルオキシ基、炭素数6〜14のアリー
ルオキシ基、メルカプト基、炭素数1〜4のアルキルチ
オ基、炭素数7〜9のアラルキルチオ基、炭素数6〜1
4のアリールチオ基、スルホ基、シアノ基、アジド基、
ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子などが挙げられ
る。式[IV]中、Rは、好ましくは置換されていてもよ
い複素環基である。Rは、さらに好ましくはC1-3アル
キル,フリル,チエニル,フェニルおよびナフチルから
選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいピリ
ジル,オキサゾリルまたはチアゾリル基である。
【0019】式[IV]中、Yは、−CO−,−CH(O
H)−または−NR3−(ただしR3は置換されていても
よいアルキル基を示す。)を示すが、−CH(OH)−
または−NR3−が好ましい。ここにおいて、R3で示さ
れる置換されていてもよいアルキル基におけるアルキル
基としては、炭素数1〜4のアルキル基、例えばメチ
ル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,イソブ
チル,sec.−ブチル,t.−ブチルなどが挙げられる。ま
た、置換基としては、例えばハロゲン原子(例、フッ
素,塩素,臭素,ヨウ素),炭素数1〜4のアルコキシ
基(例、メトキシ,エトキシ,プロポキシ,ブトキシ,
イソブトキシ,sec.−ブトキシ,t.−ブトキシなど),
ヒドロキシル基,ニトロ基,炭素数1〜4のアシル基
(例、ホルミル,アセチル,プロピオニルなど)などが
挙げられる。mは、0または1を示すが、好ましくは0
である。nは、0,1または2を示すが、好ましくは0
または1である。Xは、CHまたはNを示すが、好まし
くはCHである。
【0020】式[IV]中、Aは、結合手または炭素数1
〜7の2価の脂肪族炭化水素基を示す。該脂肪族炭化水
素基は、直鎖状または分枝状のいずれでもよく、また飽
和または不飽和のいずれでもよい。その具体例として
は、例えば−CH2−,−CH(CH3)−,−(C
22−,−CH(C25)−,−(CH23−,−
(CH24−,−(CH25−,−(CH26−,−
(CH27−などの飽和のもの、例えば−CH=CH
−,−C(CH3)=CH−,−CH=CH−CH2−,
−C(C25)=CH−,−CH2−CH=CH−CH2
−,−CH2−CH2−CH=CH−CH2−,−CH=
CH−CH=CH−CH2−,−CH=CH−CH=C
H−CH=CH−CH2−などの不飽和のものが挙げら
れる。Aは、好ましくは結合手または炭素数1〜4の2
価の脂肪族炭化水素基であり、該脂肪族炭化水素基は、
さらに飽和であることが好ましい。Aは、さらに好まし
くは結合手または−(CH22−である。R1で示され
るアルキル基としては、前記したR3におけるアルキル
基と同様のものが用いられる。R1は、好ましくは水素
原子である。
【0021】式[IV]中、部分構造式
【化27】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕を示す。ま
た、環Eは、置換可能な任意の位置に、さらに1ないし
4個の置換基を有していてもよい。このような置換基と
しては、アルキル基、置換されていてもよいヒドロキシ
ル基,ハロゲン原子,置換されていてもよいアシル基,
ニトロ基および置換されていてもよいアミノ基が挙げら
れる。これらは、いずれも前述のRで示される炭化水素
基および複素環基の置換基として述べたものと同様のも
のが用いられる。
【0022】環E、すなわち部分構造式
【化28】 〔式中、R2は、水素原子,アルキル基,置換されてい
てもよいヒドロキシル基,ハロゲン原子,置換されてい
てもよいアシル基,ニトロ基または置換されていてもよ
いアミノ基を示す。〕を示す。R2で示されるアルキル
基,置換されていてもよいヒドロキシル基,ハロゲン原
子,置換されていてもよいアシル基,および置換されて
いてもよいアミノ基としては、いずれも前述のRで示さ
れる炭化水素基および複素環基の置換基として述べたも
のと同様のものが挙げられる。R2は、好ましくは水素
原子、置換されていてもよいヒドロキシル基またはハロ
ゲン原子である。R2は、さらに好ましくは水素原子ま
たは置換されていてもよいヒドロキシル基であり、特に
好ましくは水素原子または炭素数1〜4のアルコキシ基
である。
【0023】式[IV]中、LおよびMは、水素原子ある
いは互いに結合して結合手を示すが、好ましくは水素原
子である。ここで、LとMが互いに結合して結合手を形
成する化合物には、アゾリジンジオン環の5位の二重結
合に関し、(E)体および(Z)体が存在する。また、
LおよびMがそれぞれ水素原子を示す化合物には、アゾ
リジンジオン環の5位の不斉炭素による(R)−体およ
び(S)−体の光学異性体が存在し、該化合物は、これ
ら(R)−体および(S)−体の光学活性体およびラセ
ミ体を含む。
【0024】式[IV]で表される化合物の好ましい例と
しては、例えば、RがC1-3アルキル,フリル,チエニ
ル,フェニルおよびナフチルから選ばれる1ないし3個
の置換基を有していてもよいピリジル,オキサゾリルま
たはチアゾリル基;mが0;nが0または1;XがC
H;Aが結合手または−(CH22−;R1が水素原
子;環Eすなわち部分構造式
【化29】 かつR2が水素原子またはC1-4アルコキシ基;Lおよび
Mが水素原子である化合物が挙げられる。
【0025】式[IV]で表される化合物の好適な例とし
ては、例えば5−〔4−〔2−(5−エチル−2−ピリ
ジル)エトキシ〕ベンジル〕−2,4−チアゾリジンジ
オン (一般名:ピオグリタゾン);5−〔〔4−
〔(3,4−ジヒドロ−6−ヒドロキシ−2,5,7,8−
テトラメチル−2H−1−ベンゾピラン−2−イル)メ
トキシ〕フェニル〕メチル〕−2,4−チアゾリジンジ
オン (一般名:トログリタゾン);5−〔〔4−〔2
−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ〕フェニ
ル〕メチル〕−2,4−チアゾリジンジオン (一般
名:ロシグリタゾン);5−〔3−〔4−(5−メチル
−2−フェニル−4−チアゾリルメトキシ)フェニル〕
プロピル〕−2,4−オキサゾリジンジオン;5−〔4
−(6−メトキシ−1−H−ベンズイミダゾール−2−
イルメトキシ)ベンジル〕−2,4−チアゾリジンジオ
ン;5−〔4−(6−メトキシ−1−メチルベンズイミ
ダゾール−2−イルメトキシ)ベンジル〕−2,4−チ
アゾリジンジオン;などが挙げられる。
【0026】式[IV]で表される化合物の塩としては、
薬理学的に許容し得る塩、例えば無機塩基との塩、有機
塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性また
は酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。無機塩基との
塩の好適な例としては、例えばナトリウム,カリウムな
どのアルカリ金属、カルシウム,マグネシウムなどのア
ルカリ土類金属、ならびにアルミニウム、アンモニウム
などとの塩が挙げられる。有機塩基との塩の好適な例と
しては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、
ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミ
ン、N,N−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が
挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば
塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙
げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えばギ
酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュウ酸、
酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、
メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエン
スルホン酸などとの塩が挙げられる。塩基性アミノ酸と
の塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジン、
オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩
の好適な例としては、例えばアスパラギン酸、グルタミ
ン酸などとの塩が挙げられる。
【0027】式[IV]で表される化合物またはその塩
は、好ましくはピオグリタゾン、トログリタゾン、ロシ
グリタゾンまたはそれらの塩であり、さらに好ましく
は、ピオグリタゾンまたはその塩酸塩、トログリタゾ
ン、ロシグリタゾンまたはそのマレイン酸塩であり、特
に好ましくは塩酸ピオグリタゾンである。
【0028】式[IV]で表される化合物またはその塩
は、例えば特開昭55−22636(EP−A 820
3)、特開昭60−208980(EP−A 1558
45)、特開昭61−286376(EP−A 208
420)、特開昭61−85372(EP−A 177
353)、特開昭61−267580(EP−A 19
3256)、特開平5−86057(WO 92/18
501)、特開平7−82269(EP−A 6052
28)、特開平7−101945(EP−A 6127
43)、EP−A−643050、EP−A−7106
59、USP5002953、特開平9−295970
等に記載の方法あるいはそれに準ずる方法により製造す
ることができる。
【0029】本発明に用いられるインスリン抵抗性改善
薬としては、上記した以外に、さらに例えば (±)−4−[4−[2−(5−メチル−2−フェニル
オキサゾール−4−イル)エトキシ]ベンジル]イソオ
キサゾリジン−3,5−ジオン (JTT−501)ま
たはその塩; 5−〔〔3,4−ジヒドロ−2−(フェニルメチル)−
2H−1−ベンゾピラン−6−イル〕メチル〕−2,4
−チアゾリジンジオン (一般名:エングリタゾン)ま
たはその塩(好ましくはナトリウム塩); 5−〔〔4−〔3−(5−メチル−2−フェニル−4−
オキサゾリル)−1−オキソプロピル〕フェニル〕メチ
ル〕−2,4−チアゾリジンジオン (一般名:ダルグ
リタゾン/CP−86325)またはその塩(好ましく
はナトリウム塩); 5−〔2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾ
リルメチル)ベンゾフラン−5−イルメチル〕−2,4
−オキサゾリジンジオン (CP−92768)または
その塩; 5−(2−ナフタレニルスルフォニル)−2,4−チア
ゾリジンジオン (AY−31637)またはその塩; 4−〔(2−ナフタレニル)メチル〕−3H−1,2,
3,5−オキサチアジアゾール−2−オキシド (AY
−30711)またはその塩; 5−〔〔6−(2−フルオロベンジルオキシ)−2−ナ
フチル〕メチル〕−2,4−チアゾリジンジオン (M
CC−555)またはその塩; (±)−[5−[(2,4−ジオキソチアゾリジン−5
−イル)メチル]−2−メトキシ−N−[[4−(トリ
フルオロメチル)フェニル]メチル]ベンズアミド
(AHG−255)またはその塩; 4−[1−(3,5,5,8,8−ペンタメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イル)エテ
ニル]安息香酸 (LGD1069)またはその塩; 6−[1−(3,5,5,8,8−ペンタメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イル)シク
ロプロピル]ニコチン酸 (LG100268)または
その塩; 1,4−ビス[4−[(3,5−ジオキソ−1,2,4
−オキサジアゾリジン−2−イル)メチル]フェノキ
シ]−2−ブテン (YM−440)またはその塩; R−119702;デキクスリポタム(dexlipotam);
GI−262570;INS−1;AR−H−0329
242;CLX−0901;FK−614;KRP−2
97;CRE−16336;NN−2344;BM−1
3−1258;S−15261;KB−R−7785;
DN−108;DRF−2725;GW−2570;G
W−2433;MXC−3255;L−746449;
L−767827;L−783281;GW−4095
44;CS−011なども挙げられる。これらの化合物
の塩としては、前記した式[IV]で表される化合物の塩
と同様のものが用いられる。インスリン抵抗性改善薬
は、好ましくはピオグリタゾンまたはその塩酸塩、トロ
グリタゾン、ロシグリタゾンまたはそのマレイン酸塩、
または(±)−4−[4−[2−(5−メチル−2−フ
ェニルオキサゾール−4−イル)エトキシ]ベンジル]
イソオキサゾリジン−3,5−ジオンであり、特に好ま
しくは塩酸ピオグリタゾンである。本発明において、イ
ンスリン抵抗性改善薬は、2種以上を適宜の割合で組み
合わせて用いてもよい。
【0030】式[I]で表される化合物またはその塩
は、WO96/16938に記載されたβ3アドレナリ
ン受容体刺激作用を有する公知化合物、あるいはWO9
6/16938に記載の方法に準じて製造される化合物
である。式[I]中、「低級」なる用語を付した基は、
その基が1ないし4の炭素原子を有することを意味す
る。式[I]で表される化合物またはその塩の好適な例
としては、例えば 2−[3−(7−メトキシインドール−3−イル)−2
−プロピルアミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタ
ノール; 2−[3−(7−エトキシインドール−3−イル)−2
−プロピルアミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタ
ノール; 2−[3−(7−メトキシカルボニルメトキシインドー
ル−3−イル)−2−プロピルアミノ]−1−(3−ク
ロロフェニル)エタノール; 2−[3−(7−カルボキシメトキシインドール−3−
イル)−2−プロピルアミノ]−1−(3−クロロフェ
ニル)エタノール;およびこれらの光学異性体や塩など
が挙げられる。なかでも、2−[3−(7−カルボキシ
メトキシインドール−3−イル)−(2R)−2−プロ
ピルアミノ]−(1R)−1−(3−クロロフェニル)
エタノール (あるいは2−[[3−[(2R)−2−
[[(2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒド
ロキシエチル]アミノ]プロピル]−1H−インドール
−7−イル]オキシ]酢酸とも言う)(以下、化合物A
と略記する)が好ましい。
【0031】式[II]で表される化合物またはその塩
は、特開平6−345731に記載されたβ3アドレナ
リン受容体刺激作用を有する公知化合物、あるいは特開
平6−345731に記載の方法に準じて製造される化
合物である。式[II]中、「低級アルキル基」および
「ハロゲノ低級アルキル基」における「低級アルキル
基」は、炭素数1ないし3のアルキル基を示す。式[I
I]で表される化合物またはその塩の好適な例として
は、例えば 2−[(1R)−2−(インドール−3−イル)−1−
メチルエチルアミノ]−(1R)−1−(3−クロロフ
ェニル)エタノール(以下、化合物Bと略記する)およ
びその製薬学的に許容される酸付加塩などが挙げられ
る。
【0032】式[III]で表される化合物またはその塩
は、米国特許5451677号に記載されており、β3
アドレナリン受容体アゴニスト活性を有する公知化合物
である。式[III]で表される化合物またはその塩の好
適な例としては、例えば N−[4−[2−[[2−ヒドロキシ−3−(4−ヒド
ロキシフェノキシ)プロピル]アミノ]エチル]フェニ
ル]ベンゼンスルホンアミド; N−[4−[2−[[2−ヒドロキシ−3−(4−ヒド
ロキシフェノキシ)プロピル]アミノ]エチル]フェニ
ル]−4−ヨードベンゼンスルホンアミド; N−[4−[2−[[2−ヒドロキシ−3−(4−ヒド
ロキシフェノキシ)プロピル]アミノ]エチル]フェニ
ル]−2−ナフタレンスルホンアミド; N−[4−[2−[[2−ヒドロキシ−3−(4−ヒド
ロキシフェノキシ)プロピル]アミノ]エチル]フェニ
ル]−4−(ベンゾ−2,1,3−チアジアゾール)ス
ルホンアミド; N−[4−[2−[[2−ヒドロキシ−3−(4−ヒド
ロキシフェノキシ)プロピル]アミノ]エチル]フェニ
ル]−2−フェニルエタンスルホンアミド; N−[4−[2−[[3−(4−フルオロフェノキシ)
−2−ヒドロキシプロピル]アミノ]エチル]フェニ
ル]−4−ベンゼンスルホンアミド; N−[4−[2−[[3−[(2−アミノ−5−ピリジ
ニル)オキシ]−2−ヒドロキシ]プロピル]アミノ]
エチル]フェニル]−2−ナフタレンスルホンアミドな
どが挙げられる。
【0033】式[V]で表される化合物またはその塩
は、WO99/01431に記載されたβ3作動活性を
有する公知化合物である。式[V]中、「低級」なる用
語を付した基は、その基が1ないし4の炭素原子を有す
ることを意味する。式[V]で表される化合物またはそ
の塩の好適な例としては、例えば (R)−N‘−[5−[2−[2−(5,6,7,8−
テトラヒドロ−9H−カルバゾール−2−イルオキシ)
エチルアミノ]−1−ヒドロキシエチル]−2−ヒドロ
キシフェニル]−N,N−ジメチルスルファミド塩酸塩
などが挙げられる。
【0034】式[VI]で表される化合物またはその塩
は、WO97/23511に記載されたβ3作動活性を
有する公知化合物である。式[VI]中、「低級」なる用
語を付した基は、その基が1ないし4の炭素原子を有す
ることを意味する。式[VI]で表される化合物またはそ
の塩の好適な例としては、例えば (±)−N−[5−[2−[2−(9H−カルバゾール
−2−イルオキシ)エチルアミノ]−1−ヒドロキシエ
チル]−2−ヒドロキシフェニル]メタンスルホンアミ
ド塩酸塩; (±)−N−[3−[2−[2−(9H−カルバゾール
−2−イルオキシ)エチルアミノ]−1−ヒドロキシエ
チル]フェニル]メタンスルホンアミド塩酸塩; (±)−2−[N−[2−(9H−カルバゾール−2−
イルオキシ)エチル]アミノ]−1−フェニルエタノー
ル塩酸塩; およびこれらの光学異性体などが挙げられる。さらに、
式[V]または[VI]で表される化合物またはその塩と
しては、AZ40140なども挙げられる。前記式
[I]、[II]、[III]、[V]または[VI]で表さ
れる化合物の塩としては、前記した式[IV]で表される
化合物の塩と同様のものが挙げられる。
【0035】本発明の医薬において、インスリン抵抗性
改善薬と式[I]で表される化合物またはその塩との組
み合わせが好ましい。本発明の医薬の好ましい具体例と
しては、例えば 1)ピオグリタゾンまたはその塩酸塩と化合物Aとを組
み合わせてなる医薬; 2)トログリタゾンと化合物Aとを組み合わせてなる医
薬; 3)ロシグリタゾンまたはそのマレイン酸塩と化合物A
とを組み合わせてなる医薬などが挙げられる。
【0036】本発明の医薬およびその各活性成分は、例
えば糖尿病の予防・治療剤として用いられる。ここで、
糖尿病の種類としては、例えばインスリン依存型(1
型)糖尿病、インスリン非依存型(2型)糖尿病などが
挙げられ、本発明の医薬およびその各活性成分は、とり
わけインスリン非依存型糖尿病に対して好適に用いられ
る。さらに、本発明の医薬およびその各活性成分は、耐
糖能異常(Impaired Glucose Tolerance)の予防・治療
薬として用いられる。ここで、耐糖能異常の定義につい
ては、WHO(世界保健機構)から、75g経口ブドウ
糖負荷試験(75gOGTT)における判定基準が提唱
されている。この判定基準によれば、耐糖能異常とは、
空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が1
40mg/dl未満であり、かつ、1夜絶食後に75g
経口ブドウ糖負荷試験を行った場合の2時間後血糖値
(静脈血漿におけるグルコース濃度)が140から19
9mg/dlを示す状態である。なお、糖尿病とは、空
腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が14
0mg/dl以上であり、かつ、1夜絶食後に75g経
口ブドウ糖負荷試験を行った場合の2時間後血糖値(静
脈血漿におけるグルコース濃度)が200mg/dl以
上を示す状態である。
【0037】糖尿病の判定基準については、1997年
にADA(米国糖尿病学会)から、1998年にWHO
から、新たな判定基準が報告されている。これらの報告
によれば、糖尿病とは、空腹時血糖値(静脈血漿におけ
るグルコース濃度)が126mg/dl以上であり、か
つ、1夜絶食後に75g経口ブドウ糖負荷試験を行った
場合の2時間後血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃
度)が200mg/dl以上を示す状態である。また、
上記報告によれば、耐糖能異常とは、空腹時血糖値(静
脈血漿におけるグルコース濃度)が126mg/dl未
満であり、かつ、1夜絶食後に75g経口ブドウ糖負荷
試験を行った場合の2時間後血糖値(静脈血漿における
グルコース濃度)が140mg/dl以上200mg/
dl未満を示す状態である。さらに、ADAの報告によ
れば、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃
度)が110mg/dl以上126mg/dl未満の状
態をIFG(Impaired Fasting Glucose)と呼ぶ。一
方、WHOの報告によれば、該IFG(Impaired Fast
ing Glucose)のうち、1夜絶食後に75g経口ブドウ
糖負荷試験を行った場合の2時間後血糖値(静脈血漿に
おけるグルコース濃度)が140mg/dl未満である
状態をIFG(Impaired Fasting Glycemia)と呼
ぶ。本発明の医薬およびその各活性成分は、上記した新
たな判定基準により決定される糖尿病、耐糖能異常、I
FG(Impaired Fasting Glucose)およびIFG(Im
paired Fasting Glycemia)の予防・治療薬としても
用いられる。さらに、本発明の医薬およびその各活性成
分は、耐糖能異常、IFG(Impaired Fasting Gluco
se)またはIFG(Impaired Fasting Glycemia)か
ら糖尿病への進展を防止することもできる。
【0038】本発明の医薬およびその各活性成分は、高
脂血症(例、高トリグリセリド血症、高コレステロール
血症、低HDL血症、食後高脂血症など)、高インスリ
ン血症、肥満(禁煙後、ダイエット中止後または運動中
止後の体重増加の抑制なども含む)、過食症、高血圧、
心血管疾患(例、アテローム性動脈硬化症など)、多嚢
胞性卵巣症候群、妊娠糖尿病、膵炎、糸球体腎炎、糸球
体硬化症、高血圧性腎硬化症、炎症性腸疾患(例、炎症
性大腸炎、潰瘍性大腸炎)などの疾患、あるいはこれら
の疾患のうちのいくつかを併せ持つ症候群(例、シンド
ロームX、内臓肥満症候群など)の予防・治療薬として
も用いられる。
【0039】本発明の医薬およびその各活性成分は、糖
尿病合併症(例、網膜症、腎症、神経障害、大血管障
害、糖尿病性高浸透圧昏睡、感染症(例、呼吸器感染
症、尿路感染症、消化器感染症、皮膚軟部組織感染症、
下肢感染症など)、糖尿病性骨減少症、糖尿病性壊疽、
口腔乾燥症、聴覚の低下、心筋梗塞、狭心症、脳血管障
害(例、脳卒中、脳梗塞)、末梢血行障害など)の予防
・治療薬としても用いられる。
【0040】本発明の医薬およびその各活性成分は、過
敏性腸症候群、急性または慢性下痢の予防・治療;消化
性潰瘍、急性または慢性胃炎、胆道ジスキネジアー、胆
のう炎等に伴う腹痛、悪心、嘔吐、上腹部不快感などの
症状の改善にも用いられる。
【0041】本発明の医薬およびその各活性成分は、悪
液質の改善作用、すなわち悪性腫瘍,結核,糖尿病,血
液疾患,内分泌疾患,感染症および後天性免疫不全症候
群などの慢性病において発現する進行性の体重減少(脂
肪組織分解による体重減少および筋肉組織分解による体
重減少を含む)、貧血、浮腫、食欲不振などを主な症状
とする全身性の症候群を改善する作用を有し、悪液質の
予防・治療薬としても用いられる。本発明の医薬および
その各活性成分は、TNF−αが関与する炎症性疾患の
予防・治療薬としても用いられる。ここで、TNF−α
が関与する炎症性疾患とは、TNF−αの存在により発
症し、TNF−α抑制効果を介して治療され得る炎症性
疾患である。このような炎症性疾患としては、例えば糖
尿病性合併症(例、網膜症、腎症、神経障害、大血管障
害など)、慢性関節リウマチ、変形性脊椎症、変形性関
節炎、腰痛、痛風、手術・外傷後の炎症、腫脹の緩解、
神経痛、咽喉頭炎、膀胱炎、肝炎、肺炎、胃粘膜損傷
(アスピリンにより引き起こされた胃粘膜損傷を含む)
などが挙げられる。本発明の医薬およびその各活性成分
は、アポトーシス抑制作用を有し、アポトーシスの促進
が関わる疾患の予防・治療薬としても用いられる。ここ
で、アポトーシスの促進が関わる疾患疾患としては、例
えばウイルス疾患(例、エイズ、劇症肝炎など)、神経
変性疾患(例、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋
萎縮性側索硬化症、色素性網膜炎、小脳変性など)、脊
髄異形成疾患(例、再生不良性貧血など)、虚血性疾患
(例、心筋梗塞、脳卒中など)、肝疾患(例、アルコー
ル性肝炎、B型肝炎、C型肝炎など)、関節疾患(例、
変形性関節症など)、アテローム性動脈硬化症などが挙
げられる。本発明の医薬およびその各活性成分は、内臓
脂肪の減少、内臓脂肪蓄積の抑制、糖代謝改善、脂質代
謝改善、インスリン抵抗性改善、酸化LDL産生抑制、
リポタンパク代謝改善、冠動脈代謝改善、心血管合併症
の予防・治療、心不全合併症の予防・治療、血中レムナ
ント低下、無排卵症の予防・治療、多毛症の予防・治
療、高アンドロゲン血症の予防・治療などにも用いられ
る。本発明の医薬およびその各活性成分は、食欲調整
(増加または減少)作用を有するため、痩身または拒食
症の治療にも用いられる。本発明の医薬およびその各活
性成分は、上記した各種疾患(例、心筋梗塞などの心血
管イベント)の2次予防および進展抑制にも用いられ
る。本発明の医薬およびその各活性成分は、ミダゾラ
ム、ケトコナゾールなどと組み合わせて用いることもで
きる。
【0042】本発明の医薬は、活性成分であるインスリ
ン抵抗性改善薬と、式[I]で表される化合物またはそ
の塩、式[II]で表される化合物またはその塩、式[II
I]で表される化合物またはその塩、式[V]で表され
る化合物またはその塩、および式[VI]で表される化合
物またはその塩から選ばれる少なくとも1種(以下、そ
れぞれ化合物[I]〜[III]、[V]、[VI]と略記
することがある)とを組み合わせることにより得られ
る。これらの活性成分は、別々にあるいは同時に、薬理
学的に許容される担体と自体公知の手段[製剤技術分野
において慣用の手段、例えば日本薬局方(例えば第13
改正)に記載の手段等]にしたがって混合することによ
って製剤化されていてもよい。本発明の医薬またはその
各活性成分の剤形としては、例えば錠剤、カプセル剤
(ソフトカプセル、マイクロカプセルを含む)、散剤、
顆粒剤、シロップ剤等の経口剤;および注射剤(例、皮
下注射剤,静脈内注射剤,筋肉内注射剤,腹腔内注射剤
等)、外用剤(例、経鼻投与製剤,経皮製剤,軟膏剤
等)、坐剤(例、直腸坐剤,膣坐剤等)、ペレット、点
滴剤、徐放性製剤等の非経口剤が挙げられる。
【0043】以下に、経口剤および非経口剤の製造法に
ついて具体的に説明する。経口剤は、活性成分に、例え
ば賦形剤(例、乳糖,白糖,デンプン,D−マンニトー
ル,キシリトール,ソルビトール,エリスリトール,結
晶セルロース,軽質無水ケイ酸など)、崩壊剤(例、炭
酸カルシウム,デンプン,カルボキシメチルセルロー
ス,カルボキシメチルセルロースカルシウム,低置換度
ヒドロキシプロピルセルロース,クロスカルメロースナ
トリウム,カルボキシメチルスターチナトリウム,軽質
無水ケイ酸など)、結合剤(例、α化デンプン,アラビ
アゴム,カルボキシメチルセルロース,ヒドロキシプロ
ピルセルロース,ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス,ポリビニルピロリドン,結晶セルロース,メチルセ
ルロース,白糖,D−マンニトール,トレハロース,デ
キストリンなど)または滑沢剤(例、タルク,ステアリ
ン酸マグネシウム,ステアリン酸カルシウム,コロイド
シリカ,ポリエチレングリコール6000など)などを
添加して圧縮成形することにより製造される。また、経
口剤には、活性成分の溶解促進を目的として、塩酸,リ
ン酸,マロン酸,コハク酸,DL−リンゴ酸,酒石酸,
マレイン酸,フマル酸,クエン酸等の酸類または炭酸ナ
トリウム,炭酸水素ナトリウム,クエン酸ナトリウム,
酒石酸ナトリウム等の塩基を添加してもよい。
【0044】さらに、味のマスキング,腸溶化あるいは
徐放化を目的として、自体公知の方法により、経口剤に
コーティングを行ってもよい。コーティング剤として
は、例えば腸溶性ポリマー(例、酢酸フタル酸セルロー
ス、メタアクリル酸コポリマーL、メタアクリル酸コポ
リマーLD、メタアクリル酸コポリマーS、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースアセテートサクシネート、カルボ
キシメチルエチルセルロース等)、胃溶性ポリマー
(例、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテー
ト、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーE
等)、水溶性ポリマー(例、ヒドロキシプロピルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等)、水不
溶性ポリマー(例、エチルセルロース、アミノアルキル
メタアクリレートコポリマーRS、アクリル酸エチル・
メタアクリル酸メチル共重合体等)、ワックスなどが用
いられる。コーティングを行う場合、上記コーティング
剤とともに、ポリエチレングリコール等の可塑剤、酸化
チタン,三二酸化鉄等の遮光剤を用いてもよい。
【0045】注射剤は、活性成分を分散剤(例、ツイー
ン(Tween)80(アトラスパウダー社製、米国),HC
O 60(日光ケミカルズ製),ポリエチレングリコー
ル,カルボキシメチルセルロース,アルギン酸ナトリウ
ムなど)、保存剤(例、メチルパラベン,プロピルパラ
ベン,ベンジルアルコール,クロロブタノール,フェノ
ール等)、等張化剤(例、塩化ナトリウム,グリセリ
ン,D−ソルビトール,D−マンニトール,キシリトー
ル,ブドウ糖,果糖等)などと共に、水性溶剤(例、蒸
留水,生理的食塩水,リンゲル液等)あるいは油性溶剤
(例、オリーブ油,ゴマ油,綿実油,コーン油などの植
物油;プロピレングリコール,マクロゴール,トリカプ
リリン等)などに溶解、懸濁あるいは乳化することによ
り製造される。この際、所望により、溶解補助剤(例、
サリチル酸ナトリウム,酢酸ナトリウム,ポリエチレン
グリコール,プロピレングリコール,D−マンニトー
ル,トレハロース,安息香酸ベンジル,エタノール,ト
リスアミノメタン,コレステロール,トリエタノールア
ミン,炭酸ナトリウム,クエン酸ナトリウム等)、懸濁
化剤(例、ステアリルトリエタノールアミン,ラウリル
硫酸ナトリウム,ラウリルアミノプロピオン酸,レシチ
ン,塩化ベンザルコニウム,塩化ベンゼトニウム,モノ
ステアリン酸グリセリンなどの界面活性剤;ポリビニル
アルコール,ポリビニルピロリドン,カルボキシメチル
セルロースナトリウム,メチルセルロース,ヒドロキシ
メチルセルロース,ヒドロキシエチルセルロース,ヒド
ロキシプロピルセルロースなどの親水性高分子等)、緩
衝化剤(例、リン酸塩,酢酸塩,炭酸塩,クエン酸塩な
どの緩衝液等)、安定剤(例、ヒト血清アルブミン
等)、無痛化剤(例、プロピレングリコール,塩酸リド
カイン,ベンジルアルコール等)、防腐剤(例、パラオ
キシ安息香酸エステル類,クロロブタノール,塩化ベン
ザルコニウム,ベンジルアルコール,フェネチルアルコ
ール,デヒドロ酢酸,ソルビン酸等)等の添加物を用い
てもよい。
【0046】外用剤は、活性成分を固状、半固状または
液状の組成物とすることにより製造される。例えば、上
記固状の組成物は、活性成分をそのまま、あるいは賦形
剤(例、乳糖,D−マンニトール,デンプン,結晶セル
ロース,白糖など)、増粘剤(例、天然ガム類,セルロ
ース誘導体,アクリル酸重合体など)などを添加、混合
して粉状とすることにより製造される。上記液状の組成
物は、注射剤の場合とほとんど同様にして製造される。
半固状の組成物は、水性または油性のゲル剤、あるいは
軟膏状のものがよい。また、これらの組成物は、いずれ
もpH調節剤(例、リン酸,クエン酸,塩酸,水酸化ナ
トリウムなど)、防腐剤(例、パラオキシ安息香酸エス
テル類,クロロブタノール,塩化ベンザルコニウム,ベ
ンジルアルコール,フェネチルアルコール,デヒドロ酢
酸,ソルビン酸など)などを含んでいてもよい。
【0047】坐剤は、活性成分を油性または水性の固
状、半固状あるいは液状の組成物とすることにより製造
される。該組成物の製造の際に用いられる油性基剤とし
ては、例えば高級脂肪酸のグリセリド〔例、カカオ脂,
ウイテプゾル類(ヒュルス アクチエンゲゼルシャフト
社製、ドイツ)など〕、中級脂肪酸トリグリセライド
〔例、ミグリオール類(ヒュルス アクチエンゲゼルシ
ャフト社製、ドイツ)など〕、植物油(例、ゴマ油,大
豆油,綿実油など)などが挙げられる。水性基剤として
は、例えばポリエチレングリコール類,プロピレングリ
コールなどが挙げられる。また、水性ゲル基剤として
は、例えば天然ガム類,セルロース誘導体,ビニール重
合体,アクリル酸重合体などが挙げられる。
【0048】本発明の医薬の投与形態は、特に限定され
ず、投与時にインスリン抵抗性改善薬と化合物[I]〜
[III]、[V]、[VI]とが組み合わされていればよ
い。このような投与形態としては、例えば、1)インス
リン抵抗性改善薬と化合物[I]〜[III]、[V]、
[VI]とを同時に製剤化して得られる単一の製剤の投
与、2)インスリン抵抗性改善薬と化合物[I]〜[II
I]、[V]、[VI]とを別々に製剤化して得られる2
種の製剤の同一投与経路での同時投与、3)インスリン
抵抗性改善薬と化合物[I]〜[III]、[V]、[V
I]とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投
与経路での時間差をおいての投与、4)インスリン抵抗
性改善薬と化合物[I]〜[III]、[V]、[VI]と
を別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経
路での同時投与、5)インスリン抵抗性改善薬と化合物
[I]〜[III]、[V]、[VI]とを別々に製剤化し
て得られる2種の製剤の異なる投与経路での時間差をお
いての投与(例えば、インスリン抵抗性改善薬、化合物
[I]〜[III]、[V]、[VI]の順序での投与、あ
るいは逆の順序での投与)などが挙げられる。なかで
も、上記2)または3)が好ましい。さらに具体的に
は、インスリン抵抗性改善薬および化合物[I]〜[II
I]、[V]、[VI]を別々に錠剤などの経口剤とし、
該経口剤を同時に、または時間差をおいて投与すること
が好ましい。
【0049】本発明の医薬およびその各活性成分は、毒
性も低く、哺乳動物(例、ヒト,マウス,ラット,ウサ
ギ,イヌ,ネコ,ウシ,ウマ,ブタ,サル等)に対し、
経口的または非経口的に安全に用いられる。本発明の医
薬の投与量は、各活性成分の投与量に準ずればよく、投
与対象,投与対象の年齢および体重,症状,投与時間,
剤形,投与方法,薬剤の組み合わせ等により、適宜選択
することができる。インスリン抵抗性改善薬および化合
物[I]〜[III]、[V]、[VI]の投与量は、臨床
上用いられる用量を基準として適宜選択することもでき
る。例えばインスリン抵抗性改善薬を成人糖尿病患者
(体重50kg)に投与する場合、1日あたりの投与量
は、通常0.01〜1000mg、好ましくは0.1〜50
0mgであり、この量を1日1ないし数回に分けて投与す
ることができる。とりわけインスリン抵抗性改善薬とし
て塩酸ピオグリタゾンを用いる場合、塩酸ピオグリタゾ
ンの1日あたりの投与量は、通常7.5〜60mg、好
ましくは15〜45mgである。また、インスリン抵抗
性改善薬としてトログリタゾンを用いる場合、トログリ
タゾンの1日あたりの投与量は、通常100〜1000
mg、好ましくは200〜600mgである。インスリ
ン抵抗性改善薬としてロシグリタゾン(またはそのマレ
イン酸塩)を用いる場合、ロシグリタゾンの1日あたり
の投与量は、通常1〜12mg、好ましくは2〜8mg
である。化合物[I]〜[III]、[V]、[VI]を成
人糖尿病患者(体重50kg)に投与する場合、1日あ
たりの投与量は、通常0.1〜500mg、好ましくは
0.1〜200mg、さらに好ましくは0.1〜50mgで
あり、この量を1日1ないし数回に分けて投与すること
ができる。とりわけ化合物Aの1日あたりの投与量は、
通常0.1〜10mg、好ましくは0.2〜3mgであ
る。
【0050】本発明の医薬において、インスリン抵抗性
改善薬と化合物[I]〜[III]、[V]、[VI]との
配合比は、投与対象,投与対象の年齢および体重,症
状,投与時間,剤形,投与方法,薬剤の組み合わせ等に
より、適宜選択することができる。例えばインスリン抵
抗性改善薬1重量部に対し、化合物[I]〜[III]、
[V]、[VI]を通常0.005〜1重量部程度、好ま
しくは0.01〜0.2重量部程度用いればよい。
【0051】本発明の医薬は、インスリン抵抗性改善薬
または化合物[I]〜[III]、[V]、[VI]の単独
投与に比べて、増強された血糖低下作用を有する。ま
た、本発明の医薬は、インスリン抵抗性改善薬または化
合物[I]〜[III]、[V]、[VI]の単独投与に比
べて、増強された血中脂質低下作用または血中インスリ
ン低下作用を有する。さらに、本発明の医薬は、優れた
糖尿病治療効果を有するので、インスリン抵抗性改善薬
または化合物[I]〜[III]、[V]、[VI]の単独
投与に比べて、薬剤の使用量を低減することができる。
さらに、本発明の医薬を糖尿病患者に投与した場合、イ
ンスリン抵抗性改善薬または化合物[I]〜[III]、
[V]、[VI]の単独投与に比べて、該患者の体重に減
少傾向がみられる。
【0052】本発明の医薬において、「インスリン抵抗
性改善薬または化合物[I]〜[III]、[V]、[V
I]の糖尿病治療効果の増強」、「インスリン抵抗性改
善薬または化合物[I]〜[III]、[V]、[VI]の
使用量の低減」、「インスリン抵抗性改善薬または化合
物[I]〜[III]、[V]、[VI]の副作用の軽減」
などを目的として、インスリン抵抗性改善薬または化合
物[I]〜[III]、[V]、[VI]に悪影響を及ぼさ
ない併用用薬剤を用いることができる。このような併用
用薬剤としては、例えば、「糖尿病治療薬」、「糖尿病
合併症治療薬」、「抗肥満薬」、「高血圧治療薬」、
「高脂血症治療薬」、「利尿剤」などが挙げられる。ま
た、本発明の医薬を用いる際に、食事療法(栄養あるい
はカロリー制限による治療法)あるいは運動療法を行っ
てもよい。
【0053】前記「糖尿病治療薬」としては、例えばイ
ンスリン、インスリン分泌促進薬、ビグアナイド剤、α
―グルコシダーゼ阻害薬などが挙げられる。インスリン
としては、インスリン作用を有する物質であればよく、
その具体例としては、例えばウシ,ブタの膵臓から抽出
された動物インスリン;ブタの膵臓から抽出されたイン
スリンから酵素的に合成された半合成ヒトインスリン;
大腸菌,イーストを用い遺伝子工学的に合成したヒトイ
ンスリンなどが挙げられる。また、インスリンとして
は、0.45から0.9(w/w)%の亜鉛を含むイン
スリン亜鉛;塩化亜鉛,硫酸プロタミンおよびインスリ
ンから製造されるプロタミンインスリン亜鉛なども用い
られる。さらに、インスリンは、そのフラグメントある
いは誘導体(例、INS-1など)であってもよい。さら
に、インスリンは、インスリン様物質(例、L8328
1、インスリンアゴニストなど)であってもよい。な
お、インスリンには、超速効型、速効型、二相型、中間
型、持続型など種々のものが含まれるが、これらは患者
の病態により適宜選択できる。
【0054】本発明の医薬と、インスリンとを組み合わ
せて用いる場合、インスリンの使用量がインスリン単独
投与時の使用量よりも低減されるため、インスリン多量
投与の弊害である血管合併症および低血糖誘発の危険性
が低い。また、本発明の医薬は、優れた糖尿病治療効果
を有するので、インスリン単独投与時と比べてインスリ
ンの使用量を低減しても、満足な糖尿病の治療効果が得
られる。
【0055】インスリン分泌促進薬としては、例えばス
ルフォニル尿素剤が挙げられる。該スルフォニル尿素剤
の具体例としては、例えばトルブタミド、クロルプロパ
ミド、トラザミド、アセトヘキサミド、 グリクロピラ
ミドおよびそのアンモニウム塩、グリベンクラミド、グ
リクラジド、1−ブチル−3−メタニリルウレア、カル
ブタミド、グリボルヌリド、グリピジド、グリキドン、
グリソキセピド、グリブチアゾール、グリブゾール、グ
リヘキサミド、グリミジン、グリピナミド、フェンブタ
ミド、トルシクラミド、グリメピリドなどが挙げられ
る。上記以外にも、インスリン分泌促進薬としては、例
えばナテグリニド(nateglinide,AY-4166)、(2S)
−2−ベンジル−3−(シス−ヘキサヒドロ−2−イソ
インドリニルカルボニル)プロピオン酸カルシウム 2
水和物(ミチグリニド;KAD-1229)、レパグリニド(re
paglinide)などが挙げられる。
【0056】ビグアナイド剤としては、例えばフェンホ
ルミン、メトホルミン、ブホルミンなどが挙げられる。
α―グルコシダーゼ阻害薬としては、例えばアカルボー
ス、ボグリボース、ミグリトール、エミグリテート(Em
iglitate)などが挙げられる。上記以外にも、「糖尿病
治療薬」としては、例えばエルゴセット(ergoset)、
プラムリンタイド(pramlintide)、レプチン、BAY-27-
9955、T-1095などが挙げられる。
【0057】例えば「糖尿病治療薬」を、成人糖尿病患
者(体重50kg)に投与する場合、1日あたりの投与
量は、通常0.1〜2500mg、好ましくは0.5〜1
000mgであリ、この量を1日1ないし数回に分けて投
与することができる。インスリンを、成人糖尿病患者
(体重50kg)に投与(通常は注射剤として投与)す
る場合、1日あたりの投与量は、通常10から100U
(単位)、好ましくは10から80U(単位)であリ、
この量を1日1ないし数回に分けて投与することができ
る。インスリン分泌促進薬を、成人糖尿病患者(体重5
0kg)に投与する場合、1日あたりの投与量は、通常
0.1〜1000mg、好ましくは1〜100mgであリ、
この量を1日1ないし数回に分けて投与することができ
る。ビグアナイド剤を、成人糖尿病患者(体重50k
g)に投与する場合、1日あたりの投与量は、通常10
〜2500mg、好ましくは100〜1000mgであリ、
この量を1日1ないし数回に分けて投与することができ
る。α―グルコシダーゼ阻害薬を、成人糖尿病患者(体
重50kg)に投与する場合、1日あたりの投与量は、
通常0.1〜400mg、好ましくは0.6〜300mgで
あリ、この量を1日1ないし数回に分けて投与すること
ができる。
【0058】前記「糖尿病合併症治療薬」としては、例
えばアルドース還元酵素阻害薬、グリケーション阻害
薬、プロテインキナーゼC阻害薬などが挙げられる。ア
ルドース還元酵素阻害剤としては、例えばトルレスタッ
ト;エパルレスタット;3,4−ジヒドロ−2,8−ジイ
ソプロピル−3−チオキソ−2H−1,4−ベンゾオキ
サジン−4−酢酸; イミレスタット; ゼナレスタッ
ト;6−フルオロ−2,3−ジヒドロ−2’,5’−ジオ
キソ−スピロ〔4H−1−ベンゾピラン−4,4’−イ
ミダゾリジン〕−2−カルボキサミド (SNK-860);
ゾポルレスタット;ソルビニル;および1−〔(3−ブ
ロモ−2−ベンゾフラニル)スルフォニル〕−2,4−
イミダゾリジンジオン (M-16209);CT-112;NZ-31
4;ARI-509などが挙げられる。グリケーション阻害薬と
しては、例えばピマゲジン(pimagedine)などが挙げら
れる。プロテインキナーゼC阻害薬としては、例えばNG
F、LY-333531などが挙げられる。上記以外にも、「糖尿
病合併症治療薬」としては、例えばアルプロスタジル、
塩酸チアプリド、シロスタゾール、塩酸メキシレチン、
イコサペント酸エチル、メマンチン(memantine)、ピ
マゲドリン(pimagedline;ALT-711)などが挙げられ
る。
【0059】例えば「糖尿病合併症治療薬」を、成人糖
尿病患者(体重50kg)に投与する場合、1日あたり
の投与量は、通常0.1〜2000mgであリ、この量を
1日1ないし数回に分けて投与することができる。アル
ドース還元酵素阻害薬を、成人糖尿病患者(体重50k
g)に投与する場合、1日あたりの投与量は、通常1〜
1000mgであリ、この量を1日1ないし数回に分けて
投与することができる。グリケーション阻害薬を、成人
糖尿病患者(体重50kg)に投与する場合、1日あた
りの投与量は、通常1〜2000mgであリ、この量を1
日1ないし数回に分けて投与することができる。プロテ
インキナーゼC阻害薬を、成人糖尿病患者(体重50k
g)に投与する場合、1日あたりの投与量は、通常0.
1〜100mgであリ、この量を1日1ないし数回に分け
て投与することができる。
【0060】前記「抗肥満薬」としては、例えばリパー
ゼ阻害薬、食欲抑制薬などが挙げられる。リパーゼ阻害
薬としては、例えばオルリスタットなどが挙げられる。
食欲抑制薬としては、例えばデクスフェンフラミン、フ
ルオキセチン、シブトラミン、バイアミンなどが挙げら
れる。
【0061】例えば「抗肥満薬」を、成人糖尿病患者
(体重50kg)に投与する場合、1日あたりの投与量
は、通常0.01〜1000mg、好ましくは0.1〜1
000mgであリ、この量を1日1ないし数回に分けて投
与することができる。リパーゼ阻害薬を、成人糖尿病患
者(体重50kg)に投与する場合、1日あたりの投与
量は、通常0.1〜1000mgであリ、この量を1日1
ないし数回に分けて投与することができる。食欲抑制薬
を、成人糖尿病患者(体重50kg)に投与する場合、
1日あたりの投与量は、通常0.01〜1000mg、好
ましくは0.1〜500mgであリ、この量を1日1ない
し数回に分けて投与することができる。
【0062】前記「高血圧治療薬」としては、例えばア
ンジオテンシン変換酵素阻害薬、カルシウム拮抗薬、カ
リウムチャンネル開口薬、アンジオテンシンII拮抗薬な
どが挙げられる。アンジオテンシン変換酵素阻害薬とし
ては、例えばカプトプリル、エナラプリル、アラセプリ
ル、デラプリル、ラミプリル、リジノプリル、イミダプ
リル、ベナゼプリル、セロナプリル、シラザプリル、エ
ナラプリラート、フォシノプリル、モベルトプリル、ペ
リンドプリル、キナプリル、スピラプリル、テモカプリ
ル、トランドラプリル、マニジピンなどが挙げられる。
カルシウム拮抗薬としては、例えばニフェジピン、アム
ロジピン、エホニジピン、ニカルジピンなどが挙げられ
る。カリウムチャンネル開口薬としては、例えばレブク
ロマカリム、L-27152、AL0671、NIP-121などが挙げられ
る。アンジオテンシンII拮抗薬としては、例えばロサル
タン、カンデサルタンシレキシチル、バルサルタン、イ
ルベサルタン、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-
4-イル)メチル 4-(1-ヒドロキシ-1-メチルエチル)-2-
プロピル-1-[2'-(1H-テトラゾール-5-イル)ビフェニル-
4-イルメチル]イミダゾール-5-カルボキシレート(CS-8
66)、E4177などが挙げられる。
【0063】例えば「高血圧治療薬」を、成人糖尿病患
者(体重50kg)に投与する場合、1日あたりの投与
量は、通常0.01〜1000mgであリ、この量を1日
1ないし数回に分けて投与することができる。アンジオ
テンシン変換酵素阻害薬を、成人糖尿病患者(体重50
kg)に投与する場合、1日あたりの投与量は、通常
0.01〜500mg、好ましくは0.1〜100mgであ
リ、この量を1日1ないし数回に分けて投与することが
できる。カルシウム拮抗薬を、成人糖尿病患者(体重5
0kg)に投与する場合、1日あたりの投与量は、通常
0.1〜500mg、好ましくは1〜200mgであリ、こ
の量を1日1ないし数回に分けて投与することができ
る。カリウムチャンネル開口薬を、成人糖尿病患者(体
重50kg)に投与する場合、1日あたりの投与量は、
通常0.01〜1000mgであリ、この量を1日1ない
し数回に分けて投与することができる。アンジオテンシ
ンII拮抗薬を、成人糖尿病患者(体重50kg)に投与
する場合、1日あたりの投与量は、通常0.1〜500
mg、好ましくは1〜100mgであリ、この量を1日1な
いし数回に分けて投与することができる。
【0064】前記「高脂血症治療薬」としては、例えば
HMG−CoA還元酵素阻害薬、フィブラート系化合物
などが挙げられる。HMG−CoA還元酵素阻害薬とし
ては、例えばプラバスタチンおよびそのナトリウム塩、
セリバスタチンおよびそのナトリウム塩、シンバスタチ
ン、ロバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチ
ン、リパンチル、イタバスタチン、ZD−4522など
が挙げられる。フィブラート系化合物としては、例えば
ベザフィブラート、ベクロブラート、ビニフィブラー
ト、シプロフィブラート、クリノフィブラート、クロフ
ィブラート、クロフィブリン酸、エトフィブラート、フ
ェノフィブラート、ゲムフィブロジル、ニコフィブラー
ト、ピリフィブラート、ロニフィブラート、シムフィブ
ラート、テオフィブラートなどが挙げられる。
【0065】例えば「高脂血症治療薬」を、成人糖尿病
患者(体重50kg)に投与する場合、1日あたりの投
与量は、通常0.01〜3000mg、好ましくは1〜2
000mgであリ、この量を1日1ないし数回に分けて投
与することができる。HMG−CoA還元酵素阻害薬
を、成人糖尿病患者(体重50kg)に投与する場合、
1日あたりの投与量は、通常0.01〜100mg、好ま
しくは0.5〜50mgであリ、この量を1日1ないし数
回に分けて投与することができる。フィブラート系化合
物を、成人糖尿病患者(体重50kg)に投与する場
合、1日あたりの投与量は、通常1〜2000mg、好ま
しくは10〜1500mgであリ、この量を1日1ないし
数回に分けて投与することができる。
【0066】前記「利尿剤」としては、例えばキサンチ
ン誘導体製剤、チアジド系製剤、抗アルドステロン製
剤、炭酸脱水酵素阻害剤、クロルベンゼンスルホンアミ
ド系製剤などが挙げられる。キサンチン誘導体製剤とし
ては、例えばサリチル酸ナトリウムテオブロミン、サリ
チル酸カルシウムテオブロミンなどが挙げられる。チア
ジド系製剤としては、例えばエチアジド、シクロペンチ
アジド、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジ
ド、ヒドロフルメチアジド、ベンチルヒドロクロロチア
ジド、ペンフルチジド、ポリチアジド、メチクロチアジ
ドなどが挙げられる。抗アルドステロン製剤としては、
例えばスピロノラクトン、トリアムテレンなどが挙げら
れる。炭酸脱水酵素阻害剤としては、例えばアセタゾラ
ミドなどが挙げられる。クロルベンゼンスルホンアミド
系製剤としては、例えばクロルタリドン、メフルシド、
インダパミドなどが挙げられる。上記以外にも、「利尿
剤」としては、例えばアゾセミド、イソソルビド、エタ
クリン酸、ピレタニド、ブメタニド、フロセミドなどが
挙げられる。
【0067】例えば「利尿剤」を、成人糖尿病患者(体
重50kg)に投与する場合、1日あたりの投与量は、
通常0.01mg〜100g、好ましくは0.05mg〜1
0gであリ、この量を1日1ないし数回に分けて投与す
ることができる。キサンチン誘導体製剤を、成人糖尿病
患者(体重50kg)に投与する場合、1日あたりの投
与量は、通常0.1〜100g、好ましくは0.5〜1
0gであリ、この量を1日1ないし数回に分けて投与す
ることができる。チアジド系製剤を、成人糖尿病患者
(体重50kg)に投与する場合、1日あたりの投与量
は、通常0.01〜2000mg、好ましくは0.05〜
500mgであリ、この量を1日1ないし数回に分けて投
与することができる。抗アルドステロン製剤を、成人糖
尿病患者(体重50kg)に投与する場合、1日あたり
の投与量は、通常1〜2000mg、好ましくは10〜1
000mgであリ、この量を1日1ないし数回に分けて投
与することができる。炭酸脱水酵素阻害剤を、成人糖尿
病患者(体重50kg)に投与する場合、1日あたりの
投与量は、通常10〜5000mg、好ましくは50〜2
000mgであリ、この量を1日1ないし数回に分けて投
与することができる。クロルベンゼンスルホンアミド系
製剤を、成人糖尿病患者(体重50kg)に投与する場
合、1日あたりの投与量は、通常1〜2000mg、好ま
しくは10〜1000mgであリ、この量を1日1ないし
数回に分けて投与することができる。
【0068】前記した併用用薬剤は、任意の2種以上を
組み合わせて用いてもよい。2種の併用用薬剤を組み合
わせて用いる場合の具体的な組み合わせとしては、例え
ば「インスリン分泌促進薬とビグアナイド剤との組み合
わせ」、「インスリン分泌促進薬とα―グルコシダーゼ
阻害薬との組み合わせ」、「インスリンとビグアナイド
剤との組み合わせ」、「インスリンとα―グルコシダー
ゼ阻害薬との組み合わせなどが挙げられる。
【0069】本発明の医薬および併用用薬剤の投与形態
は、特に限定されず、投与時にこれらが組み合わされて
いればよい。本発明の医薬と併用用薬剤との配合比は、
投与対象、投与対象の年齢および体重、症状、投与時
間、剤形、投与方法等により適宜選択することができ
る。例えば、本発明の医薬1重量部に対し、併用用薬剤
を0.0001〜10000重量部用いればよい。
【0070】インスリン抵抗性改善薬を用いずに、化合
物[I]〜[III]、[V]、[VI]の少なくとも1種
と前記併用用薬剤の少なくとも1種とを組合わせて用い
ることによっても、本発明の医薬の効果として前記した
各種医薬効果、例えば優れた糖尿病治療効果などが得ら
れる。化合物[I]〜[III]、[V]、[VI]と前記
併用用薬剤との組み合わせとしては、例えば「化合物A
とインスリンとの組み合わせ」、「化合物Bとインスリ
ンとの組み合わせ」、「化合物Aとインスリン分泌促進
薬(好ましくはグリベンクラミドなどのスルフォニル尿
素剤;レパグリニド、ナテグリニド、ミチグリニドな
ど)との組み合わせ」、「化合物Bとインスリン分泌促
進薬(好ましくはグリベンクラミドなどのスルフォニル
尿素剤;レパグリニド、ナテグリニド、ミチグリニドな
ど)との組み合わせ」、「化合物Aとビグアナイド剤
(好ましくはメトホルミンなど)との組み合わせ」、
「化合物Bとビグアナイド剤(好ましくはメトホルミン
など)との組み合わせ」、「化合物Aとα―グルコシダ
ーゼ阻害薬(好ましくはアカルボースなど)との組み合
わせ」、「化合物Bとα―グルコシダーゼ阻害薬(好ま
しくはアカルボースなど)との組み合わせ、「化合物A
とHMG−CoA還元酵素阻害薬(好ましくはプラバス
タチンおよびそのナトリウム塩、セリバスタチンおよび
そのナトリウム塩、アトルバスタチンなど)との組み合
わせ」、「化合物BとHMG−CoA還元酵素阻害薬
(好ましくはプラバスタチンおよびそのナトリウム塩、
セリバスタチンおよびそのナトリウム塩、アトルバスタ
チンなど)との組み合わせ」などが挙げられる。化合物
[I]〜[III]、[V]、[VI]を単独で使用する場
合、前記した本発明の医薬での使用方法を適宜適用する
ことができ、また公知の使用方法を適宜適用することも
できる。本発明の医薬またはその各活性成分(例、塩酸
ピオグリタゾン、マレイン酸ロシグリタゾン、化合物
A、化合物Bなど)と、前記した各種併用用薬剤(例、
インスリン;スルフォニル尿素剤などのインスリン分泌
促進剤;メトホルミンなどのビグアナイド剤;セリバス
タチン ナトリウムなどのHMG−CoA還元酵素阻害
薬など)とを組み合わせて用いることにより、本発明の
医薬の効果として前記した各種医薬効果(例、糖尿病、
高脂血症、高インスリン血症などの治療効果)が増強さ
れる。また、このような組み合わせにより、「本発明の
医薬またはその各活性成分(例、塩酸ピオグリタゾン、
マレイン酸ロシグリタゾン、化合物A、化合物Bな
ど)」または「併用用薬剤(例、インスリン;スルフォ
ニル尿素剤などのインスリン分泌促進剤;メトホルミン
などのビグアナイド剤;セリバスタチン ナトリウムな
どのHMG−CoA還元酵素阻害薬など)」の投与量
を、これらの単独投与時の使用量よりも低減することが
できる。
【0071】本発明の医薬が有する糖尿病治療効果
(例、血糖低下作用など)は、例えば該医薬の投与前後
に、投与対象の静脈血血漿中のグルコースまたはHb
(ヘモグロビン)A1cの濃度を測定し、得られる濃度
を投与前後で比較することにより評価できる。ここで、
HbA1cとは、糖化ヘモグロビン(glycosylated hem
oglobin)を意味し、血中グルコース濃度に対応して徐
々に生成される。よって、HbA1cは、糖尿病患者に
おける急激な血糖変化に影響されにくい血糖コントロー
ル指標として重視されている。
【0072】
【発明の実施の形態】以下に、参考例および実施例を掲
げて本発明をさらに具体的に説明するが、これらは本発
明を限定するものではない。
【実施例】参考例1 塩酸ピオグリタゾン 2479.5g(ピオグリタゾンとして 2
250g)、乳糖 13930.5gおよびカルボキシメチルセルロ
ースカルシウム(カルメロースカルシウム)540gを流動
造粒乾燥機(パウレック社製)に入れ、予熱混合し、ヒ
ドロキシプロピルセルロース 450gを溶解した水溶液 75
00gをスプレーして、造粒末を得た。得られる造粒末 16
820gをカッターミル(昭和化学機械工作所製)を通し、
整粒末とした。得られる整粒末 16530gとカルメロース
カルシウム 513gおよびステアリン酸マグネシウム 57g
をタンブラー混合機(昭和化学機械工作所製)を用いて
混合末とし、この混合末 16800gを打錠機(菊水製作所
製)により打錠し、1錠あたりピオグリタゾンを 15mg
含有する下記組成の錠剤 140,000錠を得た。錠剤1錠あ
たりの組成(単位:mg):
【0073】参考例2 参考例1と同様にして、1錠あたりピオグリタゾンを 3
0mg含有する下記組成の錠剤 140,000錠を得た。錠剤1
錠あたりの組成(単位:mg):
【0074】参考例3 参考例2と同様にして、1錠あたりピオグリタゾンを 4
5mg含有する下記組成の錠剤 140,000錠を得た。錠剤1
錠あたりの組成(単位:mg):
【0075】実施例1 インスリン非依存型糖尿病(NIDDM)患者に、塩酸
ピオグリタゾン(30mg/日、経口投与)と化合物A
(0.5mg/日、経口投与)とを、8週間にわたって
併用投与することによって、優れた血糖低下作用がみら
れる。
【0076】実施例2 インスリン非依存型糖尿病(NIDDM)患者に、塩酸
ピオグリタゾン(30mg/日、経口投与)と化合物B
(0.5mg/日、経口投与)とを、8週間にわたって
併用投与することによって、優れた血糖低下作用がみら
れる。
【0077】実施例3 肥満・インスリン非依存型糖尿病(2型糖尿病)モデル
であるウィスターファティー(Wistar fatty)ラット
(16週齢、雄性)23匹をA〜D群に分けた。A群
(6匹)には、0.5%(w/w)メチルセルロース/
生理食塩水懸濁液(2ml/kg体重/日)および0.
5%(w/w)トラガントゴム水懸濁液(2ml/kg
体重/日)を14日間経口投与した。これを対照群とし
た。B群(6匹)には、塩酸ピオグリタゾン(1mg/
kg体重/日)を含有する0.5%(w/w)メチルセ
ルロース/生理食塩水懸濁液(2ml/kg体重/日)
および0.5%(w/w)トラガントゴム水懸濁液(2
ml/kg体重/日)を14日間経口投与した。C群
(6匹)には、0.5%(w/w)メチルセルロース/
生理食塩水懸濁液(2ml/kg体重/日)および化合
物A(0.1mg/kg体重/日)を含有する0.5%
(w/w)トラガントゴム水懸濁液(2ml/kg体重
/日)を14日間経口投与した。D群(5匹)には、塩
酸ピオグリタゾン(1mg/kg体重/日)を含有する
0.5%(w/w)メチルセルロース/生理食塩水懸濁
液(2ml/kg体重/日)および化合物A(0.1m
g/kg体重/日)を含有する0.5%(w/w)トラ
ガントゴム水懸濁液(2ml/kg体重/日)を14日
間経口投与した。なお、投与期間中の摂食は自由とし
た。14日間の投与終了後、ラットの尾静脈から血液を
採取し、血漿を分離後、血漿中のグルコースおよびトリ
グリセリドを、それぞれLタイプワコーGlu2(和光
純薬)およびLタイプワコーTG・H(和光純薬)で定
量した。結果を[表1]に示す。一方、14日間の投与
終了後に、ラットの体重を測定した。結果を[表2]に
示す。以下の表中、pioは塩酸ピオグリタゾンを、cp
dAは化合物Aを示す。また表中の数値は、平均値±標
準偏差を示す。
【表1】 血漿グルコース(mg/dl) 血漿トリグリセリド(mg/dl) A群(対象群) 352.1±89.0 362.9± 76.6 B群(pio) 235.0±56.6 143.1± 33.0 C群(cpdA) 230.6±88.1 210.6±125.4 D群(pio+cpdA) 148.5±20.1 76.2± 14.2
【表2】 [表1]に示されるように、塩酸ピオグリタゾンと化合
物Aとを併用することによって、血漿グルコースおよび
血漿トリグリセリドの優れた低下効果が得られた。ま
た、[表2]に示されるように、塩酸ピオグリタゾンと
化合物Aとを併用することによって、予想外にも体重増
加の抑制効果が得られた。すなわち、B群の体重増加量
は36.5(641.9−605.4)g、C群の体重増加量は−10.1
(595.3−605.4)gであるため、D群の体重増加量は2
6.4(36.5−10.1)gと予想されるが、実際には14.8(6
20.2−605.4)gと予想外に低い値であった。
【0078】
【発明の効果】本発明の医薬は、インスリン抵抗性改善
薬または化合物[I]〜[III]、[V]、[VI]の単
独投与に比べて、増強された血糖低下作用、血中脂質低
下作用または血中インスリン低下作用を有する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 1/18 A61P 1/18 3/04 3/04 3/06 3/06 3/10 3/10 9/00 9/00 9/10 9/10 9/12 9/12 13/12 13/12 15/00 15/00 19/08 19/08 25/00 25/00 27/02 27/02 27/16 27/16 31/00 31/00 Fターム(参考) 4C084 AA19 ZC351 ZC352 ZC412 4C086 AA01 AA02 BA05 BB03 BC12 BC13 BC69 BC82 GA08 GA09 GA10 MA02 MA04 ZA70 ZC35 4C206 AA01 AA02 JA11 MA02 MA04 ZC35

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インスリン抵抗性改善薬と、1)式[I] 【化1】 [式中、R1はヒドロキシル基で置換されていてもよい
    低級アルキル基、フェニルスルホニルアミノ基、低級ア
    ルキルスルホニルアミノ基、モノもしくはジ低級アルキ
    ルアミノスルホニル基、または下記の(a)〜(d)か
    ら選ばれる基を意味するか、R2とともにメチレンジオ
    キシ基を形成し、該メチレンジオキシ基はカルボキシル
    基または低級アルコキシカルボニル基で置換されていて
    もよい。 (a)式:−Xa−Raで表される基 (ここにおいて、XaはO、SまたはNH、Raは水素
    原子または低級アルキル基である。但しXaがSのと
    き、Raは低級アルキル基である) (b)式:−[O(CH2)p−CH(Rb)]qRbbで
    表される基 (ここにおいて、Rbは水素原子、低級アルキル基、低
    級アルコキシカルボニル基またはカルボキシル基、Rb
    bは低級アルコキシカルボニル基またはカルボキシル
    基、pは0〜3の整数、qは0または1である) (c)式:−O(CH2)r−Rcで表される基 (ここにおいて、Rcは低級アルカノイル基、ヒドロキ
    シル基、シアノ基、フェニル基、モノもしくはジ低級ア
    ルキルアミノカルボニル基、または 式:−P(=O)(ORA)(ORA) (ここにおいて、RAは水素原子または低級アルキル基
    である)で表される基、rは1ないし4の整数である) (d)式:−Ya−(CH2)s−Rdで表される基 (ここにおいて、YaはNHまたはS、Rdはカルボキ
    シル基または低級アルコキシカルボニル基、sは1〜4
    の整数である) R2は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基で置換
    されていてもよい低級アルキル基、ヒドロキシル基、低
    級アルコキシ基、または前記(b)もしくは(c)と同
    じ基を意味するか、あるいはR1とともに前記メチレン
    ジオキシ基を形成し、該メチレンジオキシ基はカルボキ
    シル基または低級アルコキシカルボニル基で置換されて
    いてもよく、R3は水素原子または低級アルキル基を意
    味し、Wは式[I]のインドール環の2位または3位に
    結合している下記式: 【化2】 (ここにおいて、R4はハロゲン原子またはハロゲノ低
    級アルキル基、R5は低級アルキル基である)で表され
    る基を意味する]で表される化合物またはその塩;2)
    式[II] 【化3】 [式中、R6はハロゲン原子またはハロゲノ低級アルキ
    ル基を意味し、R7は水素原子、低級アルキル基または
    ハロゲノ低級アルキル基を意味し、R8は水素原子、ハ
    ロゲン原子、ハロゲノ低級アルキル基、ニトロ基または
    シアノ基を意味する]で表される化合物またはその塩;
    3)式[III] 【化4】 [式中、jは0〜7の整数を;kは0または1を;tは
    0〜3の整数を;A'環はベンゼン環;ナフタレン環;
    O、SおよびNから選ばれる1ないし4個のヘテロ原子
    を含む5または6員複素環;C3-8シクロアルキル環と
    縮合したベンゼン環;O、SおよびNから選ばれる1な
    いし3個のヘテロ原子を含む5または6員複素環と縮合
    したベンゼン環;またはO、SおよびNから選ばれる1
    ないし3個のヘテロ原子を含む5または6員複素環と縮
    合したO、SおよびNから選ばれる1ないし3個のヘテ
    ロ原子を含む5または6員複素環を;R11はヒドロキ
    シ、オキソ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、NR1818
    SR18、ハロゲノ低級アルキル、C1-6アルキル、C1-6
    アルコキシ、C3-8シクロアルキル、フェニル、SO2
    19、NR18COR19、COR19、NR18SO219、N
    18CO218;またはヒドロキシ、ニトロ、ハロゲ
    ン、シアノ、NR1818、SR18、ハロゲノ低級アルキ
    ル、C1-6アルコキシ、C3-8シクロアルキル、フェニ
    ル、NR18COR19、COR19、SO219、NR18
    219またはNR18CO218で置換されたC1-6アル
    キルを;またはR11はO、SおよびNから選ばれる1な
    いし3個のヘテロ原子を含む5または6員複素環基を;
    12およびR13は独立して水素原子、C1-6アルキル、
    またはヒドロキシ、C1-6アルコキシまたはハロゲンで
    置換されたC1-6アルキルを;X'は−CH2−、−CH2
    −CH2−、−CH=CH−または−CH2O−を;R14
    およびR15は独立して水素原子、C1-6アルキル、ハロ
    ゲン、NHR18、OR18、SO219またはNHSO2
    19を;R16は水素原子またはC1-6アルキルを;R17
    1-6アルキル、C3-8シクロアルキルまたは−B'−
    (R11)j (R11およびjは前記と同意義)を;B'環
    はベンゼン環;ナフタレン環;O、SおよびNから選ば
    れる1ないし4個のヘテロ原子を含む5または6員複素
    環;C3-8シクロアルキル環と縮合したベンゼン環;
    O、SおよびNから選ばれる1ないし3個のヘテロ原子
    を含む5または6員複素環と縮合したベンゼン環;また
    はO、SおよびNから選ばれる1ないし3個のヘテロ原
    子を含む5または6員複素環と縮合したO、SおよびN
    から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含む5または
    6員複素環を;R18は水素原子;C1-10アルキル;C
    3-8シクロアルキル;ハロゲン、C1-6アルキルまたはC
    1-6アルコキシで置換されていてもよいフェニル;また
    はヒドロキシ、ハロゲン、CO2H、C1-6アルコキシ−
    カルボニル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、
    またはハロゲン、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシ
    で置換されていてもよいフェニルで置換されたC1-10
    ルキルを;R19はR18、NHR18またはNR18(R18
    前記と同意義)を示す]で表される化合物またはその
    塩;4)式[V] 【化5】 [式中、R20は水素原子またはメチル基を示し、R21
    水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ベンジルオキシ基、
    アミノ基またはヒドロキシメチル基を示し、R22は水素
    原子、ヒドロキシメチル基、NHR23、SO2NR24
    24'またはニトロ基を示す。ただし、R23は水素原子、
    メチル基、SO2NR25、ホルミル基またはCONHR
    26'を示し、R25は低級アルキル基、ベンジル基または
    NR2424'を示す。また、R24およびR24'は同一かも
    しくは互いに異なっていてもよい水素原子、低級アルキ
    ル基またはベンジル基を示す。R26'は水素原子あるい
    は低級アルキル基を示す。また、R26は水素原子あるい
    は低級アルキル基を示す。naは1または2であり、X
    bは二級窒素原子、酸素原子または硫黄原子を示す。n
    aが1のとき、R27あるいはR28のいずれか一方が水素
    原子で、他方は水素原子、アミノ基、アセチルアミノ基
    または水酸基を示す。naが2のとき、R28は水素原子
    で、R27は水素原子、アミノ基、アセチルアミノ基また
    は水酸基を示す。*1は不斉炭素原子を示し、*2およ
    び*3はR26およびR28がそれぞれ水素原子でない場合
    には不斉炭素原子を意味する。]で表される化合物また
    はその塩;および5)式[VI] 【化6】 [式中、R30は水素原子またはメチル基を示し、R31
    水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ベンジルオキシ基、
    アミノ基またはヒドロキシメチル基を示し、R32は水素
    原子、ヒドロキシメチル基、NHR33、SO2NR34
    34'またはニトロ基を示す。ただし、R33は水素原子、
    メチル基、SO2NR35、ホルミル基またはCONHR
    36'を示し、R35は低級アルキル基、ベンジル基または
    NR3434'を示す。また、R34およびR34'は同一かも
    しくは互いに異なっていてもよい水素原子、低級アルキ
    ル基またはベンジル基を示す。R36'は水素原子あるい
    は低級アルキル基を示す。また、R36は水素原子あるい
    は低級アルキル基を示す。Xcは、二級窒素原子、酸素
    原子、硫黄原子またはメチレン基を示し、Xcが二級窒
    素原子、酸素原子または硫黄原子の場合は、R39は水素
    原子で、R37あるいはR38のいずれか一方が水素原子
    で、他方は水素原子、アミノ基、アセチルアミノ基また
    は水酸基を示す。また、Xcがメチレン基の場合は、R
    37およびR38はいずれも水素原子で、R39は水素原子、
    アミノ基、アセチルアミノ基または水酸基を示す。*4
    は、不斉炭素原子を示し、*5は、R36が低級アルキル
    基である場合には不斉炭素原子を意味する。]で表され
    る化合物またはその塩から選ばれる少なくとも1種とを
    組み合わせてなる医薬。
  2. 【請求項2】インスリン抵抗性改善薬が式[IV] 【化7】 〔式中、Rはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基
    または複素環基;Yは−CO−、−CH(OH)−また
    は−NR3−(R3は置換されていてもよいアルキル基を
    示す。)で示される基;mは0または1;nは0、1ま
    たは2;XはCHまたはN;Aは結合手または炭素数1
    〜7の2価の脂肪族炭化水素基;Qは酸素原子または硫
    黄原子;R1は水素原子またはアルキル基をそれぞれ示
    す。環Eはさらに1〜4個の置換基を有していてもよ
    く、該置換基はR1と結合して環を形成していてもよ
    い。LおよびMはそれぞれ水素原子を示すかあるいは互
    いに結合して結合手を形成していてもよい。〕で表され
    る化合物またはその塩である請求項1記載の医薬。
  3. 【請求項3】式[IV]で表される化合物またはその塩が
    ピオグリタゾンまたはその塩である請求項2記載の医
    薬。
  4. 【請求項4】式[IV]で表される化合物またはその塩が
    ロシグリタゾンまたはその塩である請求項2記載の医
    薬。
  5. 【請求項5】ピオグリタゾンまたはその塩酸塩と2−
    [3−(7−カルボキシメトキシインドール−3−イ
    ル)−(2R)−2−プロピルアミノ]−(1R)−1
    −(3−クロロフェニル)エタノールとを組み合わせて
    なる請求項1記載の医薬。
  6. 【請求項6】ロシグリタゾンまたはそのマレイン酸塩と
    2−[3−(7−カルボキシメトキシインドール−3−
    イル)−(2R)−2−プロピルアミノ]−(1R)−
    1−(3−クロロフェニル)エタノールとを組み合わせ
    てなる請求項1記載の医薬。
  7. 【請求項7】糖尿病の予防・治療剤である請求項1記載
    の医薬。
  8. 【請求項8】糖尿病がインスリン非依存型糖尿病である
    請求項9記載の医薬。
  9. 【請求項9】耐糖能異常、高脂血症、高インスリン血
    症、肥満、過食症、高血圧、心血管疾患、多嚢胞性卵巣
    症候群、妊娠糖尿病、膵炎、糸球体腎炎、糸球体硬化
    症、高血圧性腎硬化症、炎症性腸疾患、シンドローム
    X、内臓肥満症候群または糖尿病合併症の予防・治療薬
    の予防・治療剤である請求項1記載の医薬。
  10. 【請求項10】糖尿病合併症が、網膜症、腎症、神経障
    害、大血管障害、糖尿病性高浸透圧昏睡、感染症、糖尿
    病性骨減少症、糖尿病性壊疽、口腔乾燥症、聴覚の低
    下、心筋梗塞、狭心症、脳血管障害または末梢血行障害
    である請求項9記載の医薬。
  11. 【請求項11】1)式[I] 【化8】 [式中、R1はヒドロキシル基で置換されていてもよい
    低級アルキル基、フェニルスルホニルアミノ基、低級ア
    ルキルスルホニルアミノ基、モノもしくはジ低級アルキ
    ルアミノスルホニル基、または下記の(a)〜(d)か
    ら選ばれる基を意味するか、R2とともにメチレンジオ
    キシ基を形成し、該メチレンジオキシ基はカルボキシル
    基または低級アルコキシカルボニル基で置換されていて
    もよい。 (a)式:−Xa−Raで表される基 (ここにおいて、XaはO、SまたはNH、Raは水素
    原子または低級アルキル基である。但しXaがSのと
    き、Raは低級アルキル基である) (b)式:−[O(CH2)p−CH(Rb)]qRbbで
    表される基 (ここにおいて、Rbは水素原子、低級アルキル基、低
    級アルコキシカルボニル基またはカルボキシル基、Rb
    bは低級アルコキシカルボニル基またはカルボキシル
    基、pは0〜3の整数、qは0または1である) (c)式:−O(CH2)r−Rcで表される基 (ここにおいて、Rcは低級アルカノイル基、ヒドロキ
    シル基、シアノ基、フェニル基、モノもしくはジ低級ア
    ルキルアミノカルボニル基、または 式:−P(=O)(ORA)(ORA) (ここにおいて、RAは水素原子または低級アルキル基
    である)で表される基、rは1ないし4の整数である) (d)式:−Ya−(CH2)s−Rdで表される基 (ここにおいて、YaはNHまたはS、Rdはカルボキ
    シル基または低級アルコキシカルボニル基、sは1〜4
    の整数である) R2は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基で置換
    されていてもよい低級アルキル基、ヒドロキシル基、低
    級アルコキシ基、または前記(b)もしくは(c)と同
    じ基を意味するか、あるいはR1とともに前記メチレン
    ジオキシ基を形成し、該メチレンジオキシ基はカルボキ
    シル基または低級アルコキシカルボニル基で置換されて
    いてもよく、R3は水素原子または低級アルキル基を意
    味し、Wは式[I]のインドール環の2位または3位に
    結合している下記式: 【化9】 (ここにおいて、R4はハロゲン原子またはハロゲノ低
    級アルキル基、R5は低級アルキル基である)で表され
    る基を意味する]で表される化合物またはその塩;2)
    式[II] 【化10】 [式中、R6はハロゲン原子またはハロゲノ低級アルキ
    ル基を意味し、R7は水素原子、低級アルキル基または
    ハロゲノ低級アルキル基を意味し、R8は水素原子、ハ
    ロゲン原子、ハロゲノ低級アルキル基、ニトロ基または
    シアノ基を意味する]で表される化合物またはその塩;
    3)式[III] 【化11】 [式中、jは0〜7の整数を;kは0または1を;tは
    0〜3の整数を;A'環はベンゼン環;ナフタレン環;
    O、SおよびNから選ばれる1ないし4個のヘテロ原子
    を含む5または6員複素環;C3-8シクロアルキル環と
    縮合したベンゼン環;O、SおよびNから選ばれる1な
    いし3個のヘテロ原子を含む5または6員複素環と縮合
    したベンゼン環;またはO、SおよびNから選ばれる1
    ないし3個のヘテロ原子を含む5または6員複素環と縮
    合したO、SおよびNから選ばれる1ないし3個のヘテ
    ロ原子を含む5または6員複素環を;R11はヒドロキ
    シ、オキソ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、NR1818
    SR18、ハロゲノ低級アルキル、C1-6アルキル、C1-6
    アルコキシ、C3-8シクロアルキル、フェニル、SO2
    19、NR18COR19、COR19、NR18SO219、N
    18CO218;またはヒドロキシ、ニトロ、ハロゲ
    ン、シアノ、NR1818、SR18、ハロゲノ低級アルキ
    ル、C1-6アルコキシ、C3-8シクロアルキル、フェニ
    ル、NR18COR19、COR19、SO219、NR18
    219またはNR18CO218で置換されたC1-6アル
    キルを;またはR11はO、SおよびNから選ばれる1な
    いし3個のヘテロ原子を含む5または6員複素環基を;
    12およびR13は独立して水素原子、C1-6アルキル、
    またはヒドロキシ、C1-6アルコキシまたはハロゲンで
    置換されたC1-6アルキルを;X'は−CH2−、−CH2
    −CH2−、−CH=CH−または−CH2O−を;R14
    およびR15は独立して水素原子、C1-6アルキル、ハロ
    ゲン、NHR18、OR18、SO219またはNHSO2
    19を;R16は水素原子またはC1-6アルキルを;R17
    1-6アルキル、C3-8シクロアルキルまたは−B'−
    (R11)j (R11およびjは前記と同意義)を;B'環
    はベンゼン環;ナフタレン環;O、SおよびNから選ば
    れる1ないし4個のヘテロ原子を含む5または6員複素
    環;C3-8シクロアルキル環と縮合したベンゼン環;
    O、SおよびNから選ばれる1ないし3個のヘテロ原子
    を含む5または6員複素環と縮合したベンゼン環;また
    はO、SおよびNから選ばれる1ないし3個のヘテロ原
    子を含む5または6員複素環と縮合したO、SおよびN
    から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含む5または
    6員複素環を;R18は水素原子;C1-10アルキル;C
    3-8シクロアルキル;ハロゲン、C1-6アルキルまたはC
    1-6アルコキシで置換されていてもよいフェニル;また
    はヒドロキシ、ハロゲン、CO2H、C1-6アルコキシ−
    カルボニル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、
    またはハロゲン、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシ
    で置換されていてもよいフェニルで置換されたC1-10
    ルキルを;R19はR18、NHR18またはNR18(R18
    前記と同意義)を示す]で表される化合物またはその
    塩;4)式[V] 【化12】 [式中、R20は水素原子またはメチル基を示し、R21
    水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ベンジルオキシ基、
    アミノ基またはヒドロキシメチル基を示し、R22は水素
    原子、ヒドロキシメチル基、NHR23、SO2NR24
    24'またはニトロ基を示す。ただし、R23は水素原子、
    メチル基、SO2NR25、ホルミル基またはCONHR
    26'を示し、R25は低級アルキル基、ベンジル基または
    NR2424'を示す。また、R24およびR24'は同一かも
    しくは互いに異なっていてもよい水素原子、低級アルキ
    ル基またはベンジル基を示す。R26'は水素原子あるい
    は低級アルキル基を示す。また、R26は水素原子あるい
    は低級アルキル基を示す。naは1または2であり、X
    bは二級窒素原子、酸素原子または硫黄原子を示す。n
    aが1のとき、R27あるいはR28のいずれか一方が水素
    原子で、他方は水素原子、アミノ基、アセチルアミノ基
    または水酸基を示す。naが2のとき、R28は水素原子
    で、R27は水素原子、アミノ基、アセチルアミノ基また
    は水酸基を示す。*1は不斉炭素原子を示し、*2およ
    び*3はR26およびR28がそれぞれ水素原子でない場合
    には不斉炭素原子を意味する。]で表される化合物また
    はその塩;および5)式[VI] 【化13】 [式中、R30は水素原子またはメチル基を示し、R31
    水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ベンジルオキシ基、
    アミノ基またはヒドロキシメチル基を示し、R32は水素
    原子、ヒドロキシメチル基、NHR33、SO2NR34
    34'またはニトロ基を示す。ただし、R33は水素原子、
    メチル基、SO2NR35、ホルミル基またはCONHR
    36'を示し、R35は低級アルキル基、ベンジル基または
    NR3434'を示す。また、R34およびR34'は同一かも
    しくは互いに異なっていてもよい水素原子、低級アルキ
    ル基またはベンジル基を示す。R36'は水素原子あるい
    は低級アルキル基を示す。また、R36は水素原子あるい
    は低級アルキル基を示す。Xcは、二級窒素原子、酸素
    原子、硫黄原子またはメチレン基を示し、Xcが二級窒
    素原子、酸素原子または硫黄原子の場合は、R39は水素
    原子で、R37あるいはR38のいずれか一方が水素原子
    で、他方は水素原子、アミノ基、アセチルアミノ基また
    は水酸基を示す。また、Xcがメチレン基の場合は、R
    37およびR38はいずれも水素原子で、R39は水素原子、
    アミノ基、アセチルアミノ基または水酸基を示す。*4
    は、不斉炭素原子を示し、*5は、R36が低級アルキル
    基である場合には不斉炭素原子を意味する。]で表され
    る化合物またはその塩から選ばれる少なくとも1種を含
    有してなる禁煙後の体重増加抑制剤。
  12. 【請求項12】1)式[I] 【化14】 [式中、R1はヒドロキシル基で置換されていてもよい
    低級アルキル基、フェニルスルホニルアミノ基、低級ア
    ルキルスルホニルアミノ基、モノもしくはジ低級アルキ
    ルアミノスルホニル基、または下記の(a)〜(d)か
    ら選ばれる基を意味するか、R2とともにメチレンジオ
    キシ基を形成し、該メチレンジオキシ基はカルボキシル
    基または低級アルコキシカルボニル基で置換されていて
    もよい。 (a)式:−Xa−Raで表される基 (ここにおいて、XaはO、SまたはNH、Raは水素
    原子または低級アルキル基である。但しXaがSのと
    き、Raは低級アルキル基である) (b)式:−[O(CH2)p−CH(Rb)]qRbbで
    表される基 (ここにおいて、Rbは水素原子、低級アルキル基、低
    級アルコキシカルボニル基またはカルボキシル基、Rb
    bは低級アルコキシカルボニル基またはカルボキシル
    基、pは0〜3の整数、qは0または1である) (c)式:−O(CH2)r−Rcで表される基 (ここにおいて、Rcは低級アルカノイル基、ヒドロキ
    シル基、シアノ基、フェニル基、モノもしくはジ低級ア
    ルキルアミノカルボニル基、または 式:−P(=O)(ORA)(ORA) (ここにおいて、RAは水素原子または低級アルキル基
    である)で表される基、rは1ないし4の整数である) (d)式:−Ya−(CH2)s−Rdで表される基 (ここにおいて、YaはNHまたはS、Rdはカルボキ
    シル基または低級アルコキシカルボニル基、sは1〜4
    の整数である) R2は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基で置換
    されていてもよい低級アルキル基、ヒドロキシル基、低
    級アルコキシ基、または前記(b)もしくは(c)と同
    じ基を意味するか、あるいはR1とともに前記メチレン
    ジオキシ基を形成し、該メチレンジオキシ基はカルボキ
    シル基または低級アルコキシカルボニル基で置換されて
    いてもよく、R3は水素原子または低級アルキル基を意
    味し、Wは式[I]のインドール環の2位または3位に
    結合している下記式: 【化15】 (ここにおいて、R4はハロゲン原子またはハロゲノ低
    級アルキル基、R5は低級アルキル基である)で表され
    る基を意味する]で表される化合物またはその塩; 2)式[II] 【化16】 [式中、R6はハロゲン原子またはハロゲノ低級アルキ
    ル基を意味し、R7は水素原子、低級アルキル基または
    ハロゲノ低級アルキル基を意味し、R8は水素原子、ハ
    ロゲン原子、ハロゲノ低級アルキル基、ニトロ基または
    シアノ基を意味する]で表される化合物またはその塩; 3)式[III] 【化17】 [式中、jは0〜7の整数を;kは0または1を;tは
    0〜3の整数を;A'環はベンゼン環;ナフタレン環;
    O、SおよびNから選ばれる1ないし4個のヘテロ原子
    を含む5または6員複素環;C3-8シクロアルキル環と
    縮合したベンゼン環;O、SおよびNから選ばれる1な
    いし3個のヘテロ原子を含む5または6員複素環と縮合
    したベンゼン環;またはO、SおよびNから選ばれる1
    ないし3個のヘテロ原子を含む5または6員複素環と縮
    合したO、SおよびNから選ばれる1ないし3個のヘテ
    ロ原子を含む5または6員複素環を;R11はヒドロキ
    シ、オキソ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、NR1818
    SR18、ハロゲノ低級アルキル、C1-6アルキル、C1-6
    アルコキシ、C3-8シクロアルキル、フェニル、SO2
    19、NR18COR19、COR19、NR18SO219、N
    18CO218;またはヒドロキシ、ニトロ、ハロゲ
    ン、シアノ、NR1818、SR18、ハロゲノ低級アルキ
    ル、C1-6アルコキシ、C3-8シクロアルキル、フェニ
    ル、NR18COR19、COR19、SO219、NR18
    219またはNR18CO218で置換されたC1-6アル
    キルを;またはR11はO、SおよびNから選ばれる1な
    いし3個のヘテロ原子を含む5または6員複素環基を;
    12およびR13は独立して水素原子、C1-6アルキル、
    またはヒドロキシ、C1-6アルコキシまたはハロゲンで
    置換されたC1-6アルキルを;X'は−CH2−、−CH2
    −CH2−、−CH=CH−または−CH2O−を;R14
    およびR15は独立して水素原子、C1-6アルキル、ハロ
    ゲン、NHR18、OR18、SO219またはNHSO2
    19を;R16は水素原子またはC1-6アルキルを;R17
    1-6アルキル、C3-8シクロアルキルまたは−B'−
    (R11)j (R11およびjは前記と同意義)を;B'環
    はベンゼン環;ナフタレン環;O、SおよびNから選ば
    れる1ないし4個のヘテロ原子を含む5または6員複素
    環;C3-8シクロアルキル環と縮合したベンゼン環;
    O、SおよびNから選ばれる1ないし3個のヘテロ原子
    を含む5または6員複素環と縮合したベンゼン環;また
    はO、SおよびNから選ばれる1ないし3個のヘテロ原
    子を含む5または6員複素環と縮合したO、SおよびN
    から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含む5または
    6員複素環を;R18は水素原子;C1-10アルキル;C
    3-8シクロアルキル;ハロゲン、C1-6アルキルまたはC
    1-6アルコキシで置換されていてもよいフェニル;また
    はヒドロキシ、ハロゲン、CO2H、C1-6アルコキシ−
    カルボニル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、
    またはハロゲン、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシ
    で置換されていてもよいフェニルで置換されたC1-10
    ルキルを;R19はR18、NHR18またはNR18(R18
    前記と同意義)を示す]で表される化合物またはその
    塩; 4)式[V] 【化18】 [式中、R20は水素原子またはメチル基を示し、R21
    水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ベンジルオキシ基、
    アミノ基またはヒドロキシメチル基を示し、R22は水素
    原子、ヒドロキシメチル基、NHR23、SO2NR24
    24'またはニトロ基を示す。ただし、R23は水素原子、
    メチル基、SO2NR25、ホルミル基またはCONHR
    26'を示し、R25は低級アルキル基、ベンジル基または
    NR2424'を示す。また、R24およびR24'は同一かも
    しくは互いに異なっていてもよい水素原子、低級アルキ
    ル基またはベンジル基を示す。R26'は水素原子あるい
    は低級アルキル基を示す。また、R26は水素原子あるい
    は低級アルキル基を示す。naは1または2であり、X
    bは二級窒素原子、酸素原子または硫黄原子を示す。n
    aが1のとき、R27あるいはR28のいずれか一方が水素
    原子で、他方は水素原子、アミノ基、アセチルアミノ基
    または水酸基を示す。naが2のとき、R28は水素原子
    で、R27は水素原子、アミノ基、アセチルアミノ基また
    は水酸基を示す。*1は不斉炭素原子を示し、*2およ
    び*3はR26およびR28がそれぞれ水素原子でない場合
    には不斉炭素原子を意味する。]で表される化合物また
    はその塩;および 5)式[VI] 【化19】 [式中、R30は水素原子またはメチル基を示し、R31
    水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ベンジルオキシ基、
    アミノ基またはヒドロキシメチル基を示し、R32は水素
    原子、ヒドロキシメチル基、NHR33、SO2NR34
    34'またはニトロ基を示す。ただし、R33は水素原子、
    メチル基、SO2NR35、ホルミル基またはCONHR
    36'を示し、R35は低級アルキル基、ベンジル基または
    NR3434'を示す。また、R34およびR34'は同一かも
    しくは互いに異なっていてもよい水素原子、低級アルキ
    ル基またはベンジル基を示す。R36'は水素原子あるい
    は低級アルキル基を示す。また、R36は水素原子あるい
    は低級アルキル基を示す。Xcは、二級窒素原子、酸素
    原子、硫黄原子またはメチレン基を示し、Xcが二級窒
    素原子、酸素原子または硫黄原子の場合は、R39は水素
    原子で、R37あるいはR38のいずれか一方が水素原子
    で、他方は水素原子、アミノ基、アセチルアミノ基また
    は水酸基を示す。また、Xcがメチレン基の場合は、R
    37およびR38はいずれも水素原子で、R39は水素原子、
    アミノ基、アセチルアミノ基または水酸基を示す。*4
    は、不斉炭素原子を示し、*5は、R36が低級アルキル
    基である場合には不斉炭素原子を意味する。]で表され
    る化合物またはその塩から選ばれる少なくとも1種を含
    有してなるダイエット中止後の体重増加抑制剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004089936A1 (ja) * 2003-04-10 2004-10-21 Dainippon Pharmaceutical Co., Ltd. ヘテロアリールスルホン酸アニリド誘導体及びそれを含有する医薬組成物
JPWO2003106418A1 (ja) * 2002-06-12 2005-10-13 住友製薬株式会社 インドール、インダゾール、およびベンズアゾール類
JP2008500955A (ja) * 2003-10-27 2008-01-17 イノディア インコーポレイテッド 糖尿病の治療に使用するための方法及び組成物
JP2011502140A (ja) * 2007-10-29 2011-01-20 ルピン・リミテッド トルテロジンの制御放出型医薬組成物

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