JP2000080000A - タンクロ―リ車による給油システム - Google Patents

タンクロ―リ車による給油システム

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JP2000080000A
JP2000080000A JP11194829A JP19482999A JP2000080000A JP 2000080000 A JP2000080000 A JP 2000080000A JP 11194829 A JP11194829 A JP 11194829A JP 19482999 A JP19482999 A JP 19482999A JP 2000080000 A JP2000080000 A JP 2000080000A
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refueling
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Masayasu Kamegawa
正靖 亀川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】給油所の地下タンク(7)へのタンクローリ車
(6)による重力給油、および配管内残油回収について
の作業効率を向上させるための、タンクローリ車による
給油システムを提供する。 【解決手段】[1]タンクローリ車(6)のローリタン
ク(1)と給油所の地下タンク(7)とを給油ホース
(12)で連結したあとに、真空タンク装置(18)で
全配管内を強制的に減圧させ、管内空気を排除すること
で、油のみの連続流体としての移送形態を構築し、流速
の向上を図ることを特徴とする。 [2]ローリ配管(4)内および給油ホース(12)内
の残油を、管内の減圧により、地下タンク(7)へ強制
的に回収することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、タンクローリ車
から給油所の地下タンクに給油するための給油システム
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】油槽所でタンクローリ車のタンクに充填
された石油は、通常はひとりの運転手により給油所に運
搬される。給油所に到着したあと、運転手はタンクロー
リ車の吐出口(3)と、給油所の地上に頭を出している
注油口(8)との間を、車と一緒に運んできた給油ホー
ス(12)で連結する。その後、ローリタンク(1)の
底部についている底部開閉弁(2)を開き、荷下ろしす
べき油種を確認したあと、吐出口(3)に設けている吐
出口開閉弁(5)を開き、給油ホース(12)、注油口
(8)、地下配管(9)を経て、石油を地下タンク
(7)に給油する。この場合、法規制により、タンクロ
ーリ車のエンジンは停止せねばならない。エンジンを停
止するとポンプを駆動できないので、ローリタンク
(1)内の石油は重力によって流出させなければならな
い。すなわち、給油所でのタンクローリ車から地下タン
クへの給油は重力給油である。重力給油するためには長
い時間の間タンクローリ車を給油所に停留しなければな
らない。重力給油の場合は、ローリタンク(1)内の液
面の高さと地下タンク(7)内の液面の高さの差Haの
分だけ水頭圧が生じることになり、この差圧によっての
み液体は配管内を通ることができる。しかし実際は、給
油ホース(12)を注油口(8)に接続した時点で、地
下配管(7)内に空気が封入され、液体の通過を阻害す
る結果となり、重力給油時間を長引かせる要因となって
いる。重力による地下タンク(7)への給油が終了した
あと、運転手は配管内等に残留した残油を注油口(8)
から地下タンク(7)へ回収せねばならない。油の売買
取引はタンクローリ車のタンク槽単位であるため、残油
分だけ給油量が目減りすることになり、残油の回収は商
取引上の要点となっているからである。給油所の注油口
(8)の高さは、通常地上より1メートル以上に位置し
ている。またタンクローリ車の吐出口(3)の高さも、
走行上の安全性等への配慮から、地上より1メートル以
上は高く取り付けられている。この注油口(8)と吐出
口(3)との間を給油ホース(12)で連結するので、
給油ホース(12)は両端部が立ち上がってU字型とな
り、中間部は地上を蛇行することになる。したがってロ
ーリ配管(4)内の残油はこの蛇行する給油ホース(1
2)の中間部に集積する。給油ホース(12)の中間部
に集積した残油を注油口(8)に移すために、運転手は
タンクローリ車の吐出口(3)側から給油ホース(1
2)を順繰りに持ち上げてゆき、給油ホース(12)内
の油を注油口(8)側へ移行させて回収する作業を行
う。この作業は給油ホースが太くしかも油が入っている
ので重く大変な労力を要し、また時間を必要としてい
る。また給油所においてタンクローリから石油を荷卸し
するときには、殆どの地域にて、同時に地下タンク
(7)内の蒸気をタンクローリ車のローリタンク(1)
内へ回収する蒸気回収方式を実施している。蒸気回収方
式は概ねつぎのように構成されている。図1において、
地下タンク(7)側には地下ベント管(51)および地
下ベント口(52)が設けられ、タンクローリ車側には
蒸気回収弁(53)、蒸気回収管(54)、蒸気回収口
(55)が設けられ、地下ベント口(52)と蒸気回収
口(55)との間は蒸気回収ホース(56)にて荷卸し
時に連結される。また蒸気回収弁(53)は底部開閉弁
(2)と連動して開閉するように構成されている。蒸気
回収方式は光化学スモッグ等を予防するための法規制と
して実施されている。とくに都会周辺の給油所では実施
が義務付けられているが、郊外の給油所では義務つけら
れていない地域もある。したがって、タンクローリ車か
らの荷卸しの際には蒸気回収方式を適用するか否かも作
業条件の一つとして重要となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術についての
課題はしたがって次のように要約できる。第1の課題は
重力給油時間の短縮方法である。タンクローリ車から地
下タンクへの給油は重力により給油するために非常に時
間がかかっている。この間タンクローリ車が給油所の売
場面積を占有するために、営業上の不利益をもたらすこ
とである。したがって、重力給油をいかに効果的に行
い、タンクローリ車の停留時間をいかに短縮するかが課
題となる。第2の課題は給油ホース内残油の回収方法で
ある。これには給油ホース内の残油をいかに早く回収し
てタンクローリ車の停留時間を短縮するかという課題
と、残油回収に伴う運転手の労力をいかに低減させるか
が課題が含まれている。さらにこれらの二つの課題につ
いて、蒸気回収方式を適用する場合と適用しない場合の
両方について検討する必要がある。本発明は以上のよう
な課題を解決するために発明されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明を実施例に対応
する図面の符号を使用して説明する。請求項1の実施例
を図1に示す。請求項1は蒸気回収方式を行う場合の給
油システムに適用される。 (イ) タンクローリ車(6)上に架装されている給油
システムは、石油を運搬するためのローリタンク
(1)、ローリタンク(1)内の底部に設置された底部
開閉弁(2)、吐出口(3)に設けられた吐出口開閉弁
(5)、吐出口開閉弁(5)と底部開閉弁(2)とを連
結するローリ配管(4)とにより構成される。 (ロ) 給油所に設置されている地下タンク給油設備
(11)は、石油を貯蔵する地下タンク(7)、地上で
タンクローリ車(6)から石油を受け入れる注油口
(8)、注油口(8)と地下タンク(7)とを連結する
地下配管(9)、地下配管(9)の先端部にあって地下
タンク(7)内に挿入されているドロップチューブ(1
0)で構成されている。 (ハ) タンクローリ車(6)の吐出口(3)および給
油所側の注油口(8)は、給油ホース(12)を自在に
着脱できるように構成されている。 以上のように構成された給油システムにおいて、ローリ
タンク(1)から地下タンク(7)にいたる配管の内部
の空気を除去し減圧する手段の実施例の一つとして、図
1は真空タンク装置(18)をローリ配管(4)と真空
開閉弁(16)を介して連結し、タンクローリ車に搭載
した例を示している。真空開閉弁(16)の操作により
ローリ配管(4)と真空タンク装置(18)を連通さ
せ、配管内の封入された空気を除去し減圧する作用を生
じさせることができる。
【0005】請求項2の実施例を図3に示す。請求項2
は、蒸気回収方式を行わない場合の給油システムに適用
する。したがって、図3には、地下ベント口(52)と
蒸気回収口(55)の間の蒸気回収ホース(56)は設
けられていない。図3は、ローリタンク(1)から地下
タンク(7)にいたる配管の内部の空気を除去し減圧す
る手段として、真空タンク装置(18)をローリ配管
(4)に連結した給油システムの例を対象としている。
この給油システムにおいて、給油ホース(12)から地
下タンク(7)にいたる配管に流路を遮断する手段の実
施例として、ドロップチューブ(10)の先端に逆止弁
(19)を設けた例を示している。
【0006】
【発明の実施の形態】請求項1の実施形態について説明
する。従来のタンクローリ車による給油所への給油シス
テムは次のように構成されている。タンクローリ車のロ
ーリタンク(1)は、通常複数のタンク槽から構成され
ており、各タンク槽には異なった油種の石油が荷積みさ
れ運搬される。給油所にタンクローリ車が到着したあ
と、荷卸し給油すべき油種のローリタンク(1)の底部
開閉弁(2)が開かれると、石油はローリ配管(4)を
経て吐出口開閉弁(5)にいたり、そこで油種が再確認
される。つぎに、油種が指定されている注油口(8)と
タンクローリ車(6)の吐出口(3)の間を、給油ホー
ス(12)が確実に連結していることを確認する。その
後に吐出口開閉弁(5)が開かれ、石油は給油ホース
(12)を経て、注油口(3)より給油所側の地下配管
(9)に流入し、ドロップチューブ(10)の先端より
地下タンク(7)に移送される。ここでタンクローリ車
(6)の底部開閉弁(2)から地下タンク(7)内のド
ロップチューブ(10)までの全ての配管内が石油とい
う液体で満たされた状態において、ローリタンク(1)
内および地下タンク(7)内の空間が閉鎖されたとする
と、図1に示すように、二つの液面間にはHa[m]と
いう位置水頭が発生し、ドロップチューブ(10)内の
液面には静止したまま圧力がかる。つぎにこの状態から
変化して、ローリタンク(1)内及び地下タンク(7)
内の空間の圧力が大気に解放されるか、あるいは大気と
は遮断されたまま同じ圧力の状態で互いに連通したとす
ると、この配管内の液体が流れ始め、Haの位置水頭は
ベルヌーイの定理により速度水頭となって地下タンク内
に流れ込む。しかし、ベルヌーイの定理が成り立つの
は、流体が液体であり、一定の比重量を有し、その流れ
が定常流の場合である。実際の給油にあっては、配管内
の空気の存在が大きく影響して、配管内を占有し流れを
絞り込むため、配管内を液体のみで満たした場合の2倍
以上の時間を要する結果となっている。タンクローリ車
(6)が給油所に到着し、給油ホース(12)を注油口
(8)に接続した時点で、底部開閉弁(2)からドロッ
プチューブ(10)内の液面の間までは大気圧の空気が
封入されることになる。給油が開始されると、この封入
された空気は、逃げ場がないままに、Haの水頭で圧縮
され、小さな気泡となって油に混入するが、やがて大き
な気泡の塊となって配管の内壁等に付着し、管内面積を
狭くし、液体の流れを遅くしてしまう。これを解決する
ために、本発明では、配管内の封入空気を予め真空タン
ク装置等で除去して減圧状態とし、重力給油の初段階に
おいて、配管内を液体のみで充満する手段を提供するも
のである。
【0007】請求項1の(イ)、(ロ)、(ハ)に記載
されている構造は公知の給油システムである。また請求
項1は蒸気回収方式を実施する場合の給油システムに適
用される。図1に示す実施例では、配管内に閉じ込めら
れた空気を除去し減圧するための手段として、タンクロ
ーリ車に搭載されローリ配管(4)に連結される真空タ
ンク装置(18)を提供している。真空タンク装置(1
8)の実施例は、図5に示すように構成される。タンク
ローリ車のバッテリーによって駆動される電動モータ
(34)と連結した真空ポンプ(14)は、吸引側配管
(36)を真空タンク(15)に連通させ、排気側配管
(37)は大気に解放している。真空タンク(15)
は、真空配管(17)によってローリ配管(4)と連通
しており、途中に真空開閉弁(16)を設けている。ま
た、真空タンク(15)内に溜まった油を排出するため
の排出弁(35)および開放弁(38)を設けている。
【0008】請求項1の実施例の構造は以上であるが、
これを使用するときはつぎのようにする。真空タンク装
置(18)はタンクローリ車(6)が給油所に到着する
前に作動させることができる。タンクローリ車(6)が
油槽所にて石油を積み込んだ後は、底部開閉弁(2)お
よび吐出口開閉弁(5)は閉鎖される。バッテリー等で
駆動される真空ポンプ(14)は、タンクローリ車
(6)が走行中であっても停車中であっても必要に応じ
て作動して、真空タンク(15)内を減圧する。さらに
真空開閉弁(16)を開いておけば、真空タンク(1
5)は真空配管(17)によりローリ配管(4)と連通
するので、底部開閉弁(2)と吐出口開閉弁(5)の間
のローリ配管(4)内を一定の減圧の状態に維持でき
る。すなわち、ある一定の減圧値にいたれば自動的に真
空ポンプ(14)は作動を停止し、一定の減圧値にいた
らなくなると自動的に作動を開始して、常に一定の減圧
状態を保持することができる。真空タンク装置(18)
は、給油所にタンクローリ車(6)が到着した後に作動
開始してもよいが、配管内を減圧する時間の分だけタン
クローリ車(6)の停留時間が長引くことになり効果的
ではない。タンクローリ車(6)が給油所に到着する
と、車と一緒に運んできた給油ホース(12)を吐出口
(3)と注油口(8)とに連結する。また蒸気回収ホー
ス(56)を地下ベント口(52)と蒸気回収口(5
5)に連結する。このようにして給油作業の準備は完了
する。給油ホース(12)と蒸気回収ホース(56)の
接続が完了したあと、吐出口開閉弁(5)を開くと、減
圧状態にあったローリ配管(4)は、給油ホース(1
2)および地下配管(9)、地下タンク(7)内の空気
および液体を吸引し、これらを減圧状態にする。これと
同時に地下ベント管(51)、蒸気回収ホース(5
6)、蒸気回収管(54)内も減圧状態になる。ただし
蒸気回収弁(53)は底部開閉弁(2)と連動して閉じ
ているので、蒸気回収管(54)とローリタンク(1)
内は連通していない。このような状態になったあと、真
空開閉弁(16)を閉じ、底部開閉弁(2)を開くと、
これと連動して蒸気回収弁(53)も開くので、ローリ
タンク(1)内の空間と地下タンク(7)内の空間は連
通し同じ圧力となる。この状態でローリタンク(1)内
の石油は、減圧され空気が介在していない配管内を一気
に充満しながら流れる。石油のみが配管内を充満する
と、ベルヌーイの定理が成立し、ローリタンク(1)内
の液面高さと地下タンク(7)内の液面高さとの差Ha
[m]の間で位置水頭が生じ、その圧力によってドロッ
プチューブ(10)の先端より、石油は位置水頭より速
度水頭となって、ある流速をもって地下タンク(7)内
に流出する。
【0009】ローリタンク(1)内の石油が流出を完了
した時点で、地下タンク(7)内もローリタンク(1)
内も同圧で減圧状態にある。この状態で底部開閉弁
(2)を閉じると、蒸気回収弁(53)も閉じられるの
で、地下タンク(7)、地下配管(9)、ローリタンク
(1)内も減圧のまま閉鎖状態となる。その後の数分の
時間の中で吐出口(3)と注油口(8)との間にU字形
に垂れ下がった給油ホース(12)の内部に、ローリ配
管(4)内の残油が集積する。集積が完了した頃合いを
見計らって、吐出口開閉弁(5)を閉じ、吐出口(3)
と給油ホース(12)との連結部を外すと、地下配管
(9)内は減圧状態にあるので、吐出口側の給油ホース
(12)の開口部より空気が吸入される。そして給油ホ
ース(12)内部に集積された残油は、自動的に地下配
管(9)内に吸入され、地下タンク(7)に回収され
る。この場合に、吐出口(3)部に、給油ホース(1
2)内を大気に解放し空気を流入させる手段を別途設け
てもよい。図1に示す実施例ではローリタンク(1)か
ら地下タンク(7)にいたる配管内を減圧する手段とし
て、ローリタンク(1)に連結されタンクローリ車に搭
載される真空タンク装置(18)を示しているが、車両
への搭載重量を軽減するために、ローリ配管(4)に連
結される真空タンク装置(18)を給油所側に設備する
ことも考えられる。また他の実施例として、図2に示す
ように、配管内の減圧手段として地下タンク給油設備
(11)側に真空タンク装置(18)を設置し、地下配
管(9)に連結する方法も有効である。この場合、給油
ホース(12)および蒸気回収ホース(56)を連結し
た後の作動手順及び効果は、請求項1とおなじである。
ただし、給油ホース(12)および蒸気回収ホース(5
6)を連結しない場合、すなわち、タンクローリ車がま
だ到着しない場合には、地下配管(9)は大気に開放さ
れるので、事前に地下配管(9)内を減圧しておくこと
はできない。
【0010】請求項2の実施形態について図3によって
説明する。請求項2は、蒸気回収方式を実施しない場合
の給油システムに適用される。したがって、図3には、
地下ベント口(52)と蒸気回収口(55)との間に蒸
気回収ホース(56)は設けられていないので、地下タ
ンク(7)は大気に開放されている。このような給油シ
ステムに請求項1を適用しても、地下配管(9)内は、
地下タンク(7)内の大気または液体を吸引することに
なり、減圧された状態にはならない。すなわち請求項1
を適用することはできない。請求項1を適用できるよう
にするには、ローリタンク(1)から地下タンク(7)
にいたる配管内を閉鎖すればよいことになる。給油ホー
ス(12)の上流には吐出口開閉弁(5)があるので、
吐出口開閉弁(5)を閉じれば、底部開閉弁(2)から
吐出口開閉弁(5)までの配管内の空気は除去でき減圧
することはできる。したがって、さらに吐出口(3)か
ら地下タンク(7)までの間に遮断する箇所を設けれ
ば、設けた箇所から底部開閉弁(2)の間は減圧できる
ので、請求項1の原理を適用できる。最も効果がある箇
所はドロップチューブ(10)の先端である。図3は、
ドロップチューブ(10)の先端に遮断する手段として
逆止弁(19)を設けた実施例を示している。逆止弁
(19)はドロップチューブ(10)から地下タンク
(7)への流れは許容するが、地下タンク(7)からド
ロップチューブ(10)への流れは自動的に遮断する働
きをする。この逆止弁(19)の代わりに他の開閉手段
を用いても差し支えない。また、図3では、請求項1に
示す手段の適用例として、真空タンク装置(18)がロ
ーリ配管(4)に連結されている実施例を示している。
【0011】請求項2の実施例の構造は以上で、これを
使用するときは次のようにする。タンクローリ車(6)
に取り付けられた真空タンク装置(18)は、給油所に
到着する前に、ローリ配管(4)内を一定の減圧値に保
持している。タンクローリ車(6)が給油所に到着する
と、車と一緒に運んできた給油ホース(12)を吐出口
(3)と注油口(8)に接続する。蒸気回収方式を実施
しないので、蒸気回収ホース(56)はこの場合接続し
ない。給油ホース(12)の接続が完了したあと、吐出
口開閉弁(5)を開くと、減圧状態にあったローリ配管
(4)は、給油ホース(12)内、地下配管(9)内、
およびドロップチューブ(10)内の液面までの空気を
吸引し、減圧状態にする。しかし、ドロップチューブ
(10)の先端には逆止弁(19)が取り付けられてい
るので、地下タンク(7)内の流体はドロップチューブ
(10)内に逆流しない。こうして、底部開閉弁(2)
とドロップチューブ(10)との間の配管内は減圧状態
になる。このような状態になったあと、真空開閉弁(1
6)を閉じ、底部開閉弁(2)を開くと、ローリタンク
(1)内の油は、ドロップチューブ(10)までの減圧
された配管内を一気に大気圧に押されて充満し、空気を
介在させない。石油のみが配管内を充満するとベルヌー
イの定理が成立し、ローリタンク(1)内の油の液面高
さと、ドロップチューブ(10)内の液面の高さとの差
Haの間で位置水頭が生じ、その圧力によって逆止弁
(19)は開弁し、位置水頭は速度水頭となって、ある
流速をもって地下タンク(7)内に流出する。 したが
って、請求項2の給油システムでは、タンクローリ車
(6)から給油ホース(12)、ドロップチューブ(1
0)にいたるまで、すべての配管内が液体のみで満たさ
れて空気の介在がないので、理想的な流体の流れとな
り、給油効率が著しく改善される。ローリタンク(1)
内の油が流出を完了すると、空気が底部開閉弁(2)よ
りローリ配管(4)内に侵入し、給油ホース(12)を
経て地下配管(9)内にいたり、油の流れは停止する。
その後数分の時間をおいて、吐出口(3)と注油口
(8)との間にU字形に垂れ下がる給油ホース(12)
内にローリ配管(4)内の残油は集積する。いっぽう注
油口(8)からドロップチューブ(10)の間の油は、
空気の侵入とともに地下タンク(7)内に流れこみ、地
下配管(9)内は空気のみとなる。このような状態で底
部開閉弁(2)が閉じられ、荷卸を完了する。
【0012】また、ドロップチューブ(10)の先端に
逆止弁(19)があって、真空タンク装置(18)が給
油所の地下タンク給油設備(11)側に設けられ、地下
配管(9)に連結された実施例においても、給油ホース
(12)を装着してからの作動の手順と効果は請求項2
と同様である。また、図4のように、遮断する手段を給
油ホース(12)と注油口(8)の間に設けた場合も、
底部開閉弁(2)と給油ホース(12)の先端部までの
配管内を減圧させることができ、上記と同等の効果をも
たらすことができる。ただし、この場合に働く位置水頭
Hbは、ローリタンク(1)内の液面高さと注油口
(8)の地上高との差となる。また、地下ベント管(5
1)の一部或いは地下ベント口(52)に遮断する手段
を設けた場合も上記と同様の効果をもたらすことができ
る。しかしこの場合は、地下タンク(7)内の空気を排
除せねはならないので時間がかかるのと、底部開閉弁
(2)を開くと同時にこの遮断する手段も開放し、地下
タンク(7)を大気に開放しなければならない手間が必
要となる。請求項2を適用する蒸気回収方式を実施しな
い給油システムにあっては、荷卸し後に地下配管(9)
内は空気を吸入し大気圧になるので、荷卸し後に給油ホ
ース(12)内に集積する残油を地下配管(9)内に吸
引することはできない。
【0013】
【発明の効果】本発明の根本的な大きな目的は、タンク
ローリ車の給油所における停留時間の短縮および荷役の
省力化の問題である。その有効な課題として、重力給油
の作業効率の向上、および残油回収の作業効率の向上の
2点に集約して取り上げた。蒸気回収方式が全面的に完
全実施される地域については、蒸気の二つの課題は請求
項1によって完全に解決でき、大きな効果をもたらすこ
とができる。また蒸気回収方式が未実施の地域について
も、請求項2の方式が、残油回収を除いて、有効に働く
ことができる。最近の石油販売業界の低迷と、自由化の
波による事業の不安定さは深刻であり、給油所の小規模
化、多角事業化など給油所のスペースの合理化は進んで
いる。給油のためのタンクローリ車の停留時間と省力化
の問題は、給油所の販売スペースを阻害するものとし
て、給油所の経営上ますます大きな問題となっている。
またいっぽうでは、物流合理化のためのタンクローリ車
の超大型化による荷卸時間の遅延化と小口多頻度配送化
はますます避けられない状況になっており、交通渋滞に
よる配送ロスの増大とともに石油配送業界の経営を揺る
がす問題となってきている。このような昨今の危機的状
況に対して、本発明がもたらす給油システムの効率化
は、給油所の形態およびタンクローリ車の給油方法を根
本的に革新し、経済的かつ技術的効果を発揮できるもの
であり、低迷する石油業界を大きく躍進させるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載する給油システムの実施例の概
要図
【図2】請求項1に記載する給油システムの他の実施例
の概要図
【図3】請求項2に記載する給油システムの実施例の概
要図
【図4】請求項2に記載する給油システムの他の実施例
の概要図
【図5】本発明の真空タンク装置の実施例の概要図
【符号の説明】
1 ‥‥‥‥ローリタンク 4 ‥‥‥‥ロ
ーリ配管 2 ‥‥‥‥底部開閉弁 5 ‥‥‥‥吐
出口開閉弁 3 ‥‥‥‥吐出口 6 ‥‥‥‥タ
ンクローリ車 7 ‥‥‥‥地下タンク 11 ‥‥‥‥地
下タンク給油設備 8 ‥‥‥‥注油口 12 ‥‥‥‥給
油ホース 9 ‥‥‥‥地下配管 18 ‥‥‥‥真
空タンク装置 10 ‥‥‥‥ドロップチューブ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ) ローリタンク(1)、ローリタン
    ク(1)内の底部に設けられた底部開閉弁(2)、底部
    開閉弁(2)より吐出口(3)まで配設されたローリ配
    管(4)、吐出口(3)に設けられた吐出口開閉弁
    (5)等により構成されるタンクローリ車、 (ロ) 地下に埋設された地下タンク(7)、地上でタ
    ンクローリ車(6)から石油を受け入れる注油口
    (8)、注油口(8)と地下タンク(7)を連結する地
    下配管(9)、地下配管(9)の端末にとりつけられ地
    下タンク(7)内に挿入されているドロップチューブ
    (10)等で構成されている地下タンク給油設備(1
    1)、 (ハ) タンクローリ車(6)の吐出口(3) および
    地下タンク給油設備(11)の注油口(8)の間を着脱
    自在に取り付けられる給油ホース(12)、により構成
    される給油システムにおいて、ローリタンク(1)から
    地下タンク(7)にいたる配管の内部の空気を除去し減
    圧する手段を有することを特徴とするタンクローリ車に
    よる給油システム。
  2. 【請求項2】 吐出口(3)から地下タンク(7)にい
    たる配管に流路を遮断する手段を有することを特徴とす
    る請求項1に記載のタンクローリ車による給油システ
    ム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100387507C (zh) * 2004-10-14 2008-05-14 株洲市自强油气储运设备制造有限公司 一种液动卸槽潜油泵鹤管的卸槽、扫舱系统
CN115304019A (zh) * 2022-08-03 2022-11-08 湖南省交通规划勘察设计院有限公司 一种成品油码头输油管线真空扫线装置及其控制方法

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