JP2000079576A - バンド縮径切断工具 - Google Patents

バンド縮径切断工具

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JP2000079576A
JP2000079576A JP10262354A JP26235498A JP2000079576A JP 2000079576 A JP2000079576 A JP 2000079576A JP 10262354 A JP10262354 A JP 10262354A JP 26235498 A JP26235498 A JP 26235498A JP 2000079576 A JP2000079576 A JP 2000079576A
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groove
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卓 鈴木
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Kyoto Tool Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バンドの縮径及び折曲並びに切断が熟練を要
することなく簡単かつ迅速にでき、重量やコスト面にお
いても有利なバンド縮径切断工具の提供。 【解決手段】握持部2を長手方向一端に形成する本体1
に突設固定され端面に断面略V字状のカッタ溝4をもつ
円筒形のカッタ3の外縁に、多角柱形状でガイド溝6と
開口部7をもつガイド部材5を回転自在に抜け止め嵌装
し、一端面に巻取り溝9と他端側にハンドルを設けた巻
取り軸8が回転自在かつ前記カッタと平行に本体を貫通
し、該巻取り軸はラチェット機構により回転方向を規制
されることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に自動車のドライブ
シャフトの継ぎ手部に被嵌されているブーツを固定する
バンドを締め付け、切断する工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、自動車のドライブシャフトの継手
部には防塵の為にゴム製ブーツが被嵌されている。この
ゴム製ブーツはブーツバンドと呼ばれる可撓性を有する
ステンレス製帯状体によってドライブシャフトに締め付
け固定される。
【0003】図8は一般的に用いられているブーツバン
ド50の斜視図である。可撓性を有するステンレス製帯
状体51の一端側上面に断面略方形で筒状の係止部52
をスポット溶接にて固定している。
【0004】元来、このブーツバンドを用いたブーツの
締め付け固定作業は以下のような手順で行っていた。 前記帯状体51の他端側を一端側の係止部52に挿
通して環状に形成する。 係止部52をマイナスドライバ等で押さえながら帯
状体51の他端側をプライヤ等で引っ張り、環を縮径さ
せてブーツを締め付ける。 環が適度に縮径されたら、緩まないように環を手で
押さえる等して注意しながら挿通した帯状体51を係止
部52を支点として接線方向に対して90度以上折曲し
て仮止めをする。 該折曲部から5〜6mm程度の長さを残して帯状体
51を金切鋏等で切断し、残った部分と係止部52とを
ハンマー等で叩打して完全に折曲し、かしめることで弛
緩を防止する。
【0005】このように、多種の工具を用意する必要が
あり、作業中は常にブーツバンドの弛緩に留意しなけれ
ばならず熟練を要するため、作業者の肉体的及び精神的
負担が大きかった。
【0006】そこで、ブーツバンドの縮径が比較的簡単
にできるものとして図9に示すような、断面略コ字状の
プレス鋼板製本体101の両側面の立ち上がり部に挿入
孔102を設け、両側面の対向する2つの挿入孔に巻取
り軸103を挿入し、該巻取り軸に軸方向の巻取り溝1
04を設け、該巻取り溝に帯状体51の他端側を挿入し
て引っ掛けておいてからハンドル105を回動し前記巻
取り軸を回転させることでブーツバンドを巻取って縮径
する工具が従来から存在している。
【0007】しかしながら、このバンド縮径工具は切断
機能を具備しておらず、ブーツバンドの切断に際しては
金切鋏等の切断工具を別個に用意する必要があった。ま
た、作業中にはハンドル105を常時手で押さえていな
ければブーツバンドが自らの弾性力により拡径しようと
するため、締め付け方向とは逆の方向に巻き取り軸10
5が回転させられブーツバンドが緩んでしまうという問
題があった。
【0008】そこで、1つの工具でブーツバンドの縮径
と切断ができ、更に締め付け作業中にハンドルを常時手
で押さえていなくても巻取り軸の逆回転によるブーツバ
ンドの弛緩を防止できるものとして、図10のように一
端に握持部202を形成する本体201の他端側面に軸
方向の貫通円孔203を穿設した円筒形のカッタ筒20
4を突設固定し、該カッタ筒には図11のように深さ方
向において該カッタ筒の軸方向に対して若干の角度βを
成すカッタ溝205と該カッタ溝より幅広の開口部20
6を設け、前記貫通円孔には一端に断面略半円形の刃部
207を形成し他端に切断レバー208を取付けたカッ
タ209を回転自在に抜け止め嵌挿し、切断レバーを回
動することでカッタを回転させ、本体に固定されている
カッタ筒に角度をつけて設けたカッタ溝とカッタとの間
でブーツバンドを切断し、また本体には一端に直径方向
の巻取り溝210と他端にハンドル211を有する巻取
り軸212が回転自在かつ前記カッタ筒と平行に貫通
し、該巻取り軸に歯車213を固定し、ばね付勢された
係合爪214を該歯車と常に係合し得るように本体に軸
支し、前記巻取り軸の回転方向を一方向に規制するいわ
ゆるラチェット機構とを備えることで巻取り軸の逆回転
によるブーツバンドの弛緩を防止するものが知られてい
る。
【0009】このバンド縮径切断工具は前記従来のバン
ド縮径工具における問題点を解決しているが、その構造
上外寸が大きくまた部品点数が多くなり、重量やコスト
の面で不利である。また使用時には握持部を片手で握
り、もう一方の手でハンドルを回動操作して巻取り軸を
回転させてブーツバンドを巻き取って縮径し、縮径完了
後ブーツバンドを切断するときはハンドルを操作してい
た手を切断レバーに持ち替えて該切断レバーを回動しカ
ッタを回転させて切断操作しなければならず、作業中は
常に両手が塞がった状態になり、また切断レバーを一方
向に回動した場合しか切断ができず、作業スペースが狭
い等環境が制限された場合においては使い勝手が良いと
はいえず作業効率の面でも問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、前記
従来のバンド縮径切断工具における問題を鑑み、特にバ
ンドの切断機構を改良することにより外寸をコンパクト
にし、重量やコスト面を改善し、作業性に優れ熟練を要
することなく容易かつ迅速に作業を行うことができるバ
ンド縮径切断工具を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め本件第1の発明は、握持部を長手方向一端に形成する
本体と、該本体長手方向他端側面に円筒形のカッタを本
体長手方向に直交する方向に突設固定し、該カッタの端
面に断面略V字状のカッタ溝を該カッタの直径方向に設
け、該カッタの外縁には外観多角柱形状で該カッタと嵌
合する円孔を軸方向に貫通したガイド部材を回転自在に
抜け止め嵌装し、該ガイド部材には多角柱の直径方向の
ガイド溝と該ガイド溝より幅広の開口部とを設け、巻取
り軸を回転自在かつ前記カッタと平行に本体を貫通し本
体側面から突出するように取付け、該巻取り軸の一端面
には該巻取り軸の直径方向に巻取り溝を設け、該巻取り
軸の他端側には該巻取り軸を回動させるハンドルを設け
たことを特徴とするものである。
【0012】また本件第2の発明は、巻取り軸に歯車が
固定され、該歯車と常に係合し得るようにばね付勢され
た係合爪が本体に取付けられ、前記巻き取り軸の回転方
向を一方向に規制することを特徴とするものである。
【0013】
【実施例】以下、本発明に係るバンド縮径切断工具の実
施例について詳細に説明する。
【0014】図1は本発明に係るバンド縮径切断工具の
第一実施例の右側面図である。また図2は本発明に係る
バンド縮径切断工具の第一実施例の斜視図である。2枚
のプレス鋼板を接合した本体1の後部に握持部2を形成
し、本体1の前部に本体1の長手方向と直交する方向に
円筒形のカッタ3を本体1の右側面に突設固定し、カッ
タ3の端面には断面略V字状のカッタ溝4をカッタ3の
直径方向に設けている。
【0015】カッタ3の外縁には、中心部にカッタ3と
嵌合する円孔が軸方向に貫通した多角筒型形状のガイド
部材5をカッタ3に対して回転自在となるように抜け止
め嵌装し、ガイド部材5には直径方向のガイド溝6と、
ガイド溝6より幅広の開口部7とを設けている。ガイド
溝6の長さLによりブーツバンドの切断位置が決定され
るため、Lは約6mm程度であるのが好ましい。また、
ガイド部材5においてガイド溝6を挟む2つの辺の成す
角度αはブーツバンドの折曲角度を決定する角度である
から、約120度程度であるのが好ましい。
【0016】カッタ3の後方には巻取り軸8を回転自在
かつカッタ3と平行に本体1を貫通するように配設し、
本体1の右側面及び左側面から突出するように本体に取
り付けられる。
【0017】巻取り軸8の右端面には巻取り溝9を巻取
り軸の直径方向に設け、左端部には巻取り軸8を回動さ
せるハンドル10を取り付けている。
【0018】また、図6は本発明に係るバンド縮径切断
工具の第二実施例の右側面部分断面図である。巻取り軸
8の軸方向のほぼ中間位置には歯車11を固定し、本体
1を構成する2枚のプレス鋼板の間に挟装する。歯車1
1に対し係合爪12を2枚のプレス鋼板の間に軸支し歯
車11と常に係合するようにねじりコイルバネ13によ
って付勢し、いわゆるラチェット機構を構成することに
より巻取り軸8の回転方向が一方向に規制される。
【0019】本発明に係るバンド縮径切断工具の使用方
法を以下に示す。
【0020】先ず、前述のようにブーツバンド50の帯
状体51の他端側を一端側の係止部52に挿通して環状
に形成する。そして、本発明に係る工具のカッタ溝4及
びガイド溝5並びに巻取り溝9の位置を互いに一直線上
に連通するように合わせておき、前述の帯状体51の他
端側をカッタ溝4及びガイド溝5並びに巻き取り溝9に
挿通し、図3のようにハンドル10を回動し巻取り軸8
を回転させてブーツバンドを巻取り縮径する。
【0021】ブーツバンド50がブーツを固定し得る任
意の大きさに縮径されたら、図4のようにガイド部材5
の先端を支点として本体1を反時計回り方向に回動す
る。ガイド部材5の外周面が係止部52の上面に当接す
るまで本体1を回動すると、帯状体51は接線方向に対
して約120度折曲され、仮止めされた状態となる。
【0022】この状態からガイド部材5の外周面を係止
部52の上面に当接させたまま本体1を図1のように更
に反時計回りに回動若しくは図5のように逆に時計回り
に回動させると、カッタ3は本体1に固定されているの
で本体1の回動と共に回転するが、ガイド部材5はカッ
タ3に対して回転自在に装着されており、また前述のよ
うにこの時外周面が係止部52の上面に当接しているた
め静止しているから、一直線上に連通していたカッタ溝
4とガイド溝5との間にズレが生じる。カッタ溝4は図
8のように断面略V字状に形成されているので本体1を
時計回り若しくは反時計回り何れの方向に回動させても
ガイド溝5との間に剪断力が働き、挿通されていたブー
ツバンド50が切断されることとなる。
【0023】以上は文字通り一実施例であり、当業者の
常識に基づく種々の改良を施した態様で実施し得ること
はいうまでもない。
【0024】
【発明の効果】本件第一の発明は以上のように構成した
ことにより、従来のバンド縮径切断工具に比べ外寸を小
さくかつ部品点数を少なくすることができ、重量及びコ
スト面において有利である。また縮径、折曲、切断とい
う一連の作業が熟練を要することなく容易かつ迅速に行
うことができ、特に折曲、切断に際しては片手で本体を
回動させるという1つの単純動作だけで連続的作業がで
きる。またカッタ溝を断面略V字状に形成したことによ
り本体の回動方向が時計回り若しくは反時計回りの何れ
の場合もバンドの切断が可能であり、作業空間が制限さ
れた環境における作業性の面においても非常に優れた工
具とすることができる。更に本件第二の発明においては
巻取り軸の回転方向を規制するいわゆるラチェット機構
を具備したことにより作業中におけるバンドの弛緩に留
意することなく作業を行うことができるから、作業者の
肉体的及び精神的負担の軽減という観点においても非常
に優れた工具とすることができ、多大の利用価値を有す
るものである。
【0025】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る工具におけるブーツバンド切断時
の右側面図
【図2】本発明に係る工具の斜視図
【図3】本発明に係る工具におけるブーツバンド巻き取
り縮径時の右側面図
【図4】本発明に係る工具におけるブーツバンド折曲時
の右側面図
【図5】本発明に係る工具におけるブーツバンド切断時
の右側面図
【図6】本発明に係る工具の第二実施例の右側面部分断
面図
【図7】本発明に係る工具の拡大正面図
【図8】ブーツバンドの斜視図
【図9】従来のバンド縮径工具の斜視図
【図10】従来のバンド縮径切断工具の斜視図
【図11】従来のバンド縮径切断工具の拡大正面図
【符号の説明】
1 本体 2 握持部
3 カッタ 4 カッタ溝 5 ガイド部材
6 ガイド溝 7 開口部 8 巻取り軸
9 巻取り溝 10 ハンドル 11 歯車
12 係合爪 13 ねじりコイルばね 100 バンド縮径切断工具 50 ブーツバンド 51 帯状体
52 係止部 以下、従来例に付した符号を説明する。 101 本体 102 挿入孔 103 巻取り軸 104 巻取り溝 105 ハンドル 201 本体 202 握持部 203 貫通円孔 204 カッタ筒 205 カッタ溝 206 開口部 207 刃部 208 切断レバー 209 カッタ 210 巻取り溝 211 ハンドル 212 巻取り軸 213 歯車 214 係合爪

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】握持部を長手方向一端に形成する本体と、
    該本体長手方向他端側面に円筒形のカッタを本体長手方
    向に直交する方向に突設固定し、該カッタの端面に断面
    略V字状のカッタ溝を該カッタの直径方向に設け、該カ
    ッタの外縁には外観多角柱形状で該カッタと嵌合する円
    孔を軸方向に貫通したガイド部材を回転自在に抜け止め
    嵌装し、該ガイド部材には多角柱の直径方向のガイド溝
    と該ガイド溝より幅広の開口部とを設け、巻取り軸を回
    転自在かつ前記カッタと平行に本体を貫通し本体側面か
    ら突出するように取付け、該巻取り軸の一端面には該巻
    取り軸の直径方向に巻取り溝を設け、該巻取り軸の他端
    側には該巻取り軸を回動させるハンドルを設けたことを
    特徴とするバンド縮径切断工具。
  2. 【請求項2】巻取り軸に歯車が固定され、該歯車と常に
    係合し得るようにばね付勢された係合爪が本体に取付け
    られ、前記巻取り軸の回転方向を一方向に規制すること
    を特徴とする請求項1に記載のバンド縮径切断工具。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200453169Y1 (ko) 2008-10-24 2011-04-11 대우조선해양 주식회사 선박용 케이블 타이 결속장치
KR200453168Y1 (ko) 2008-10-24 2011-04-15 대우조선해양 주식회사 밴딩구조를 포함한 선박 케이블 타이 결속장치
KR101496259B1 (ko) * 2013-04-30 2015-02-27 공종수 케이블 타이용 공구

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200453169Y1 (ko) 2008-10-24 2011-04-11 대우조선해양 주식회사 선박용 케이블 타이 결속장치
KR200453168Y1 (ko) 2008-10-24 2011-04-15 대우조선해양 주식회사 밴딩구조를 포함한 선박 케이블 타이 결속장치
KR101496259B1 (ko) * 2013-04-30 2015-02-27 공종수 케이블 타이용 공구

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