JP2000079473A - 自動溶接装置 - Google Patents

自動溶接装置

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JP2000079473A
JP2000079473A JP10248250A JP24825098A JP2000079473A JP 2000079473 A JP2000079473 A JP 2000079473A JP 10248250 A JP10248250 A JP 10248250A JP 24825098 A JP24825098 A JP 24825098A JP 2000079473 A JP2000079473 A JP 2000079473A
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welding
welding wire
speed
motor
pulse
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JP10248250A
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Takashi Anamizu
孝 穴水
Yuichi Banrai
雄一 萬來
Ikuo Mibu
生男 壬生
Kenichi Maeda
謙一 前田
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Tokyo Gas Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接ワイヤーの供給量を正確なものとするこ
とにより、安定な溶接を可能とした自動溶接機を提供す
る。 【解決手段】 NC装置1は、電源装置2に溶接電流の
指令を出すと同時に、その溶接電流に対応した溶接ワイ
ヤーの供給速度を決定し、それを速度指令としてサーボ
アンプ4に供給する。サーボーアンプ4は、溶接ワイヤ
ー供給装置に設けられたサーボモータ5の速度がこの指
令値に一致するようにサーボモータ5の速度を制御す
る。サーボモータ5には、パルスジェネレータ6が直結
されており、サーボアンプ4は、これからのパルスを受
けてサーボモータ6の回転速度を検知し、この速度が指
令速度に一致するように制御を行う。パルスジェネレー
タ6からのパルスは、NC装置1にもフィードバックさ
れ、溶接ワイヤー使用量の計算、溶接ワイヤーの溶接ト
ーチ3からの突き出し量の計算等に使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動溶接機に関する
ものであり、特に、パイプの円周方向のシーム部を裏当
金なしで溶接する溶接機のように、NC装置により溶接
トーチの位置、移動速度等を制御され、溶接トーチの先
端から突出した溶接ワイヤーと被溶接体との間にアーク
を発生させて溶接ワイヤーを溶融させることにより被溶
接体の溶接を行う方式の自動溶接機に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】パイプの円周方向のシームを自動で溶接
する溶接機の構成の例を図5に示す。図5において、パ
ーソナルコンピュータ21は、自動溶接のためのCAD
データを作成するためのものであり、作成されたデータ
はフレキシブルディスク21aに記録される。制御装置
(NC装置)22は、自動溶接の実質的な制御(電源及
び溶接トーチ位置等の制御)を行うためのものであり、
フレキシブルディスク21aからCADデータを読み込
む。そして、制御装置22は、この読み込んだデータを
用いて実際の溶接条件を設定し、設定された条件に対応
して、ロジックテーブルに予め記録されたデータにより
各種溶接パラメータを設定する。
【0003】さらに、この制御装置22では、設定され
た溶接パラメータを実際の溶接の制御に用いるNC言語
に変換し、変換した言語を制御データとして制御テーブ
ルの形で内部のメモリに記録する。そのメモリに記録さ
れた制御データを用いて、電源装置23、及び溶接ヘッ
ド24を駆動制御すると共に、パルス電圧波形及びパル
ス電流波形の計測・解析値を用いてアーク倣い関連補正
を行う構成となっている。なお、制御装置22の主な制
御項目は、溶接ヘッド24の溶接の電圧、電流、及び溶
接ヘッド24に搭載された溶接トーチ27の、パイプ開
先30に対するウィービング、溶接ヘッド24の移動速
度等である。
【0004】溶接ヘッド24は、電源装置23と送電ケ
ーブル28で接続され、パイプ外周に巻き付けられたガ
イドレール29上に、円周方向に移動可能に装着され
る。溶接ヘッド24には、溶接トーチ27に対して溶接
ワイヤを供給するワイヤ供給部26が搭載されている。
【0005】図6に、制御装置22、電源装置23、溶
接ヘッド24、パイプ25間の電気的な接続関係を示
す。図から分かるように、電源装置23からは、送電ケ
ーブル28を介して、溶接ヘッド24のワイヤ31とパ
イプ25との間にパルス溶接電圧が印加されるようにな
っている。これにより、ワイヤ31とパイプ25表面と
の間にアークが発生する。ワイヤ31は一定速度で送ら
れ、アークにより溶かされて溶着金属となり、パイプ開
先30内で固まり、母材を構成する。
【0006】図7に、溶接ヘッド24の詳細図を示す。
溶接ヘッド24は、パイプ外周上の位置(時分で示す)
X軸、溶接トーチ27のウィービングの開先部幅方向
(パイプ軸方向)Y軸、及び溶接高さ方向(パイプ半径
方向)Z軸、及び溶接トーチ旋回軸の各軸についてサー
ボ機構を備え、これら4軸は制御装置22により制御さ
れている。ウィービングは2次元ウィービングである。
即ち、溶接溶接トーチ27を溶接進行方向(X軸)に対
して直交するY軸方向及びZ軸方向に、開先部に沿って
移動させている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来の自
動溶接機においては、溶接ワイヤーの送り出しは、制御
装置22からではなく、電源装置23により行われてい
る。その様子を図8に示す。制御装置22から電源装置
23に溶接電流指令が出されると、溶接電源23は、こ
の指令に基づき、トーチ電圧制御装置32に電圧指令を
与えると共に、溶接ワイヤー供給モータ制御装置33
に、電流指令に対応した速度指令を与える。溶接ワイヤ
ー供給モータ34は交流モータである。溶接ワイヤー供
給モータ制御装置33は、サイリスタを駆動することに
より、速度指令に応じた大きさの電流値を有するパルス
を溶接ワイヤー供給モータ34に与え、これにより、溶
接ワイヤー供給モータ34が対応する速度で回転する。
【0008】ところが、このような溶接ワイヤー供給シ
ステムは以下のような問題点を有する。 (1) 溶接ワイヤー供給モータ34から電源装置23への
速度フィードバックがかかっていないので、溶接ワイヤ
ー供給のための負荷が変動すると、同じ速度指令が出て
いる場合でも、実際の速度が±5%程度も変動してしま
い、安定な溶接ができなくなる恐れがある。 (2) 交流モータをパルス駆動しているため、溶接電流が
低電流となり、それに伴って速度指令が小さくなると、
溶接ワイヤー供給モータ34の回転速度がリップルを有
するようになり、溶接ワイヤーの供給が間欠的となっ
て、溶接が不安定となる。 (3) 上記のリップルの問題を低減するために、溶接ワイ
ヤー供給モータ34として、慣性の大きなものが使用さ
れている。よって、溶接ワイヤー供給速度を変更する場
合に応答遅れが生じて、溶接が不安定になることがあ
る。 (4) 溶接の終了に際して、溶接ワイヤー供給モータを停
止しても、慣性のためすぐには停止せず、溶接ワイヤー
を供給し続けるため、溶接ワイヤー先端が溶融池の中に
突っ込んだまま溶接が終了することが起こる(スティッ
ク)、これを防ぐため、溶接の終了に当たっては、溶接
電圧を上げ、溶接ワイヤーを消耗させること(アンティ
スティック制御)が必要である。
【0009】本発明はこのような問題点を解決するため
になされたもので、溶接ワイヤーの供給量を正確なもの
とすることにより、安定な溶接を可能とした自動溶接機
を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、NC装置により溶接トーチの位置、移
動速度等を制御され、溶接トーチの先端から突出した溶
接ワイヤーと被溶接体との間にアークを発生させて溶接
ワイヤーを溶融させることにより被溶接体の溶接を行
い、溶接の進行に伴って消耗した溶接ワイヤーに相当す
る分の新しい溶接ワイヤーを溶接部に供給する溶接ワイ
ヤー供給装置を有する自動溶接機であって、溶接ワイヤ
ー供給装置が溶接ワイヤー供給モータを有し、当該溶接
ワイヤー供給モーターがサーボモータであることを特徴
とする自動溶接装置(請求項1)である。
【0011】本手段においては、溶接ワイヤー供給モー
タとしてサーボモータを使用しているので、その速度を
正確(±0.5%程度)に制御することができる。よっ
て、溶接電流と溶接ワイヤー送り速度との対応が正確に
なり、アークが安定する。また、速度指令が低速となっ
ても、モータの速度にリップルが現れるようなことがな
くなり、回転がなめらかとなって安定した溶接ワイヤー
の供給が可能となる。よって、スパッタやブローホール
の無い溶接が可能となる。
【0012】加えて、溶接ワイヤーの供給開始や供給停
止のときの加減速制御が滑らかになり、溶接ワイヤー供
給と溶接ワイヤーのスリップが無くなるので、溶接ワイ
ヤー供給量を正確に把握することができる。よって、ア
ーク起動のときの、溶接ワイヤー位置制御を正確に行う
ことができ、アークスタートが安定する。また、溶接の
開始に当たっての溶接ワイヤーの突出し量を正確にする
ことができ、溶接開始時の段取りの自動化に寄与するこ
とができる。
【0013】また、発明者らが発明し、平成9年特許願
第365997号として出願した、溶接ワイヤーの突出
し量から開先形状を求める技術においても、誤差無く測
定を行うことができる。さらに、溶接ワイヤーの残量を
正確に把握することができるようになるので、溶接中に
溶接ワイヤーが無くなるような事態を避けることができ
る。加えて、溶接の終了時に、溶接ワイヤー先端を所定
の位置で正確に止めることができるため、従来のアンテ
ィスティック制御が不要となる。なお、本装置におい
て、サーボモータは、DCサーボモータでもACサーボ
モータでもよい。
【0014】前記課題を解決するための第2の手段は、
前記第1の手段であって、サーボモータの回転速度を制
御する回転速度制御装置への速度指令が、NC装置から
直接与えられていることを特徴とするもの(請求項2)
である。
【0015】従来の方法では、NC装置から電源装置へ
電流指令を与え、電源装置がこれから溶接ワイヤー供給
モータの速度を決定していたが、本手段においては、N
C装置から直接、サーボモータの回転速度を制御する回
転速度制御装置へ速度指令を与えている。これにより、
全自動溶接のための溶接パラメータに、溶接ワイヤの送
り速度、送り量を加えることができ、これまで以上に緻
密で高精度な溶接が可能になる。たとえば、溶接ワイヤ
ーの送り速度をNC装置側で正確に決定できるようにな
ることにより、溶接ワイヤーの送り速度と開先の大きさ
に合わせたX軸方向送り速度を決定することができる。
【0016】前記課題を解決するための第3の手段は、
NC装置により溶接トーチの位置、移動速度等を制御さ
れ、溶接トーチの先端から突出した溶接ワイヤーと被溶
接体との間にアークを発生させて溶接ワイヤーを溶融さ
せることにより被溶接体の溶接を行い、溶接の進行に伴
って消耗した溶接ワイヤーに相当する分の新しい溶接ワ
イヤーを溶接部に供給する溶接ワイヤー供給装置を有す
る自動溶接機であって、溶接ワイヤー供給装置が溶接ワ
イヤー供給モータを有し、当該溶接ワイヤー供給モータ
ーがパルスモータであることを特徴とする自動溶接装置
(請求項3)である。
【0017】本手段においては、溶接ワイヤー供給モー
タとしてパルスモータを使用しているので、それに与え
るパルスを制御することにより、速度制御を正確に行う
ことができる。よって、前記第1の手段と同様の作用効
果を得ることができる。
【0018】前記課題を解決するための第4の手段は、
前記第3の手段であって、パルスモータを駆動するパル
スが、NC装置から直接与えられていることを特徴とす
るもの(請求項4)である。
【0019】本手段においては、パルスモータを駆動す
るパルスを、NC装置から直接与えることにより、NC
装置から直接的に、溶接ワイヤー供給モータを制御する
ことができる。よって、前記第2の手段と同様の作用効
果を得ることができる。
【0020】前記課題を解決するための第5の手段は、
前記第3の手段であって、パルスモータの回転速度を制
御する回転速度制御装置を有し、当該回転速度制御装置
への速度指令が、NC装置から直接与えられていること
を特徴とするもの(請求項5)である。
【0021】本手段においては、パルスモータの回転速
度制御装置がNC装置の外部に設けられているが、この
回転速度制御装置に対して、NC装置から直接速度指令
が与えられている。よって、前記第2の手段と同様の作
用効果を得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の例を
図を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態の第
1の例を示すブロック図である。図1において、1はN
C装置、2は電源装置、3は溶接トーチ、4はサーボア
ンプ、5はサーボモータ、6はパルスジェネレータ(P
G)である。
【0023】本実施の形態におけるNC装置1の基本的
な役割は従来技術における制御装置22の役割とほぼ同
じであり、電源装置2の役割も従来技術における電源装
置23の役割とほぼ同じであるので、同じ部分について
は説明を省略し、異なる部分についてのみ説明を行う。
【0024】図1に示す実施の形態においては、NC装
置1から電源装置2に溶接電流の指令が出されると、電
源装置2は、これに応じて溶接トーチ3にかける電圧を
決定し、溶接電圧の制御を行う。しかし、従来例のよう
に、溶接ワイヤーの供給制御は行わない。
【0025】溶接ワイヤーの供給制御は、NC装置1か
ら直接的に行われる。すなわち、NC装置1は、電源装
置2に溶接電流の指令を出すと同時に、その溶接電流に
対応した溶接ワイヤーの供給速度を決定し、それを速度
指令としてサーボアンプ4に供給する。サーボーアンプ
4は、溶接ワイヤー供給装置に設けられたサーボモータ
5の速度がこの指令値に一致するようにサーボモータ5
の速度を制御する。この速度制御を実施するために、サ
ーボモータ5には、パルスジェネレータ6が直結されて
おり、サーボアンプ4は、このパルスジェネレータ6か
らのパルスを受けてサーボモータ6の回転速度を検知
し、この速度が指令速度に一致するように制御を行う。
【0026】パルスジェネレータ6からのパルスは、N
C装置1にもフィードバックされ、溶接ワイヤー使用量
の計算、溶接ワイヤーの溶接トーチ3からの突き出し量
の計算等に使用される。
【0027】この実施の形態によれば、サーボモータ5
の回転速度はサーボアンプ4により設定速度に制御され
ているので、従来例と異なり、±0.5%程度に制御可能
である。よって、溶接電流と溶接ワイヤー送り速度との
対応が正確になり、アークが安定する。また、サーボア
ンプによる制御は、低速度まで安定して可能であるの
で、速度指令が低速となっても、モータの速度にリップ
ルが現れるようなことがなくなり、回転がなめらかとな
って安定した溶接ワイヤーの供給が可能となる。よっ
て、スパッタやブローホールの無い溶接が可能となる。
【0028】さらに、溶接ワイヤーの供給開始や供給停
止のときの加減速制御が滑らかになり、溶接ワイヤー供
給と溶接ワイヤーのスリップが無くなるので、溶接ワイ
ヤー供給量を正確に把握することができる。よって、ア
ーク起動のときの、溶接ワイヤー位置制御を正確に行う
ことができ、アークスタートが安定する。また、溶接の
開始に当たっての溶接ワイヤーの突出し量を正確にする
ことができ、溶接開始時の段取りの自動化に寄与するこ
とができる。
【0029】また、本実施の形態においては、サーボモ
ータ5にパルスジェネレータ6が付属されており、これ
により、サーボモータ5の回転数、すなわち溶接ワイヤ
ーの供給量を正確に把握することができる。よって、こ
れを利用して、溶接ワイヤーをタッチセンサとして使用
することにより、狭幅深開先形状の測定を行うことがで
きる。溶接ワイヤーをタッチセンサとして使用した狭幅
深開先形状の測定方法については、平成9年特許願第3
65997号に詳細に説明されているので、ここでは図
2に基づいて、簡単に説明する。
【0030】以下の図において、前出の図において示さ
れたものと同じ構成要素には同じ符号を付してその説明
を省略する。図2において、8は溶接ワイヤー、9は溶
接対象物である。
【0031】図2において、溶接対象物9の表面位置を
測定するときは、溶接ワイヤ8の突き出し量を少なくし
て溶接トーチ3を上下させ、溶接ワイヤ8の先端が溶接
対象物9に接触したときの溶接トーチの位置Tzと溶接
ワイヤ送り量Lより、溶接対象物9の表面の相対位置を
(Tz−L)として算出する()(絶対位置は、溶接
ワイヤ突き出し量の絶対値が不明であるため測定できな
い。)。
【0032】開先深部を測定する場合は、溶接ワイヤ8
の突き出し量を所定量L’だけ増加させて、同様な測定
を行う()。そのときの溶接トーチ3の位置をTz’
とすれば、溶接ワイヤ8の送り量はL+L’となってい
るので、開先位置は(Tz’−L−L’)として計算で
きる。この方法によれば、溶接トーチ3位置を下げる代
わりに、溶接ワイヤ8の突き出し量を大きくしているの
で、溶接トーチ3が入り込むことができないような狭い
開先であっても形状を測定することができる。
【0033】この方法を実施するためには、溶接ワイヤ
の送り量L、L’を正確に測定できることが必要であ
る。平成9年特許願第365997号に開示した技術に
おいては、このために特別の溶接ワイヤー送り量検出器
を設けているが、本実施の形態においては、サーボモー
タ5にパルスジェネレータ6が直結されているので、こ
れが溶接ワイヤー送り量検出器の代わりとなり、特別の
検出器を必要としない。
【0034】また、パルスジェネレータ6の出力がNC
装置1に入力されているので、NC装置1は、最初から
の溶接ワイヤーの消費量を把握することができ、溶接ワ
イヤーの交換の時期を、オペレータに知らせることがで
きる。
【0035】従来技術の欄で説明したように、従来の技
術においては、溶接終了時に溶接ワイヤー先端が溶融池
の中に突っ込んだまま溶接が終了することを避けるた
め、アンティスティック制御が必要であったが、本実施
の形態においては、速度指令が0となると、直ちにサー
ボモータ5が停止するため、単に速度指令を0にした後
に溶接電流を0にすればよく、その他の特別の制御を必
要としない。
【0036】また、本手段においては、NC装置から直
接、サーボモータの回転速度を制御する回転速度制御装
置へ速度指令を与えている。これにより、全自動溶接の
ための溶接パラメータに、溶接ワイヤの送り速度、送り
量を加えることができ、これまで以上に緻密で高精度な
溶接が可能になる。たとえば、溶接ワイヤーの送り速度
をNC装置側で正確に決定できるようになることによ
り、溶接ワイヤーの送り速度と開先の大きさに合わせた
X軸方向送り速度を決定することができる。
【0037】図3に、本発明の実施の形態の第2の例の
ブロック図を示す。図3において、10はパルスモータ
である。本実施の形態においては、パルスモータ10が
NC装置1に直結しており、NC装置1からはパルスモ
ータ10にパルス指令が与えられる。すなわち、NC装
置1は、溶接電流に対応する溶接ワイヤー供給速度を決
定し、その供給速度に対応する周波数のパルスをパルス
モータ10に与える。これにより、パルスモータ6は対
応する回転速度で回転する。パルスモータの回転量は、
与えられたパルス数に正確に比例するので、回転数制御
にはフィードバックは不要であり、オープンループ制御
が可能である。本実施の形態においても、前記第1の実
施の形態と同様の作用効果が得られる。
【0038】図4に、本発明の実施の形態の第3の例の
ブロック図を示す。図4において11はパルスモータ制
御装置を示す。この実施の形態においては、NC装置1
がパルスモータ制御装置11に速度指令を与え、パルス
モータ制御装置11がこれを対応する周波数のパルス列
に変えてパルスモータ10を駆動する。パルスモータ1
0がオープンループで制御可能なのは、前に説明したと
おりである。パルスモータ制御装置11は、パルスモー
タ10に与えたパルスと同じパルスを、フィードバック
パルスとしてNC装置1に出力する。この実施の形態と
第1の実施の形態が異なる点は、サーボアンプ4がパル
スモータ制御装置11に代わっている点と、パルスジェ
ネレータ6が無く、その代わりにパルスモータ制御装置
11がパルスモータ10に与えられたパルスがNC装置
1にフィードバックされている点が異なるのみであり、
その他の構成は同じであるので、本実施の形態において
も第1の実施の形態と同じ作用効果が得られる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1に係る発明においては、溶接ワイヤー供給モーター
としてサーボモータを使用しているので、その速度を正
確(±0.5%程度)に制御することができる。よって、
溶接電流と溶接ワイヤー送り速度との対応が正確にな
り、アークが安定する。また、速度指令が低速となって
も、モータの速度にリップルが現れるようなことがなく
なり、回転がなめらかとなって安定した溶接ワイヤーの
供給が可能となる。よって、スパッタやブローホールの
無い溶接が可能となる。溶接ワイヤーの供給開始や供給
停止のときの加減速制御が滑らかになり、溶接ワイヤー
供給と溶接ワイヤーのスリップが無くなるので、溶接ワ
イヤー供給量を正確に把握することができる。よって、
アーク起動のときの、溶接ワイヤー位置制御を正確に行
うことができ、アークスタートが安定する。また、溶接
の開始に当たっての溶接ワイヤーの突出し量を正確にす
ることができ、溶接開始時の段取りの自動化に寄与する
ことができる。
【0040】また、溶接ワイヤーの突出し量から開先形
状を求める技術においても、誤差無く測定を行うことが
できる。さらに、溶接ワイヤーの残量を正確に把握する
ことができるようになるので、溶接中に溶接ワイヤーが
無くなるような事態を避けることができる。加えて、溶
接の終了時に、溶接ワイヤー先端を所定の位置で正確に
止めることができるため、従来のアンティスティック制
御が不要となる。
【0041】請求項2に係る発明においては、NC装置
から直接、サーボモータの回転速度を制御する回転速度
制御装置へ速度指令を与えているので、全自動溶接のた
めの溶接パラメータに、溶接ワイヤの送り速度、送り量
を加えることができ、これまで以上に緻密で高精度な溶
接が可能になる。
【0042】請求項3に係る発明においては、溶接ワイ
ヤー供給モータとしてパルスモータを使用しているの
で、それに与えるパルスを制御することにより、速度制
御を正確に行うことができる。よって、請求項1に係る
発明と同様の効果を得ることができる。
【0043】請求項4に係る発明は、パルスモータを駆
動するパルスが、NC装置から直接与えられているの
で、NC装置から直接的に、溶接ワイヤー供給モータを
制御することができ、請求項2に係る発明と同様の効果
を得ることができる。
【0044】請求項5に係る発明は、パルスモータの回
転速度を制御する回転速度制御装置を有し、当該回転速
度制御装置への速度指令が、NC装置から直接与えられ
ているので、請求項2に係る発明と同様の効果を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1の例を示すブロック
図である。
【図2】溶接ワイヤーをタッチセンサとして使用した狭
幅深開先形状の測定方法の例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態の第2の例を示すブロック
図である。
【図4】本発明の実施の形態の第3の例を示すブロック
図である。
【図5】パイプの円周方向のシームを自動で溶接する溶
接機の構成の例を示す図である。
【図6】自動溶接機を構成する各装置の電気的な接続関
係を示す図である。
【図7】自動溶接機の溶接ヘッドの詳細を示す図であ
る。
【図8】従来の自動溶接機の溶接電流制御と溶接ワイヤ
ー供給速度制御の例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…NC装置 2…電源装置 3…溶接トーチ 4…サーボアンプ 5…サーボモータ 6…パルスジェネレータ(PG) 8…溶接ワイヤー 9…溶接対象物 10…パルスモータ 11…パルスモータ制御装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 NC装置により溶接トーチの位置、移動
    速度等を制御され、溶接トーチの先端から突出した溶接
    ワイヤーと被溶接体との間にアークを発生させて溶接ワ
    イヤーを溶融させることにより被溶接体の溶接を行い、
    溶接の進行に伴って消耗した溶接ワイヤーに相当する分
    の新しい溶接ワイヤーを溶接部に供給する溶接ワイヤー
    供給装置を有する自動溶接機であって、溶接ワイヤー供
    給装置が溶接ワイヤー供給モータを有し、当該溶接ワイ
    ヤー供給モーターがサーボモータであることを特徴とす
    る自動溶接装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の自動溶接機であって、
    前記サーボモータの回転速度を制御する回転速度制御装
    置への速度指令が、NC装置から直接与えられているこ
    とを特徴とする自動溶接装置。
  3. 【請求項3】 NC装置により溶接トーチの位置、移動
    速度等を制御され、溶接トーチの先端から突出した溶接
    ワイヤーと被溶接体との間にアークを発生させて溶接ワ
    イヤーを溶融させることにより被溶接体の溶接を行い、
    溶接の進行に伴って消耗した溶接ワイヤーに相当する分
    の新しい溶接ワイヤーを溶接部に供給する溶接ワイヤー
    供給装置を有する自動溶接機であって、溶接ワイヤー供
    給装置が溶接ワイヤー供給モータを有し、当該溶接ワイ
    ヤー供給モーターがパルスモータであることを特徴とす
    る自動溶接装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の自動溶接装置であっ
    て、前記パルスモータを駆動するパルスが、NC装置か
    ら直接与えられていることを特徴とする自動溶接装置。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の自動溶接装置であっ
    て、前記パルスモータの回転速度を制御する回転速度制
    御装置を有し、当該回転速度制御装置への速度指令が、
    NC装置から直接与えられていることを特徴とする自動
    溶接装置。
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