JP2000078420A - 画像読取装置 - Google Patents

画像読取装置

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JP2000078420A
JP2000078420A JP10243860A JP24386098A JP2000078420A JP 2000078420 A JP2000078420 A JP 2000078420A JP 10243860 A JP10243860 A JP 10243860A JP 24386098 A JP24386098 A JP 24386098A JP 2000078420 A JP2000078420 A JP 2000078420A
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JP10243860A
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Yasuhiro Yamamoto
康裕 山元
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Pentax Corp
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Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つの画像に異なる系統の色が含まれていて
も、これらの色が自然になるように調整する。 【解決手段】 ネガフィルムから読み取った画素データ
に対して、色補正とネガ・ポジ変換を施す(ステップ2
02)。第1のルックアップテーブル(LUT)を参照
し、R、G、Bの画素データに関してガンマ補正を行な
う(ステップ204)。Rの画素データがGの画素デー
タの1.0625倍よりも大きいとき、その画素の色は暖色系
であると判定する(ステップ206)。この場合、第2
のLUTを参照し、GおよびBに関して色調調整を行な
う(ステップ208)。これに対し、その画素の色が寒
色系であると判定したとき、第2のLUTを参照しな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばフィルムに
記録されたカラー画像を読取る画像読取装置に関し、特
に、読取られたカラー画像の色調を調整する機能を備え
た画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】フィルムに記録されたカラー画像を読み
取ってディスプレイ装置の画面上に表示するとき、表示
されたカラー画像の色合いが自然になるようにするた
め、読取られたカラー画像の色調を調整する機能を備え
た画像読取装置が知られている。この画像読取装置で
は、例えば人物が大きく表示されている画像に関して
は、人肌の色が自然になるようにするため、レッド系統
の色合いを強調するようことが可能である。色調の調整
は例えば、トーンカーブが格納されたルックアップテー
ブルを用いて行なわれる。すなわちルックアップテーブ
ルにおいて、入力画素値に対応したアドレスに出力画素
値が格納されており、アドレスと出力画素値の関係はト
ーンカーブに対応している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】1つの画像に例えば人
物の顔と青空が含まれている場合、人肌の色が自然にな
るように調整すると青空が黄色味がかり、逆に青空の色
が自然になるように調整すると人肌が青味がかり、これ
ら2つの異なる色を同時に自然なものになるように調整
することは困難である。
【0004】本発明は、1つの画像に異なる系統の色が
含まれていても、これらの色が自然になるように調整す
ることができる画像読取装置を提供することを目的とし
ている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る画像読取装
置は、読取られた画素データに対応した入力画素値と、
この画素データに所定の処理を施した結果である出力画
素値との関係を示すトーンカーブを利用して、画素デー
タに処理を施す画像読取装置であって、第1のトーンカ
ーブを参照して得られ、第1の処理を施された出力画素
値について、暖色系か寒色系かを判定する色判定手段
と、色判定手段によって暖色系または寒色系であると判
定された画素データのみに関し、第1の処理を施された
出力画素値を入力画素値として第2のトーンカーブを参
照することにより第2の処理を施す画像処理手段とを備
えたことを特徴としている。
【0006】画像処理手段は好ましくは、色判定手段に
よって暖色系であると判定された画素データについて第
2の処理を施す。
【0007】好ましくは、画素データは少なくともレッ
ド、グリーンおよびブルーの色成分の画素データを含ん
でおり、色判定手段は、レッドの画素データに関し、第
1の処理を施された出力画素値と、レッド以外の画素デ
ータに関し、第1の処理を施された出力画素値との比を
用いて、暖色系が寒色系かを判定する。この場合、第2
のトーンカーブはレッド、グリーンおよびブルーの色成
分のうちの一部のみに関して第2の処理を施してもよ
い。
【0008】第1のトーンカーブの入力画素値の階調が
第2のトーンカーブの入力画素値の階調よりも大きく、
かつ第1のトーンカーブの出力画素値の階調が第2のト
ーンカーブの出力画素値の階調よりも大きいことが好ま
しい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明の一実施形態である画
像読取装置を示すブロック図である。
【0010】この画像読取装置において用いられる被読
取原稿Mは透過原稿(ネガフィルム)であり、このフィ
ルムにはカラー画像が記録されている。フィルムMは原
稿移送機構10によって矢印A方向に間欠的に移送され
る。フィルムMの通過経路の上方には光源20とシリン
ドリカルレンズ23が配設され、また下方には結像レン
ズ31とラインセンサ30が設けられている。光源20
の点灯と消灯は光源駆動回路41によって、またライン
センサ30による画像の検出動作はラインセンサ駆動回
路42によって制御される。原稿移送機構10、光源駆
動回路41およびラインセンサ駆動回路42はシステム
コントロール回路40から出力される指令信号に従って
動作する。
【0011】ラインセンサ30から読み出された画素デ
ータはアンプ43により増幅され、A/D変換器44に
よってデジタル信号に変換される。デジタルの画素デー
タは、画像処理回路45においてシェーディング補正を
施された後、メモリ46に一旦格納される。この画素デ
ータはメモリ46から読み出され、色補正、ガンマ補正
等の所定の演算処理を施される。そして画素データは、
インターフェース回路47において所定のフォーマット
に従った信号に変換され、入出力端子48を介して、こ
の画像読取装置の外部に設けられたコンピュータ60に
出力される。画像処理回路45とインターフェース回路
47は、システムコントロール回路40により制御され
る。
【0012】図2は原稿移送機構10、光源20および
ラインセンサ30を示している。ネガフィルムMは枠体
11に支持され、枠体11は板状のステージ12に止め
具13によって固定される。ステージ12には、フィル
ムMに対応した位置に、図示しない開口が形成されてい
る。ステージ12の側端面にはラック14が形成され、
このラック14には原稿送りモータ15の出力軸に設け
られたピニオン16が噛合している。原稿送りモータ1
5はシステムコントロール回路40の制御に基づいて駆
動され、フィルムMの位置が制御される。
【0013】光源20はステージ12の上方に位置し、
レッド(R)、グリーン(G)およびブルー(B)の光
を出射する発光素子21R、21G、21Bを、この順
序で周期的に配列して構成されているが、この配列は目
的に応じて変更可能である。なお、図2では発光素子は
6個だけ示されているが、さらに多くの発光素子を設け
てもよく、あるいは少なくてもよい。これらの発光素子
21R、21G、21Bはステージ12の幅方向に延び
る細長い支持部材22に支持され、支持部材22とステ
ージ12の間には、支持部材22と平行に延びるシリン
ドリカルレンズ23が配設されている。すなわち発光素
子21から出射された光はシリンドリカルレンズ23に
よって集光され、フィルムMの上にライン状に照射され
る。
【0014】ラインセンサ30はステージ12を挟んで
光源20の下方に位置し、光源20とシリンドリカルレ
ンズ23に平行に設けられている。すなわちラインセン
サ30は、フィルムMが移送される方向に略直交する方
向に延びている。ラインセンサ30とステージ12の間
には結像レンズ31が設けられている。結像レンズ31
はラインセンサ30と平行に延び、ロッドレンズアレイ
32によって構成される。したがって、フィルムMに対
して光源20によって光が照射されると、このフィルム
Mに記録された画像が、結像レンズ31を介してライン
センサ30の受光面に結像される。
【0015】図3は画像読取装置において実行される画
像読取ルーチンを示すフローチャートである。図4は、
コンピュータ60に接続されたディスプレイ装置の画面
の一例を示し、本実施形態において画像読取装置の動作
は、ディスプレイ装置の画面に表示された所定のマーク
を例えばマウスを用いてクリックすることにより制御さ
れる。なお画像読取ルーチンが開始する前、フィルムM
は、ラインセンサ30が読み取られる画像の端部に対応
した位置(読取原点)に来るように定められている。
【0016】ステップ100ではプリスキャンを開始す
るか否かが判定される。ディスプレイ装置の画面に表示
された「プリスキャン」のマークMPがクリックされる
と、ステップ100からステップ102へ進み、露出測
定が実行され、後述するように最適露光時間が求められ
る。すなわち光源20が点灯された状態で、フィルムM
が原稿移送機構10により、ステップ120において実
行される本スキャンよりも粗いピッチで間欠的に移送さ
れる。この間欠移送において、光源20は、ステージ1
2が停止する度に発光素子21R、21G、21Bが所
定の順序で点灯されるように制御される。これにより、
フィルムMに記録された画像に関するR、G、Bの画素
データが検出される。
【0017】露出測定における各発光素子の点灯時間す
なわちラインセンサ30に対する露光時間は、R、G、
B毎に異なり、画像読取装置の電源投入時に行なわれる
照明キャリブレーションにおいて決定される。すなわち
露光時間は、フィルムMを装着しない状態で発光素子2
1R、21G、21Bを1つずつ点灯し、ラインセンサ
30の各フォトダイオードによって検出される画素値の
最大値が所定値となるように定められる。この所定値
は、ラインセンサ30の出力が飽和しないように露光時
間を定めるために決定され、画素値が10ビットで表さ
れる場合、例えば900である。
【0018】さて露出測定では、まず、検出されたR、
G、Bの画素データについて、画素値のレベルの度数
(画素数)分布を示すヒストグラムがそれぞれ求められ
る。図5はヒストグラムの一例であり、横軸は画素値の
レベルを示し、縦軸は画素値の出現頻度(度数)を示
す。R、G、Bの各色成分のヒストグラムについて、最
大画素値MXから所定量だけ小さい画素値である最大有
効値Dが求められる。すなわち最大有効値Dは、各画素
値の度数を最大画素値MX側から積算し、その積算値が
全画素数の例えば1%に達したときの画素値であり、フ
ィルムMに記録されたカラー画像のR、G、Bの各色成
分毎の透過率に対応している。
【0019】最適露光時間は、露出測定における露光時
間tと検出された最大有効値Dと所定値(例えば102
3)とに基づいて、下式によって求められる。 最適露光時間=(所定値/D)×t 最大有効値Dは各色毎に異なり、したがって最適露光時
間も各色毎に異なる。ステップ108およびステップ1
20では、最適露光時間を用いて粗読み取りおよび本ス
キャンがそれぞれ実行される。
【0020】ステップ104では、ラインセンサ30の
出力信号(画素値)に対して色補正とネガ/ポジ変換す
るための露光パラメータが求められる。まず、最大有効
値Dを求めた処理と同様にして最小有効値dが求められ
る。すなわち最小有効値dは、各画素値の度数を最小画
素値MI側から積算し、その積算値が全画素数の例えば
1%に達したときの画素値である(図5参照)。露光パ
ラメータは、最大有効値Dと最小有効値dを用いて求め
られる。
【0021】次に露光パラメータの算出について説明す
る。(1)式は色補正とネガ/ポジ変換を施すための式
であり、これによって得られた正規化データは、メモリ
46に格納されたルックアップテーブル(LUT)を参
照することにより、ガンマ補正等の補正を施される。
【0022】
【数1】
【0023】(1)式において、L1、L2は、ガンマ
補正等を行うためのルックアップテーブル(LUT)の
下側基準値と上側基準値である。すなわち下側基準値L
1はLUTにおいて参照可能な画素値の最小値であり、
上側基準値L2はLUTにおいて参照可能な画素値の最
大値である。
【0024】図5のヒストグラムH1における画素値は
次の(2)式に従ってオフセット減算を施される。 X1=(画素値−d)+L1 (2)
【0025】すなわち(画素値−d)の項によって、画
素値が最小有効値dだけ減算され、ヒストグラムH1は
図5の左側にシフトする。このシフト後の画素値に下側
基準値L1を加算することにより、図6に示されるヒス
トグラムH2が得られる。
【0026】ヒストグラムH2の実質的な分布幅W1は
L1〜(D−d)+L1であるが、(3)式に従って分
布幅W2に変換される。
【0027】
【数2】
【0028】すなわち、図7のヒストグラムH2におけ
る画素値X1からオフセットL1を引いた値(X1−L
1)に係数(L2−L1)/(D−d)を乗じることに
より、図7に示される分布幅W2に拡大される。これに
下側基準値L1を加算することにより、図7に示される
ヒトグラムH3が得られる。
【0029】次に、上側基準値L2から(2)式のX2
を減じるとともに下側基準値L1を加算することにより
((4)式参照))、ヒストグラムは図において左右に
反転される。すなわち画素データがネガ/ポジ変換さ
れ、図8に示される正規化データのヒストグラムH4が
得られる。
【0030】
【数3】
【0031】このように画素データのヒストグラムは
(4)式によって、最小有効値dから最大有効値Dの分
布範囲が上側基準値L2から下側基準値L1の分布範囲
へ変換される。この分布範囲の変換が、R、GおよびB
の各色成分についてそれぞれ独立に行なわれることによ
って、各色成分のバランスがとられ、読み取られた画像
が本来有する自然な色調で再現され得る。すなわち各色
成分のヒストグラムの分布範囲が調整されることによっ
て、画素データが色補正される。なお(4)式におい
て、 L2+{(L2−L1)/(D−d)}×d はオフセット値、 (L2−L1)/(D−d) は係数であり、これらオフセット値と係数は露光パラメ
ータである。これらの露光パラメータはR、G、Bの各
色成分毎に求められる。
【0032】ステップ106では、フィルムMが読取原
点に定められ、粗読取りが開始される。すなわち、ステ
ップ120において実行される本スキャンよりも粗いピ
ッチでステージ12が間欠的に移送される。この間欠移
送の間に、ラインセンサ30が、R、G、Bの各色成分
毎に最適露光時間だけ露光されて画素データが検出され
る。各色成分の画素データはA/D変換器44によりデ
ジタルの画素データに変換される。
【0033】次いでステップ108が実行され、画素デ
ータは、画像処理回路45において、ステップ104に
おいて算出された露光パラメータを用いて色補正とネガ
/ポジ変換を施され、そして画素データはガンマ補正と
色調調整を施される。ステップ108の処理内容につい
ては図9、10、11を参照して後述する。
【0034】ステップ110では、画素データが入出力
端子48を介してコンピュータ60へ出力され、コンピ
ュータ60に接続されたディスプレイ装置の画面上にカ
ラー画像PIが表示される。ステップ112では、フィ
ルムMが読取原点の位置まで復帰せしめられる。
【0035】ステップ114では本スキャンを開始する
か否かが判定される。ユーザはディスプレイ装置の画面
に表示された画像PIを見ることによって、本スキャン
を開始するか否かを判断することができる。例えばマウ
スを用いて本スキャンを開始するためのマークMSをク
リックすることにより、ステップ114からステップ1
20へ移り、本スキャンが実行される。本スキャンで
は、相対的に細かいピッチで画像の読取が行なわれ、こ
の画像はプリスキャンと同様な作用によってディスプレ
イ装置の画面上に表示される。そしてステップ122に
おいて、フィルムMが所定の読取原点の位置まで復帰せ
しめられ、このルーチンは終了する。
【0036】これに対し、ステップ114において本ス
キャンを開始しないと判定されたとき、ステップ116
において読取動作等の処理を中止するか否かが判定され
る。ディスプレイ装置の画面上の「キャンセル」のマー
クMCをクリックすることによって処理の中止が選択さ
れているとき、ステップ122が実行され、このルーチ
ンは終了する。処理の中止が選択されていないときは、
ステップ118においてプリスキャンを実行すべきか否
かが判定される。ディスプレイ装置の画面に表示された
「プリスキャン」のマークMPがクリックされたとき、
プリスキャンを実行すべくステップ118からステップ
102へ戻る。これに対し、プリスキャンを実行しない
とき、ステップ114へ戻る。
【0037】図9は、図3のステップ108において実
行される画像処理ルーチンのフローチャートである。
【0038】ステップ202では、メモリ46から読み
出された画素データに対応した画素値が(4)式に代入
されることにより、色補正とネガ・ポジ変換が施され
る。ステップ204ではR、G、Bの色成分に関し、ス
テップ202において色補正とネガ・ポジ変換が施され
た画素値に基づいて、第1のLUTが参照される。
【0039】第1のLUTはメモリ46に格納され、ガ
ンマ補正を行なうために設けられた第1のトーンカーブ
を表している。すなわち第1のLUTにおいて、入力画
素値に対応したアドレスに出力画素値が格納されてお
り、アドレスと出力画素値の関係はディスプレイ装置お
よびフィルムのガンマ特性に対応している。図10は第
1のトーンカーブの一例を示し、曲線LR、LG、LB
はそれぞれR、G、Bの色成分に関するディスプレイ装
置およびフィルムのガンマ特性に対応している。この例
において、フィルムのガンマ特性の非直線性はR、G、
Bの順に大きくなり、入力画素値が大きくなるほど、出
力画素値の増加率が大きくなっている。また入力画素値
の階調が10ビットであるのに対し、出力画素値の階調
は8ビットである。したがって、出力画素値における階
調飛びに起因してディスプレイ装置の画面に表示された
再生画像に生じるノイズが抑えられる。
【0040】ステップ206、208は1つの画像を構
成する全画素データについて、1画素毎に実行される。
ステップ206では、Rの出力画素値がGの出力画素値
に1.0625を乗じた値よりも大きいか否かが判定される。
Rの出力画素値の方が大きいとき、その画素データは暖
色系であると判定され、Rの画素値の方が小さいとき、
その画素データは寒色系であると判定される。その画素
データが寒色系であるとき、ステップ208は実行され
ないが、その画素データが暖色系であるとき、ステップ
208が実行される。
【0041】ステップ208では、メモリ46に格納さ
れた第2のLUTすなわち第2のトーンカーブが参照さ
れる。図11は第2のトーンカーブの一例を示し、曲線
KG、KBはそれぞれG、Bの色成分に関する色調調整
処理に対応しており、直線KCにおいて、入力画素値と
出力画素値は同じ値をとる。第2のトーンカーブにおけ
る入力画素値は第1のトーンカーブの出力画素値であ
る。また第2のトーンカーブにおいて、入力画素値の階
調は第1のトーンカーブの出力画素値と同じ8ビットで
あり、また出力画素値の階調も8ビットである。
【0042】図11の例では、Gの曲線KGは直線KC
の上側にあり、Bの曲線KBは直線KCの下側にある。
したがって第2のトーンカーブを参照することにより、
Gの色成分が強められるとともにBの色成分が弱められ
る。これにより、人肌がより自然に近くなる。
【0043】以上のように本実施形態では、1つの画像
を構成する全画素データについて第2のトーンカーブが
参照されるのではなく、暖色系であると判定された画素
データについてのみ参照される。したがって、1つの画
像に例えば人物の顔と青空が含まれていても、人肌と青
空の色が両方とも自然になるように調整することができ
る。
【0044】また本実施形態では、Rの画素値とGの画
素値の比(1.0625)を用い、Rの画素値がGの画素値の
1.0625倍よりも大きいか否かに従って、その画素の色が
暖色系か寒色系かを判定している。このように一部の色
成分を用いて判定する構成によると、全ての色成分を用
いて判定する場合と比較して処理が単純である。
【0045】さらに本実施形態では、第2のトーンカー
ブは1つの画像の全画素について参照されるのではな
く、一部の画素のみについて参照されている。すなわち
GとBの画素データのみについて色調調整が施されてお
り、その処理は簡単である。
【0046】また本実施形態において、R、G、Bの3
つの色成分に関して第1のトーンカーブを格納するため
に必要なメモリ容量は、1048×3 =3072(バイト)であ
り、第2のトーンカーブを格納するために必要なメモリ
容量は 256×2 = 512 (バイト)である。このようにガ
ンマ補正と色調調整を行なうために大きなメモリ容量を
必要としない。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、1つの画
像に異なる系統の色が含まれていても、これらの色が自
然になるように調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である画像読取装置を示す
ブロック図である。
【図2】原稿移送機構、光源およびラインセンサを示す
斜視図である。
【図3】画像読取ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図4】コンピュータに接続されたディスプレイ装置の
画面の一例を示す図である。
【図5】ラインセンサによって得られた画素値の分布を
示すヒストグラムの図である。
【図6】図5のヒストグラムにオフセット演算を施すこ
とによって得られたヒストグラムを示す図である。
【図7】図6のヒストグラムに係数(L2−L1)/
(D−d)を乗じることにより得られたヒストグラムを
示す図である。
【図8】正規化データのヒストグラムを示す図である。
【図9】図3のステップ108において実行される画像
処理ルーチンのフローチャートである。
【図10】第1のトーンカーブの一例を示す図である。
【図11】第2のトーンカーブの一例を示す図である。
【符号の説明】
LR、LG、LB 第1のトーンカーブ KG、LB 第2のトーンカーブ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 読取られた画素データに対応した入力画
    素値と、この画素データに所定の処理を施した結果であ
    る出力画素値との関係を示すトーンカーブを利用して、
    前記画素データに前記処理を施す画像読取装置であっ
    て、第1のトーンカーブを参照して得られ、第1の処理
    を施された出力画素値について、暖色系か寒色系かを判
    定する色判定手段と、前記色判定手段によって暖色系ま
    たは寒色系であると判定された画素データのみに関し、
    前記第1の処理を施された出力画素値を入力画素値とし
    て第2のトーンカーブを参照することにより第2の処理
    を施す画像処理手段とを備えたことを特徴とする画像読
    取装置。
  2. 【請求項2】 前記画像処理手段が、前記色判定手段に
    よって暖色系であると判定された画素データについて前
    記第2の処理を施すことを特徴とする請求項1に記載の
    画像読取装置。
  3. 【請求項3】 前記画素データが少なくともレッド、グ
    リーンおよびブルーの色成分の画素データを含み、前記
    色判定手段が、前記第1の処理を施され、レッドの画素
    データに関する出力画素値と、前記第1の処理を施さ
    れ、レッド以外の画素データに関する出力画素値との比
    を用いて、暖色系が寒色系かを判定することを特徴とす
    る請求項1に記載の画像読取装置。
  4. 【請求項4】 前記第2のトーンカーブが前記レッド、
    グリーンおよびブルーの色成分のうちの一部のみに関し
    て前記第2の処理を施すことを特徴とする請求項3に記
    載の画像読取装置。
  5. 【請求項5】 前記第1のトーンカーブの入力画素値の
    階調が前記第2のトーンカーブの入力画素値の階調より
    も大きく、かつ前記第1のトーンカーブの出力画素値の
    階調が前記第2のトーンカーブの出力画素値の階調より
    も大きいことを特徴とする請求項1に記載の画像読取装
    置。
JP10243860A 1998-08-28 1998-08-28 画像読取装置 Pending JP2000078420A (ja)

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