JP2000077965A - 圧電振動子及び圧電振動素子の封止方法 - Google Patents

圧電振動子及び圧電振動素子の封止方法

Info

Publication number
JP2000077965A
JP2000077965A JP10242354A JP24235498A JP2000077965A JP 2000077965 A JP2000077965 A JP 2000077965A JP 10242354 A JP10242354 A JP 10242354A JP 24235498 A JP24235498 A JP 24235498A JP 2000077965 A JP2000077965 A JP 2000077965A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lid
sealing material
sealing
base
piezoelectric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10242354A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuaki Nagata
哲章 永田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP10242354A priority Critical patent/JP2000077965A/ja
Publication of JP2000077965A publication Critical patent/JP2000077965A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コストが低く、性能の信頼性が高い圧電振動
子及び圧電振動素子の封止方法を提供する。 【解決手段】 圧電振動素子21と、前記圧電振動素子
を収納するための収納部22と、前記収納部を密封する
ための蓋部23とを備え、前記収納部と前記蓋部が、球
状あるいは線状に形成されて前記蓋部上あるいは前記収
納部上に載置され、加熱・加圧融着されている封止材2
5を介して接合されて前記圧電振動素子が封止されてい
る圧電振動子20とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電振動素子を収
納するための収納部及びこの収納部を密封するための蓋
部とを備えた圧電振動子及び収納部と蓋部を封止材を介
して接合して圧電振動素子を封止する方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図13は、一般的な圧電振動子の一例を
示す一部断面斜視図であり、図14は、その側面図であ
る。
【0003】この圧電振動子10は、板状の圧電振動素
子11を収納する空間部12aが形成された箱状のベー
ス12と、空間部12aを密封するようにベース12に
接合された板状の蓋体13を備えている。圧電振動素子
11は、一端部が自由端となるように、他端部が空間部
12a内に配設されている電極14上に図示しない導電
性接着剤を介して接続固定されている。ベース12と蓋
体13は、封止材15を介して接合されている。ここ
で、圧電振動素子11の材料としては、例えば水晶が用
いられ、ベース12の材料としては、アルミナ等のセラ
ミックが用いられ、蓋体13の材料としては、コバール
等の金属あるいはアルミナ等のセラミックが用いられ
る。また、封止材15の材料としては、低融点ガラスま
たは銀ロウや半田等が用いられる。
【0004】このような構成において、圧電振動素子1
1の封止方法について以下に説明する。
【0005】先ず、所定の形状に形成した蓋体13の接
合面側に封止材15を固定する。この封止材15が低融
点ガラスの場合は、図15に示すように、蓋体13の接
合面のうちベース12との接合部のみに融着して固定す
る。また、封止材15が銀ロウや半田の場合は、図16
に示すように、蓋体13の接合側の全面に圧延またはメ
ッキして固定する。
【0006】次に、封止材15が固定された蓋体13の
接合面を、圧電振動素子11がセットされたベース12
の空間部12a側に向けて、蓋体13をベース12上に
載置する。そして、蓋体13とベース12との間に圧力
を掛けて封止材15を加圧すると共に、雰囲気の温度を
上昇させて封止材15を加熱し、封止材15を溶融させ
てベース12と蓋体13を接合する。以上により、圧電
振動素子11が気密封止された圧電振動子10を得るこ
とができる。尚、封止材15は、ベース12に固定する
ようにしてもよい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した圧電振動子1
0は、低融点ガラスまたは銀ロウや半田等の封止材15
を蓋体13またはベース12に予め固定しておく必要が
あるので、その工程が余分に掛かり、加工コスト高にな
るという欠点がある。
【0008】また、低融点ガラスは融着により蓋体13
の接合面のうちベース12との接合部のみに付けられる
ため、特に近年の圧電振動子10自体の小型化に伴って
接合幅にばらつきが生じ、封止やレーザマーキングや表
面実装の際の加熱により、ベース12の空間部12a側
に飛び出した低融点ガラスが飛散して圧電振動素子11
に付着し、圧電振動素子11の周波数が変化してしまう
という問題がある。
【0009】また、封止材15として封止性能は高いが
圧延またはメッキ等が困難な材料である例えば金錫を用
いることができず、圧延またはメッキ等が容易な材料で
ある銀ロウや半田等に限られてしまうという欠点があ
る。そして、銀ロウや半田等は圧延またはメッキ等によ
り蓋体13の接合側の全面に付けられるため、封止材1
5として無駄な部分が多く、材料コスト高になるという
欠点がある。さらに、封止やレーザマーキングや表面実
装の際の加熱により、ベース12の空間部12a側に面
した銀ロウや半田等から例えばメッキ液成分等のガスが
発生して空間部12a内に滞留し、あるいは銀ロウや半
田等の一部が飛散して圧電振動素子11に付着し、圧電
振動素子11の周波数が変化したり電極部がショートし
てしまうという問題がある。
【0010】本発明の目的は、上記課題を解消して、コ
ストが低く、性能や信頼性が高い圧電振動子及び圧電振
動素子の封止方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、圧電
振動素子と、前記圧電振動素子を収納するための収納部
と、前記収納部を密封するための蓋部とを備え、前記収
納部と前記蓋部が封止材を介して接合されて前記圧電振
動素子が封止されている圧電振動子において、前記封止
材が、球状あるいは線状に形成されて前記蓋部上あるい
は前記収納部上に載置され、加熱・加圧融着されている
ことを特徴とする圧電振動子である。
【0012】この請求項1の発明では、封止材を蓋部あ
るいは収納部から独立した状態におき、この封止材を加
熱・加圧することにより溶融させて蓋部と収納部を接合
するようにしており、封止材を蓋体あるいはベースに前
もって固着しておく必要がない封止作業を行うことがで
きる。
【0013】請求項2の発明は、請求項1に記載の構成
において、溶融した前記封止材を流すための溝が、前記
蓋部上あるいは前記収納部上の接合部に形成されている
圧電振動子である。
【0014】この請求項2の発明では、蓋部あるいは収
納部から独立した状態におかれている封止材を溶融させ
た後に溝内を伝わらせて蓋部と収納部の間に充填するよ
うにしており、蓋部と収納部を確実に接合することがで
きる。
【0015】請求項3の発明は、請求項2に記載の構成
において、前記溝は、前記蓋部上あるいは前記収納部上
の接合部の全周にわたって連通して形成されている圧電
振動子である。
【0016】この請求項3の発明では、溶融させた封止
材を蓋部と収納部の接合部の全周にわたって連通してい
る溝内を伝わらせるようにしており、圧電振動素子の気
密封止性を向上させることができる。
【0017】請求項4の発明は、請求項2または3に記
載の構成において、前記溝を形成する内周側の壁面の高
さが外周側の壁面の高さより高くなるように形成されて
いる圧電振動子である。
【0018】この請求項4の発明では、溶融した封止材
が溝内を流れる際に溝内から溢れても、収納部の内側に
収納されている圧電振動素子側へは流れ込まず、収納部
の外側に流れるようにしており、封止材が圧電振動素子
あるいは圧電振動素子に形成されている電極に付着する
ことを防止することができる。
【0019】請求項5の発明は、請求項2、3または4
に記載の構成において、前記封止材を載置するための凹
部が、前記溝の途中に形成されている圧電振動子であ
る。
【0020】この請求項5の発明では、封止材を凹部内
に留めて動かないようにしているので、封止材を蓋部あ
るいは収納部から独立した状態においていても、蓋部と
収納部を確実に接合することができる。
【0021】請求項6の発明は、圧電振動素子を収納す
るための収納部と、前記収納部を密封するための蓋部と
を封止材を介して接合して前記圧電振動素子を封止する
方法において、前記封止材を球状あるいは線状に形成し
て前記蓋部上あるいは前記収納部上に載置し、前記封止
材を加熱・加圧して溶融させ、溶融した前記封止材を前
記収納部と前記蓋部との間の接合部に流し込んで充填
し、前記収納部と前記蓋部を接合することを特徴とする
圧電振動素子の封止方法である。
【0022】この請求項6の発明では、封止材を蓋部あ
るいは収納部から独立した状態におき、この封止材を加
熱・加圧することにより溶融させて蓋部と収納部を接合
するようにしており、封止材を蓋体あるいはベースに前
もって固着しておく必要がない封止作業を行うことがで
きる。
【0023】請求項7の発明は、請求項6に記載の構成
において、前記蓋部上あるいは前記収納部上の接合部の
全周にわたって連通して形成されている溝であって、内
周側の壁面の高さが外周側の壁面の高さより高くなるよ
うに形成されている溝の途中に形成されている凹部に前
記封止材を載置し、前記溝内に溶融した前記封止材を流
し込む圧電振動素子の封止方法である。
【0024】この請求項7の発明では、封止材を凹部内
に留めて動かないようにしているので、封止材を蓋部あ
るいは収納部から独立した状態においていても、蓋部と
収納部を確実に接合することができる。そして、蓋部あ
るいは収納部から独立した状態におかれている封止材を
溶融させた後に、蓋部と収納部の接合部の全周にわたっ
て連通している溝内を伝わらせて蓋部と収納部の間に充
填するようにしており、蓋部と収納部を確実に接合し、
圧電振動素子の気密封止性を向上させることができる。
さらに、溶融した封止材が溝内を流れる際に溝内から溢
れても、収納部の内側に収納されている圧電振動素子側
へは流れ込まず、収納部の外側に流れるようにしてお
り、封止材が圧電振動素子あるいは圧電振動素子に形成
されている電極に付着することを防止することができ
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面に基づいて説明する。
【0026】図1は、本発明の圧電振動子の実施形態を
示す斜視図である。
【0027】この圧電振動子20は、板状の圧電振動素
子21を収納する空間部22aが形成された箱状のベー
ス(収納部)22と、空間部22aを密封するようにベ
ース22に接合された板状の蓋体(蓋部)23を備えて
いる。圧電振動素子21は、一端部が自由端となるよう
に、他端部が空間部22a内に配設されている電極24
上に図示しない導電性接着剤を介して接続固定されてい
る。ベース22と蓋体23は、封止材25を介して接合
されている。ここで、圧電振動素子21の材料として
は、例えば水晶が用いられ、ベース22の材料として
は、アルミナ等のセラミックが用いられ、蓋体23の材
料としては、アルミナ等のセラミックの線膨張係数に近
いコバール等の金属あるいはアルミナ等のセラミックが
用いられる。そして、ベース22の接合面上には、タン
グステンメタライズが施され、その上にニッケルメッキ
が施され、さらにその上に金メッキが施されている。蓋
体23の接合面上には、金メッキが施されている。
【0028】以上の点は図13に示す従来の圧電振動子
10と同一の構成であるが、以下の点において従来の圧
電振動子10と異なる構成となっている。即ち、従来の
圧電振動子10は、封止材15を蓋体13またはベース
12に予め固定して融着することにより製造されていた
が、本実施形態の圧電振動子20は、封止材25を球状
あるいは線状に予め形成し、球状あるいは線状の封止材
25を蓋体23またはベース22の接合面上に載置して
融着することにより製造される。このため、蓋体23ま
たはベース22の接合面は、以下に述べる封止材25を
載置して融着するための形状的な工夫がなされている。
尚、以下では球状の封止材25を蓋体23の接合面上に
載置して融着する場合を説明する。
【0029】図1及び図2のベース22と蓋体23の分
解斜視図に示すように、溶融した封止材25を流すため
の断面がU字状の溝26が、蓋体23の接合面のうちベ
ース22との接合部に全周わたって連通して矩形状に形
成されていると共に、封止材25を載置するための半球
状の凹部27が、矩形状の溝26の4つの角部に形成さ
れている。ここで、封止材25の材料としては、封止材
25を蓋体23に予め固定しておく必要がないので、低
融点ガラスまたは銀ロウや半田等の他に金錫に代表され
る圧延等の手段では固着困難な材料を用いることが可能
となる。尚、溝26の断面形状は、U字状に限られるも
のではなく、例えばV字状等でもよい。また、凹部27
の形状も半球状に限られるものではなく、例えば円筒状
等でもよい。
【0030】図3〜図6は、本発明の圧電振動素子の封
止方法の実施形態を示す図であり、各図を参照して図1
に示す圧電振動子20の圧電振動素子21の封止方法に
ついて説明する。
【0031】先ず、コバールで成る板材をプレス加工し
て、図3に示すような蓋体23を打ち抜き成形すると同
時に、蓋体23の接合面のうちベース22との接合部に
全周わたって連通する矩形状であって断面がU字状(例
えば幅0.1mm×深さ0.1mm)の溝26及びこの
矩形状の溝26の4つの角部に半球状(例えば直径0.
4mm)の凹部27を型押し成形する。この溝26は、
溝26を形成する内周側の壁面26aの高さが外周側の
壁面26bの高さよりhだけ高くなるように形成され
る。そして、蓋体23の接合面上に金メッキを施し、蓋
体23を接合面を上にして台座1上に載置する。
【0032】一方、アルミナで成るベース22を作成
し、その接合面上にタングステンメタライズを施し、そ
の上にニッケルメッキを施し、さらにその上に金メッキ
を施す。そして、ベース22の空間部22a内に配設さ
れている電極24上に水晶で成る圧電振動素子21の端
部を導電性接着剤28を介して接続固定する。
【0033】次に、図4に示すように、金錫で成る球状
(例えば直径0.4mm)の封止材25を各凹部27内
に載置する。そして、図5に示すように、圧電振動素子
21がセットされたベース22の空間部22a側、即ち
接合面側が下を向くようにして接合面を各封止材25上
に接触させて、ベース22を蓋体23上に載置する。そ
して、蓋体23とベース22との間に圧力を掛けて封止
材25を加圧すると共に、雰囲気の温度を上昇させて封
止材25を330°C±10°Cに加熱し、封止材25
を溶融させてベース22と蓋体23を接合する。このと
き、溶融した封止材25の一部は、凹部27から2方向
に延びている溝26内へ流れ込むと共に、溝26から溢
れた封止材25は、溝26を形成する内周側の壁面26
aの高さが外周側の壁面26bの高さより高いため蓋体
23の外周側へ流れ出す。従って、図6に示すように、
蓋体23とベース22との間を封止材25で隙間なく充
填することができると共に、封止材25が圧電振動素子
21あるいは圧電振動素子21に形成されている電極に
付着することがないので悪影響を与えることがない。以
上により、圧電振動素子21が気密封止された圧電振動
子20を得ることができる。
【0034】図7及び図8は、図1に示す圧電振動子2
0の封止用治具を示す分解斜視図である。図7に示す治
具はベース22を保持するための治具30であり、図8
に示す治具は蓋体23を保持するための治具40であ
る。
【0035】ベース保持治具30は、ベース22を載置
するための矩形板状のベース側治具本体31と、ベース
22を位置決めするためのベース側治具本体31と略同
一の矩形状であって、ベース22の厚さより薄い板状の
ベース位置決め板35を備えている。ベース側治具本体
31は、載置されたベース22を真空吸引して固定する
ための円形状のベース固定用貫通穴32が、この例では
5個×4個のマトリクス状に設けられていると共に、後
述する蓋体側保持治具41に設けられている蓋体側ガイ
ドピン42を通すための円形状の蓋体側ガイドピン用貫
通穴33が、この例では対向する側面近傍に各2個ずつ
設けられており、さらにベース位置決め板35をガイド
するためのベース側ガイドピン34が、この例では他の
対向する側面近傍に各1個ずつ設けられている。ベース
位置決め板35は、ベース22を収容して位置決めする
ための矩形状のベース位置決め用貫通穴36が、各ベー
ス固定用貫通穴32と対応するように設けられていると
共に、後述する蓋体側保持治具41に設けられている蓋
体側ガイドピン42を通すための円形状の蓋体側ガイド
ピン用貫通穴37が、各蓋体側ガイドピン用貫通穴33
と対応するように設けられており、さらにベース側ガイ
ドピン34を通すための円形状のベース側ガイドピン用
貫通穴38が、各ベース側ガイドピン34と対応するよ
うに設けられている。
【0036】蓋体保持治具40は、蓋体23を載置する
ための矩形板状の蓋体側治具本体41と、蓋体23を位
置決めするための蓋体側治具本体41と略同一の矩形状
であって、蓋体23の厚さより薄い板状の蓋体位置決め
板45を備えている。蓋体側治具本体41は、ベース保
持治具30をガイドするための蓋体側ガイドピン42
が、この例では対向する側面近傍に、ベース保持治具3
0に設けられている各蓋体側ガイドピン用貫通穴33、
37と対応するように設けられている。蓋体位置決め板
45は、蓋体23を収容して位置決めするための矩形状
の蓋体位置決め用貫通穴46が、ベース位置決め板35
に設けられている各ベース位置決め用貫通穴36と対応
するように設けられていると共に、蓋体側ガイドピン4
2を通すための円形状の蓋体側ガイドピン用貫通穴47
が、ベース保持治具30に設けられている各蓋体側ガイ
ドピン用貫通穴33、37と対応するように設けられて
いる。
【0037】このような構成において、圧電振動素子2
1を封止する際は、図9に示すように、台座上に載置し
たベース側治具本体31の上方にベース位置決め板35
を搬送し、ベース側治具本体31の各ベース側ガイドピ
ン34をベース位置決め板35の対応する各ベース側ガ
イドピン用貫通穴38内に通して、ベース側治具本体3
1とベース位置決め板35を密着させる。そして、圧電
振動素子21がセットされたベース22を接合面側が上
側を向くようにして、ベース位置決め板35の各ベース
位置決め用貫通穴36内に挿入し、ベース22の直交す
る2側面をベース位置決め用貫通穴36の直交する2側
面に当接させて位置決めする。そして、ベース側治具本
体31の各ベース固定用貫通穴32内に図10に示す真
空吸引手段の吸引口2を挿入してベース22を真空吸引
して固定する。
【0038】一方、台座上に載置した蓋体側治具本体4
1の上方に蓋体位置決め板45を搬送し、蓋体側治具本
体41の各蓋体側ガイドピン42を蓋体位置決め板45
の対応する各蓋体側ガイドピン用貫通穴47内に通し
て、蓋体側治具本体41と蓋体位置決め板45を密着さ
せる。そして、蓋体23を接合面側が上側を向くように
して、蓋体位置決め板45の各蓋体位置決め用貫通穴4
6内に挿入し、蓋体23の直交する2側面を蓋体位置決
め用貫通穴46の直交する2側面に当接させて位置決め
する。そして、球状の封止材25を蓋体保持治具40の
上方から散布し、蓋体保持治具40を傾斜させると共
に、加振する。これにより、各蓋体23の各凹部27内
に嵌まり込んだ封止材25は残留し、他の封止材25は
蓋体保持治具40から零れ落ちて除去される。
【0039】その後、図10に示すように、ベース保持
治具30を180°反転させて蓋体保持治具40の上方
に搬送し、蓋体保持治具40の各蓋体側ガイドピン42
をベース保持治具30の対応する各蓋体側ガイドピン用
貫通穴33、37内に通して、各蓋体23の各凹部27
内に嵌まり込んだ封止材25上に各ベース22の接合面
を接触させ、各ベース22を各蓋体23上に載置する。
そして、蓋体保持治具40の上部から下方に向けて圧力
を掛けて各封止材25を加圧すると共に、蓋体保持治具
40及びベース保持治具30の温度を上昇させて各封止
材25を330°C±10°Cに加熱し、各封止材25
を溶融させて各ベース22と各蓋体23を接合する。こ
のとき、溶融した各封止材25の一部は、各凹部27か
ら2方向に延びている溝26内へ流れ込むと共に、溝2
6から溢れた封止材25は、溝26を形成する内周側の
壁面26aの高さが外周側の壁面26bの高さより高い
ため蓋体23の外周側へ流れ出す。従って、蓋体23と
ベース22との間を封止材25で隙間なく充填すること
ができると共に、封止材25が圧電振動素子21あるい
は圧電振動素子21に形成されている電極に付着するこ
とがないので悪影響を与えることがない。以上により、
圧電振動素子21が気密封止された圧電振動子20を一
度に20個得ることができる。
【0040】尚、上述した実施形態では、半球状の凹部
27が矩形状の溝26の4つの角部に形成されている場
合を説明したが、蓋体23の大きさによっては4つの球
状の封止材25では完全に封止することができない場合
があるので、半球状の凹部27が矩形状の溝26の途中
に形成されればその個数は特に限定されるものではな
い。例えば図11に示すように、矩形状の溝26の各辺
の中央部にも半球状の凹部27を形成して8個としても
よい。さらに、大量生産に向いているので溝26及び凹
部27は金属製の蓋体23を型押し成形することにより
形成した場合を説明したが、切削加工やレーザ加工や印
刷により溝26及び凹部27を形成するようにしてもよ
い。また、蓋体23がセラミック製の場合は、型押し成
形や切削加工やレーザ加工や印刷により溝26及び凹部
27をセラミックに直接形成した後にタングステンメタ
ライズ、ニッケルメッキ及び金メッキを施すか、セラミ
ックにタングステンメタライズ、ニッケルメッキ及び金
メッキを施した後に型押し成形や切削加工やレーザ加工
により溝26及び凹部27を金メッキ層に形成するよう
にしてもよい。
【0041】また、上述した実施形態では、溝26及び
凹部27を蓋体23に設ける場合を説明したが、例えば
図12に示すように、ベース22に設けるようにしても
よい。その場合は、型押し成形や切削加工やレーザ加工
や印刷により溝26及び凹部27をセラミックに直接形
成した後にタングステンメタライズ、ニッケルメッキ及
び金メッキを施すか、セラミックにタングステンメタラ
イズ、ニッケルメッキ及び金メッキを施した後に型押し
成形や切削加工やレーザ加工により溝26及び凹部27
をニッケルメッキ層及び金メッキ層に形成する。
【0042】また、上述した実施形態では、球状の封止
材25を用いたが、線状の封止材を用いてもよく、その
場合は半球状の凹部27は形成せず、溝26内に線状の
封止材を載置するようにする。さらに、矩形状の溝26
を形成したが、連通していれば矩形状に特に限定される
ものではなく、又、連通する溝に通じる枝溝を設けても
よい。これにより、接合面積が増えて接合の信頼性、特
に気密性を向上させることができる。
【0043】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、封止材
を蓋部あるいは収納部から独立させることで、封止材を
蓋部あるいは収納部に固着させておく必要がなくなる。
特に蓋部に封止材をクラッドする必要がなくなると共
に、これまでのクラッド不可能な材料についても封止材
として用いることができ、部品コスト等を低減させるこ
とができる。
【0044】請求項2に記載の発明によれば、蓋部と収
納部を確実に接合することができるので、圧電振動子の
封止の信頼性を向上させることができる。
【0045】請求項3に記載の発明によれば、圧電振動
素子の気密封止性をさらに向上させることができるの
で、圧電振動子の性能の信頼性を高めることができる。
【0046】請求項4に記載の発明によれば、封止材が
圧電振動素子あるいは圧電振動素子に形成されている電
極に付着することを防止することができるので、圧電振
動子の振動特性のばらつきを抑えることができる。
【0047】請求項5に記載の発明によれば、封止に必
要な面積により凹部の数を適宜増減することにより、あ
らゆるサイズのパッケージの圧電振動子に適用すること
ができる。
【0048】請求項6に記載の発明によれば、封止材を
蓋部あるいは収納部から独立させることで、封止材を蓋
部あるいは収納部に固着させておく必要がなくなる。特
に蓋部に封止材をクラッドする必要がなくなると共に、
これまでのクラッド不可能な材料についても封止材とし
て用いることができ、封止材の選択の幅が広がると共
に、製造コスト等を低減させることができる。
【0049】請求項7に記載の発明によれば、蓋部と収
納部を確実に接合し、圧電振動素子の気密封止性を向上
させることができるので、圧電振動子の封止の信頼性を
向上させ、圧電振動子の性能の信頼性を高めることがで
きる。さらに、封止材が圧電振動素子あるいは圧電振動
素子に形成されている電極に付着することを防止するこ
とができるので、圧電振動子の振動特性のばらつきを抑
えショート不良をなくすことができる。また、封止に必
要な面積により凹部の数を適宜増減することにより、あ
らゆるサイズのパッケージの圧電振動子に適用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の圧電振動子の実施形態を示す斜視
図。
【図2】 図1に示す圧電振動子のベースと蓋体の分解
斜視図。
【図3】 本発明の圧電振動素子の封止方法の実施形態
を示す第1の図。
【図4】 本発明の圧電振動素子の封止方法の実施形態
を示す第2の図。
【図5】 本発明の圧電振動素子の封止方法の実施形態
を示す第3の図。
【図6】 本発明の圧電振動素子の封止方法の実施形態
を示す第4の図。
【図7】 図1に示す圧電振動子の封止用治具を示す第
1の分解斜視図。
【図8】 図1に示す圧電振動子の封止用治具を示す第
2の分解斜視図。
【図9】 図7及び図8の封止用治具をそれぞれ組み合
わせた斜視図。
【図10】 図7の封止用治具と図8の封止用治具を組
み合わせたときの断面側面図。
【図11】 本発明の圧電振動子の蓋体の別の実施形態
を示す斜視図。
【図12】 本発明の圧電振動子のベースの別の実施形
態を示す斜視図。
【図13】 一般的な圧電振動子の一例を示す一部断面
斜視図。
【図14】 図13に示す圧電振動子の側面図。
【図15】 図13に示す圧電振動子の蓋体の接合面側
に固定する封止材の状態を示す第1の斜視図。
【図16】 図13に示す圧電振動子の蓋体の接合面側
に固定する封止材の状態を示す第2の斜視図。
【符号の説明】 20 圧電振動子 21 圧電振動素子 22 ベース(収納部) 22a 空間部 23 蓋体(蓋部) 24 電極 25 封止材 26 溝 27 凹部 26a、26b 壁面 28 導電性接着剤 30 ベース保持治具 40 蓋体保持治具

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電振動素子と、前記圧電振動素子を収
    納するための収納部と、前記収納部を密封するための蓋
    部とを備え、前記収納部と前記蓋部が封止材を介して接
    合されて前記圧電振動素子が封止されている圧電振動子
    において、 前記封止材が、球状あるいは線状に形成されて前記蓋部
    上あるいは前記収納部上に載置され、加熱・加圧融着さ
    れていることを特徴とする圧電振動子。
  2. 【請求項2】 溶融した前記封止材を流すための溝が、
    前記蓋部上あるいは前記収納部上の接合部に形成されて
    いる請求項1に記載の圧電振動子。
  3. 【請求項3】 前記溝は、前記蓋部上あるいは前記収納
    部上の接合部の全周にわたって連通して形成されている
    請求項2に記載の圧電振動子。
  4. 【請求項4】 前記溝を形成する内周側の壁面の高さが
    外周側の壁面の高さより高くなるように形成されている
    請求項2または3に記載の圧電振動子。
  5. 【請求項5】 前記封止材を載置するための凹部が、前
    記溝の途中に形成されている請求項2、3または4に記
    載の圧電振動子。
  6. 【請求項6】 圧電振動素子を収納するための収納部
    と、前記収納部を密封するための蓋部とを封止材を介し
    て接合して前記圧電振動素子を封止する方法において、 前記封止材を球状あるいは線状に形成して前記蓋部上あ
    るいは前記収納部上に載置し、 前記封止材を加熱・加圧して溶融させ、 溶融した前記封止材を前記収納部と前記蓋部との間の接
    合部に流し込んで充填し、 前記収納部と前記蓋部を接合することを特徴とする圧電
    振動素子の封止方法。
  7. 【請求項7】 前記蓋部上あるいは前記収納部上の接合
    部の全周にわたって連通して形成されている溝であっ
    て、内周側の壁面の高さが外周側の壁面の高さより高く
    なるように形成されている溝の途中に形成されている凹
    部に前記封止材を載置し、前記溝内に溶融した前記封止
    材を流し込む請求項6に記載の圧電振動素子の封止方
    法。
JP10242354A 1998-08-27 1998-08-27 圧電振動子及び圧電振動素子の封止方法 Withdrawn JP2000077965A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10242354A JP2000077965A (ja) 1998-08-27 1998-08-27 圧電振動子及び圧電振動素子の封止方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10242354A JP2000077965A (ja) 1998-08-27 1998-08-27 圧電振動子及び圧電振動素子の封止方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000077965A true JP2000077965A (ja) 2000-03-14

Family

ID=17087953

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10242354A Withdrawn JP2000077965A (ja) 1998-08-27 1998-08-27 圧電振動子及び圧電振動素子の封止方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000077965A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002198757A (ja) * 2000-12-26 2002-07-12 Kinseki Ltd 圧電振動子の製造方法
JP2007180924A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Kyocera Kinseki Corp 水晶振動子容器の封止方法
JP2009055394A (ja) * 2007-08-28 2009-03-12 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 圧電デバイス、及びその製造方法
JP2011054597A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Kyocera Kinseki Corp 電子デバイス
JP2011087275A (ja) * 2009-09-16 2011-04-28 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 圧電振動デバイス及び圧電振動デバイスの製造方法
JP2013098594A (ja) * 2011-10-28 2013-05-20 Daishinku Corp 圧電振動デバイスおよび圧電振動デバイスの製造方法
JP2014165305A (ja) * 2013-02-25 2014-09-08 Kyocera Crystal Device Corp 電子デバイス及びそのガラス封止方法並びに電子デバイス用蓋部材
JP2017212621A (ja) * 2016-05-26 2017-11-30 京セラ株式会社 水晶デバイスの製造方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002198757A (ja) * 2000-12-26 2002-07-12 Kinseki Ltd 圧電振動子の製造方法
JP4615704B2 (ja) * 2000-12-26 2011-01-19 京セラキンセキ株式会社 圧電振動子の製造方法
JP2007180924A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Kyocera Kinseki Corp 水晶振動子容器の封止方法
JP2009055394A (ja) * 2007-08-28 2009-03-12 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 圧電デバイス、及びその製造方法
JP2011054597A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Kyocera Kinseki Corp 電子デバイス
JP2011087275A (ja) * 2009-09-16 2011-04-28 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 圧電振動デバイス及び圧電振動デバイスの製造方法
US8429800B2 (en) 2009-09-16 2013-04-30 Nihon Dempa Kogyo Co., Ltd. Methods for manufacturing piezoelectric vibrating pieces
JP2013098594A (ja) * 2011-10-28 2013-05-20 Daishinku Corp 圧電振動デバイスおよび圧電振動デバイスの製造方法
JP2014165305A (ja) * 2013-02-25 2014-09-08 Kyocera Crystal Device Corp 電子デバイス及びそのガラス封止方法並びに電子デバイス用蓋部材
JP2017212621A (ja) * 2016-05-26 2017-11-30 京セラ株式会社 水晶デバイスの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5554092B2 (ja) 電子デバイスパッケージの製造方法
KR20110091464A (ko) 패키지의 제조 방법 및 압전 진동자의 제조 방법
TWI539560B (zh) Package manufacturing method, piezoelectric vibrator and oscillator
JP2000077965A (ja) 圧電振動子及び圧電振動素子の封止方法
TW201222743A (en) Package manufacturing method, package, piezoelectric vibrator, and oscillator
JP5171210B2 (ja) 圧電振動子の製造方法
TWI514521B (zh) A manufacturing method of a package, a piezoelectric vibrator and an oscillator
JPH11354660A (ja) 電子部品用パッケージおよび電子部品用パッケージの気密封止方法
KR0151764B1 (ko) 전자부품과 그 제조방법
JP2003087071A (ja) 表面実装型圧電デバイス及びその製造方法
JP3797061B2 (ja) セラミックパッケージの封止方法と封止構造
JP2009239475A (ja) 表面実装型圧電発振器
JP2004096721A (ja) 圧電振動子用パッケージ並びに圧電振動子および圧電デバイス
JP2002033636A (ja) 圧電振動デバイス用パッケージ
JP2001127576A (ja) 圧電振動子用パッケージの構造及び製造方法
JPH03140007A (ja) 表面実装用パッケージ
JP5703522B2 (ja) パッケージ、パッケージ製造方法、圧電振動子
JP3025617U (ja) 表面実装型振動子用の気密性器体
JP2002344277A (ja) 圧電振動デバイス用パッケージ
JP2001217650A (ja) 圧電発振器
JPWO2013128496A1 (ja) 水晶振動子及びその製造方法
WO2023017743A1 (ja) 圧電振動デバイス及び圧電振動デバイスの製造方法
JP2000286661A (ja) 表面実装型電子部品
JP2009111931A (ja) 圧電振動子及び圧電振動子の製造方法
JP2005217810A (ja) 圧電振動子の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20051101