JP2000077237A - 静止誘導電器巻線 - Google Patents

静止誘導電器巻線

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JP2000077237A
JP2000077237A JP10245870A JP24587098A JP2000077237A JP 2000077237 A JP2000077237 A JP 2000077237A JP 10245870 A JP10245870 A JP 10245870A JP 24587098 A JP24587098 A JP 24587098A JP 2000077237 A JP2000077237 A JP 2000077237A
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section
wound
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parallel
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Takashi Iwabuchi
隆 岩渕
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁性能の向上とコストの低減を図った静止
誘導電器巻線を提供する。 【解決手段】 第1セクションには、2本の並列導体の
うち第1の並列導体Aを内側より6回巻く。第2セクシ
ョンには、第1セクションから続けて第1の並列導体A
と第2の並列導体Bを1列2段構成で、第2の並列導体
Bを外径側にして巻く。第3セクション以降は通常の巻
線と同様に巻回する。第1セクションにおいては、第1
の並列導体Aの各ターン間にシールド導体4を巻き込
み、第4セクションにおいても、第1の並列導体Aと第
2の並列導体Bの各ターン間にシールド導体4を巻き込
み、第1セクションと第4セクションのシールド導体を
電気的に接続する。また、第12セクションにおいて、
第2の並列導体Bを6回巻くことにより、第1の並列導
体Aと第2の並列導体Bの巻き回数を同一にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力用変圧器やリ
アクトルなどの静止誘導電器の巻線に係わり、特に、絶
縁性能の向上とコストの低減を図った静止誘導電器巻線
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、電力用変圧器やリアクトルな
どの静止誘導電器の巻線においては、絶縁性能の向上、
小型化、低価格化という相容れない大きな問題を抱えて
いる。このうち、巻線内部、特にセクション間の絶縁性
能を向上させる方法として、巻線自体の耐電圧性能を向
上させる方法と、雷インパルス侵入時にセクション間に
発生する電圧を抑制する方法とがある。
【0003】ここでは、セクション間に発生する電圧を
抑制する方法について説明する。すなわち、雷インパル
ス侵入時に巻線のセクション間に発生する電圧は、巻線
の対地間の静電容量と巻線の直列静電容量との平方根の
比で決まる値に比例することが知られている。このた
め、巻線の直列静電容量を大きくするために複数本の導
体を並列に巻く場合、インターリーブド巻線などを使用
するのが常であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このインター
リーブド巻線では、巻線の直列静電容量を大きくし、セ
クション間に発生する電圧を低くすることは可能である
が、並列導体を入り組ませて巻くため、2セクションご
とに導体を切断し、2セクション巻き終えた後、再接続
する必要があるため、作業に時間を要し、巻線の価格は
大変高いものとなっていた。また、導体として、複数の
導体を撚り合わせた転位より線を用いる方法があるが、
この転位より線を再接続することは現実的でなく、事実
上不可能であった。さらに、複数本の接続導体を所定巻
回数ずらすものもあるが、これだけではずらした部分の
最初のセクションに過大に電圧が生じるという問題があ
った。 本発明は、上述したような従来技術の問題点を
解消するために提案されたもので、その目的は、絶縁性
能の向上とコストの低減を図った静止誘導電器巻線を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、複数本の導体を、複数の
セクションにわたって、1列複数段構成で並列に巻回す
る静止誘導電器巻線において、第1セクションには、前
記複数本の並列導体のうちいずれか1本のみを巻回し、
第2セクション以降は、第1セクションに巻回した導体
と他の導体を1列複数段構成で巻回し、最終セクション
において、前記複数本の導体の総ターン数が同一となる
ように各導体の巻回数を調整し、前記第1セクションに
は各ターン間にシールド導体を巻き込み、また、所定の
他の一のセクションにも各ターン間にシールド導体を巻
き込み、両シールド導体を互いに接続したことを特徴と
するものである。
【0006】請求項2に記載の発明は、複数本の導体
を、複数のセクションにわたって、1列複数段構成で並
列に巻回する静止誘導電器巻線において、第1セクショ
ンには、前記複数本の並列導体のうちいずれか1本のみ
を巻回し、第2セクション以降は、第1セクションに巻
回した導体と他の導体を1列複数段構成で巻回し、最終
セクションにおいて、前記複数本の導体の総ターン数が
同一となるように各導体の巻回数を調整し、前記第1セ
クションには各ターン間に第1のシールド導体を巻き込
み、この第1のシールド導体を第1セクションに巻回し
た導体の1ターン目と接続し、所定の偶数個のセクショ
ンの所定のターン間に第2のシールド導体を巻き込み、
この第2のシールド導体を2セクションごとに互いに接
続したことを特徴とするものである。
【0007】請求項3に記載の発明は、複数本の導体
を、複数のセクションにわたって、1列複数段構成で並
列に巻回する静止誘導電器巻線において、第1セクショ
ンには、前記複数本の並列導体のうちいずれか1本を所
定のターン数連続して巻回し、それ以降は他の並列導体
のうちいずれか1本と共に巻回し、第2セクション以降
は、第1セクションに巻回した2本の導体と他の導体を
1列複数段構成で巻回し、最終セクションにおいて、前
記複数本の導体の総ターン数が同一となるように各導体
の巻回数を調整し、前記第1セクションには各ターン間
にシールド導体を巻き込み、また、所定の一のセクショ
ンにも各ターン間にシールド導体を巻き込み、両シール
ド導体を互いに接続したことを特徴とするものである。
【0008】請求項4に記載の発明は、複数本の導体
を、複数のセクションにわたって、1列複数段構成で並
列に巻回する静止誘導電器巻線において、第1セクショ
ンには、前記複数本の並列導体のうちいずれか1本を所
定のターン数連続して巻回し、それ以降は他の並列導体
のうちいずれか1本と共に巻回し、第2セクション以降
は、第1セクションに巻回した2本の導体と他の導体を
1列複数段構成で巻回し、最終セクションにおいて、前
記複数本の導体の総ターン数が同一となるように各導体
の巻回数を調整し、前記第1セクションには各ターン間
に第1のシールド導体を巻き込み、この第1のシールド
導体を、第1セクションに連続して巻回した導体の1タ
ーン目と接続し、所定の偶数個のセクションの所定のタ
ーン間に第2のシールド導体を巻き込み、この第2のシ
ールド導体を2セクションごとに互いに接続したことを
特徴とするものである。
【0009】上記の構成を有する請求項1乃至請求項4
に記載の発明によれば、第1セクションにおいては、各
ターン間にシールド導体を取り付けることにより、隣り
合う導体間の電位差が大きくなり、また、第2セクショ
ン以降は、隣り合う導体間の電位差を第1セクションの
ターン数分だけ大きくすることにより、巻線の直列静電
容量が大きくなるので、インターリーブド巻線と同等に
セクション間電圧を低減することができる。また、請求
項1乃至請求項4に記載の巻線構成では、従来のインタ
ーリーブド巻線と異なり、第2セクション以降は通常の
連続した巻線として巻回することができるため、途中で
導体を切断したり再接続する必要がなく、作業時間を大
幅に短縮でき、巻線を安く製作することが可能となる。
また、最初のセクション間に生じる電圧を低減すること
も可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以
下、実施形態という)について、図面を参照して具体的
に説明する。
【0011】[1.第1実施形態]図1は、本実施形態
による静止誘導電器巻線の構成を示す断面図である。な
お、本実施形態は、並列導体が2本、全セクション数が
12、総ターン数が36の場合を示している。すなわ
ち、第1セクションには、2本の並列導体のうち第1の
並列導体Aを内側より6回巻く。なお、図においては、
これを1a、2a…と表す。また、第2セクションに
は、第1セクションから続けて、第1の並列導体Aと第
2の並列導体Bを1列2段構成で、第2の並列導体Bを
外径側にして巻く。従って、第2セクションにおいて
は、外側から1b、7a、2b、8a、3b、9aの順
に巻回される。また、第3セクション以降は、通常の巻
線と同様に巻回する。
【0012】なお、この場合、第1セクションにおいて
は、第1の並列導体Aの各ターン間にシールド導体4を
巻き込み、第4セクションにおいても、第1の並列導体
Aと第2の並列導体Bの各ターン間にシールド導体4を
巻き込み、第1セクションと第4セクションのシールド
導体を電気的に接続する。また、第12セクションにお
いて、第2の並列導体Bを6回巻くことにより、巻線全
体としては、第1の並列導体Aと第2の並列導体Bとは
同一の巻き回数となっている。
【0013】上記の構成を有する本実施形態において
は、シールド導体4は電気的に導体とは接続されていな
いため、その両側にあるすべての導体の電位のほぼ平均
の電圧になる。従って、シールド導体4の電位と第1の
並列導体A及び第2の並列導体Bとの電位差が大きくな
る。また、第2セクション以降は、隣り合う導体間の電
位差を第1セクションのターン数分だけ大きくすること
ができるので、巻線の直列静電容量が大きくなる。
【0014】このように、本実施形態においては、ター
ン間の電位差をインターリーブド巻線と同等に大きくす
ることができ、また、巻線の直列静電容量も同等に大き
くすることができるので、雷インパルス侵入時に生じる
セクション間電圧も、インターリーブド巻線と同等に低
減することができる。さらに、本実施形態によれば、イ
ンターリーブド巻線のように並列導体を途中で切断した
り、再接続する必要がないので、巻線の製作時間を大幅
に短縮することができ、コストも大幅に低減することが
できる。
【0015】なお、本実施形態としては、並列導体が2
本、全セクション数が12、総ターン数が36の場合を
示したが、他のセクション数、ターン数の場合も同様の
効果が得られる。また、シールド導体は、第1セクショ
ンと第4セクションのすべてのターン間に巻き込まれて
いるが、必要に応じて減少させることも可能である。
【0016】[2.第2実施形態]図2は、本実施形態
による静止誘導電器巻線の構成を示す断面図である。な
お、本実施形態は上記第1実施形態の変形例であり、第
1実施形態と同様に、並列導体が2本、全セクション数
が12、総ターン数が36の場合を示している。すなわ
ち、第1セクションには、2本の並列導体のうち第1の
並列導体Aを内側より6回巻く。また、第2セクション
には、第1セクションから続けて、第1の並列導体Aと
第2の並列導体Bを1列2段構成で、第2の並列導体B
を内径側にして巻く。従って、第2セクションにおいて
は、外側から7a、1b、8a、2b、9a、3bの順
に巻回される。また、第3セクション以降は、通常の巻
線と同様に巻回する。さらに、第1実施形態と同様に、
第1セクションにおいては、第1の並列導体Aの各ター
ン間にシールド導体4を巻き込み、第4セクションにお
いても、第1の並列導体Aと第2の並列導体Bの各ター
ン間にシールド導体4を巻き込み、第1セクションと第
4セクションのシールド導体を電気的に接続する。ま
た、第12セクションにおいて、第2の並列導体Bを6
回巻くことにより、巻線全体としては、第1の並列導体
Aと第2の並列導体Bとは同一の巻き回数となってい
る。
【0017】上記の構成を有する本実施形態において
は、シールド導体4は電気的に導体とは接続されていな
いため、その両側にあるすべての導体の電位のほぼ平均
の電圧になる。従って、シールド導体4の電位と第1の
並列導体A及び第2の並列導体Bとの電位差が大きくな
る。また、第2セクション以降は、隣り合う導体間の電
位差を第1セクションのターン数分だけ大きくすること
ができるので、巻線の直列静電容量が大きくなる。
【0018】このように、本実施形態においても、第1
実施形態と同様に、ターン間の電位差をインターリーブ
ド巻線と同等に大きくすることができ、また、巻線の直
列静電容量も同等に大きくすることができるので、雷イ
ンパルス侵入時に生じるセクション間電圧も、インター
リーブド巻線と同等に低減することができる。さらに、
本実施形態によれば、インターリーブド巻線のように並
列導体を途中で切断したり、再接続する必要がないの
で、巻線の製作時間を大幅に短縮することができ、コス
トも大幅に低減することができる。
【0019】なお、本実施形態としては、並列導体が2
本、全セクション数が12、総ターン数が36の場合を
示したが、他のセクション数、ターン数の場合も同様の
効果が得られる。また、シールド導体は、第1セクショ
ンと第4セクションのすべてのターン間に巻き込まれて
いるが、必要に応じて減少させることも可能である。
【0020】[3.第3実施形態]図3は、本実施形態
による静止誘導電器巻線の構成を示す断面図である。な
お、本実施形態は上記第1実施形態の変形例であって、
2つのシールド導体を用いたものであり、その他の構成
は第1実施形態とほぼ同様である。また、本実施形態
は、並列導体が2本、全セクション数が12、総ターン
数が36の場合を示している。すなわち、第1セクショ
ンには、2本の並列導体のうち第1の並列導体Aを内側
より6回巻く。また、第2セクションには、第1セクシ
ョンから続けて、第1の並列導体Aと第2の並列導体B
を1列2段構成で、第2の並列導体Bを外径側にして巻
く。また、第3セクション以降は、通常の巻線と同様に
巻回する。
【0021】なお、この場合、第1セクションにおいて
は、第1の並列導体Aの各ターン間に、第1のシールド
導体4aを巻き込み、この第1のシールド導体4aを内
径側(1ターン目)で第1の並列導体Aと電気的に接続
する。また、第2セクション、第3セクション、第4セ
クション及び第5セクションにおいても、外周側(3タ
ーン目〜5ターン目)の導体ターン間に第2のシールド
導体4bを巻き込み、第2セクションと第3セクション
のシールド導体4b同士を電気的に接続し、また、第4
セクションと第5セクションのシールド導体4b同士を
電気的に接続する。さらに、第12セクションにおい
て、第2の並列導体Bを6回巻くことにより、巻線全体
としては、第1の並列導体Aと第2の並列導体Bとは同
一の巻き回数となっている。
【0022】上記の構成を有する本実施形態において
は、第1セクションにおいては、第1のシールド導体4
aは、第1の並列導体Aの1ターン目に電気的に接続さ
れているため、第1のシールド導体4aの電位は1ター
ン目と同一となる。また、第2のシールド導体4bは、
電気的に導体と接続されていないので、両側にある導体
の電位により決まり、全体のほぼ平均的電位となる。こ
れにより、導体とシールド導体間の電位差は、シールド
導体がない場合の1ターン分の電位差に対して大きなも
のとなる。
【0023】このように、本実施形態においては、ター
ン間の電位差をインターリーブド巻線と同等に大きくす
ることができ、また、巻線の直列静電容量も同等に大き
くすることができるので、雷インパルス侵入時に生じる
セクション間電圧も、インターリーブド巻線と同等に低
減することができる。さらに、本実施形態によれば、第
1の並列導体A及び第2の並列導体Bを途中で切断した
り、再接続する必要がないので、巻線の製作時間を大幅
に短縮することができ、コストも大幅に低減することが
できる。
【0024】なお、本実施形態としては、並列導体が2
本、全セクション数が12、総ターン数が36の場合を
示したが、他のセクション数、ターン数の場合も同様の
効果が得られる。また、シールド導体は、第1セクショ
ン〜第5セクションの所定のターン間に巻き込まれてい
るが、必要に応じて増減させることも可能である。
【0025】[4.第4実施形態]図4は、本実施形態
による静止誘導電器巻線の構成を示す断面図である。な
お、本実施形態は上記第2実施形態及び第3実施形態の
変形例であって、2つのシールド導体を用いたものであ
り、その他の構成は第2実施形態とほぼ同様である。ま
た、本実施形態は、並列導体が2本、全セクション数が
12、総ターン数が36の場合を示している。すなわ
ち、第1セクションには、2本の並列導体のうち第1の
並列導体Aを内側より6回巻く。また、第2セクション
には、第1セクションから続けて、第1の並列導体Aと
第2の並列導体Bを1列2段構成で、第2の並列導体B
を内径側にして巻く。また、第3セクション以降は、通
常の巻線と同様に巻回する。
【0026】なお、この場合、第1セクションにおいて
は、第1の並列導体Aの各ターン間に、第1のシールド
導体4aを巻き込み、この第1のシールド導体4aを内
径側(1ターン目)で第1の並列導体Aと電気的に接続
する。また、第2セクション、第3セクション、第4セ
クション及び第5セクションにおいても、外周側(3タ
ーン目〜5ターン目)の導体ターン間に第2のシールド
導体4bを巻き込み、第2セクションと第3セクション
のシールド導体4b同士を電気的に接続し、また、第4
セクションと第5セクションのシールド導体4b同士を
電気的に接続する。さらに、第12セクションにおい
て、第2の並列導体Bを6回巻くことにより、巻線全体
としては、第1の並列導体Aと第2の並列導体Bとは同
一の巻き回数となっている。
【0027】上記の構成を有する本実施形態において
は、第1セクションにおいては、第1のシールド導体4
aは、第1の並列導体Aの1ターン目に電気的に接続さ
れているため、第1のシールド導体4aの電位は1ター
ン目と同一となる。また、第2のシールド導体4bは、
電気的に導体と接続されていないので、両側にある導体
の電位により決まり、全体のほぼ平均的電位となる。こ
れにより、導体とシールド導体間の電位差は、シールド
導体がない場合の1ターン分の電位差に対して大きなも
のとなる。
【0028】このように、本実施形態においては、ター
ン間の電位差をインターリーブド巻線と同等に大きくす
ることができ、また、巻線の直列静電容量も同等に大き
くすることができるので、雷インパルス侵入時に生じる
セクション間電圧も、インターリーブド巻線と同等に低
減することができる。さらに、本実施形態によれば、第
1の並列導体A及び第2の並列導体Bを途中で切断した
り、再接続する必要がないので、巻線の製作時間を大幅
に短縮することができ、コストも大幅に低減することが
できる。
【0029】なお、本実施形態としては、並列導体が2
本、全セクション数が12、総ターン数が36の場合を
示したが、他のセクション数、ターン数の場合も同様の
効果が得られる。また、シールド導体は、第1セクショ
ン〜第5セクションの所定のターン間に巻き込まれてい
るが、必要に応じて増減させることも可能である。
【0030】[5.第5実施形態]図5は、本実施形態
による静止誘導電器巻線の構成を示す断面図である。な
お、本実施形態は、並列導体が3本、全セクション数が
12、総ターン数が36の場合を示している。すなわ
ち、第1セクションには、3本の並列導体のうち第2の
並列導体Bを内側より4回巻き、その次からは第3の並
列導体Cをあわせて巻く。従って、第1セクションにお
いては、内側から1b、2b、3b、4b、1c、5
b、2c、6b、3cの順に巻回される。また、第2セ
クションには、第1セクションから続けて、第2の並列
導体B及び第3の並列導体Cと第1の並列導体Aを、1
列3段構成で巻く。従って、第2セクションにおいて
は、外側から1a、7b、4c、2a、8b、5c、3
a、9b、6cの順に巻回される。また、第3セクショ
ン以降は、通常の巻線と同様に巻回する。
【0031】なお、この場合、第1セクションにおいて
は、第2の並列導体Bのターン間(1ターン目〜3ター
ン目)、及び第2の並列導体Bと第3の並列導体Cとの
ターン間(4ターン目〜8ターン目)にシールド導体4
を巻き込み、また、第4セクションにおいても、各ター
ン間にシールド導体4を巻き込み、第1セクションと第
4セクションのシールド導体を電気的に接続する。ま
た、第12セクションにおいて、第1の並列導体Aを6
回、第3の並列導体Cを3回巻くことにより、巻線全体
としては、第1の並列導体A、第2の並列導体B及び第
3の並列導体Cは同一の巻き回数となっている。
【0032】上記の構成を有する本実施形態において
は、シールド導体4は電気的に導体とは接続されていな
いため、その両側にあるすべての導体の電位のほぼ平均
の電位になる。従って、シールド導体4の電位と第1の
並列導体A乃至第3の並列導体Cとの電位差が大きくな
る。
【0033】このように、本実施形態においては、ター
ン間の電位差をインターリーブド巻線と同等に大きくす
ることができ、また、巻線の直列静電容量も同等に大き
くすることができるので、雷インパルス侵入時に生じる
セクション間電圧も、インターリーブド巻線と同等に低
減することができる。さらに、本実施形態によれば、並
列導体を途中で切断したり、再接続する必要がないの
で、巻線の製作時間を大幅に短縮することができ、コス
トも大幅に低減することができる。
【0034】なお、本実施形態としては、並列導体が3
本、全セクション数が12、総ターン数が36の場合を
示したが、他の並列導体数、セクション数、ターン数の
場合も同様の効果が得られる。また、シールド導体は、
第1セクションと第4セクションのすべてのターン間に
巻き込まれているが、必要に応じて減少させることも可
能である。
【0035】[6.第6実施形態]図6は、本実施形態
による静止誘導電器巻線の構成を示す断面図である。な
お、本実施形態は上記第5実施形態の変形例であって、
2つのシールド導体を用いたものであり、その他の構成
は第5実施形態とほぼ同様である。また、本実施形態
は、並列導体が3本、全セクション数が12、総ターン
数が36の場合を示している。すなわち、第1セクショ
ンには、3本の並列導体のうち第2の並列導体Bを内側
より4回巻き、その次からは第3の並列導体Cをあわせ
て巻く。また、第2セクションには、第1セクションか
ら続けて、第2の並列導体B及び第3の並列導体Cと第
1の並列導体Aを、1列3段構成で巻く。また、第3セ
クション以降は、通常の巻線と同様に巻回する。
【0036】なお、この場合、第1セクションにおいて
は、第2の並列導体Bのターン間(1ターン目〜3ター
ン目)、及び第2の並列導体Bと第3の並列導体Cとの
ターン間(4ターン目〜8ターン目)に第1のシールド
導体4aを巻き込み、この第1のシールド導体4aを内
径側(1ターン目)で第2の並列導体Bと電気的に接続
する。また、第2セクション、第3セクション、第4セ
クション及び第5セクションにおいても、外周側(6タ
ーン目〜8ターン目)の導体ターン間に第2のシールド
導体4bを巻き込み、第2セクションと第3セクション
のシールド導体4b同士を電気的に接続し、また、第4
セクションと第5セクションのシールド導体4b同士を
電気的に接続する。さらに、第12セクションにおい
て、第1の並列導体Aを6回、第3の並列導体Cを3回
巻くことにより、巻線全体としては、第1の並列導体
A、第2の並列導体B及び第3の並列導体Cは同一の巻
き回数となっている。
【0037】上記の構成を有する本実施形態において
は、第1セクションにおいては、第1のシールド導体4
aは、第2の並列導体Bの1ターン目に電気的に接続さ
れているため、第1のシールド導体4aの電位は1ター
ン目と同一となる。また、第2のシールド導体4bは、
電気的に導体と接続されていないので、両側にある導体
の電位により決まり、全体のほぼ平均的電位となる。こ
れにより、導体とシールド導体間の電位差は、シールド
導体がない場合の1ターン分の電位差に対して大きなも
のとなる。
【0038】このように、本実施形態においては、ター
ン間の電位差をインターリーブド巻線と同等に大きくす
ることができ、また、巻線の直列静電容量も同等に大き
くすることができるので、雷インパルス侵入時に生じる
セクション間電圧も、インターリーブド巻線と同等に低
減することができる。さらに、本実施形態によれば、第
1の並列導体A及び第2の並列導体Bを途中で切断した
り、再接続する必要がないので、巻線の製作時間を大幅
に短縮することができ、コストも大幅に低減することが
できる。
【0039】なお、本実施形態としては、並列導体が3
本、全セクション数が12、総ターン数が36の場合を
示したが、他の並列導体数、セクション数、ターン数の
場合も同様の効果が得られる。また、シールド導体は、
第1セクション〜第5セクションの所定のターン間に巻
き込まれているが、必要に応じて増減させることも可能
である。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
絶縁性能の向上とコストの低減を図った静止誘導電器巻
線を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による静止誘導電器巻線の第1実施形態
の構成を示す断面図
【図2】本発明による静止誘導電器巻線の第2実施形態
の構成を示す断面図
【図3】本発明による静止誘導電器巻線の第3実施形態
の構成を示す断面図
【図4】本発明による静止誘導電器巻線の第4実施形態
の構成を示す断面図
【図5】本発明による静止誘導電器巻線の第5実施形態
の構成を示す断面図
【図6】本発明による静止誘導電器巻線の第6実施形態
の構成を示す断面図
【符号の説明】
A…第1の並列導体 B…第2の並列導体 C…第3の並列導体 4…シールド導体 4a…第1のシールド導体 4b…第2のシールド導体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の導体を、複数のセクションにわ
    たって、1列複数段構成で並列に巻回する静止誘導電器
    巻線において、 第1セクションには、前記複数本の並列導体のうちいず
    れか1本のみを巻回し、第2セクション以降は、第1セ
    クションに巻回した導体と他の導体を1列複数段構成で
    巻回し、最終セクションにおいて、前記複数本の導体の
    総ターン数が同一となるように各導体の巻回数を調整
    し、 前記第1セクションには各ターン間にシールド導体を巻
    き込み、また、所定の他の一のセクションにも各ターン
    間にシールド導体を巻き込み、両シールド導体を互いに
    接続したことを特徴とする静止誘導電器巻線。
  2. 【請求項2】 複数本の導体を、複数のセクションにわ
    たって、1列複数段構成で並列に巻回する静止誘導電器
    巻線において、 第1セクションには、前記複数本の並列導体のうちいず
    れか1本のみを巻回し、第2セクション以降は、第1セ
    クションに巻回した導体と他の導体を1列複数段構成で
    巻回し、最終セクションにおいて、前記複数本の導体の
    総ターン数が同一となるように各導体の巻回数を調整
    し、 前記第1セクションには各ターン間に第1のシールド導
    体を巻き込み、この第1のシールド導体を第1セクショ
    ンに巻回した導体の1ターン目と接続し、 所定の偶数個のセクションの所定のターン間に第2のシ
    ールド導体を巻き込み、この第2のシールド導体を2セ
    クションごとに互いに接続したことを特徴とする静止誘
    導電器巻線。
  3. 【請求項3】 複数本の導体を、複数のセクションにわ
    たって、1列複数段構成で並列に巻回する静止誘導電器
    巻線において、 第1セクションには、前記複数本の並列導体のうちいず
    れか1本を所定のターン数連続して巻回し、それ以降は
    他の並列導体のうちいずれか1本と共に巻回し、第2セ
    クション以降は、第1セクションに巻回した2本の導体
    と他の導体を1列複数段構成で巻回し、最終セクション
    において、前記複数本の導体の総ターン数が同一となる
    ように各導体の巻回数を調整し、 前記第1セクションには各ターン間にシールド導体を巻
    き込み、また、所定の他の一のセクションにも各ターン
    間にシールド導体を巻き込み、両シールド導体を互いに
    接続したことを特徴とする静止誘導電器巻線。
  4. 【請求項4】 複数本の導体を、複数のセクションにわ
    たって、1列複数段構成で並列に巻回する静止誘導電器
    巻線において、 第1セクションには、前記複数本の並列導体のうちいず
    れか1本を所定のターン数連続して巻回し、それ以降は
    他の並列導体のうちいずれか1本と共に巻回し、第2セ
    クション以降は、第1セクションに巻回した2本の導体
    と他の導体を1列複数段構成で巻回し、最終セクション
    において、前記複数本の導体の総ターン数が同一となる
    ように各導体の巻回数を調整し、 前記第1セクションには各ターン間に第1のシールド導
    体を巻き込み、この第1のシールド導体を、第1セクシ
    ョンに連続して巻回した導体の1ターン目と接続し、 所定の偶数個のセクションの所定のターン間に第2のシ
    ールド導体を巻き込み、この第2のシールド導体を2セ
    クションごとに互いに接続したことを特徴とする静止誘
    導電器巻線。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009110997A (ja) * 2007-10-26 2009-05-21 Mitsubishi Electric Corp 誘導電器巻線およびその巻回方法
RU2604644C1 (ru) * 2014-06-18 2016-12-10 Кабусики Кайся Тосиба Стационарное индукционное электрическое устройство

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