JP2000076936A - 水密電線・ケーブル - Google Patents

水密電線・ケーブル

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JP2000076936A
JP2000076936A JP10262443A JP26244398A JP2000076936A JP 2000076936 A JP2000076936 A JP 2000076936A JP 10262443 A JP10262443 A JP 10262443A JP 26244398 A JP26244398 A JP 26244398A JP 2000076936 A JP2000076936 A JP 2000076936A
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JP
Japan
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watertight
conductor
water
insulating composition
material layer
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Pending
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JP10262443A
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English (en)
Inventor
Toshio Takeaki
寿雄 竹明
Kazuhisa Watanabe
和久 渡辺
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/14Extreme weather resilient electric power supply systems, e.g. strengthening power lines or underground power cables

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  • Insulated Conductors (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Organic Insulating Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、内部への水の侵入を防止するため
水密絶縁組成物を充填させた水密電線・ケーブルを提供
せんとするものである。 【解決手段】 本発明は、撚線導体1の導体素線1a間
に水密絶縁組成物3を充填させてなる水密電線・ケーブ
ルにおいて、導体素線1a上又は撚線導体1上に揮水性
材料層2を設ける水密電線・ケーブルであって、この揮
水性材料層2によって、互いに相反する特性である密着
性と口出し性の両特性の改善が図られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内部への水の侵入
を防止するため水密絶縁組成物を充填させた水密電線・
ケーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】水密電線・ケーブルでは、通常撚線導体
の導体素線間(撚線導体の外周と絶縁体との間も含む)
に水密絶縁組成物を充填させ、この上に絶縁体を被覆
し、必要により、外皮を施して製造している。この水密
絶縁組成物の充填により、水の侵入が防止され、導体側
の腐食などが防止されるようになっている。
【0003】従来、この水密絶縁組成物としては、一般
に極性基を有して金属導体側との良好な接着性が期待で
きるするEVA、EEAなどのポリオレフィンをベース
ポリマーとし、これらに高接着性ポリマーや滑剤、酸化
防止剤、金属不活性剤、過酸化物などの種々の添加剤を
ブレンドしたものが用いられている。
【0004】これらの水密絶縁組成物は、水の侵入を防
止する機能はもちろんのこと、電線・ケーブルの延線
時、当該水密絶縁組成物が絶縁体と共に導体側から抜け
出るることがないように、導体側との間で良好な密着性
が必要とされる反面、電線・ケーブルの口出し作業時に
は、導体側から容易に剥離されて絶縁体と共に除去でき
る機能、すなわち良好な口出し性が必要とされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この良好な
密着性と良好な口出し性とは相反する特性であるため、
上記極性基を有するEVA、EEAなどのポリオレフィ
ンの極性をコントロールしたり、上記高接着性ポリマー
や滑剤などにブレンドによって、これらの両特性が得ら
れるように、その改善を図っているものの、このような
手法では、両特性を十分満足させることは難しく、ま
た、得られる両特性についてもバラツキ付きが生じ易い
という問題があった。
【0006】そこで、本発明者等が、このような水密絶
縁組成物を用いた水密電線・ケーブルにおいて、種々の
実験、研究を行ったところ、予め導体上に揮水性材料か
らなる層を設け、この上で、水密絶縁組成物を充填する
と、互いに相反する特性である密着性と口出し性の両特
性の改善が図られることを見い出した。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、この観点に立
ってなされたもので、請求項1記載の本発明は、撚線導
体の導体素線間に水密絶縁組成物を充填させてなる水密
電線・ケーブルにおいて、前記導体素線上又は撚線導体
上に揮水性材料層を設けることを特徴とする水密電線・
ケーブルにある。
【0008】請求項2記載の本発明は、前記揮水性材料
層が、テトラフルオロエチレンオリゴマー、フッ化ピッ
チから選ばれた層であることを特徴とする請求項1記載
の水密電線・ケーブルにある。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る水密電線・
ケーブルの一例を示したもので、図中、1は銅線などの
複数の導体素線1aが撚り合わされてなる撚線導体、2
は導体素線1aの外周に施された揮水性材料層、3は導
体素線1a間に充填された水密絶縁組成物、4は撚線導
体1の外周に施されたポリエチレンや、シラン架橋、過
酸化物架橋、放射線架橋などの架橋による架橋ポリエチ
レン、さらにはPVCなどからなる絶縁体である。
【0010】上記揮水性材料層2の材料としては、例え
ばテトラフルオロエチレンオリゴマー(TFEO)やフ
ッ化ピッチなどが用いられる。これらの揮水性材料は、
それぞれの導体素線1aの外表面に塗布などの方法によ
って施される。なお、個々の導体素線1aではなく、撚
線導体1の外表面に施すことも可能である。
【0011】本発明では、このようにして揮水性材料層
2が形成された導体素線1aの複数を撚り合わせて撚線
導体1とし、この撚線導体1に押出機などによって水密
絶縁組成物3を充填させ、その上に絶縁体4を施し、必
要により外皮なども施すことができる。
【0012】上記揮水性材料層2は、塗布などによって
被覆されるため導体素線1a側に対して良好に密着され
る一方、水密絶縁組成物3に対しては、樹脂どうしとし
て、又は樹脂類似の物質として良好に密着される反面、
その揮水性により、水密絶縁組成物3との接触面にあっ
ては、完全に密着されるわけではなく、剥離し易い状態
で密着される。
【0013】一方、上記水密絶縁組成物3としては、基
本的には、従来と同様、ベースポリマーとして、ポリオ
レフィン、極性基を有するEVA、EEAなどを用い、
これらに高接着性ポリマーや滑剤、酸化防止剤、金属不
活性剤、過酸化物などをブレンドしたものが用いられる
が、上記した機能を有する揮水性材料層2の採用によっ
て、広範な組成のものが使用でき、配合の自由度なども
高くなる。
【0014】特に、この水密絶縁組成物3は、揮水性材
料層2との接触面で剥離し易い状態で密着されるため、
機械的強度を高く(増強)した水密絶縁組成物3の使用
も可能となり、この機械的強度の増強としては、主に使
用するベースポリマーのグレードや配合などによって調
整される。この機械的強度の増強によって、上述したよ
うに電線・ケーブルの延線時、水密絶縁組成物3や絶縁
体4が撚線導体1側から抜け出ようとしたとき、大きな
抵抗力が付与されるため、大きな耐抜け出し性が得られ
る。
【0015】また、この揮水性材料層2との接触面にお
ける剥離し易い状態で密着によって、水密絶縁組成物3
に対する高接着性ポリマーや滑剤などの配合の自由度も
上がり、導体側との接着力も適宜調整することが可能と
なる。
【0016】このように、本発明では、揮水性材料層2
と水密絶縁組成物3の適宜組み合わせによって、外力の
作用しない状態では、水密絶縁組成物3の良好な密着状
態がそのままの形で保持されるため、優れた水密性が得
られる。
【0017】一方、外力が作用する場合でも、電線・ケ
ーブルの長手方向に対しては、撚線導体1の全長に渡っ
て揮水性材料層2が存在していて、しかもこれが水密絶
縁組成物3とは良好な状態で密着されているため、電線
・ケーブルの延線時などにおいて、撚線導体1側から水
密絶縁組成物3や絶縁体4が抜け出るのを効果的に防止
することができる。
【0018】これに対して、口出し作業時には、水密絶
縁組成物3を絶縁体4などと共に外側に開くようにして
引っ張ったり、あるいは一旦絶縁体4及び密絶縁組成物
3などに口出し用の切り込みを入れ、短い切断片として
引き抜く形で引っ張ったりするわけであるが、このと
き、上記のように、水密絶縁組成物3は、揮水性材料層
2との接触面で完全に密着されているわけではなく、剥
離し易い状態で密着されているため、容易に口出しする
ことができる。
【0019】図2は、本発明に係る水密電線・ケーブル
の他の例を示したもので、この場合も、基本的には上記
図1の水密電線・ケーブルとほぼ同様であるが、水密絶
縁組成物3によって、絶縁体を兼用したものである。つ
まり、本発明では、揮水性材料層2と水密絶縁組成物3
の組み合わせによって、絶縁材料としての特性を有する
配合の水密絶縁組成物3を用いることも可能となるから
である。これによって、電線・ケーブル構造の簡略化を
図ることができる。
【0020】
【実施例】表1は、本発明の条件を満たす水密電線・ケ
ーブルのサンプル(実施例1〜2)と、本発明の条件を
欠く水密電線・ケーブルのサンプル(比較例1〜6)を
それぞれ製造した。特に、水密絶縁組成物として、機械
的強度を高くしたグレードのもの(表中高と記す)と低
いグレードのもの(表中低と記す)を調整する一方、導
体側との接着力についても、高接着性ポリマーや滑剤な
どの配合によって、接着性が大きいもの(表中大と記
す)と小さいもの(表中小と記す)を適宜調整した。こ
れらの各サンプルについて、種々の特性(水密性、口出
し性、耐抜け出し性)を調べた。ここで、耐抜け出し性
は電線・ケーブルの延線時、撚線導体側からの水密絶縁
組成物の抜け出し難さを示したものである。
【0021】
【表1】
【0022】表1から、本発明の水密電線・ケーブルの
サンプル(実施例1〜2)では、機械的強度を高くする
共に、導体側との接着力を小さく調整した水密絶縁組成
物を用いた場合、水密性、口出し性、耐抜け出し性のい
ずれの特性も良好であることが判る。これに対して、本
発明の条件を欠く水密電線・ケーブルのサンプル(比較
例1〜6)では、水密性、口出し性、耐抜け出し性のい
ずれかにおいて問題があることが判る。
【0023】
【発明の効果】このように本発明に係る水密電線・ケー
ブルによると、揮水性材料層と水密絶縁組成物の組み合
わせによって、互いに相反する特性である密着性と口出
し性の両特性の改善が図られ、また、水密絶縁組成物と
して絶縁材料としての特性を有するグレードのものを用
いれば、電線・ケーブル構造の簡略化を図ることも可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水密電線・ケーブルの一例を示し
た縦断図である。
【図2】本発明に係る水密電線・ケーブルの他の例を示
した縦断図である。
【符号の説明】
1 撚線導体 1a 導体素線 2 揮水性材料層 3 水密絶縁組成物 4 絶縁体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年9月9日(1998.9.9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 水密電線・ケーブル
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内部への水の侵入
を防止するため水密絶縁組成物を充填させた水密電線・
ケーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】水密電線・ケーブルでは、通常撚線導体
の導体素線間(撚線導体の外周と絶縁体との間も含む)
に水密絶縁組成物を充填させ、この上に絶縁体を被覆
し、必要により、外皮を施して製造している。この水密
絶縁組成物の充填により、水の侵入が防止され、導体側
の腐食などが防止されるようになっている。
【0003】従来、この水密絶縁組成物としては、一般
に極性基を有して金属導体側との良好な接着性が期待で
きるするEVA、EEAなどのポリオレフィンをベース
ポリマーとし、これらに高接着性ポリマーや滑剤、酸化
防止剤、金属不活性剤、過酸化物などの種々の添加剤を
ブレンドしたものが用いられている。
【0004】これらの水密絶縁組成物は、水の侵入を防
止する機能はもちろんのこと、電線・ケーブルの延線
時、当該水密絶縁組成物が絶縁体と共に導体側から抜け
出るることがないように、導体側との間で良好な密着性
が必要とされる反面、電線・ケーブルの口出し作業時に
は、導体側から容易に剥離されて絶縁体と共に除去でき
る機能、すなわち良好な口出し性が必要とされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この良好な
密着性と良好な口出し性とは相反する特性であるため、
上記極性基を有するEVA、EEAなどのポリオレフィ
ンの極性をコントロールしたり、上記高接着性ポリマー
や滑剤などにブレンドによって、これらの両特性が得ら
れるように、その改善を図っているものの、このような
手法では、両特性を十分満足させることは難しく、ま
た、得られる両特性についてもバラツキ付きが生じ易い
という問題があった。
【0006】そこで、本発明者等が、このような水密絶
縁組成物を用いた水密電線・ケーブルにおいて、種々の
実験、研究を行ったところ、予め導体上に水性材料か
らなる層を設け、この上で、水密絶縁組成物を充填する
と、互いに相反する特性である密着性と口出し性の両特
性の改善が図られることを見い出した。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、この観点に立
ってなされたもので、請求項1記載の本発明は、撚線導
体の導体素線間に水密絶縁組成物を充填させてなる水密
電線・ケーブルにおいて、前記導体素線上又は撚線導体
上に水性材料層を設けることを特徴とする水密電線・
ケーブルにある。
【0008】請求項2記載の本発明は、前記水性材料
層が、テトラフルオロエチレンオリゴマー、フッ化ピッ
チから選ばれた層であることを特徴とする請求項1記載
の水密電線・ケーブルにある。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る水密電線・
ケーブルの一例を示したもので、図中、1は銅線などの
複数の導体素線1aが撚り合わされてなる撚線導体、2
は導体素線1aの外周に施された水性材料層、3は導
体素線1a間に充填された水密絶縁組成物、4は撚線導
体1の外周に施されたポリエチレンや、シラン架橋、過
酸化物架橋、放射線架橋などの架橋による架橋ポリエチ
レン、さらにはPVCなどからなる絶縁体である。
【0010】上記水性材料層2の材料としては、例え
ばテトラフルオロエチレンオリゴマー(TFEO)やフ
ッ化ピッチなどが用いられる。これらの水性材料は、
それぞれの導体素線1aの外表面に塗布などの方法によ
って施される。なお、個々の導体素線1aではなく、撚
線導体1の外表面に施すことも可能である。
【0011】本発明では、このようにして水性材料層
2が形成された導体素線1aの複数を撚り合わせて撚線
導体1とし、この撚線導体1に押出機などによって水密
絶縁組成物3を充填させ、その上に絶縁体4を施し、必
要により外皮なども施すことができる。
【0012】上記水性材料層2は、塗布などによって
被覆されるため導体素線1a側に対して良好に密着され
る一方、水密絶縁組成物3に対しては、樹脂どうしとし
て、又は樹脂類似の物質として良好に密着される反面、
その水性により、水密絶縁組成物3との接触面にあっ
ては、完全に密着されるわけではなく、剥離し易い状態
で密着される。
【0013】一方、上記水密絶縁組成物3としては、基
本的には、従来と同様、ベースポリマーとして、ポリオ
レフィン、極性基を有するEVA、EEAなどを用い、
これらに高接着性ポリマーや滑剤、酸化防止剤、金属不
活性剤、過酸化物などをブレンドしたものが用いられる
が、上記した機能を有する水性材料層2の採用によっ
て、広範な組成のものが使用でき、配合の自由度なども
高くなる。
【0014】特に、この水密絶縁組成物3は、水性材
料層2との接触面で剥離し易い状態で密着されるため、
機械的強度を高く(増強)した水密絶縁組成物3の使用
も可能となり、この機械的強度の増強としては、主に使
用するベースポリマーのグレードや配合などによって調
整される。この機械的強度の増強によって、上述したよ
うに電線・ケーブルの延線時、水密絶縁組成物3や絶縁
体4が撚線導体1側から抜け出ようとしたとき、大きな
抵抗力が付与されるため、大きな耐抜け出し性が得られ
る。
【0015】また、この水性材料層2との接触面にお
ける剥離し易い状態で密着によって、水密絶縁組成物3
に対する高接着性ポリマーや滑剤などの配合の自由度も
上がり、導体側との接着力も適宜調整することが可能と
なる。
【0016】このように、本発明では、水性材料層2
と水密絶縁組成物3の適宜組み合わせによって、外力の
作用しない状態では、水密絶縁組成物3の良好な密着状
態がそのままの形で保持されるため、優れた水密性が得
られる。
【0017】一方、外力が作用する場合でも、電線・ケ
ーブルの長手方向に対しては、撚線導体1の全長に渡っ
水性材料層2が存在していて、しかもこれが水密絶
縁組成物3とは良好な状態で密着されているため、電線
・ケーブルの延線時などにおいて、撚線導体1側から水
密絶縁組成物3や絶縁体4が抜け出るのを効果的に防止
することができる。
【0018】これに対して、口出し作業時には、水密絶
縁組成物3を絶縁体4などと共に外側に開くようにして
引っ張ったり、あるいは一旦絶縁体4及び密絶縁組成物
3などに口出し用の切り込みを入れ、短い切断片として
引き抜く形で引っ張ったりするわけであるが、このと
き、上記のように、水密絶縁組成物3は、水性材料層
2との接触面で完全に密着されているわけではなく、剥
離し易い状態で密着されているため、容易に口出しする
ことができる。
【0019】図2は、本発明に係る水密電線・ケーブル
の他の例を示したもので、この場合も、基本的には上記
図1の水密電線・ケーブルとほぼ同様であるが、水密絶
縁組成物3によって、絶縁体を兼用したものである。つ
まり、本発明では、水性材料層2と水密絶縁組成物3
の組み合わせによって、絶縁材料としての特性を有する
配合の水密絶縁組成物3を用いることも可能となるから
である。これによって、電線・ケーブル構造の簡略化を
図ることができる。
【0020】
【実施例】表1は、本発明の条件を満たす水密電線・ケ
ーブルのサンプル(実施例1〜2)と、本発明の条件を
欠く水密電線・ケーブルのサンプル(比較例1〜6)を
それぞれ製造した。特に、水密絶縁組成物として、機械
的強度を高くしたグレードのもの(表中高と記す)と低
いグレードのもの(表中低と記す)を調整する一方、導
体側との接着力についても、高接着性ポリマーや滑剤な
どの配合によって、接着性が大きいもの(表中大と記
す)と小さいもの(表中小と記す)を適宜調整した。こ
れらの各サンプルについて、種々の特性(水密性、口出
し性、耐抜け出し性)を調べた。ここで、耐抜け出し性
は電線・ケーブルの延線時、撚線導体側からの水密絶縁
組成物の抜け出し難さを示したものである。
【0020】
【表1】
【0021】表1から、本発明の水密電線・ケーブルの
サンプル(実施例1〜2)では、機械的強度を高くする
共に、導体側との接着力を小さく調整した水密絶縁組成
物を用いた場合、水密性、口出し性、耐抜け出し性のい
ずれの特性も良好であることが判る。これに対して、本
発明の条件を欠く水密電線・ケーブルのサンプル(比較
例1〜6)では、水密性、口出し性、耐抜け出し性のい
ずれかにおいて問題があることが判る。
【0022】
【発明の効果】このように本発明に係る水密電線・ケー
ブルによると、水性材料層と水密絶縁組成物の組み合
わせによって、互いに相反する特性である密着性と口出
し性の両特性の改善が図られ、また、水密絶縁組成物と
して絶縁材料としての特性を有するグレードのものを用
いれば、電線・ケーブル構造の簡略化を図ることも可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水密電線・ケーブルの一例を示し
た縦断図である。
【図2】本発明に係る水密電線・ケーブルの他の例を示
した縦断図である。
【符号の説明】 1 撚線導体 1a 導体素線 2 水性材料層 3 水密絶縁組成物 4 絶縁体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 BD12X BD15W GQ01 5G305 AA02 AB26 AB34 AB36 BA09 CB28 CB29 CD20 5G313 FA01 FB02 FC05 FD01 FD16

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撚線導体の導体素線間に水密絶縁組成物
    を充填させてなる水密電線・ケーブルにおいて、前記導
    体素線上又は撚線導体上に揮水性材料層を設けることを
    特徴とする水密電線・ケーブル。
  2. 【請求項2】 前記揮水性材料層が、テトラフルオロエ
    チレンオリゴマー、フッ化ピッチから選ばれた層である
    ことを特徴とする請求項1記載の水密電線・ケーブル。
JP10262443A 1998-08-31 1998-08-31 水密電線・ケーブル Pending JP2000076936A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106373656A (zh) * 2016-08-31 2017-02-01 云南云缆电缆(集团)有限公司 一种高压交联综合防水防腐环保电缆的加工方法
CN114628071A (zh) * 2022-03-07 2022-06-14 刁占东 一种带有引流槽进行引流的预埋式电缆

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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