JP2000075447A - ハロゲン化銀写真感光材料の処理液用容器 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の処理液用容器

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JP2000075447A JP24672698A JP24672698A JP2000075447A JP 2000075447 A JP2000075447 A JP 2000075447A JP 24672698 A JP24672698 A JP 24672698A JP 24672698 A JP24672698 A JP 24672698A JP 2000075447 A JP2000075447 A JP 2000075447A
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Takeshi Kikuma
毅 菊間
Masahiro Ito
政弘 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】処理液の調液時に手を汚すことなく容器から容
易に処理液を取出すことが出来、容器内の残留処理液量
を低減できると共に、吸い出しポンプに直結するチュー
ブを容器に突き刺しても液漏れが発生せず、且つ振動及
び落下しても破損しない強度を有するハロゲン化銀写真
感光材料の処理液用容器を提供する。 【解決手段】ハロゲン化銀写真感光材料の処理液を収納
する容器において、下記A群から選ばれる少なくとも1
つのフィルムと、下記B群から選ばれる少なくとも1つ
の延伸フイルムを有する1枚の多層フィルムで構成し、 TA/TB≧12、 TA+TB≧150μ、T
A:A群のフィルムの総厚(μ)、TB:B群の延伸フ
イルムの総厚(μ)であるようにする。 A群ポリオレフィン、無延伸ナイロン(CNY)、酢酸
セルロースB群延伸ナイロン(ONY)、ポリエチレン
テレフタート(PET)、エチレン・ビニルアルコール
共重合体(エバール)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体用フレキシブ
ル容器に関し、就中自動現像機によるハロゲン化銀写真
感光材料の処理液の補充液供給方法を簡易化し、経時保
存後のハロゲン化銀写真感光材料の処理液を用いても良
好な写真性能が得られ、且つ廃棄性に優れ、環境適正を
有するハロゲン化銀写真感光材料の処理液用容器に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】黒白写真感光材料は、像露光後、銀現
像、定着、水洗及び/又は安定、乾燥の各工程により、
又、撮影用カラー写真感光材料は、像露光後、発色現
像、漂白、定着、水洗及び/又は安定、乾燥の各工程に
より、又、カラー印画紙は、像露光後、発色現像、漂白
定着、水洗及び/又は安定、乾燥の各工程により処理さ
れる。
【0003】ハロゲン化銀写真感光材料に使用される上
記各処理液は、通常、自動現像機の各処理槽に供給され
夫々の処理に利用される。自動現像機において、ハロゲ
ン化銀写真感光材料を連続的に処理を行う場合、各処理
槽内の組成は、処理により変化し、処理活性が低下する
ため、該低下分を補うための処理液が各処理槽に補充液
として供給される。
【0004】補充液を自動現像機の各処理槽に補充する
場合、一般的には補充液用タンクより必要に応じて補充
液が各処理槽に補充される。補充液用タンクには、補充
液用タンク内、又は別の場所で調液された補充液が貯溜
され、該補充液の作成は手作業によって行われている。
【0005】ハロゲン化銀写真感光材料の処理に使用す
る処理液は、通常各処理液に応じて濃縮液と希釈水を混
合して調液され使用されるが、濃縮液をそのまま1パー
トで供給する場合と、接触が好ましくない成分同志を分
割し、複数のパートとして供給し、保存時の処理液の劣
化を防止する場合がある。
【0006】ハロゲン化銀写真感光材料用処理液が濃縮
液で供給される場合、手作業で各処理液を調液するので
あるが、該調液作業が煩雑で調液ミスが生じやすく、処
理液として不適正な組成の処理液となる場合がある。更
に、溶解混合時に濃縮液の飛散により、人体、衣服、周
辺機器等に付着し、汚染、或は破損の原因となる。
【0007】この問題を解決するために本件出願人は、
特願平10−41431において調液作業の煩雑さ及び
調液ミス及び濃縮後の飛散を回避する方法として、手を
汚すことなく容器から容易に処理液を取出すことがで
き、容器内の残留処理液の量を低減できる、吸い出しポ
ンプに直結するチューブを容器につき刺す方式のハロゲ
ン化銀写真感光材料用処理液の補充方法及びその補充装
置を提案している。
【0008】上記のハロゲン化銀写真感光材料用処理液
は、例えばポリエチレンのビンのような硬質のポリビ
ン、或は「キュービテナー」のような軟質の容器が用い
られる。一方、環境保全の見地から、プラスチック廃棄
物が大きな社会問題となっている。特に、ポリビンは解
体が困難で、ボリュウムが大きく、保管や輸送問題があ
る。
【0009】これらのポリビンに代わるハロゲン化銀写
真感光材料用処理液の保存性が向上し、廃棄性が向上す
るフレキシブルな軟質の容器として、特開昭61−73
147、特開昭62−299848、特開昭62−29
9850、特開昭63−63037、特開昭63−70
849、特開平5−265144、特開平5−3466
42、特開平5−346643、特開平5−34665
1、特開平6−148822、特開平6−23053
9、特開平7−56286、特開平8−314075、
特開平9−15797等に提案されている。又、特開平
7−2284に無延伸ナイロンとポリオレフィン系の多
層フィルムを使用した洗剤用突き刺し可能容器が提案さ
れている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記提
案されているフレキシブルな軟質の容器は、何れもハロ
ゲン化銀写真感光材料の処理液用容器は、突き刺し方式
に使用するには実用性に耐えられる容器ではなかった。
又、突き刺し可能な多層フィルムを使用しての容器は、
突き刺し性能は問題ないが、ハロゲン化銀写真感光材料
用処理液を長時間保存したり、或は輸送又は保管の過程
での振動状況で容器が破損したりして、液漏れするなど
容器としての強度が弱く、実用性に耐えられる容器では
なかった。
【0011】このため、吸出しポンプに直結するチュー
ブが突き刺し可能で、ハロゲン化銀写真感光材料用処理
液を長時間保存したり、或は輸送又は保管の過程での振
動状況下でも破損、液漏れなどが生じない容器の開発が
望まれている。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、前記従
来の問題点に鑑みて成されたものであって、処理液の調
液時に手を汚すことなく容器から容易に処理液を取出す
ことが出来、容器内の残留処理液量を低減できると共
に、吸い出しポンプに直結するチューブを容器に突き刺
しても液漏れが発生せず、且つ振動及び落下しても破損
しない強度を有するハロゲン化銀写真感光材料の処理液
用容器を提供することを目的とするものであって、ハロ
ゲン化銀写真感光材料の処理液を収納する容器におい
て、下記A群から選ばれる少なくとも1つのフィルム
と、下記B群から選ばれる少なくとも1つの延伸フイル
ムを有する1枚の多層フィルムで構成され、 TA/TB≧12 TA+TB≧150μ TA:A群のフィルムの総厚(μ) TB:B群の延伸フイルムの総厚(μ) であることを特徴とする。 A群 ポリオレフィン 無延伸ナイロン(CNY) 酢酸セルロース B群 延伸ナイロン(ONY) ポリエチレンテレフタート(PET) エチレン・ビニルアルコール共重合体(エバール)
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。ハロゲン化銀写真感光材料の処理液を収納
する容器1を、下記A群から選ばれる少なくとも1つの
フィルム2と、下記B群から選ばれる少なくとも1つの
延伸フィルム3を有する1枚の多層フィルム4で構成す
る。 A群 ポリオレフィン 無延伸ナイロン(CNY) 酢酸セルロース B群 延伸ナイロン(ONY) ポリエチレンテレフタート(PET) エチレン・ビニルアルコール共重合体(エバール)
【0014】上記A群のフィルム2の内、ポリオレフイ
ンには、LLDPE(リニア低密度ポリエチレン)、L
DPE(低密度ポリエチレン)、PE(ポリエチレ
ン)、CPP(ポリプロピレン)等のフィルムが挙げら
れる。又、上記B群の延伸フィルム3とは、縦方向或は
横方向にのみ延伸した一軸延伸押出し成形フィルム及び
縦・横方向に延伸した二軸延伸押出し成形フィルムで、
引張り伸び率は低いが、フィルム強度の強いフィルムを
云う。
【0015】本発明に使用するA群のフィルム2とB群
の延伸フィルム3から成る多層フイルム4による容器1
は、ハロゲン化銀写真感光材料用処理液に接する側はヒ
ートーシール性の優れたフィルムを使用する必要があ
る。一般的にはLLDPE(リニア低密度ポリエチレ
ン)、LDPE(低密度ポリエチレン)、PE(ポリエ
チレン)のフィルムが使用できる。
【0016】又、該容器1は、酸素透過性を小さくする
ために、塩化ビニリデン又は酸化珪素等の酸素バリアー
フィルムをコーティングすることが出来る。ハロゲン化
銀写真感光材料の処理液用容器として好ましい酸素透過
度は100ml/m2・day/atm以下である。
【0017】本発明の容器1を使用するハロゲン化銀写
真感光材料用処理液は、組成上特に制限はない。グラフ
ィックアーツ感光材料用及び白黒感光材料用現像液は、
ジヒドロキシベンゼン系現像主薬、1−フェニル−3−
ピラゾリドン系又はp−アミノフェノール系現像主薬、
亜硫酸塩系保恒剤、アルカリ剤、炭酸塩又は硝酸塩又は
燐酸塩等のpH緩衝剤、ハロゲン化物系現像抑制剤、グ
リコール系有機溶剤、メルカプト系或はその他の有機現
像抑制剤を含んでもよく、更に、必要に応じて色調剤、
界面活性剤、消泡剤、水質調製剤、硬膜剤、アミノ化合
物などを含んでもよい。
【0018】又、グラフィックアーツ感光材料用及び白
黒感光材料用定着液は、チオ硫酸塩系定着主剤、亜硫酸
塩系保恒剤、酢酸及び硼酸等のpH緩衝剤、二塩基酸、
アルミニウム塩等の硬膜剤、硫酸等のpH調整剤を含ん
でもよく、更に必要に応じて定着促進剤、水質調整剤を
含んでもよい。
【0019】又、グラフィックアーツ感光材料用及び白
黒感光材料用安定化液は、メルカプト化合物、亜硫酸
塩、水質調製剤、pH緩衝剤、pH調整剤を含んでもよ
く、更に必要に応じてチオ硫酸塩、リチウム塩、マグネ
シウム塩等を含んでもよい。
【0020】又、カラー感光材料用発色現像液は、p−
フェニレンジアミン系発色現像主薬、ヒドロキシルアミ
ン系保恒剤、亜硫酸塩系保恒剤、ハロゲン化物系現像抑
制剤、炭酸塩等のpH緩衝剤及びアルカリ剤を含んでも
よく、更に必要に応じて蛍光増白剤、界面活性剤、水質
調製剤、アミノ化合物、泡剤を含んでもよい。
【0021】又、カラー感光材料用漂白剤は、アミノポ
リカルボン酸系鉄錯塩等の漂白主剤、臭化物、硝酸塩、
pH調整剤を含んでもよく、更に必要に応じて漂白促進
剤、酢酸或は二塩基酸等のpH緩衝剤、水質調整剤を含
んでもよい。
【0022】又、カラー感光材料用漂白定着液は、アミ
ノポリカルボン酸系鉄錯塩等の漂白主剤、チオ硫酸塩系
定着主剤、亜硫酸塩系保恒剤、酢酸或は二塩基酸等のp
H緩衝剤、pH調整剤を含んでもよく、更に必要に応じ
て漂白促進剤、水質調整剤を含んでもよい。
【0023】又、カラー感光材料用定着液は、チオ硫酸
塩系定着主剤、亜硫酸塩系保恒剤、酢酸或は二塩基酸等
のpH緩衝剤、pH調整剤を含んでもよく、更に必要に
応じて定着促進剤、水質調整剤を含んでもよい。
【0024】又、カラー感光材料用安定化液は、防黴剤
或は防菌剤、水質調整剤、酢酸或は二塩基酸等のpH緩
衝剤、pH調整剤、界面活性剤を含んでもよく、更に必
要に応じて有機物系硬膜剤を含んでもよい。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する
が、本発明はこれによって何ら限定されるものではな
い。各実施例に使用した容器1は、以下に記載する各テ
スト方法により、突き刺し性能及び強度を調べた。テス
トには、1,000ml及び500ml容量の四方シー
ル袋、1,000ml及び500ml容量のスタンディ
ングパウチタイプ袋、10,000ml及び5,000
ml容量のバックインボックスタイプ二重袋の容器サイ
ズを使用した。各容器1に指定容量の処理液を入れ、
1,000ml及び500ml容量の容器1はヒートシ
ールにより、又、10,000ml及び5,000ml
容量の容器1はキャップ5を締めることで液漏れのない
ように作成した。
【0026】 突き刺しテスト 外径6mmの先端の尖ったポリ塩化ビニール製の突き刺
し棒6を処理液を入れた各容器1に突き刺す。1時間放
置後、容器1全体を手で軽く押し、液漏れが生じなけれ
ば更に強く押す。液漏れが生じなければ、突き刺し部を
下にして1か月間吊して液漏れを調べた。 落下テスト 前記容器1をダンボール箱に入れ、テーピングで固定し
た後、1.5mの高さから5回連続して落下させ、強度
を調べた。 輸送テスト 前記容器1をダンボール箱に入れ、トラックに搭載し、
2,000km走破後ピンホールを浸透探傷液を用いて
調べた。 放置テスト 前記容器1をダンボール箱に入れ、6か月間自然放置
後、更に容器1の液漏れ状態を調べた。 耐熱テスト 前記容器1をダンボール箱に入れ、高温高湿槽を使用し
て60℃、80%で1週間放置後、容器1の液漏れ状態
を調べた。
【0027】各テストの評価基準を以下に示す。〜
のテストには、1,000ml及び500ml容量の容
器1はダンボール箱に5個入れ、10,000ml及び
5,000ml容量の容器1は1個入れ試料を作成し
た。試料数はダンボール単位で5個を使用した。 突き刺しテスト ○ :液漏れなし × :吊しテストで液漏れ ×× :強く押して液漏れ ×××:軽く押して液漏れ 落下テスト ○ :破損数なし × :5個中1個破損 ×× :5個中2個以上破損 輸送テスト ○ :ピンホールなし × :ピンホール多数 放置テスト ○ :液漏れなし × :5個中1個に液漏れ ×× :5個中2個以上に液漏れ 耐熱テスト ○ :液漏れなし × :5個中1個に液漏れ ×× :5個中2個以上に液漏れ
【0028】〔実施例1〕次のカラー印画紙用発色現像
液を準備した。 発色現像液 保恒剤部 トリエタノールアミン 120.0g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 50.0g 蛍光増白剤(UVITEX MST:チバガイギー製) 40.0g 塩化ナトリウム 15.0g 水を加えて 700.0mlに調製 pH値 9.8 アルカリ剤部 水酸化ナトリウム 40.0g ジエチレントリアミン五酢酸 30.0g 亜硫酸ナトリウム 1.5g 炭酸カリウム 250.0g 水を加えて 700.0mlに調製 pH値 14.0以上 現像主剤部 N−エチル−N−(β−メタンスルホンア ミドエチル)−3−メチル−4−アミノア ニリン硫酸塩(CD−3) 90.0g 亜硫酸ナニトリウム 0.5g 水を加えて 250.0mlに調製 pH値 0.8
【0029】前記発色現像液の保恒剤部及びアルカリ剤
部700mlを次のフィルム構成の三方シールタイプ
1,000ml容量のフレキシブル容器(一重袋)に入
れ、現像主剤部250mlを次の材質の三方シールタイ
プ500ml容量のフレキシブル容器(一重袋)に入
れ、突き刺し性及び容器強度を調べた。
【表1】 LLDPE :リニア低密度ポリエチレン LDPE :低密度ポリエチレン LLDPEm:メタセロン触媒法による低密度ポリエチ
レンC−NY :無延伸ナイロン K−PET :塩化ビニリデン・コーテイングのポリエ
チレンテレフタート(無延伸) 得られた結果を表2、表3に示す。
【表2】
【表3】 表2、表3より本発明の容器Dは突き刺し性及び容器強
度に優れている。
【0030】〔実施例2〕実施例1と同じ発色現像液の
保恒剤部及びアルカリ剤部700mlを次の材質のスタ
ンディングパウチタイプ1,000ml容量のフレキシ
ブル容器に入れ、現像主剤部250mlを次の材質のス
タンディングパウチタイプ500ml容量のフレキシブ
ル容器に入れ、突き刺し性及び容器強度を調べた。
【表4】 LLDPE :リニア低密度ポリエチレン LDPE :低密度ポリエチレン LLDPEm:メタセロン触媒法による低密度ポリエチ
レン C−NY :無延伸ナイロン K−PET :塩化ビニリデン・コーテイングのポリエ
チレンテレフタート(無延伸) 得られた結果を表5、表6に示す。
【表5】
【表6】 表5、表6より本発明の容器Hは突き刺し性及び容器強
度に優れている。
【0031】〔実施例3〕次のカラー印画紙用1液発色
現像濃縮液を準備した。 1液発色現像濃縮液 トリエタノールアミン 190.0g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 60.0g 蛍光増白剤(UVITEX MST:チバガイギー製) 100.0g 水酸化カリウム 400.0g ジエチレントリアミン五酢酸 50.0g 炭酸カリウム 600.0g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミド エチル)−3−メチル−4−アミノアニリン 硫酸塩(CD−3) 145.0g 水を加えて 4,000.0mlに調製 Ph値 13.5
【0032】前記発色現像濃縮液4,000mlを、次
のフィルム構成の四方シールタイプ5,000ml容量
のバック・インボックス型フレキシブル容器(二重袋)
に入れ、突き刺し性及び容器強度を調べた。尚、発色現
像液と接する側は、LLDPE(リニア低密度ポリエチ
レンフィルム)80μとした。
【表7】 LLDPE :リニア低密度ポリエチレン LDPE :低密度ポリエチレン LLDPEm:メタセロン触媒法による低密度ポリエチ
レン C−NY :無延伸ナイロン K−PET :塩化ビニリデン・コーテイングのポリエ
チレンテレフタート(延伸) K−ONY :塩化ビニリデン・コーテイングの延伸ナ
イロン 得られた結果を表8に示す。
【表8】 表8より本発明の容器L,Mは突き刺し性及び容器強度
に優れている。
【0033】〔実施例4〕次のカラーフィルム用漂白液
を準備した。 漂白液 臭化アンモニウム 1,500.0g 1,3−プロピレンジアミン−四酢酸第2鉄 アンモニウム 1水塩 2,000.0g 28%アンモニア水 140.0g 氷酢酸 600.0g 硝酸アンモニウム 1,300.0g 水を加えて 10,000.0mlに調製 pH値 4.3
【0034】前記漂白液10,000mlを実施例3と
同じフィルム構成の四方シールタイプの10,000m
l容量のバック・インボックス型フレキシブル容器(二
重袋)に入れ、突き刺し性及び容器強度を調べた。尚、
漂白液と接する側は、LLDPE(リニア低密度ポリエ
チレンフィルム)80μとした。得られた結果を表9に
示す。
【表9】 表9より本発明の容器Q,Rは突き刺し性及び容器強度
に優れている。
【0035】〔実施例5〕次のグラフィックアーツ用現
像液を準備した。 現像液 無水亜硫酸ナトリウム 1,200.0g ハイドロキノン 750.0g N−メチル−p−アミノフェノール硫酸塩 6.0g 臭化カリウム 135.0g 硝酸 300.0g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 15.0g 3−ジエチルアミノ−1,2−プロパンジオール 250.0g 水酸化カリウム 900.0g スルフォサリチル酸三カリウム塩 600.0g 水を加えて 10,000.0mlに調製 pH値 11.8
【0036】前記現像液10,000mlを実施例3と
同じフィルム構成の四方シールタイプの10,000m
l容量のバック・インボックス型フレキシブル容器(二
重袋)に入れ、突き刺し性及び容器強度を調べた。尚、
現像液と接する側は、LLDPE(リニア低密度ポリエ
チレンフィルム)80μとした。得られた結果を表10
に示す。
【表10】 表10より本発明の容器Q,Rは突き刺し性及び容器強
度に優れている。
【0037】〔実施例6〕次のグラフィックアーツ用定
着液を準備した。 定着液 チオ硫酸アンモニウム(75%W/V) 5,500.0ml チオ硫酸ナトリウム 300.0g 亜硫酸ナトリウム 600.0g 酒石酸 90.0g 氷酢酸 750.0g 水酸化ナトリウム 150.0g 硫酸アルミニウム 300.0g 水を加えて 10,000.0mlに調製 pH値 4.9
【0038】前記定着液10,000mlを実施例3と
同じフィルム構成の四方シールタイプの10,000m
l容量のバック・インボックス型フレキシブル容器に入
れ、突き刺し性及び容器強度を調べた。尚、定着液と接
する側は、LLDPE(リニア低密度ポリエチレンフィ
ルム)80μとした。得られた結果を表11に示す。
【表11】 表11より本発明の容器Q,Rは突き刺し性及び容器強
度に優れている。
【0039】〔実施例7〕ノーリツ鋼機株式会社製カラ
ー印画紙用自動現像機「QSS2301」の補充装置を
改造し、下記のカラー印画紙用処理液により市販のカラ
ー印画紙を使用して突き刺し補充方式によるランニング
試験を実施した。1日にカラー印画紙10m2を処理
し、1ヶ月間のランニングを実施した。
【0040】 カラー印画紙用処理液 発色現像濃縮液 トリエタノールアミン 190.0g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 60.0g 蛍光増白剤(UVITEX MST:チバガイギー製) 100.0g 水酸化カリウム 400.0g ジエチレントリアミン五酢酸 50.0g 炭酸カリウム 600.0g N−エチル−N−(β−メタンスルホンア ミドエチル)−3−メチル−4−アミノア ニリン硫酸塩(CD−3) 145.0g 水を加えて 4,000.0mlに調製 pH値 13.5 上記処理液を(濃縮液20ml+水30ml)/1m2
の補充量により濃縮液及び水の分離補充を実施した。
【0041】 漂白定着液 パートA チオ硫酸アンモニウム(75%W/V) 240.0ml 亜硫酸水素ナトリウム 50.0g 氷酢酸 15.0g 28%アンモニア水 20.0g 水を加えて 500.0mlに調製 pH値 5.0 パートB エチレンジアミン−四酢酸第2鉄アンモニウム 120.0g エチレンジアミン−四酢酸 10.0g 28%アンモニア水 14.0g 水を加えて 500.0mlに調製 pH値 5.6 上記処理液を(パートA17.5ml+パートB17.
5ml)/1m2の補充量によりパートA及びパートB
の分離補充を実施した。
【0042】 リンス濃縮液 2−プロモ−2−ニトロ−1,3− プロパンジオール 1.0g パラオキシ安息香酸プロピル 0.5g プロピレングリコール 20.0g 水を加えて 500.0mlに調製 上記処理液を(濃縮液20ml+水350ml)/1m
2の補充量により濃縮液及び水の分離補充を実施した。
【0043】各処理液は、以下の容器を使用して各々の
ランニング試験を実施した。
【表12】
【0044】得られた結果は以下の通りであった。本発
明の容器を使用する場合は、容器からの液漏れ及び容器
内の残液もなく、予定通りに補充されていることが確認
できた。一方、比較例では1週間目で液漏れは生じなか
ったが、補充ポンプに空気が混入し、正常な補充がなさ
れていないことが確認できた。これは、突き刺し部から
空気が漏れたためで、突き刺し用容器として使用できな
い結果であった。
【0045】
【発明の効果】以上述べたように本発明の処理液用容器
によれば、吸い出しポンプに直結するチューブが突き刺
し可能で、ハロゲン化銀感光材料用処理液を長期間保存
したり、或は輸送又は保管の過程での振動状況下でも、
破損、液漏れなどが生じない効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による処理液用容器の一例を示す斜視
図。
【図2】同上の部分拡大断面図。
【符号の説明】
1 容器 2 フィルム 3 延伸フィルム 4 多層フィルム 5 キャップ 6 突き刺し棒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 政弘 千葉県松戸市根本192番地 中外写真薬品 株式会社内 Fターム(参考) 2H016 AA00 BA00 2H112 AA11 EA12

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハロゲン化銀写真感光材料の処理液を収納
    する容器において、下記A群から選ばれる少なくとも1
    つのフィルムと、下記B群から選ばれる少なくとも1つ
    の延伸フイルムを有する1枚の多層フィルムで構成さ
    れ、 TA/TB≧12 TA+TB≧150μ TA:A群のフィルムの総厚(μ) TB:B群の延伸フイルムの総厚(μ) であることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処
    理液用容器。 A群 ポリオレフィン 無延伸ナイロン(CNY) 酢酸セルロース B群 延伸ナイロン(ONY) ポリエチレンテレフタート(PET) エチレン・ビニルアルコール共重合体(エバール)
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