JP2000075325A - 光学素子作製法 - Google Patents
光学素子作製法Info
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- JP2000075325A JP2000075325A JP10241223A JP24122398A JP2000075325A JP 2000075325 A JP2000075325 A JP 2000075325A JP 10241223 A JP10241223 A JP 10241223A JP 24122398 A JP24122398 A JP 24122398A JP 2000075325 A JP2000075325 A JP 2000075325A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 偏光選択性のある散乱板、ホログラフィック
光学素子(HOE)の等の光学素子作製法を提供するこ
とを課題とする。 【解決手段】 本発明の作製法は、重合性の材料と非重
合性の材料との混合物を、それぞれが異なった相を示し
かつ混合物13が液晶相を示すような温度領域で重合さ
せることにより、光学素子を作製する。
光学素子(HOE)の等の光学素子作製法を提供するこ
とを課題とする。 【解決手段】 本発明の作製法は、重合性の材料と非重
合性の材料との混合物を、それぞれが異なった相を示し
かつ混合物13が液晶相を示すような温度領域で重合さ
せることにより、光学素子を作製する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏光選択性のある
散乱板、ホログラフィック光学素子(HOE)の等の光
学素子作製法に関する。
散乱板、ホログラフィック光学素子(HOE)の等の光
学素子作製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の重合性液晶を用いた光学素子の作
製法は、液晶中に若干量の光重合性液晶を混合し光照射
することにより構成される[テレビジョン学会技術報告
{山口留美子、和気豊、佐藤進(秋田大 鉱山):「U
V−キャアラブル液晶マトリクス・ネマティック液晶複
合セルにおけるリバースモードの特性」IDY96−5
0 pp.137〜142 参照]。この方法は、液晶中に高分子
液晶からなる希薄な網を構成し、電界をかけることによ
り偏光に依存した散乱を得ることができる。
製法は、液晶中に若干量の光重合性液晶を混合し光照射
することにより構成される[テレビジョン学会技術報告
{山口留美子、和気豊、佐藤進(秋田大 鉱山):「U
V−キャアラブル液晶マトリクス・ネマティック液晶複
合セルにおけるリバースモードの特性」IDY96−5
0 pp.137〜142 参照]。この方法は、液晶中に高分子
液晶からなる希薄な網を構成し、電界をかけることによ
り偏光に依存した散乱を得ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来方法では、液晶の
マトリクスが淡いため動作速度が遅くなるという欠点が
あった。また、重合性液晶の量を多くすると、非重合性
の物質に取り込まれてしまい、散乱度の低下、動作電圧
が上昇するといった問題点があった。
マトリクスが淡いため動作速度が遅くなるという欠点が
あった。また、重合性液晶の量を多くすると、非重合性
の物質に取り込まれてしまい、散乱度の低下、動作電圧
が上昇するといった問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の請求項1の発明は、重合性の液晶と非重合性の材料
との混合物を、それぞれが異なった相を示しかつ混合物
が液晶相を示すような温度領域で重合させることを特徴
とする。
明の請求項1の発明は、重合性の液晶と非重合性の材料
との混合物を、それぞれが異なった相を示しかつ混合物
が液晶相を示すような温度領域で重合させることを特徴
とする。
【0005】請求項2の発明は、請求項1において、重
合性の液晶が、光重合性を有する液晶であり、上記混合
物が液晶相を示すような温度領域において光照射するこ
とを特徴とする。
合性の液晶が、光重合性を有する液晶であり、上記混合
物が液晶相を示すような温度領域において光照射するこ
とを特徴とする。
【0006】請求項3の発明は、請求項2の素子におい
て、光照射する光が干渉光であることを特徴とする。
て、光照射する光が干渉光であることを特徴とする。
【0007】請求項4の発明は、請求項1,2,3にお
いて、非重合性の材料が等方性液体相を示すような温度
領域で混合物重合させることを特徴とする。
いて、非重合性の材料が等方性液体相を示すような温度
領域で混合物重合させることを特徴とする。
【0008】請求項5の発明は、請求項1,2,3にお
いて、重合性の液晶がネマティック液晶相を示し、非重
合性の材料がスメクティック相を示すような温度領域で
混合物重合させることを特徴とする。
いて、重合性の液晶がネマティック液晶相を示し、非重
合性の材料がスメクティック相を示すような温度領域で
混合物重合させることを特徴とする。
【0009】請求項6の発明は、請求項1,2,3にお
いて、重合性の液晶がネマティック液晶相を示し、非重
合性の材料が固相を示すような温度領域で混合物重合さ
せることを特徴とする。
いて、重合性の液晶がネマティック液晶相を示し、非重
合性の材料が固相を示すような温度領域で混合物重合さ
せることを特徴とする。
【0010】請求項7の発明は、請求項1〜6におい
て、非重合性の材料が液晶又は流体であることを特徴と
する。
て、非重合性の材料が液晶又は流体であることを特徴と
する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
て説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0012】本発明の作製法は、重合性の材料と非重合
性の材料との混合物を、それぞれが異なった相を示しか
つ混合物が液晶相を示すような温度領域で重合させるこ
とにより、光学素子を作製するようにしたものである。
性の材料との混合物を、それぞれが異なった相を示しか
つ混合物が液晶相を示すような温度領域で重合させるこ
とにより、光学素子を作製するようにしたものである。
【0013】図3及び図4に本発明により作製される光
学素子の概略を示す。本発明は図3,4に示すように高
分子液晶が重合してなる複屈折高分子薄膜中に、重合に
よって結合していない低分子液晶領域を分散させた構造
を形成する方法に関し、重合性液晶の領域と他の物質の
領域とを明瞭に分離させるように工夫したのものであ
る。
学素子の概略を示す。本発明は図3,4に示すように高
分子液晶が重合してなる複屈折高分子薄膜中に、重合に
よって結合していない低分子液晶領域を分散させた構造
を形成する方法に関し、重合性液晶の領域と他の物質の
領域とを明瞭に分離させるように工夫したのものであ
る。
【0014】図3に示した方法では、重合性液晶Aから
なる複屈折性媒体31に非重合性液晶Bからなる液晶滴
32がランダムに分散させることで重合性液晶の領域と
他の物質の領域とを明瞭に分離させるようにしている。
なお、図3に示すように、配向膜33とガラス板34と
の間に挿入した電極41,41で挟んで電界を加え、粒
体32である液滴中の非重合性液晶Bの配向方向を変化
させることにより、重合性液晶(UVキュア液晶)Aか
らなるフィルムである複屈折性媒体31の光学軸方向の
屈折率と比べ、粒体32としての液滴の屈折率を異なっ
たものとすることができる。この結果、複屈折性媒体3
1の光学軸方向の偏光成分を他の偏光成分と比べ強く散
乱できる光学素子40を実現できる。
なる複屈折性媒体31に非重合性液晶Bからなる液晶滴
32がランダムに分散させることで重合性液晶の領域と
他の物質の領域とを明瞭に分離させるようにしている。
なお、図3に示すように、配向膜33とガラス板34と
の間に挿入した電極41,41で挟んで電界を加え、粒
体32である液滴中の非重合性液晶Bの配向方向を変化
させることにより、重合性液晶(UVキュア液晶)Aか
らなるフィルムである複屈折性媒体31の光学軸方向の
屈折率と比べ、粒体32としての液滴の屈折率を異なっ
たものとすることができる。この結果、複屈折性媒体3
1の光学軸方向の偏光成分を他の偏光成分と比べ強く散
乱できる光学素子40を実現できる。
【0015】また、図4に示した方法では、複屈折性高
分子51中に液晶滴52が周期的に分散させることで重
合性液晶の領域と他の物質の領域とをホログラム様に周
期的に明瞭に分離させるようにしている。なお、図4に
おいて、53は配向膜、54はガラス板を各々図示す
る。
分子51中に液晶滴52が周期的に分散させることで重
合性液晶の領域と他の物質の領域とをホログラム様に周
期的に明瞭に分離させるようにしている。なお、図4に
おいて、53は配向膜、54はガラス板を各々図示す
る。
【0016】本発明の混合物は液晶相であるため、例え
ば図3に示すように、配向膜33等の配向制御性のある
物質で挟むことにより、全体の分子配向を制御できる。
この状態で重合性液晶Aの重合が進行すると、非重合性
液晶Bとの間の相溶性が低下し、非重合性液晶Aが分離
する。ここで、非重合性液晶Bは混合物や重合性の物質
と、相が異なるため互いに混じり合わず良好に分離した
状態となる。このまま、重合を継続することにより、良
好に分離した構造を形成できる。
ば図3に示すように、配向膜33等の配向制御性のある
物質で挟むことにより、全体の分子配向を制御できる。
この状態で重合性液晶Aの重合が進行すると、非重合性
液晶Bとの間の相溶性が低下し、非重合性液晶Aが分離
する。ここで、非重合性液晶Bは混合物や重合性の物質
と、相が異なるため互いに混じり合わず良好に分離した
状態となる。このまま、重合を継続することにより、良
好に分離した構造を形成できる。
【0017】ここで、上記良好に分離した構造とは、非
重合性液晶Bの領域に、未重合の重合性液晶や、重合し
た液晶からなる繊維が入り込まず、非重合液晶Bのみか
らなる独立領域が形成された状態をいう。
重合性液晶Bの領域に、未重合の重合性液晶や、重合し
た液晶からなる繊維が入り込まず、非重合液晶Bのみか
らなる独立領域が形成された状態をいう。
【0018】また、重合時に両者が別の相を示す温度領
域に置くことにより、重合によって析出した非重合性の
材料が重合した物質と相の違いにより、例えば水と油の
ように互いに分離しあうため、両者が明瞭に分離した素
子を作製できる。
域に置くことにより、重合によって析出した非重合性の
材料が重合した物質と相の違いにより、例えば水と油の
ように互いに分離しあうため、両者が明瞭に分離した素
子を作製できる。
【0019】ここで、非重合性の材料とは、例えばグリ
セリンのような液体または非重合性液晶等をいう。上記
非重合性液晶としては、例えば『5CB』(シアノ置換
ビフェニル類の液晶でアルキル鎖の炭素数が5 のものを
いう)や『8CB』(シアノ置換ビフェニル類の液晶で
アルキル鎖の炭素数が8のものをいう) のような非重合
性の液晶を挙げることができるが、本発明はこれに限定
されるものではない。
セリンのような液体または非重合性液晶等をいう。上記
非重合性液晶としては、例えば『5CB』(シアノ置換
ビフェニル類の液晶でアルキル鎖の炭素数が5 のものを
いう)や『8CB』(シアノ置換ビフェニル類の液晶で
アルキル鎖の炭素数が8のものをいう) のような非重合
性の液晶を挙げることができるが、本発明はこれに限定
されるものではない。
【0020】ここで、重合性を有する液晶と非重合性の
材料との混合物を、それぞれが異なった相を示しかつ混
合物が液晶相を示すような温度領域とは、非重合性液晶
の転移温度と重合性液晶の転移温度との間の温度領域を
いい、液晶によっても異なるが、例えば非重合物質が
『5CB』のような非重合性液晶であり、重合性液晶が
『UCL−002』である場合には、『5CB』の等方
性転移温度は約35℃、『UCL−002』の等方性転
移温度が50℃であるので、35〜50℃の間、特に4
0〜45℃で良好に作製できるが、この温度範囲は材料
の組み合わせにより変化するので、本発明は上記温度範
囲に何等限定されるものではない。
材料との混合物を、それぞれが異なった相を示しかつ混
合物が液晶相を示すような温度領域とは、非重合性液晶
の転移温度と重合性液晶の転移温度との間の温度領域を
いい、液晶によっても異なるが、例えば非重合物質が
『5CB』のような非重合性液晶であり、重合性液晶が
『UCL−002』である場合には、『5CB』の等方
性転移温度は約35℃、『UCL−002』の等方性転
移温度が50℃であるので、35〜50℃の間、特に4
0〜45℃で良好に作製できるが、この温度範囲は材料
の組み合わせにより変化するので、本発明は上記温度範
囲に何等限定されるものではない。
【0021】特に光重合を用いることにより、重合と作
製温度が独立に制御できるので、作製が容易にできる。
製温度が独立に制御できるので、作製が容易にできる。
【0022】特に干渉光を照射することにより偏光選択
性のあるホログラフィック高分子分散液晶光学素子を形
成できる。
性のあるホログラフィック高分子分散液晶光学素子を形
成できる。
【0023】非重合性材料が等方相を示す温度領域で重
合させることにより良好な分離が得られる。
合させることにより良好な分離が得られる。
【0024】特に、重合性液晶がネマチック相を示すと
共に、非重合性物質がスメクティック相を示す温度領域
で重合させることにより、良好な分離が得られる。非重
合性物質が固相を示す温度領域で重合させることにより
良好な分離が得られる。
共に、非重合性物質がスメクティック相を示す温度領域
で重合させることにより、良好な分離が得られる。非重
合性物質が固相を示す温度領域で重合させることにより
良好な分離が得られる。
【0025】なお、従来方法では、液晶中に淡い高分子
網を形成することしかできなかった。これに対し、本発
明方法では、物質の相の違いにより重合性物質領域と、
非重合性物質領域が混ざらなくなるので、高分子濃度を
高くしても、液晶と高分子が良好に分離した構造が実現
できる。
網を形成することしかできなかった。これに対し、本発
明方法では、物質の相の違いにより重合性物質領域と、
非重合性物質領域が混ざらなくなるので、高分子濃度を
高くしても、液晶と高分子が良好に分離した構造が実現
できる。
【0026】
【実施例】(実施例1)図1は本発明の素子の作製法を
示す概略図である。例えばポリイミドのような配向膜1
1を有し、ラビングされた2枚のガラス板12を平行に
向かい合わせた、アンチパラレルガラスセル中に、例え
ば、『UCL−002』(商品名:ロディック社製)の
様な液晶モノマーと5CBの様な液晶の混合物13と4
0℃で重合を開始するような熱重合開始剤を添加したも
のを挟む。すると、配向膜11の効果により混合物は一
様に配向する。
示す概略図である。例えばポリイミドのような配向膜1
1を有し、ラビングされた2枚のガラス板12を平行に
向かい合わせた、アンチパラレルガラスセル中に、例え
ば、『UCL−002』(商品名:ロディック社製)の
様な液晶モノマーと5CBの様な液晶の混合物13と4
0℃で重合を開始するような熱重合開始剤を添加したも
のを挟む。すると、配向膜11の効果により混合物は一
様に配向する。
【0027】ここで、アンチパラレル配向とは、ラビン
グ方向が反平行(アンチパラレル)である基板に挟むこ
とにより実現される配向状態であり、液晶分子と基板表
面とがなす傾斜角度が場所によらず一様であるため、欠
陥のない配向を得やすいことが知られている。
グ方向が反平行(アンチパラレル)である基板に挟むこ
とにより実現される配向状態であり、液晶分子と基板表
面とがなす傾斜角度が場所によらず一様であるため、欠
陥のない配向を得やすいことが知られている。
【0028】このセルを40℃に加熱すると、混合物1
3がネマティック液晶相のまま、重合性のある液晶モノ
マーの重合が開始される。重合が進行すると非重合性の
物質である5CBが析出するが、5CBは当該温度(4
0℃)で等方性液体相を示すため、混合物や重合した液
晶とは分離して液滴を構成する。
3がネマティック液晶相のまま、重合性のある液晶モノ
マーの重合が開始される。重合が進行すると非重合性の
物質である5CBが析出するが、5CBは当該温度(4
0℃)で等方性液体相を示すため、混合物や重合した液
晶とは分離して液滴を構成する。
【0029】さらに重合が進行すると、図2に示すよう
に重合性液晶Aにより得られた複屈折性媒体であるフィ
ルム31中に他の物質である非重合性液晶Bからなる粒
体32である液滴が分散した光学素子が実現できる。分
散した粒体(液滴)32が等方相となるような温度で使
用することにより、偏光依存性のある散乱板が実現でき
る。
に重合性液晶Aにより得られた複屈折性媒体であるフィ
ルム31中に他の物質である非重合性液晶Bからなる粒
体32である液滴が分散した光学素子が実現できる。分
散した粒体(液滴)32が等方相となるような温度で使
用することにより、偏光依存性のある散乱板が実現でき
る。
【0030】一般に光は透明物体に入射すると、その電
界によって振動双極子を誘起するが、一様な複屈折性媒
体中では双極子は一様に誘起されるため、個々の双極子
による散乱は発生しない。ここで、分散した粒体32で
ある液滴の屈折率が複屈折性媒体の常屈折率と等しい
と、液滴と媒体とで光学軸方向の屈折率差が生じる。液
滴の部分だけ光学軸方向の振動双極子の大きさが異なる
ことになる。相対的に見れば粒体32である液滴の部分
にのみ、光学軸方向の偏光に対してのみ散乱断面積を有
する振動双極子が存在することと等価であり、光学軸方
向の偏光を選択的に散乱する散乱板が実現できる。
界によって振動双極子を誘起するが、一様な複屈折性媒
体中では双極子は一様に誘起されるため、個々の双極子
による散乱は発生しない。ここで、分散した粒体32で
ある液滴の屈折率が複屈折性媒体の常屈折率と等しい
と、液滴と媒体とで光学軸方向の屈折率差が生じる。液
滴の部分だけ光学軸方向の振動双極子の大きさが異なる
ことになる。相対的に見れば粒体32である液滴の部分
にのみ、光学軸方向の偏光に対してのみ散乱断面積を有
する振動双極子が存在することと等価であり、光学軸方
向の偏光を選択的に散乱する散乱板が実現できる。
【0031】本発明の作製による光学素子によれば、分
散した粒体32である液滴が液晶相となるような温度で
使用することにより、高速、低閾値、電圧、光散乱能の
リバースモード高分子分散液晶が実現できる。すなわ
ち、図3に示すように、透明状態のものが電極41,4
1に電圧をかけると散乱状態となる。なお、本発明の混
合物の混合比は1:1には何等限定されるものではな
い。
散した粒体32である液滴が液晶相となるような温度で
使用することにより、高速、低閾値、電圧、光散乱能の
リバースモード高分子分散液晶が実現できる。すなわ
ち、図3に示すように、透明状態のものが電極41,4
1に電圧をかけると散乱状態となる。なお、本発明の混
合物の混合比は1:1には何等限定されるものではな
い。
【0032】(実施例2)実施例1と同様に、例えばラ
ビンクされたポリイミドのような配向膜をつけたガラス
板2枚を平行に向かい合わせた、アンチパラレルガラス
セル中に、例えば、『UCL−001』(商品名:ロデ
ィック社製)の様な液晶モノマーと5CBの様な液晶の
混合物13を挟む。すると、配向膜11の効果により混
合物は一様に配向する。
ビンクされたポリイミドのような配向膜をつけたガラス
板2枚を平行に向かい合わせた、アンチパラレルガラス
セル中に、例えば、『UCL−001』(商品名:ロデ
ィック社製)の様な液晶モノマーと5CBの様な液晶の
混合物13を挟む。すると、配向膜11の効果により混
合物は一様に配向する。
【0033】このセルを40℃に加熱し、紫外光を照射
すると、混合物13がネマティック液晶相のまま液晶モ
ノマーの重合が開始される。重合が進行すると非重合性
の物質である5CBが析出するが、5CBは当該温度で
等方性液体相を示すため、混合物や重合した液晶とは分
離して液滴を構成する。
すると、混合物13がネマティック液晶相のまま液晶モ
ノマーの重合が開始される。重合が進行すると非重合性
の物質である5CBが析出するが、5CBは当該温度で
等方性液体相を示すため、混合物や重合した液晶とは分
離して液滴を構成する。
【0034】さらに重合が進行すると、図2に示すよう
に複屈折性のフィルム中に他の物質からなる液滴が分散
した光学素子が実現できる。分散した液滴が等方相とな
るような温度で使用することにより、偏光依存性のある
散乱板が実現できる。分散した液滴が液晶相となるよう
な温度で使用することにより、高速、低閾値電圧、光散
乱能のリバースモード高分子分散液晶が実現できる。
に複屈折性のフィルム中に他の物質からなる液滴が分散
した光学素子が実現できる。分散した液滴が等方相とな
るような温度で使用することにより、偏光依存性のある
散乱板が実現できる。分散した液滴が液晶相となるよう
な温度で使用することにより、高速、低閾値電圧、光散
乱能のリバースモード高分子分散液晶が実現できる。
【0035】(実施例3)実施例1と同様に、例えばラ
ビンクされたポリイミドのような配向膜をつけたガラス
板2枚を平行に向かい合わせた、アンチパラレルガラス
セル中に、例えば、『UCL−001』(商品名:ロデ
ィック社製)の様な液晶モノマーと5CBの様な液晶の
混合物を挟む。すると、配向膜の効果により混合物は一
様に配向する。
ビンクされたポリイミドのような配向膜をつけたガラス
板2枚を平行に向かい合わせた、アンチパラレルガラス
セル中に、例えば、『UCL−001』(商品名:ロデ
ィック社製)の様な液晶モノマーと5CBの様な液晶の
混合物を挟む。すると、配向膜の効果により混合物は一
様に配向する。
【0036】このセルを40℃に加熱し、アルゴンイオ
ンレーザーの紫外発振光(351nm)の干渉縞を照射
すると、混合物がネマティック液晶相のまま干渉縞の腹
の部分で液晶モノマーの重合が開始される。重合が進行
すると非重合性の物質である5CBが析出するが、5C
Bは当該温度で等方性液体相を示すため、混合物や重合
した液晶とは分離して干渉縞の節の部分に液滴を構成す
る。
ンレーザーの紫外発振光(351nm)の干渉縞を照射
すると、混合物がネマティック液晶相のまま干渉縞の腹
の部分で液晶モノマーの重合が開始される。重合が進行
すると非重合性の物質である5CBが析出するが、5C
Bは当該温度で等方性液体相を示すため、混合物や重合
した液晶とは分離して干渉縞の節の部分に液滴を構成す
る。
【0037】さらに重合が進行すると、図4に示すよう
に複屈折性のフィルム中に他の物質からなる液滴がホロ
グラム様に周期的に分散した光学素子が実現できる。分
散した液滴が等方相となるような温度で使用することに
より、偏光依存性のあるホログラムが実現できる。分散
した液滴が液晶相となるような温度で使用することによ
り、高速、低閾値電圧、高回折効率のリバースモードホ
ログラフィック高分子分散液晶が実現できる。
に複屈折性のフィルム中に他の物質からなる液滴がホロ
グラム様に周期的に分散した光学素子が実現できる。分
散した液滴が等方相となるような温度で使用することに
より、偏光依存性のあるホログラムが実現できる。分散
した液滴が液晶相となるような温度で使用することによ
り、高速、低閾値電圧、高回折効率のリバースモードホ
ログラフィック高分子分散液晶が実現できる。
【0038】(実施例4)実施例1と同様に、例えばラ
ビンクされたポリイミドのような配向膜をつけたガラス
板2枚を平行に向かい合わせた、アンチパラレルガラス
セル中に、例えば、『UCL−001』(商品名:ロデ
ィック社製)の様な液晶モノマーと8CBの様な液晶の
混合物を挟む。すると、配向膜の効果により混合物は一
様に配向する。
ビンクされたポリイミドのような配向膜をつけたガラス
板2枚を平行に向かい合わせた、アンチパラレルガラス
セル中に、例えば、『UCL−001』(商品名:ロデ
ィック社製)の様な液晶モノマーと8CBの様な液晶の
混合物を挟む。すると、配向膜の効果により混合物は一
様に配向する。
【0039】このセルを室温状態に置き、紫外光を照射
すると、混合物がネマティック液晶相のまま液晶モノマ
ーの重合が開始される。重合が進行すると非重合性の物
質である8CBが析出するが、8CBは当該温度(室
温)でスメクティック相を示すため、混合物や重合した
液晶とは分離して液滴を構成する。
すると、混合物がネマティック液晶相のまま液晶モノマ
ーの重合が開始される。重合が進行すると非重合性の物
質である8CBが析出するが、8CBは当該温度(室
温)でスメクティック相を示すため、混合物や重合した
液晶とは分離して液滴を構成する。
【0040】さらに重合が進行すると、図2に示すよう
に複屈折性のフィルム中に他の物質からなる液滴が分散
した光学素子が実現できる。分散した液滴が等方相とな
るような温度で使用することにより、偏光依存性のある
散乱板が実現できる。分散した液滴がネマティック液晶
相となるような温度で使用することにより、高速、低閾
値電圧、光散乱能のリバースモード高分子分散液晶が実
現できる。分散した液滴がスメクティック液晶相となる
ような温度で使用することにより、高速、低閾値電圧、
光散乱能のリバースモードメモリー性高分子分散液晶が
実現できる。
に複屈折性のフィルム中に他の物質からなる液滴が分散
した光学素子が実現できる。分散した液滴が等方相とな
るような温度で使用することにより、偏光依存性のある
散乱板が実現できる。分散した液滴がネマティック液晶
相となるような温度で使用することにより、高速、低閾
値電圧、光散乱能のリバースモード高分子分散液晶が実
現できる。分散した液滴がスメクティック液晶相となる
ような温度で使用することにより、高速、低閾値電圧、
光散乱能のリバースモードメモリー性高分子分散液晶が
実現できる。
【0041】(実施例5)実施例1と同様に、例えばラ
ビンクされたポリイミドのような配向膜をつけたガラス
板2枚を平行に向かい合わせた、アンチパラレルガラス
セル中に、例えば、『UCL−001』(商品名:ロデ
ィック社製)の様な液晶モノマーと5CBの様な液晶の
混合物を挟む。すると、配向膜の効果により混合物は一
様に配向する。
ビンクされたポリイミドのような配向膜をつけたガラス
板2枚を平行に向かい合わせた、アンチパラレルガラス
セル中に、例えば、『UCL−001』(商品名:ロデ
ィック社製)の様な液晶モノマーと5CBの様な液晶の
混合物を挟む。すると、配向膜の効果により混合物は一
様に配向する。
【0042】このセルを0度程度に冷却し、紫外光を照
射すると、混合物がネマティック液晶相のまま液晶モノ
マーの重合が開始される。重合が進行すると非重合性の
物質である5CBが析出するが、5CBは当該温度で固
相を示すため、混合物や重合した液晶とは分離して液滴
を構成する。
射すると、混合物がネマティック液晶相のまま液晶モノ
マーの重合が開始される。重合が進行すると非重合性の
物質である5CBが析出するが、5CBは当該温度で固
相を示すため、混合物や重合した液晶とは分離して液滴
を構成する。
【0043】さらに重合が進行すると、図2に示すよう
に複屈折性のフィルム中に他の物質からなる液滴が分散
した光学素子が実現できる。分散した液滴が等方相とな
るような温度で使用することにより、偏光依存性のある
散乱板が実現できる。分散した液滴がネマティック液晶
相となるような温度で使用することにより、高速、低閾
値電圧、光散乱能のリバースモード高分子分散液晶が実
現できる。
に複屈折性のフィルム中に他の物質からなる液滴が分散
した光学素子が実現できる。分散した液滴が等方相とな
るような温度で使用することにより、偏光依存性のある
散乱板が実現できる。分散した液滴がネマティック液晶
相となるような温度で使用することにより、高速、低閾
値電圧、光散乱能のリバースモード高分子分散液晶が実
現できる。
【0044】
【発明の効果】以上、実施例と共に説明したように、従
来方法のように、液晶中に淡い高分子網を形成すること
しかできなかったものが、本発明方法によれば、物質の
相の違いにより重合性物質領域と、非重合性物質領域が
混ざらなくなるので、高分子濃度を高くしても、液晶と
高分子が良好に分離した構造が実現できる。
来方法のように、液晶中に淡い高分子網を形成すること
しかできなかったものが、本発明方法によれば、物質の
相の違いにより重合性物質領域と、非重合性物質領域が
混ざらなくなるので、高分子濃度を高くしても、液晶と
高分子が良好に分離した構造が実現できる。
【0045】また、重合時に両者が別の相を示す温度領
域に置くことにより、重合によって析出した非重合性の
材料が重合した物質と相の違いにより、例えば水と油の
ように互いに分離しあうため、両者が明瞭に分離した素
子を作製できる。
域に置くことにより、重合によって析出した非重合性の
材料が重合した物質と相の違いにより、例えば水と油の
ように互いに分離しあうため、両者が明瞭に分離した素
子を作製できる。
【0046】特に光重合を用いることにより、重合と作
製温度が独立に制御できるので、作製が容易にできる。
製温度が独立に制御できるので、作製が容易にできる。
【0047】特に干渉光を照射することにより偏光選択
性のあるホログラフィック高分子分散液晶光学素子を形
成できる。
性のあるホログラフィック高分子分散液晶光学素子を形
成できる。
【0048】非重合性材料が等方相を示す温度領域で重
合させることにより良好な分離が得られる。
合させることにより良好な分離が得られる。
【0049】特に、重合性液晶がネマチック相を示すと
共に、非重合性物質がスメクティック相を示す温度領域
で重合させることにより、良好な分離が得られる。非重
合性物質が固相を示す温度領域で重合させることにより
良好な分離が得られる。
共に、非重合性物質がスメクティック相を示す温度領域
で重合させることにより、良好な分離が得られる。非重
合性物質が固相を示す温度領域で重合させることにより
良好な分離が得られる。
【図1】作製方法を示す概略図。
【図2】良好に分離した構造を示す説明図。
【図3】光素子の概略図。
【図4】光素子の概略図。
11 配向膜 12 ガラス板 13 混合物 31 複屈折性媒体 32 粒体 40 光学素子 41 電極 51 複屈折性高分子 52 液晶滴 53 配向膜 54 ガラス板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上平 員丈 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 Fターム(参考) 2H042 BA08 BA15 BA21 2H049 BA02 BA25 BB61 2H088 GA02 GA04 MA10 MA20
Claims (7)
- 【請求項1】 重合性の液晶と非重合性の材料との混合
物を、それぞれが異なった相を示しかつ混合物が液晶相
を示すような温度領域で重合させることを特徴とする光
学素子作製法。 - 【請求項2】 請求項1において、 重合性の液晶が、光重合性を有する液晶であり、上記混
合物が液晶相を示すような温度領域において光照射する
ことを特徴とする光学素子作製法。 - 【請求項3】 請求項2の素子において、 光照射する光が干渉光であることを特徴とする光学素子
作製法。 - 【請求項4】 請求項1,2,3において、 非重合性の材料が等方性液体相を示すような温度領域で
混合物重合させることを特徴とする光学素子作製法。 - 【請求項5】 請求項1,2,3において、 重合性の液晶がネマティック液晶相を示し、非重合性の
材料がスメクティック相を示すような温度領域で混合物
重合させることを特徴とする光学素子作製法。 - 【請求項6】 請求項1,2,3において、 重合性の液晶がネマティック液晶相を示し、非重合性の
材料が固相を示すような温度領域で混合物重合させるこ
とを特徴とする光学素子作製法。 - 【請求項7】 請求項1〜6において、 非重合性の材料が液晶又は流体であることを特徴とする
光学素子作製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10241223A JP2000075325A (ja) | 1998-08-27 | 1998-08-27 | 光学素子作製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10241223A JP2000075325A (ja) | 1998-08-27 | 1998-08-27 | 光学素子作製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000075325A true JP2000075325A (ja) | 2000-03-14 |
Family
ID=17071041
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10241223A Pending JP2000075325A (ja) | 1998-08-27 | 1998-08-27 | 光学素子作製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000075325A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021065377A1 (ja) * | 2019-09-30 | 2021-04-08 | 日本ゼオン株式会社 | 光学異方性複層物及び製造方法 |
-
1998
- 1998-08-27 JP JP10241223A patent/JP2000075325A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021065377A1 (ja) * | 2019-09-30 | 2021-04-08 | 日本ゼオン株式会社 | 光学異方性複層物及び製造方法 |
CN114424114A (zh) * | 2019-09-30 | 2022-04-29 | 日本瑞翁株式会社 | 光学各向异性多层体及制造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20031111 |