JP2000074201A - 車両の走行制御方法 - Google Patents

車両の走行制御方法

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JP2000074201A
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徹朗 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の走行路面勾配を正確に推定して適切な
車両の走行制御(変速制御)を行う。 【解決手段】 エンジンの燃料消費量を検出してこの燃
料消費量からエンジンの出力トルクを求め、自動変速機
の変速比を検出するとともにこの検出変速比およびエン
ジン出力トルクに基づいて前記駆動輪の駆動トルクを求
め、車両の走行速度と駆動トルクとに基づいて車両が走
行する路面勾配を求め、このように検出した路面勾配と
走行速度に基づいて走行抵抗を求める。そして、運転者
の加速意志を示す指標を検出し、上記のように求めた走
行抵抗の下でエンジンの出力トルクを用いて運転者の加
速意志を示す指標に対応する加速度が得られるように自
動変速機の変速制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの出力を
自動変速機(特に、無段変速機構を有した自動変速機
等)を用いて変速して駆動輪に伝達して走行駆動を行う
ようになった車両において、この車両の走行路面勾配を
推定するとともにこの推定勾配を用いて車両の走行制御
を行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動変速機、特に無段変速機構を有する
自動変速機の変速制御は、エンジンの吸気負圧とエンジ
ン回転速度とに基づいてエンジントルクを求め、このエ
ンジントルクと車速とから走行状態を求め、この走行状
態の下で運転者の加速意志を示す指標(例えば、エンジ
ンスロットル開度や、アクセルペダル踏み込み量等)に
対応した目標エンジン回転数が得られるように変速比の
設定が行われるのが一般的である。また、無段変速機と
して、金属Vベルトを用いた変速機が良く知られている
が、この無段変速機においては、駆動および従動プーリ
における一方のプーリ側圧をベルトのスリップが生じな
い程度に設定し、他方のプーリ側圧を所望の変速比が得
られるように設定する制御が一般的に行われている。こ
のような制御を行うものとしては、例えば、特開昭60
−256662号公報に開示の制御装置があり、この制
御装置は特にエンジンのリーンバーン運転での変速制御
を特徴としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように自動変速
機、特に無段変速機の変速制御においては、エンジン出
力すなわちエンジントルクおよび回転を正確に求めるこ
とが必要であるが、従来のようにエンジンの吸気負圧と
エンジン回転に基づいてエンジントルクを算出するので
はその算出精度があまり良くないという問題がある。例
えば、エンジンの燃費向上を目的としてリーンバーン
(希薄燃焼)運転を行うような場合に、吸気負圧とエン
ジン回転に基づいて算出されたエンジントルクは実際の
エンジントルクより大きくなる。
【0004】このような不正確な算出エンジントルクに
基づいてプーリ側圧制御や変速制御を行うと、かえって
燃費が悪化するという問題がある。また、車両が勾配路
面を走行しているときにはこの勾配に伴う走行抵抗を勘
案して変速制御等を行う必要があるが、一般的に勾配推
定はエンジントルクを算出して行うことが多く、このよ
うに算出エンジントルクが不正確であると、正確な勾配
推定制御ができず、運転性能(ドライバビリティ)が悪
化するという問題もある。
【0005】なお、勾配に伴う走行抵抗を勘案した変速
制御は、勾配毎に異なる変速マップを設定しておき、実
際の走行路面勾配に対応する変速マップを用いて変速制
御を行うことにより対応している。このような変速制御
を用いる場合に、自動変速機(ギヤ式の有段変速機)で
は、車速とスロットル開度に応じて変速段を設定してい
るため、変速マップが変更されてもこれに伴って変速段
が変更されないかぎり、車速とスロットル開度が同じで
あればエンジン回転は変動しない。
【0006】しかしながら、無段変速機では車速とスロ
ットル開度に対応した目標エンジン回転数を設定した変
速マップが用いられるため、変速マップが変更されると
車速とスロットルに対応した目標エンジン回転数が変化
するため、車速とスロットル開度が同一でも変速制御が
なされて目標エンジン回転数が変化する。このため、例
えば、走行中に、走行路面勾配が登坂路側に大きく変化
する場合、この勾配変化に対応して変速マップが変更さ
れ、車速とアクセル開度が変化しなくても目標エンジン
回転は高くなり、エンジン回転が高くなる変速制御とな
る。このため、上記のように勾配推定が不正確である
と、エンジン回転が不必要に高くなることがあり、燃費
が悪化することがあるという問題がある。特に、リーン
バーン運転のときには高スロットル開度で低いエンジン
回転数で走行することが求められるが、勾配推定が不正
確であると高スロットル開度でエンジン回転が上昇し、
勾配推定を行わない場合に比べ、却って燃費が低下する
という問題が生じるおそれがある。
【0007】本発明はこのような問題に鑑みたもので、
車両の走行路面勾配を正確に推定するとともにこのよう
に推定された路面勾配に基づいて適切な車両の走行制御
(変速制御)を行う方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的達成のた
め、本発明に係る走行制御方法においては、エンジンの
出力を自動変速機により変速して駆動輪に伝達して走行
するようになった車両において、まずエンジンの燃料消
費量(例えば、実施形態における燃料噴射量)を検出し
てこの燃料消費量からエンジンの出力トルクを求め、自
動変速機の変速比を検出するとともにこの検出変速比お
よびエンジン出力トルクに基づいて駆動輪の駆動トルク
を求め、次に、車両の走行速度と駆動トルクとに基づい
て車両が走行する路面勾配を求める。そして、運転者の
加速意志を示す指標(例えば、エンジンスロットル開度
や、アクセルペダル踏み込み量等)と、このようにして
求めた路面勾配とに基づいて目標エンジン回転数を設定
し、エンジンの回転数が目標エンジン回転数となるよう
に自動変速機の変速制御を行う。なお、無段変速機から
なる自動変速機を搭載した車両において、この走行制御
方法を適用するのが好ましい。
【0009】このような本発明に係る方法においては、
エンジンの燃料消費量からエンジン出力トルクを算出し
ているため、燃焼状態の如何(例えば、通常燃焼である
か、希薄燃焼であるか)に拘わらず常に実際のエンジン
出力トルクを正確に求めることができ、このような正確
なエンジン出力を用いれば、車両の走行路面勾配も正確
に推定することが可能である。さらに、このように正確
に推定された走行路面勾配を用いれば、最適な変速制御
が可能であり、良好な運転特性(ドライバビリティ)を
確保することができる。
【0010】特に、無段変速機の変速制御を走行路面勾
配毎に異なる変速マップを用いて行うような場合に、正
確な勾配推定に基づいて常に最適な変速マップの選択が
可能となり、エンジンの回転数が過度に高くなって燃費
が悪化するようなおそれが無くなる。
【0011】また、エンジンの燃料消費量に基づいて一
義的にエンジン出力トルクを正確に算出できるため、従
来のようにエンジン吸気負圧とエンジン回転からエンジ
ン出力トルクを推定する方法に比べて、エンジン出力ト
ルクの演算処理プログラムが簡単になるという利点もあ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態について説明する。図1および図2に本
発明に係る変速制御方法による変速制御が行われるベル
ト式無段変速機の構成を示している。このベルト式無段
変速機CVTは、入力軸1とカウンター軸2との間に配
設された金属Vベルト機構10と、入力軸1と駆動側可
動プーリ11との間に配設された遊星歯車式前後進切換
機構20と、カウンター軸2と出力部材(ディファレン
シャル機構8など)との間に配設されたメインクラッチ
5とから構成される。なお、本無段変速機CVTは車両
用として用いられ、入力軸1はカップリング機構CPを
介してエンジンENGの出力軸に繋がり、ディファレン
シャル機構8に伝達された動力は左右の駆動輪に伝達さ
れる。
【0013】金属Vベルト機構10は、入力軸1上に配
設された駆動側プーリ11と、カウンター軸2上に配設
された従動側プーリ16と、両プーリ11,16間に巻
き掛けられた金属Vベルト15とからなる。
【0014】駆動側プーリ11は、入力軸1上に回転自
在に配設された固定プーリ半体12と、この固定プーリ
半体12に対して軸方向に相対移動可能な可動プーリ半
体13とからなる。可動プーリ半体13の側方には、固
定プーリ半体12に結合されたシリンダ壁12aにより
囲まれて駆動側シリンダ室14が形成されており、駆動
側シリンダ室14内に供給される油圧Pdrにより、可動
プーリ半体13を軸方向に移動させる側圧、すなわち、
駆動側プーリの軸推力Qdrが発生される。
【0015】従動側プーリ16は、カウンター軸2に固
設された固定プーリ半体17と、この固定プーリ半体1
7に対して軸方向に相対移動可能な可動プーリ半体18
とからなる。可動プーリ半体18の側方には、固定プー
リ半体17に結合されたシリンダ壁17aにより囲まれ
て従動側シリンダ室19が形成されており、従動側シリ
ンダ室19内に供給される油圧Pdnにより、可動プーリ
半体18を軸方向に移動させる側圧、すなわち、従動側
プーリの軸推力Qdnが発生される。
【0016】このため、上記両シリンダ室14,19へ
の供給油圧Pdr,Pdnを適宜制御することにより、ベル
ト15の滑りを発生することのない適切なプーリ側圧を
設定するとともに両プーリ11,16のプーリ幅を変化
させることができ、これにより、Vベルト15の巻掛け
半径を変化させて変速比iを無段階に変化させることが
できる。
【0017】遊星歯車式前後進切換機構20はダブルピ
ニオンタイプのプラネタリギヤ列を有し、そのサンギヤ
21は入力軸1に結合され、キャリア22は固定プーリ
半体12に結合され、リングギヤ23は後進ブレーキ2
7により固定保持可能である。また、サンギヤ21とリ
ングギヤ23とを連結可能な前進クラッチ25を有し、
この前進クラッチ25が係合されると全ギヤ21,2
2,23が入力軸1と一体に回転し、駆動側プーリ11
は入力軸1と同方向(前進方向)に駆動される。一方、
後進ブレーキ27が係合されると、リングギヤ23が固
定保持されるため、キャリア22はサンギヤ21とは逆
の方向に駆動され、駆動側プーリ11は入力軸1とは逆
方向(後進方向)に駆動される。
【0018】メインクラッチ5は、カウンター軸2と出
力側部材との間の動力伝達を制御するクラッチであり、
係合時には両者間での動力伝達が可能となるとともに、
係合力を制御することにより入力側と出力側との間のト
ルクの伝達容量(トルク容量)も制御できる。このた
め、メインクラッチ5が係合の時には、金属Vベルト機
構10により変速されたエンジン出力がギヤ6a,6
b,7a,7bを介してディファレンシャル機構8に伝
達され、このディファレンシャル機構8により左右の車
輪(図示せず)に分割されて伝達される。また、メイン
クラッチ5が解放されたときには、この動力伝達が行え
ず、変速機は中立状態となる。
【0019】変速制御装置は、駆動側および従動側シリ
ンダ室14,19の供給油圧Pdr,Pdnを制御して駆動
側および従動側プーリの軸推力Qdr,Qdnを制御し、ベ
ルトスリップを発生させることなく必要最小限の軸推力
を設定しつつ、適切な変速制御を行わせるものであり、
その制御に本発明に係る方法を用いており、その内容に
ついて、以下に詳しく説明する。
【0020】この変速制御は、種々の運転条件を検出
し、この検出運転条件に基づいて行われるが、この制御
内容を図3に示している。この変速制御においては、ま
ずエンジン出力トルクETQNTを算出する(ステップS
1)が、この算出方法を図4に示している。ここでは、
最初にエンジンの燃料噴射量Toutを算出する(ステッ
プS11)が、この算出は次のようなステップを踏んで
行われる。まず、運転者によるアクセルペダルの踏み込
み量もしくはエンジンスロットル開度(運転者の加速意
志を示す指標)に基づいて各エンジンシリンダに要求さ
れる燃料量を求める。但し、このとき、エンジンの燃焼
状態(通常燃焼での運転か、希薄燃焼での運転か)、エ
ンジン冷却水温、吸気温度、大気圧等に応じて、要求燃
料量は変動するため、これらに対応する補正を行って要
求燃料量が算出される。このようにして算出した要求燃
料量を、インジェクターから噴射した燃料の中で直接シ
リンダに供給する割合、壁面に付着する燃料の割合、壁
面付着燃料の中で次回の吸入時にシリンダに供給される
割合等に基づいて、種々の補正を行って上記燃料噴射量
Toutを算出する。
【0021】ここで、エンジンの燃料噴射量Toutに対
して出力されるエンジン基本トルクETQGRは、図5に示
すように燃料噴射量Toutに対して一義的に決まる。こ
のため、上記のようにしてエンジンの燃料噴射量Tout
が算出できると、図5の関係からエンジン基本トルクE
TQGRが求まる(ステップS12)。但し、このエンジン
基本トルクETQGRはエンジン内部での機械的なロスや、
オルタネータ、エアコンディショナー等のような補機駆
動ロスが含まれていないため、これらを補正する処理を
行って、実際にエンジン出力軸から得られるエンジン出
力トルクETQNT(ネットトルク)を算出する(ステップ
S13)。
【0022】以上のようにして、ステップS1において
エンジン出力トルクETQNTが求まると、次にステップS
2に進み、このエンジン出力トルクETQNTが車輪に伝達
されて得られる車輪の駆動力FWLを算出する。この算出
方法を図6に示しており、まず、変速機の作動制御用に
用いられる油圧を得るためのオイルポンプの駆動負荷を
前記エンジン出力トルクETQNTから取り除く補正を行う
(ステップS21)。この補正後のトルクが無段変速機
CVT、終減速機8、ドライブシャフト等を介して車輪
に伝達されるため、まず、これら動力伝達系における伝
達効率に基づく補正を行う(ステップS22)。そし
て、無段変速機CVTの変速比iを検出し、この変速比
iおよび終減速機の減速比、すなわち、動力伝達系の減
速比(レシオ)を用いて換算して駆動輪の駆動トルクを
算出し、さらに、駆動輪の径に基づいて駆動輪の駆動力
FWLを算出する(ステップS23)。
【0023】次に、このようにして算出された駆動輪の
駆動力FWLに基づいて車両が現在走行している路面勾配
を推定する(ステップS3)。この推定方法を図7に示
しており、最初に車両の走行抵抗RVHを算出する(ステ
ップS31)。走行抵抗RVHは、車輪の転がり抵抗RRD
と、空気抵抗RARと、加速抵抗RACと、イナーシャ抵抗
RINとの合計として算出できる。なお、転がり抵抗RRD
および空気抵抗RARは車速に対応するため車速Vを検出
して求めることができる。一方、加速抵抗RACおよびイ
ナーシャ抵抗RINは、車両が加速されるときにそれぞれ
発生する車両側の抵抗および動力伝達系の慣性抵抗であ
り、車両の実際の加速度GAC(すなわち、車速Vの変化
率)を検出して求めることができる。
【0024】以上のようにして駆動力FWLと走行抵抗R
VHが求まると、両者の差(FWL−RVH)が車両を加速す
る力として作用するため、車両が平坦路を走行している
と仮定した場合の理論加速度GTHが算出できる(ステッ
プS32)。そして、この理論加速度GTHと実際の加速
度GACとを比較すれば、現在の車両が走行している路面
勾配SLRDを算出することができる(ステップS3
3)。
【0025】一方、制御システム内には、予め勾配に応
じて変速制御用の目標エンジン回転数マップが複数用意
されている。このような複数のマップの一つを図9に示
しており、この図から分かるように、横軸に車速Vを表
し、縦軸に目標エンジン回転数Neoを表すグラフに、エ
ンジンスロットル開度θTH毎に所望の目標エンジン回転
数を示す線を示している。このため、現在の車速Vと現
在のエンジンスロットル開度θTHとを検出すれば、これ
に対応する目標エンジン回転数Neoを求めることができ
る。なお、図9は、路面勾配が軽度の登坂路の場合の所
望の目標エンジン回転数を得るためのマップであり、本
システムにおいては、これ以外に、中程度の登坂路、重
度の登坂路、軽度の降坂路、中程度の降坂路、重度の降
坂路についてそれぞれ、路面勾配に応じて所望の目標エ
ンジン回転数が設定されたマップを有している。
【0026】このため、ステップS3において路面勾配
SLRDが推定されると、このマップを用いた目標エンジ
ン回転数Neoの検索が行われる(ステップS4)。この
内容を図8に示しており、まず、ステップS3において
推定された路面勾配SLRDに対応するマップを選択し
(ステップS41)、現在のエンジンスロットル開度θ
THおよび車速Vを検出し(ステップS42)、このエン
ジンスロットル開度θTHおよび車速Vに対応する目標エ
ンジン回転数Neoを選択したマップから読み取る(ステ
ップS43)。
【0027】このようにして目標エンジン回転数Neoが
求まると、現在のエンジン回転数Neaを目標エンジン回
転数Noeに一致させるように無段変速機CVTの変速制
御が行われる。具体的には、無段変速機CVTの駆動側
および従動側シリンダ室14,19の供給油圧(プーリ
側圧)PdrおよびPdnを制御してこの変速制御が行われ
る(ステップS5)。このプーリ側圧制御内容を図10
に示しており、まず、ステップS1において算出された
エンジン出力トルクETQNTと、無段変速機の変速比iと
から、このエンジン出力トルクETQNTをベルトの滑り無
しにスムーズに伝達するために要求されるプーリ必要側
圧Pnecを算出する(ステップS51)。さらに、目標
エンジン回転数Neoを得る変速制御を行うために必要な
変速用プーリ側圧Pshtを算出する(ステップS5
2)。この変速用プーリ側圧Pshtはプーリ必要側圧Pn
ecに対して設定されるもので、これにより変速速度が決
まる。
【0028】このようにしてプーリ必要側圧Pnecおよ
び変速用プーリ側圧Pshtが求まると、変速方向を勘案
してこれらを駆動側および従動側シリンダ室14,19
内のプーリ側圧がこのように求まった側圧となるよう
に、油圧バルブによるプーリ側圧制御が行われる。この
結果、所望の変速が行われる。
【0029】以上においては、金属Vベルト式の無段変
速機を用いた場合について説明したが、本発明は無段変
速機の形式に限定されるものではなく、さらに、多段の
変速段を有した自動変速機に適用することも可能であ
る。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
エンジンの燃料消費量からエンジン出力トルクを算出す
るため、燃焼状態の如何(例えば、通常燃焼であるか、
希薄燃焼であるか)に拘わらず常に実際のエンジン出力
トルクを正確に求めることができ、このような正確なエ
ンジン出力を用いて、車両の走行路面勾配を正確に推定
することができる。そして、このように正確に推定され
た走行路面勾配を用いれば、自動変速機の最適な変速制
御が可能であり、良好な運転特性(ドライバビリティ)
を確保することができる。なお、無段変速機の変速制御
を走行路面勾配毎に異なる変速マップを用いて行うよう
な場合に、正確な勾配推定に基づいて常に最適な変速マ
ップの選択が可能となり、エンジンの回転数が過度に高
くなって燃費が悪化するようなおそれが無くなる。ま
た、エンジンの燃料消費量に基づいて一義的にエンジン
出力トルクを正確に算出できるため、従来のようにエン
ジン吸気負圧とエンジン回転からエンジン出力トルクを
推定する方法に比べて、エンジン出力トルクの演算処理
プログラムが簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される無段変速機の構成を示す断
面図である。
【図2】この無段変速機の動力伝達系を示す概略図であ
る。
【図3】この無段変速機の変速制御内容を示すフローチ
ャートである。
【図4】この変速制御におけるエンジン出力トルク算出
内容を示すフローチャートである。
【図5】エンジンの燃料噴射量とエンジン出力トルクと
の関係を示すグラフである。
【図6】上記変速制御における駆動力算出内容を示すフ
ローチャートである。
【図7】上記変速制御における路面勾配推定内容を示す
フローチャートである。
【図8】この変速制御における目標エンジン回転数のマ
ップ検索内容を示すフローチャートである。
【図9】目標エンジン回転数と、車速と、エンジンスロ
ットル開度との関係を示すグラフである。
【図10】上記変速制御におけるプーリ側圧制御内容を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
CVT 無段変速機 ENG エンジン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 59:44 59:66 59:70 (72)発明者 黒田 恵隆 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 北島 真一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 山口 徹朗 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 江口 高弘 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3D041 AA26 AA31 AA51 AB01 AC11 AC20 AD02 AD04 AD09 AD10 AD31 AD47 AE03 AE31 AE36 AF09 3G093 AA06 BA15 BA19 DA06 DA08 DB11 EA02 EB03 EC01 FA07 FB01 FB02 3J052 AA04 AA14 BA01 CA21 GC13 GC23 GC36 GC44 GC46 GC72 GD05 GD11 HA01 HA11 LA01

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの出力を自動変速機により変速
    して駆動輪に伝達して走行する車両において、 前記エンジンの燃料消費量を検出し、この燃料消費量か
    ら前記エンジンの出力トルクを求め、 前記自動変速機の変速比を検出し、この検出変速比と前
    記エンジンの出力トルクとに基づいて前記駆動輪の駆動
    トルクを求め、 前記車両の走行速度を検出し、この検出走行速度と前記
    駆動トルクとに基づいて前記車両が走行する路面勾配を
    求め、 運転者の加速意志を示す指標および前記路面勾配に基づ
    いて目標エンジン回転数を設定し、 前記エンジンの回転数が前記目標エンジン回転数となる
    ように前記自動変速機の変速制御を行うことを特徴とす
    る車両の走行制御方法。
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Cited By (4)

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