JP2000073240A - 紡機における尻糸処理方法及び尻糸切断装置 - Google Patents

紡機における尻糸処理方法及び尻糸切断装置

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JP2000073240A
JP2000073240A JP10241710A JP24171098A JP2000073240A JP 2000073240 A JP2000073240 A JP 2000073240A JP 10241710 A JP10241710 A JP 10241710A JP 24171098 A JP24171098 A JP 24171098A JP 2000073240 A JP2000073240 A JP 2000073240A
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Japan
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cutter
unit
bobbin
spindle
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JP10241710A
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Tatsumi Fukuda
建美 福田
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Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 糸強度又は伸度の大きな糸であっても、尻糸
巻部から管糸に直接連なる糸を、スピンドル駆動機構を
複雑化することなく、適切な位置で切断する。 【解決手段】 スピンドル3の下部に設けられた尻糸巻
部23の上方に、尻糸巻部23からスピンドル3上のボビン
(満ボビンF)に直接連なる糸(尻糸)を受け入れ得る
複数の凹部と、切断刃25とを有するカッタユニット21が
各スピンドル3に相対回転可能に支持される。尻糸を切
断するときは、各ボビンの回転が規制された状態で、カ
ッタ駆動ユニット34が作動される。カッタ駆動ユニット
34はラック35が歯車26と噛合する状態で作動され、カッ
タユニット21がスピンドル3の巻き取り運転時の回転方
向と逆方向に回転される。そして、尻糸巻部23から凹部
を経てボビンに連なる糸が切断刃25の作用によって切断
される。糸の切断後、カッタ駆動ユニット34はカッタユ
ニット21と係合不能な待機位置に保持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスピンドル下部に尻
糸巻部が設けられたリング精紡機、リング撚糸機等の紡
機における尻糸処理方法及び尻糸切断装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】リング精紡機、リング撚糸機等の紡機に
おいては満管時に管替作業を自動的に行うため、管替後
の再起動時に糸を空ボビンに自動的に巻付けることがで
きるように、ローラパートに連なる糸がトラベラに通っ
たままスピンドルに接続していることが要求される。こ
の要求を満たすため、従来、図16(a)〜(c)に示
すように、円環状の切断刃71と、切断刃71を固定す
るとともに所定間隔で凹部72a及び係止凸部72bが
形成された規制部72と、規制部72の直下においてロ
ーレット73aが周面に形成された円筒状の尻糸巻部7
3とよりなる回転クリップ(カッタユニット)74を使
用することが提案されている(例えば、特開昭55−1
32722号公報)。この回転クリップ74はスピンド
ルの下部に嵌着されて使用される。そして、満管後、リ
ングレールを急降下させて傾斜巻を行った後、尻糸巻部
73に糸を巻付け、満管糸(満ボビン)の引き抜き時に
尻糸巻部73から凹部72aを通って満管糸に連なる糸
(尻糸)を切断刃71に緊張状態で圧接して切断してい
た。
【0003】ところが、紡出糸が糸強度又は伸度の大き
な糸、例えば合繊及びその混紡の太番手糸の場合は、尻
糸が適正な状態で切断できない。即ち、糸強度又は伸度
の大きな糸の場合は、満管糸をスピンドルから抜き上げ
て糸の切断を行っても切断刃71による切断機能が十分
働かず、素抜け状態となって切断される。そのため、満
管糸に連なる糸尻が長くなり、満管糸をボビン搬送装置
のペッグへ挿入する際に糸尻がペッグとボビンとの間に
噛み込み、ボビンが正常な状態でペッグに装着されない
状態が発生する。また、糸切断時に糸に加わる張力によ
りスピンドルが糸巻き取り方向と逆方向に回転され、ロ
ーラパートからトラベラを経て回転クリップ74に連な
る糸が弛み、トラベラから外れてスピンドルの再起動時
に糸切れが発生するという問題がある。
【0004】この問題を解消する方法として、特開平7
−3547号公報には、玉揚げ時に満管糸Fとスピンド
ルとが相対回転可能な状態で、スピンドルを撚り掛け回
転と逆方向に回転させて糸を切断する方法が開示されて
いる。即ち、図17(a)に示すように、傾斜巻Fa及
び尻糸巻を行った後、図17(b)に示すように、玉揚
げ時に満管糸Fの頂部を管替装置のグリッパ75で把持
して上方に引き抜き、スピンドル76と満管糸Fとが相
対回転可能な状態に保持する。そして、カッタユニット
74を備えたスピンドル76に撚り掛け回転R1 と逆方
向の回転R2 を付与して、満管糸Fとスピンドル76の
尻糸巻部73との間の糸を切断する。
【0005】また、実開昭47−19542号公報に
は、スピンドルの下部に固定された巻付固定輪と、スピ
ンドルに遊嵌された巻付回転筒とに尻糸を巻き付け、ス
ピンドルを停止させた状態で巻付回転筒を回転させ、尻
糸を引き千切る尻糸切断装置が提案されている。この装
置は図18に示すように、スピンドル76の下部に巻付
固定輪77が固定され、その下面に接してピニオン78
を下端に有する巻付回転筒79が遊嵌されている。巻付
回転筒79の下方には制動輪80がスピンドル76に固
着されている。
【0006】スピンドルレール81の後方には回動軸8
2がスピンドルレール81と平行に設けられ、回動軸8
2にブラケット83が固着されている。ブラケット83
には摺動ロッド84が支承され、摺動ロッド84にはピ
ニオン78と噛合するラック85を先端に備えたアーム
86が固定されている。ピニオン78及びラック85の
噛合状態で摺動ロッド84がスピンドルレール81に沿
って移動されることにより巻付回転筒79が回転され
る。また、ブラケット83にはロッド87が固定され、
ロッド87には制動輪80と噛合するラック88を先端
に備えたアーム89が固定されている。回動軸82は回
動アーム90を介してエアシリンダ91に連結され、エ
アシリンダ91の作動によりブラケット83が回動され
て、ラック85,88がピニオン78又は制動輪80と
噛合する作用位置と、噛合不能な待機位置とに配置され
る。そして、尻糸92を切断する際には、ブラケット8
3が作用位置に配置され、摺動ロッド84が作動される
ことにより、巻付固定輪77が停止した状態で巻付回転
筒79が回転されて尻糸92が切断される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特開平7−
3547号公報に開示された方法では、スピンドル76
を撚り掛け方向と逆方向に低速度で回転させる必要があ
るが、巻き取り運転中にスピンドルを回転させるモータ
では、必要な低速で回転させることは難しい。従って、
低速で駆動できトルクの大きな別の補助モータが必要と
なり、スピンドル駆動系に対して通常モータと補助モー
タとを選択的に接続するクラッチ機構を要するため、ス
ピンドル駆動機構が複雑化する。
【0008】一方、実開昭47−19542号公報に開
示された装置は、巻付回転筒79に巻かれた尻糸92を
引き千切るようにして切断するため、糸強度又は伸度の
大きな糸の場合は、尻糸92が切断されるまでに巻付回
転筒79が回転する量が大きくなる。その結果、尻糸9
2からトラベラ93を経てローラパートに連なる糸が弛
み易くなり、ボビン交換後の再起動時に糸切れが発生し
易くなる。また、切断後の糸尻が必ず満管糸Fの下端よ
り下に垂れ下がった状態となり、ペッグに装着する際に
糸尻をペッグとボビンとの間に噛み込む場合がある。
【0009】本発明は前記従来の問題点に鑑みてなされ
たものであって、その第1の目的は糸強度又は伸度の大
きな糸であっても、尻糸巻部から管糸に直接連なる糸、
即ち尻糸又は渡り糸を、スピンドル駆動機構を複雑化す
ることなく、適切な位置で切断することができる紡機に
おける尻糸処理方法を提供することにある。また、第2
の目的は前記尻糸処理方法を実施するのに好適な尻糸切
断装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め請求項1に記載の発明では、スピンドル下部に尻糸巻
部が設けられ、該尻糸巻部の上方に尻糸巻部からスピン
ドル上のボビンに直接連なる糸を受け入れ得る複数の凹
部と、切断刃とを有するカッタユニットが装備された紡
機において、前記カッタユニットを各スピンドルに相対
回転可能に支持し、各ボビンの回転を規制した状態で、
前記各カッタユニットの外周に係合してカッタユニット
を回転させるカッタユニット駆動手段を作動させて、カ
ッタユニットをスピンドルの巻き取り運転時の回転方向
と逆方向に回転させて尻糸巻部からボビンに連なる糸を
切断する。
【0011】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、紡機に装備された一斉式管替装置の
把持装置で、スピンドルに嵌合された状態の管糸を把持
することにより前記各ボビンの回転を規制した状態に保
持する。
【0012】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、尻糸巻部からボビンに
連なる糸を切断した後、前記カッタユニット駆動手段を
作動させて、カッタユニットを元の位置まで戻す。
【0013】請求項4に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、尻糸巻部からボビンに
連なる糸を切断した後、前記カッタユニット駆動手段を
作動させて、カッタユニットを元の位置より糸巻き取り
側に回動させる。
【0014】請求項5に記載の発明では、スピンドル下
部に尻糸巻部が設けられ、該尻糸巻部の上方に尻糸巻部
からスピンドル上のボビンに直接連なる糸を受け入れ得
る複数の凹部と、切断刃とを有するカッタユニットが装
備された紡機において、各スピンドルに相対回転可能に
支持されたカッタユニットの外周に係合部を設け、前記
カッタユニットの係合部に係合可能な駆動部を備えたカ
ッタ駆動ユニットと、前記カッタ駆動ユニットを前記カ
ッタユニットを回転させる方向に移動させる駆動手段と
を備えた。
【0015】請求項6に記載の発明では、請求項5に記
載の発明において、前記尻糸切断装置は前記カッタ駆動
ユニットを前記駆動部が前記係合部との係合状態で作動
されることにより前記カッタユニットを所定方向に回転
させる作用位置と、前記係合部と係合不能な待機位置と
に移動させる移動手段を備え、前記駆動手段は前記作用
位置において前記カッタ駆動ユニットを前記カッタユニ
ットを回転させる方向に移動させる。
【0016】請求項7に記載の発明では、請求項6に記
載の発明において、前記カッタ駆動ユニットは、前記作
用位置において往復移動可能に構成されている。従っ
て、請求項1に記載の発明では、スピンドル下部に設け
られた尻糸巻部からスピンドル上のボビンに直接連なる
糸を受け入れ得る複数の凹部と、切断刃とを有するカッ
タユニットが、各スピンドルに相対回転可能に支持され
る。スピンドル上のボビンから尻糸巻部に連なる糸を切
断するときは、各ボビンの回転が規制された状態で、カ
ッタユニット駆動手段が各カッタユニットの外周に係合
する状態に配置されて作動される。カッタユニット駆動
手段の作動により、カッタユニットがスピンドルの巻き
取り運転時の回転方向と逆方向に回転されて、尻糸巻部
からボビンに連なる糸が切断される。
【0017】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記糸の切断時には、紡機に装備さ
れた一斉式管替装置の把持装置により、スピンドルに嵌
合された状態の管糸が把持されて、各ボビンの回転が規
制された状態に保持される。
【0018】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、尻糸巻部からボビンに
連なる糸が切断された後、前記カッタユニット駆動手段
が作動されて、カッタユニットが元の位置まで戻され
る。前記糸の切断方向にカッタユニットが回転される
際、トラベラを経てローラパートに連なる糸が弛みがち
になる。しかし、カッタユニットが元の位置まで戻され
ることにより、弛みがちになった糸が元の状態に戻る。
【0019】請求項4に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、尻糸巻部からボビンに
連なる糸が切断された後、前記カッタユニット駆動手段
が作動されて、カッタユニットが元の位置より糸巻き取
り側に回転される。前記糸の切断方向にカッタユニット
が回転される際、トラベラを経てローラパートに連なる
糸が弛みがちになる。また、糸の種類によっては尻糸の
巻付けが完了して停止した状態において、トラベラを経
てローラパートに連なる糸が弛みがちになる。しかし、
カッタユニットが元の位置より糸巻き取り側に回転され
ることにより、弛みがちになった糸が適正な張力状態に
なる。
【0020】請求項5に記載の発明では、スピンドル下
部に設けられた尻糸巻部からスピンドル上のボビンに直
接連なる糸を受け入れ得る複数の凹部と、切断刃とを有
するカッタユニットが、各スピンドルに相対回転可能に
支持される。そして、カッタ駆動ユニットが駆動手段に
より作動されると、カッタユニットが駆動部と係合され
た状態で所定方向に回転される。
【0021】請求項6に記載の発明では、請求項5に記
載の発明において、カッタ駆動ユニットは、その駆動部
がカッタユニットの外周に設けられた係合部に係合する
作用位置と、係合不能な待機位置とに移動手段により移
動配置される。そして、作用位置においてカッタ駆動ユ
ニットが駆動手段により作動される。
【0022】請求項7に記載の発明では、請求項6に記
載の発明において、前記カッタ駆動ユニットは前記作用
位置において往復移動される。即ち、カッタユニットは
糸切断方向へ回転された後、元の位置まで逆方向へ回転
される。従って、糸切断方向への回転時に尻糸巻部から
トラベラを経てローラパートに連なる糸が弛んでも、元
の張力状態に戻る。
【0023】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明を全錘一斉式の自動管替装置が装備されたリング精紡
機に具体化した第1の実施の形態を図1〜図7に従って
説明する。
【0024】図3に示すように、リング精紡機1のスピ
ンドルレール2上には多数のスピンドル3が一定ピッチ
で配設されている。スピンドルレール2の下方にはペッ
グトレイ4を利用してボビンの移送を行う公知(例え
ば、特開昭63−145438号公報)のボビン移送装
置5が配設されている。スピンドルレール2の前側には
支持バー6がスピンドルレール2に沿って延設され、支
持バー6の上面にはスピンドルピッチと同ピッチで中間
ペッグ7が突設されている。また、精紡機1には公知の
構成の全錘一斉式の管替装置8が装備されている。
【0025】ボビン把持装置9を備えたドッフィングバ
ー10はいわゆるパンタグラフ機構11により昇降動さ
れるとともに、パンタグラフ機構11を作動する駆動シ
ャフト12を中心にパンタグラフ機構11全体が回動可
能に構成されている。パンタグラフ機構11を構成する
リンク13,14のうち、第1のリンク13は第1端部
がドッフィングバー10に連結され、第2端部が駆動シ
ャフト12に対して一体移動可能に固定された移動ブラ
ケット15に連結されている。第2のリンク14はリン
ク13の1/2の長さを有し、その第1端部がリンク1
3の中央にピン連結され、第2端部が支持ブラケット1
6にピン連結されている。支持ブラケット16は固定ブ
ラケット17により駆動シャフト12の軸方向への移動
が規制され、かつ駆動シャフト12の摺動を許容する状
態に配設されている。パンタグラフ機構11の作動は、
駆動シャフト12の往復動により行われ、駆動シャフト
12の駆動手段としてモータにより正逆回転駆動される
ボールねじ機構を備えた所謂パワーシリンダ18が使用
されている。
【0026】図2に示すように、支持ブラケット16に
はレバー19が紡機機台1の内側に向かって延びるよう
に一体に突設され、該レバー19はその先端が公知のパ
ンタグラフ機構回動装置(図示せず)に連結されてい
る。そして、該回動装置の作動により支持ブラケット1
6が駆動シャフト12を中心に回動され、パンタグラフ
機構11全体が支持ブラケット16とともに駆動シャフ
ト12を中心に回動されるようになっている。パワーシ
リンダ18及び前記パンタグラフ機構回動装置は制御装
置20によって制御される。
【0027】図2に示すように、各スピンドル3にはス
ピンドルワーブ3aの上方にカッタユニット21がスピ
ンドル3に対して相対回転可能に取り付けられている。
図5に示すように、カッタユニット21はスピンドル3
に対してメタル(軸受)22を介して回転可能に支持さ
れている。ボビンBがスピンドル3に対して一体回転可
能に装着された状態では、カッタユニット21はボビン
Bによってスピンドルワーブ3a側に押圧され、スピン
ドル3と一体的に回転されるようになっている。カッタ
ユニット21は尻糸Ybが巻き付けられる筒状の尻糸巻
部23と、尻糸巻部23の上側に一体に形成されるとと
もに複数の凹部24aを有する規制部24と、規制部2
4に固定されたリング状の切断刃25とを備えている。
凹部24aは尻糸巻部23からスピンドル3上のボビン
Bに直接連なる糸を受け入れ得る形状に形成されてい
る。また、カッタユニット21にはその下部外周に係合
部としての歯車26が形成されている。図1(a)に示
すように、歯車26は尻糸巻位置に下降したリングレー
ル27の下端より下方に位置するように形成されてい
る。
【0028】図2及び図4に示すように、スピンドルレ
ール2上には、スピンドル3の後方(精紡機の内側)
に、複数本のガイドバー28がスピンドル列と平行に一
直線状に延びるように配設されている。図1及び図2等
に示すように、ガイドバー28は支持片29を介して固
定され、支持片29は上端がガイドバー28の下部に固
着されている。ガイドバー28はカッタユニット21の
歯車26とほぼ同じ高さに配設されている。
【0029】ガイドバー28の後方には無端状の駆動ベ
ルト30がガイドバー28と平行に走行する状態で配設
されている。駆動ベルト30はスピンドルレール2の第
1端部に配設された駆動モータ31の出力軸31aに固
定された駆動プーリ32と、スピンドルレール2の第2
端部に配設された被動プーリ33との間に巻き掛けられ
ている。駆動ベルト30のスピンドル3と対向する側を
走行する区間には、歯車26との噛合状態(係合状態)
で作動されることによりカッタユニット21を所定方向
に回転させる駆動部としてのカッタ駆動ユニット34が
複数固定されている。
【0030】図2及び図5に示すように、カッタ駆動ユ
ニット34はその中間部に形成されたほぼ半円弧面状の
凹部34aが、ガイドバー28の上面と係合した状態で
ガイドバー28に沿って摺動可能に支承されている。カ
ッタ駆動ユニット34は先端に歯車26と噛合可能なラ
ック35が形成され、基端において駆動ベルト30に固
定されている。ラック35の長さは、ラック35が歯車
26と噛合(係合)しないで隣接するスピンドル3間に
カッタ駆動ユニット34が待機可能な長さに形成されて
いる。カッタ駆動ユニット34は複数本のスピンドル3
に対して1個の割合で設けられている。この実施の形態
では紡機機台の1スパンに1個の割合で設けられてい
る。1スパンとは紡機機台の長手方向の最小単位であ
り、通常この間に配設されるスピンドル3の数は24個
程度である。なお、ガイドバー28も1スパンに1個の
割合で設けられている。
【0031】駆動モータ31は正逆回転可能に形成さ
れ、駆動ベルト30を介してカッタ駆動ユニット34を
歯車26と係合する作用位置と、係合不能な待機位置と
に移動配置する。駆動ベルト30及び駆動モータ31は
カッタ駆動ユニット34を作用位置と待機位置とに移動
させる移動手段と、カッタ駆動ユニット34を作用位置
においてカッタユニット21を回転させる方向に移動さ
せる駆動手段とを構成する。駆動モータ31は制御装置
20からの指令信号に基づいて駆動される。
【0032】次に前記のように構成された装置の作用を
説明する。リング精紡機1の巻き取り運転中は、図4に
示すように、カッタ駆動ユニット34はラック35が歯
車26と噛合しない待機位置に配置される。この状態で
紡出が継続されて満管になると、リングレール27が自
動降下されて満管糸(満ボビン)Fに傾斜巻36が形成
された後、図1(a)に示すように、巻取り運転時より
下方まで降下して尻糸巻部23の外側に尻糸Ybが所定
巻数巻き付けられる。尻糸巻の完了後、リングレール2
7はトラベラ37がカッタユニット21より上方となる
位置まで上昇した後、停止される。
【0033】次に管替装置8による玉揚げ作業が開始さ
れる。管替作業時に、ドフィングバー10に装備された
ボビン把持装置9は、ボビン移送装置5のぺッグトレイ
4のペッグ4a上から抜き上げた空ボビンEを中間ぺッ
グ7に挿入した後、スピンドル3上の満ボビンFの上方
と対応する位置に到達する。次にボビン把持装置9は、
スピンドル3上の満ボビンFを把持する位置まで下降さ
れ、満ボビンFを把持する。次にボビン把持装置9が若
干上昇され、図1(b)に示すように、満ボビンFの下
端がカッタユニット21から離間した状態で停止され
る。この状態では満ボビンFはスピンドル3と相対回転
不能な状態にある。
【0034】次に駆動モータ31が正転駆動され、紡出
糸がZ撚りの場合は駆動ベルト30が図4の矢印A方向
にカッタ駆動ユニット34とともに移動される。駆動ベ
ルト30は1個のカッタ駆動ユニット34が24本のス
ピンドル3のカッタユニット21を順次駆動するよう
に、スピンドルピッチの24倍の距離移動される。カッ
タ駆動ユニット34の移動途中にラック35が各カッタ
ユニット21の歯車26と順次噛合し、その状態でカッ
タ駆動ユニット34が矢印A方向へ移動すると、カッタ
ユニット21が図4の反時計方向に回転される。このと
き満ボビンFがボビン把持装置9で把持されているた
め、満ボビンF及びスピンドル3は回転せず、カッタユ
ニット21が満ボビンに対して相対回転する。
【0035】なお、紡出糸がS撚りの場合は、駆動ベル
ト30が図4の矢印Aと逆方向にカッタ駆動ユニット3
4とともに移動される。この場合、中間に配置されるカ
ッタ駆動ユニット34の位置は変わらないが、両端に位
置するカッタ駆動ユニット34の位置が変更される。
【0036】その結果、図7に示すように、尻糸巻部2
3から凹部24aを経て満ボビンFに連なる尻糸Ybが
緊張した状態で、切断刃25が尻糸Ybに当接した状態
で横方向に移動し、尻糸Ybが切断刃25によって切断
される。即ち、切断刃25は尻糸Ybと当接した状態で
その切断機能が最も効果的に発揮される方向に移動して
尻糸Ybを切断するため、糸強度又は伸度の大きな紡出
糸であっても、従来と異なり、尻糸Ybが適正な位置で
切断される。
【0037】尻糸巻部23に巻かれた尻糸Ybからトラ
ベラ37を経てローラパートに連なる糸Yは、カッタユ
ニット21の凹部24aと係合状態にないか、係合状態
にあってもカッタユニット21の回転方向が糸Yを弛め
る方向となる。従って、カッタユニット21が回転され
ても糸Yは切断されない。
【0038】駆動モータ31が所定量正転されて尻糸Y
bの切断が完了した後、玉揚げ動作が再開される。即
ち、ドッフィングバー10が上昇し、満ボビンFをスピ
ンドル3から抜き上げた後、ボビン移送装置5のペッグ
トレイ4のペッグ4aに装着する。このとき切断後の尻
糸が満ボビンFの下端より長く垂れ下がっていることは
ないため、尻糸の端部がボビンBとペッグ4aとの間に
食い込む虞がなく、満ボビンFはペッグトレイ4に確実
に装着される。満ボビンFをペッグトレイ4に装着した
後、ドッフィングバー10は再び上昇され、中間ペッグ
7から空ボビンEを抜き取り、スピンドル3に装着す
る。その後、再びドッフィングバー10がスピンドルレ
ール2の下方の待機位置まで移動されて、管替動作が完
了する。
【0039】玉揚げ動作の再開と並行して駆動モータ3
1が逆転駆動され、駆動ベルト30が図4の矢印B方向
に駆動されてカッタ駆動ユニット34が元の待機位置ま
で移動される。カッタ駆動ユニット34の移動途中でラ
ック35が歯車26と順次噛合し、カッタユニット21
が尻糸切断時と逆方向に回転される。この回転方向は尻
糸巻部23からトラベラ37を経てローラパートに連な
る糸Yに張りを与える方向となるため、尻糸Ybの切断
時のカッタユニット21の回転によって弛んだ状態とな
っていた糸Yが元のように張った状態となる。
【0040】空ボビンEがスピンドル3に挿着され、カ
ッタ駆動ユニット34が待機位置に戻った後、リングレ
ール27が糸巻付け開始位置まで上昇移動される。そし
て、機台の運転が開始される。リングレール27が糸巻
付け開始位置まで上昇移動される際、尻糸巻部23から
トラベラ37を経てローラパートに連なる糸Yの弛みが
大きいと、リングレール27が上昇する際にトラベラ3
7から糸Yが外れる場合いがある。トラベラ37から糸
Yが外れた状態で機台の運転が開始されると、糸切れ
(始動糸切れ)が発生する。しかし、この実施の形態で
は尻糸切断時のカッタユニット21の回転によって弛ん
だ状態の糸Yが、カッタ駆動ユニット34が待機位置に
復帰するときに元のように張った状態に戻される。従っ
て、リングレール27が糸巻付け開始位置まで上昇する
際に、トラベラ37から糸Yが外れることが回避され、
始動糸切れが減少する。
【0041】機台の運転が開始され、空ボビンEに糸が
僅かに巻き付けられると、機台の運転が停止される。こ
のときリングレール27は再起動時に糸切れが発生し難
い位置で停止される。次いで、ラペット(図示せず)が
反転位置に配置された後、ドッフィングバー10がスピ
ンドル3に装着されているボビンBの頂部を把持する位
置まで移動されて、ボビンBの頂部がボビン把持装置9
に把持される。次に前記の尻糸切断時と同様に、ボビン
把持装置9はボビンBの下端がカッタユニット21から
僅かに離間し、かつスピンドル3とボビンBとの相対回
転が不能な状態となる位置まで上昇される。
【0042】次に駆動モータ31が尻糸切断時と同じ所
定量正転されて、駆動ベルト30とともにカッタ駆動ユ
ニット34が図4の矢印A方向に移動される。玉揚げ時
に尻糸巻部23に巻かれた尻糸Ybからトラベラ37を
経てローラパートに連なっていた糸Yは、空ボビンEへ
の糸の巻付けに伴ってカッタユニット21の凹部24a
と係合した状態で巻付け端部に連なる状態の渡り糸とな
る。従って、カッタユニット21の回転に伴って、渡り
糸が尻糸Ybの切断時と同様にして切断される。所定量
正転後、駆動モータ31は所定量逆転されてカッタ駆動
ユニット34が待機位置に復帰する。
【0043】その後、ドッフィングバー10はボビンB
の下端がカッタユニット21を押圧する位置まで下降さ
れた後、ボビン把持装置9による把持が解放され、ドッ
フィングバー10は待機位置に復帰する。次いで機台が
再起動され、以後、満管になるまで運転が継続される。
機台の再起動によりスピンドル3とともにカッタユニッ
ト21が回転されると、尻糸巻部23に巻付けられてい
る尻糸Ybは渡り糸が切断されたため、渡り糸側から解
けて飛散する。従って、従来のような残糸除去作業が不
要となる。
【0044】この実施の形態では以下の効果を有する。 (1) カッタユニット21を各スピンドル3に相対回
転可能に支持し、各ボビンBの回転を規制した状態で、
カッタユニット21をスピンドル3の巻き取り運転時の
回転方向と逆方向に回転させて尻糸巻部23からボビン
Bに連なる糸Yを切断する。従って、糸強度又は伸度の
大きな糸であっても、尻糸巻部23からボビンBに直接
連なる糸、即ち尻糸Yb又は渡り糸を適切な位置で切断
することができる。
【0045】(2) ボビンBの回転を規制する手段と
して、紡機機台に装備された一斉式の管替装置8を利用
し、スピンドル3に嵌合された状態のボビンBを管替装
置8のボビン把持装置9で把持することにより各ボビン
Bの回転を規制した状態に保持する。従って、ボビンB
の回転を規制する手段を新たに設ける必要がない。
【0046】(3) 尻糸巻部23からボビンBに連な
る糸を切断した後、カッタユニット駆動手段(駆動モー
タ31)を作動させて、カッタユニット21を元の位置
まで戻す。従って、尻糸切断時のカッタユニット21の
回転によって弛んだ状態の糸Yが元のように張った状態
に戻され、リングレール27が糸巻付け開始位置まで上
昇する際に、トラベラ37から糸Yが外れることが回避
され、始動糸切れが減少する。
【0047】(4) ボビンBがスピンドル3に対して
巻取り運転時の所定位置に装着された状態では、ボビン
Bがカッタユニット21をスピンドルワーブ3a側に押
圧してスピンドル3と一体に回転させる。そして、尻糸
Ybの切断時には、ボビン把持装置9によりボビンBが
カッタユニット21から若干離間した位置に保持されて
カッタユニット21がスピンドル3に対して相対回転可
能になる。従って、尻糸Ybの巻付け時に尻糸巻部23
がスピンドル3と相対回転するのを規制し、尻糸Ybの
切断時にカッタユニット21がスピンドル3と相対回転
するのを許容する構成が簡単になる。
【0048】(5) カッタ駆動ユニット34が作用位
置において往復移動可能に構成され、往動時にカッタユ
ニット21を糸切断方向に回動させ、復動時にカッタユ
ニット21を逆転させる。従って、尻糸巻部23からト
ラベラ37を経てローラパートに連なる糸の弛みを、尻
糸Ybの切断後に解消するのが容易になる。
【0049】(6) カッタユニット21の外周(歯車
26)に係合してカッタユニット21を回転させるカッ
タ駆動ユニット34が、巻取り運転時にはカッタユニッ
ト21と係合不能な待機位置に保持される。従って、巻
取り運転時にスピンドル3に作用する抵抗が小さくな
り、スピンドル3を駆動するのに必要な動力消費が少な
くなる。
【0050】(7) カッタ駆動ユニット34が複数の
カッタユニット21に対して1個の割合で設けられてい
る。従って、カッタ駆動ユニット34の数を少なくで
き、各カッタユニット21毎にカッタ駆動ユニット34
を設ける場合に比較して構造が簡単になって製造コスト
も安くなる。カッタ駆動ユニット34の数が少ない場合
は、尻糸Ybの切断に必要な時間が長くなるが、尻糸Y
bの切断時間が1秒/錘としても、24錘では24秒と
なり許容される程度で支障はない。
【0051】(8) カッタ駆動ユニット34が紡機機
台の1スパンに1個の割合で設けられているため、組付
け及び保全が簡単になる。 (9) 各カッタ駆動ユニット34を作用位置と待機位
置とに移動する移動手段と、カッタ駆動ユニット34を
作用位置においてカッタユニット21を回転させる方向
に移動させる駆動手段とを駆動ベルト30及び駆動モー
タ31が兼ねている。従って、移動手段と駆動手段とを
別々に構成するのに比較して、構成が簡単になる。
【0052】(10) カッタ駆動ユニット34はスピ
ンドルレール2の長手方向に沿って往復移動可能に構成
されている。従って、カッタ駆動ユニット34の往動時
と復動時の方向を逆に設定することにより、S撚り及び
Z撚りのいずれの糸の紡出に対しても簡単に適用でき
る。
【0053】(11) カッタユニット21の係合部
(歯車26)が尻糸巻部23より下方に設けられている
ため、カッタ駆動ユニット34が歯車26と係合する作
用位置に配置されたときに、尻糸巻部23からトラベラ
37に連なる糸Yに悪影響を及ぼさない。
【0054】(第2の実施の形態)次に第2の実施の形
態を図8及び図9に従って説明する。この実施の形態で
はカッタ駆動ユニットと、カッタ駆動ユニットを作用位
置と待機位置とに移動させる移動手段の構成とが前記実
施の形態と異なっており、その他の構成は同じである。
前記実施の形態と同一部分は同一符号を付して詳しい説
明を省略する。
【0055】図8に示すように、スピンドルレール2の
後方には、回動軸38がスピンドルレール2と平行に図
示しないブラケット及び軸受を介して支持されている。
回動軸38は正逆回転可能な駆動モータ39によりベル
ト伝動機構40を介して回動されるようになっている。
なお、カッタ駆動ユニット及びその移動手段は機台の左
右で対称に構成されているため、左側についてのみ説明
する。
【0056】回動軸38には複数の支持アーム41の基
端が所定間隔をおいて一体回転可能に固定されている。
即ち、支持アーム41はスピンドルレール2と直交する
平面内で回動可能となっている。各支持アーム41の先
端間には支持バー42がスピンドルレール2と平行に延
びるように固定されている。支持バー42には各カッタ
ユニット21の歯車26と対応する位置に、カッタ駆動
ユニット43がそれぞれねじ44により固定されてい
る。図9に示すように、カッタ駆動ユニット43は平面
ほぼL字状に形成され、その先端側に歯車26と噛合す
るラック45が形成されている。ラック45は歯車26
の幅より広い幅に形成されている。カッタ駆動ユニット
43は待機位置から作用位置へ向かって移動する際に、
ラック45が歯車26と噛合してカッタユニット21を
糸巻付け方向と逆方向に回転させる位置に固定されてい
る。回動軸38、駆動モータ39、ベルト伝動機構40
及び支持アーム41が移動手段及び駆動手段を構成す
る。
【0057】この実施の形態では、巻取り運転時にはラ
ック45が歯車26と噛合せず、カッタ駆動ユニット4
3がリングレール27と干渉しない待機位置(図8に鎖
線で示す位置)に配置される。そして、尻糸Ybの切断
作業時には前記実施の形態と同様にボビン把持装置9に
よって満ボビンFの頂部が把持されて、スピンドル3の
回転が規制された状態で、駆動モータ39の作動により
カッタ駆動ユニット43が作用位置に配置される。前記
実施の形態と異なって、この実施の形態では全スピンド
ル3のカッタユニット21に対して各カッタ駆動ユニッ
ト43が同時に係合する。
【0058】この実施の形態では前記実施の形態の
(1)〜(6)及び(11)の効果の他に次の効果を有
する。 (12) 各カッタユニット21に対応してカッタ駆動
ユニット43が設けられ、尻糸Ybの切断作業時に各カ
ッタ駆動ユニット43が同時にカッタユニット21に係
合する。従って、尻糸Ybの切断完了までの時間が前記
実施の形態に比較して大幅に短縮される。
【0059】(13) 前記実施の形態ではカッタ駆動
ユニット34が複数錘共通のため、ラック35は必ずそ
の全長が歯車26と順に噛合するため、同じラック35
を使用してカッタユニット21の回転量を変更(調整)
することはできない。しかし、この実施の形態では各錘
毎にカッタ駆動ユニット43が設けられているため、必
ずしもラック45の全長が全て歯車26と噛合するよう
にカッタ駆動ユニット43を作動させる必要はない。従
って、カッタ駆動ユニット43の往復移動の距離を変更
して歯車26と噛合するラック45の長さを調整するこ
とにより、カッタユニット21の回転量を変更でき、紡
出糸に適した回転量に調整できる。
【0060】(14) 前記実施の形態ではスピンドル
レール2と平行に移動することにより、カッタ駆動ユニ
ット34が待機位置と作用位置とに配置されるため、ラ
ック35の長さは最大でもスピンドル3間の長さより短
い。そして、スピンドルピッチは70mm又は75mm
であり、歯車26の直径は30mm程度であるため、カ
ッタユニット21を最大でも3/4回転しか回転させる
ことができない。しかし、この実施の形態ではカッタ駆
動ユニット43がスピンドルレール2と直交する平面内
を移動する構成のため、必要であればラック45を長く
してカッタユニット21を1回転以上回転させることが
できる。
【0061】(第3の実施の形態)次に第3の実施の形
態を図10及び図11に従って説明する。この実施の形
態ではカッタユニット21を尻糸Ybの切断側への回転
量より、尻糸切断後に逆方向に回転させる量を多くでき
るように構成されている点が前記両実施の形態と大きく
異なっている。前記実施の形態と同一部分は同一符号を
付して詳しい説明を省略する。
【0062】図10に示すように、回動軸38に支持さ
れた支持アーム41の先端には支持レール46がスピン
ドルレール2と平行に固定されている。支持レール46
の上面にはガイドバー28がスピンドル列と平行に配設
され、ガイドバー28上にはカッタ駆動ユニット47が
摺動可能に支承されている。図11に示すように、カッ
タ駆動ユニット47は複数錘のカッタユニット21に同
時に噛合可能な長さのラック48を備え、各ラック48
が当接する状態でガイドバー28に支承されている。そ
して、各カッタ駆動ユニット47の基端が、ガイドバー
28の後方に配設された駆動ベルト30に固定されてい
る。
【0063】図10に実線で示すように、支持アーム4
1が作用位置に配置された状態においては、ラック48
は常にカッタユニット21の歯車26と噛合する状態に
配置される。即ち、第1の実施の形態と異なり、駆動ベ
ルト30の往復移動によってラック48が作動位置と待
機位置とに移動されるのではなく、支持アーム41の移
動によってラック48が作用位置と待機位置とに配置さ
れる。
【0064】この実施の形態では、巻取り運転時にはラ
ック48が歯車26と噛合しない待機位置(図10に鎖
線で示す位置)に配置される。尻糸Ybの切断作業時に
はラック48が歯車26と噛合する作用位置に、駆動モ
ータ39の作動によって支持アーム41とともに配置さ
れる。そして、前記実施の形態と同様にボビン把持装置
9によって満ボビンFの頂部が把持されて、スピンドル
3の回転が規制された状態で、駆動モータ31の正転駆
動により駆動ベルト30を介してカッタ駆動ユニット4
7が所定量往動される。その結果、前記カッタユニット
21が同時に糸切断方向に回転されて尻糸Ybが切断さ
れる。カッタユニット21の回転量は駆動ベルト30の
走行量と同じになる。
【0065】尻糸Ybの切断後、駆動モータ31が逆転
駆動され、カッタユニット21が糸巻取り方向と同方向
に回転される。紡出糸が腰の強い糸、例えば100%ポ
リエステルの太番手の糸の場合は、駆動モータ31は逆
転時の回動量が正転時の回動量より多くなるように駆動
される。尻糸Ybの巻付けが完了して停止した状態にお
いて、トラベラ37を経てローラパートに連なる糸が弛
みがちになる。しかし、カッタユニット21が元の位置
より糸巻き取り側に回転されることにより、弛みがちに
なった糸が適正な張力状態になる。その後、駆動モータ
39が駆動されてカッタ駆動ユニット47が元の待機位
置に復帰する。また、ラック48と歯車26との噛合が
解除された状態において、駆動モータ31が再び所定量
正転駆動されてカッタ駆動ユニット47が元の位置に復
帰する。
【0066】この実施の形態では第1の実施の形態の
(1)、(2)〜(6)、(10)及び(11)と同様
な効果を有する他に次の効果を有する。 (15) カッタ駆動ユニット47が作用位置に配置さ
れた状態において、ラック48が常に歯車26と噛合す
る状態にあるため、駆動モータ31による駆動ベルト3
0の走行量によりカッタユニット21の回転量を調整で
きる。従って、駆動モータ31の正転駆動量より逆転駆
動量を多くすることにより、簡単にカッタユニット21
の戻り時の回転量を多くできる。
【0067】(16) 尻糸Ybの切断完了までの時間
がカッタユニット21毎に独立したカッタ駆動ユニット
43を組付けた第2の実施の形態とほぼ同じで、カッタ
駆動ユニット47の数がカッタユニット21の数より少
なく、組付けの手間を大幅に短縮できる。
【0068】(17) 支持アーム41の僅かな揺動量
でカッタ駆動ユニット47を作用位置と待機位置とに移
動させることができ、カッタユニット21の回転量を多
くする場合でも装置が占めるスペースが大きくならな
い。
【0069】なお、実施の形態は前記に限定されるもの
ではなく、例えば、次のように具体化してもよい。 ○ カッタ駆動ユニット34をスピンドルレール2と平
行に往復移動させる構成として、図12(a)に示すよ
うに、スピンドルレール2と平行に往復移動可能なロッ
ド又はバー等の支持部材49を設け、支持部材49をエ
アシリンダ50のピストンロッド50aに連結する。支
持部材49は複数に分割されるとともに、第1端部にね
じ孔が軸方向に延びるように形成され、第2端部に該ね
じ孔に螺合するねじ軸が形成され、ねじ軸をねじ孔に螺
合して連結されている。
【0070】この構成ではカッタ駆動ユニット34を第
1の実施の形態のように複数錘共通にすると、支持部材
49のストロークが大きくなり、配設スペースの確保が
難しくなるため、カッタ駆動ユニット34を各錘毎に設
ける。糸切断時にはカッタ駆動ユニット34は矢印A方
向に移動される。従って、エアシリンダ50を図12の
ように機台の左右で同じ側に設けた場合、機台の左側
(図12(a)の下側)では糸切断時にピストンロッド
50aが突出作動され、機台の右側ではピストンロッド
50aが没入作動される。この場合、ベルト駆動に比較
して構成が簡単になる。また、第3の実施の形態におい
ても、カッタ駆動ユニット47を同様に支持部材49に
固定し、エアシリンダ50で駆動する構成としてもよ
い。
【0071】○ カッタ駆動ユニットと、その駆動手段
とを一体に形成する。例えば、図12(b)に示すよう
に、各カッタユニット21と対応するラック51aを備
えた支持部材51を、ラック51aがカッタユニット2
1の歯車26と噛合可能な位置に、スピンドルレール2
と平行に往復移動可能に設ける。そして、支持部材51
をエアシリンダ50のピストンロッド50aに連結す
る。この場合は部品点数も少なくなり、構造がより簡単
になる。また、支持部材51の全長にわたってラック5
1aを形成し、第3の実施の形態の駆動手段に適用して
もよい。
【0072】○ 第1の実施の形態において、駆動ベル
ト30及び駆動モータ31を紡機機台の左右両側に独立
して設ける代わりに、駆動ベルト30を左右共通の1本
のベルトとし、駆動モータ31を1個とする。この場
合、構成が簡単になる。
【0073】○ 第3の実施の形態においてカッタ駆動
ユニットとその駆動手段とを一体に形成する。例えば、
図13に示すように(機台の左側のみ図示)、支持レー
ル46上に無端状の駆動ベルト52をスピンドルレール
2と平行に延設し、駆動ベルト52の外周にカッタユニ
ット21の歯車26と噛合するラック52aを一体に形
成する。ラック52は全周に設けても、必要な箇所のみ
に設けてもいずれでもよい。駆動ベルト52の内側のス
ピンドル列側に所定間隔でテンションプーリ52bを必
要に応じて配設する。駆動ベルト52は支持アーム41
が作用位置に配置されたときに、ラック52aが歯車2
6と噛合する位置に配設されている。この場合は部品点
数が少なくなり、構造がより簡単になる。
【0074】○ カッタユニット21の係合部として歯
車26に代えて、摩擦抵抗の大きな部材で形成したリン
グ部を設け、カッタ駆動ユニット34,43,47のラ
ック35,45,48に代えて摩擦抵抗の大きな部材で
形成した駆動部を設ける、摩擦抵抗の大きな部材として
はゴムがある。また、歯車26に摩擦抵抗の大きな部材
で形成した駆動部が係合する構成や、摩擦抵抗の大きな
部材で形成したリング部にラック35,45,48が係
合する構成としてもよい。カッタ駆動ユニット34,4
3,47に摩擦抵抗の大きな部材で形成した駆動部を設
けた構成の場合、カッタユニット21の規制部24の外
側を係合部としてもよい。
【0075】○ 尻糸巻部をスピンドル3に一体に形成
し、その上側に凹部24aを有する規制部24と、切断
刃25と、係合部とを備えたカッタユニット21をスピ
ンドル3に対して相対回転可能に設けてもよい。
【0076】○ スピンドル3の回転を規制する方法と
して、スピンドル3に嵌合された状態のボビンBの頂部
をボビン把持装置9で把持する代わりに、各スピンドル
3に装備されたニーブレーキを管替装置8のドッフィン
グバー10を利用して操作する構成とする。例えば、図
14に示すように、ニーブレーキ53として制動レバー
54がスピンドルレール2の前方に突出するように設け
られた構成のものを採用し、中間ペッグ7の配設位置を
変更する。そして、管替作業に先立って、先ずドッフィ
ングバー10を制動レバー54を押し上げる位置に配置
し、スピンドル3の回転を規制した状態でカッタ駆動ユ
ニット34を作動させて前記実施の形態と同様にして尻
糸Ybの切断を行う。次に管替作業を行う。この場合、
ボビンBがスピンドル3と一体回転可能に嵌合した状態
で、かつカッタユニット21と当接しない状態に保持す
る場合に比較して、ドッフィングバー10の位置精度が
悪くてもよく、制御が簡単になる。また、機台再起動後
に尻糸巻部23からボビンBに連なる渡り糸を切断する
場合、ドッフィングバー10を移動させる距離が少なく
なり、渡り糸の切断のために機台を一時停止する時間が
短くなって稼働率が向上する。
【0077】○ 制動レバーを装備せず、実開平5−4
6972号公報に開示された装置のようにスピンドルワ
ーブ側に制動部材を押圧する構成のニーブレーキを備え
た紡機において、管替装置8を利用してニーブレーキを
作動させる場合は、ドッフィングバー10に制動部材に
押圧力を付与する押圧装置を設ける。
【0078】○ 管替装置8を利用してニーブレーキを
作動させてスピンドル3の回転を規制することによりボ
ビンBの回転を規制して尻糸Ybの切断を行う場合は、
尻糸Ybの切断後の管替作業の手順を変更する。即ち、
最初に空ボビンEを中間ペッグ7に装着して、その後、
満ボビンFを抜き取る代わりに、最初に満ボビンFを抜
き取って中間ペッグ7に装着し、その後、空ボビンEを
直接スピンドル3に装着する。そして、最後に満ボビン
Fをペッグトレイ4に装着する。この場合、ドッフィン
グバー10をニーブレーキの制動位置から空ボビンEの
把持位置まで移動する余分な時間を節約でき、管替作業
時間を短縮できる。
【0079】○ 図15に示すように、後側が上方へ垂
直に屈曲された形状のリングレール27を使用し、カッ
タ駆動ユニット34の形状を変更する。この場合、カッ
タユニット21として高さの低いものを使用することが
できる。
【0080】○ カッタ駆動ユニット43,47がリン
グレール27と干渉しない待機位置と、作用位置とに配
置され、糸切断時にトラベラ37がカッタユニット21
より上方となる位置にリングレール27が配置される構
成、即ち第2及び第3の実施の形態では、カッタユニッ
ト21の長さは第1の実施の形態のものより短く形成で
きる。
【0081】○ 糸切断時にリングレール27を尻糸巻
き位置から上昇させず、トラベラ37の位置が規制部2
4より低い状態で尻糸Ybの切断を行ってもよい。この
場合、尻糸切断時に尻糸Ybからトラベラ37を経てロ
ーラパートに連なる糸が切断される虞が無くなる。
【0082】○ 紡出糸の種類によっては尻糸Ybの切
断に必要なカッタユニット21の回転量が僅かで済むも
のもあり、その場合は、糸切断後に必ずしもカッタユニ
ット21を逆転させる必要はない。しかし、カッタユニ
ット21の回転量が90°以上の場合は、尻糸巻部23
からトラベラ37を経てローラパートに連なる糸の弛み
過ぎを解消するために、カッタユニット21の逆転が必
要になる。
【0083】○ スピンドル3をチンプーリ駆動方式又
はタンゼンシャルベルト駆動方式で駆動する構成の紡機
に限らず、各錘毎に駆動モータを設けた単錘駆動方式の
紡機に適用してもよい。単錘駆動方式の場合はカッタユ
ニット21、カッタ駆動ユニット34等及びカッタ駆動
ユニット34等を作用位置と待機位置とに移動させる移
動手段は前記各実施の形態の適宜の構成を採用し、スピ
ンドルの回転を規制する手段が異なる。尻糸又は渡り糸
を切断する際には、各錘毎に設けられたブレーキを作動
させてスピンドルの回転を規制する。従って、この場合
は必ずしも紡機に一斉式の管替装置が装備されず、紡機
に沿って移動するとともに間欠的に停止して、あるいは
移動しながら管替作業を行う管替装置を使用する紡機に
おいても、スピンドルの回転を規制する手段を新たに設
ける必要がない。
【0084】○ 機台の再起動後に渡り糸を切断する時
期は、満管停止までの間であればよいが、ドッフィング
バー10でボビンBを把持してボビンBの回転を規制す
る構成では、切断時期は再起動後あまり巻取りが進行し
ない時期が好ましい。
【0085】○ リング精紡機に限らずリング撚糸機に
適用してもよい。 前記実施の形態から把握できる請求項記載以外の発明
(技術思想)について、以下にその効果とともに記載す
る。
【0086】(1) 請求項1に記載の発明の紡機は各
スピンドルがそれぞれ各錘毎に設けられた駆動モータに
よって駆動される単錘駆動式であり、前記尻糸巻部から
ボビンに連なる糸を切断する際にボビンの回転の規制
を、前記駆動モータ毎に設けられた制動手段の作動によ
り行う紡機の尻糸処理方法。この場合、一斉式の管替装
置が装備されていない紡機においても、ボビンの回転を
規制する手段を新たに設ける必要がない。
【0087】(2) 請求項1に記載の発明の紡機は一
斉式管替装置を装備するとともに、制動レバーがスピン
ドルレールの前方に延出されたニーブレーキを各錘毎に
装備し、前記管替装置のドッフィングバーが前記制動レ
バーを制動位置に保持する位置に配置されることにより
各ボビンの回転を規制した状態に保持する請求項1に記
載の紡機における尻糸処理方法。この場合、ボビンの回
転を規制する手段を新たに設ける必要がない。
【0088】(3) 請求項6に記載の発明において、
前記移動手段は前記駆動手段を兼ねている。この場合、
移動手段と駆動手段とを別々に構成するのに比較して、
構成が簡単になる。
【0089】(4) 請求項5又は請求項6に記載の発
明において、カッタ駆動ユニットが複数のカッタユニッ
トに対して1個の割合で設けられている。この場合、カ
ッタ駆動ユニットの数を少なくでき、各カッタユニット
毎にカッタ駆動ユニットを設ける場合に比較して構造が
簡単になって製造コストも安くなる。
【0090】(5) 請求項7に記載の発明において、
カッタ駆動ユニットはスピンドルレールの長手方向に沿
って往復移動可能に構成されている。この場合、カッタ
駆動ユニットの往動時と復動時の方向を逆に設定するこ
とにより、S撚り及びZ撚りのいずれの糸の紡出に対し
ても簡単に適用できる。
【0091】(6) 請求項1に記載の発明において、
糸の切断を管替後の機台再起動から満管停止までの間に
行う紡機における尻糸処理方法。この場合、残糸除去作
業が不要となる。
【0092】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1〜請求項4
に記載の発明によれば、糸強度又は伸度の大きな糸であ
っても、尻糸巻部からボビンに直接連なる糸、即ち尻糸
又は渡り糸を、スピンドル駆動機構を複雑化することな
く、適切な位置で切断することができる。
【0093】請求項2に記載の発明によれば、紡機機台
に装備された一斉式の管替装置を利用して各ボビンの回
転を規制するため、ボビンの回転を規制する手段を新た
に設ける必要がない。
【0094】請求項3に記載の発明によれば、尻糸切断
時のカッタユニットの回転によって弛んだ状態の糸が元
のように張った状態に戻され、リングレールが糸巻付け
開始位置まで上昇する際に、トラベラから糸が外れるこ
とが回避され、始動糸切れが減少する。
【0095】請求項4に記載の発明によれば、カッタユ
ニットが元の位置より糸巻き取り側に回転されるため、
尻糸の巻付けが完了して停止した状態において、トラベ
ラを経てローラパートに連なる糸が弛みがちになる紡出
糸の場合、弛みがちになった糸が適正な張力状態にな
る。
【0096】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
〜請求項4のいずれかに記載の尻糸処理方法を実施する
際に、カッタユニットを尻糸処理に必要な所定の方向に
回転させることができる。
【0097】請求項6に記載の発明によれば、紡出運転
時には駆動部をカッタユニットと係合不能な待機位置に
保持することができる。請求項7に記載の発明によれ
ば、カッタユニットを糸切断方向に回転させた後、元の
位置まで逆転させる構成が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態の尻糸切断時の作用を示す
説明図。
【図2】 管替装置と尻糸切断装置の関係を示す側面
図。
【図3】 リング精紡機と管替装置との関係を示す断概
略正面図。
【図4】 尻糸切断装置の概略平面図。
【図5】 カッタユニットの取付状態を示す断面図。
【図6】 尻糸切断装置の部分平面図。
【図7】 (a)はカッタユニットと糸の関係を示す概
略部分斜視図、(b)は尻糸とカッタユニットの関係を
示す部分拡大図。
【図8】 第2の実施の形態の尻糸切断装置の概略側面
図。
【図9】 同じく概略部分平面図。
【図10】 第3の実施の形態の尻糸切断装置の概略側
面図。
【図11】 同じく概略部分平面図。
【図12】 (a)は別の実施の形態の尻糸切断装置の
部分模式平面図、(b)は別の実施の形態の尻糸切断装
置の部分模式平面図。
【図13】 別の実施の形態の尻糸切断装置の概略平面
図。
【図14】 別の実施の形態の尻糸切断装置の概略側面
図。
【図15】 別の実施の形態の尻糸切断装置の概略側面
図。
【図16】 (a)は従来のカッタユニットの一部破断
概略正面図、(b)は概略平面図、(c)は切断刃の平
面図。
【図17】 従来技術の尻糸切断方法を説明する概略側
面図。
【図18】 別の従来技術の尻糸切断装置の断面図。
【符号の説明】
1…紡機としてのリング精紡機、3…スピンドル、8…
管替装置、9…ボビン把持装置、21…カッタユニッ
ト、23…尻糸巻部、24a…凹部、25…切断刃、2
6…係合部としての歯車、30…移動手段及び駆動手段
を構成する駆動ベルト、31…同じく駆動モータ、39
…同じく駆動モータ、40…同じくベルト伝動機構、4
1…同じく支持アーム、34,43,47…カッタ駆動
ユニット、35,45,48…駆動部としてのラック。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピンドル下部に尻糸巻部が設けられ、
    該尻糸巻部の上方に尻糸巻部からスピンドル上のボビン
    に直接連なる糸を受け入れ得る複数の凹部と、切断刃と
    を有するカッタユニットが装備された紡機において、 前記カッタユニットを各スピンドルに相対回転可能に支
    持し、各ボビンの回転を規制した状態で、前記各カッタ
    ユニットの外周に係合してカッタユニットを回転させる
    カッタユニット駆動手段を作動させて、カッタユニット
    をスピンドルの巻き取り運転時の回転方向と逆方向に回
    転させて尻糸巻部からボビンに連なる糸を切断する紡機
    における尻糸処理方法。
  2. 【請求項2】 紡機に装備された一斉式管替装置の把持
    装置で、スピンドルに嵌合された状態の管糸を把持する
    ことにより前記各ボビンの回転を規制した状態に保持す
    る請求項1に記載の紡機における尻糸処理方法。
  3. 【請求項3】 尻糸巻部からボビンに連なる糸を切断し
    た後、前記カッタユニット駆動手段を作動させて、カッ
    タユニットを元の位置まで戻す請求項1又は請求項2に
    記載の紡機における尻糸処理方法。
  4. 【請求項4】 尻糸巻部からボビンに連なる糸を切断し
    た後、前記カッタユニット駆動手段を作動させて、カッ
    タユニットを元の位置より糸巻き取り側に回動させる請
    求項1又は請求項2に記載の紡機における尻糸処理方
    法。
  5. 【請求項5】 スピンドル下部に尻糸巻部が設けられ、
    該尻糸巻部の上方に尻糸巻部からスピンドル上のボビン
    に直接連なる糸を受け入れ得る複数の凹部と、切断刃と
    を有するカッタユニットが装備された紡機において、 各スピンドルに相対回転可能に支持されたカッタユニッ
    トの外周に係合部を設け、前記カッタユニットの係合部
    に係合可能な駆動部を備えたカッタ駆動ユニットと、前
    記カッタ駆動ユニットを前記カッタユニットを回転させ
    る方向に移動させる駆動手段とを備えた紡機における尻
    糸切断装置。
  6. 【請求項6】 前記尻糸切断装置は前記カッタ駆動ユニ
    ットを前記駆動部が前記係合部との係合状態で作動され
    ることにより前記カッタユニットを所定方向に回転させ
    る作用位置と、前記係合部と係合不能な待機位置とに移
    動させる移動手段を備え、前記駆動手段は前記作用位置
    において前記カッタ駆動ユニットを前記カッタユニット
    を回転させる方向に移動させる請求項5に記載の紡機に
    おける尻糸切断装置。
  7. 【請求項7】 前記カッタ駆動ユニットは、前記作用位
    置において往復移動可能に構成されている請求項6に記
    載の紡機における尻糸切断装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102560766A (zh) * 2012-01-06 2012-07-11 南昌航空大学 自动落纱机断纱装置

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