JP2000073183A - 成形性と溶接性に優れた亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法 - Google Patents

成形性と溶接性に優れた亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法

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JP2000073183A JP10243548A JP24354898A JP2000073183A JP 2000073183 A JP2000073183 A JP 2000073183A JP 10243548 A JP10243548 A JP 10243548A JP 24354898 A JP24354898 A JP 24354898A JP 2000073183 A JP2000073183 A JP 2000073183A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形性とスポット溶接性が優れた亜鉛系めっ
き鋼板およびその低コストな製造方法を提供すること。 【解決手段】 Alを0.6重量%以下、かつ、めっき
目付量(Z、g/m2 )に対応して、10/Z+0.1
で計算される値(重量%)以下含有するめっき層の上
に、Zn:100〜1000mg/m2 、Al:3〜2
0mg/m2 、かつ、上記のAl/(Zn+Al)が
0.01〜0.15の範囲内である量のZnとAlを含
有する酸化皮膜を備えた亜鉛系めっき鋼板。この酸化皮
膜は、めっき層表面に酸またはアルカリを塗布し、Zn
源とAl源を含有するアルカリまたは酸性の水溶液に浸
漬することで容易に製造できる。上記の金属源を含有す
るアルカリ性の水溶液に鋼板を浸漬して陽極処理するこ
とでも製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家電、建材、及び
自動車等に好適な成形性とスポット溶接性に優れた亜鉛
系めっき鋼板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、家電、建材、及び自動車の産業分
野においては亜鉛系めっき鋼板が大量に使用されてい
る。とくに自動車用途には、防錆機能、塗装後の耐食性
などの性能が優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板が広く用
いられている。合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、溶融亜鉛
めっき鋼板を500〜600℃に加熱してZnめっき層
をFe−Zn合金めっき層にしたもので、そのFe含有
量は一般的に8〜12重量%の範囲にある。
【0003】亜鉛系めっき鋼板は、プレス成形された
後、溶接組み立てられ、塗装されて使用される。亜鉛系
めっき鋼板のプレス成形性(以下、単に「成形性」とも
記す)は、めっき層を有さない鋼板に比較して劣るとさ
れている。それは表面のめっき層が成形時の鋼板の変形
を妨げるのが原因とされている。また、プレス加工時
に、パウダリング(めっき層が粉末状に剥離する不良現
象)やフレーキング(めっき層が薄片状になって剥離す
る不良現象)が発生するとめっき表面での摺動性が悪く
なり鋼板のダイス孔への流入抵抗が増すことも成形性を
損なう原因となる。
【0004】成形品の組み立てはスポット溶接方法によ
る場合が多い。スポット溶接では、生産性をよくするた
めに、連続して多数回のスポット溶接が可能なこと(連
続打点性がよいこと)が重要とされている。亜鉛系めっ
き鋼板をスポット溶接する際には、溶融しためっき層が
銅製の電極と反応して金属間化合物を形成し、電極が損
耗して寿命が短くなり溶接工程での生産性が損なわれる
という問題がある。合金化溶融亜鉛めっき鋼板はめっき
層をFe−Zn合金化しているのでスポット溶接性は向
上しているものの、その改善程度は十分ではなく、溶接
性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板が望まれている。
【0005】これらの問題を解決する方法として、特開
平2−190483号公報には、亜鉛めっき鋼板の表面
に酸化物皮膜、特にZnOを主体とする酸化膜を形成さ
せてプレス成形性を改善した亜鉛めっき鋼板が示されて
いる。しかしながらここに開示されている方法では表面
酸化物が軟質であるため成形性の改善効果が不十分であ
るうえ、スポット溶接性が必ずしも良好でなく、その溶
接性を向上させる方法についても何ら開示されていな
い。
【0006】特開平4−202787号公報には、合金
化溶融亜鉛めっき鋼板のめっき層表面に複数のFe系合
金電気めっきを設け、2層目の電気めっき層に陽極処理
を施してその表面を凹凸にすることにより、成形時に生
じ易いめっき層の亀裂発生を防止し、電着塗装性と成形
性を向上させる技術が開示されている。しかしながらこ
こに開示されている技術では、溶融めっき層の上に多層
の電気めっき層を設ける必要があるため、製造コストが
高くなり経済性が損なわれるという問題がある。
【0007】特開平8−158066号公報には、プレ
ス成形性、溶接性、接着性および化成処理性に優れた亜
鉛系めっき鋼板が開示されている。これは、めっき層表
面に、Fe−Ni−O系皮膜を形成したものである。し
かしながらこの鋼板においては、めっき面に均一な皮膜
を形成していないため、3元素の構成比が変化した部分
では性能が異なっており、局所的にプレス性あるいは溶
接性が劣化する部分が存在するという問題がある。
【0008】以上述べたように、プレス成形性とスポッ
ト溶接性が共に改善された亜鉛系めっき鋼板およびその
経済性に優れた製造方法は未だ確立されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した問題点を解決し、成形性とスポット溶接性が優れた
亜鉛系めっき鋼板およびその低コストな製造方法を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
問題点を解決すべく種々研究を重ねた結果、亜鉛系めっ
き鋼板の成形性および溶接性に関し、以下に述べるよう
な新たな知見を得た。
【0011】 めっき層表面にZn系酸化物を主体と
する酸化皮膜を形成させるとプレス成形性が改善される
がこれだけではその改善効果が不十分である。しかしな
がら、Zn系酸化物に加えて適量のAl系酸化物を共存
させ、そのAl系酸化物の量を、酸化皮膜のZn含有量
(重量%)とAl含有量(重量%)の和に対するAl含
有量(重量%)の比率:Al/(Al+Zn)が特定の
範囲内になるようにした場合に優れたプレス成形性が得
られる(以下、上記の比率を単に「Al比率」と記
す)。
【0012】成形性には、プレス成形時に金型と接触す
るめっき表面の硬さと、その保油性が影響する。Zn系
酸化物は、多孔性の構造を有していることから、保油性
に富むと考えられる。しかしながらZn系酸化物は金型
との摺動時に変形して摺動界面にめっき層金属が露出し
やすい。このためフレーキングが発生して成形性が損な
われる場合があり、成形性改善効果としては十分ではな
い。
【0013】Zn系酸化物中に適量のAl系酸化物を混
在させると、酸化皮膜が硬化して金型との摺動時に酸化
皮膜が損傷されにくくなり、フレーキングなどの発生が
抑制され、成形性が飛躍的に改善されるものと推測され
る。
【0014】 スポット溶接時の電極の連続打点性が
劣化する原因は、電極の銅がめっき層のZnと反応して
金属間化合物を形成し、その融点が低下して高温時の変
形抵抗が低下して電極の損耗が著しくなることによると
されている。この現象に関して本発明者らは、電極の損
耗はめっき層に含有されるAlの量と関係があり、めっ
き層に含有されるAlの総量が増すにつれて連続打点性
が損なわれることを知見した。つまり、連続打点性の向
上には、めっき付着量との関係においてめっき層のAl
含有量を制限するのが有効であることを知見した。
【0015】亜鉛系溶融めっきでは、目付量を制御する
ためにめっき浴中に、通常0.08〜0.20重量%程
度のAlが添加される。母材がめっき浴に浸漬される
と、母材表面にFe−Al合金相が形成される。また、
めっき層にはめっき浴中のAl濃度に対応した量のAl
が含有される。
【0016】めっき層のAl含有量の絶対値は、母材が
めっき浴に浸漬された直後に形成される上述のFe−A
l合金相に含有されているAlと、めっき層に含有され
るAl量とにより決定される。前者のAl含有量はめっ
き浴中のAl濃度の影響を受ける。後者のめっき層に含
有されるAl濃度は、めっき浴のAl濃度とほぼ同一の
濃度であるので、その絶対量はめっき浴のAl濃度とめ
っき層の厚さにより決定される。
【0017】本発明者らは、連続打点性に対するめっき
層のAl含有量と目付量との関係を検討した結果、連続
打点性を損なわないためには、下記の経験式(1)によ
り計算されるAl含有量を上限とするのがよいことを知
った。
【0018】 Al(重量%)≦10/Z+0.1・・・(1) ここで、Zはめっき層の片面当たりの目付量(g/
2 )を表す。
【0019】式(1)は、めっき目付量が大きい場合に
は、めっき層のAl含有量を低く制限するのが溶接性の
改善に有効であり、めっき目付量が少ない場合にはめっ
き層のAl含有量が高くても溶接性が良好に確保できる
ことを意味している。
【0020】めっき層のAl含有量がめっき付着量との
関係で連続打点性に影響する理由の詳細は不明である
が、Alが含有されることによってめっき層と電極との
反応が促進され、電極の損耗を加速するのではないかと
推定される。
【0021】 通常、めっき層を酸化させて得られる
酸化皮膜の化学組成は、めっき層のそれにほぼ比例した
ものが得られる。このため、このような方法で得られる
酸化皮膜のAl含有量は0.2〜0.6重量%となるこ
とが多い。前述したように、成形性を向上させるため
に、酸化皮膜のAl比率を高めるために、めっき層のA
l含有量を高くすると、プレス成形性は改善されるが溶
接性は改善されない。従って、このような方法では成形
性と溶接性を両立させるのは困難である。
【0022】めっき層のAl含有量を溶接性が良好な領
域に限定し、且つ、その表面に、成形性が良好となる酸
化皮膜を付着させるには、めっき層に含有される量以上
のAlを何らかの方法で含有させる必要がある。
【0023】本発明者らは、亜鉛系めっき層表面に酸性
の水溶液を付着させ(以下、単に「酸液」、「酸液処
理」とも記す)、その後、Zn源とAl源を溶解させた
アルカリ性の水溶液を反応させる処理(以下、単に「ア
ルカリ液」、「 アルカリ液処理」 とも記す)を施すこと
で、目標とする化学組成を有する酸化皮膜が効率よく得
ら れることを知見した。
【0024】Al酸化物やZn酸化物は、酸液やアルカ
リ液に容易に溶解する。しかしながら中性の水溶液中で
は、これらの溶解度が減少するために酸化物は析出す
る。析出する酸化物の構成比率は、溶液中での構成比率
によりほぼ決定される。
【0025】酸液を付着させた亜鉛系めっき層と、Zn
源およびAl源を溶解させたアルカリ液とを反応させる
と、めっき層表面の酸液とアルカリ液との間で中和反応
が生じ、めっき層界面に中性の領域が生じる。この中性
領域では、上記酸化物の溶解度が低下し、めっき層表面
に混合酸化物としてこれらの金属が析出するもの考えら
れる。
【0026】アルカリ液中のZn源としてのZn濃度
(g/リットル)とAl源としてのAl濃度(g/リットル)と
の和に対するAl濃度(g/リットル)の比率:Al/(A
l+ Zn)を、酸化皮膜の所望のAl比率に応じて調製
すると、析出する酸化皮膜の構成 内容を所望の範囲に
調製できる。
【0027】酸液処理とアルカリ液処理の順序を逆にし
て、前処理としてアルカリ液処理を施し、その後に、所
定量のZn源とAl源とを含有させた酸液による処理を
施す方法でも、界面での中和反応が同様に生じるため、
目標の酸化皮膜を生成する事が可能である。
【0028】また、電気的に、界面でのpHを変化させ
る方法で金属元素の酸化物を析出させることも可能であ
る。上述のような金属源を適量含有するアルカリ性の水
溶液中で、めっき層を陽極処理すれば、めっき層界面で
酸素が発生し、水酸化物イオンが酸化されて酸素とな
り、界面で、水酸イオンが減少して、pHが低下するた
め、酸化皮膜が成長する。めっき層のZn、Alも酸化
されると考えられるが、主として、前者のpH変化によ
るAl、Zn系酸化物の析出が主体となる。従って、こ
の方法でも溶液内のAl、Zn濃度を調製することによ
って、目的のAl比の酸化皮膜を形成させることが可能
である。
【0029】本発明は上述のような新たに得られた知見
を基にして完成されたものであり、その要旨は下記
(1)または(2)に記載の成形性と溶接性に優れた亜
鉛系めっき鋼板あるいは(3)〜(5)のいずれかに記
載のその製造方法にある。
【0030】(1)めっき層表面に酸化皮膜を備える亜
鉛系めっき鋼板であって、めっき層のAl含有量が、
0.60重量%以下、かつ、下記式(1)を満足し、酸
化皮膜の付着量が、酸化皮膜中のZnとして100〜1
000mg/m2 、Alとして3〜20mg/m2 であ
り、かつ、上記酸化皮膜中のZn含有量(重量%)とA
l含有量(重量%)の和に対する前記Al含有量の比率
が0.01〜0.15の範囲内にあることを特徴とする
成形性と溶接性に優れた亜鉛系めっき鋼板。
【0031】 Al(重量%)≦10/Z+0.1・・・(1) ここで、Zはめっき層の片面当たりの目付量(g/
2 )を表す。
【0032】(2)めっき層が合金化溶融亜鉛めっき層
であることを特徴とする上記(1)に記載の亜鉛系めっ
き鋼板。
【0033】(3)Al含有量が、0.60重量%以
下、かつ、下記式(1)を満足する亜鉛系めっき層に、
pHが4.0以下の酸性の水溶液による処理を施した
後、Zn源とAl源とを含有させたpHが8以上のアル
カリ性の水溶液による処理を施すことを特徴とする上記
(1)または(2)に記載の亜鉛系めっき鋼板の製造方
法。
【0034】 Al(重量%)≦10/Z+0.1・・・(1) ここで、Zはめっき層の片面当たりの目付量(g/
2 )を表す。
【0035】(4)Al含有量が、0.60重量%以
下、かつ、下記式(1)を満足する亜鉛系めっき層に、
pH8以上のアルカリ性の水溶液による処理を施した
後、Zn源とAl源とを含有させたpHが4.0以下の
酸性の水溶液による処理を施すことを特徴とする上記
(1)または(2)亜鉛系めっき鋼板の製造方法。
【0036】 Al(重量%)≦10/Z+0.1・・・(1) ここで、Zはめっき層の片面当たりの目付量(g/
2 )を表す。
【0037】(5)Al含有量が、0.60重量%以
下、かつ、下記式(1)を満足する亜鉛系めっき層に、
Zn源とAl源とを含有させたpHが8以上のアルカリ
性の水溶液中で電解する陽極処理を施すことを特徴とす
る上記(1)または(2)に記載の亜鉛系めっき鋼板の
製造方法。
【0038】 Al(重量%)≦10/Z+0.1・・・(1) ここで、Zはめっき層の片面当たりの目付量(g/
2 )を表す。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を詳細に述べ
る。なお以下の化学組成を表す%表示は重量%を意味す
る。
【0040】(a)めっき層 めっき層の化学組成は、Znと所定の範囲内のAlを含
有する以外は公知の亜鉛系めっき層を構成する化学組成
であればよく、合金元素としては、Fe、Co、Ni、
Mn、Mg、Siなどが考えられる。化学組成が異なる
めっき層を複数層備えた複層めっきでもよい。その場合
のめっき層のAl含有量は、{各めっき層の(Al含有
量×Zn目付量)の総和}÷(各めっき層のZn目付量
の合計)で求められる複数のめっき層全体のAl含有量
であり、式(1)で用いる目付量Zは上式の目付量の合
計を用いる。
【0041】Al含有量:めっき層のAl含有量が少な
いほどスポット溶接時の電極損傷が少なく連続打点性が
向上する。所望の連続打点性を得るために、めっき層の
Al含有量は、0.60重量%以下、かつ、下記式
(1)を満足する範囲とする。
【0042】 Al(重量%)≦10/Z+0.1・・・(1) ここで、Zはめっき層の片面当たりの目付量(g/
2 )を表す。
【0043】式(1)は、本発明者らの研究結果を整理
して得られた経験式であり、Zn目付量が大きい場合に
はAl含有量を低くし、Zn目付量が少ない場合には、
Al含有が高くなっても良いことを表す。好ましくは
0.40%以下とするのがよい。なお、ここでのAl含
有量または目付量は、めっき層が複層である場合には、
上述したように、めっき層全体でのAl含有量または目
付量を意味する。
【0044】Al含有量の下限は特に限定するものでは
ないが、0.15%とするのがよい。好ましくは0.2
0%である。合金化溶融めっきの場合、目付量の制御を
容易にし、Fe−Zn系化合物であるドロスの生成を抑
制するために、通常、0.08〜0.20%のAlを含
有さためっき浴が使用される。めっき層に含有されるA
l量は、めっき浴のAl濃度と目付量および界面に生成
するFe−Al合金の量に比例してするため、めっき層
には経験的に0.15〜0.40%程度のAlが含有さ
れる。
【0045】めっき層が合金化溶融亜鉛めっき層である
場合のFe含有量は特に限定するものではないが、7〜
15%とするのがよい。Fe含有量が15%を超える
と、パウダリングが発生しやすく、7%に満たない場合
には、めっき層の特に表層部にη相のZn(Feを殆ど
含有しないZn)が残存することが多くなり、塗装性お
よび溶接性が好ましくない。
【0046】目付量:めっき層の目付量は特に限定する
ものではなく任意であるが、耐パウダリング性と耐食性
を確保するために20〜70g/m2 程度とするのがよ
い。自動車用途に用いる合金化溶融亜鉛めっきの場合に
は20〜70g/m2 とするのがよい。目付量が20g
/m2 に満たない場合には自動車用鋼板に要求される耐
食性能を満たさない場合があり、70g/m2 を超える
とプレス成形時にパウダリングが発生することがあるの
で好ましくない。
【0047】(b)酸化皮膜;めっき層表面にはZn系
酸化物およびAl系酸化物を含有する酸化皮膜が備えら
れている。
【0048】Zn系酸化物の組成は特に限定するもので
はないが、ZnOを主体とし、その他にZn(OH)2
などの水酸化物を含むこともある(本発明では、これら
を総称して「Zn系酸化物」という)。
【0049】Zn系酸化物の付着量は、酸化皮膜中のZ
nとして100〜1000mg/m2 である。上記のZ
nが100mg/m2 に満たない場合には、めっき層表
面での潤滑油などの保油性が十分ではないために所望の
成形性が得られない。好ましくは200mg/m2 以上
である。上記のZnが1000mg/m2 を超えると成
形性改善に対する効果が飽和するうえ、1000mg/
2 を超えて付着させるとコストが高くなるのでこれを
上限とする。好ましくは600mg/m2 以下である。
【0050】Al系酸化物の組成は特に限定するもので
はないが、Al2 3 を主体とし、その他にAl(O
H)3 などの組成の水酸化物を含むこともある(本発明
では、これらを総称して「Al系酸化物」という)。ま
た、上記Al系酸化物が上述のZn系酸化物と複合して
Zn−Al複合酸化物を形成する場合もある。
【0051】Al系酸化物の付着量は、酸化皮膜中のA
lとして3〜20mg/m2 である。上記のAlが3m
g/m2 に満たない場合には、酸化皮膜が十分に硬くな
らないために所望のプレス成形性が得られない。好まし
くは5mg/m2 以上である。Al系酸化物の付着量
が、Alとして20mg/m2 を超えるとスポット溶接
時の電極のCuとめっき皮膜との反応が活発になり、電
極の損耗が激しくなって連続打点性が損なわれる。これ
を避けるためにその上限は20mg/m2 以下とする。
好ましくは10mg/m2 以下である。
【0052】さらに、上記酸化皮膜中のZn系酸化物と
Al系酸化物の含有割合が、酸化皮膜中のZn含有量
(重量%)とAl含有量(重量%)の和に対する酸化皮
膜中の前記Al含有量(重量%)の比[Al/(Al+
Zn)、「Al比率」]が、0.01〜0.15の範囲
内になるように含有させる。上記Al比率が0.01に
満たない場合には酸化皮膜を硬化する作用が弱く成形性
の改善効果が不十分である。
【0053】Al比率が0.15を超えると、保油性が
損なわれてプレス成形性の改善効果が低下する。このた
め、Al比率の上限は0.15とする。好ましくは0.
10以下である。
【0054】酸化皮膜の分析は、試験片をメタノールに
ヨウ素を溶解した溶液に浸漬してめっき層の金属元素の
みを溶解し、抽出残さとしての酸化皮膜を塩酸溶液に溶
解し、これを化学分析して酸化皮膜に含有されているZ
nおよびAlの量を測定する。
【0055】(c)製造方法;Zn系めっき鋼板の母材
は特に限定するものではなく任意であるが、冷間圧延鋼
板または表面の酸化皮膜を除去した熱間圧延鋼板が好適
である。めっきの種類は、溶融めっき、電気めっき、蒸
着めっきその他の公知のめっき方法が適用できる。
【0056】めっき層のAl含有量の調整方法は任意で
ある。電気亜鉛めっきなどAl含有量が少ないめっき浴
を使用できる場合には、めっき層にAlが含有されない
ようにめっき浴を調整してめっきすればよい。
【0057】合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造する場合
のように、めっき浴にある程度のAlを含有させてめっ
きすることが必要な場合には、例えば、めっき浴中の有
効Al濃度(ドロスを含有しない部分での溶液分析によ
るAl濃度)を0.11〜0.13%に調製し、めっき
浴温を455〜460℃の範囲とし、母材の温度をめっ
き浴温より3℃以上低めてめっき浴に浸漬し、浸漬時間
を短くして(例えば4秒以下)めっきすれば所望のAl
含有量のめっき層が得られる。
【0058】上記の方法は一例であり、めっき浴のAl
濃度を単純に低くしても、所望のAl含有量の亜鉛系め
っき層を得ることができるが、ドロスなどの問題を考慮
すると、めっき浴のAl濃度を0.10%以上にして上
述のような条件でめっきするのが好適である。
【0059】酸化皮膜をめっき層表面に生成させる方法
は、酸液処理→Zn源およびAl源の濃度を調整した
アルカリ液での処理(酸−アルカリ処理法)、アルカ
リ液処理→Zn源およびAl源の濃度を調整した酸液で
の処理(アルカリ−酸処理法)、Zn源およびAl源
の濃度を調整したアルカリ液中で陽極処理する(陽極処
理法)、等の方法がある。これらの方法によれば、酸化
皮膜中のZn系酸化物およびAl系酸化物の比率を容易
に制御できる。
【0060】ここで、「処理」とは、めっき層に酸液ま
たはアルカリ液を付着させることを意味する。その方法
は任意であり、めっき層表面に溶液を均一に付着させる
ことが可能な方法であればよいので、特に限定する必要
はなく、浸漬法、塗布法、ロールコーターなど公知の方
法を用いればよい。なかでも、浸漬法が簡易である。
【0061】酸−アルカリ処理法:亜鉛系めっき層の表
面に、pHが4.0以下の酸性の水溶液(酸液)による
処理を施した後、Zn源とAl源とを含有させたpHが
8以上のアルカリ性の水溶液(アルカリ液)による処理
を施す。
【0062】pH4.0以下の酸液での処理は、めっき
層表面を酸性にするためであり、pHが4.0を超える
と、次に施すアルカリ性の水溶液での処理時に、めっき
層表面での中和反応を十分起こすことができない。従っ
て、pHは4.0以下とする。酸液のpHの下限は特に
限定するものではないが、pH2に満たない場合には酸
性の水溶液の反応性が高く、処理中にめっき層が溶解し
てしまうおそれがあるため、pH2以上でおこなうのが
好ましい。
【0063】酸液の種類は、塩酸、硫酸、硝酸などの無
機酸、酢酸、蟻酸、クエン酸、シュウ酸、酒石酸などの
有機酸、または、これらの酸を混合した混酸など、いず
れの酸を用いても構わない。工業的に、安価で取り扱い
などが簡易であることから、硫酸または塩酸を使用する
のが好ましい。めっき層との反応性を遅くさせ、表面を
酸性に保つために、酸にインヒビターを添加することも
有効である。
【0064】酸液処理は短時間でおこなうのが好まし
い。処理時間が10秒を超えるとめっき層が溶解するこ
とがあるのでよくない。酸液処理後、アルカリ液処理ま
での間隔5秒以内とするのが好ましい。
【0065】次に、Zn源とAl源とを含有させたpH
8以上のアルカリ液で処理する。本発明の特徴の一つ
は、溶液中ではイオンまたはコロイド状で溶解している
ものと推定されるZn源およびAl源を、鋼板表面に析
出させることにある。これらの金属源の溶解前または溶
液中での形態は特に限定するものではなく、鋼板表面に
不要イオン(Zn、Al以外のイオン)が析出しないも
のであればよい。
【0066】例えばZn源としては、ZnO、ZnSO
4 、Zn(OH)2 、ZnCl2 等があるが、安価な粉
末状のZn系酸化物(ZnO)を用いるのが好適であ
る。Al源としては、Al2 3 、Al(OH)3 、A
lCl3 、Al2 (SO4 2等があるが、異種イオン
の混入を防止するためには、Al2 3 、Al(OH)
3 等を用いるのが好ましい。
【0067】アルカリ液はめっき層表面の酸液により中
和される。この際に生じるpH変化により、Zn系酸化
物およびAl系酸化物の溶解度が低下して、過飽和にな
った酸化物がめっき表面に析出する。
【0068】アルカリ液は、金属元素の溶解性を確保
し、かつ、酸液と反応した際の溶解度の変化を大きくす
るために、そのpHを8以上とする。酸化亜鉛の溶解が
容易になるので、好ましくはpH10以上がよい。pH
の上限は特に規定するものではないが、酸液との中和を
容易にするためにpH12以下とするのがよい。
【0069】アルカリ液の種類は、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウ
ム、オルソ珪酸ソーダなど公知のものでよいが、安価な
水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどを用いるのが好
ましい。
【0070】アルカリ液には、Zn源をZnとして50
〜500g/リットル、Al源をAlとして1.5〜10g
/リットルの範囲で、かつ、上記Zn(g/リットル)とAl
(g/リットル)の和に対するAl(g/リットル)の比率、
[Al/(Al+Zn)、以下「液のAl比率」とも記
す]が、0.01〜0.15の範囲内にあるようにZn
源とAl源とを含有させるのがよい。
【0071】Zn濃度を50g/リットル以上とすれば、め
っき層表面の酸化物中に含有されるZn系酸化物をZn
として100mg/m2 以上付着させることができる。
Zn濃度が500g/リットルを超えると、めっき層に付着
する亜鉛系酸化物の量が飽和するので、これを超えて溶
解させても意味が無い。このため、Zn濃度の上限は5
00g/リットルとするのがよい。
【0072】アルカリ液中のAl濃度を1.5g/リットル
以上とすれば、めっき層表面の酸化皮膜中に含有される
Al系酸化物をAlとして3mg/m2 以上付着させる
ことができる。Al濃度が10g/リットルを超えると、酸
化皮膜のAl含有量が20mg/m2 を超えるので、ア
ルカリ液のAl濃度は10g/リットル以下とするのがよ
い。
【0073】溶液中のAl比率が0.01〜0.15の
範囲内にあるようにZn源とAl源とを含有させるの
は、めっき層表面に析出する酸化皮膜中の金属元素の含
有比率が、アルカリ液に溶解している金属元素の比率と
同様の比率になるからである。
【0074】処理時間は、析出したZn、Al系酸化物
がアルカリ液に再溶解しないように条件を選択するのが
よい。例えばアルカリ処理時間は、1〜8秒間程度で十
分である。また、アルカリ処理後、直ちに、水洗を行
い、表面に残存するアルカリによる酸化物の再溶解を防
止し、60℃程度で乾燥して製品とするのがよい。
【0075】アルカリ−酸処理法:この方法は前述の
「酸−アルカリ処理法」とは処理液の種類を逆にした方
法であり、めっき層の表面に、pH8以上のアルカリ液
による処理を施した後、pHが4.0以下で、Zn源と
Al源を、酸−アルカリ処理法のアルカリ液におけるの
と同様の割合で含有させた酸液による処理を施す方法で
ある。
【0076】アルカリ液のpHは8以上とする。pHの
上限は特に規定されないが、pH12以下とするのが、
以降の酸液との反応で中和されやすく、好ましい。
【0077】この後、所定量のZn源およびAl源を含
有する酸液での処理を施す。酸液への上記金属源の含有
量は、Zn源をZnとして50〜500g/リットル、Al
源をAlとして1.5〜10g/リットルの範囲内で、か
つ、前述の溶液中のAl比率が0.01〜0.15の範
囲内になるようにZn源とAl源とを含有させるのがよ
い。上記の範囲が好適である理由は、前述の「酸−アル
カリ処理法」で説明したのと同様の理由によるものであ
るので、ここでは説明を省略する。
【0078】上記の酸性の水溶液またはアルカリ性の水
溶液は、前述の「酸−アルカリ処理法」の場合と同様に
公知の任意種類のものを使用できる。
【0079】陽極処理法:所定量のAl、Zn量を含有
させたpH8以上のアルカリ液中で陽極処理を行うこと
によって酸化皮膜を形成させる。陽極処理では、めっき
層近傍の水酸化物イオンが酸化され、酸素が発生するこ
とにより界面での水酸化物イオン濃度が低下しpHが低
くなる。そのため、溶液は界面近傍で中性領域となり、
溶液中に溶解していたZnとAlが析出する。
【0080】ここでは酸素発生による水酸化物イオンの
反応が主体であるが、この反応では電流密度に応じて反
応の律速段階が異なる。電流密度を高めると反応速度が
大きくなり、水酸化物イオンの供給速度が律速になるの
で、界面では水酸化物イオンが欠乏し界面のpHが低下
する。このため、界面では金属元素が酸化物または水酸
化物などの形態で析出する。この酸化反応が、水酸化物
イオンの移動速度に依存して生じるとき、界面での水酸
化物イオン濃度が低下し、pHが低下する。この電流密
度は、通常0.1A/dm2 以上であれば本発明の効果
を発揮することができる。
【0081】このアルカリ性の水溶液には、前述の「酸
−アルカリ処理法」のアルカリ性の水溶液の構成で説明
したのと同様の理由で、同様の量のZn源およびAl源
が同様の溶液中のAl比となる範囲で溶解される。
【0082】めっき層表面に酸化皮膜を形成する処理を
施した後は、直ちに、水洗し、酸化物の再溶出を防止す
るのがよい。
【0083】
【実施例】(実施例1)表1に示す鋼種Aに記載の化学
組成を有する厚さ0.80mmの極低炭素鋼冷間圧延鋼
板に以下の方法で合金化溶融亜鉛めっきを施した。
【0084】
【表1】
【0085】冷間圧延鋼板を窒素雰囲気中で500℃で
予備加熱し、水素10体積%、残部窒素からなる雰囲気
中で、850℃で60秒間保持する還元性雰囲気中での
焼鈍を施し、480℃〜440℃の範囲まで冷却し、温
度450〜470℃、Al濃度0.10〜0.15重量
%の範囲で種々の条件の亜鉛めっき浴に浸漬して引き上
げ、めっき面に高圧ガスを吹き付けて付着量を20〜7
0g/m2 の範囲に調整し、誘導加熱方式の合金化処理
炉を用いて加熱し合金化させて、めっき層のFe含有量
が7〜15重量%、Al含有量が種々の値である合金化
溶融亜鉛めっき鋼板を製作した。
【0086】これらのめっき鋼板のサンプルを、pH
4.0の硫酸溶液に5秒間浸漬した後、ZnOをZnと
して90g/リットル、Al2 3 をAlとして10g/リッ
トル含有したpH10のアルカリ性の水溶液に3秒間浸漬
した後、水洗し、60℃の空気を吹き付けて乾燥させて
酸化皮膜を備えたサンプルを製作した。アルカリ液とし
ては水酸化ナトリウム水溶液を用いた。
【0087】比較例として、上記酸化処理用母材のサン
プルの一部は、350℃の飽和水蒸気中で30秒間保持
して、めっき層表面に酸化皮膜を設ける酸化処理も施し
たものを製作した(試験番号a23〜a25)。上記の
酸化処理時間を長くして、酸化皮膜中のAl含有量を高
くしたものも製作した(試験番号a25)。また、酸化
処理用母材のままで、その表面に酸化皮膜処理を施さな
かったサンプルも評価した(試験番号a26、a2
7)。
【0088】酸化処理用母材のめっき層を、インヒビタ
ーを含有した塩酸に溶解し、めっき層のAl、Zn、F
e含有量を溶液分析するとともに、式(1)によるAl
比率を計算した。
【0089】酸化皮膜処理したサンプルは、メタノール
溶液中にヨウ素を溶解させた溶液に浸漬してめっき層の
金属元素のみを溶解し、抽出残さとしての酸化皮膜を塩
酸溶液に溶解し、これを化学分析して酸化皮膜に含有さ
れているZnおよびAlの量を測定した。各種のサンプ
ルのスポット溶接性、摺動性および成形性を以下の方法
で評価した。
【0090】スポット溶接性:スポット溶接性は連続打
点性で評価した。同じ条件で作成したサンプルを2枚重
ね合わせ、両面から1対の電極で挟み、加圧通電してス
ポット溶接した。電極は直径6mmの先端がドーム型の
形状のものを使用した。溶接電流は11.0KA、溶接
時間は0.2秒、溶接間隔は毎秒1回とした。スポット
溶接部は剥離試験をおこない、スポット溶接部の溶融金
属部分(ナゲット)の直径が4×t1/2 (t:試験片1
枚の厚さ)未満になるまでに可能であった溶接回数を連
続打点数として求め、この回数を下記の基準で評価し
た。
【0091】 ◎:5000回以上(特に良好)、 ○:3000回以上5000回未満(良好)、 △:2000回以上3000回未満(不良)、 ×:2000回未満(極めて不良)。
【0092】摺動性:摺動性は、以下の方法で測定した
摩擦係数によって評価した。図1は溝型に鋼板を曲げ成
形する際の成形力から鋼板の摺動性を評価するための摺
動性評価装置の概念を示す斜視図である。試験片1はし
わ押さえビード4からの力を受けてダイス面2に押し付
けられている。押し金具5の形状は直方体状である。押
し金具5の下降に伴って試験片1はダイス面2としわ押
さえビード4との間で摺動しつつ平行な溝状の開口部で
あるダイス溝3に引き込まれる。試験片の摺動性に応じ
て押し金具5の圧入力が変化するので、圧入力としわ押
さえ荷重との関係から試験片の摩擦係数を測定すること
ができる。ここでは、試験片1の寸法は幅30mm、長
さ270mmとし、ビードの断面寸法は半径5mmの半
円形とした。ダイス面2、しわ押さえビード4および押
し金具5の表面は、600#の研磨紙で研磨したものを
用い、試験片1の両面には潤滑剤として防錆油を片面あ
たり、2.5g/m2 塗布し、押し金具3の圧入速度は
60mm/分とした。しわ押さえ荷重は、750、10
00、1250、1500kgfの4条件とし、それぞ
れの場合の押し金具5の圧入力の最大値を求め、しわ押
さえ荷重の増分(dP)と押し金具圧入力の最大荷重の
増分(dF)とから、摩擦係数(μ)をμ=dF/2d
Pなる式により計算して求め、μの値にしたがって摺動
性を下記の基準で評価した。
【0093】 ◎:μが0.24以下(極めて良好)、 ○:0.24超0.28以下○(良好)、 △:0.28超0.32以下△(不良)、 ×:0.32超(極めて不良)。
【0094】成形性:サンプルから60φのブランクを
打ち抜き、直径が34mmのポンチと、直径が35.5
mmのダイス孔を有するダイスを用いてしわ押さえ力を
作用させつつ円筒深絞り成形をおこない、しわ押さえ力
(BHF)を変化させ、絞り成形が可能なしわ押さえ荷
重の最大値をもとめ、この値が大きいほど成形性が良好
と判断して成形性を調査した。ポンチ、ダイスおよびし
わ押さえ面は研磨紙#600で研磨仕上したものを使用
し、成形速度60mm/分とし、潤滑のために防錆油を
サンプルの両面に0.5g/m2 塗布して試験した。
【0095】亜鉛系めっき層のない鋼板(焼鈍済みの冷
間圧延鋼板)の場合の破断しない最大しわ押さえ荷重が
3500kgfであったので、亜鉛系めっき鋼板の成形
性の評価は下記の基準でおこなった。
【0096】 ◎:最大荷重3000kgf以上(極めて良好)、 ○:2500以上3000kgf未満(良好)、 △:2000以上3000kgf未満(不良)、 ×:2000kgf未満(極めて不良)。 めっき層と酸化皮膜の化学組成および性能評価結果を表
2に示した。
【0097】
【表2】
【0098】表2で試験番号a1 〜a11はいずれも
本発明の規定する条件を満たすものであり、溶接性、摺
動性、成形性共に良好であった。めっき層のAl含有量
が式(1)から求められる上限値に比較してAl含有量
が大幅に少なかった試験番号a1、a2、a4〜a7は
溶接性が特に良好で総合評価も特に優れたものであっ
た。これに対し、めっき層のAl含有量が式1から求め
られる上限を超えた試験番号12〜21は、溶接性がよ
くなかった。本発明の規定する範囲を超えた試験番号a
12〜a22では溶接性が良くなかった。試験番号a2
3および24は、めっき層中のAl濃度が低く、溶接性
は良好であったが、酸化皮膜中のAl含有量が低いため
にプレス性がよくなかった。酸化皮膜のAl比が高すぎ
た試験番号25は、めっき層のAl含有量が式(1)か
ら求められる上限を超えたうえ、酸化皮膜のAl比率が
高すぎたために溶接性が良くなかった。酸化皮膜処理を
おこなわなかった試験番号a26およびa27は、溶接
性がよくないうえ、潤滑性と成形性も良くなかった。
【0099】(実施例2)表1に示す鋼種Bの化学組成
を有する厚さ0.75mmの極低炭素鋼冷間圧延鋼板
に、めっき条件を、鋼板温度450℃、めっき浴温度4
55℃、めっき浴のAl濃度を0.115重量%とした
以外は、実施例1に記載したのと同様の条件で溶融亜鉛
めっきを施し、合金化処理して合金化溶融亜鉛めっき鋼
板を製作した。これらの酸化処理用母材を、pH2〜4
の硫酸または塩酸あるいは酢酸溶液に1〜10秒間浸漬
し、直ちにZnOをZnで10〜500g/リットル、Al
2 3をAlで0〜20g/リットルの範囲内で含有するp
H8〜12の水酸化ナトリウムからなるアルカリ性の水
溶液に3秒間浸漬した後、水洗し、60℃の熱風を吹き
付けて乾燥させ、種々の条件で酸化皮膜処理を施したサ
ンプルを製作した。得られたサンプルは、実施例1に記
載したのと同様の方法で、めっき層および酸化皮膜の組
成を調査し、スポット溶接性、摺動性および成形性を評
価した。これらの結果を表3に示した。
【0100】
【表3】
【0101】表3で試験番号b1〜b20はいずれも本
発明の規定する条件を満たすものであり、スポット溶接
性、摺動性、成形性共に良好であった。Al含有量が
0.28%以下と低かった試験番号b1〜b4、b6、
b10、b13、b16およびb20ではいずれの評価
結果とも特に優れたものであった。これに対し、硫酸の
pHが4.0を超えた試験番号b21およびb22では
酸化皮膜のZn含有量が本発明の規定する範囲に満たな
いために摺動性と成形性が良くなかった。アルカリ性の
水溶液へのZnの含有量が少なすぎた試験番号b23お
よびb24でも同様に、酸化皮膜のZn含有量が本発明
の規定する範囲に満たないために摺動性と成形性が良く
なかった。アルカリ性の水溶液へのAlの含有量が少な
すぎた試験番号b25では、酸化皮膜のAl比率が本発
明の規定する範囲に満たないために摺動性と成形性が良
くなかった。
【0102】(実施例3)実施例2で製作した酸化処理
用母材としての合金化溶融亜鉛めっき鋼板から得たサン
プルに、pH8〜12の水酸化ナトリウム溶液または水
酸化カリウム溶液に1〜10秒間浸漬するアルカリ性の
水溶液処理を施した後、実施例2に記載したのと同様の
量のZn源およびAl源を含有するpH1〜4の硫酸の
酸溶液に3秒間浸漬した後、実施例2と同様に水洗し乾
燥して、種々の条件で酸化皮膜処理を施したサンプルを
製作した。得られたサンプルは、実施例1に記載したの
と同様の方法で、めっき層および酸化皮膜の組成を調査
し、溶接性、摺動性および成形性を評価した。これらの
結果を表4に示した。
【0103】
【表4】
【0104】表4で試験番号c1 〜c14はいずれも本
発明の規定する条件を満たすものであり、溶接性、摺動
性、成形性共に良好であった。めっき層のAl含有量が
低かった試験番号c1〜c4、c6、c10およびc1
3は、特に溶接性が良好で、総合評価も特に優れてい
た。これに対し、水酸化ナトリウムのpHが8に満たな
かった試験番号c15、および、硫酸溶液へのZn源の
含有量が少なすぎた試験番号c16は、酸化皮膜のZn
含有量が本発明の規定する範囲に満たないために摺動性
と成形性が良くなかった。硫酸溶液のAl源の含有量が
少なすぎた試験番号c17およびc18では、酸化皮膜
のAl比が本発明の規定する範囲に満たないために摺動
性と成形性が良くなかった。
【0105】(実施例4)実施例2で製作した酸化処理
用母材としての合金化溶融亜鉛めっき鋼板から得たサン
プルに、ZnOをZnとして10〜500g/リットル、A
2 3 をAlとして0〜20g/リットルの範囲内で含有
するpH12〜13の水酸化ナトリウムからなるアルカ
リ性の水溶液中で、0.1〜10A/dm2 の電流密度
で陽極処理を1〜10秒間施した後、実施例2と同様に
水洗し乾燥して、種々の条件で酸化皮膜処理を施したサ
ンプルを製作した。得られたサンプルは、実施例1に記
載したのと同様の方法で、めっき層および酸化皮膜の組
成を調査し、溶接性、摺動性および成形性を評価した。
これらの結果を表5に示した。
【0106】
【表5】
【0107】表5で試験番号d1〜d8はいずれも本発
明の規定する条件を満たすものであり、溶接性、摺動
性、成形性共に良好であった。めっき層のAl含有量が
少なかった試験番号d1〜d4およびd6は、特に溶接
性が優れており、総合評価も極めて良好であった。これ
に対し、水酸化ナトリウムのpHが8に満たなかった試
験番号d9、および、Zn源の含有量が少なすぎた試験
番号d10は、酸化皮膜のZn含有量が本発明の規定す
る範囲に満たないために摺動性と成形性が良くなかっ
た。水酸化ナトリウム溶液のAlの含有量が少なすぎた
試験番号d11およびd12では、酸化皮膜のAl含有
量が本発明の規定する範囲に満たないために摺動性と成
形性が良くなかった。
【0108】
【発明の効果】本発明の、Al含有量が少ないめっき層
の表面にZn系酸化物とAl系酸化物を含有する酸化皮
膜を備えた亜鉛系めっき鋼板は、スポット溶接における
連続打点性にすぐれ、潤滑した場合のめっき層の摺動抵
抗が小さくてプレス成形性が良好である。特に自動車車
体用の鋼板として使用すればプレス加工と溶接組み立て
時の生産性の改善に寄与できる。さらに本発明の鋼板は
電気めっきなどに必要な大掛かりな設備を必要とせずに
製造することができるので鋼板の生産性も良好であり経
済性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】摺動性評価装置の概念を示す斜視図である。
【符号の説明】
1・・・試験片、2・・・ダイス面、3・・・ダイス
溝、4・・・しわ押さえビード4、5・・・押し金具。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹林 浩史 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金 属工業株式会社内 (72)発明者 広瀬 洋三 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金 属工業株式会社内 (72)発明者 福井 清之 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金 属工業株式会社内 Fターム(参考) 4K024 AA15 AB01 AB19 BA03 BB02 BB15 BB18 BC01 DB03 GA08 GA14 4K027 AA05 AA22 AB02 AB13 AB28 AB44 AC82 AE27 4K044 AA02 AB02 BA10 BA12 BA13 BB03 BC05 BC08 CA04 CA11 CA53 CA64

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 めっき層表面に酸化皮膜を備える亜鉛系
    めっき鋼板であって、めっき層のAl含有量が、0.6
    0重量%以下、かつ、下記式(1)を満足し、酸化皮膜
    の付着量が、酸化皮膜中のZnとして100〜1000
    mg/m2 、Alとして3〜20mg/m2 であり、か
    つ、上記酸化皮膜中のZn含有量(重量%)とAl含有
    量(重量%)の和に対する前記Al含有量の比率が0.
    01〜0.15の範囲内にあることを特徴とする成形性
    と溶接性に優れた亜鉛系めっき鋼板。 Al(重量%)≦10/Z+0.1・・・(1) ここで、Zはめっき層の片面当たりの目付量(g/
    2 )を表す。
  2. 【請求項2】 めっき層が合金化溶融亜鉛めっき層であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の成形性と溶接性に
    優れた亜鉛系めっき鋼板。
  3. 【請求項3】 Al含有量が、0.60重量%以下、か
    つ、下記式(1)を満足する亜鉛系めっき層に、pHが
    4.0以下の酸性の水溶液による処理を施した後、Zn
    源とAl源とを含有させたpHが8以上のアルカリ性の
    水溶液による処理を施すことを特徴とする請求項1また
    は2に記載の成形性と溶接性に優れた亜鉛系めっき鋼板
    の製造方法。 Al(重量%)≦10/Z+0.1・・・(1) ここで、Zはめっき層の片面当たりの目付量(g/
    2 )を表す。
  4. 【請求項4】 Al含有量が、0.60重量%以下、か
    つ、下記式(1)を満足する亜鉛系めっき層に、pH8
    以上のアルカリ性の水溶液による処理を施した後、Zn
    源とAl源とを含有させたpHが4.0以下の酸性の水
    溶液による処理を施すことを特徴とする請求項1または
    2に記載の成形性と溶接性に優れた亜鉛系めっき鋼板の
    製造方法。 Al(重量%)≦10/Z+0.1・・・(1) ここで、Zはめっき層の片面当たりの目付量(g/
    2 )を表す。
  5. 【請求項5】 Al含有量が、0.60重量%以下、か
    つ、下記式(1)を満足する亜鉛系めっき層に、Zn源
    とAl源とを含有させたpHが8以上のアルカリ性の水
    溶液中で電解する陽極処理を施すことを特徴とする請求
    項1または2に記載の成形性と溶接性に優れた亜鉛系め
    っき鋼板の製造方法。 Al(重量%)≦10/Z+0.1・・・(1) ここで、Zはめっき層の片面当たりの目付量(g/
    2 )を表す。
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