JP2000071917A - インストルメントパネルのエアバッグドアの構造 - Google Patents
インストルメントパネルのエアバッグドアの構造Info
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Abstract
損することなく車室内へ展開することのできるインスト
ルメントパネルのエアバッグドアの構造を提供する。 【解決手段】 インストルメントパネル基材21と表皮
材45間に発泡体41が設けられて所定部にエアバッグ
ドアDが形成されたインストルメントパネル10におい
て、前記インストルメントパネル基材21のエアバッグ
ドア展開開口部22周囲表面に表皮材45裏面に向かう
エアバッグ膨張方向規制突部25を形成した。
Description
を一体に有する自動車のインストルメントパネルに関
し、特にはそのエアバッグドアの構造に関する。
保護等のためにフロントウインド下部の車内側に、図6
に示すようなインストルメントパネルPが設けられてい
る。このインストルメントパネルPには、助手席側にエ
アバッグ展開用のエアバッグドアDを一体に有するもの
がある。このものは、エアバッグドアDを別体として用
意する必要が無く、また、エアバッグドアの寸法のばら
つきや組み付け時のばらつきなどによるエアバッグドア
D周囲の隙間を生じず、外観が良好である。
トパネルの例として、図6及びその7−7断面図である
図7に示すものがある。このインストルメントパネルP
は、合成樹脂製のインストルメントパネル基材74と軟
質ビニル樹脂等の合成樹脂表皮材72との間に合成樹脂
製発泡体71が設けられている。
ッグドアDの部分には、所定サイズに別成形したエアバ
ッグドア用表皮材73が接合されて該エアバッグドア用
表皮材73の周縁とその周囲の表皮材72との接合部
が、強度の弱い破断予定部73aとされている。なお、
前記表皮材72の破断予定部としては、表皮材の裏面に
高周波ウェルダーや熱刃又はコールドスプレーカッター
等によって切り込みやV溝を入れることにより形成され
たものもある。図中、符号75はエアバッグドアDの裏
面に設けられたエアバッグドア基材である。
は、そのエアバッグドアDの裏側にエアバッグ装置が取
り付けられる。そのエアバッグ装置は、図7に示すよう
に、折り畳まれたエアバッグAがキャニスタと呼ばれる
収容ケースC内に、インフレータと呼ばれる作動装置I
と共に収容されてなる。このエアバッグ収容ケースCの
上方のインストルメントパネル基材74には、エアバッ
グAが車室内に展開するためのエアバッグ展開開口部O
が形成され、この展開開口部OがエアバッグドアDによ
って覆われている。符号76はエアバッグ収容ケースC
とインストルメントパネル基材74及びエアバッグドア
基材75とを固定する取付部材である。
が作動し、エアバッグAが膨張すると、エアバッグ展開
開口部OのエアバッグドアDが裏面側から押され、その
押し上げ力によって表皮72の破断予定部73aに応力
が集中して発泡体71と共に表皮の破断予定部73aが
破断し、図8のように、エアバッグドアDが開く。その
エアバッグドアDの開放に伴ってエアバッグAがエアバ
ッグ展開開口部Oを通って車室内に展開する。符号Hは
エアバッグドアDのヒンジ部として作用する部位であ
る。
の構造にあっては、図6の9−9線に沿って切断した断
面を示す図9及び図10のように、前記エアバッグAの
膨張によって発泡体71が破断し、エアバッグドアDが
車室内に開き始めた瞬間、エアバッグAが、前記発泡体
71の破断によって生じる発泡体71の空間部分71a
内でインストルメントパネルの表面と略平行方向へ広が
るように膨張するため、エアバッグ展開開口部O周辺の
発泡体破断面71aや表皮72の破断予定部73aより
も外側の一般部72aがエアバッグAによって極めて大
なる力で擦られるようになる。その結果、前記エアバッ
グAによって強く擦られた発泡体破断面71aや表皮の
一般部72aが破損し、発泡体71や表皮72から引き
千切られて飛散するおそれがある。特に前記発泡体71
は、インストルメントパネル基材74のような剛体に比
べて強度的に弱く、エアバッグAが発泡体71の破断面
71aを強く押して発泡体71内に食い込むようにして
膨張することによって破損し易くなる。さらに、このよ
うにエアバッグAが発泡体の破断面71aに食い込むよ
うにして膨張したり、発泡体71や表皮72を破損させ
ることによって、エアバッグAのスムーズな膨張及び車
室内への展開が阻害されるおそれもある。特に、このよ
うな問題は、発泡体71や表皮72が経時劣化した後の
低温時に著しくなる。
鑑みなされたもので、エアバッグの膨張時にエアバッグ
がインストルメントパネルの発泡体や表皮を飛散させる
ことなくスムーズに展開することのできるインストルメ
ントパネルのエアバッグドアの構造を提供するものであ
る。
エアバッグ展開開口部の形成されたインストルメントパ
ネル基材と表皮材間に発泡体が設けられて前記エアバッ
グ展開開口部を覆うエアバッグドアが形成されたインス
トルメントパネルにおいて、前記インストルメントパネ
ル基材のエアバッグ展開開口部周囲表面に表皮材裏面に
向かうエアバッグ膨張方向規制突部を形成したことを特
徴とするインストルメントパネルのエアバッグドアの構
造に係る。
を詳細に説明する。図1はこの発明の構造を有するイン
ストルメントパネルの一実施例についてエアバッグドア
の位置で前後方向に沿って切断した断面図、図2はこの
エアバッグドアの構造の要部を示す分解斜視図、図3は
図1及び図2の実施例のエアバッグドアについて車幅方
向に沿って切断した断面図、図4は同実施例についてエ
アバッグ膨張時を示す断面図、図5は他の実施例におけ
るエアバッグ展開開口部付近を示す斜視図である。
ネル10は、自動車のフロントウィンド下部の車内に取
り付けられるもので、従来技術の図6で示したインスト
ルメントパネルPと同様の外形からなり、助手席側にエ
アバッグドアD1を有する。なお、図1はエアバッグド
アD1の部分を前後方向に沿って(図6の7−7線に相
当する位置で)切断した断面図、図3及び4はエアバッ
グドアD1の部分を車幅方向に沿って(図6の9−9線
に相当する位置で)切断した断面図である。
ストルメントパネル基材21、エアバッグドア基材3
1、発泡体41及び表皮材45とからなり、助手席側の
エアバッグドアD1裏側にエアバッグ装置が取り付けら
れる。そのエアバッグ装置は、先の従来技術の項で説明
したものと同様の構造を有するもので、符号Aはエアバ
ッグ、Cはエアバッグ収容ケースである。
プロピレン樹脂やアクリロニトリルースチレン共重合樹
脂等の硬質樹脂から、射出成形等によってインストルメ
ントパネル形状とされている。このインストルメントパ
ネル基材21には、エアバッグAを車室内に展開できる
ようにするためのエアバッグ展開開口部22がエアバッ
グ収容ケースCの上部開口部にあわせて形成されてい
る。エアバッグ展開開口部22は、平常時はエアバッグ
ドアD1で覆われ、自動車衝突時のエアバッグ膨張によ
ってエアバッグドアD1が押圧されて開き、エアバッグ
Aの車室内への展開を可能にするものである。
は、辺22a,22b,22c,22dが車両の前後方
向、幅方向に合わされた四角形からなり、その車両前方
側の辺22a付近にエアバッグドア基材取り付け孔23
が所定間隔で2個形成されている。なお、前記車両前方
側の辺22aは、エアバッグドア基材31のヒンジ側辺
32が配置される部分である。また、このエアバッグ展
開開口部22の周縁には、前記ヒンジ側となる辺22a
を除く他の辺22b,22c,22dに沿って、エアバ
ッグ膨張方向規制突部25が、適宜数、表皮材45裏面
に向かって突出形成されている。
エアバッグAが、その膨張初期においてインストルメン
トパネル10表面に対し平行方向(横方向)に過度に膨
張するのを規制し、表皮材45裏面方向、特にはエアバ
ッグドアD1部分の表皮材45裏面方向へ正しく膨張で
きるようにするもので、インストルメントパネル基材2
1を成形する際に一体に形成されている。このエアバッ
グ膨張方向規制突部25の形状、幅、高さは適宜決定さ
れるもので、インストルメントパネル10表面の緩衝性
や感触を損なわないため、表皮材45に近づき過ぎない
ようにするのが好ましい。
制突部25は、エアバッグ展開開口部22の辺22b,
22c,22dと略直交するリブ片によって形成され、
その上部に凹部221がそれぞれ形成されている。前記
凹部221は、表皮材45,45aの折り曲げ接合によ
って構成されている表皮材45の破断予定部46の先端
(下端)46aがエアバッグ膨張方向規制突部25と干
渉しないようにするためのものである。従って、表皮材
45の破断予定部46が表皮材45裏面側への突出のな
いスリット等で構成される場合には、前記凹部221を
形成する必要がない。また、前記エアバッグ膨張方向規
制突部25は、前記したようなものの他、例えば図5に
示すエアバッグ膨張方向規制突部55のように、エアバ
ッグ展開開口部52の辺に沿って長い突条のもので構成
してもよい。図において符号51はインストルメントパ
ネル基材、53はエアバッグドア基材の取り付け孔を示
す。
D1の裏面を構成して、エアバッグAの膨張時の押圧に
よってエアバッグドアD1を速やかに開くようにするた
めのもので、鉄板等の金属板あるいは樹脂板等からな
り、前記インストルメントパネル基材21のエアバッグ
展開開口部22周囲表面(表皮材45と対向する側の
面)にエアバッグドア基材31の周縁を重ね、前記エア
バッグ展開開口部22を塞ぐようにして取り付けられ
る。その取り付けは、このエアバッグドア基材31の車
両前方側のヒンジ側辺32に形成された取り付け孔33
を介して、前記インストルメントパネル基材21のエア
バッグドア取り付け孔23に、ボルト等の固定部材49
で締め付け固定される。その際、この実施例では、エア
バッグ収容ケースCも一緒に固定部材49で締め付け固
定される。
2からも解るように、前記エアバッグ膨張方向規制突部
25が挿入される溝部35を周縁に有する。この溝部3
5は、前記エアバッグ膨張方向規制突部25がエアバッ
グドア基材31の周縁と干渉するのを防いで、エアバッ
グ膨張方向規制突部25をエアバッグ展開開口部22の
辺22b,22c,22dに極力近づけて設けられるよ
うにするものである。それによって、より効率よくエア
バッグAの膨張を表皮材45方向へ規制することができ
るようになる。
0の表面側に緩衝性を付与すると共に、インストルメン
トパネル10の表面感触を良好とするためのもので、ポ
リウレタン発泡体等からなり、この例ではエアバッグド
アD1部分の発泡体41aはその周囲の発泡体41と連
続している。
ル10の表面を構成するもので、この例では軟質塩化ビ
ニル樹脂等の合成樹脂シートで構成されている。この表
皮材45はパウダースラッシュ成形や真空成形等によっ
てインストルメントパネルの外形状に形成されている。
の範囲を画定し、エアバッグ膨張時には速やかにエアバ
ッグドアD1の周囲で破断してエアバッグドアD1の展
開が可能となるようにするため、強度の低い破断予定部
46がエアバッグドアD1の周囲に形成されている。こ
の例では、エアバッグドアD1部分の表皮材を別のエア
バッグドア表皮材45aで構成し、そのエアバッグドア
表皮材45aと周囲の表皮材45との溶着接合部を破断
予定部46としている。前記破断予定部46は表皮材4
5に形成したスリット等による薄肉部で構成してもよ
い。
トパネル10の成形は、前記インストルメントパネル基
材21のエアバッグ展開開口部22にエアバッグドア基
材31を取り付け、該インストルメントパネル基材21
と前記表皮材45を、前記エアバッグ膨張方向規制突起
25が表皮材45側を向くようにして、インストルメン
トパネル成形型の対向する型面(図示せず)に配置し、
前記インストルメントパネル基材21と表皮材45間に
ポリウレタン原料等の発泡原料を注入し、発泡体41を
形成することによって容易に行うことができる。その
際、発泡体41はエアバッグドア基材31の部分及びそ
の周辺部分において一連となって形成され、かつ発泡時
の発泡体41の接着性によりインストルメントパネル基
材21、エアバッグドア基材31及び表皮材45と接着
一体化する。
ル10は、エアバッグドアD1の裏側にエアバッグ収容
ケースCが固定され、自動車内に取り付けられる。そし
て、衝突によって自動車に衝撃が加わると、エアバッグ
収容ケースC内のインフレータIが作動してエアバッグ
Aが膨張し、エアバッグドアD1の裏側が押される。そ
の押圧力によって、表皮材45の破断予定部46に応力
が集中して該破断予定部46が破断すると共に発泡体4
1も破断し、エアバッグドアD1が、前記エアバッグド
ア基材31のヒンジ側辺32の固定部分を支点として屈
曲し、車室内側に開いてエアバッグAを車室内に展開さ
せる。
エアバッグAは、エアバッグドアD1の開きによって形
成される発泡体41の空間部の側面、すなわち発泡体4
1の破断面42を押圧してインストルメントパネル10
表面に対し略平行方向(横方向)にも膨らもうとする。
しかし、エアバッグ展開開口部22の周囲表面に形成さ
れている前記エアバッグ膨張方向規制突部25にエアバ
ッグAが当接し、インストルメントパネル10の表面と
略平行方向(横方向)へのエアバッグAの膨張が妨げら
れる。そのため、エアバッグAは、表皮材45裏面、特
には前記破断予定部46で包囲されたエアバッグドアD
1の表皮材45裏面へ向けて膨張方向が誘導され、エア
バッグ展開開口部22周囲の発泡体41の破断面42や
表皮材45の破断予定部46以外の部分を破損させたり
飛散させたりすることが無くなり、エアバッグドアD1
の開き及び車室内へのエアバッグAの展開がスムーズに
行われるようになる。
張方向規制突部25の存在によって、インストルメント
パネル基材21と発泡体41との接着面積がエアバッグ
展開開口部22周囲で増大するため、エアバッグ展開開
口部22周囲において発泡体41とインストルメントパ
ネル基材21との接着が強固となり、それによっても、
前記エアバッグ展開開口部22周囲における発泡体41
の破損、飛散を押さえることができ、エアバッグAがス
ムーズに膨張展開するようになる。
おけるインストルメントパネルのエアバッグドアの構造
によれば、インストルメントパネル基材のエアバッグ展
開開口部周囲表面に表皮材裏面に向かうエアバッグ膨張
方向規制突部を形成したことにより、エアバッグ膨張時
にエアバッグ展開開口部周囲の発泡体や表皮材の破損や
飛散を防止でき、エアバッグドアの開き及びエアバッグ
の車室内へのスムーズな展開を実現することができたの
である。
ルの一実施例についてエアバッグドアの位置で前後方向
に沿って切断した断面図である。
視図である。
沿って切断した部分断面図である。
断面図である。
を示す斜視図である。
ルメントパネルの一例を示す斜視図である。
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 エアバッグ展開開口部の形成されたイン
ストルメントパネル基材と表皮材間に発泡体が設けられ
て前記エアバッグ展開開口部を覆うエアバッグドアが形
成されたインストルメントパネルにおいて、前記インス
トルメントパネル基材のエアバッグ展開開口部周囲表面
に表皮材裏面に向かうエアバッグ膨張方向規制突部を形
成したことを特徴とするインストルメントパネルのエア
バッグドアの構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10242083A JP2000071917A (ja) | 1998-08-27 | 1998-08-27 | インストルメントパネルのエアバッグドアの構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10242083A JP2000071917A (ja) | 1998-08-27 | 1998-08-27 | インストルメントパネルのエアバッグドアの構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000071917A true JP2000071917A (ja) | 2000-03-07 |
Family
ID=17084048
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10242083A Pending JP2000071917A (ja) | 1998-08-27 | 1998-08-27 | インストルメントパネルのエアバッグドアの構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000071917A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007022482A (ja) * | 2005-07-21 | 2007-02-01 | Nishikawa Kasei Co Ltd | 車両のインストルメントパネル及びその製造方法 |
-
1998
- 1998-08-27 JP JP10242083A patent/JP2000071917A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007022482A (ja) * | 2005-07-21 | 2007-02-01 | Nishikawa Kasei Co Ltd | 車両のインストルメントパネル及びその製造方法 |
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