JP2000069696A - モータおよびアクチュエータ - Google Patents

モータおよびアクチュエータ

Info

Publication number
JP2000069696A
JP2000069696A JP10232961A JP23296198A JP2000069696A JP 2000069696 A JP2000069696 A JP 2000069696A JP 10232961 A JP10232961 A JP 10232961A JP 23296198 A JP23296198 A JP 23296198A JP 2000069696 A JP2000069696 A JP 2000069696A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
motor
stator
outer cylinder
space
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10232961A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Arai
聡 新居
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinmaywa Industries Ltd
Original Assignee
Shin Meiva Industry Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Meiva Industry Ltd filed Critical Shin Meiva Industry Ltd
Priority to JP10232961A priority Critical patent/JP2000069696A/ja
Publication of JP2000069696A publication Critical patent/JP2000069696A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)
  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Motor Or Generator Frames (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータやモータを備えたアクチュエータにお
いては、磁石などで構成されるロータについても発塵の
可能性がある。にもかかわらず、従来のアクチュエータ
やモータでは、ロータ側から放出される不純物について
は特別の対策がされていない。 【解決手段】 回転軸T1の外周側に形成された凹部13の
開口を、隔壁部材14を真空溶接して気密に塞ぐことによ
り凹部13を密閉している。凹部13にはロータを構成する
複数の磁石R1が収容されている。磁石R1周辺の隙間には
硬化性樹脂16が充填されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願に係る発明は、モー
タおよびアクチュエータに関し、特に、真空チャンバに
取り付けるのに適したモータおよびアクチュエータに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の真空雰囲気中で使用されるアクチ
ュエータとしては、例えば、特開平9-238438号公報に記
載されたようなものがある。このアクチュエータでは、
モータのステータとロータとの隙間に封止隔壁を配して
ステータの配された空間を気密に覆い、ステータの配さ
れた空間にモールド材を充填している。このようにした
のは、真空雰囲気中に不純物を放出することがなく、十
分な強度を有する密閉型のアクチュエータを構成するた
めである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記アクチュエータに
おいては、ステータとロータとを隔離する封止隔壁がハ
ウジングに固定されており、ステータからの不純物が真
空環境中に放出されることを防止してはいるものの、ロ
ータ側から放出される不純物については特別な考慮がさ
れていない。
【0004】一般に、ステータは磁極部材と、これを励
磁するコイルで構成されている。このコイルに通電する
ためには、外部からコイルまで配線する必要がある。こ
の配線のためにハウジングに配線孔などが形成される。
このためステータの配された空間の圧力は外気圧にな
る。このため、真空環境をこの空間に対して気密に保つ
隔壁が必要となる。そして、この隔壁はステータ側から
の不純物放出を防止することにもなる。隔壁の両面には
差圧(真空環境と大気圧との差圧)が生ずる。上記のア
クチュエータでは、この空間にモールド材を充填するこ
とによって隔壁がこの差圧に耐えるようにしている。
【0005】しかし、一般に複数の磁石で構成されるロ
ータには配線の必要がないため、特に隔壁等で覆うこと
なく真空環境中に曝した状態で使用することも可能であ
る。また、たとえロータを隔壁等で覆ってロータを収容
する空間を形成する場合にも、この空間の気密性や隔壁
の強度を問題としたものはなかった。なぜなら、ロータ
を収容する空間を真空環境中に連通させてしまえば、隔
壁の両面に差圧が生ずることもないからである。
【0006】ところが、磁石などで構成されるロータに
ついても、発塵の可能性が皆無ではないことを出願人は
見出した。発塵の原因は、ロータに元々付着していた塵
や、ロータ表面から剥離するロータの材料の塵や、ロー
タを回転軸に固定するための接着剤などであると考えら
れる。
【0007】本願の発明は、ロータ側からの発塵の可能
性を極力小さくできるようなモータおよびアクチュエー
タを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この出願に係るモータ
は、外筒の内周側に取り付けられたステータと、該外筒
内を回転する回転軸の外周側に取り付けられロータとを
備えたモータにおいて、該回転軸の外周側にロータ収容
空間が形成され、該ロータ収容空間に該ロータが収容さ
れ、該ロータ収容空間における該ロータ周辺の隙間に硬
化性樹脂が充填され、該ロータ収容空間が第1隔壁部材
を真空溶接することによって密閉されている(請求項
1)。
【0009】このように、真空溶接によってロータ収容
空間が密閉されていると、ロータからの発塵は皆無とな
る。しかも、硬化性樹脂が第1隔壁部材の変形を防止す
るため、第1隔壁部材の両面に差圧が生じても、第1隔
壁部材の変形は生じにくい。ひいては、第1隔壁部材と
して厚みの小さなものを採用できるようになり、ロータ
とステータの距離を短くできる。
【0010】上記モータにおいて、該ロータ収容空間
は、該回転軸の外周 又は 該回転軸に取り付けられたロ
ータ取付部材の外周に形成された凹部であってもよい
(請求項2)。
【0011】また、上記モータにおいて、該外筒の内周
側にステータ収容空間が形成され、該ステータ収容空間
にステータが収容され、該ステータ収容空間における該
ステータ周辺の隙間に硬化性樹脂が充填され、該ステー
タ収容空間が第2隔壁部材を真空溶接することによって
該外筒の内部の空間に対して気密に塞がれるようにして
もよい(請求項3)。このように、真空溶接によってス
テータ収容空間が気密に塞がれていると、ステータから
外筒内部空間への発塵は皆無となる。しかも、硬化性樹
脂が第2隔壁部材の変形を防止するため、第2隔壁部材
の両面に差圧が生じても、第2隔壁部材の変形は生じに
くい。ひいては、第2隔壁部材として厚みの小さなもの
を採用できるようになり、ロータとステータの距離を短
くできる。
【0012】また、上記モータにおいて、該外筒の内部
の空間が真空チャンバに連通するように取り付けられる
ように構成してもよい(請求項4)。このようにする
と、真空チャンバの真空環境を劣化させることがないよ
うなモータを構成できる。
【0013】また、この出願に係るアクチュエータは、
駆動部を駆動する動力としてモータを備えたアクチュエ
ータにおいて、該モータが上記したようなモータである
(請求項5)。アクチュエータをこのように構成する
と、真空溶接によってロータ収容空間が密閉されている
ので、ロータからの発塵は皆無となる。しかも、硬化性
樹脂が第1隔壁部材の変形を防止するため、第1隔壁部
材の両面に差圧が生じても、第1隔壁部材の変形は生じ
にくい。ひいては、第1隔壁部材として厚みの小さなも
のを採用できるようになり、ロータとステータの距離を
短くできる。
【0014】
【発明の実施の形態】この出願発明の実施例を図面を参
照しながら説明する。
【0015】図1は、本願発明に係るアクチュエータの
一実施形態たるウェハー搬送ロボットAの縦断面図であ
る。このウェハー搬送ロボットAには本願発明に係るモ
ータの一実施形態たるモータM1,M2が採用されている。
このウェハー搬送ロボットAは半導体製造ライン等にお
いて、半導体ウェハ等を複数のワークステーション間で
搬送するための装置であり、取付フランジ1によって真
空チャンバ5の底壁5aの開口部に取り付けられている。
ウェハー搬送ロボットAは、主に、旋回伸縮機構10、昇
降機構50、ガイド機構60から構成されている。
【0016】旋回伸縮機構10は、ステンレス製の外筒31
を備えており、外筒31と取付フランジ1との間はベロー
ズ3でシールされている。よって、外筒内部空間6は真
空環境に保たれている。外筒31内では、2本のステンレ
ス製の回転軸T1,T2が、同軸状で回動可能に取り付けら
れている。つまり、回転軸T1は、軸受71,72を介して外
筒31に対して回動自在に支持されている。また、回転軸
T2は、その上部を軸受73を介して回転軸T1に対して回動
自在に支持され、回転軸T1を介して間接的に外筒31に対
して回動自在に支持されている。また回転軸T2は、その
下部を軸受74を介して外筒31に対して回動自在に支持さ
れている。回転軸T1,T2の上部には、駆動部たるアーム
アセンブリ2が取り付けられている。そして、2本の回
転軸T1,T2を回転制御することによって、アームアセン
ブリ2を旋回、伸縮させることができるようになってい
る。2本の回転軸T1,T2は後に詳述するモータM1,M2の回
転軸であり、これらを同一方向に回転させることにより
アームアセンブリ2が旋回し、逆方向に回転させること
によりアームアセンブリ2が伸縮するようになってい
る。なお、アームアセンブリには種々の構造のものがあ
り、2本の回転軸のいかなる回転様式によって旋回、伸
縮することになるかについては、アームアセンブリの構
造によって種々である。例えば、一方の回転軸の回転の
みによって伸縮する構造のものもある。
【0017】昇降機構50は、旋回伸縮機構10の下方に位
置するように、取付部材51、支持部材61、取付部材52を
介して取付フランジ1に取り付けられている。この昇降
機構50はロータ53aとステータ53bと回転軸53cとで構成
されるモータ53機構を備えている。ロータ53aが取り付
けられた回転軸53cにはナット55が固定されている。一
方、旋回伸縮機構10の下端には、ナット55にボール(図
示せず)を介して螺合するネジ部材56が固定されてい
る。すなわち、ナット55、ボール、ネジ部材56によっ
て、ボールねじが構成されている。よって、モータ機構
53を駆動することによって、旋回伸縮機構10を昇降させ
ることができる。
【0018】ガイド機構60は支持部材61と移動子62とで
構成されている。移動子62は外筒31の側面に固定されて
おり、支持部材61は取付部材51を介して取付フランジ1
に固定されている。そして支持部材61は移動子62を貫通
し、移動子62は支持部材61に案内されて垂直方向に摺動
できるようになっている。このガイド機構60により、旋
回伸縮機構10の移動は垂直方向に規制される。
【0019】図2は、モータM1の構造を示すための図で
ある。モータM1はロータ、ステータS1および回転軸T1か
ら構成されている。ロータは複数の磁石R1によって構成
されている。図2(a)は旋回伸縮機構10のモータM1近傍
の縦断面図であり、図2(b)は磁石R1の横断面を含む、
回転軸T1,T2の横断面図(図2(a)のX−X矢視断面図)
である。モータM1に与えられる電力が、回転軸T1の回動
駆動力となる。
【0020】磁石R1は、回転軸T1の外周側に設けられて
いる。磁石R1は、接着剤としての硬化性樹脂16によっ
て、回転軸T1に接着固定されている。図2においては、
理解の容易化のために、磁石R1と回転軸T1との隙間など
の磁石R1周辺の隙間を誇張して大きく描いているが、そ
の隙間の大きさはわずかである。例えば図2(b)において
表れる、回転軸T1と磁石R1の間の接着層の厚みは、わず
か数μmである。回転軸T1の磁石R1が配設される部分の
外半径は、その上下の部分の外半径よりも大きくなっ
て、大径部12を形成している。この大径部12は、回転軸
T1に対して隔壁14を気密に取り付けるために形成された
部分である。この大径部12の外周面には、ロータ収容空
間たる凹部13が形成されている。この凹部13は回転軸T1
の周方向に沿って外周を一巡した環状の凹部である。そ
して、この凹部13内において周方向に等角度間隔で複数
の磁石R1が配されている。
【0021】大径部12の外周面は、第1隔壁部材たるス
テンレス製の隔壁部材14で覆われている。この隔壁部材
14は円筒状である。隔壁部材14はその上下端近傍を、大
径部12の上下端近傍に真空溶接されている。これにより
凹部13の開口は隔壁部材14で気密に塞がれ、凹部13は密
閉されている。この凹部13内に磁石R1が収容されている
のであるが、磁石R1周辺の隙間には硬化性樹脂16が充填
されている。この硬化性樹脂16はその熱膨張率が回転軸
T1の材料であるステンレスとほぼ等しく、そのため、温
度変化があっても両者の境界面で応力を生ずることがな
い。
【0022】モータM1の製造行程においては、まず磁石
R1の周辺に硬化する前の状態の硬化性樹脂16を充填し、
その後、隔壁部材14の真空溶接を行う。凹部13の空気は
硬化性樹脂16の充填によって追い出されるため、凹部13
にはほとんど空気が残存していない。硬化性樹脂16の充
填時には、凹部13内を真空引きしながら硬化性樹脂16を
流し込むが、真空溶接の時には真空引きが解除される。
このため、真空溶接によって密閉された凹部13内の圧力
は、大気圧にほぼ等しくなっている。このため、ウェハ
ー搬送ロボットAが真空チャンバ5に取り付けられる
と、隔壁部材14の両面には差圧が生ずることになる。し
かし、硬化した硬化性樹脂16が隔壁部材14の変形を妨げ
るため、隔壁部材14はかかる差圧を受けても変形しにく
くなっている。この硬化性樹脂16は接着剤および充填剤
としての機能を果たす。
【0023】一方、ステータS1はコイルS1aとこれによ
り励磁される磁極部材S1bにより構成されている。外筒3
1には内周面に開口するような、ステータ収容空間たる
凹部33が形成されている。この凹部33は外筒31の周方向
に沿って内周を一巡した環状の凹部である。
【0024】外筒31の内周面は、第2隔壁部材たるステ
ンレス製の隔壁部材34で覆われている。隔壁部材34は円
筒状であり、凹部33の開口を塞ぐようにして、外筒31の
内周面を覆っている。隔壁部材34はその上下端近傍を、
外筒31の内周面において凹部33の開口の上下に形成され
た段部32に真空溶接されている。これにより凹部33の開
口が塞がれ、凹部33は外筒内部空間6に対して気密に塞
がれることになる。なお、段部32の深さは隔壁部材34の
厚みと同一であるため、外筒31の内周面と隔壁部材34の
内周面とは同一面をなしている。そして凹部33内におい
ては、周方向に一巡する形状のステータS1が収容されて
いる。このようにしてステータS1が外筒31の内周側に取
り付けられている。
【0025】そして、ステータS1周辺の隙間にも硬化性
樹脂36が充填されている。この硬化性樹脂36はその熱膨
張率が外筒31の材料であるステンレスとほぼ等しく、そ
のため、温度変化があっても両者の境界面で応力を生ず
ることがない。この硬化性樹脂36も、モータM1の製造行
程において、隔壁部材34の真空溶接を行う前に充填され
る。凹部33内に空気はほとんど残存しておらず、硬化性
樹脂36が硬化すると、隔壁部材34は外力を受けても変形
しにくくなる。なお、外筒31には、ステータS1のコイル
S1aに電力を供給するための配線を通過させる配線孔
(図示せず)が、外筒31の外周面から凹部33まで貫通す
るように形成されている。そのため凹部33内の圧力は外
気圧に保たれる。
【0026】図3は、モータM2の構造を示すための図で
ある。モータM2はロータ、ステータS2、ロータ取付部材
U2および回転軸T2から構成されている。ロータは複数の
磁石R2によって構成されている。図3(a)は旋回伸縮機
構10のモータM2近傍の縦断面図であり、図3(b)は磁石R
2の横断面を含む、回転軸T2の横断面図(図3(a)のY−
Y矢視断面図)である。モータM2に与えられる電力が、
回転軸T2の回動駆動力となる。
【0027】磁石R2は、ロータ取付部材U2を介して回転
軸T2の外周側に取り付けられている。すなわち、回転軸
T2の外周には、磁石R2を取り付けるためのステンレス製
の円筒状のロータ取付部材U2がネジで固定されており、
このロータ取付部材U2に磁石R2が固定されている。磁石
R2は、接着剤としての硬化性樹脂16によってロータ取付
部材U2に接着固定されている。図3においては、理解の
容易化のために、磁石R2とロータ取付部材U2との隙間な
どの磁石R2周辺の隙間を誇張して大きく描いているが、
その隙間の大きさはわずかである。例えば、図3(b)に
おいて表れる、ロータ取付部材U2と磁石R2との間の接着
層の厚みは、わずか数μmである。ロータ取付部材U2の
外径は、上記大径部12の外径に等しい。このロータ取付
部材U2に、後述する隔壁部材24が気密に取り付けられ
る。このロータ取付部材U2の外周面には、ロータ収容空
間たる凹部23が形成されているが、この凹部23も上記凹
部13と同様に、ロータ取付部材U2の周方向に沿って外周
を一巡した環状の凹部である。
【0028】ロータ取付部材U2の外周面は、第1隔壁部
材たるステンレス製の隔壁部材24で覆われている。隔壁
部材24は、上記隔壁部材14と同様、円筒状である。隔壁
部材24はその上下端近傍を、ロータ取付部材U2の外周面
に真空溶接されており、これにより凹部23の開口は気密
に塞がれ、凹部23は密閉される。凹部23内には、周方向
に等角度間隔で複数の磁石R2が収容されている。磁石R2
周辺の隙間には硬化性樹脂26が充填されている。この硬
化性樹脂26はその熱膨張率がロータ取付部材U2の材料で
あるステンレスとほぼ等しく、そのため、温度変化があ
っても両者の境界面で応力を生ずることがない。
【0029】一方、ステータS2はコイルS2aとこれによ
り励磁される磁極部材S2bにより構成されており、外筒3
1の内周側に取り付けられている。このステータS2を外
筒31の内周側に取り付ける構造は、上記ステータS1を外
筒31の内周側に取り付ける構造と同様である。つまり、
外筒31の内周側には、内周面に開口するように、ステー
タ収容空間たる凹部43が、周方向に沿って内周を一巡す
るように環状に形成されている。そして、この凹部43の
開口を塞ぐようにして、第2隔壁部材たるステンレス製
の隔壁部材44が外筒31の内周面を覆っている。隔壁部材
44は円筒状である。隔壁部材44はその上下端近傍を、外
筒31の内周面において凹部43の開口の上下に形成され
た、隔壁部材44の厚みと同一の深さの段部42に真空溶接
されている。これにより凹部43の開口は塞がれ、凹部43
は外筒内部空間6に対して気密に塞がれることになる。
そして、この凹部43内において周方向に一巡する形状の
ステータS2が収容されている。ステータS2周辺の隙間に
も、空気を追い出すようにして硬化性樹脂46が充填され
ている。この硬化性樹脂46もその熱膨張率が外筒31の材
料であるステンレスとほぼ等しく、そのため、温度変化
があっても両者の境界面で応力を生ずることがない。
【0030】また、外筒31には、ステータS2のコイルS2
aに電力を供給するための配線を通過させる配線孔(図
示せず)が、外筒31の外周面から凹部43まで貫通するよ
うに形成されているため、凹部43内の圧力は外気圧に保
たれる。
【0031】前述したように、ウェハー搬送ロボットA
は取付フランジ1によって真空チャンバ5に取り付けら
れており、外筒内部空間6は真空チャンバ5に連通して
いる。図2に示されるように、磁石R1およびステータS1
は、隔壁部材14,34を真空溶接することによって気密に
保たれた凹部13,33に収容されているので、磁石R1やス
テータS1から真空環境中に塵が放出されることはない。
【0032】また、隔壁部材14,34の片側の面は真空雰
囲気中に曝されており、他方の面は凹部13,33内の圧力
に曝されている。よって、隔壁部材14の外周面と凹部13
との間には差圧が生じ、また、隔壁部材34の内周面と凹
部33との間にも差圧が生じる。そして、隔壁部材14,34
はこれら差圧による外力を受ける。しかし、凹部13,33
に硬化性樹脂16,36が充填されているため、隔壁部材14,
34の変形は防止される。
【0033】もしも隔壁部材14,34のいずれか または
両方が変形すると、両隔壁部材14,34間に隙間が保てな
くなり、隔壁部材14,34同士が接触することも考えられ
る。すると、モータM1の円滑な回転が不可能になるのみ
ならず、発塵を引き起こして真空チャンバ5内の環境を
劣化させる原因にもなる。一方、隔壁部材14,34の変形
による隔壁部材14,34同士の接触を恐れて、隔壁部材14,
34の厚みを大きくしたり、隔壁部材14,34間の隙間が大
きくなるように設計すると、磁石R1とステータS1の磁極
面同士の距離が大きくなり、モータM1の性能が悪くな
る。
【0034】本実施形態のモータM1においては、凹部1
3,33に充填された硬化性樹脂16,36のために隔壁部材14,
34が変形しにくくなるので、隔壁部材14,34同士の接触
が生じにくくなる。また、隔壁部材14,34を薄くした
り、隔壁部材14,34同士の隙間を小さく設計したりする
ことができるようになる。
【0035】また、図3に示されるモータM2について
も、上記したと同様の理由によって、磁石R2やステータ
S2から真空環境中に塵が放出されることはない。また、
隔壁部材24,44同士の接触が生じにくくなり、隔壁部材2
4,44を薄くしたり、隔壁部材24,44同士の隙間を小さく
設計したりすることが可能となる。
【0036】
【発明の効果】本発明は以上説明したような形態で実施
され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0037】(1)ロータからの発塵がなくなり、モー
タやアクチュエータが真空チャンバ等に取り付けられて
も、その環境を劣化させることがない。また、第1隔壁
部材はその両面に生ずる差圧に対して変形しにくくなる
ので、第1隔壁部材を薄くでき、ロータとステータとの
距離を短くでき、モータ性能を維持できる。
【0038】(2)ステータ収容空間を、第2隔壁部材
を真空溶接することによって外筒内部空間に対して気密
に塞ぎ、ステータ周辺の隙間に硬化性樹脂を充填するよ
うにすると、ステータからの発塵もなくなり、モータや
アクチュエータが真空チャンバ等に取り付けられても、
その環境を劣化させることがなくなる。また、第2隔壁
部材はその両面に生ずる差圧に対して変形しにくくなる
ので、第2隔壁部材を薄くでき、ロータとステータとの
距離を短くでき、モータ性能を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウェハー搬送ロボットの縦断面図である。
【図2】モータの構造を示すための図である。(a)は旋
回伸縮機構のモータ近傍の縦断面図であり、(b)は磁石
の横断面を含む、回転軸の横断面図である。
【図3】モータの構造を示すための図である。(a)は旋
回伸縮機構のモータ近傍の縦断面図であり、(b)は磁石
の横断面を含む、回転軸の横断面図である。
【符号の説明】
A ウェハー搬送ロボット M1 モータ R1 磁石 S1 ステータ S1a コイル S1b 磁極部材 T1 回転軸 M2 モータ R2 磁石 S2 ステータ S2a コイル S2b 磁極部材 T2 回転軸 U2 ロータ取付部材 1 取付フランジ 2 アームアセンブリ 3 ベローズ 5 真空チャンバ 5a 底壁 6 外筒内部空間 10 旋回伸縮機構 12 大径部 13 凹部 14 隔壁部材 16 硬化性樹脂 23 凹部 24 隔壁部材 26 硬化性樹脂 31 外筒 32 段部 33 凹部 34 隔壁部材 36 硬化性樹脂 42 段部 43 凹部 44 隔壁部材 46 硬化性樹脂 50 昇降機構 51 取付部材 52 取付部材 53 モータ 53a ロータ 53b ステータ 53c 回転軸 55 ナット 56 ネジ部材 60 ガイド機構 61 支持部材 62 移動子 71,72,73,74 軸受
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 21/14 H02K 21/14 M Fターム(参考) 5H002 AB07 AB08 AC02 AC07 AE08 5H605 AA03 BB05 BB09 BB15 BB17 CC05 CC10 DD03 DD09 DD16 DD36 DD39 EA04 EA06 EB04 EB31 EB34 EB37 GG01 GG07 GG18 5H621 BB01 BB02 GA01 GA04 JK08 JK10 JK15 JK17 5H622 CA02 CA05 CA14 CB04 PP01 PP03 PP16 PP18 PP20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外筒の内周側に取り付けられたステータ
    と、該外筒内を回転する回転軸の外周側に取り付けられ
    ロータとを備えたモータにおいて、 該回転軸の外周側にロータ収容空間が形成され、該ロー
    タ収容空間に該ロータが収容され、該ロータ収容空間に
    おける該ロータ周辺の隙間に硬化性樹脂が充填され、該
    ロータ収容空間が第1隔壁部材を真空溶接することによ
    って密閉された、モータ。
  2. 【請求項2】 該ロータ収容空間が、該回転軸の外周
    又は 該回転軸に取り付けられたロータ取付部材の外周
    に形成された凹部である、請求項1記載のモータ。
  3. 【請求項3】 該外筒の内周側にステータ収容空間が形
    成され、該ステータ収容空間にステータが収容され、該
    ステータ収容空間における該ステータ周辺の隙間に硬化
    性樹脂が充填され、該ステータ収容空間が第2隔壁部材
    を真空溶接することによって該外筒の内部の空間に対し
    て気密に塞がれた、請求項1又は2記載のモータ。
  4. 【請求項4】 該外筒の内部の空間が真空チャンバに連
    通するように取り付けられた、請求項1〜3のいずれか
    1項に記載のモータ。
  5. 【請求項5】 駆動部を駆動する動力としてモータを備
    えたアクチュエータにおいて、該モータが請求項1〜4
    のいずれか1項に記載のモータである、アクチュエー
    タ。
JP10232961A 1998-08-19 1998-08-19 モータおよびアクチュエータ Pending JP2000069696A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10232961A JP2000069696A (ja) 1998-08-19 1998-08-19 モータおよびアクチュエータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10232961A JP2000069696A (ja) 1998-08-19 1998-08-19 モータおよびアクチュエータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000069696A true JP2000069696A (ja) 2000-03-03

Family

ID=16947594

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10232961A Pending JP2000069696A (ja) 1998-08-19 1998-08-19 モータおよびアクチュエータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000069696A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001339920A (ja) * 2000-05-30 2001-12-07 Tamagawa Seiki Co Ltd 真空モータ
US6570288B1 (en) * 2000-06-20 2003-05-27 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Outer rotor type brushless direct current motor
US20110156514A1 (en) * 2009-12-25 2011-06-30 Canon Anelva Corporation Vacuum actuator and substrate transport robot
JP2013027090A (ja) * 2011-07-19 2013-02-04 Ulvac Japan Ltd モータ
JP2013038964A (ja) * 2011-08-09 2013-02-21 Ulvac Japan Ltd 位置検出器および真空モータ
CN107431396A (zh) * 2015-03-05 2017-12-01 阿博格有限公司 用于电动机的转子、配属的电动机轴以及其制造方法
DE102017209935A1 (de) 2016-06-17 2017-12-21 Fanuc Corporation Rotorelement, Rotor und Elektromotor

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001339920A (ja) * 2000-05-30 2001-12-07 Tamagawa Seiki Co Ltd 真空モータ
US6570288B1 (en) * 2000-06-20 2003-05-27 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Outer rotor type brushless direct current motor
US20110156514A1 (en) * 2009-12-25 2011-06-30 Canon Anelva Corporation Vacuum actuator and substrate transport robot
US8912697B2 (en) * 2009-12-25 2014-12-16 Canon Anelva Corporation Vacuum actuator including a stator forming a part of a vacuum partition wall
JP2013027090A (ja) * 2011-07-19 2013-02-04 Ulvac Japan Ltd モータ
JP2013038964A (ja) * 2011-08-09 2013-02-21 Ulvac Japan Ltd 位置検出器および真空モータ
CN107431396A (zh) * 2015-03-05 2017-12-01 阿博格有限公司 用于电动机的转子、配属的电动机轴以及其制造方法
DE102017209935A1 (de) 2016-06-17 2017-12-21 Fanuc Corporation Rotorelement, Rotor und Elektromotor
US10340757B2 (en) 2016-06-17 2019-07-02 Fanuc Corporation Rotor member, rotor and electric motor
DE102017209935B4 (de) 2016-06-17 2021-09-23 Fanuc Corporation Rotorelement, Rotor und Elektromotor

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10320260B2 (en) Canned motor and vacuum pump
JP6696882B2 (ja) パッシブローターによるロボットの駆動
US7950890B2 (en) Vacuum robot, vacuum motor for vacuum robot, and production method of said vacuum motor
US20150162798A1 (en) Brushless motor
US9429166B2 (en) Sealing structure, vacuum pump motor including same sealing structure, and vacuum pump
EP1231701A1 (en) Motor and production method of motor
JPH09238438A (ja) 密閉型アクチュエ−タ
JP2000069696A (ja) モータおよびアクチュエータ
JP2009201338A (ja) 気密型電動機
TWI667868B (zh) 馬達
JP6140460B2 (ja) キャンドモータ、真空ポンプ
US20190334405A1 (en) Stator unit, motor, and blower apparatus
WO2018092682A1 (ja) モータの製造方法
US20210178893A1 (en) In-wheel motor
JP2013027090A (ja) モータ
TWI612759B (zh) 密封電動機、真空泵
JPH038067Y2 (ja)
JP2001352708A (ja) 真空アクチュエータおよび搬送装置
JP2020065383A (ja) 真空用リニアモータおよび真空処理装置
JP5780866B2 (ja) モータ
CN217720901U (zh) 转子组件、电驱动器和电动工具
JPH11220863A (ja) 真空モータ
JPH0640451Y2 (ja) ブレーキ付耐圧防爆形モータ
JP2022171009A (ja) Dcブラシ付モータ内蔵ロータリーアクチュエータ及びその駆動方法
JP2008219998A (ja) リニアアクチュエータ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040426

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060502

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061003