JP2000068875A - 周波数誤差検出回路 - Google Patents

周波数誤差検出回路

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JP2000068875A
JP2000068875A JP10230662A JP23066298A JP2000068875A JP 2000068875 A JP2000068875 A JP 2000068875A JP 10230662 A JP10230662 A JP 10230662A JP 23066298 A JP23066298 A JP 23066298A JP 2000068875 A JP2000068875 A JP 2000068875A
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phase rotation
frequency error
transversal filter
detecting
signal
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JP10230662A
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Yasushi Shirato
裕史 白戸
Sei Kobayashi
聖 小林
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は周波数誤差検出回路において送信機
と受信機との間で信号が複数経路を通って伝搬するマル
チパス環境下で使用される場合であっても高精度で周波
数オフセットを検出可能にすることを目的とする。 【解決手段】 入力に受信信号が印加されるトランスバ
ーサルフィルタ150と、受信信号からトランスバーサ
ルフィルタ150の出力を減算する減算手段160と、
その出力と前記受信信号とに基づき所定の適応アルゴリ
ズム170によりトランスバーサルフィルタ150のタ
ップ係数を更新するタップ係数更新手段170とで構成
される伝送路推定器100と、トランスバーサルフィル
タ150の少なくとも1つのタップに印加されるタップ
係数を入力信号とし、該入力信号の単位時間当たりの位
相回転量を検出する位相回転検出手段200とを設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル無線通
信において、送信機の局部発振器出力と受信機の局部発
振器出力との周波数差を補償するために受信機に用いら
れる周波数誤差検出回路に関し、受信機の局部発振器の
周波数補償制御に利用できる。
【0002】
【従来の技術】例えば移動無線通信においては、伝送路
の状態の変化により受信信号の受信レベル及び位相が激
しく変動する場合がある。この現象はフェージングと呼
ばれている。また、伝搬中の電波の反射や散乱等により
遅延波が生じると、直接波(先行波)と遅延波との干渉
により生じる波形歪みによって伝送特性が劣化する。
【0003】特に、高速ディジタル通信においてはビッ
トレートが高速であるため、信号のシンボル周期に対す
る遅延時間の相対値が比較的大きくなる。従って、波形
歪みの影響が顕著になる。このような環境下で高い伝送
品質を実現する手段の1つとして、適応等化器の適用が
検討されている。しかし、適応等化器を適用する場合に
は、送信機の局部発振器出力と受信機の局部発振器との
周波数差(以下、周波数オフセット)が大きいと、伝送
路の推定精度が劣化して特性が著しく低下する。
【0004】そこで、AFC(Auto Frequency Contro
l:自動周波数制御)を用いて、受信機側の発振周波数を
制御して周波数オフセットを補償することが考えられ
る。AFCを採用すれば、適応等化器の特性の劣化を実
用上問題にならない程度に低減することができる。AF
Cを実現するためには、周波数オフセットを精度良く推
定又は検出する手段が必要になる。このような周波数オ
フセットを検出する方法の1つとして、従来より、遅延
検波後の固定位相回転に基づいて周波数誤差を検出する
方法が知られている。また、その変形であるクロスプロ
ダクト型検出回路等も提案されている。
【0005】図6に示す従来例は、遅延検波後の固定位
相回転により周波数誤差を検出する方法をQPSK変調
された信号に適用する場合の構成を示している。図6に
おいて、遅延検波器20に入力される入力信号10は、
ベースバンドに周波数変換された受信信号である。遅延
検波器20は入力される受信信号と直前のシンボルの複
素共役との複素乗算を行なってその結果を出力する。遅
延検波器20の出力する信号は、変調除去回路30及び
識別器40に供給される。変調除去回路30は、識別器
40で判定された情報ビットに基づいて、遅延検波器2
0の出力信号から変調成分を除去する。
【0006】変調除去回路30の出力する信号は、ロー
パスフィルタ50に印加され、平滑化される。遅延検波
器20が出力する信号は、変調に対して予め割り当てら
れた位相空間上の複数の基準点の何れかの位置に配置さ
れるが、周波数オフセットが存在する場合には、遅延検
波器20が出力する信号の点の位置は前記基準点の位置
からずれる。すなわち、周波数オフセットに比例した位
相回転が生じる。従って、遅延検波器20の出力信号か
ら変調成分を除去すれば、周波数オフセットによる位相
回転に対応する信号を得ることができる。
【0007】即ち、変調除去回路30の出力の位相回転
θは次式で表される。 θ=Δω・T (1) 但し、△ωは送受信機間の局部発振器出力の角周波数
差、Tは伝送するディジタル信号のシンボル周期であ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】適応等化器を必要とす
るような、伝送路での伝搬遅延時間差が伝送する信号の
シンボル周期に対して無視できない環境においては、従
来の周波数誤差検出回路では遅延波の影響が現れる。す
なわち、変調除去回路30で変調成分(情報成分)を除
去する際に先行波と遅延波との干渉によって情報成分が
残留するため、周波数オフセットの検出及び推定の精度
が低下する等の問題が生じる。
【0009】本発明は、上記のような周波数誤差検出回
路において、送信機と受信機との間で信号が複数経路を
通って伝搬するマルチパス環境下で使用される場合であ
っても、高精度で周波数オフセットを検出可能にするこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の周波数誤差検
出回路は、入力に受信信号が印加されるトランスバーサ
ルフィルタと、受信信号から前記トランスバーサルフィ
ルタの出力を減算する減算手段と、該減算手段の出力と
前記受信信号とに基づき所定の適応アルゴリズムにより
前記トランスバーサルフィルタのタップ係数を更新する
タップ係数更新手段とで構成される伝送路推定器と、前
記トランスバーサルフィルタの少なくとも1つのタップ
に印加されるタップ係数を入力信号とし、該入力信号の
単位時間当たりの位相回転量を検出する位相回転検出手
段とを設けたことを特徴とする。
【0011】伝送路推定器は、適応等化器で構成でき
る。代表的な適応等化器の構成としては、線形等化器
(Linear Equalizer:LE)、判定帰還型等化器(Decis
ion Feedback Equalizer:DFE)、最尤系列推定(Max
imum Likelihood Sequence Estimation:MLSE)型等
化器がある。これらのうち、MLSE型等化器は受信信
号に対して最尤系列推定を行なうため最も優れた等化能
力を示す。
【0012】MLSE型等化器で構成される伝送路推定
器においては、伝送路のインパルス応答をタップ数が有
限のトランスバーサルフィルタで近似し、このトランス
バーサルフィルタの出力と受信信号との差を誤差信号と
する。そして、この誤差信号の2乗平均値が最小になる
ように、所定の適応アルゴリズムを用いてタップ係数を
更新する。
【0013】伝送路推定器は、実際には等化器入力まで
の全ての信号処理を含めた総合的な伝送路のインパルス
応答を推定することになるため、送信機及び受信機の局
部発振器間に周波数オフセットが存在する場合、いずれ
のタップ係数にもこの周波数オフセットによる位相回転
が生じることになる。例えば、タップ数が3で、受信信
号のシンボルレートと同一周期でサンプリングを実施す
るトランスバーサルフィルタの場合には、その各タップ
に印加されるタップ係数は、それぞれ入力に近い側から
先行波,1T遅延波(1シンボル周期遅れて現れる遅延
波)及び2T遅延波(2シンボル周期遅れて現れる遅延
波)にそれぞれ対応する伝送路でのゲイン及び位相回転
を表す。これは、受信された信号に含まれる先行波及び
遅延波をT間隔(1シンボル周期)の分解能で分離する
ことを意味する。
【0014】請求項1の発明においては、位相回転検出
手段が、前記トランスバーサルフィルタの少なくとも1
つのタップに印加されるタップ係数を入力信号とし、該
入力信号の単位時間当たりの位相回転量を検出するの
で、周波数オフセットを精度良く推定できる。請求項2
は、請求項1の周波数誤差検出回路において、前記位相
回転検出手段が、前記トランスバーサルフィルタの入力
に最も近い位置の単一のタップのタップ係数に基づいて
単位時間当たりの位相回転量を検出することを特徴とす
る。
【0015】移動無線通信においては、フェージング現
象により受信信号のレベル及び位相が激しく変動する。
受信レベルが落ち込むと、周波数誤差検出回路での瞬時
S/Nが低下し、周波数オフセットの推定精度も低下す
る。見通し伝送路を用いて通信を行う場合には、先行波
(直接波)が高いレベルで受信され、1T遅延波や2T
遅延波のレベルは低くなる。このような場合には、請求
項2のように、トランスバーサルフィルタの入力に最も
近い位置の単一のタップのタップ係数に基づいて単位時
間当たりの位相回転量を検出することにより、周波数オ
フセットを精度良く推定できる。
【0016】請求項3は、請求項1の周波数誤差検出回
路において、前記位相回転検出手段が、前記トランスバ
ーサルフィルタの複数のタップ係数のうち、振幅が最大
の単一のタップのタップ係数に基づいて単位時間当たり
の位相回転量を検出することを特徴とする。見通し外伝
送路を用いて通信を行う場合には、直接波を受信できな
いので、受信される先行波及び各遅延波のレベルは独立
して変動する。このような場合には、請求項3のよう
に、振幅が最大の単一のタップのタップ係数に基づいて
単位時間当たりの位相回転量を検出することにより、瞬
時S/Nを高く保つことができ、周波数オフセットを安
定に且つ精度良く推定できる。
【0017】請求項4は、請求項1の周波数誤差検出回
路において、前記トランスバーサルフィルタの複数のタ
ップのタップ係数に対して、それぞれ単位時間当たりの
位相回転量を検出する複数の位相回転検出手段を設ける
と共に、前記複数の位相回転検出手段の検出出力を重み
付け加算する加算手段を設けたことを特徴とする。パス
ダイバーシチ効果として知られるように、先行波及び各
遅延波の少なくとも2つ以上のレベルが同時に落ち込む
確率は小さい。従って、請求項4のように、トランスバ
ーサルフィルタの少なくとも2タップ以上のタップ係数
の単位時間当りの位相回転量を求めることで、総合的な
瞬時S/Nを高く保つことができ、周波数オフセットを
安定に且つ精度良く推定できる。
【0018】請求項5は、請求項1,請求項2又は請求
項3の何れかの周波数誤差検出回路において、ダイバー
シチ受信によって得られる複数の受信信号をそれぞれ独
立して処理する複数の伝送路推定器と複数の位相回転検
出手段とを設けるとともに、前記複数の受信信号を処理
する複数の位相回転検出手段の検出出力を重み付け加算
する加算手段を設けたことを特徴とする。
【0019】請求項5は、受信機がダイバーシチ受信に
対応している場合に、請求項1,請求項2又は請求項3
の発明をより効果的に実現するものである。即ち、少な
くとも2つ以上の受信回路で受信された複数の受信信号
のレベルが同時に落ち込む確率が低いことを考慮してい
る。複数の受信信号を処理する複数の位相回転検出手段
の検出出力を重み付け加算することにより、加算手段の
出力における総合的な瞬時S/Nを高く保つことがで
き、周波数オフセットを安定に且つ精度良く推定でき
る。
【0020】請求項6は、請求項1の周波数誤差検出回
路において、ダイバーシチ受信によって得られる複数の
受信信号をそれぞれ独立して処理する複数の伝送路推定
器と、前記複数の伝送路推定器の各々に備わったトラン
スバーサルフィルタの複数のタップのタップ係数に対し
て、それぞれ単位時間当たりの位相回転量を検出する複
数の位相回転検出手段と、同一の伝送路推定器に対応付
けられた前記複数の位相回転検出手段の検出出力を重み
付け加算する第1の加算手段と、前記複数の伝送路推定
器に対応付けられた複数の前記第1の加算手段の出力信
号を重み付け加算する第2の加算手段とを設けたことを
特徴とする。
【0021】請求項6の発明は、受信機がダイバーシチ
受信に対応している場合に、請求項1の発明をより効果
的に適用できるようにしたものであり、パスダイバーシ
チ及びスペースダイバーシチの両方の効果を得ようとす
るものである。即ち、トランスバーサルフィルタの少な
くとも2タップ以上のタップ係数の単位時間当りの位相
回転量を求めて加算した結果を出力することで、総合的
な瞬時S/Nを高く保つことができる。また、複数の受
信信号を処理する複数の位相回転検出手段の検出出力を
重み付け加算することにより、第2の加算手段の出力に
おける総合的な瞬時S/Nを高く保つことができる。従
って、周波数オフセットを安定に且つ精度良く推定でき
る。
【0022】なお、上記の請求項1〜請求項6のいずれ
の発明においても、トランスバーサルフィルタにおける
信号のサンプリング周期を1シンボル周期よりも小さく
して分数間隔サンプリングを実施すれば、更に推定精度
を改善できる。
【0023】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)第1の実施
の形態の周波数誤差検出回路の構成を図1に示す。この
形態は、請求項1〜請求項3に対応する。
【0024】この形態では、請求項1のトランスバーサ
ルフィルタ,減算手段,タップ係数更新手段,伝送路推
定器及び位相回転検出手段は、それぞれトランスバーサ
ルフィルタ150,加算器160,適応アルゴリズム1
70,伝送路推定器100及び周波数差検出器200に
対応する。図1に示すように、この形態の周波数誤差検
出回路は、伝送路推定器100,周波数差検出器20
0,送信信号系列推定器300,トレーニング信号メモ
リ350及び切替えスイッチ360で構成されている。
【0025】この周波数誤差検出回路に印加される入力
信号120は、受信機が受信した信号であり、同相成分
と直交成分とで構成される複素数信号である。伝送路推
定器100の内部で扱う信号も複素数信号である。伝送
路推定器100は、トランスバーサルフィルタ150,
加算器160及び適応アルゴリズム170で構成されて
いる。適応アルゴリズム170は、専用のハードウェア
で構成される論理回路、あるいはソフトウェアとそれを
実行するコンピュータとで構成される。また、図1の周
波数誤差検出回路は、受信信号のシンボルレートと同じ
サンプリング周期でサンプリングを実施する3タップM
LSE型等化器を構成している。
【0026】トランスバーサルフィルタ150には、受
信信号の1シンボル周期と同一の時間遅延を実現する2
つの遅延回路131,132と、3つの複素乗算器14
1,142,143と、加算器151とが備わってい
る。周波数差検出器200は、図5に示すような構成の
クロスプロダクト型周波数差検出回路である。図5に示
すように、周波数差検出器200には遅延回路70,7
1,複素乗算器72,73,74及びローパスフィルタ
50が備わっている。
【0027】トランスバーサルフィルタ150に入力さ
れる送信信号系列推定値110は、送信信号系列推定器
300が出力する系列推定出力信号310とトレーニン
グ信号メモリ350が出力するトレーニング信号320
との何れか一方である。すなわち、伝送路推定器100
のトレーニング期間には、既知のトレーニング信号を予
め記憶したトレーニング信号メモリ350から読み出し
たトレーニング信号320を、切替えスイッチ360を
介してトランスバーサルフィルタ150の入力に印加す
る。
【0028】また、受信信号を処理するための所定のデ
ータ期間中には、送信信号系列推定器300が出力する
系列推定出力信号310が、切替えスイッチ360を介
してトランスバーサルフィルタ150の入力に印加され
る。送信信号系列推定器300は、受信信号120とト
ランスバーサルフィルタ150のタップ係数171〜1
73とに基づいて最尤系列推定を行ない、受信信号の系
列を推定する。
【0029】トランスバーサルフィルタ150において
は、入力される送信信号系列推定値110と伝送路のイ
ンパルス応答に対応するタップ係数171〜173との
畳み込み演算を実現する。従って、トランスバーサルフ
ィルタ出力信号155は、伝送路を模擬した伝送路推定
器100の内部で疑似的に生成した受信信号と考えられ
る。
【0030】受信信号である入力信号120とトランス
バーサルフィルタ出力信号155との差が誤差信号16
5として加算器160から出力される。すなわち、誤差
信号165は伝送路推定器100における伝送路の推定
誤差である。適応アルゴリズム170においては、誤差
信号165及び送信信号系列推定値110を用いて、誤
差信号165の2乗平均値が最小になるように、逐次的
にタップ係数171〜173を更新する。
【0031】送信機の局部発振器と受信機の局部発振器
との間に周波数オフセットが存在する場合には、伝送路
推定器100は周波数オフセットに相当する位相回転も
含めて伝送路のインパルス応答を推定し、タップ係数1
71〜173を決定する。従って、タップ係数171〜
173のそれぞれには、周波数オフセットに相当する位
相回転が現れる。
【0032】ところで、トランスバーサルフィルタ15
0には2つの遅延回路131,132が備わっているの
で、トランスバーサルフィルタ150の内部では互いに
異なる時点で現れる3種類の信号を同時に参照すること
ができる。見通し範囲に位置する送信機と受信機との間
であっても、それらの間を伝搬する電波の反射や散乱等
により遅延波が発生する。遅延波が発生すると、直接波
(先行波)だけでなく遅延波も受信機で受信される。
【0033】但し、送信機と受信機とが見通し範囲内で
通信する場合には、受信される直接波の振幅は、遅延波
よりも十分に大きくなる。そこで、この例では、トラン
スバーサルフィルタ150の3つのタップのうち、トラ
ンスバーサルフィルタ150の入力に最も近い単一のタ
ップのタップ係数171だけを周波数差検出器200に
出力している。
【0034】周波数差検出器200は、入力されるタッ
プ係数171を処理し、それの単位時間当たりの位相回
転量を推定することにより、周波数オフセットに応じた
位相回転検出出力信号210を生成する。
【0035】タップ係数171は、先行波,1シンボル
遅延波及び2シンボル遅延波の中で最も振幅が大きい信
号に対応しているため、3つのタップ係数171〜17
3の中で最も信頼性が高く、周波数オフセットに応じた
位相回転を検出するのに適している。単一のタップ係数
171に基づいて周波数オフセットに応じた位相回転を
検出することにより、周波数誤差検出回路の構成が単純
化される。
【0036】(第2の実施の形態)第2の実施の形態の
周波数誤差検出回路の構成を図2に示す。この形態は、
請求項4に対応する。この形態は、第1の実施の形態の
変形例であり、図2において図1と同一の構成要素には
同一の符号を付けて示してある。この形態では、請求項
4の複数の位相回転検出手段は周波数差検出器231〜
232に対応し、請求項4の加算手段は加算器240に
対応する。
【0037】図2に示すように、この形態の周波数誤差
検出回路には、3つの周波数差検出器230,231,
232と加算器240が備わっている。周波数差検出器
230,231及び232の入力には、それぞれタップ
係数171,172及び173が印加される。周波数差
検出器230,231及び232は、それぞれタップ係
数171,172及び173について、単位時間当たり
の位相回転量を推定する。加算器240は、3つの周波
数差検出器230,231及び232がそれぞれ出力す
る位相回転量211,212及び213を重み付け加算
した結果を、周波数オフセットに対応する位相回転検出
出力信号220として出力する。
【0038】パスダイバーシチ効果として知られるよう
に、先行波及び複数の遅延波の2つ以上のレベルが同時
に落ち込む確率は小さい。従って、この形態のように、
トランスバーサルフィルタ150の複数タップのタップ
係数の単位時間当りの位相回転量をそれぞれ求めて重み
付け加算することにより、総合的な瞬時S/Nを高く保
つことができ、周波数オフセットを安定に且つ精度良く
推定できる。
【0039】この形態の周波数誤差検出回路のうち説明
を省略した部分の構成及び動作については、第1の実施
の形態と同一である。 (第3の実施の形態)第3の実施の形態の周波数誤差検
出回路の構成を図3に示す。この形態は、請求項5に対
応する。この形態は、第1の実施の形態の変形例であ
り、図3において図1と同一の構成要素には同一の符号
を付けて示してある。
【0040】この形態では、請求項5の複数の受信信号
は入力信号120−1及び120−2に対応し、請求項
5の複数の伝送路推定器は伝送路推定器100−1及び
100−2に対応し、請求項5の複数の位相回転検出手
段は周波数差検出器200−1及び200−2に対応
し、請求項5の加算手段は加算器250に対応する。こ
の形態の周波数誤差検出回路は、2ブランチのダイバー
シチ受信を実施する受信機を想定して構成してある。す
なわち、各ダイバーシチブランチからの受信信号が、入
力信号120−1及び120−2として伝送路推定器1
00−1,100−2及び送信信号系列推定器300に
それぞれ印加される。そのため、2つの伝送路推定器1
00−1及び100−2が備わっている。
【0041】タップ数は2に減っているが、伝送路推定
器100−1の基本的な動作については伝送路推定器1
00と同様である。伝送路推定器100−1は、トラン
スバーサルフィルタ150−1,加算器161及び適応
アルゴリズム170−1を備えている。トランスバーサ
ルフィルタ150−1には、遅延回路135,複素乗算
器145,146及び加算器156が備わっている。
【0042】また、伝送路推定器100−2は、トラン
スバーサルフィルタ150−2,加算器162及び適応
アルゴリズム170−2を備えている。トランスバーサ
ルフィルタ150−2には、遅延回路136,複素乗算
器147,148及び加算器157が備わっている。
【0043】トランスバーサルフィルタ150−1の2
つのタップ係数175及び176は、適応アルゴリズム
170−1によって決定される。適応アルゴリズム17
0−1は、誤差信号166及び送信信号系列推定値11
0を用いて、誤差信号166の2乗平均値が最小になる
ように、逐次的にタップ係数175及び176を更新す
る。
【0044】同様に、トランスバーサルフィルタ150
−2の2つのタップ係数177及び178は、適応アル
ゴリズム170−2によって決定される。適応アルゴリ
ズム170−2は、誤差信号167及び送信信号系列推
定値110を用いて、誤差信号167の2乗平均値が最
小になるように、逐次的にタップ係数177及び178
を更新する。
【0045】適応アルゴリズム170−1が生成する2
つのタップ係数175,176のうち、トランスバーサ
ルフィルタ150−1の入力に最も近い位置の単一のタ
ップのタップ係数175が、周波数差検出器200−1
の入力に印加される。同様に、適応アルゴリズム170
−2が生成する2つのタップ係数177,178のう
ち、トランスバーサルフィルタ150−2の入力に最も
近い位置の単一のタップのタップ係数177が、周波数
差検出器200−2の入力に印加される。
【0046】周波数差検出器200−1及び200−2
は、図5に示すようなクロスプロダクト型の周波数差検
出器である。周波数差検出器200−1は、それに入力
されるタップ係数175の単位時間当たりの位相回転量
を推定し、それを位相回転検出出力信号210−1とし
て出力する。周波数差検出器200−2は、それに入力
されるタップ係数177の単位時間当たりの位相回転量
を推定し、それを位相回転検出出力信号210−2とし
て出力する。
【0047】加算器250は、周波数差検出器200−
1が出力する位相回転検出出力信号210−1と周波数
差検出器200−2が出力する位相回転検出出力信号2
10−2とを重み付け加算した結果を位相回転検出出力
信号260として出力する。ダイバーシチ受信によって
得られる複数の受信信号をそれぞれ処理して得られる複
数の位相回転検出出力を重み付け加算することにより、
加算出力における総合的な瞬時S/Nを高く保つことが
でき、周波数オフセットを安定に且つ精度良く推定でき
る。
【0048】この形態の周波数誤差検出回路のうち説明
を省略した部分の構成及び動作については、第1の実施
の形態と同一である。 (第4の実施の形態)第4の実施の形態の周波数誤差検
出回路の構成を図4に示す。この形態は、請求項6に対
応する。この形態は、第3の実施の形態の変形例であ
り、図4において図3と同一の構成要素には同一の符号
を付けて示してある。
【0049】この形態では、請求項6の複数の伝送路推
定器は伝送路推定器100−1及び100−2に対応
し、請求項6の複数の位相回転検出手段は233〜23
6に対応し、請求項6の第1の加算手段は加算器251
及び252に対応し、請求項6の第2の加算手段は加算
器270に対応する。この形態の周波数誤差検出回路
は、2ブランチのダイバーシチ受信を実施する受信機を
想定して構成してある。すなわち、各ダイバーシチブラ
ンチからの受信信号が、入力信号120−1及び120
−2として伝送路推定器100−1,100−2及び送
信信号系列推定器300にそれぞれ印加される。そのた
め、2つの伝送路推定器100−1及び100−2が備
わっている。
【0050】トランスバーサルフィルタ150−1の2
つのタップ係数175及び176は、適応アルゴリズム
170−1によって決定される。適応アルゴリズム17
0−1は、誤差信号166及び送信信号系列推定値11
0を用いて、誤差信号166の2乗平均値が最小になる
ように、逐次的にタップ係数175及び176を更新す
る。
【0051】同様に、トランスバーサルフィルタ150
−2の2つのタップ係数177及び178は、適応アル
ゴリズム170−2によって決定される。適応アルゴリ
ズム170−2は、誤差信号167及び送信信号系列推
定値110を用いて、誤差信号167の2乗平均値が最
小になるように、逐次的にタップ係数177及び178
を更新する。
【0052】適応アルゴリズム170−1が生成する2
つのタップ係数175,176のうち、タップ係数17
6が周波数差検出器234の入力に印加され、タップ係
数175が周波数差検出器233の入力に印加される。
同様に、適応アルゴリズム170−2が生成する2つの
タップ係数177,178のうち、タップ係数178が
周波数差検出器236の入力に印加され、タップ係数1
77が周波数差検出器235の入力に印加される。
【0053】周波数差検出器233〜236は、いずれ
も図5に示すようなクロスプロダクト型の周波数差検出
器である。周波数差検出器233,234,235及び
236は、それぞれ入力されるタップ係数175,17
6,177及び178の単位時間当たりの位相回転量を
推定しその結果を出力する。加算器251は、周波数差
検出器233が出力する位相回転量の推定値と周波数差
検出器234が出力する位相回転量の推定値とを重み付
け加算した結果を信号214として出力する。
【0054】加算器252は、周波数差検出器235が
出力する位相回転量の推定値と周波数差検出器236が
出力する位相回転量の推定値とを重み付け加算した結果
を信号215として出力する。加算器270は、加算器
251が出力する信号214と加算器252が出力する
信号215とを重み付け加算してその結果を位相回転検
出出力信号280として出力する。従って、位相回転検
出出力信号280は周波数オフセットに対応する値にな
る。
【0055】この形態の周波数誤差検出回路のうち説明
を省略した部分の構成及び動作については、第3の実施
の形態と同一である。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、送信機と受信機とがマ
ルチパス環境下で通信する場合であっても、送受信機間
の局部発振器の周波数オフセットを精度良く推定するこ
とが可能である。
【0057】また、従来方式のように周波数オフセット
を推定する際に入力信号から情報成分を除去する必要が
ない。これは、伝送路推定器を構成するトランスバーサ
ルフィルタのタップ係数が、伝送路のインパルス応答に
相当しており、情報成分を含んでいないためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の周波数誤差検出回路の構成
を示すブロック図である。
【図2】第2の実施の形態の周波数誤差検出回路の構成
を示すブロック図である。
【図3】第3の実施の形態の周波数誤差検出回路の構成
を示すブロック図である。
【図4】第4の実施の形態の周波数誤差検出回路の構成
を示すブロック図である。
【図5】クロスプロダクト型の周波数差検出器の構成を
示すブロック図である。
【図6】従来例の周波数誤差検出回路の構成を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
10 入力信号 20 遅延検波器 30 変調除去回路 40 識別器 50 ローパスフィルタ 60 位相回転検出出力信号 70,71 遅延回路 72,73 複素乗算器 74 加算器 100,100−1,100−2 伝送路推定器 110 送信信号系列推定値 120,120−1,120−2 入力信号 131,132,135,136 遅延回路 141〜143,145〜148 複素乗算器 150,150−1,150−2 トランスバーサルフ
ィルタ 151,156,157 加算器 155,158,159 トランスバーサルフィルタ出
力信号 160〜162 加算器 165〜167 誤差信号 170,170−1,170−2 適応アルゴリズム 171〜173,175〜178 タップ係数 200,200−1,200−2 周波数差検出器 210,220,260,280 位相回転検出出力信
号 230〜236 周波数差検出器 240 加算器 250〜252 加算器 270 加算器 300 送信信号系列推定器 310,400 系列推定出力信号 320 トレーニング信号 350 トレーニング信号メモリ 360 切替えスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 17/00 H04B 17/00 F Fターム(参考) 5J023 AA01 AB03 AC01 AC09 AC12 AD04 AD10 5K042 AA06 BA10 CA02 CA12 DA01 DA15 DA21 EA03 FA06 FA07 FA11 GA01 GA11 JA03 LA09 NA04 5K052 AA01 AA11 BB02 CC06 DD03 EE01 EE13 FF02 FF32 FF33 GG19 GG20 GG42 5K061 AA11 BB12 CC05 CC53 CD05 CD08 HH04 JJ07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力に受信信号が印加されるトランスバ
    ーサルフィルタと、受信信号から前記トランスバーサル
    フィルタの出力を減算する減算手段と、該減算手段の出
    力と前記受信信号とに基づき所定の適応アルゴリズムに
    より前記トランスバーサルフィルタのタップ係数を更新
    するタップ係数更新手段とで構成される伝送路推定器
    と、 前記トランスバーサルフィルタの少なくとも1つのタッ
    プに印加されるタップ係数を入力信号とし、該入力信号
    の単位時間当たりの位相回転量を検出する位相回転検出
    手段とを設けたことを特徴とする周波数誤差検出回路。
  2. 【請求項2】 請求項1の周波数誤差検出回路におい
    て、前記位相回転検出手段が、前記トランスバーサルフ
    ィルタの入力に最も近い位置の単一のタップのタップ係
    数に基づいて単位時間当たりの位相回転量を検出するこ
    とを特徴とする周波数誤差検出回路。
  3. 【請求項3】 請求項1の周波数誤差検出回路におい
    て、前記位相回転検出手段が、前記トランスバーサルフ
    ィルタの複数のタップ係数のうち、振幅が最大の単一の
    タップのタップ係数に基づいて単位時間当たりの位相回
    転量を検出することを特徴とする周波数誤差検出回路。
  4. 【請求項4】 請求項1の周波数誤差検出回路におい
    て、前記トランスバーサルフィルタの複数のタップのタ
    ップ係数に対して、それぞれ単位時間当たりの位相回転
    量を検出する複数の位相回転検出手段を設けると共に、
    前記複数の位相回転検出手段の検出出力を重み付け加算
    する加算手段を設けたことを特徴とする周波数誤差検出
    回路。
  5. 【請求項5】 請求項1,請求項2又は請求項3の何れ
    かの周波数誤差検出回路において、ダイバーシチ受信に
    よって得られる複数の受信信号をそれぞれ独立して処理
    する複数の伝送路推定器と複数の位相回転検出手段とを
    設けるとともに、前記複数の受信信号を処理する複数の
    位相回転検出手段の検出出力を重み付け加算する加算手
    段を設けたことを特徴とする周波数誤差検出回路。
  6. 【請求項6】 請求項1の周波数誤差検出回路におい
    て、 ダイバーシチ受信によって得られる複数の受信信号をそ
    れぞれ独立して処理する複数の伝送路推定器と、 前記複数の伝送路推定器の各々に備わったトランスバー
    サルフィルタの複数のタップのタップ係数に対して、そ
    れぞれ単位時間当たりの位相回転量を検出する複数の位
    相回転検出手段と、 同一の伝送路推定器に対応付けられた前記複数の位相回
    転検出手段の検出出力を重み付け加算する第1の加算手
    段と、 前記複数の伝送路推定器に対応付けられた複数の前記第
    1の加算手段の出力信号を重み付け加算する第2の加算
    手段とを設けたことを特徴とする周波数誤差検出回路。
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